JP3146738B2 - 電気自動車の駆動力制御装置 - Google Patents

電気自動車の駆動力制御装置

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JP3146738B2 JP07114393A JP7114393A JP3146738B2 JP 3146738 B2 JP3146738 B2 JP 3146738B2 JP 07114393 A JP07114393 A JP 07114393A JP 7114393 A JP7114393 A JP 7114393A JP 3146738 B2 JP3146738 B2 JP 3146738B2
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23QDETAILS, COMPONENTS, OR ACCESSORIES FOR MACHINE TOOLS, e.g. ARRANGEMENTS FOR COPYING OR CONTROLLING; MACHINE TOOLS IN GENERAL CHARACTERISED BY THE CONSTRUCTION OF PARTICULAR DETAILS OR COMPONENTS; COMBINATIONS OR ASSOCIATIONS OF METAL-WORKING MACHINES, NOT DIRECTED TO A PARTICULAR RESULT
    • B23Q1/00Members which are comprised in the general build-up of a form of machine, particularly relatively large fixed members
    • B23Q1/72Auxiliary arrangements; Interconnections between auxiliary tables and movable machine elements
    • B23Q1/76Steadies; Rests
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2552/00Input parameters relating to infrastructure
    • B60W2552/15Road slope, i.e. the inclination of a road segment in the longitudinal direction
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H48/00Differential gearings
    • F16H48/06Differential gearings with gears having orbital motion
    • F16H48/10Differential gearings with gears having orbital motion with orbital spur gears
    • F16H48/11Differential gearings with gears having orbital motion with orbital spur gears having intermeshing planet gears
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気自動車の駆動力制御
装置に係り、特に、車速が略零の時にクリープトルクを
発生させるようにした制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気自動車は、トルクコンバータを有す
るオートマチック車両のようなクリープトルクが無いた
め、坂路発進では瞬時にブレーキペダルからアクセルペ
ダルに踏み換えたり、サイドブレーキを使用したりしな
ければならないなど、オートマチック車両の運転に慣れ
た者にとっては運転操作が面倒で難しく、車両がずり下
がってしまうことがあった。これに対し、車速が略零の
場合に電動モータにクリープトルクを発生させること
が、例えば特開平3−253202号公報等において提
案されている。かかるクリープトルクは、路面の傾斜に
よって必要量が異なるため、運転者が手動操作でクリー
プ量を調整できるようにするか、路面の傾斜に応じてク
リープ量が自動で変更されるようにすることが望まし
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、坂路な
どでの車両のずり下がり力は、装備品などによって異な
る車両重量やタイヤのころがり抵抗などにより車両毎に
相違するとともに、使用に伴う各部の劣化や摩耗などに
より経時変化するため、路面の傾斜が同じでも十分なク
リープトルクが得られず、車両がずり下がる恐れがあっ
た。車両の個体差や経時変化などを考慮してクリープト
ルクを予め大きめに設定すれば、車両のずり下がりを防
止できるが、必要以上のクリープトルクを生じさせるこ
とになり、電力消費が大きくなって好ましくない。運転
者がクリープ量を手動調整できる場合でも、車両の個体
差や運転状態などに応じて適切なクリープ量を設定する
ことは実質的に不可能である。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、車両の個体差や経時
変化、路面勾配等の運転状態の相違に拘らず常に適切な
