JP3145992B2 - 交換制御サービス論理の競合制御方式及び競合制御方法 - Google Patents

交換制御サービス論理の競合制御方式及び競合制御方法

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JP3145992B2 JP08535399A JP8535399A JP3145992B2 JP 3145992 B2 JP3145992 B2 JP 3145992B2 JP 08535399 A JP08535399 A JP 08535399A JP 8535399 A JP8535399 A JP 8535399A JP 3145992 B2 JP3145992 B2 JP 3145992B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交換制御サービス
論理の競合制御方式及び競合制御方法に関し、特に、呼
制御に使用される分散配備された複数のサービス論理に
対して、各サービス論理間での競合状態を確認しながら
呼制御に供する交換制御サービス論理の競合制御方式及
び競合制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の通信ネットワークにおいて提供さ
れている交換制御サービスは、各種のサービス論理を組
み合わせて実行することにより行われている。このサー
ビス論理とは、マクロ的な見地から定義すれば、発信接
続、着信接続、中継接続等の基本接続サービスから通話
中着信、三者通話、転送通話等の特殊接続サービスに至
る各種の接続サービスの処理を規定するソフトウエアプ
ログラムであり、また、ミクロ的な見地から定義すれ
ば、それらの各接続処理の過程における発生イベント
(例えば、加入者のオフフック、数字情報受信、応答信
号受信、タイムアウト検出等)により呼の状態を変化さ
せる個々の処理(例えば、加入者のオフフックを検出し
て数字情報の受信準備、数字情報を受信して受信した数
字情報の分析とその結果に基づく処理、応答信号を受信
して発信加入者と着信加入者との通話路の接続、タイム
アウトを検出して異常状態処理等)を規定するタスクと
呼ばれるソフトウエアプログラムである。
【0003】また、各種のサービス論理は一般的に交換
機内の記憶手段であるメモリ装置やデータベース装置に
配備され、交換機の交換処理プロセッサが逐次決められ
た順番でそれらのサービス論理を読み出し、サービス論
理に規定されている各種の処理を交換機の他の構成装置
を制御することにより、サービス論理に従った交換制御
動作を行っていた。一方、通信ネットワークの各交換機
から共通にアクセスできるデータベース装置を設置し
て、その中に各種のサービス論理を配備することによ
り、各交換機が必要に応じて共通的に配備されたサービ
ス論理を読み出してきて交換制御動作を行うことができ
る、インテリジェントネットワークの形態も従来技術と
してよく知られている。
【0004】このようなサービス論理を作成する場合、
一般的に同一の加入者に対して複数のサービス論理が提
供されており、しかもそれらの複数のサービス間には競
合関係があるため、サービス論理の作成者は他のサービ
ス論理との競合関係を事前に知っておく必要があり、そ
の作成に多くの作業時間を費やしていた。そのような問
題を解決する技術として、例えば、特開平6−6212
3号公報に開示されている発明がある。
【0005】特開平6−62123号公報に開示されて
いる発明は、インテリジェントネットワークの形態にお
いて、サービス生成装置が各種のサービス制御プログラ
ム毎の競合性を確認しながら、それらのプログラムを組
みあわせて新たなサービス制御プログラムを生成する方
法と装置に係わる技術である。そして、この公報には、
サービス制御プログラムにおける各状態遷移処理で使用
するデータ項目をサービス属性、そして各データ項目で
選択されるデータやデータセットの種別を属性値とし
て、各サービス制御プログラム毎にサービス属性と属性
値を付与し、組み合わせて使用しようとするサービス制
御プログラム同士のすべてのサービス属性とサービス属
性の属性値を比較し、すべての属性値が一致する場合は
競合がないものと判断してそれらのサービス制御プログ
ラムを組みあわせた新たなサービス制御プログラムを生
成し、一つでも属性値が異なる場合はサービス間の競合
があると判断して、それらのサービス制御プログラムの
組み合わせ生成を行わないという技術が開示されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の交換
