JP3146824B2 - 測距装置 - Google Patents

測距装置

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JP3146824B2
JP3146824B2 JP00667994A JP667994A JP3146824B2 JP 3146824 B2 JP3146824 B2 JP 3146824B2 JP 00667994 A JP00667994 A JP 00667994A JP 667994 A JP667994 A JP 667994A JP 3146824 B2 JP3146824 B2 JP 3146824B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば車両の追突防止
装置に適用可能な三角測量方式の測距装置(測距モジュ
ール)に関し、特に、左右の平行光軸間隔を短縮する左
右一対の平行プリズムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動焦点カメラ等に搭載される外
光三角方式の測距装置の原理的構成は、例えば図4に示
すように、物点(物体)Tに臨み視差を作る左右一対の
結像レンズ1R ,1L を含む結像光学系と、その物体像
を電気信号に変換する左右一対のフォトセンサアレイ2
R ,2L 、フォトセンサアレイ2R ,2L からの信号を
ディジタル信号に変換する量子化回路3R ,3L 及び量
子化回路3R ,3L からのディジタル信号に基づいて距
離信号を算出する論理演算部4がそれぞれ作り込まれた
距離測定半導体集積回路チップ(IC)5とを有してい
る。物体Tの結像(実像)は基準長Bだけ隔てた左右一
対の結像レンズ1R ,1L によりチップ5の主面の左右
一対のフォトセンサアレイ2R ,2L 上に投影される。
物体Tまでの距離dは三角測量の原理(相似性)に基づ
いて次式で与えられる。
【0003】 d=B・fe /(X1 +X2 )=B・fe /X ・・・(1) 但し、fe は結像レンズ1R ,1L とフォトセンサアレ
イ2R ,2L までの距離(結像レンズ1R ,1L の焦点
距離に等しい)、X1 ,X2 はフォトセンサアレイ
R ,2L 上の像点位置と物体Tが無限遠にあるときの
像点位置との距離で、それらの和X(=X1 +X2 )は
フォトセンサアレイ2R ,2L 上の物体像の相対的ずれ
量(位相量)である。
【0004】このような測距装置は、ユーザー側で製造
されるカメラ等への搭載を容易にするため、ユニット化
ないしモジュール化されており、例えば、図5に示すよ
うな自動焦点用測距モジュール(ユニット)として知ら
れている。この自動焦点用測距モジュールは、左右一対
の結像レンズ1R ,1L と、光線に偏角を付与し左右の
平行光軸間隔を短縮するための反射鏡MR ,ML 及び交
角90°の2枚鏡の反射体6と、チップ5を封止したI
Cパッケージ7とを有するものである。ここで、チップ
5は半導体製造プロセスにより得られるため、量産性及
び低コスト化の下でチップサイズは縮小化する傾向があ
り、左右一対のフォトセンサアレイ2R,2L の間隔は
高々数mmである。一方、測距精度の向上を図るには、
基準長B及び焦点距離fe を長くする必要があるが、カ
メラ等への搭載においてはコンパクト化(1〜2cm)
もまた要請されるため、優れた測距精度を得ることはで
きない。ただ、カメラ等においては被写体深度の深い写
真レンズを用いれば距離測定の高精度化はさほど必要と
しない。しかし、図5に示す測距モジュールにおいて
は、結像レンズ1R ,1L を介した光線を偏向させてフ
ォトセンサアレイ2R,2L 上へ導く光導系としての反
射鏡MR ,ML 及び交角90°の反射体6は別体の光学
要素であるため、組立て作業の煩雑さや組立て精度の限
界があった。
【0005】そこで、本発明者は、図6に示すような測
距装置を試作した。この測距装置は、例えば車両前方の