クリープトルクが得られるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めには、適切なクリープトルクが得られるようにクリー
プ制御時に電動モータの出力トルクを変更するととも
に、そのトルクを学習させるようにすれば良く、本発明
は、図1のクレーム対応図に示すように、車速が略零の
場合に電動モータにクリープトルクを発生させる電気自
動車の駆動力制御装置であって、(a)車両の運転状態
をパラメータとしてクリープ制御量を記憶している記憶
手段と、(b)実際の車両の運転状態に応じて前記記憶
手段からクリープ制御量を読み出し、そのクリープ制御
量に応じて前記電動モータの出力トルクを制御するクリ
ープトルク制御手段と、(c)そのクリープトルク制御
手段による前記電動モータのトルク制御時に、実際の車
速が略零の所定車速となるようにその電動モータの出力
トルクを増減するトルク変更手段と、(d)そのトルク
変更手段によって増減された前記出力トルクに応じて、
前記記憶手段に記憶されているクリープ制御量を更新す
る更新手段とを有することを特徴とする。
【0006】
【作用】このような電気自動車の駆動力制御装置におい
ては、路面の傾斜などの運転状態をパラメータとしてク
リープ制御量が記憶手段に記憶されており、クリープト
ルク制御手段は、実際の車両の運転状態に応じて記憶手
段からクリープ制御量を読み出し、そのクリープ制御量
に応じて電動モータの出力トルクを制御する。このクリ
ープトルク制御時には、トルク変更手段により実際の車
速が略零の所定車速となるように電動モータの出力トル
クが増減され、これにより、車両の個体差や経時変化な
どに拘らず常に適切なクリープトルクが得られるように
なる。また、そのトルク変更手段によって増減された出
力トルクに応じて、記憶手段に記憶されているクリープ
制御量が更新手段により更新され、以後のクリープトル
ク制御時には、その新たなクリープ制御量に従ってトル
ク制御が行われる。
【0007】
【発明の効果】このように、本発明の駆動力制御装置に
よれば、車両の個体差や経時変化などに拘らず常に適切
なクリープトルクが得られるため、例えば登り坂での停
車時における車両のずり下がりを防止しつつ電力消費を
必要最小限に抑え、走行距離を延ばすことができる。ま
た、記憶手段に記憶されているクリープ制御量を更新す
るようになっているため、次回のクリープトルク制御で
は直ちに適切なクリープトルクが得られ、最適クリープ
トルクとなるまでの車両のずり下がりやトルクの増減に
起因する乗り心地の悪化等が回避される。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図2は、本発明が適用された電気自動車
の制御系統を説明するブロック線図で、図3および図4
は、駆動装置10の一例を詳しく示す断面図および骨子
図である。この駆動装置10は、電動モータ12および
減速機16を備えて構成されており、電動モータ12の
出力軸14から出力された動力は、遊星歯車式減速機1
6において減速された後、遊星歯車式差動装置18にお
いて左右の駆動系に分配される。一方の動力は、左側第
1等速継手20L、左側車軸22L、左側第2等速継手
24Lを介して図示しないサスペンション装置に支持さ
れた左側駆動輪26Lへ伝達され、他方の動力は、円筒
状の出力軸14を貫通してその出力軸14と同心に配設
された中間軸28、右側第1等速継手20R、右側車軸
22R、右側第2等速継手24Rを介して図示しないサ
スペンション装置に支持された右側駆動輪26Rへ伝達
されるようになっている。駆動輪26L,26Rは、4
本の車輪から成る電気自動車の前輪または後輪を構成し
ている。
【0009】上記電動モータ12は、円筒状ハウジング
30とその両端部に嵌合された第1サイドハウジング3
2および第2サイドハウジング34などから成るハウジ
ング内に収容されて、その出力軸14が車両の左右方向
と平行になる姿勢で配設されている。円筒状ハウジング
30の内周面にはコイルを有するステータ36が固定さ
れているとともに、出力軸14にはステータ36と同心
にロータ40が固定されている。かかる電動モータ12
としては、永久磁石型ACモータ,誘導モータ,同期モ
ータ,DCモータ等、種々のモータが用いられ得る。
【0010】減速機16は、図4から明らかなように、
前記出力軸14の軸端に連結された第1サンギヤ42
S、第1キャリヤ42Cによって回転可能に支持されて
第1サンギヤ42Sと噛み合う遊星ギヤ42P、この遊
星ギヤ42Pと噛み合うリングギヤ42Rから成る第1
遊星歯車装置42と、上記第1キャリヤ42Cに連結さ
れた第2サンギヤ44S、その第2サンギヤ44Sと噛
み合う第2遊星ギヤ44P、その第2遊星ギヤ44Pと
噛み合う位置固定の第2リングギヤ44R、第2遊星ギ
ヤ44Pを回転可能に支持して前記第1リングギヤ42
Rに連結された第2キャリヤ44Cから成る第2遊星歯
車装置44とを備えている。これにより、減速機16
は、電動モータ12から第1サンギヤ42Sへ入力され
た回転を所定の減速比にしたがって減速し、上記第2キ
ャリヤ44Cから後段の遊星歯車式差動装置18の第3
リングギヤ46Rへ出力する。
【0011】差動装置18は、ダブルピニオン型の遊星
歯車装置であって、前記左側第1等速継手20Lの右端
に連結された第3サンギヤ46S、前記第2キャリヤ4
4Cと連結された第3リングギヤ46R、第3サンギヤ
46Sおよび第3リングギヤ46Rの一方および他方と
各々噛み合い且つ互いに噛み合う複数対の第3遊星ギヤ
46P、46P、それら複数対の第3遊星ギヤ46P、
