JP3147082B2 - 差動増幅回路 - Google Patents

差動増幅回路

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JP3147082B2 JP11124098A JP11124098A JP3147082B2 JP 3147082 B2 JP3147082 B2 JP 3147082B2 JP 11124098 A JP11124098 A JP 11124098A JP 11124098 A JP11124098 A JP 11124098A JP 3147082 B2 JP3147082 B2 JP 3147082B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は差動増幅回路に関
し、特に入力信号と参照信号との電位差を増幅して相補
的な両相信号を出力する差動増幅回路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】GaAs半導体はSiに比べ、電子の移
動度が数倍速く、更に半絶縁性基板を容易に得ることが
できるために、集積化を図る際に回路の寄生容量を低減
出来、高速論理動作が可能との考えから、このようなG
aAs回路を用いた10Gbps以上の動作速度を有す
る光通信システムの実用化に向けた取り組みが盛んに行
われている。更に、テラビット伝送を視野に入れた20
〜40GbpsICの開発も進められている。
【0003】特に、10Gbps以上の高速光通信シス
テムでは、前置増幅器の後段に接続される利得可変増幅
器の高速化が前置増幅器に比較して困難であることか
ら、この対策として前置増幅器の出力を相補出力とし、
利得可変増幅器を両相駆動で動作させる回路構成が考え
られている。このような回路には、図11に示した様
な、相補出力が容易に得られるGaAsソース結合論理
回路(以下、SCFL回路と記述する)が適している。
【0004】このSCFL回路は図11に示すように、
負荷として用いられる抵抗1の一端が電源端子100に
接続され、他端が出力端子41に接続され、抵抗2の一
端が電源端子100に接続され、他端が出力端子42に
接続され、電界効果トランジスタ(以下FEΤと記述す
る)11のドレイン電極は出力端子41に接続され、ゲ
ート電極は入力端子51に接続され、ソース電極は節点
61に接続され、FET12のドレイン電極は出力端子
42に接続され、ゲート電極は入力端子52に接続さ
れ、ソース電極は節点61に接続され、FET13のド
レイン電極は節点61に接続され、ゲート電極は制御端
子43に接続され、ソース電極は電源端子101に接続
された構成を有している。
【0005】いま、一方の入力端子51に他方の入力端
子52に対して十分高い電圧が印加された場合、FET
11に電流が流れ、FET12はカットオフするので出
力端子41の電位は低下し、出力端子42の電位は上昇
する。
【0006】−方、入力端子51に低い電圧が印加され
た時には、FET11はカットオフし、FET12に電
流が流れるので出力端子41の電位は上昇し、出力端子
42の電位は低下して、結果として相補出力が得られる
のである。
【0007】通常、入力端子のどちらかの電位は参照電
位として与えられ、この電位と入力信号電位との差電圧
が増幅される。このような回路を用いて、前置増幅器を
構成する場合には、光信号の強弱に応じた受光素子電流
の変動にも対応出来るように回路を構成しなければなら
ず、それに対して参照電位を外部から与えるか、内部で
発生させなければならない。
【0008】従来、この対策には、特開平8−1957
19号公報に示されたカレントミラーを用いる手法が用
いられている。この回路は図12に示すように受光素子
204の電流をカレントミラー回路202を用いて第2
プリアンプ203で増幅することで、入力信号の平均値
が参照電位となるようにオフセット補償がなされる。
【0009】図12の回路では、受光素子204の出力
を第1プリアンプ201を介して差動増幅回路200の
一方の人力端に入力すると共に、受光素子204にカレ
ントミラー回路202を接続し、このカレントミラー回
路の出力を第2プリアンプ203を介して差動増幅回路
200の他方の入力端に入力しているので、受光素子に
流れる平均電流と同じ値の電流に基づく信号を差動増幅
