JP3146403B2 - ラインインタフェース回路の自動保護および回復方法並びにラインインタフェース回路 - Google Patents

ラインインタフェース回路の自動保護および回復方法並びにラインインタフェース回路

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JP3146403B2
JP3146403B2 JP05485594A JP5485594A JP3146403B2 JP 3146403 B2 JP3146403 B2 JP 3146403B2 JP 05485594 A JP05485594 A JP 05485594A JP 5485594 A JP5485594 A JP 5485594A JP 3146403 B2 JP3146403 B2 JP 3146403B2
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    • H04M1/74Interface circuits for coupling substations to external telephone lines with means for reducing interference; with means for reducing effects due to line faults
    • H04M1/745Protection devices or circuits for voltages surges on the line
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ラインインタフェー
ス回路に関する。特に、このラインインタフェース回路
を使用している電話線に障害が発生した際に、このライ
ンインタフェース回路を自動的に保護しおよび回復する
方法に関する。この出願に関する種々のプログラム可能
なラインインタフェース回路については、以下の関連す
る米国特許出願に記述される。S.D.Rosenbaum等によっ
て1992年4月2日に出願された米国特許No.07/862,
478(PCT/CA92/00135)「電圧スイッチングを有するライ
ンインタフェース回路」、R.W.Rosch等によって199
2年4月16日に出願された米国特許No.07/868,893(PC
T/CA93/00105)「電圧制御を有するラインインタフェー
ス回路」、R.W.Rosch等によって1992年4月16日
に出願されたNo.07/868,941(PCT/CA93/00103)「広帯域
ラインインタフェース回路」、S.A.Gores等によって1
993年1月28日に出願された米国特許No.08/010,24
4(PCT/CA93/00283)「電話線に直流を供給する方法」。
【0002】
【従来の技術】電話線は種々のタイプの障害に遭遇する
ので、その電話線に接続されたラインインタフェース回
路中の敏感な構成要素(たとえば、集積回路)は保護さ
れなければならないことはよく知られている。そのよう
な障害の例としては、落雷、送電線交差(送電線との接
触)や送電線からの交流誘導、電話線への外部からの印
加電圧、および電話線の導体接地によって生じるサージ
等である。そのような障害は種々の異なる持続時間を有
する。たとえば、雷サージの場合は過渡的であり、重大
であるが持続時間は短い。送電線交差の場合は断続的で
ある。交流誘導および接地障害の場合は持続時間が長
い。
【0003】効果的な保護をに行うためには、ラインイ
ンタフェース回路の通常動作状態では応答することな
く、しかしながら、ラインインタフェース回路の構成要
素にダメージが発生する前に障害条件に対応しなければ
ならない。
【0004】サージアレスタによって雷サージを防止す
ることはよく知られている。雷サージは持続時間が短
く、比較的にしばしば発生するので、他の保護回路はそ
のような雷サージには応答しないか、または早急に雷サ
ージに応答しその後早急に自動的にリセットされ通常動
作に戻ることが好ましい。必ずしも瞬時である必要はな
いが自動的に保護装置をリセットして比較的に長い持続
時間の障害を除去することも必要である。これらの要求
のために、保護装置の問題を効果的に克服するためには
現在では種々の問題がある。
【0005】Rosch等によって1990年8月7日に特
許された米国特許No.4,947,427「電話加入者ラインイン
タフェース回路の保護装置」は、電話線と直列に接続さ
れた保護リレー接点は、リレー接点とラインインタフェ
ース回路の他の部分間に接続された供給抵抗を介して、
電話線に流れる過電流に応答して接点が開く保護リレー
を開示している。電流の流れを遮断するためにリレー接
点が開いているとき、電話線上の電圧は、保護リレー接
点の電話線側に接続されモニタされ続ける。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そのような構成はかな
りの利点を有するが、接地障害によって保護リレー接点
が開いた時の電圧監視は、接地障害が回復したときは検
出できなくなる。したがって、接地障害後の保護装置の
自動リセットは容易には達成できなくなる。比較的によ
く発生する接地障害はこのように重大な問題を有してい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、ライン
インタフェース回路における改善された自動保護および
回復方法を提供することにある。
【0008】本発明の一側面によると、本発明は、ライ
ンインタフェース回路の自動保護および回復方法におい
て、所定の閾値を越える電流に応答してラインインタフ
ェース回路と電話線との接続を遮断し、ラインインタフ
ェース回路と電話線との接続が遮断されたとき電話線上
の同相モード電圧をモニタし、そのラインインタフェー
ス回路は、モニタされた同相モード電圧が閾値以下のと
きに電話線に再接続され、その閾値は、最初の接続遮断
に続く再接続後の所定の期間内に発生する第2の遮断の
後の再接続に対しては減少される。
【0009】以下に詳細に記述されるように、本発明で
は、最初の遮断後の再接続に対しては、比較的高い閾値
以下の電話線上の同相モード電圧が用いられ、そして第
2の遮断の後の再接続に対しては、最初の再接続に続く
所定の期間内で起こるかなり低い閾値以下の電話線上の
同相モード電圧が用いられる。さらに、本発明は、推定
された接地障害からの回復に関連し、第3の接続遮断を
回復するために用いられる。
【0010】さらに、効果的な保護に対して、本発明
は、電話線上の電流をモニタし、ラインインタフェース
回路と電話線との接続は、過大なモニタ電流に応答して
遮断されるステップを含む。
【0011】本発明の方法は、さらに、ラインインタフ
ェース回路と電話線とが再接続された後の所定の期間内
に接続が遮断される場合、ラインインタフェース回路か
ら電話線に供給されるループ駆動電圧を減少し、ライン
インタフェース回路を電話線に再接続し、減少されたル
ープ駆動電圧が供給された電話線上のモニタ電流によっ
て接地障害を除去するステップを含む。これによって、
接地障害からの回復が、速く、そして自動的に達成され
る。
【0012】本発明では、別々の障害による遮断と1つ
の障害による連続した接続遮断を区別するために、好ま
しくは、最後の遮断の後の再接続の後の所定の期間に連
続する遮断のカウントをリセットするステップを含み、
再接続はカウント数に依存する。
【0013】本発明では、種々の遮断の後の再接続を決
定するために他の基準を使用できる。たとえば、最初の
遮断は所定の時間の後、自動的な再接続の後に行うこと
ができる。この場合の基準は、単に所定の時間の終了と
することができる。一方、これに対して、そのようなタ
イミングは、種々の再接続の基準を決めるために、電話
線電圧または他のパラメータの監視と組み合わせること
もできる。
【0014】本発明の他の側面によると、電話線のそれ