46Pを回転可能に支持して前記中間軸28の左端に連
結された第3キャリヤ46Cを備えている。これによ
り、差動装置18は、その第3リングギヤ46Rに入力
された動力を分配して、左側駆動輪26Lに作動的に連
結された第3サンギヤ46Sと右側駆動輪26Rに作動
的に連結された第3キャリヤ46Cとへそれぞれ出力す
る。
【0012】図2に戻って、前記電動モータ12は、バ
ッテリ等の電源50からモータ駆動制御回路52を経て
駆動電力が供給されることにより正逆両方向へ回転駆動
される。モータ駆動制御回路52はインバータ等であ
り、モータ制御用コンピュータ54から供給される指令
信号STに従って、駆動電力の周波数や電流等を変更す
ることにより電動モータ12の出力トルクを制御すると
ともに、電動モータ12が強制回転させられることによ
り発生した電力を電源50に蓄積する回生制動トルクを
制御する。モータ制御用コンピュータ54は、CPU5
6,RAM58,ROM60,水晶発振子等のクロック
信号源62,図示しないA/Dコンバータ,入出力イン
タフェース回路等を備えて構成され、RAM58の一時
記憶機能を利用しつつROM60に予め記憶されたプロ
グラムに従って信号処理を行い、前記指令信号STをモ
ータ駆動制御回路52に出力することにより電動モータ
12の出力トルクや回生制動トルクを制御する。
【0013】上記モータ制御用コンピュータ54には、
アクセル操作量センサ64,モータ回転速度センサ6
6,シフトポジションセンサ68,ブレーキスイッチ7
0,従動輪回転速度センサ72,傾斜角センサ74,ブ
レーキ力センサ76,重量センサ78等が接続され、ア
クセルペダルの操作量Acを表すアクセル操作量信号S
Ac,電動モータ12の回転速度Nmを表すモータ回転
速度信号SNm,シフトレバーの操作レンジを表すシフ
トポジション信号SSh,ブレーキペダルが踏込み操作
されているか否かを表すブレーキ信号SB,従動輪の回
転速度Nsを表す従動輪回転速度信号SNs,路面の勾
配すなわち車両の前後方向における傾斜角θを表す傾斜
角信号Sθ,ブレーキ力Fを表すブレーキ力信号SF,
車両の重量Mを表す重量信号SMがそれぞれ供給され
る。シフトレバーは運転席の近傍に配設され、車両を前
進させるD(ドライブ)レンジ,後退させるR(リバー
ス)レンジ,駐車する際のP(パーキング)レンジ,電
動モータ12のフリー回転を許容するN(ニュートラ
ル)レンジなどに選択操作されるものである。ブレーキ
力Fは、例えばブレーキペダルの踏込み操作によって発
生するブレーキマスタシリンダのブレーキ油圧等によっ
て検出され、ブレーキ力センサ76はブレーキ油圧を検
出する油圧センサ等にて構成される。また、車両重量M
は、例えばサスペンション装置の撓み変形量などによっ
て検出され、重量センサ78はサスペンション装置の変
位を検出する変位センサ等にて構成される。
【0014】次に、シフトレバーがDレンジへ操作され
ている時のモータ制御用コンピュータ54による駆動力
制御について、図5および図6のフローチャートを参照
しつつ説明する。なお、この図5および図6のフローチ
ャートは、例えば数十msec程度の予め定められた所
定のサイクルタイムで繰り返し実行される。
【0015】先ずステップS1では、シフトポジション
信号SShに基づいてシフトレバーがDレンジに操作さ
れているか否かを判断し、Dレンジの場合には、ステッ
プS2でブレーキ信号SBに基づいてブレーキペダルが
踏込み操作されている(ブレーキON)か否かを判断
し、ステップS3で車速Vが予め定められた判定車速S
PD1以下か否かを判断する。そして、ブレーキペダル
が踏込み操作され且つV≦SPD1の場合には、ステッ
プS4のクリープ制御を実行するが、そうでない場合は
ステップS7以下を実行する。上記車速Vは、モータ回
転速度信号SNmが表すモータ回転速度Nmまたは従動
輪回転速度信号SNsが表す従動輪回転速度Nsに基づ
いて求められ、判定車速SPD1は、例えば時速数km
程度の値が設定される。
【0016】図6は、上記ステップS4のクリープ制御
の一例を示すフローチャートで、ブレーキが踏込み操作
されて車両が略停止している時のクリープ制御に関する
ものである。ステップSC1で車両の運転状態を検出
し、ステップSC2では、運転状態をパラメータとして
予め定められた基本クリープ制御量Kのデータマップか
ら、ステップSC1で検出した実際の運転状態に対応す
る基本クリープ制御量Kを読み込む。基本クリープ制御
量Kは、電動モータ12の出力トルクすなわちクリープ
トルクに対応するもので、必要なクリープトルク量に影
響するブレーキ力F,傾斜角θ,車両重量Mをパラメー
タとしてROM60に予め記憶されており、ステップS
C1で検出した現在の運転状態に対応する基本クリープ
制御量Kは、データマップからマップ補間等によって求
められる。かかる基本クリープ制御量Kのデータマップ
は、登り坂等で停車した場合に車両がずり下がることが
ないように、ブレーキ力Fが小さい程大きく、傾斜角θ
が大きい程大きく、車両重量Fが大きい程大きく、且つ
車両の個体差等を考慮して予め所定量だけ大きめの値
が、実験やシミュレーション等によって定められる。ま
た、本実施例では、傾斜角θが零の場合、すなわち平坦
路でもブレーキ解除時に車両が前進しない程度の小さな
クリープトルクを発生するように定められている。上記
ステップSC1では、ブレーキ力信号SF,傾斜角信号
Sθ,重量信号SMに基づいてブレーキ力F,傾斜角
θ,車両重量Mを検出する。
【0017】次のステップSC3では、上記基本クリー
プ制御量Kと同じ運転状態をパラメータとしてRAM5