制御に係わるサービス論理の生成や配備にはまだ多くの
問題が内在している。
【0007】まず、特開平6−62123号公報に開示
されている発明では、競合のあるサービス論理を組み合
わせて新たなサービス論理を生成することができない。
また、組み合わせた新たなサービス論理を生成しないま
でも、競合関係にある複数のサービス論理を同一の加入
者に対して適用しようとする場合は、競合関係のあるそ
れぞれのサービス論理間においてなんらかの競合を防ぐ
ための情報の交換が必要となる。そのため、後発のサー
ビス論理の作成にあたっては、必ず先行するサービス論
理との競合の有無を確認し、競合がある場合には、後発
のサービス論理だけに対してでなく、先行するサービス
論理においても競合を防ぐための処理の追加が余儀なく
されるという問題があった。
【0008】更に、サービス論理間での競合関係の変更
には関連する全てのサービス論理に変更が必要であるた
め、複数のサービス論理間の関係が密になってしまい、
その後の変更処理の自由度が益々少なくなるという問題
もあった。
【0009】また、サービス論理の配備に関しても、交
換機内の記憶手段であるメモリ装置やデータベース装置
とか、インテリジェントネットワークにおける集中デー
タベス装置に限られており、その配備位置にも自由度が
少なかった。
【0010】本発明に係る交換制御サービス論理の競合
制御方式は、各サービス論理間の競合関係を管理する手
段を備えた実行制御データベスを用いて、任意の場所に
配備した複数のサービス論理を同時に実行する制御を可
能ならしめる競合制御方式を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、通信ネットワ
ークで提供されるサービス論理の分散配備を可能とし、
同時に複数のサービス論理が動作する場合においても、
サービス論理の起動・抑止・中止を容易に実現する実行
制御方式及び方法を提供する。
【0012】本発明に係る交換制御サービス論理の競合
制御方式及び制御方法は、起動しようとするサービス論
理が他のサービス論理との競合条件との関係でどのよう
な状況になっているかを、実行データベースに具備され
ているサービス論理起動許容管理表の内容を参照して判
断する。そして、起動が許容される場合、そのサービス
論理を起動することによって競合条件から影響を受け
る、他のサービス論理に対するサービス論理起動許容表
の内容を更新する。場合によっては、既に起動中のサー
ビス論理を中止させることもある。そして、サービス論
理が起動許容されて当該情報を呼制御プロセッサに返送
すると、実行データベースのサービス論理実行状況管理
表に当該サービス論理が起動中であることを記憶してお
く。また、呼制御プロセッサからサービス論理の終了が
報告されると、サービス論理実行状況管理表に記憶され
ている当該サービス論理の実行状況を更新する。この更
新の結果、当該サービス論理がまったく使用されていな
い状況になったとき、競合条件から影響を受けていた他
のサービス論理に対するサービス論理起動許容表の内容
を、競合条件がなくなった状況に対応する内容に更新す
る。
【0013】このようにして、サービス論理間の競合条
件は、実行制御データベースで一括管理して、あるサー
ビス論理の起動にあたっては、他のサービス論理の実行
条件や起動条件をダイナミックに変更してゆくことを特
徴としている。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】本発明に係る交換制御サービス論理の競合
制御方式による実行制御データベースは、サービス論理
の起動可否の問合わせを呼制御プロセッサから受ける
と、加入者対応に備えられた起動許容管理表に設定され
ている当該サービス論理に対応する許容条件を参照して
判断し、起動可と判断した場合は、当該サービス論理を
起動することにより競合条件から影響を受ける同一加入
者に対する他のサービス論理に対応する許容条件を、競
合条件に従った内容に設定変更し、当該サービス論理の
起動回数を記憶してから前記呼制御プロセッサに許容応
答し、当該サービス論理の終了報告を呼制御プロセッサ
から受けると、記憶した当該サービス論理の起動回数を
減算し、減算した当該起動回数が0となった場合は、当
該サービス論理の起動により競合条件から影響を受ける
同一加入者に対する他のサービス論理に対応する許容条
件を、競合条件がなくなった条件での内容に設定変更す
ることを特徴とする。
【0018】本発明に係る交換制御サービス論理の競合
制御方式による実行制御データベースは、下記の各種管