回路の他方の入力端に入力することになり、これにより
差動増幅回路の出力におけるオフセット電圧を無くし、
オフセット補償がなされるものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この回
路では、オフセット補償用に第2プリアンプが必要とな
るために、回路の消費電力が増大してしまう問題があ
る。さらに、参照信号を用いる場合には、差動増幅回路
を両相信号で駆動する場合に比べて電圧利得が半分にな
ってしまう問題がある。
【0011】本発明の目的は、単相信号から両相信号を
得ることができ、素子数の増大及び消費電力の増大を抑
制でき、しかも高い電圧利得と広いダイナミックレンジ
が得られる差動増幅回路を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】発明の差動回路は、入
力信号と参照信号との電位差を増幅すべく差動対トラン
ジスタを有する差動増幅回路であって、前記入力信号を
平均化した電圧を前記参照信号として導出する積分手段
と、前記差動対トランジスタの各々に更にカスコード接
続されたトランジスタと、電源電圧と前記参照信号の電
圧との間に設けられた容量分割回路とを含み、前記カス
コード接続されたトランジスタの各制御電極に、前記容
量分割回路の分割電圧を付与した構成を有している。
【0013】そして、前記積分手段は、容量素子と、定
電流特性を有する能動素子と、抵抗素子との直列接続回
路からなり、前記能動素子の端子電圧を前記参照信号と
した構成を有しており、また前記積分手段は、容量素子
の機能を有するダイオードと、定電流特性を有する能動
素子と、抵抗素子との直列接続回路からなり、前記能動
素子の端子電圧を前記参照信号とした構成を有してい
る。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】発明の差動回路は、入力信号と参照信号
の電位差を増幅する差動回路において、ペアFETがカ
スコード接続されており、参照信号の電圧として入力信
号を積分回路で平均化した信号として与え、カスコード
接続の高電位側ペアFETのゲート電位を前記積分回路
の出力端子と電源端子間に直列接続された容量で、電源
と積分回路出力間電圧を分割した電位で与える構成を有
している。
【0028】このため、人力信号の電位が変動した場合
でも常にその信号の平均値が参照信号として与えられる
ことから、素子のばらつきや、受光素子の電流変化に追
随した電位が得られる。従って、広いダイナミックレン
ジをえることが可能である。しかも、この構成では、カ
スコード接続されたペアFETの等価的なドレインコン
ダクタンスを小さくできる為に高い電圧利得が実現でき
る。さらに、カスコード接続された高電位側FETのゲ
ート電位を積分回路出力と電源端子の電圧を容量分割し
た電位を与えていることから、変動に応じた電位が印加
できるために広いしきい値範囲での安定動作が可能であ
る。加えて、容量分割の値を与えることにより、正のし
きい値電圧を有するFETにおいても駆動能力を大きく
出来るようにバイアスを調整できる。
【0029】そして、入力信号と参照信号の電位差を増
幅する差動回路において、該差動回路のペアFETがカ
スコード接続されており、参照信号の電圧を、入力信号
を積分回路で平均化した信号として与え、カスコード接
続の高電位側ペアFETのゲート電位を前記積分回路の
出力端子と電源端子間に直列に逆接続されたダイオード
で、電源と積分回路出力間電圧を分割した電位で与える
構成を有している。
【0030】このため、入力信号の電位が変動した場合
でも常にその信号の平均値が参照信号として与えられる
ことから、素子のばらつきや、受光素子の電流変化に追
随した電位が得られる。従って、広いダイナミックレン
ジをえることが可能である。しかも、この構成では、カ
スコード接続されたペアFETの等価的なドレインコン
ダクタンスを小さくできる為に高い電圧利得が実現でき
る。さらに、カスコード接続された高電位側FETのゲ
ート電位を積分回路出力と電源端子の電圧をダイオード
の容量分割した電位を与えていることから、変動に応じ
た電位が印加できるために広いしきい値範囲での安定動
作が可能である。
【0031】加えて、容量分割の値を与えることによ
り、正のしきい値電圧を有するFETにおいても駆動能