ぞれの線に各スイッチを介して接続されたラインインタ
フェース回路の自動保護および回復方法は、スイッチが
閉じたとき電話線上の電流をモニタし、過大なモニタ電
流に応答してスイッチを開き、スイッチが開いていると
き電話線上の電圧をモニタし、閾値以下のモニタ電圧に
応答してスイッチを閉じ、連続して閉じる2つのスイッ
チ間の閾値を変更するステップを含む。
【0015】本発明は、好ましくは、最初にスイッチを
開いた後の第1の閾値以下になるモニタ電圧に応答し
て、最初にスイッチを閉じたときからの所定の期間を決
定し、閾値レベルを変更するステップは、所定の期間内
でスイッチを2度目に開いた後にそのスイッチを2度目
に閉じる場合は、第2の閾値レベルは第1の閾値レベル
より低いレベルを使用するステップを含む。第1の閾値
レベルは、電話線上の180ボルトrms程度の同相モ
ード電圧に対応し、第2の閾値は、電話線上の40ボル
トrms程度の同相モード電圧に対応する。しかしなが
ら、これらの閾値は、特別の状況に適合するために種々
の値に変えることができることはいうまでもない。さら
に、2以上の異なる閾値が連続する再接続のために使用
できる。好ましくは、電話線上のモニタステップは、電
話線上の同相モード電圧を整流しローパス濾波するステ
ップを含む。
【0016】さらに、本発明の他の側面によると、本発
明はラインインタフェース回路の自動保護および回復方
法において、ラインインタフェース回路によって駆動電
圧が供給される電話線上の電流をモニタし、閾値を越え
るモニタ電流に応答してラインインタフェース回路と電
話線との接続を遮断し、駆動電圧を減少し、ラインイン
タフェース回路を電話線に再接続し、低減駆動電圧が供
給された電話線上のモニタ電流に従って電話線上の接地
障害の除去を決定するステップを含む。この場合、電話
線上の接地障害の除去を決定するステップは、電話線上
の電流および駆動電圧をモニタすることよって、駆動電
圧を変化させるステップを含む。
【0017】本発明の他の側面によれば、本発明は、ラ
インインタフェース回路によって2つの端子にそれぞれ
の電圧が供給される2線式電話線の接地障害を自動的に
検出して除去するラインインタフェース回路の自動保護
および回復方法において、その端子に供給される電圧を
制御して、接地障害のときおよび比較的に小さなまたは
無視できる程度の電話線ループ電流のときに、同相モー
ド電流を発生し、電話線上の電流をモニタし、接地障害
の除去を検出するステップを含む。
【0018】好ましくは、端子に供給される電圧を制御
するステップは、比較的に小さいまたは無視できる程度
の電圧を2つの端子に印加し、電話線上に比較的に小さ
いまたは無視できる程度のループ電流を発生することを
含む。
【0019】さらに、好ましくは、本発明は、モニタ電
流に従って少くとも2つの端子のうちの1つに供給され
た電圧を制御し、接地障害の際にほぼ一定のモニタ電流
を維持し、供給電圧をモニタし、接地障害の除去を検出
するステップを含む。
【0020】さらに、本発明の他の側面によれば、本発
明は、ラインインタフェース回路の自動保護および回復
方法において、所定の閾値を越える電流に応答してライ
ンインタフェース回路と電話線との接続を遮断し、連続
遮断のカウント値をモニタし、通常動作においてライン
インタフェース回路を電話線に再接続するか否かを判断
再接続する旨の判断がされた場合は、ラインインタ
フェース回路を通常動作として電話線に再接続し、通常
動作としてのラインインタフェース回路と電話線との再
接続の後の所定の期間内に発生する連続的な接続遮断を
カウントし、それによって、ラインインタフェース回路
の状態を表示するステップを含む。そのような表示は、
このラインインタフェース回路からそのラインインタフ
ェース回路が接続される電話局に送出され、電話局のメ
ンテナンス動作を容易にする。
【0021】好ましくは、この方法は、また、遮断回数
をカウントし、連続する遮断カウントが所定の値に到達
すると、少なくとも所定の期間、遮断状態を維持する。
これによって、遮断および再接続を行う保護リレーの繰
り返し動作、すなわち、チャタリングを避けることがで
きる。
【0022】本発明の他の側面は、各スイッチを介して
2線式の電話線に接続されたラインインタフェース回路
の自動保護方法において、所定の第1の閾値を越える電
話線上のローパス濾波および整流された同相モード電流
に応答して周期的に過電流の表示を行い、各サイクルで
過電流の表示が行われたか否かによって、過電流カウン
を第1の量だけ増加し、あるいは第1の量より少ない
第2の量だけ減少し、過電流カウンタが所定の第2の
値に到達したとき、スイッチを開くステップを有する。
【0023】この方法は、好ましくは、各サイクルで過
電流の表示が行われている間、電話線上で同相モード電
流のゼロ交差を決定し、ゼロ交差と決定されたときに、
スイッチを開くステップを含む。
【0024】本発明の他の側面によると、本発明は、
ップ/リング端子(T、R)、チップ/リングスイッ
チ、検出回路、ドライブ回路、および通信インタフェー
スを有するラインインタフェース回路において、チップ
/リングスイッチを動作させる保護リレーと、端子Tお
よびRを介して流れる電流、端子TおよびRにおける同
相モード電圧を検出する検出回路と、検出回路で検出さ
れた信号をディジタル化するA/D変換器と、A/D変
換器からの信号によって各種の制御信号を発生するディ
ジタル制御回路と、ドライブ回路に電圧を供給する制御
電圧発生器(CVG)とを備え、ドライブ制御回路によ
って電話線上の電流をモニタし、そのモニタ電流が閾値
を越えた場合、保護リレーによってチップ/リングスイ
ッチを開き、スイッチが開いている間電話線の同相モー
電圧をモニタし、そのモニタ電圧が閾値よりも低くな
ったときにスイッチを閉じるプロセスを繰り返し、2回
目以降のプロセスにおいてはその閾値を徐々に小さくす
ることによって、電話線障害を回復させるように構成さ
れる。
【0025】
【作用】本発明において、ラインインタフェース回路は
電話線上の電流をモニタする。過電流を生じるような障
害が発生した場合、保護リレーはラインインタフェース
回路と電話線との接続を遮断し、ラインインタフェース
回路は電話線上の同相モード電圧をモニタする。このラ
インインタフェース回路は、モニタ電圧が高い閾値以下
になると再接続を行う。ラインインタフェース回路は、
第2の遮断が発生後にモニタ電圧が低い閾値以下になる
と再接続を行う。さらに遮断が発生すると、ラインイン
タフェース回路は、接地障害回復プロセスに入る。この
方法は、電話線上の任意の障害からの保護および急速な
回復を容易にする。
【0026】
【実施例】図1は図示されていない電話局に設置されま
たはその電話局の一部を構成するラインインタフェース
回路の一部を示す。このラインインタフェース回路は、
多重通信パスを介して電話局に接続される遠隔端末装置
の一部を形成することもある。図1には、本発明を完全
に理解するために必要なラインインタフェース回路の部
分のみが示される。
【0027】一点鎖線内に示されるように、ドライブ回
路10を含むラインインタフェース回路8は、2線式電
話線のチップ端子Tおよびリング端子Rに接続するため
に、検出回路12および保護リレー15の接点14を介
して端子TおよびRに接続される。ドライブ回路10
は、また、通信インタフェース16に接続され、送信信
号パスTxおよび受信信号パスRxを介して他の電話局
と通信する。このラインインタフェース回路8は、ま
た、制御電圧発生器(CVG)18、ディジタル制御回
路20、および多重化アナログ/ディジタル(A−D)
コンバータ22を含む。
【0028】ドライブ回路10、検出回路12、通信イ
ンタフェース16およびディジタル制御回路20は上記
に参照された米国特許に十分に記述されている。CVG
18は、Rosenbaum等によって1992年4月7日に特