障害物までの距離を測定して追突を回避するための追突
防止装置に用いるものであり、左右一対の結像レンズ1
R ,1L を介した光線をそれぞれのフォトセンサアレイ
R ,2L 上へ導く左右一対の平行プリズム8R ,8L
を中心線Lに関して左右対称状に配置したものである。
この平行プリズム8R,8L においては、入射側全反射
面8RA,8LAと射出側全反射面8RB,8LBの成す角(理
想交角)は180°(平行)で、入射側境界面8RC,8
LCと入射側全反射面8RA,8LAの成す角(理想頂角)及
び射出側全反射面8RB,8LBと射出側境界面8RD,8LD
の成す角(理想頂角)は45°である。左右一対の結像
レンズ1R ,1L の平行光軸間隔は基準長B(例えば1
0cm程度)であるが、平行プリズム8R ,8L を通過
した左右の結像光線はフォトセンサアレイ2R ,2L
平行光軸間隔b(例えば数mm程度)として短縮され
る。平行プリズム8R ,8Lの突き合わせ(背合わせ)
側は切除面8RE,8LEとしてあり、両プリズム8R ,8
L の当りを無くしてフォトセンサアレイ2R ,2L での
平行光軸間隔bをより小さくするようにしていると共
に、切除面8RE,8LEに光吸収物質を塗布して迷光の除
去や光線の相互干渉等の防止を図っている。なお、12
は平行プリズム8R ,8L の入射側境界面8RC,8LC
内側領域に接着剤を以て貼り合わせたプリズム接続用ガ
ラス板である。
【0006】そして、このような形状の平行プリズム8
R ,8L は、図7に示すような切除面9aのある平行四
辺形柱のプリズム母材9の側面(対向平行面)を最初に
研磨した後、いわゆる金太郎飴を作ると同様の方法で、
母材9の柱軸方向に等間隔毎に切断して製造される。こ
のプリズム母材9からの切り出しによる製造方法によれ
ば、プリズム単体での研磨工程を排除できるので、工数
の削減による低コスト化を図ることができ、また左右一
対の平行プリズム8R ,8L における平面平行度の精度
を相等しくできる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6に
示す測距装置においては、次のような問題点がある。即
ち、結像レンズ1R ,1L から平行プリズム8R ,8L
の入射側境界面8RC,8LCの入射領域に対して入射する
光線のうち結像するための通常の光路以外を経る光線
(迷光)が存在するため、この迷光が平行プリズム
R ,8L 内で反射又は全反射によりフォトセンサアレ
イ2R ,2L 上に照射される。例えば、図8(a)に示
すように、平行プリズム8L の入射側境界面8LCの入射
領域(入射瞳領域)Sのうち光軸lを交差し頂角45°
を成す稜線部分a側に入射する迷光Xは、入射側全反射
面8LAの稜線部分a側で反射するため、その迷光の反射
光は入射側境界面8LCの入射領域Sに戻りここで全反射
した後、射出側全反射面8LBで反射して射出瞳領域Tを
透過しフォトセンサアレイ2L 上に照射される。また、
図8(b)に示すように、平行プリズム8L の入射側境
界面8LCの入射領域Sのうち光軸lを迷光Xとは逆に交
差し稜線部分aとは反対側に入射する迷光Yは、入射側
全反射面8LAの稜線部分d側で反射するため、その迷光
の反射光は射出側境界面8LDの稜線部分d側で全反射し
た後、射出側全反射面8LBで反射して射出瞳領域Tを透
過しフォトセンサアレイ2L 上に照射される。迷光X,
Yがフォトセンサアレイ2L 上に照射されると、フォト
センサアレイ2L 上に正規の結像以外の像が写ったり、
重なって写ったりするため、測定誤差が大きくなり、測
距精度が悪くなる。迷光の入射量を抑制するために、結
像レンズの前にアパーチャーを置く方法が考えられる
が、Fナンバーが劣化し、レンズが暗くなるので、結像
照度が低下してフォトセンサアレイの応答時間が遅くな
る。
【0008】そこで、上記問題点に鑑み、本発明の課題
は、センサの応答時間が遅くならず、迷光の抑制を図り