理表と制御手段を備えていることを特徴とする。
【0019】(1)複数のサービス論理すべての各サー
ビス論理間での競合条件があらかじめ設定された競合管
理表、(2)加入者対応に設けられ、複数のサービス論
理すべての当該加入者に関わる各サービス論理に対する
起動許容条件が、すべてのサービス論理が実行されてい
ない初期状態ではすべて起動可として設定され、当該加
入者に対して実行するサービス論理に応じて設定内容が
逐次更新される起動許容管理表、(3)加入者対応に設
けられ、当該加入者に対して実行されているサービス論
理の起動回数を、複数のサービス論理の各々に対して記
憶する実行状況管理表、(4)サービス論理の起動可否
の問合わせを呼制御プロセッサから受けると、起動許容
管理表に設定されている当該サービス論理に対応する許
容条件を参照し、起動を許容する起動可と設定されてい
る場合は、競合管理表を参照して当該サービス論理と他
のサービス論理との競合条件を抽出し、当該サービス論
理の実行中は起動を禁止される抑止条件が抽出された他
のサービス論理に対し、起動許容管理表の許容条件を抑
止に設定変更し、当該サービス論理の起動回数を実行状
況管理表に記憶してから呼制御プロセッサに許容応答す
る制御手段。
【0020】実行制御データベースの前記の制御手段
は、競合管理表を参照して当該サービス論理と他のサー
ビス論理との競合条件を抽出した結果として、当該サー
ビス論理の実行により動作中である他のサービス論理の
処理を中止させる中止条件が抽出された場合は、該当す
る他のサービス論理の処理の中止通知とともに前記呼制
御プロセッサに許容応答することを特徴とする。
【0021】また、実行制御データベースは、サービス
論理の終了報告を呼制御プロセッサから受けると、実行
状況管理表に記憶した当該サービス論理の起動回数を減
算し、減算した当該起動回数が0となった場合は、競合
管理表を参照して当該サービス論理の起動により影響を
受ける他のサービス論理に対応する起動許容管理表の許
容条件を、起動可に設定変更する第2の制御手段を更に
備えることを特徴とする。
【0022】本発明に係る交換制御サービス論理の競合
制御方法は、下記の手順によることを特徴とする。 (1)起動可否の問合わせを受けたサービス論理の、加
入者対応に備えられた起動許容管理表に設定されている
当該サービス論理に対応する許容条件を参照して判断
し、(2)起動可と判断した場合は、当該サービス論理
を起動することにより影響を受ける同一加入者に対する
他のサービス論理の競合条件を抽出し、(3)当該サー
ビス論理の実行中は起動を禁止される抑止条件が抽出さ
れた他のサービス論理に対し、起動許容管理表の許容条
件を抑止に設定変更し、(4)当該サービス論理の起動
回数を記憶してから呼制御プロセッサに許容応答し、
(5)当該サービス論理の終了報告を前記呼制御プロセ
ッサから受けると、記憶した当該サービス論理の起動回
数を減算し、(6)減算した当該起動回数が0となった
場合は、当該サービス論理の起動により影響を受ける他
のサービス論理に対応する起動許容管理表の許容条件
を、起動可に設定変更する。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態に関わる構
成を、図1および図2を参照して説明する。
【0024】図1は、本発明に係る交換制御サービス論
理の競合制御方式の一実施の形態を示すブロック構成図
であり、図2は、図1の後述する実行制御データベース
が備える各種の管理表とその使用例を説明する管理表構
成図である。
【0025】本発明に係る交換制御サービス論理の競合
制御方式は、図1を参照すると、加入者を収容する交換
機1と、複数のサービス論理(A〜N)21が配備され
た呼制御プロセッサ2と、各サービス論理21の実行を
管理する実行制御データベース3を含む。これらの交換
機1、呼制御プロセッサ2及び実行制御データベース3
の位置関係や構成形態は、後述する通信機能部で相互が
電気通信的に接続されている限りにおいて任意である。
例えば、呼制御プロセッサ2及び実行制御データベース
3の両方とも交換機1を構成するプロセッサ装置とデー
タベース装置であって、相互がバス接続された形態であ
ってもよいし、また、交換機1、呼制御プロセッサ2及
び実行制御データベース3のそれぞれが独立した装置で
あって、設置場所も地理的に離れていて相互が予め決め
られた通信プロトコルで通信する形態であってもよい。
【0026】交換機1は、加入者からのサービス論理起
動要求を検出する検出機能部11と、該サービス論理へ
の起動要求通知を行うサービス論理起動部12と、サー