力を大きく出来るようにバイアスを調整できる。また、
容量をダイオードの逆接続で構成していることから素子
のサイズを小さくできる利点もある。
【0032】
【0033】
【0034】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図によっ
て説明する。
【0035】図1は発明による差動回路の第1の実施例
を示した図である。本実施例では、51は入力端子、4
1,42は出力端子、100,101は電源端子、43
は制御端子である。以下、同様の構成には同一の番号を
付けて記述する。
【0036】図1の差動回路においては、負荷として用
いられる抵抗1の一端が電源端子100に接続され、他
端が出力端子41に接続され、抵抗2の−端が電源端子
100に接続され、他端が出力端子42に接続され、F
ET11のドレイン電極は出力端子41に接続され、ゲ
ート電極は入力端子51に接続され、ソース電極は節点
61に接続され、FET12のドレイン電極は出力端子
42に接続され、ゲート電極は節点62に接続され、ソ
ース電極は節点61に接続され、FET13のドレイン
電極は節点61に接続され、ゲート電極は制御端子43
に接続され、ソース電極は電源端子101に接続されて
いる。
【0037】積分回路を構成する抵抗71の一端が入力
端子51に接続され、他端が節点62に接続され、容量
素子72の一端が節点62に接続され、他端が接地され
ていた構成を有している。
【0038】いま、人力端子51に高い電圧が印加され
た場合、FET11に電流が流れ、FET12はカット
オフするので出力端子41の電位は低下し、出力端子4
2の電位は上昇する。一方、入力端子51に低い電圧が
印加された時には、FET11はカットオフし、FET
12に電流が流れるので出力端子41の電位は上昇し、
出力端子42の電位は低下し、相補出力が得られる。
【0039】この回路の節点62の電位(積分回路の積
分出力)は入力信号の平均値となるように容量と抵抗値
の積(以下時定数と記述する)を大きく設計する。
【0040】図2はこの回路の回路シミュレーション結
果を示した図である。シミュレーションではFETのゲ
ート長を0.25μmとし、ゲート幅はFET11及び
12が90μm、FET13が70μm、抵抗1及び2
は150Ω、抵抗71が2KΩ、容量72は200pF
とした。また、FETのしきい値は−0.3Vとし、F
ETの性能指標である最大相互コンダクタンスgmmaxは
400mS/mm、最高電流遮断周波数fT は40GH
zを仮定した。
【0041】図2において、入力信号51の周波数は動
作の理解がしやすいように1GHzとした。62は積分
回路の波形であり、入力信号の平均値が出力されている
ことがわかる。41は差動回路の出力波形である。
【0042】図3は第2の発明による差動回路の実施例
を示した図である。図3の差動回路においては、図1と
は積分回路の構成が相違する。すなわち、積分回路は、
容量72と、抵抗71と、定電流特性を有する能動素子
(FET73)との直列接続で構成された回路構成を有
している。この回路でも、出力端子に相補出力信号が得
られる。
【0043】この回路でも、節点62の電位は入力信号
の平均値となるように時定数を大きく設計する必要があ
るが、FET73のゲート幅を小さくすることで、抵抗
71の抵抗値を小さくしても積分回路の寄生容量が入力
側に影響を及ぼさない様にすることができる。従って、
広い範囲のダイナミックレンジが得られると共に、IC
サイズを小とすることができる。
【0044】しかも、この構成では、積分回路の負荷容
量の影響を低減するために、抵抗値を大きく設定せずと
も、定電流性を有するトランジスタ素子73が積分回路
に流れる電流を制限するために、高速動作が可能であ
る。
【0045】図4は第3の発明による差動回路の実施例
を示した図である。図4の差動回路においては、図1と
は積分回路の構成が相違する。すなわち、積分回路は、
容量機能を有する逆極性接続のダイオード74と、抵抗
71と、定電流特性を有する能動素子(FET73)と
の直列接続で構成された回路構成を有している。この回
路でも、出力端子に相補出力信号が得られる。
【0046】この回路でも、節点62の電位は入力信号
の平均値となるように時定数を大きく設計する必要があ
るが、FET73のゲート幅を小さくすることで、抵抗