測距精度を向上できる測距装置を実現することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の講じた手段は、平行プリズムの面に迷光除
去のための迷光トラップ手段を設けたものである。即
ち、本発明の第1の手段は、距離測定半導体集積回路チ
ップの左右一対のセンサ部のそれぞれに対し測距対象を
結像する左右一対の結像系と、上記結像系の平行光軸間
隔を上記センサ部の平行光軸間隔に短縮する左右一対の
平行プリズム(全反射面の理想交角180°)とを有
し、上記結像系から上記平行プリズムの入射側境界面の
入射領域を介して入射した光線が入射側全反射面で反射
した後、射出側全反射面で反射して射出側境界面の射出
領域を介して上記センサ部へ結像する測距装置におい
て、上記平行プリズムは、上記入射領域を介して入射し
た光線のうち上記入射側全反射面で反射して上記入射側
境界面に戻る光線を捕捉するための迷光ラップ用の溝又
はスリットを上記入射側境界面に有することを特徴とす
る。また上記平行プリズムは、上記入射領域を介して入
射した光線のうち上記入射側全反射面で反射して上記射
出側境界面に向かう光線を捕捉するための迷光ラップ用
の溝又はスリットを上記射出側境界面に有することを特
徴とする。かかる測距装置において、左右の平行プリズ
ムは入射側境界面の内側領域相互をプリズム接続用ガラ
ス板で接着連結されてなり、上記入射側境界面の上記迷
光トラップ用の溝又はスリットは上記プリズム接続用ガ
ラス板と入射領域に貼り合わせたガラス板の間隙であ
り、上記射出側境界面の上記迷光トラップ用の溝又はス
リットは非射出領域に貼り合わせた複数のガラス板の間
隙であることを特徴とする。また上記測距装置におい
て、上記入射側境界面の前記迷光トラップ用の溝又はス
リットは切込み溝であり、上記射出側境界面の前記迷光
トラップ用の溝又はスリットは少なくとも一つの切込み
溝であることを特徴とする。
【0010】本発明の第2の手段は、距離測定半導体集
積回路チップの左右一対のセンサ部のそれぞれに対し測
距対象を結像する左右一対の結像系と、上記結像系の平
行光軸間隔を上記センサ部の平行光軸間隔に短縮する左
右一対の平行プリズム(全反射面の理想交角180°)
とを有する測距装置において、左右の平行プリズムは入
射側境界面の内側領域相互をプリズム接続用ガラス板で
接着連結されてなり、各々の平行プリズムの入射側境界
面及び射出側境界面と入射側全反射面及び射出側全反射
面には無反射コーディングが施されてなり、上記面以外
の面には光吸収物質が塗布されてなることを特徴とす
る。かかる測距装置において、上記平行プリズムの入射
側境界面の非入射領域及び上記平行プリズムの射出側境
界面の非射出領域には光吸収物質が塗布されてなること
特徴とする。
【0011】
【作用】第1の手段によれば、平行プリズム内に入射し
た光線のうち入射側境界面及び/又は射出側境界面に当
たる光線は迷光トラップ用の溝又はスリットに捕捉さ
れ、平行プリズム内から除去される。このため、センサ
部に照射される迷光が減少するので、高精度の測距精度
を得ることができる。アパーチャー等を用いていないの
結像照度の低下を招かずに済み応答速度が遅くなるこ
とはない。入射側境界面及び射出側境界面の迷光トラッ
プ用の溝又はスリットはプリズム接続用ガラス板と入射
領域に貼り合わせたガラス板の間隙や非射出領域に貼
り合わせた複数のガラス板の間隙で構成することができ
るが、ガラス板の貼り合わせに代えて厚み付けをした平
行プリズムに切込み溝を形成しても良い。かかる場合に
は、部品点数を削減することができると共に、接着剤の
塗布や屈折率の合わせ込み等の手間が不要になり、低コ
トス化を図ることができる。
【0012】第2の手段によれば、平行プリズム内の迷
光が入射側境界面又は射出側境界面に当たると、反射し
てプリズム内に閉じ込められず、そのままプリズム側へ
射出する。また入射側全反射面及び射出側全反射面で正
規の角度以外の角度で入射する迷光もそのままプリズム