ビス論理21との通信により呼制御を行う呼処理機能部
13を備えている。呼制御プロセッサ2は、複数のサー
ビス論理(A〜N)21と、実行制御データベース3及
び交換機1との通信を行う通信機能部22を備えてい
る。実行制御データベース3は、各種の管理表と、その
管理表に従って処理を行う各種の処理部及び呼制御プロ
セッサ2の通信機能部22と対向して配備され、呼制御
プロセッサ2との通信を行う通信機能部37を備えてい
る。
【0027】実行制御データベース3が備える各種の管
理表には、加入者単位で設けられ、実行しようとするサ
ービス論理21に関わる問い合わせに対してその実行可
否を照合判定するためのサービス論理起動許容管理表3
4と、加入者単位で設けられ、現時点での当該加入者に
関わるサービス論理実行状況を管理するサービス論理実
行状況管理表35と、複数のサービス論理の各サービス
論理間で規定された競合条件(例えば、あるサービス論
理を実行することにより起動が抑止されるサービス論理
とか、また、実行中の状態であれば実行を中止させなけ
ればならないサービス論理の指定)が示されたサービス
論理競合表36がある。
【0028】また、実行制御データベース3が備える各
種の処理部には、呼制御プロセッサ2からの実行しよう
とするサービス論理21に関わる問い合わせに対してサ
ービス論理起動許容管理表34を参照して実行可否照合
判定を行うサービス論理実行可否判定処理部31と、制
御処理の過程でサービス論理起動許容管理表34および
サービス論理実行状況管理表35の内容を更新する管理
表更新処理部33と、あるサービス論理の起動時に、実
行を中止させなければならない実行中のサービス論理が
ある場合に、そのサービス論理の中止処理を行うサービ
ス論理中止処理部32がある。
【0029】次に、このように構成された交換制御サー
ビス論理の競合制御方式の動作を説明する。
【0030】交換機1は、検出機能部11を介して加入
者からのサービス論理起動要求を検出する。このサービ
ス論理起動要求は、例えば、通話中着信、三者通話又は
転送通話等の新たな呼処理サービスを要求する加入者が
ダイヤルした番号情報とかフッキングであっても良い
し、基本呼接続における呼処理の過程で状態を遷移させ
る契機となる応答信号や切断信号等の発生イベントであ
っても良い。交換機1の呼処理機能部13が現在実行し
ている呼処理に関わる新たな何らかの要求として、その
処理が交換機として求められるものである。加入者から
のこれらのサービス論理起動要求を検出した交換機1
は、サービス論理起動部12を介して各種のサービス論
理21を蓄積している呼制御プロセッサ2に対して、サ
ービス論理の起動要求を通知する。
【0031】交換機1からの起動要求を受信した呼制御
プロセッサ2は、実行制御データベース3にその要求さ
れたサービス論理の実行可否を問い合わせる。
【0032】実行制御データベース3は、呼制御プロセ
ッサ2からのサービス論理の実行可否問い合せを受ける
と、図3のフローチャートに示す処理を行い、当該サー
ビス論理の実行の可否を判定してその結果を呼処理プロ
セッサ2に回答する。
【0033】次に、図2乃至7を参照して、呼処理プロ
セッサ2からサービス論理の実行可否の問い合わせを受
け付けた実行制御データベース3の処理内容を説明する
が、まず、実行制御データベース3が備える各種の管理
表について説明する。
【0034】図2は、実行制御データベース3が備える
各種の管理表の構成例と、その使用例を示す管理表構成
図である。
【0035】図2(A)は、各管理表の構成例を示し、
加入者毎に備えられているサービス論理起動許容管理表
34及びサービス論理実行状況管理表35は、サービス
論理起動要求を行った加入者情報から当該加入者に対応
する各表が索引される構成となっており、サービス論理
競合管理表36は、共通的に参照される管理表となって
いる。
【0036】サービス論理起動許容管理表34は、交換
システムに収容されている加入者に提供するすべてのサ
ービス論理が登録されており、各サービス論理の起動許
容状態が示されている。この起動許容状態は、まったく
サービス論理が起動されていない状態ではすべて「許
容」が表示されている。そして、当該加入者に対する各
サービス論理の実行状況により、後述するように表の内
容が適宜更新される。図2(B)の各表の使用例におい
て、サービス論理起動許容管理表の使用例341では、
この加入者に対する各サービス論理の許容状態は、サー
ビス論理Aおよびサービス論理Cは「許容」であり、サ
ービス論理Bは「抑止」となっており、これは、この状
態でサービス論理Aまたはサービス論理Cから起動要求