71の抵抗値を小さくしても積分回路の寄生容量が入力
側に影響を及ぼさない様にすることができる。更に、ダ
イオードの逆接続にて容量を構成しているので、大面積
を必要とする容量素子のサイズを小さくできる。従っ
て、広い範囲のダイナミックレンジが得られると共に、
ICサイズを小とすることができる。
【0047】図5は第4の発明による差動回路の実施例
を示した図である。図5の差動回路においては、図1の
回路における差動対FET11,12が更にカスコード
接続されたFET14,15を有している。これ等FE
T14,15のゲート電極には、積分回路の積分出力
(節点62の出力)が供給されている。他の構成は図1
のそれと同一であり、その説明は省略する。この回路で
も、出力端子に相補出力信号が得られる。
【0048】この回路でも、節点62の電位は入力信号
の平均値となるように時定数を大きく設計する必要があ
るが、FET73のゲート幅を小さくすることで、抵抗
71の抵抗値を小さくしても積分回路の寄生容量が入力
側に影響を及ぼさない様にすることができる。また、差
動回路にカスコード接続構成を採用しているために、ペ
アFETの等価的なドレインコンダクタンスを小さくで
きるので、高い電圧利得が可能である。
【0049】しかも、差動回路にカスコード接続された
高電位側FET14,15のゲート電圧は積分回路から
得ているので、素子特性の変動に応じたバイアスがここ
でもなされているので、広い範囲のダイナミックレンジ
を得ることができると共に、ICサイズを小とし得る。
【0050】図6は第5の発明による差動回路の実施例
を示した図である。図6の差動回路においては、図5の
回路におけるカスコード接続されたFET14,15の
ゲート電極に、容量75〜77による分割回路の分割出
力が供給されている。この容量分割回路は電源100と
節点62との間の電圧を分割するものであり、容量75
と76との接続部63の分割電圧をゲート電圧としてい
る。他の構成は図5のそれと同一であり、その説明は省
略する。この回路でも、出力端子に相補出力信号が得ら
れる。
【0051】この回路でも、節点62の電位は入力信号
の平均値となるように時定数を大きく設計する必要があ
るが、FET73のゲート幅を小さくすることで、抵抗
71の抵抗値を小さくしても積分回路の寄生容量が入力
側に影響を及ぼさない様にすることができる。
【0052】更に、差動回路にカスコード接続構成を採
用しているので、ペアFETの等価的なドレインコンダ
クタンスを小さくできるので、高い電圧利得が可能であ
る。また、カスコード接続された高電位側FET14,
15のゲート電圧は、積分出力と電源電位との電圧を容
量分割する様になっているので、当該カスコード接続ペ
アFETの駆動能力を向上させるために、節点63の電
位を分割数、または容量の値で高くすることが可能であ
る。よって、FETの閾値が正となるエンハンスメント
型FETを使用しても高速な回路を実現できると共に、
素子特性の変動に応じたバイアスがここでもなされてい
るので、広い範囲のダイナミックレンジを得ることがで
きると共に、ICサイズを小とし得る。
【0053】図7は図6の回路のシミュレーション結果
を示した図である。シミュレーションでは、FETのゲ
ート長を0.25μmとし、ゲート幅はFET11及び
12が90μm、FET14,15が110μm,FE
T13が70μm、FET73が15μm、抵抗1及び
2は150Ω、抵抗71が2KΩ、容量72は200p
F、容量75〜77は15pFとした。また、FETの
しきい値は−0.3Vとし、FETの性能指標である最
大相互コンダクタンスgmmaxは400mS/mm、最高
電流遮断周波数fT は40GHzを仮定した。
【0054】図7において、入力信号51の周波数は動
作の理解がしやすいように1GHzとした。62は積分
回路の波形であり、入力信号の平均値が出力されている
ことがわかる。41は差動回路の出力波形である。尚、
63は容量分割出力の波形である。
【0055】図8は第6の発明による差動回路の実施例
を示した図である。図8の差動回路においては、図6の
回路における積分回路の構成が相違するものであり、図
4の積分回路の構成採用している。すなわち、ダイオー
ド74と、定電流源素子73と、抵抗71との直列接続
回路構成である。他の構成は図6のそれと同一であり、
その説明は省略する。この回路でも、出力端子に相補出