許された米国特許No.5,103,387「高電圧コンバータ」に
記述されている。発明を完全に理解するために必要な検
出回路12、ドライブ回路10、および通信インタフェ
ース16部のみが図1に点線内に詳細に示され、以下に
説明される。
【0029】検出回路12は、ドライブ回路10の出力
と接点14間にある微小交流検出変圧器28の卷線と直
列に接続された供給抵抗26の平衡回路と、電流検出抵
抗回路網27と、端子TおよびR間に接続された2つの
抵抗29を含む同相モード電圧検出ネットワークとを有
する。上述の米国特許出願No.07/868,941に十分に記述
されるように、検出回路12は、構成要素27〜29か
ら出力信号ID、IL、ICM、VCMを発生する。信
号IDは、端子TおよびRを介して流れる電話線上の差
動交流信号電流を表わし、通信インタフェース16に供
給される。ILは電話線上のループ電流、すなわち、2
つの端子TとRを介して反対方向に流れる直流電流を表
わす。信号ICMは、2つの端子TおよびRの電話線上
を同方向に流れる同相モード電流を表わす。電話線のチ
ップワイヤおよびリングワイヤ上の各電流はそれぞれ同
相モード電流とループ電流の和および差である。信号V
CMは、保護リレー15の接点14が開いた時の電話線
上の同相モード電圧を表わす。
【0030】通信インタフェース16は、差動電流信号
IDから通信パスTx上に信号を供給する。また、通信
インタフェース16は、低インピーダンス出力を有する
増幅器30を含み、その増幅器からドライブ回路10に
信号が出力される。通信インタフェース16は、受信パ
スRxを介して受信された信号から補信号を発生する。
【0031】ドライブ回路10は、それぞれチップT/
リングR端子と接続される2つの直列バッファ増幅器3
2を含む。これらの出力は、それぞれドライブ回路10
の出力を構成する。ドライブ回路10の出力は、増幅器
が最大バンド幅および最小出力インピーダンスを有する
ために、単位ゲインの各増幅器32の反転入力に接続さ
れる。各増幅器32の非反転入力は、コンデンサ40を
介して通信インタフェース16の各出力に接続される。
また、増幅器32の非反転入力側にはドライブ回路のチ
ップTおよびリングR側でそれぞれ直流電圧TV、RV
が供給される。その電圧TV、RVはディジタル制御回
路20によって制御され、増幅器32の出力電圧、すな
わち、接点14が閉じたときの端子TおよびRの電圧を
決定する。ドライブ回路10は、電源から電力が供給さ
れる。すなわち、ディジタル制御回路20の制御下で、
CVG18によって発生される電圧DVおよび接地ポテ
ンシャル(ゼロ・ボルト)が供給される。
【0032】検出回路12によって発生された信号I
L、ICM、VCMは多重A/D変換器22の入力に供
給され、そのディジタル出力は、ディジタル制御回路2
0に供給される。ディジタル制御回路20は、ディジタ
ル信号をモニタし、たとえば、パス46を介して電話局
からダウンロードされた蓄積プログラムによって動作
し、ラインインタフェース回路8中の他の部分の適切な
動作条件を決定する。通常の動作では、リレー接点14
は閉じており、上述の関連出願において記述されるよう
に、ディジタル制御回路20は、電話線を介して端子T
およびRに接続された電話のフック状態を決定するため
にループ電流ILをモニタする。ディジタル制御回路2
0は、オフフック状態において、電圧DV、電圧TVお
よびRVを制御し、適切なヘッドルーム{電圧TVおよ
びRV(ここでは、増幅器32の出力電圧)および端子
TおよびRの電圧が、電話線の通常の供給電圧0Vおよ
びDVからオフセットした電圧をいう}を維持する間、
ループ電流を制限し、増幅器32を介して信号伝送を行
う。
【0033】リレー接点14は、上述の米国特許番号4,
947,427に記述され、これらの接点から見て電話線側に
電圧抵抗29を有し、これらの接点から見て電話線イン
タフェース側に供給抵抗26、および電流検出抵抗回路
網27を有する。
【0034】ディジタル制御回路20は、0.5ms毎
の各タイムスロットで種々のソフトウェア機能を実行
し、周期的に動作する。これらのソフトウェアは、たと
えば、上述の電流を制限し、検出電流を調整し、および
種々のタイミング待機用に使用されるタイマをアップデ
ートする。これらの機能は、また、以下に記述される保
護プロセスを含み、その保護プロセスは0.5ms毎に
繰り返されるソフトウェア保護ルーチンを実行する。こ
の保護ルーチンは、図2のフローチャートに示される。
【0035】図2は、図1のラインインタフェース回路
の保護動作に関するフローチャートを示す。保護ルーチ
ンは、ディジタル制御回路20の通常動作の一部であ
る。障害が起これば、保護リレー15が動作し、下記の
ように接点14を開き、通常動作は中断され、分離・回
復プロセスがディジタル制御回路20によって実行され
る。回復プロセスの目的は、ラインインタフェース回路
の通常動作が再開できるように、障害後保護リレー接点
14を最も早くできるだけ安全に閉じさせることであ
る。
【0036】より詳しく述べると、保護ルーチンは、同
相モード電流ICMをモニタし、過電流の場合、高電圧
の交流障害の場合に、ゼロ交差でリレー接点14を開
き、あるいは低電圧交流障害または直流障害の場合、過
電流カウンタで閾値を越えるカウントを累積する。雷サ
ージの場合、いずれのリレー接点も、閉じたままであ
り、あるいは、それらのリレー接点は早く開かれ、以下
に記述されるように回復プロセスの初期状態になるよう
に早く閉じられる。
【0037】図2において、保護ルーチンのエントリ
(入口)はブロック50である。回復状態パラメータは
1秒タイマが時間切れになるとゼロにリセットされる。
これについては、更に以下で検討される。モニタ中に過
大な電流が検出されると、ブロック51は、同相モード
電流ICMは整流され、ローパスフィルタで濾過され、
モニタされ、過電流(OC)フラグがセットされる。
【0038】図1で説明したしたように、同相モード電
流ICMはディジタル値としてディジタル制御回路20
に供給される。ローパスフィルタは、急速な過電流検出
を容易にするために、たとえば、4ミリ秒の時定数によ
って、ディジタル制御回路20中のソフトウェア・ルー
チンとして実行される。整流された同相モード電流ディ
ジタル値のローパス濾波はある時間にわたってモニタ電
圧値を積分する。これによって、たとえば、雷サージに
よる過渡状態は濾波され、保護ルーチンは要望されるよ
うに過渡状態に対して比較的に応答しなくなる。ローパ
スフィルタの出力がディジタル制御回路20にストアさ
れた所定の閾値レベルを超える場合、ディジタル制御回
路20は過電流フラグをセットする。たとえば、この閾
値レベルは、通常100mAの同相モード電流に応答
し、リンギングまたはコイン信号動作中の120mAの
電流に応答するように増やすことができる。
【0039】ブロック52において、過電流フラグOC
がセットされているか否かがチェックされる。OCフラ
グがセットされていないならば、通常の動作状況に対応
して、以下に記述されるブロック53中の過電流カウン
タは、それがゼロより大きいカウントを有するならばそ
のカウントを減少し、同様に以下に記述されるゼロ交差
タイマが動作中ならばそれを停止させる。その後、保護
ルーチンは次のタイムスロットまで停止する。
【0040】ブロック52で過電流フラグOCがセット
されていると、ブロック54においてゼロ交差タイマが
動作中か否かが決定される。もしタイマがセットされて
いなければ、ブロック55に到達する。この点で過電流
が存在することは分かるが、その状態がどのようなもの
かについては分からない。特に、その状態は、雷サー
ジ、電話線上の過大な交流電圧、あるいは接地障害のよ
うな直流障害、あるいは公知のPBX信号における最高
250ミリ秒の電話線の接地のような通常の動作状態で
あるかもしれない。これらの状態を区別するために、ブ