外へ射出する。従って、センサ部に照射される迷光の量
が減少するので、やはり高精度の測距精度を得ることが
できる。また、入射側境界面,射出側境界面,入射側全
反射面及び射出側全反射面以外の面(側面)に光吸収物
質が塗布されているので、外来光の遮光が達成され、プ
リズム内の迷光を低減できる。更に、平行プリズムの入
射側境界面の非入射領域及び射出側境界面の非射出領域
に光吸収物質が塗布されている場合には、遮光及び迷光
除去を同時に実現できる。
【0013】
【実施例】次に、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0014】〔実施例1〕図1(a)は本発明の実施例
1に係る測距装置を示す構成図で、図1(b)は同測距
装置の平行プリズムにおける迷光の光路を示す説明図で
ある。
【0015】この測距装置20は例えば追突防止装置に
用いるものであり、左右一対の結像レンズ1R ,1L
介した光線をそれぞれのフォトセンサアレイ2R ,2L
上へ導く左右一対の平行プリズム8R ,8L を中心線L
に関して背合わせ状態で左右対称状に配置したものであ
る。この平行プリズム8R ,8L においては、入射側全
反射面8RA,8LAと射出側全反射面8RB,8LBの成す角
(理想交角)は180°(平行)で、入射側境界面
RC,8LCと入射側全反射面8RA,8LAの成す角(理想
頂角)及び射出側全反射面8RB,8LBと射出側境界面8
RD,8LDの成す角(理想頂角)は45°である。左右一
対の結像レンズ1R ,1L の平行光軸間隔は基準長B
(例えば10cm程度)であるが、平行プリズム8R
L を通過した左右の結像光線はフォトセンサアレイ2
R ,2L へ平行光軸間隔b(例えば数mm程度)として
短縮される。平行プリズム8R ,8L の突き合わせ(背
合わせ)側は切除面8RE,8LEとしてあり、両プリズム
R ,8L の当りを無くしてフォトセンサアレイ2R
L での平行光軸間隔bをより小さくするようにしてい
る。
【0016】平行プリズム8R ,8L はその入射側境界
面8RC,8LCの内側に透明接着剤で貼り合わせたプリズ
ム接続用ガラス板12によって相互連結されている。こ
のプリズム接続用ガラス板12及び透明接着剤の屈折率
は平行プリズム8R ,8L の屈折率に等しい。平行プリ
ズム8R ,8L の入射側境界面8RC,8LCの入射領域S
にはプリズム接続用ガラス板12の端部とで隙間GR
L をおいて厚み付け用の薄いガラス板10R ,10L
が透明接着剤を以て貼り合わされている。なお、隙間G
R ,GL の代わりに、プリズム接続用ガラス板12とガ
ラス板10R ,10L を相隣接して貼り合わせて形成し
た突き合わせ面(スリット)であっても良い。また、本
例では薄いガラス板10R ,10L は平行プリズム
R ,8L の幅寸法に合わせた直径を有する円板として
あるが、矩形のガラス板でも良い。ここで、ガラス板1
R ,10L 及び透明接着剤の屈折率は平行プリズム8
R ,8L の屈折率に等しくしてある。
【0017】また、平行プリズム8(8)の射
出側境界面8RD(8LD)上で入射全反射面8
RA(8LA)との稜線部分dの側(非射出領域)には
2枚の厚み付け用の薄いガラス板11R1 11
R2(11L1 11L2)が透明接着剤を以て相隣
接して貼り合わされており、外側のガラス板11
R1(11L1)と内側のガラス板11R2(1
L2)との境界には突き合わせ面g(g)が形
成されていると共に、内側のガラス板11R2(11
L2)の内側には射出領域Tが画成されている。ここ
で、ガラス板11R1 11R2(11L1 11
L2)及び透明接着剤の屈折率は平行プリズム8
の屈折率に等しくしてある。
【0018】このように、プリズム接続用ガラス板12
によって相互連結された平行プリズム8,8
おいて、入射側境界面8RC,8LCの入射領域S上に
隙間G,Gを設けて薄いガラス板10,1
を貼り合わせると共に、射出側境界面8RD(8