8に記憶されている学習制御量kgのデータマップか
ら、ステップSC1で検出した運転状態に対応する学習
制御量kgを読み込む。この学習制御量kgのデータマ
ップは、ステップSC10およびSC12において適切
なクリープトルクが得られるように逐次書き換えられる
とともに、電気自動車のキーがOFF操作されても記憶
が維持されるようになっており、ステップSC1で検出
した現在の運転状態に対応する学習制御量kgはマップ
補間等によって求められる。
【0018】ステップSC4ではフラグF2が「1」か
否かを判断し、F2=1の場合にはステップSC8以下
を実行するが、F2=0の場合にはステップSC5を実
行する。このフラグF2は、図5のステップS7で
「0」とされるため、クリープ制御の開始当初は「0」
である。ステップSC5では、現在の目標トルクToに
予め定められた比較的小さい一定値αを加算して新たな
目標トルクToを求め、その目標トルクToを表す指令
信号STをモータ駆動制御回路52に出力することによ
り、電動モータ12の出力トルク、この場合にはクリー
プトルクが目標トルクToとなるように制御する。ま
た、ステップSC6では、前記ステップSC2,SC3
で読み込んだ基本クリープ制御量Kと学習制御量kgと
を加算した制御量(K+kg)と目標トルクToとを比
較し、To≧K+kgか否かを判断する。そして、To
≧K+kgになると、ステップSC7においてフラグF
2を「1」とし、以後のサイクルではステップSC4に
続いてステップSC8を実行する。すなわち、図5のス
テップS4以下を実行する当初は、通常は目標トルクT
oは零であるため、クリープ制御の開始に伴う急激なト
ルク変化を防止するため、一定値αずつ目標トルクTo
を増大させるのである。
【0019】ステップSC8では、ステップSC2,S
C3で読み込んだ基本クリープ制御量Kと学習制御量k
gとを加算した制御量(K+kg)を目標トルクToと
し、この目標トルクToを表す指令信号STを出力する
ことにより、クリープトルクが目標トルクToすなわち
制御量(K+kg)となるように電動モータ12を制御
する。次のステップSC9では、車速Vが負すなわち登
り坂における停車時等にずり下がりが生じているか否か
を判断し、V<0の場合にはクリープトルクが不足して
いるため、ステップSC10において現在の学習制御量
kgに予め定められた比較的小さい一定値β1を加算
し、RAM58に記憶されている学習制御量kgのデー
タマップのうち、ステップSC1で検出した運転状態に
対応する部分のデータを書き換える。したがって、以後
のサイクルでは、運転状態が同じであれば今回よりも一
定値β1だけ大きい学習制御量kgがステップSC3で
読み込まれることになり、その分だけ電動モータ12の
クリープトルクが増大させられる。車速Vが0となるま
で上記ステップSC10は繰り返し実行され、これによ
り、坂路での車両のずり下がりが防止される。
【0020】上記ステップSC9の判断がNOの場合に
は、ステップSC11において車速Vが正すなわちクリ
ープトルクが過大であるか否かを判断し、0<Vの場合
には、ステップSC12において現在の学習制御量kg
から前記一定値β1を引き算し、RAM58に記憶され
ている学習制御量kgのデータマップのうち、ステップ
SC1で検出した運転状態に対応する部分のデータを書
き換える。したがって、以後のサイクルでは、運転状態
が同じであれば今回よりも一定値β1だけ小さい学習制
御量kgがステップSC3で読み込まれることになり、
その分だけ電動モータ12のクリープトルクが減少させ
られる。車速Vが0となるまで上記ステップSC12は
繰り返し実行され、これにより、過大なクリープトルク
による電気エネルギーの損失が抑制される。このステッ
プSC12の一定値β1は、前記ステップSC10の一
定値β1と必ずしも同じ値である必要はないし、それ等
の一定値β1が車速V等をパラメータとして設定される
ようにすることもできる。なお、ステップSC9および
SC11の判断が何れもNOの場合、すなわち車速Vが
零の場合には、学習制御量kgを変更することなくクリ
ープ制御を終了する。
【0021】図5に戻って、上記のようなクリープ制御
が終了すると、ステップS5においてフラグF1を
「1」にするとともに、ステップS6においてタイマT
imAをリセットする。
【0022】一方、前記ステップS2,S3の少なくと
も一方がNOの場合に実行するステップS7では、フラ
グF2を「0」とし、ステップS8ではフラグF1が
「1」か否かを判断する。フラグF1は、前記ステップ
S4のクリープ制御が行われた場合にステップS5で
「1」とされるため、クリープ制御の直後はステップS
8の判断はYESでステップS9以下を実行するが、そ
うでない場合にはステップS14の通常のトルク制御を
行う。この通常のトルク制御は、基本的には図7に示す
ようになデータマップに従って、アクセル操作量Acお
よびモータ回転速度Nmに基づいてトルク指令値Taを
算出し、そのトルク指令値Taを目標トルクToとして
指令信号STを出力する。また、所定の制動条件を満足
する場合に回生制動トルクを発生させるための指令信号
STを出力し、内燃機関の自動車におけるエンジンブレ
ーキと同様な制動トルクを発生させ、且つその大きさを
制御するとともに、その制動トルクに対応する電気エネ
ルギーを電源50に蓄電させる。
【0023】ステップS9以下は、クリープ制御から通
常のトルク制御へ移行する際に過渡的に実行するもの
で、ステップS9では、アクセル操作量信号SAcが表
すアクセル操作量Acに基づいて、例えばアクセル操作
