JP3146693B2 - 液晶ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents
液晶ポリエステル樹脂組成物Info
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Description
どにより、成形品などに利用できる耐熱性、成形加工
性、機械的物性、特にウェルド強度などに優れた新規な
液晶ポリエステル樹脂組成物に関するものである。
フタレートやポリブチレンテレフタレートのような結晶
性ポリエステルと異なり、分子が剛直なため溶融状態で
も絡み合いを起こさず、液晶状態を有するポリドメイン
を形成し、低剪断により分子鎖が流れ方向に著しく配向
する挙動を示し、一般に溶融型液晶(サーモトロピック
液晶)ポリマーと呼ばれている。この特異的な挙動のた
め、溶融流動性が極めて優れ、0.2〜0.5mm程度
の薄肉成形品を容易に得ることができ、しかもこの成形
品は高強度、高剛性を示すという長所を有している。し
かし、異方性が極めて大きく、ウェルド強度が著しく低
いという欠点がある。さらに、成形加工温度が高いため
用途が限られていた。また、液晶ポリエステルは一般に
高価であることも問題であった。
性質を保持し、成形品のウェルド強度が改良され、かつ
安価な液晶ポリエステル樹脂組成物は強く市場から要望
されていた。特開昭56−115357号公報には、溶
融加工可能な重合体と異方性溶融体形成性重合体とを含
む樹脂組成物が開示され、溶融加工可能な重合体に異方
性溶融体形成性重合体を加えることにより、溶融加工可
能な重合体の加工性を改良できることが記載されてい
る。例えば、ポリフェニレンエーテル/ポリスチレン混
合物に液晶ポリエステルを加えた例などが挙げられてい
る。また特開平2−97555号公報にハンダ耐熱性を
向上させる目的で液晶ポリエステルに各種のポリアリー
レンオキサイドを配合した樹脂組成物が記載されてい
る。しかしながら、一般に成形温度の高い液晶ポリエス
テルに、それより成形温度の低いポリフェニレンエーテ
ルなどの非晶性高分子を配合してなる組成物は、組成物
の溶融加工性は向上しても、高温での成形加工の際の配
合樹脂の熱分解のために成形品の外観不良が生じるとい
う問題があった。また、該組成物の耐熱性、機械的物
性、耐衝撃性などが不十分という問題点があった。
ステルの優れた耐熱性、機械的物性を保持し、成形品の
ウェルド強度や成形加工性が改良され、かつ安価な液晶
ポリエステル樹脂組成物を提供するものである。
問題点を解決するため鋭意検討の結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明は、(A)ポリフェニレンエーテ
ルと第1級アミンおよび/または第2級アミンが反応し
てなる変性ポリフェニレンエーテル、および(B)液晶
ポリエステルからなり、成分(A)が1〜75重量%、
成分(B)が99〜25重量%である液晶ポリエステル
樹脂組成物である。本発明は、(A)ポリフェニレンエ
ーテルと第1級アミンおよび/または第2級アミンおよ
びこれら以外のスチレン系単量体が反応してなる変性ポ
リフェニレンエーテル、および(B)液晶ポリエステル
からなり、成分(A)が1〜75重量%、成分(B)が
99〜25重量%である液晶ポリエステル樹脂組成物で
ある本発明は、前記の発明において、成分(A)が分散
相、成分(B)が連続相であることを特徴とする液晶ポ
リエステル樹脂組成物である。本発明における成分
(A)の変性ポリフェニレンエーテルの原料となるポリ
フェニレンエーテルとは一般式 化1
独立に水素,ハロゲン原子,炭素数1〜6の炭化水素基
および炭素数1〜8の置換炭化水素基からなる群から選
ばれたものであり、そのうち、少なくとも1個は水素原
子であり、少なくとも1個は水素原子ではない。)で示
されるフェノール化合物の少なくとも1種を酸化カップ
リング触媒を用い、酸素または酸素含有ガスで酸化重合
させて得られる重合体である。
4 およびR5 の具体例としては、それぞれ独立に水素、