LD)の非射出領域上に突き合わせ面g(g)を
以てガラス板11R1 11R2(11L1
L2)を貼り合わせてなる測距装置20では、次のよ
うな作用を発揮される。なお、平行プリズム8,8
においては迷光は共に同等に機能するため、平行プ
リズム8のみについて説明する。即ち、図1(b)
に示すように、結像レンズ1から平行プリズム8
の入射側境界面8LCの入射領域Sのうち光軸lを
交差し稜線部分a側に入射する迷光Xは、入射側全
反射面8LAの稜線部分a側で反射し、その反射光は入
射側境界面8LCの入射領域Sに戻るが、ガラス板10
が存在するためそのまま進行し、迷光Xはガラ
ス板10の表面で全反射した後隙間Gの界面に
向かい又は直接的に隙間Gの界面に向かってこの隙
間Gの界面を射出して平行プリズム8外に散逸
する。このため、ガラス板10とプリズム接続用ガ
ラス板12で形成される隙間Gは迷光トラップギャ
ップに相当しており、ガラス板10は迷光を隙間G
へ導く迷光誘引部に相当している。なお、入射領域
Sのうち迷光Xの入射点よりも内側に入射する迷光
3,は、入射側全反射面8LAの稜線部分a側
で反射し、入射側境界面8LCに向かうが、このような
迷光X 3,は図6に示す場合と同様に、プリズム
接続用ガラス板12内に入射した後その表面で全反射し
て平行プリズム8外に散逸する。このようにプリズ
ム接続用ガラス板12は迷光の導出部としても機能して
いる。
【0019】他方、図1(b)に示すように、平行プリ
ズム8の入射側境界面8LCの入射領域Sのうち光
軸lを迷光X〜Xとは逆に交差し稜線部分aと
は反対側に入射する迷光Y は、入射側全反射
面8LAの稜線部分d側で反射するが、ガラス板11
L1が存在するためそのまま進行し、迷光Yはガラス
板11L1の表面で全反射した後突き合わせ面g
向かい、迷光Yは直接的に突き合わせ面gに向
かってこの突き合わせ面gで迷光Y が捕捉
される。なお、ガラス板11L2の端面も迷光トラップ
面となる。ここで、ガラス板11L1は迷光誘引部に相
当しているが、ガラス板11L2が無い場合即ち一枚の
ガラス板11L1の場合は、迷光Y の射出側
全反射面8LBの入射角が45°以外の角になり全反射
量を低減する意義だけにる。しかし、これでは不十分
であるので、ガラス板11L2の表面で全反射した迷光
を効果的に除去するため、もう一枚のガラス板11L2
を用い、迷光トラップギャップとしての突き合わせ面g
を形成してある。ガラス板11L2の表面で全反射
する迷光は射出側全反射面8LBに向かい、ここで全反
射して射出領域Tに現れ出ることがあるが、その割合を
少なくするには、突き合わせ面gを射出領域T以外
の非射出領域において複数箇所に形成する。つまり、射
出側全反射面8LBの射出領域T以外の非射出領域にお
いて複数のガラス板を隣接させて貼り合わせる。
【0020】このように、本例では、アパーチャーを設
けずに、射出領域Tに現れ出る迷光の量を低減させるこ
とができるため、光量不足がなく測距装置の応答時間を
遅くせずに、測距精度の向上を図るとができる。
【0021】〔実施例2〕図2(a)は本発明の実施例
2に係る測距装置を示す構成図で、図2(b)は同測距
装置の平行プリズムにおける迷光の光路を示す説明図で
ある。
【0022】この測距装置30も、実施例1に係る測距
装置20と同様に、左右一対の結像レンズ1,1
を介した光線をそれぞれのフォトセンサアレイ2
,2上へ導く左右一対の平行プリズム1
,13を中心線Lに関して背合わせ状態で左
右対称状に配置したものであるが、平行プリズム13
,13の形状が異なる。平行プリズム1
,13においては、入射側全反射面8RA
LAと射出側全反射面8RB,8LBの成す角(理想
交角)は180°(平行)で、入射側境界面8RC′,
LC′と入射側全反射面8RA,8LAの成す角(理
想頂角)及び射出側全反射面8RB,8LBと射出側境
界面8RD′,8LD′の成す角(理想頂角)は45°
である。入射側境界面8RC′,8LC′は実施例1の