量Acが数%程度以下のアクセルOFF状態か否かを判
断する。アクセルOFF状態の場合には、続いてステッ
プS10を実行し、タイマTimAの計時内容が予め定め
られた一定時間taを超えたか否かを判断し、一定時間
taを超えるまでは、ステップS11において現在の目
標トルクToすなわち前記ステップS4のクリープ制御
時の目標トルクを維持する。タイマTimAは、クリープ
制御の実行時はステップS6で逐次リセットされるた
め、実質的にクリープ制御が解除された後の経過時間を
計時することになり、一定時間taは、ペダルの踏換え
時間や応答遅れ等を考慮して定められる。そして、一定
時間taを経過すると、目標トルクToを予め定められ
た一定値γずつ減らして電動モータ12の出力トルクを
漸減させ、目標トルクToが零になったことがステップ
S13で判断されると、ステップS18においてフラグ
F1を「0」とし、以後のサイクルではステップS8に
続いてステップS14を実行する。これは、ブレーキを
踏込み操作して車両を停止させた時にクリープ制御が為
されるが、その後ブレーキが解除された場合にクリープ
トルクを緩やかに減少させ、トルクの急激な変化に伴う
違和感を防止するためである。
【0024】上記ステップS9の判断がNOの場合、す
なわちアクセルが踏込み操作された場合には、続いてス
テップS15を実行し、前記図7のデータマップに従っ
てアクセル操作量Acおよびモータ回転速度Nmに基づ
いてトルク指令値Taを算出する。次のステップS16
では、現在の目標トルクToと上記トルク指令値Taと
を比較し、Ta<Toの場合には前記ステップS10以
下を実行するが、Ta≧Toの場合は、ステップS17
においてトルク指令値Taを目標トルクToとし、電動
モータ12の出力トルクがトルク指令値Taとなるよう
に制御する。その後、ステップS18を実行することに
より、以後のサイクルではステップS14の通常のトル
ク制御が行われるようになる。
【0025】このような本実施例の電気自動車において
は、ステップS4のクリープ制御時に、車速Vが零とな
るようにステップSC10,SC12でクリープトルク
を増減するため、車両の個体差や経時変化などに拘らず
常に過不足のない適切なクリープトルクが得られる。こ
れにより、登り坂での停車時等における車両のずり下が
りを防止しつつ電力消費を必要最小限に抑えることがで
き、その分だけ走行距離が長くなる。
【0026】また、上記クリープトルクの増減は、学習
制御量kgのマップを書き換えることによって行われる
ため、以後のクリープ制御では、運転状態が同じであれ
ば書き換えられた学習制御量kgに従ってクリープ制御
が行われ、直ちに適切なクリープトルクが得られる。こ
のため、クリープ制御毎に基本クリープトルクを補正す
る場合に比較して、最適クリープトルクとなるまでの車
両のずり下がりやトルクの増減に起因する乗り心地の悪
化が防止される。
【0027】また、本実施例では、ブレーキ力F,傾斜
角θ,車両重量Mをパラメータとして制御量K,kgが
定められているため、ブレーキペダルの踏力の相違や路
面の勾配、乗車人数の相違などに拘らず、クリープトル
クを正確に学習できる利点がある
【0028】また、本実施例では平坦路でもブレーキ解
除した時に車両が前進しない程度の小さなクリープトル
クを発生するようになっているため、ブレーキ解除後に
アクセル操作して発進する場合、駆動系の歯車のバック
ラッシ等による異音や振動の発生が防止される。
【0029】また、本実施例では一サイクル毎にステッ
プSC1以下を実行することにより、その時の運転状態
に対応する制御量Kおよびkgを読み込み、その制御量
K+kgを目標トルクToとしてクリープトルクを制御
するようになっているため、例えば車両停車中にブレー
キ力Fが変化した場合でも、その変化に速やかに追従し
てクリープトルクが変更され、車両のずり下がりを確実
に防止できるとともに電力消費が効果的に抑制される。
【0030】本実施例では、モータ制御用コンピュータ
54による一連の信号処理のうち、ステップS4のクリ
ープ制御すなわち図6の各ステップを実行する部分がク
リープトルク制御手段に相当する。また、ステップSC
9,SC10,SC11,SC12を実行する部分はト
ルク変更手段に相当し、そのうちのステップSC10,
SC12は更新手段を兼ねている。また、基本クリープ
制御量Kを記憶しているROM60、および学習制御量
kgを記憶しているRAM58は記憶手段に相当する。
【0031】次に、本発明の他の実施例を説明する。図
8は、前記図6に代えて用いられるフローチャートで、
図5におけるステップS4の内容の別の例を示す図であ
る。SS2〜SS4,SS6は、第1実施例におけるス
テップSC1〜SC3,SC5とそれぞれ同じ内容であ
り、ステップSS5ではフラグF2を「1」にするとと
もにフラグF3を「0」にし、ステップSS7ではタイ
マTimBをリセットする。フラグF2が「1」とされる
ことにより、2回目以後のサイクルではステップSS1
に続いてステップSS8以下が実行され、目標トルクT
oが制御量(K+kg)に達するまでは、ステップSS
6において目標トルクToが一定値αずつ増大させられ
る。目標トルクToが制御量(K+kg)に到達し、ス
テップSS9の判断がYESになると、ステップSS1
0でフラグF3が「1」とされ、以後のサイクルではス
テップSS1,SS8に続いてステップSS11以下が
実行される。
【0032】ステップSS11では、タイマTimBの計
時内容が予め定められた一定時間tbを経過したか否か