塩素、臭素、フッ素、ヨウ素、メチル、エチル、n−ま
たはiso−プロピル、pri−、sec−またはt−
ブチル、クロロエチル、ヒドロキシエチル、フェニルエ
チル、ベンジル、ヒドロキシメチル、カルボキシエチ
ル、メトキシカルボニルエチル、シアノエチル、フェニ
ル、クロロフェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニ
ル、エチルフェニル、アリル基などからなる群から選ば
れたものが挙げられる。
m−クレゾール、2,6−、2,5−、または3,5−
ジメチルフェノール、2−メチル−6−フェニルフェノ
ール、2,6−ジフェニルフェノール、2,6−ジエチ
ルフェノール、2−メチル−6−エチルフェノール、
2,3,5−または2,3,6−トリメチルフェノー
ル、3−メチル−6−t−ブチルフェノール、チモー
ル、2−メチル−6−アリルフェノールなどが挙げられ
る。これらの化合物の中で好ましいものとしては、2,
6−ジメチルフェノール、2,6−ジフェニルフェノー
ル、3−メチル−6−t−ブチルフェノールおよび2−
メチル−6−アリルフェノールが挙げられる。特に2,
6−ジメチルフェノールが好ましい。本発明の樹脂組成
物の成分(A)の変性ポリフェニレンエーテルの原料の
ポリフェニレンエーテルとして、2,6−ジメチルフェ
ノールまたは2,6−ジフェニルフェノールの重合体並
びに大量部の2,6−ジメチルフェノールと小量部の3
−メチル−6−t−ブチルフェノールまたは2,3,6
−トリメチルフェノールとの共重合体が好ましい。特に
2,6−ジメチルフェノールの重合体が好ましい。
の変性ポリフェニレンエーテルの原料のポリフェニレン
エーテルとして、上記一般式 化1以外のフェノール化
合物、たとえばビスフェノール−A、テトラブロモビス
フェノール−A、レゾルシン、ハイドロキノン、ノボラ
ック樹脂のような多価ヒドロキシ芳香族化合物と上記一
般式 化1で示されるフェノール化合物との共重合体も
使用できる。
いられる酸化カップリング触媒は、特に限定されるもの
ではなく、重合能を有するいかなる触媒でも使用し得
る。たとえば、その代表的なものとしては、塩化第1銅
を含む触媒や二価のマンガン塩類を含む触媒が挙げられ
る。
を、40℃より高い温度で行う場合(高温重合) と40℃以
下で行う場合(低温重合)とでは、得られる重合体の物
性等に違いがあることが知られている。本発明の樹脂組
成物の成分(A)の原料ポリフェニレンエーテルの製法
においては、高温重合または低温重合のどちらでも採用
することができる。
において、上記のポリフェニレンエーテルに反応させる
単量体として、第1級アミンおよび/または第2級アミ
ンが挙げられる。たとえば、ステアリルアミン等が挙げ
られる。さらに、第1級アミンとして、アミノ基を有す
るスチレン系単量体が挙げられる。また、第2級アミン
として、第2級アミンが結合したスチレン系単量体が挙
げられる。
(A)において、上記のポリフェニレンエーテルに反応
させる単量体として、第1級アミンおよび/または第2
級アミンおよびこれら以外のスチレン系単量体が挙げら
れる。ここで、第1級アミンまたは第2級アミンは、ア
ミノ基または第2級アミンの窒素を含む基のほかに、ポ
リフェニレンエーテルと反応可能な基を有することが好
ましい。ポリフェニレンエーテルと反応可能な基とし
て、重合性の基が好ましい。重合性の基として、炭素−
炭素二重結合または三重結合が挙げられる。これらの単
量体は、1分子の形でポリフェニレンエーテルと結合し
ていてもよく、また2分子以上の重合体の形でポリフェ
ニレンエーテルとグラフト共重合していてもよい。
ミン、アリルアニリン、N−アクリロイルアミン、N−
メタクリロイルアミン、N−フェニル−N−メタクリロ
イルアミン、アミノスチレン、アミノメチルスチレンな
どが挙げられる。これらの中でアミノ基を有するスチレ
ン系単量体として、アミノスチレン、アミノメチルスチ
レンなどが挙げられる。いずれも各種異性体が含まれ
る。第2級アミンとして、ジアリルアミン、ビニルイミ