ロック55においてディジタル制御回路20は同相モー
ド電流ICM値をモニタし、ゼロ交差を検出する。これ
は交流障害の場合に対応し、すでに説明されたように過
電流カウンタ(OCC)に8が加えられる。過電流フラ
グはブロック55においてクリアされ、このフラッグは
保護ルーチンの次のサイクルにおいて適切にセットされ
る。
【0041】次のブロック56において、過電流カウン
タのカウントが閾値(たとえば、4096(16進の1
000)のような値)を越えるか否かが決定される。上
述のように、256msの期間の保護ルーチンの各サイ
クルにおいて、過電流カウンタは8づつ増加され、減少
されることがなければ、必ずこの閾値に到達する。この
期間は上述の最大PBX信号期間より長い。したがっ
て、ある時間にわたって過電流カウンタのカウントが閾
値を越えるまで増加させる直流障害と、過電流カウンタ
のカウント値が閾値の下のレベルまで増加しその後ある
期間内にブロック53によってゼロに減少する通常のP
BX信号とは区別される。
【0042】さらに、もし電話線が、過電流フラグを交
流サイクルのゼロ交差の付近ではなく、交流サイクルの
ピーク付近でセットするに十分な比較的に低電圧障害で
ある場合は、その後の0.5msタイムスロットにおい
て、過電流カウンタのカウントはブロック55において
8が加算され、あるいは、ブロック53において1が減
算される。また、この状態においては、過電流カウンタ
のカウント値は閾値を越えるまでその期間内で徐々に増
加する。より高電圧の交流障害に対しては、整流された
同相モード電流ICMのローパス濾波を行うと、各交流
サイクルの間、過電流フラグをセットするのに十分な大
きさになる。
【0043】ブロック56において、もし、過電流カウ
ンタが閾値を越えていない場合は、ブロック57におい
て、モニタされた同相モード電流値のゼロ交差が検出さ
れたか否かが決定される。もしゼロ交差が検出されなけ
れば、保護ルーチン・サイクルは次のタイムスロットま
で停止する。
【0044】ゼロ交差が検出されれば、ブロック58に
おいて、60Hzの交流障害が過電流を発生させたもの
と仮定して、次のゼロ交差で保護リレー接点14を開く
ようにゼロ交差タイマがスタートする。このタイマは、
保護リレー15の動作中の遅延を調節するためにセット
され、ディジタル制御回路20中の信号を処理しリレー
を制御する。0.5ms毎の次のタイムスロットにおい
て、過電流フラグが各時間にセットされるような障害が
続く限り、ブロック54においては、ゼロ交差のタイミ
ングが検出され、その後ブロック59において、所望の
時間まで保護リレー15の接点14を開くように指示す
るための遅延が行われる。
【0045】この結果、たとえば、ゼロ交差を含む指数
関数で減少する雷サージの場合は、ゼロ交差タイマはブ
ロック58でスタートし、同相モード電流はほぼ過電流
閾値以下に降下し、そのため過電流フラグはセットされ
ない。その後、ブロック53中で、ゼロ交差タイマは過
電流カウンタが減少するためにストップする。したがっ
て、保護ルーチンは、雷サージに対してはリレー接点1
4を開かない。
【0046】比較的低電圧の交流障害または直流障害の
場合、上記に説明されたように、過電流カウントは最終
的には閾値を越える。したがって、ブロック56におい
て、過電流カウントが閾値を越えることが決定されるの
で、ブロック60で、過電流カウンタOCCがゼロにリ
セットされることになる。この場合、ゼロ交差タイマが
時間切れした高電圧の交流障害の場合、ブロック59か
らブロック61に到達する。そこでは、保護リレーは、
ディジタル制御回路20によって制御され、保護リレー
の接点を開き、上述の回復状態パラメータは増加され
る。その後、図2のブロック62に示される回復プロセ
スに到達する。以下に記述されるように、回復プロセス
62から外に出て、再び保護ルーチンに入り、保護ルー
チンサイクルの終わりであるブロック63において、1
秒タイマをスタートさせる。
【0047】回復プロセスブロック62に到達すると、
ディジタル制御回路20は、交流障害または直流障害が
存在するという結論を下すが、障害の性質までは分らな
い。回復プロセス62は、自動的に、高速および効果的
な方法で種々の障害条件を除去するように動作する。こ
の目的において、回復プロセスは、特種な状態下で保護
リレー接点14を再び閉じることによって連続して回復
を試みる。この回復プロセスは、要求された回復を行う
ために上述の保護ルーチンの動作中に再度保護スイッチ
接点を開く。回復状態パラメータは、これらの回復の連
続的な試みのためのソフトウェア・カウンタとして用い
られ、また、1秒タイマは、一つの障害の回復を連続的
に試みるための保護スイッチと時間的に離れて発生する
障害を保護するための保護スイッチとを区別するために
用いられる。
【0048】したがって、1秒タイマは、回復プロセス
62を出た後に、ブロック63中でスタートされる。も
し、別の保護スイッチがこのタイマの1秒期間内で発生
する場合は、ブロック61において回復状態パラメータ
は次のより高い値に増加され、回復の試みが不成功に終
わったとの結論が下される。1秒の期間が保護スイッチ
がない状態で終了すると、その後、ブロック50におい
て、回復状態パラメータはゼロにリセットされる。した
がって、次の保護スイッチのブロック61において、回
復状態パラメータは1だけ増加され、保護スイッチは前
の障害とは異なる新しい障害によるものと推定される。
1秒の期間は、特定の動作条件に適合するように変える
ことができ、また、異なる回復状態からの回復に異なる
期間を用いることもできることは、いうまでもない。
【0049】図2の回復プロセスブロック62の詳細
は、図3の回復状態ダイアグラムによって表される。そ
のダイアグラムは、エントリ状態69で始まり、終了状
態70で終了する。図3は、1から4までの回復状態パ
ラメータの値に対応する4つの回復状態(状態71〜7
4)を図示する。エントリ状態69から状態71〜74
へは、矢印で示されるように回復状態パラメータの値に
よって状態71〜74の1つに到達する。同様に、図3
の他の矢印は状態間の遷移を示す。以下に記述するよう
に、これらの遷移が発生すべき条件が示される。
【0050】回復状態サークル71〜74内において、
障害条件毎に回復を行うように設計することができる。
第1の回復状態71は、保護リレー接点を開くことによ
って、雷サージからの急速な回復、または、電話線と高
電圧電力線との交差からの回復を行う。第2の回復状態
72は、電話線と低電圧電力線との交差からの回復を行
う。第3の回復状態73は、接地障害からの回復を行
う。第4の回復状態74は、自動回復が直接行われない
未知の障害の回復を行う。ディジタル制御回路20は、
保護スイッチをトリガするための何等の情報も有してい
ない。種々の回復状態は、特定の条件が満たされるとき
に、未知の状況から速く回復しようとするだけである。
【0051】新しい障害条件の場合、上述のように回復
プロセスは回復状態パラメータ=1の条件でエントリさ
れ、それによって第1の回復状態71に到達する。この
状態において、電流ILおよびICMは、開放されたリ
レー接点14によって遮断され、同相モード電圧VCM
は、ディジタル制御回路20によってモニタされる。モ
ニタされた同相モード電圧VCMは、図3に示されるよ
うに180Vrmsという比較的に高い閾値以上の場
合、ディジタル制御回路20は、障害条件がいまだに存
在し、それが第1の回復状態71内にあると推定する。
もしモニタされた電圧がこの閾値以下に下がると(VC
M<180Vrms)、ディジタル制御回路20は、雷
サージまたは高電圧電力線交差が障害を発生したが、障
害条件がすでに終了したと推定し、保護リレー15を制
御して接点14を閉じ、回復プロセスを終了する(状態
70)。もし、この第1の推測が正しければ、回復は成
功し、この障害はなくなる。したがって、雷サージから