を判断する。タイマTimBは目標トルクToを変更した
後の経過時間を計時するもので、一定時間tbは電動モ
ータ12のトルク変化に伴って実際に車速Vが変化する
までの遅れ時間を考慮して設定されており、TimB≧t
bになるまでは目標トルクToを変更せず、TimB≧t
bになるとステップSS12以下を実行する。ステップ
SS12では車速Vが負か否かを判断し、負の場合に
は、ステップSS19において現在の目標トルクToに
一定値β1を加算し、電動モータ12の出力トルクを一
定値β1だけ増大させるとともに、ステップSS20に
おいてタイマTimBをリセットする。また、車速Vが負
でない場合には、ステップSS12に続いてステップS
S13を実行し、車速Vが正か否かを判断する。そし
て、車速Vが正の場合には、ステップSS17において
現在の目標トルクToから一定値β1を引き算し、電動
モータ12の出力トルクを一定値β1だけ減少させると
ともに、ステップSS18においてタイマTimBをリセ
ットする。これ等のステップにより、車速Vが零となる
ようにクリープトルクが制御される。
【0033】上記ステップSS12,SS13の判断が
共にNOの場合、すなわち車速Vが零の時には、目標ト
ルクToを変更することなくステップSS15を実行
し、所定の学習条件を満足しているか否かを判断する。
これは、例えば運転状態が変化しないとともに車速V=
0の状態が一定時間以上継続したか否か等によって判断
され、学習条件を満足した場合には、ステップSS16
において、現在の目標トルクToから基本クリープ制御
量Kを引き算して学習制御量kgを算出し、RAM58
に記憶されているデータマップを書き換える。この場合
の基本クリープ制御量Kは、ブレーキ力Fが変化する場
合があるため、前記ステップSS3で読み込んだもので
はなく、現在の運転状態に基づいて新たにデータマップ
から読み込んだ値であり、学習制御量kgについても、
現在の運転状態に対応するデータを書き換える。
【0034】この実施例では、トルク変更後に一定時間
tbが経過した後にステップSS12以下を実行し、ク
リープトルクの適否を判断するため、クリープトルクの
増減変化幅が小さくなるとともに脈動が抑制される。ま
た、所定の学習条件を満足した場合にのみ、学習制御量
kgを書き換えるようになっているため、学習精度が向
上する。
【0035】本実施例では、ステップSS12,SS1
3,SS17,SS19を実行する部分がトルク変更手
段に相当し、ステップSS16を実行する部分が更新手
段に相当する。
【0036】図9および図10の実施例はブレーキ解除
後にクリープ制御を行う場合で、ステップSR1で車速
Vが零か否かを判断するとともに、ステップSR2でブ
レーキが踏込み操作されたON状態か否かを判断し、共
にYESの場合にステップSR3以下を実行する。ステ
ップSR3では、運転状態として傾斜角信号Sθおよび
重量信号SMに基づいて傾斜角θおよび車両重量Mを検
出し、ステップSR4およびSR5において、それぞれ
傾斜角θおよび車両重量Mに基づいて基本クリープ制御
量K,学習制御量kgを読み込む。基本クリープ制御量
Kは、ブレーキOFF時に登り坂では車両がずり下がる
ことがなく平坦路では車両が微速前進するように、傾斜
角θおよび車両重量Mをパラメータとして予めROM6
0にデータマップとして記憶されている。学習制御量k
gも、基本クリープ制御量Kと同様に傾斜角θおよび車
両重量MをパラメータとしてRAM58にデータマップ
として記憶されているが、そのデータは図10のステッ
プST9で逐次書き換えられる。そして、次のステップ
SR6では、制御量(K+kg)をクリープ制御量Tb
として設定し、ステップSR7では目標トルクToを零
として電動モータ12の出力トルクを零とし、ステップ
SR8ではフラグF4を「1」にするとともにフラグF
5を「0」にする。すなわち、本実施例ではブレーキO
Nの車両停止時にはクリープトルクを発生させないので
あるが、上記クリープ制御量Tbを目標トルクToとし
てクリープトルクを発生させるようにすることも可能で
ある。
【0037】前記ステップSR1,SR2の少なくとも
一方がNOの場合には、ステップSR9において、シフ
トレバーの操作レンジがDレンジで且つブレーキOFF
か否かを判断し、NOの場合にはステップSR11にお
いて前記実施例と同様の通常のトルク制御を行うととも
に、ステップSR12においてフラグF4,F5を共に
「0」にする。ステップSR9の判断がYESの場合に
は、ステップSR10でフラグF4が「1」か否かを判
断し、F4=1の場合、すなわち前記ステップSR3以
下の各ステップを実行した直後には、ステップSR13
以下を実行する。
【0038】ステップSR13ではフラグF5が「0」
か否かを判断し、NOの場合にはステップSR17以下
を実行するが、フラグF5はステップSR8で「0」と
されるため当初は「0」であり、ステップSR14を実
行する。ステップSR14では、前記ステップSR6で
設定されたクリープ制御量Tbすなわち(K+kg)を
目標トルクToとし、電動モータ12の出力トルクがそ
のクリープ制御量Tb=K+kgとなるように制御す
る。これにより、基本的には登り坂での車両のずり下が
りが防止されるとともに、平坦路では車両が微速前進さ
せられる。なお、前記実施例と同様に、クリープ制御量
Tbに達するまで目標トルクToを漸増させることもで
きる。
【0039】次のステップSR15ではタイマTimCを
リセットし、ステップSR16ではフラグF5を「1」
とする。フラグF5が「1」とされることにより、以後