ダゾールなどが挙げられる。これらアミンのなかでも、
アリルアミン、ジアリルアミン、ビニルイミダゾールな
どが好ましく用いられる。該第1級アミン、第2級アミ
ンは単独または2種以上混合して用いることができる。
(A)において、ポリフェニレンエーテルに反応させる
単量体として、第1級アミンおよび/または第2級アミ
ンおよびこれら以外のスチレン系単量体が挙げられる。
ここで、第1級アミンまたは第2級アミン以外のスチレ
ン系単量体とは、一般式化2
れ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6の炭化
水素基および炭素数1〜8の置換炭化水素基、炭素数1
〜6の炭化水素オキシ基および炭素数1〜8の置換炭化
水素オキシ基からなる群から選ばれたものである。R11
は水素原子または炭素数1〜4の低級アルキル基であ
る。)で示される。
およびR10の具体例としては、水素原子;塩素、臭素、
ヨウ素などのハロゲン原子;メチル、エチル、プロピ
ル、ビニル、アリル、ベンジル、メチルベンジルなどの
炭化水素基;クロロメチル、ブロモメチルなどの置換炭
化水素基;メトキシ、エトキシ、フェノキシ、モノクロ
ロメトキシなどの炭化水素オキシ基または置換炭化水素
オキシ基などが挙げられる。また、R11の具体例として
は、水素原子、メチル、エチルなどの低級アルキル基な
どが挙げられる。
チレン、2,4−ジクロロスチレン、p−メトキシスチ
レン、p−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p
−ジビニルベンゼン、p−(クロロメトキシ)−スチレ
ン、α−メチルスチレン、o−メチル−α−メチルスチ
レン、m−メチル−α−メチルスチレン、p−メチル−
α−メチルスチレン、p−メトキシ−α−メチルスチレ
ンなどが挙げられる。これらは単独または2種以上混合
して用いることができる。これらの中でもスチレンが好
ましく用いられる。
組成物の成分(A)において、変性ポリフェニレンエー
テルを調製するために、これまで挙げた単量体または単
量体の組合せのほかに、スチレン系単量体を用いるとき
には、必要に応じてスチレン系単量体と共重合し得る単
量体を少量部用いることもできる。
単量体の具体例としては、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、
アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、グリ
シジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、酢酸
ビニル、2−ビニルナフタリン、ビニルカルバゾールな
どを挙げることができる。また、これら単量体の誘導体
も使用することができる。これらは単独または2種以上
混合して用いることができる。
ニレンエーテルを製造する方法としては、ポリフェニレ
ンエーテル、第1級アミンおよび/または第2級アミン
などを溶融混練または懸濁反応させて、変性ポリフェニ
レンエーテルを得る方法などが挙げられる。この際に、
ラジカル開始剤を用いることができる。該ラジカル開始
剤は特に限定されず、所望のものを適宜選択使用するこ
とができる。たとえば、2,2’−アゾビスイソブチロ
ニトニルなどのアゾ系化合物を始めとして、特開平2−
160856号公報に記載されているような各種ラジカ
ル開始剤が挙げられる。
ける成分(A)の変性ポリフェニレンエーテルに、必要
に応じて未変性のポリフェニレンエーテル、スチレング
ラフトポリフェニレンエーテル、ポリスチレンなどを添
加することもできる。
分(A)の変性ポリフェニレンエーテル、およびその原
料ポリフェニレンエーテルの還元粘度ηSP/c(0.5
g/dlのクロロホルム溶液について25℃で測定した
値)は、0.30〜0.65dl/gの範囲が好まし
い。ηSP/cが0.30dl/g未満では組成物の耐熱
性が著しく低下し、またηSP/cが0.65dl/gを
越えると組成物の成形加工性が悪くなり好ましくない。
分(B)の液晶ポリエステルはサーモトロピック液晶ポ