の急速な回復および高電圧電力線交差による障害は終了
し、回復が行われる。保護プロセスへ戻るときにブロッ
ク63でセットされる1秒タイマは、その後終了し、回
復状態パラメータはブロック50でゼロにリセットされ
る。
【0052】上述の第1の推測が間違いであり、第1の
回復状態を発生させた障害がまだ存在すると、リレー接
点14は閉じ、最初の状況を再びストアし、他の回復状
態が1秒タイマの期間内で発生する。この場合、回復状
態パラメータはリセットされないで、ブロック61で回
復パラメータ=2に増加される。したがって、回復プロ
セスにエントリすると、第2の回復状態72に到達す
る。これは、障害が、高い閾値電圧ではなく、電話線上
に印加された低い電圧による場合である。
【0053】状態72において電話線上の同相モード電
圧VCMは再度ディジタル制御回路20によってモニタ
される。モニタされた同相モード電圧VCMが、図3に
示されるように低い方の閾値である40Vrmsより大
きい場合は、ディジタル制御回路20は、障害が最高3
2秒の期間中、第2の回復状態72中に存在していると
推測する。モニタされた電圧がこの低い方の閾値以下に
下がれば(VCM<40Vrms)、ディジタル制御回
路20は、低電圧電力線交差が障害を発生したが、その
障害は既に終了したという第2の推測をする。それゆ
え、ディジタル制御回路20は、保護リレー15を制御
し接点14を閉じ、状態70において回復プロセスを終
了させる。第2の推測が正しいならば、回復は成功し、
障害はなくなる。1秒タイマは、保護プロセスのエント
リへ戻るときにブロック63で再度セットされ、その後
出口から出て、回復状態パラメータはブロック50でゼ
ロにリセットされる。
【0054】第1および第2の回復状態71および72
における回復プロセスの動作は、図4のフローチャート
で以下にさらに説明される。第2の回復状態72中で3
2秒が経過すると、第2の回復状態72は第1の回復状
態71に遷移する(回復状態パラメータは1にリセット
される)。その結果、障害が終了した後、誘導電圧が電
話線上に残るロックアップ状態を避けることができる。
この誘導電圧は状態72から状態70への遷移を妨ぐの
には十分であるが、通常の電話の通話を行うには不十分
である。この場合、第1の回復状態71の高い閾値を越
えないので、次の保護スイッチを用いないで、状態71
への変化は状態70を介して回復プロセスを終了する。
【0055】上述の第2の推測が間違いであり、第1の
保護スイッチを動作させた障害がまだ存在する場合は、
ブロック61で回復状態パラメータが3に増加され、1
秒タイマの期間内でさらに保護スイッチが動作する。従
って、回復プロセスへエントリすると、第3の回復状態
73に到達する。この場合、障害の最も考えられる原因
は接地障害であり、他の考えられる原因は、特に電話線
に印加される低電圧の外部電圧、あるいは、断続的電力
線交差である。第3の回復状態73は、接地障害からの
回復を試みる。
【0056】ドライブ回路10から端子TおよびRを介
して電話線に加えられた通常極性の場合、端子Tは0ボ
ルトまたは接地電位の付近にあり、端子Rは、ドライブ
回路の供給電圧DVの付近にある。したがって、接地障
害によってリング・ワイヤRが接地される可能性があ
る。その結果、リング・ワイヤR上にはそれぞれ大きな
同相モード電流(チップおよびリング・ワイヤ上の電流
の合計の半分)に対応する大電流が流れ、一方、チップ
・ワイヤT上にはループ電流(チップおよびリング・ワ
イヤ上の電流の差の半分)に対応する小さな電流が流れ
る。その結果生ずるモニタされた大きな同相モード電流
ICMは、図2に述べたように保護スイッチを動作させ
る。この結果、電流は遮断される。
【0057】しかしながら、接点14が開いている間、
電話線上の同相モード電圧VCMをモニタしても、接地
障害が継続しているかまたは接地障害が除去されたかを
決定できない。接地障害が除去されたときは自動的に早
急に通常動作戻ることが必要であり、これは、接地障害
が比較的頻繁に発生する場合は特に重要である。
【0058】接地障害が継続しているかあるいは接地障
害が除去されたかをモニタするために、第3の回復状態
73は、以下に述べるように、端子TおよびRに印加さ
れる電圧を制御するように動作する。すなわち、リレー
接点14が閉じられ、接地障害が存在する間、ダメージ
がラインインタフェース回路8に起こらないように、測
定可能な同相モード電流ICMが流れ、ループ電流IL
が非常に小さく保たれる。端子R(通常極性の)に印加
された電圧は、閉じたフィードバックループ制御によっ
て変化され、接地障害が除去されたことを決定するため
にモニタされる。このことは図5において以下に詳述さ
れる。図3において、第3の回復状態73から終了状態
70への矢印は、同相モード電流ICMが12mA未満
で最大電圧がドライブ回路10から端子R(通常極性と
推測される)へ印加される状態である。
【0059】もし、第3の回復状態73において、同相
モード電流ICMが上述のように100mAの過電流閾
値を越えると、図2に上述されたのと同様の方法でさら
に保護スイッチが動作し、回復状態パラメータは4に増
加される。これは図3の状態73から状態74への矢印
の遷移によって示される。このような状況は、たとえ
ば、接地障害が起こっている間に雷サージまたは高電圧
電力線交差が同時に発生している可能性がある。
【0060】もし、1秒タイマの期間内でさらに保護ス
イッチが動作し、回復状態パラメータ=3の回復プロセ
スが終了すると、その後、回復状態パラメータは、ブロ
ック61において、再び増加され、回復プロセスへ再び
エントリするときに、第4の回復状態74に到達する。
これは手動の調査が必要とされる未知の障害(たとえ
ば、上述のような、電話線上に印加された非常に低い外
電圧、あるいは断続的電力線交差、あるいはこれらの障
害の組合せ)に対応する。従って、状態74から回復プ
ロセスの終了状態70への直通パスは存在しない。しか
しながら、1秒あるいは32秒の期間の後、回復状態パ
ラメータは1にリセットされ、この第4の回復状態74
から第1の回復状態71へ、図2の閉じた保護リレー接
点および保護プロセスへ戻ることなく遷移する。従っ
て、上述されるようにさらに回復の試みが同じシーケン
スにおいて自動的に行われる。よって、未知の障害条件
の場合でも自動回復ができる。1秒遅延期間は、通常動
作への敏速な回復を促進するために、最初に第4の回復
状態74に到達したときに用いられる。第4の回復状態
中の32秒遅延期間は、保護リレー15が過度に頻繁な
動作あるいはチャタリングをすることを避けるために用
いられ、これによりリレー接点14の余分な摩耗が避け
られる。
【0061】上述のように、回復状態パラメータは、保
護回復の連続試行を行うソフトウェア・カウンタで構成
され、それはディジタル制御回路20にストアされる。
このパラメータまたはカウンタの状態は、ラインインタ
フェース回路の状態を表示するように構成され、かつモ
ニタされる。ディジタル制御回路20はプログラムさ
れ、パス46を介して電話局にメッセージを送り、所望
の保護プロセスおよび/または回復プロセス点における
通常の保護または回復状態に関する情報を送ることがで
きる。一方、ディジタル制御回路20は、そのような情
報を送る電話局のポーリングに応答して、さらにプログ
ラムされることができる。そのような少くとも回復状態
パラメータを含むメッセージ情報は、電話局中で、上述
の未知障害の調査、または障害回路の自動除去のような
所望の動作を行わせることができる。したがって、回復
状態パラメータを含むそのような送出情報によって、電
話局のメンテナンスはかなり改良される。
【0062】たとえば、ディジタル制御回路20は、ラ
インインタフェース回路8の保護状態、即ち、リレー接
点14が開いているか閉じているかを表わす信号を、回
復状態パラメータと共に、保護状態あるいは回復状態パ