のサイクルではステップSR13に続いてステップSR
17以下を実行する。ステップSR17では、アクセル
操作量Acが例えば数%程度以下のOFF状態か否かを
判断し、OFF状態の場合には、ステップSR18にお
いてタイマTimCの計時内容が予め定められた一定時間
tcを超えたか否かを判断する。タイマTimCは目標ト
ルクToを変更した後の経過時間を計時するもので、一
定時間tcは電動モータ12のトルク変化に伴って実際
に車速Vが変化するまでの遅れ時間を考慮して設定され
ており、TimC≧tcになるまでは目標トルクToを変
更せず、TimC≧tcになるとステップSR19を実行
する。
【0040】図10は上記ステップSR19の具体的内
容を示すフローチャートで、先ずステップST1では車
速Vが判定車速SPD2より小さいか否かを判断し、Y
ESの場合には、ステップST2において現在の目標ト
ルクToに一定値β2を加算し、電動モータ12の出力
トルクを一定値β2だけ増大させるとともに、ステップ
ST3においてタイマTimCをリセットする。上記判定
車速SPD2は、零または零に近い正の一定値が設定さ
れても良いが、例えば傾斜角θに基づいて登り坂では
零、平坦路では零に近い正の値とするなど、運転状態に
応じて設定されるようにすることも可能である。ステッ
プST1の判断がNOの場合にはステップST4を実行
し、車速Vが上記判定車速SPD2以上で且つ判定車速
SPD3以下か否かを判断する。判定車速SPD3は、
制御精度等を考慮して判定車速SPD2より少し大きめ
の値が定められる。このステップST4の判断がNOの
場合、言い換えればSPD3<Vの場合には、ステップ
ST5において現在の目標トルクToから一定値β2を
引き算し、電動モータ12の出力トルクを一定値β2だ
け減少させるとともに、ステップST6においてタイマ
TimCをリセットする。これ等のステップにより、車速
VがSPD2≦V≦SPD3となるようにクリープトル
クが制御される。上記ステップST5の一定値β2は、
ステップST2の一定値β2と必ずしも同じ値である必
要はないし、これ等の一定値β2が車速Vと判定車速S
PD2,SPD3との速度差等をパラメータとして設定
されるようにすることもできる。
【0041】車速VがSPD2≦V≦SPD3で、ステ
ップST4の判断がYESの場合には、目標トルクTo
を変更することなくステップST8を実行し、所定の学
習条件を満足しているか否かを判断する。そして、所定
の学習条件を満足している場合には、ステップST9に
おいて、現在の目標トルクToから基本クリープ制御量
Kを引き算して学習制御量kgを算出し、RAM58に
記憶されているデータマップを書き換える。この場合の
基本クリープ制御量Kは、前記ステップSR4で読み込
んだもので良く、学習制御量kgは、ステップSR3で
検出した運転状態に対応するデータを書き換えれば良
い。
【0042】図9に戻って、前記ステップSR17の判
断がNOの場合、すなわちアクセルが踏込み操作された
場合には、続いてステップSR20を実行し、前記図7
のデータマップに従ってアクセル操作量Acおよびモー
タ回転速度Nmに基づいてトルク指令値Taを算出す
る。次のステップSR21では、現在の目標トルクTo
と上記トルク指令値Taとを比較し、Ta<Toの場合
には目標トルクToを変更することなく終了するが、T
a≧Toの場合は、ステップSR22においてトルク指
令値Taを目標トルクToとし、電動モータ12の出力
トルクがトルク指令値Taとなるように制御する。その
後、ステップSR23においてフラグF4を「0」と
し、これにより、以後のサイクルではステップSR10
に続いてステップSR11の通常のトルク制御が行われ
るようになる。
【0043】この本実施例では、坂路発進におけるペダ
ル踏換えの際の車両のずり下がりを防止しつつクリープ
トルクを必要最小限に維持できるとともに、学習制御量
kgが逐次書き換えられるため、クリープ制御の当初か
ら適切なクリープトルクが得られる。また、平坦路では
ブレーキOFF状態で車両を微速前進させるクリープト
ルクが発生させられるため、渋滞時や車庫入れなどでは
ブレーキのON,OFF操作だけで断続的に車両を微速
前進させることができ、運転操作が容易となる。
【0044】本実施例では、ステップSR3,SR4,
SR5,SR14を実行する部分がクリープトルク制御
手段に相当し、ステップST1,ST2,ST4,ST
5を実行する部分がトルク変更手段に相当し、ステップ
ST9を実行する部分が更新手段に相当する。
【0045】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、本発明は更に他の態様で実施すること
もできる。
【0046】例えば、前記実施例ではシフトレバーがD
レンジへ操作されている場合のクリープ制御について説
明したが、Rレンジへ操作されている場合に車両後退方
向のクリープトルクを発生させる電気自動車にも本発明
は同様に適用され得る。
【0047】また、前記実施例では電動モータ12,減
速機16,および差動装置18を同軸上に有する駆動装
置10が一対の駆動輪26L,26R間に配設された電
気自動車について説明したが、複数軸の減速機や傘歯車
式の差動装置を有するもの、減速機を備えていないも
の、減速比を変更できる変速機を有するものなど、駆動
装置の構成は適宜変更され得る。
【0048】また、前記第1実施例ではブレーキがON
状態で且つV≦SPD1の条件を満たす場合にステップ
S4のクリープ制御を実行するようになっていたが、こ
のクリープ制御を行う条件は適宜変更され得、例えばア