リマーと呼ばれるポリエステルである。具体的には、 (1)芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールと芳香族ヒ
ドロキシカルボン酸との組み合わせからなるもの (2)異種の芳香族ヒドロキシカルボン酸の組み合わせ
からなるもの (3)芳香族ジカルボン酸と核置換芳香族ジオールとの
組み合わせからなるもの (4)ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル
に芳香族ヒドロキシカルボン酸を反応させたものなどが
挙げられ、400℃以下の温度で異方性溶融体を形成す
るものである。なお、これらの芳香族ジカルボン酸、芳
香族ジオールおよび芳香族ヒドロキシカルボン酸の代わ
りに、それらのエステル形成性誘導体が使用されること
もある。該液晶ポリエステルの繰返し構造単位としては
下記のものを例示することができるが、これらに限定さ
れるものではない。 芳香族ジカルボン酸に由来する繰り返し構造単位:
位:
い液晶ポリエステルは
り返し構造単位の組み合わせが下記(I)〜(V)のも
のである。
(IV)については、それぞれ、例えば特公昭47−4
7870号公報、特公昭63−3888号公報、特公昭
63−3891号公報、特公昭56−18016号公報
などに記載されている。
物を製造する方法に特に制限はなく、周知の方法を用い
ることができる。たとえば、溶液状態で各成分を混合
し、溶剤を蒸発させるか、非溶剤中に沈澱させる方法が
挙げられる。工業的見地からみると溶融状態で各成分を
混練する方法が好ましい。溶融混練には一般に使用され
ている一軸または二軸の押出機、各種のニーダー等の混
練装置を用いることができる。特に二軸の高混練機が好
ましい。混練に際しては、各成分は予めタンブラーもし
くはヘンシェルミキサーのような装置で各成分を均一に
混合してもよいし、必要な場合には混合を省き、混練装
置にそれぞれ別個に定量供給する方法も用いることがで
きる。
エーテルおよびそれと反応し得る第1級アミンおよび/
または第2級アミン等を有機過酸化物などと共に混練機
の第一投入口から投入し、第二投入口から液晶ポリエス
テルを投入して一回の混練で液晶ポリエステル樹脂組成
物を得ることもできる。また、変性ポリフェニレンエー
テルと液晶ポリエステルとをヘンシェルミキサーで混合
したのち混練機で混練して該樹脂組成物を得ることもで
きる。混練された該樹脂組成物は、射出成形、押出成
形、その他各種の成形法によって成形されるが、予め混
練の過程を経ず、射出成形や押出成形時にドライブレン
ドして溶融加工操作中に混練して本発明の樹脂組成物と
し、直接成形加工品を得ることもできる。
樹脂組成物においては、成分(A)、成分(B)の組成
比が特定の範囲内の値をとることによって、目的とする
液晶ポリエステル樹脂組成物を得ることができる。本発
明における成分(A)と成分(B)の比率は成分(A)
が1〜75重量%、成分(B)が99〜25重量%が好
ましい。成分(A)が1重量%未満であると、成形品の
異方性改良効果が少なく、組成物の流動開始温度が高過
ぎ、コスト的に利点が少なく、また75重量%を越える
と組成物の耐熱性、強度などが不十分になり好ましくな
い。本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物においては、
成分(A)が分散相、成分(B)が連続相であることが
より好ましい。この場合には、該組成物の耐薬品性、耐
熱性、耐衝撃性、機械的物性などが、より優れるので好
ましい。
いては、所望により無機充填剤が用いられる。このよう
な無機充填剤としては、炭酸カルシウム、タルク、クレ
ー、シリカ、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化チ
タン、アルミナ、石膏、ガラス繊維、炭素繊維、アルミ
ナ繊維、シリカアルミナ繊維、ホウ酸アルミニウムウィ
スカ、チタン酸カリウム繊維等が例示される。
必要に応じて、さらに、有機充填剤、酸化防止剤、熱安