ラメータが最後に変化した後の所定の期間(たとえば1
秒)が終了するときに、電話局に供給するようにプログ
ラムされる。これによって、電話局は、ディジタル制御
路20中の通信メッセージに負担にならないように、保
護スイッチおよび障害条件を受信できる。
【0063】図4は図1のラインインタフェース回路の
回復プロセス動作(回復状態1、2)に関するフローチ
ャートを示す図である。この動作は、以下に示すように
初期化および閾値が異なることを除いて他の状態と同じ
である。図3中の状態69において、回復状態パラメー
タ=1または2の場合の第1または第2の回復状態への
エントリは、図4においてブロック80で表される。図
4において、同相モード電圧VCMのローパスフィルタ
は次のブロック81でローパス濾波および初期化され
る。濾波され整流された電圧VCMを表わすローパスフ
ィルタの出力は、決定ブロック83によって表されるよ
うに所定の閾値と比較される。この決定ブロック83に
おいて、もし、電圧VCMが閾値以下でない場合はブロ
ック82へ戻る。電圧VCMがこの閾値以下になれば、
ディジタル制御回路20は、ブロック84に示されるよ
うに、保護リレー15を制御し接点14を閉じる。その
後、回復プロセスは、図3中の状態70に対応するブロ
ック85で示されるように出口から外に出る。
【0064】同相モード電圧VCMを濾波するためのロ
ーパスフィルタは、ディジタル制御回路20中のソフト
ウェア・ルーチンによって実行される。すなわち、ロー
パスフィルタは、漏洩アキュムレータとして以下の方程
式に従って動作する。 LPFout(n)=LPFin+((τ-1)/τ)LPFout(n-1) ここで、nは、電流サンプル、n−1は、0.5ms早
い直前のサンプル、τは、時定数(たとえば、32ミリ
秒期間を表す64)LPFinは、ローパスフィルタへ
のディジタル値入力、LPFoutは、ローパスフィル
タからのディジタル値出力を表す。
【0065】回復プロセスには、保護スイッチによって
エントリし、この保護スイッチは典型的には高電圧によ
るものである。ブロック83における決定は、濾波され
たモニタ電圧が閾値以下に下がるのを検出する。ブロッ
ク81において、ローパスフィルタは、初期の高電圧を
表わすローパスフィルタ方程式中のLPFout(n−
1)の値が初期値としてセットされる。ブロック83に
おいて、比較される閾値はローパスフィルタの出力LP
Foutの低い方の値であり、ある時間積分されたモニ
タ電圧VCMの低い値に対応する。
【0066】ラインインタフェース回路の一つの実施例
において、ローパスフィルタへの入力における1ビット
の変化は、約2.33ボルトの電圧VCMの変化に対応
する。第1の回復状態に対して使用される180Vrm
sの高い閾値は、180×2√2/π=162ボルトの
整流されたサイン波に対する平均値に対応する。整流
は、電圧VCMの振幅のみをローパスフィルタの入力に
供給することによって実行される。τ=64の値は、4
458(64×162/2.33)のローパスフィルタ
のに対し安定状態値を与える。ローパスフィルタに対し
てブロック81中で使用される初期値は、この値の1.
25倍になるように選択される。すなわち、5572ま
たは16進の1534である。ブロック83中で処理さ
れる閾値は、この値の約1.05〜1.1倍になるよう
に選択される。好ましくは、4608または16進の1
200である。
【0067】次に、第2の回復状態閾値40Vrms
は、36ボルトの整流化されたサイン波の平均値および
定常状態値991に対応する。ローパスフィルタの初期
値は、この値の1.25倍である。すなわち、1239
または16進の04D7である。その閾値は、この値の
約1.05〜1.1倍、すなわち、好ましくは、102
4または16進の0400となるように選択される。
【0068】図5は図1のラインインタフェース回路の
回復プロセス動作(回復状態3)に関するフローチャー
トを示す図である。説明の簡単化および明確のために、
以下の説明においては、リング接地障害から回復するた
めの通常の極性動作およびチェックに限定して記述す
る。上述のように、通常極性の動作においては、ディジ
タル制御回路20は、電圧DV、TV、RVを制御し、
電圧TVおよびRV(ここでは、増幅器32の端子T、
Rにおける出力電圧)がそれぞれ供給電圧0VおよびD
Vからオフセットされた適切なヘッドルーム電圧を維持
し、増幅器32を介して信号を伝送する。便宜上、電圧
TVおよびRVはドライブ回路増幅器32の出力電圧と
して以下に用いられる。ヘッドルーム電圧は、たとえ
ば、3.5V(電圧TVが、0Vから−3.5Vにオフ
セットされる)である。電圧RVは、供給電圧DVから
DV+3.5Vの間でオフセットされる。供給電圧DV
は典型的に約−10Vから約−56Vの範囲にあり、デ
ィジタル制御回路20によって制御され、接続された電
話がオフフック状態のとき電話線上に制限電流を供給す
る。
【0069】図3の状態69にける第3の回復状態への
エントリは 図5のブロック90で表される。この場
合、回復状態パラメータ=3である。次のブロック91
において、ディジタル制御回路20は接地障害を回復す
るために電圧DV、TV、RVおよびローパス(LP)
フィルタを初期化し、保護リレー15を制御して接点1
4を閉じる。
【0070】特に、ドライブ回路10に対する供給電圧
DVは、最少振幅が−10Vにセットされ、電圧TVは
−3.5Vにセットされ、通常のチップ側ヘッドルーム
を提供する。電圧RVは、DV+6.5V=−3.5V
にセットされる。これらの電圧がどのように制御され、
確立されるかについては、上述の米国特許出願番号08/0
10,244に記載される。そこでは、電圧TVおよびRVが
約0.25Vステップで変化できることが記述される。
電圧TVおよびRVは、接地障害が存在する場合を考え
て、お互いに近い電圧で接地あるいは0Vにセットされ
る。したがって、リレー接点14が閉じているとき、ル
ープ電流ILは無視できる。何故なら、電圧TVとRV
はほぼ同じ値であり、もし、接地障害が発生しても接地
へのパスを介して小さな同相モード電流ICMが流れる
だけであるからである。
【0071】接地障害回復プロセスにおいては、整流さ
れていない同相モード電流ICMを濾波するために、上
述の第1および第2の回復状態と同一のソフトウェア・
ローパスフィルタが用いられ、ブロック91に示される
ように、フィルタはLPF出力値が0の値になるように
初期化される。その後、リレー接点14は閉じられる。
【0072】次のブロック92において、16msタイ
マがスタートされ、ブロック93に示されるように、こ
の16msタイマは16msの期間の終りまで待機す
る。以下に記述されるように、この時間は、各電圧変化
の時間に設定され、その期間は現れては減衰される60
Hzのリップル期間である。この期間が終わると、ブロ
ック94に到達し、そこで同相モード電流ICMが閾値
を越えるた否かが決定される。たとえば、閾値は768
または16進の0300の値であり、ローパスフィルタ
方程式中でt=64に対する12mAの電流に対応す
る。
【0073】もし電流ICMが閾値を越えなければ、ブ
ロック95において、最大電圧RVに到達したか否かが
決定される。通常、3.5Vのリングのヘッドルームは
DV+3.5=−6.5Vの電圧RVを供給するので、
これは決定ブロック95の最大電圧として使用される。
この最大電圧に到達しなければ、すなわち、電圧RVが
正電圧で0Vに近い場合は、ブロック96において、電
圧RVは増加される。すなわち、RVは0.25Vだけ
負になる。その後、ブロック92に戻り、ここで16ミ
リ秒タイマは新たにその期間がセットされる。
【0074】接地障害が存続し続けると、ブロック96
において、続いて電圧RVの振幅が増加され、ブロック
94において決定されるように、同相モード電流の閾値