入射側境界面8RC,8LCよりも所定の厚さだけ厚み
付けされた位置にあり、また射出側境界面8RD′,8
LD′も実施例1の射出側境界面8RD,8LDよりも
所定の厚さだけ厚み付けされた位置にある。即ち、実施
例1に係る平行プリズム8,8と板ガラス10
,10,11R1 11R2 11L1,11
L2とを一体化したものと同じであり、部品点数の削減
は勿論のこと、接着剤の塗布及びその屈折率の合わせ込
み等の手間が不要となる。そして入射側境界面
RC′,8LC′においては入射領域Sを限定すると
共に、入射側境界面8RC,8LCまでの深さの迷光ト
ラップとしての切込み溝14,14が形成され
ており、また射出側境界面8RD′(8LD′)におい
ては射出領域Tを限定すると共に、射出側境界面
RD,8LDまでの深さの迷光トラップの内側の切込
み溝15R2,15L2と迷光トラップの外側の切込み
溝15R1,15L1が形成されている。このような形
状の平行プリズム13,13においても、図2
(b)に示すように、迷光Xは切込み溝14
よって除去されると共に、迷光Y は切込み溝
15L1によって除去される。
【0023】〔実施例3〕図3は本発明の実施例3に係
る測距装置を示す構成図である。
【0024】この測距装置40は図6に示す測距装置と
略同様な構成を有しており、左右一対の結像レンズ
R ,1L を介した光線をそれぞれのフォトセンサアレ
イ2R ,2L 上へ導く左右一対の平行プリズム8R ,8
L を中心線Lに関して背合わせ状態で左右対称状に配置
したものである。この平行プリズム8R ,8L において
は、入射側全反射面8RA,8LAと射出側全反射面8RB
LBの成す角(理想交角)は180°(平行)で、入射
側境界面8RC,8LCと入射側全反射面8RA,8LAの成す
角(理想頂角)及び射出側全反射面8RB,8LBと射出側
境界面8RD,8LDの成す角(理想頂角)は45°であ
る。左右一対の結像レンズ1R ,1L の平行光軸間隔は
基準長B(例えば10cm程度)であるが、平行プリズ
ム8R ,8L を通過した左右の結像光線はフォトセンサ
アレイ2R ,2L へ平行光軸間隔b(例えば数mm程
度)として短縮される。平行プリズム8R ,8L の突き
合わせ(背合わせ)側は切除面8RE,8LEとしてあり、
両プリズム8R ,8L の当りを無くしてフォトセンサア
レイ2R ,2L での平行光軸間隔bをより小さくするよ
うにしている。本例においては、入射側境界面8RC,8
LC及び射出側境界面8RD,8LDと入射側全反射面8RA
LA及び射出側全反射面8RB,8LBに無反射コーティン
グ(単層又は多層コーティング層)を施してある。平行
プリズム8R ,8L 内の迷光が入射側境界面8RC,8LC
及び射出側境界面8RD,8LDに当たると、その境界面で
射出するようになっている。また入射側全反射面8RA
LA及び射出側全反射面8RB,8LBにおいて入射角45
°以外の角度で入射する迷光はその面から射出するよう
になっている。このため、迷光が平行プリズム8R ,8
L 内に閉じ込められにくい。フォトセンサアレイ2R
L 上には照射される迷光が減少する。更に、本例の平
行プリズム8R ,8L においては、入射側境界面8RC
LC,射出側境界面8RD,8LD入射側全反射面8RA,8
LA,射出側全反射面8RB,8LB以外の側面や入射側境界
面8RC,8LC及び射出側境界面8RD,8LDのうち入射領
域S及び射出領域T以外の面(プリズム接続用ガラス板
12の表面も含む)に光吸収物質(黒色塗料)を塗布す
る。このような光吸収物質塗布面を有する平行プリズム
R ,8L によれば、外乱光が光吸収物質塗布面で遮光
されるため、迷光を減らすことができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、平行プ
リズムの入射側境界面及び/又は射出側境界面に迷光除
去のための迷光トラップ手段を設けたことを特徴とす
る。従って次の効果を奏するものである。