定剤、光安定剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、無機また
は有機系着色剤、防錆剤、架橋剤、発泡剤、蛍光剤、表
面平滑剤、表面光沢改良剤、フッ素樹脂などの離型改良
剤などの各種の添加剤を製造工程中あるいはその後の加
工工程において添加することができる。
は、耐熱性、機械的物性、特にウェルド強度、成形加工
性、薄肉物性、外観および光沢の優れた樹脂組成物であ
り、このような特性を生かして射出成形や押出成形によ
り成形品、シート、チューブ、フィルム、繊維、積層
物、コーティング材等に用いられるものである。
れらは単なる例示であり、本発明はこれらに限定される
ことはない。なお、ポリフェニレンエーテルをPPEと
略記することがある。
製IS150E−V型射出成形機を用いて、成形温度3
00℃〜330℃、金型温度110〜130℃で射出成
形した成形品について行った。
/c):濃度0.5g/dlのクロロホルム溶液につい
て25℃で測定した値である。 ウェルド部強度、非ウェルド部強度:本発明の組成物か
ら図1に示す試験片を成形した。この試験片は厚み3m
m、外寸64mm、内寸38mmであった。これから図
1に示すウェルドラインを含む斜線部(64×13m
m)を切り出し、スパン間距離40mm、曲げ速度2m
m/分で曲げ強度を測定した。また、同一形状の試験片
から非ウェルド部(64×13mm)を切り出し、同様
にして曲げ強度を測定した。
ASTM4号引張ダンベル、TDUL測定用試験片(1
27mm長×12.7mm幅×6.4mm厚)をそれぞ
れ成形し、ASTM D638、ASTM D648に
準じて引張強度、TDUL(荷重18.6kg)をそれ
ぞれ測定した。 アイゾット衝撃強度:試験片(6.4mm厚)について
ノッチ無しでJISK7110に従い、室温で測定し
た。 曲げ強度:試験片(6.4mm厚)についてASTM
D790に従い、測定した。
た。 ○:外観は美しく、色調変化などは認められない。 ×:成形品表面に色調変化などが認められる。
射出成形品をミクロトームで切削して、四塩化炭素でエ
ッチングする。それを走査型電子顕微鏡を用いて観察し
て、次のように分類した。 A:ポリフェニレンエーテル部分(変性PPEおよび未
変性PPE)が分散相、液晶ポリエステル部分が連続
相。 B:ポリフェニレンエーテル部分が連続相、液晶ポリエ
ステル部分が分散相。
0.5mm、長さ75mm、ネック部の幅5mmである
引張りダンベル試験片を成形し引張強度を測定した。
ポリフェニレンエーテル100重量部にp−アミノスチ
レン1.9重量部をラジカル開始剤として商品名パーブ
チルPV(ミヨシ油脂(株)製)、安定剤と共に配合し
ヘンシェルミキサーを用いて混合後、東芝機械(株)製
二軸押出機を使用してシリンダー温度270℃で脱揮し
ながら造粒し、変性ポリフェニレンエーテルを得た。以
下該変性ポリフェニレンエーテルをA−1と略記する。
ーテル(株)製ポリフェニレンエーテル100重量部に
ジアリルアミン2.4重量部、スチレン0.7重量部を
ラジカル開始剤として商品名パーブチルPV(ミヨシ油
脂(株)製)、安定剤と共に配合し、ヘンシェルミキサ
ーを用いて混合後、東芝機械(株)製二軸押出機を使用
してシリンダー温度280℃で、脱揮しながら造粒し、
変性ポリフェニレンエーテルを得た。以下該変性ポリフ
ェニレンエーテルをA−2と略記する。
エーテル(株)製ポリフェニレンエーテル100重量
部、アリルアミン5.7重量部、スチレン1.9重量
部、メチルメタクリレート1.2重量部、水400重量
部をラジカル開始剤として商品名パーブチルPV(ミヨ
シ油脂(株)製)、分散剤として商品名メトローズ90
SH−100(信越化学(株)製)とともにオートクレ
ーブ中に投入し、窒素雰囲気下、100℃で2時間反応
させた。ここで得られた組成物を回収、乾燥した。以下
該変性ポリフェニレンエーテルをA−3と略記する。
ーテル(株)製ポリフェニレンエーテル100重量部に
ビニルイミダゾール1.9重量部、無水マレイン酸1.