クセルOFFやクリープ選択スイッチのON操作等をク
リープ制御の実行条件とすることも可能である。クリー
プ制御を解除する条件についても適宜変更され得る。こ
れ等のことは、図9および図10の実施例についても同
様である。
【0049】また、前記第1実施例はブレーキONの停
車中にクリープ制御を行い、図9および図10はブレー
キON→OFF後にクリープ制御を行うようになってい
たが、両者を組み合わせて停車中もブレーキON→OF
F後もクリープ制御を行い、それぞれクリープトルクの
学習制御を行うようにすることも可能である。
【0050】また、前記第1実施例ではブレーキ力F,
傾斜角θ,および車両重量Mをパラメータとして基本ク
リープ制御量Kが定められ、図9および図10の実施例
では傾斜角θおよび車両重量Mをパラメータとして基本
クリープ制御量Kが定められていたが、これ等のパラメ
ータはクリープ制御の実行条件などに応じて適宜変更さ
れ得、アクセル操作量Acやタイヤ回転抵抗など他の運
転状態をパラメータとして追加することもできる。タイ
ヤ回転抵抗は、例えばモータ出力トルクと駆動輪回転速
度との関係や、ブレーキ力Fに対する車速Vの変化速度
ΔV等から推定できる。
【0051】また、DレンジおよびRレンジで共通のフ
ローを用いてクリープ制御を行う場合には、上記運転状
態のパラメータとしてシフトレバーの操作レンジを加
え、Dレンジでは前進方向、Rレンジでは後退方向にク
リープトルクを発生させるように基本クリープ制御量K
を設定すれば良い。
【0052】また、前記実施例では基本クリープ制御量
Kと学習制御量kgとを加算してクリープトルクを制御
していたが、基本クリープ制御量Kそのものを書き換え
るようにして学習制御量kgを省略することもできる。
【0053】また、前記実施例では基本クリープ制御量
Kがデータマップに記憶されていたが、運転状態をパラ
メータとしてファジー推論等により基本クリープ制御量
Kを算出し、これに学習制御量kgを加算するようにし
ても良い。その場合は、ファジー推論の制御式やメンバ
ーシップ関数等を記憶している部分を含んで記憶手段が
構成される。
【0054】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーム対応図である。
【図2】本発明の一実施例である駆動力制御装置を備え
た電気自動車の制御系統を説明するブロック線図であ
る。
【図3】図2の電気自動車の駆動装置を示す断面図であ
る。
【図4】図3の駆動装置の動力伝達経路を説明する骨子
図である。
【図5】図2の電気自動車の駆動力制御を説明するフロ
ーチャートである。
【図6】図5におけるステップS4の内容を説明するフ
ローチャートである。
【図7】図5のステップS14,S15でトルク指令値
Taを求める際に用いるデータマップの一例である。
【図8】図5におけるステップS4の別の態様を説明す
るフローチャートである。
【図9】本発明の他の実施例を示す図で、駆動力制御の
別の態様を説明するフローチャートである。
【図10】図9におけるステップSR19の内容を説明
するフローチャートである。
【符号の説明】
12:電動モータ 54:モータ制御用コンピュータ 58:RAM(記憶手段) 60:ROM(記憶手段) K:基本クリープ制御量 kg:学習制御量 V:車速 ステップS4:クリープトルク制御手段 ステップSC9〜SC12:トルク変更手段 ステップSC10,SC12:更新手段 ステップSS12,SS13,SS17,SS19:ト
ルク変更手段 ステップSS16:更新手段 ステップSR3〜SR5,SR14:クリープトルク制
御手段 ステップST1,ST2,ST4,ST5:トルク変更
手段 ステップST9:更新手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 航一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 倉持 耕治郎 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−14414(JP,A) 特開 平1−275937(JP,A) 特開 平3−253202(JP,A) 特開 平4−365935(JP,A) 特開 昭61−134811(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60L 9/18 B60L 15/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車速が略零の場合に電動モータにクリー
    プトルクを発生させる電気自動車の駆動力制御装置であ
    って、 車両の運転状態をパラメータとしてクリープ制御量を記
    憶している記憶手段と、 実際の車両の運転状態に応じて前記記憶手段からクリー
    プ制御量を読み出し、該クリープ制御量に応じて前記電
    動モータの出力トルクを制御するクリープトルク制御手
    段と、 該クリープトルク制御手段による前記電動モータのトル
    ク制御時に、実際の車速が略零の所定車速となるように
    該電動モータの出力トルクを増減するトルク変更手段
    と、 該トルク変更手段によって増減された前記出力トルクに
    応じて、前記記憶手段に記憶されているクリープ制御量
    を更新する更新手段とを有することを特徴とする電気自
    動車の駆動力制御装置。
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