力信号が得られる。
【0056】この回路でも、節点62の電位は入力信号
の平均値となるように時定数を大きく設計する必要があ
るが、FET73のゲート幅を小さくすることで、抵抗
71の抵抗値を小さくしても積分回路の寄生容量が入力
側に影響を及ぼさない様にすることができる。
【0057】更に、差動回路にカスコード接続構成を採
用しているので、ペアFETの等価的なドレインコンダ
クタンスを小さくできるので、高い電圧利得が可能であ
る。また、カスコード接続された高電位側FET14,
15のゲート電圧は、積分出力と電源電位との電圧を容
量分割する様になっているので、当該カスコード接続ペ
アFETの駆動能力を向上させるために、節点63の電
位を分割数、または容量の値で高くすることが可能であ
る。よって、FETの閾値が正となるエンハンスメント
型FETを使用しても高速な回路を実現できると共に、
素子特性の変動に応じたバイアスがここでもなされてい
る。
【0058】また、容量をダイオード74の逆極性接続
にて実現しているので、大面積を必要とする容量が不要
となり、チップサイズの縮小が可能となる。従って、広
い範囲のダイナミックレンジを得ることができ、ICサ
イズも小となる。
【0059】図9は第7の発明による差動回路の実施例
を示した図である。図9の差動回路においては、図1と
は積分回路の構成が相違する。すなわち、積分回路は、
ダイオード75と容量素子72との直列接続で構成され
た回路構成を有している。この回路でも、出力端子に相
補出力信号が得られる。
【0060】この回路でも、節点62の電位は入力信号
の平均値となるように時定数を大きく設計する必要があ
るが、ダイオード75は、順方向立ち上がり電圧以下に
バイアスされているので、数百KΩ以上の等価抵抗を得
ることも可能である。従って、小さな面積で数百KHz 程
度の入力信号に対応した積分定数を得ることも可能であ
る。
【0061】図10は、第8の発明による差動回路の実
施例を示した図である。図10の差動回路においては、
図9とは積分回路の構成が相違する。すなわち、積分回
路は、ダイオード75とダイオード74との直列接続で
構成された回路構成を有している。ダイオード75は抵
抗の機能を有し、ダイオード74は容量素子の機能を有
しており、当該ダイオード74はダイオード75とは逆
極性となるように接続されている。この回路でも、出力
端子に相補出力信号が得られる。
【0062】この回路でも、ダイオード74のカソード
となる節点62の電位は入力信号の平均値となるように
時定数を大きく設計する必要があるが、ダイオード75
は、順方向立ち上がり電圧以下にバイアスされているの
で、数百KΩ以上の等価抵抗を得ることも可能である。
従って、小さな面積で数百KHz 程度の入力信号に対応し
た積分定数を得ることも可能である。
【0063】また、容量をダイオード74の逆極性接続
にて実現しているので、大面積を必要とする容量が不要
となり、チップサイズの縮小が可能となる。従って、広
い範囲のダイナミックレンジを得ることができ、ICサ
イズも小となる。
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
【発明の効果】 本発明による 差動回路においては、入力
信号と参照信号の電位差を増幅する差動回路において、
該差動回路のペアFETがカスコード接続されており、
参照信号の電圧を入力信号を積分回路で平均化した信号
として与え、カスコード接続の高電位側ペアFETのゲ
ート電位を前記積分回路の出力端子と電源端子間に直列
接続された容量で、電源と積分回路出力間電圧を分割し
た電位で与える構成を有している。
【0069】このため、入力信号の電位が変動した場合
でも常にその信号の平均値が参照信号として与えられる
ことから、素子のばらつきや、受光素子の電流変化に追
随した電位が得られる。従って、広いダイナミックレン
ジをえることが可能である。しかも、この構成では、カ
スコード接続されたペアFETの等価的なドレインコン
ダクタンスを小さくできる為に高い電圧利得が実現でき
る。さらに、カスコード接続された高電位側FETのゲ
ード電位を積分回路出力と電源端子の電圧を容量分割し
た電位を与えていることから、変動に応じた電位が印加
できるために広いしきい値範囲での安定動作が可能であ
る。加えて、容量分割の値を与えることにより、正のし