12mAを越してしまう。その結果、ブロック97にお
いて電圧RVは減少される。すなわち、RVはさらに、
0.25Vだけ正にされ、最小振幅値である−3.5V
にまで減少される。その後、再びブロック92に戻る。
したがって、接地障害が存続する限り、電圧RVは所定
のレベルに維持され、約12mAの同相モード電流IC
Mを供給する。これは、接地障害が除去されたか否かを
決定するために16ms毎にモニタされる。
【0075】接地障害が除去されたときは、同相モード
電流ICMは下がり、電圧RVの振幅が増加するので、
12mAの閾値はこれ以上増えない。したがって、ブロ
ック95において、最大電圧振幅−6.5Vに達する。
その結果、図3の回復プロセス終了状態70に対応する
ブロック98に到達する。その後、図2の保護プロセス
において、上述の方法と同じ方法でブロック63を経由
してブロック50に戻る。−3.5Vから−6.5Vの
範囲内で、16ms毎に0.25Vだけ増加することに
よって、約200msの最大期間内で接地障害が除去さ
れたことが検出される。
【0076】上述の説明は電圧RVの大きさの増減にの
み関しているが、電圧TVも全く同じ方法で同時に増減
し、接地障害回復プロセスに中に電圧RVとTVがほぼ
同じになることが好ましい。これによって、接地障害回
復プロセスの間に、ループ電流ILを無視できる程度に
維持できる。また、ラインインタフェース回路が逆極性
で動作中にチップ接地障害からの回復を容易にすること
ができる。一方、上述したように、通常極性の動作にお
いては、リング接地障害からの回復に対して電圧RVの
みが変化する。また、逆極性の動作においては、チップ
接地障害からの回復に対して、電圧TVのみが同様に変
化する。
【0077】さらに、図5には示されていないが、図2
および図3に既述されたように、同相モード電流ICM
は接地障害回復プロセスの間モニタされる。したがっ
て、回復状態73において、さらに、交流障害が発生し
たとき、100mAの過電流閾値を越える値が検出さ
れ、新たな保護スイッチは、リレー接点14を開き、第
4の回復状態74に到達する。
【0078】以上、本発明の特徴的な実施例を詳細に記
述してきたが、クレームに定義される発明の範囲から外
れない程度で、多数の修正、変形および改造が可能であ
る。
【0079】
【発明の効果】上述したように、本発明においては、障
害の種類(落雷、送電線との接触、送電線からの交流誘
導、電話線への外部からの印加電圧、および電話線の導
体接地によって生じるサージ等)毎に障害回復処理が行
われるために、適切な回復処理を行うことができる。具
体的には、接地障害において、保護リレー接点が閉じた
ときは電話線の電流をモニタし、保護リレー接点が開い
た時は電話線間の電圧をモニタすることによって、接地
障害回復後の保護装置を迅速に自動的にリセットするこ
とが容易できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によって動作するように構成
されたラインインタフェース回路の一部を示す概略図で
ある。
【図2】図1のラインインタフェース回路の保護動作に
関するフローチャートを示す図である。
【図3】図1のラインインタフェース回路の回復プロセ
ス中の状態遷移を示す状態図である。
【図4】図1のラインインタフェース回路の回復プロセ
ス動作(回復状態1、2)に関するフローチャートを示
す図である。
【図5】図1のラインインタフェース回路の回復プロセ
ス動作(回復状態3)に関するフローチャートを示す図
である。
【符号の説明】
8 ラインインタフェース回路 10 ドライブ回路 12 検出回路 14 接点 15 保護リレー 16 通信インタフェース 18 制御電圧発生器(CVG) 20 ディジタル制御回路 22 多重化A/Dコンバータ 26 供給抵抗 27 電流検出抵抗回路網 28 微小交流検出変圧器 29 抵抗 32 増幅器 40 コンデンサ T 端子 R 端子 Tx 送信信号パス Rx 受信信号パス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ポール・フォン−ヤン・ハング カナダ国,ケイ2エス,1イー1,オン タリオ,スティッツビル,パイン ブラ ッフ トレイル 4 (72)発明者 スタンレー・ダニエル・ローゼンバウム カナダ国,ケイ2ビー,6エヌ1,オン タリオ,オタワ,エルダー ストリート 2208 (72)発明者 ジョセフ・フランソワ・マイケル・ダル ボー カナダ国,ジェイ9エイチ,5エム1, ケベック,アイルマー,ボルゴー 12 (72)発明者 ラインハード・ワーナー・ロッシュ カナダ国,ケイ0エイ,2ゼット0,オ ンタリオ,リッチモンド,ボックス 437,ハミルトン ストリート 113 (72)発明者 ブライアン・エー・エフ・エス・サザラ ンド カナダ国,ケイ2シー,3ビー5,オン タリオ,オタワ,ソーダーリンド スト リート 1224 (72)発明者 フランソワ・イボン・トレンブレー カナダ国,ジェイ9エー,2エム5,ケ ベック,ハル,エスティー.テレーゼ 103 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04M 3/22 H04M 19/00 H04Q 3/42 104

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラインインタフェース回路の自動保護お
    よび回復方法において、 所定の閾値を越える電流に応答してラインインタフェー
    ス回路と電話線との接続を遮断し、 ラインインタフェース回路と電話線との接続が遮断され
    たとき電話線上の同相モード電圧をモニタし、 そのラインインタフェース回路は、モニタされた同相モ
    ード電圧が閾値以下のときに電話線に再接続され、 その閾値は、最初の接続遮断に続く再接続後の所定の期
    間内に発生する第2の遮断の後の再接続に対しては減少
    されることを特徴とするラインインタフェース回路の自
    動保護および回復方法。
  2. 【請求項2】 請求項記載の方法において、 電話線上の電流をモニタし、 ラインインタフェース回路と前記電話線との接続は、過
    大なモニタ電流に応答して遮断されることを特徴とする
    ラインインタフェース回路の自動保護および回復方法。
  3. 【請求項3】 請求項記載の方法において、 ラインインタフェース回路と電話線とが再接続された後
    の所定の期間内に接続が遮断される場合、 ラインインタフェース回路から電話線に供給されるルー
    プ駆動電圧を減少し、 ラインインタフェース回路を電話線に再接続し、 減少されたループ駆動電圧が供給された電話線上のモニ
    タ電流によって接地障害を除去することを決定すること
    を特徴とするラインインタフェース回路の自動保護およ
    び回復方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の方法において、 最後の遮断の後の再接続に続く所定の期間、連続遮断の
    カウント数をリセットし、 前記再接続は前記カウントに従って決定されることを
    特徴とするラインインタフェース回路の自動保護および
    回復方法。
  5. 【請求項5】 電話線のそれぞれの線に各スイッチを介
    して接続されたラインインタフェース回路の自動保護お
    よび回復方法において、 スイッチが閉じたとき電話線上の電流をモニタし、 過大なモニタ電流に応答してスイッチを開き、 スイッチが開いているとき電話線上の電圧をモニタし、 閾値以下のモニタ電圧に応答してスイッチを閉じ、 連続して閉じる2つのスイッチ間の閾値を変更すること
    を特徴とするラインインタフェース回路の自動保護およ
    び回復方法。
  6. 【請求項6】 請求項記載の方法において、 最初にスイッチを開いた後の第1の閾値以下になるモニ