【0026】 平行プリズム内に入射した光線のうち
入射側境界面及び/又は射出側境界面に当たる光線は迷
光トラップ用の溝又はスリットに捕捉され、平行プリズ
ム内から除去される。このため、センサ部に照射される
迷光が減少するので、高精度の測距精度を得ることがで
きる。アパーチャー等を用いていないので結像照度の低
下を招かずに済み応答速度が遅くなることはない。
【0027】 ガラス板を貼り合わせてガラス板相互
の隙間を迷光トラップ用の溝又はスリットとすることが
できるが、ガラス板の貼り合わせに代えて厚み付けをし
た平行プリズムに切込み溝を形成しても良い。かかる場
合には、部品点数を削減することができると共に、接着
剤の塗布や屈折率の合わせ込み等の手間が不要になり、
低コトス化を図ることができる。
【0028】 迷光トラップ手段として無反射コーテ
ィングを施した場合には、平行プリズム内の迷光が入射
側境界面又は射出側境界面に当たると、反射してプリズ
ム内に閉じ込められず、そのままプリズム側へ射出す
る。また入射側全反射面及び射出側全反射面で正規の角
度以外の角度で入射する迷光もそのままプリズム外へ射
出する。従って、センサ部に照射される迷光の量が減少
するので、やはり高精度の測距精度を得ることができ
る。
【0029】 また、入射側境界面,射出側境界面,
入射側全反射面及び射出側全反射面以外の面(側面)に
光吸収物質が塗布されてなるいるので、外来光の遮光が
達成され、プリズム内の迷光を低減できる。
【0030】 更に、平行プリズムの入射側境界面の
うち非入射領域及び射出側境界面のうち非射出領域に光
吸収物質が塗布されいる場合には、遮光及び迷光除去を
同時に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施例1に係る測距装置を示
す構成図で、(b)は同測距装置の平行プリズムにおけ
る迷光の光路を示す説明図である。
【図2】(a)は本発明の実施例2に係る測距装置を示
す構成図で、(b)は同測距装置の平行プリズムにおけ
る迷光の光路を示す説明図である。
【図3】本発明の実施例3に係る測距装置を示す構成図
である。
【図4】三角測量方式の測距装置の原理を示す原理図で
ある。
【図5】自動焦点用測距モジュールを示す構成図であ
る。
【図6】本発明者の試作に係る測距装置を示す構成図で
ある。
【図7】図6に示す測距装置に用いる平行プリズムの母
材を示す斜視図である。
【図8】(a),(b)は図6に示す測距装置に用いる
平行プリズムの迷光の光路を示す説明図である。
【符号の説明】
20,30,40…測距装置 1R ,1L …結像レンズ 2R ,2L …フォトセンサアレイ 5…距離測定半導体集積回路チップ 8R ,8L ,13R ,13L …平行プリズム 8RA,8LA…入射側全反射面 8RB,8LB…射出側全反射面 8RC,8LC,8RC′,8LC′…入射側境界面 8RD,8LD,8RD′,8LD′…射出側境界面 8RE,8LE…切除面 10R ,10L , 11R1, 11R2, 11L1, 11L2…厚
み付け用のガラス板 12…プリズム接続用ガラス板 14R ,14L ,15R1, 15R2, 15L1, 15L2…迷
光トラップ用の切込み溝 GR ,GL …迷光トラップ用の隙間 gR ,gL …迷光トラップ用の突き合わせ面(スリッ
ト) S…入射領域(入射瞳領域) T…射出領域(射出瞳領域) X1 〜X3,1,2 …迷光 L…中心線 l…光軸 B…基準長 b…平行光軸間隔。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 距離測定半導体集積回路チップの左右一
    対のセンサ部のそれぞれに対し測距対象を結像する左右
    一対の結像系と、前記結像系の平行光軸間隔を前記セン
    サ部の平行光軸間隔に短縮する左右一対の平行プリズム
    (全反射面の理想交角180°)とを有し、前記結像系
    から前記平行プリズムの入射側境界面の入射領域を介し