きい値電圧を有するFETにおいても駆動能力を大きく
できるようにバイアスを調整できる。
【0070】本発明による差動回路においては、入力信
号と参照信号の電位差を増幅する差動回路において、該
差動回路のペアFETがカスコード接続されており、参
照信号の電圧を入力信号を積分回路で平均化した信号と
して与え、カスコード接続の高電位側ペアFETのゲー
ト電位を積分回路の出力端子と電源端子間に直列に逆接
続されたダイオードで、電源と積分回路出力間電圧を分
割した電位で与える構成を有している。このため、入力
信号の電位が変動した場合でも常にその信号の平均値が
参照信号として与えられることから、素子のばらつき
や、受光素子の電流変化に追随した電位が得られる。従
って、広いダイナミックレンジをえることが可能であ
る。
【0071】しかも、この構成では、カスコード接続さ
れたペアFETの等価的なドレインコンダクタンスを小
さくできる為に高い電圧利得が実現できる。さらに、カ
スコード接続された高電位側FETのゲート電位を積分
回路出力と電源端子の電圧をダイオードの容量分削した
電位を与えていることから、変動に応じた電位が印加で
きるために広いしきい値範囲での安定動作が可能であ
る。加えて、容量分割の値を与えることにより、正のし
きい値電圧を有するFETにおいても駆動能力を大きく
出来るようにバイアスを調整できる。また、容量をダイ
オードの逆接続で構成していることから素子のサイズを
小さくできる利点もある。
【0072】
【0073】
【0074】これら発明により、現在の超高速ICの消
費電力を動作速度及び消費電力を維持したままで両相信
号を得ることが可能になり、将来の光通信システムに本
発明を用いれば飛躍的な性能向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す回路図である。
【図2】図1の回路のシミュレーション結果を示す図で
ある。
【図3】本発明の他の実施例を示す回路図である。
【図4】本発明の更に他の実施例を示す回路図である。
【図5】本発明の別の実施例を示す回路図である。
【図6】本発明の更に別の実施例を示す回路図である。
【図7】図6の回路のシミュレーション結果を示す図で
ある。
【図8】本発明の他の実施例を示す回路図である。
【図9】本発明の他の実施例を示す回路図である。
【図10】本発明の他の実施例を示す回路図である。
【図11】従来の一例を示す回路図である。
【図12】従来の他の例を示す回路図である
【符号の説明】
1,2,71 抵抗 11〜15,73 FET 41,42 出力端子 51 入力端子 62 参照信号出力 72 容量 74,75 ダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04B 10/14 10/26 10/28 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03F 1/00 - 3/72

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号と参照信号との電位差を増幅す
    べく差動対トランジスタを有する差動増幅回路であっ
    て、前記入力信号を平均化した電圧を前記参照信号とし
    て導出する積分手段と、前記差動対トランジスタの各々
    に更にカスコード接続されたトランジスタと、電源電圧
    と前記参照信号の電圧との間に設けられた容量分割回路
    とを含み、前記カスコード接続されたトランジスタの各
    制御電極に、前記容量分割回路の分割電圧を付与した
    とを特徴とする差動増幅回路。
  2. 【請求項2】 前記積分手段は、容量素子と、定電流特
    性を有する能動素子と、抵抗素子との直列接続回路から
    なり、前記能動素子の端子電圧を前記参照信号としたこ
    とを特徴とする請求項1記載の差動増幅回路。
  3. 【請求項3】 前記積分手段は、容量素子の機能を有す
    るダイオードと、定電流特性を有する能動素子と、抵抗
    素子との直列接続回路からなり、前記能動素子の端子電
    圧を前記参照信号としたことを特徴とする請求項1記載
    の差動増幅回路。
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