    タ電圧に応答して、最初にスイッチを閉じたときからの
    所定の期間を決定し、 前記の閾値レベルを変更するステップは、所定の期間内
    でスイッチを2度目に開いた後にそのスイッチを2度目
    に閉じる場合は、第2の閾値レベルは第1の閾値レベル
    より低いレベルを使用することを特徴とするラインイン
    タフェース回路の自動保護および回復方法。
  7. 【請求項7】 請求項記載の方法において、 前記第1の閾値レベルは、電話線上の180ボルトrm
    s程度の同相モード電圧に対応することを特徴とするラ
    インインタフェース回路の自動保護および回復方法。
  8. 【請求項8】 請求項記載の方法において、 前記第2の閾値は、電話線上の40ボルトrms程度の
    同相モード電圧に対応することを特徴とするラインイン
    タフェース回路の自動保護および回復方法。
  9. 【請求項9】 請求項記載の方法において、 電話線上の電圧をモニタするステップは、電話線上の同
    相モード電圧を整流し、ローパス濾波することを含むこ
    とを特徴とするラインインタフェース回路の自動保護お
    よび回復方法。
  10. 【請求項10】 ラインインタフェース回路の自動保護
    および回復方法において、 ラインインタフェース回路によって駆動電圧が供給され
    る電話線上の電流をモニタし、 閾値を越えるモニタ電流に応答してラインインタフェー
    ス回路と電話線との接続を遮断し、 駆動電圧を減少し、 ラインインタフェース回路を電話線に再接続し、 低減駆動電圧が供給された電話線上のモニタ電流に従っ
    て電話線上の接地障害の除去を決定することを特徴とす
    るラインインタフェース回路の自動保護および回復方
    法。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の方法において、 前記電話線上の接地障害の除去を決定するステップは、
    電話線上の電流および駆動電圧をモニタすることよっ
    て、駆動電圧を変化させることを特徴とするラインイン
    タフェース回路の自動保護および回復方法。
  12. 【請求項12】 ラインインタフェース回路によって2
    つの端子にそれぞれの電圧が供給される2線式電話線の
    接地障害を自動的に検出して除去するラインインタフェ
    ース回路の自動保護および回復方法において、 その端子に供給される電圧を制御して、接地障害のとき
    および比較的に小さなまたは無視できる程度の電話線ル
    ープ電流のときに、同相モード電流を発生し、 電話線上の電流をモニタし、接地障害の除去を検出する
    ことを特徴とするラインインタフェース回路の自動保護
    および回復方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の方法において、 前記端子に供給される電圧を制御するステップは、比較
    的に小さいまたは無視できる程度の電圧を2つの端子に
    印加し、前記電話線上に比較的に小さいまたは無視でき
    る程度のループ電流を発生することを特徴とするライン
    インタフェース回路の自動保護および回復方法。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の方法において、 モニタ電流に従って少くとも2つの端子のうちの1つに
    供給された電圧を制御し、接地障害の際にほぼ一定のモ
    ニタ電流を維持し、 供給電圧をモニタし、接地障害の除去を検出することを
    特徴とするラインインタフェース回路の自動保護および
    回復方法。
  15. 【請求項15】 請求項12記載の方法において、 モニタ電流に従って少くとも2つの端子のうちの1つに
    供給された電圧を制御し、接地障害の際にほぼ一定のモ
    ニタ電流を維持し、 供給電圧をモニタし、接地障害の除去を検出することを
    特徴とするラインインタフェース回路の自動保護および
    回復方法。
  16. 【請求項16】 ラインインタフェース回路の自動保護
    および回復方法において、 所定の閾値を越える電流に応答してラインインタフェー
    ス回路と電話線との接続を遮断し、連続遮断のカウント値 をモニタし、通常動作においてラ
    インインタフェース回路を電話線に再接続するか否かを
    判断し、再接続をする旨の判断が された場合は、ラインインタフ
    ェース回路を通常動作として電話線に再接続し、 通常動作としてのラインインタフェース回路と電話線と
    の再接続の後の所定の期間内に発生する連続的な接続遮
    断をカウントし、それによって、ラインインタフェース
    回路の状態を表示することを特徴とするラインインタフ
    ェース回路の自動保護および回復方法。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の方法において、 連続遮断に到達した所定のカウントに応答して、少なく
    とも所定の期間、接続遮断を維持することを特徴とする
    ラインインタフェース回路の自動保護および回復方法。
  18. 【請求項18】 請求項16記載の方法において、 通常動作において、ラインインタフェース回路を電話線
    に再接続した後の所定の期間が終了した場合、連続遮断
    のカウントをリセットすることを特徴とするラインイン
    タフェース回路の自動保護および回復方法。
  19. 【請求項19】 各スイッチを介して2線式の電話線に
    接続されたラインインタフェース回路の自動保護方法に
    おいて、 所定の第1の閾値を越える電話線上のローパス濾波およ
    び整流された同相モード電流に応答して周期的に過電流
    の表示を行い、 各サイクルで前記過電流の表示が行われたか否かによっ
    て、過電流カウンタを第1の量だけ増加し、あるいは
    1の量より少ない第2の量だけ減少し、過電流カウンタ が所定の第2の閾値に到達したとき、ス
    イッチを開くことを特徴とするラインインタフェース回
    路の自動保護方法。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の方法において、 各サイクルで前記過電流の表示が行われている間、電話
    線上で同相モード電流のゼロ交差を決定し、ゼロ交差と
    決定されたときに、スイッチを開くことを特徴とするラ
    インインタフェース回路の自動保護方法。
  21. 【請求項21】 チップ/リング端子(T、R)、チッ
    プ/リングスイッチ、検出回路、ドライブ回路、および
    通信インタフェースを有するラインインタフェース回路
    において: 前記チップ/リングスイッチを動作させる保護リレー
    と、 端子TおよびRを介して流れる電流、端子TおよびRに
    おける同相モード電圧を検出する検出回路と、 前記検出回路で検出された信号をディジタル化するA/
    D変換器と、 前記A/D変換器からの信号によって各種の制御信号を
    発生するディジタル制御回路と、 前記ドライブ回路に電圧を供給する制御電圧発生器(C
    VG)とを備え、 前記ドライブ制御回路によって電話線上の電流をモニタ
    し、そのモニタ電流が閾値を越えた場合、保護リレーに
    よってチップ/リングスイッチを開き、スイッチが開い
    ている間電話線の同相モード電圧をモニタし、そのモニ
    タ電圧が閾値よりも低くなったときにスイッチを閉じる
    プロセスを繰り返し、2回目以降のプロセスにおいては
    その閾値を徐々に小さくすることによって、電話線障害
    を回復させることを特徴とするラインインタフェース回
    路。
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