1重量部、スチレン0.8重量部をラジカル開始剤とし
て商品名パーブチルPV(ミヨシ油脂(株)製)、安定
剤と共に配合しヘンシェルミキサーを用いて混合後、東
芝機械(株)製二軸押出機を使用してシリンダー温度2
80℃で、脱揮しながら造粒し変性ポリフェニレンエー
テルを得た。以下該変性ポリフェニレンエーテルをA−
4と略記する。
テル(株)製ポリフェニレンエーテル100重量部、ジ
アリルアミン2.3重量部を安定剤と共に配合し、ヘン
シェルミキサーを用いて混合後、東芝機械(株)製二軸
押出機を使用してシリンダー温度290℃で脱揮しなが
ら造粒し変性ポリフェニレンエーテルを得た。以下該変
性ポリフェニレンエーテルをA−5と略記する。
ーテル(株)製ポリフェニレンエーテル100重量部、
ステアリルアミン2重量部、化薬ヌーリー(株)製カヤ
ヘキサAD40C 1重量部を安定剤と共に配合し、ヘ
ンシェルミキサーを用いて混合後、東芝機械(株)製二
軸押出機を使用してシリンダー温度295℃で脱揮しな
がら造粒し変性ポリフェニレンエーテルを得た。以下該
変性ポリフェニレンエーテルをA−6と略記する。
ル)、テレフタル酸2.49kg(15モル)、イソフ
タル酸0.83kg(5モル)および4,4’−ジアセ
トキシジフェニル5.45kg(20.2モル)を櫛型
撹拌翼をもつ重合槽に仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌
しながら昇温し330℃で1時間重合させた。この間に
副生する酢酸を除去しながら、強力な撹拌下で重合させ
た。その後、系を徐々に冷却し、200℃で得られたポ
リマーを系外へ取出した。この得られたポリマーを細川
ミクロン(株)製のハンマーミルで粉砕し、2.5mm
以下の粒子とした。これを更にロータリーキルン中で窒
素ガス雰囲気下に280℃で3時間処理することによっ
て、流動温度が324℃の粒子状の下記の繰り返し構造
単位からなる全芳香族ポリエステルを得た。以下該液晶
ポリエステルをB−1と略記する。このポリマーは加圧
下で340℃以上で光学異方性を示した。液晶ポリエス
テルB−1の繰り返し構造単位は、次の通りである。
g(45モル)と6−アセトキシ−2−ナフトエ酸6.
9kg(30モル)とを櫛型撹拌翼付きの重合槽に仕込
み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながち昇温し、300℃
で30分間、320℃で30分間、そしてさらに8.0
torrの減圧下に320℃で2時間重合させた。この
間に、副生する酢酸を系外へ留出し続けた。その後、系
を徐々に冷却し、180℃で得られたポリマーを系外へ
取出した。この得られたポリマーを前記の(i)と同様
に粉砕したあと、ロータリーキルン中で窒素ガス雰囲気
下に240℃で5時間処理することによって、流動温度
が260℃の粒子状の下記の繰り返し単位からなる全芳
香族ポリエステルを得た。以下該液晶ポリエステルをB
−2と略記する。このポリマーは静置下で320℃以上
で光学異方性を示した。液晶ポリエステルB−2の繰り
返し構造単位の比率は次の通りである。
に配合し、池貝鉄工(株)製PCM−30型二軸押出機
を用いてシリンダー温度300〜330℃で混練し、諸
物性を測定した。得られた結果を表1、表2および表3
に示す。本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物は耐熱
性、機械的性質、特にウェルド強度、薄肉物性などの諸
物性、溶融加工性が優れ、成形品外観も良好であり、し
かも安価なポリフェニレンエーテルを配合していること
から安価な樹脂組成物であることがわかる。
Claims (6)
- 【請求項1】(A)ポリフェニレンエーテルと第1級ア
ミンおよび/または第2級アミンが反応してなる変性ポ
リフェニレンエーテル、および(B)液晶ポリエステル
からなり、成分(A)が1〜75重量%、成分(B)が
99〜25重量%である液晶ポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項2】(A)ポリフェニレンエーテルと第1級ア
ミンおよび/または第2級アミンおよびこれら以外のス
チレン系単量体が反応してなる変性ポリフェニレンエー
テル、および(B)液晶ポリエステルからなり、成分
(A)が1〜75重量%、成分(B)が99〜25重量
%である液晶ポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項3】第1級アミンが炭素−炭素二重結合または
三重結合を有することを特徴とする請求項1記載の液晶
ポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項4】第2級アミンが炭素−炭素二重結合または
三重結合を有することを特徴とする請求項1記載の液晶
ポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項5】第1級アミンおよび/または第2級アミン
が、アミノ基を有するスチレン系単量体および/または
第2級アミンが結合したスチレン系単量体であることを
特徴とする請求項1または2記載の液晶ポリエステル樹
脂組成物。 - 【請求項6】成分(A)が分散相、成分(B)が連続相
である請求項1または2記載の液晶ポリエステル樹脂組
成物。
Priority Applications (1)
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