    て入射した光線が入射側全反射面で反射した後、射出側
    全反射面で反射して射出側境界面の射出領域を介して前
    記センサ部へ結像する測距装置において、 前記平行プリズムは、前記入射領域を介して入射した光
    線のうち前記入射側全反射面で反射して前記入射側境界
    面に戻る光線を捕捉するための迷光ラップ用の溝又はス
    リットを前記入射側境界面に有することを特徴とする測
    距装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の測距装置において、
    記平行プリズムは、前記入射領域を介して入射した光線
    のうち前記入射側全反射面で反射して前記射出側境界面
    に向かう光線を捕捉するための迷光ラップ用の溝又はス
    リットを前記射出側境界面に有することを特徴とする測
    距装置。
  3. 【請求項3】 距離測定半導体集積回路チップの左右一
    対のセンサ部のそれぞれに対し測距対象を結像する左右
    一対の結像系と、前記結像系の平行光軸間隔を前記セン
    サ部の平行光軸間隔に短縮する左右一対の平行プリズム
    (全反射面の理想交角180°)とを有し、前記結像系
    から前記平行プリズムの入射側境界面の入射領域を介し
    て入射した光線が入射側全反射面で反射した後、射出側
    全反射面で反射して射出側境界面の射出領域を介して前
    記センサ部へ結像する測距装置において、 前記平行プリズムは、前記入射領域を介して入射した光
    線のうち前記入射側全反射面で反射して前記射出側境界
    面に向かう光線を捕捉するための迷光ラップ用の溝又は
    スリットを前記射出側境界面に有する ことを特徴とする
    測距装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項
    記載の測距装置において、前記左右の平行プリズムは
    入射側境界面の内側領域相互をプリズム接続用ガラス
    板で接着連結されてなり、前記入射側境界面の前記迷光
    トラップ用の溝又はスリットは前記プリズム接続用ガラ
    ス板と前記入射領域に貼り合わせたガラス板の間隙で
    あり、前記射出側境界面の前記迷光トラップ用の溝又は
    スリットは非射出領域に貼り合わせた複数のガラス板の
    間隙であることを特徴とする測距装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項
    記載の測距装置において、前記入射側境界面の前記迷光
    トラップ用の溝又はスリットは切込み溝であり、前記射
    出側境界面の前記迷光トラップ用の溝又はスリットは
    なくとも一つの切込み溝であることを特徴とする測距装
    置。
  6. 【請求項6】 距離測定半導体集積回路チップの左右一
    対のセンサ部のそれぞれに対し測距対象を結像する左右
    一対の結像系と、前記結像系の平行光軸間隔を前記セン
    サ部の平行光軸間隔に短縮する左右一対の平行プリズム
    (全反射面の理想交角180°)とを有する測距装置に
    おいて、 前記左右の平行プリズムは入射側境界面の内側領域相互
    をプリズム接続用ガラス板で接着連結されており、前記
    各々の平行プリズムの入射側境界面及び射出側境界面と
    入射側全反射面及び射出側全反射面には無反射コーディ
    ングが施されてなり、前記面以外の面には光吸収物質が
    塗布されてなることを特徴とする測距装置。
  7. 【請求項7】 請求項に記載の測距装置において、前
    記平行プリズムの入射側境界面の非入射領域及び前記平
    行プリズムの射出側境界面の非射出領域には光吸収物質
    が塗布されてなること特徴とする測距装置。
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