を受けた場合は、それを許容することを意味し、サービ
ス論理Bから起動要求を受けた場合は、それを抑止、つ
まりサービス論理Bの起動要求を受け入れないことを意
味する。
【0037】サービス論理実行状況管理表35は、交換
システムに収容されている加入者に提供するすべてのサ
ービス論理が登録されており、当該加入者に関する各サ
ービス論理の実行状態が示されている。この実行状態
は、まったくサービス論理が実行されていない状態では
すべて「0」が表示されており、サービス論理が実行さ
れている状態では「1」が表示されている。そして、当
該加入者に対する各サービス論理の実行状況により、後
述するように表の内容が適宜更新される。なお、サービ
ス論理によっては、それぞれが独立した実行として同一
のサービス論理を複数回実行させることが可能なものも
あり、そのようなサービス論理に対しては実行状態とし
て「1」以上の数字が表示されることもある。図2
(B)の各表の使用例において、サービス論理実行状況
管理表の使用例351では、この加入者に対する各サー
ビス論理の実行状態は、サービス論理Aが実行状態とな
っており、サービス論理B及びサービス論理Cは実行さ
れていない状態であることを意味する。
【0038】サービス論理競合管理表36は、交換シス
テムで提供するすべてのサービス論理について、各サー
ビス論理間での競合状態が示されている。横軸に示され
た各サービス論理が縦軸に示された各サービス論理に対
してどのような競合関係になるのかが示されている。
【0039】図2(B)の各表の使用例におけるサービ
ス論理競合管理表の使用例361を参照して説明する。
サービス論理Aを実行しようとしたときの競合状況は、
サービス論理A及びサービス論理Cは「許容」なので、
同時に実行しても何ら問題がなく、サービス論理Bは
「抑止」となっているので、サービス論理Aが実行され
たら新たなサービス論理Bの起動は抑止しなければなら
ない。また、サービス論理Bを実行しようとしたときの
競合状況は、すべてのサービス論理が「許容」なので、
サービス論理Bが実行されても他のサービス論理には何
も影響を与えない。そして、サービス論理Cを実行しよ
うとしたときの競合状況は、サービス論理B及びサービ
ス論理Cは「許容」なので、同時に実行しても何ら問題
がなく、サービス論理Aは「中止」となっているので、
サービス論理Cの実行にあたってサービス論理Aが実行
中ならばそれを中止させなくてはならない。
【0040】以上のように構成された各種の管理表を用
いた実行制御データベース3の処理の概容を説明する。
【0041】実行可否問い合わせを受けたサービス論理
を、該当する加入者に対応するサービス論理起動許容管
理表34の内容と比較して、その実行の可否を判断す
る。実行を許容する場合は、サービス論理実行状況管理
表35に当該サービス論理が実行中であることを記憶
し、更に、他の関連するサービス論理に対する処理とし
て、次の二つの処理を実施する。
【0042】第一の処理は、サービス論理競合管理表3
6に指定されている、実行を許容するサービス論理を実
行した場合にそれに対応して起動が抑止される他のサー
ビス論理に対して、サービス論理起動許容管理表34の
中に存在する該サービス論理の許容状況を「抑止」に設
定変更する。この許容状況が「抑止」と設定されている
サービス論理から、別途、その実行可否問い合せを受け
た時には非許容と判定して非許容応答する。
【0043】二つ目の処理は、実行を許容するサービス
論理を起動するための競合条件としてサービス論理競合
管理表36を参照した結果、実行を中止させなくてはな
らないサービス論理に該当するサービス論理がサービス
論理実行状況管理表35の中に「実行中」として記憶さ
れている場合は、当該実行中のサービス論理に対して実
行を中止するように通知する。
【0044】このように、サービス論理の実行可否の判
定はサービス論理起動許容表34を参照して行うが、こ
のサービス論理起動許容表34に設定されている内容
は、他のサービス論理との競合条件に応じて逐次更新さ
れ、また、現在実行されているサービス論理であって
も、競合条件で指定されていればその実行を中止して新
たなサービス論理を実行させる構成となっている。
【0045】以下に、実行制御データベース3の処理の
詳細を、図3を参照して説明する。なお、図3におい
て、破線で囲った部分の処理は、実行制御データベース
2が備える各処理部における処理を示し、A1の部分は
サービス論理実行可否判定処理部31が司る処理であ
り、B1、C1のそれぞれの部分は、サービス論理中止
処理部32、管理表更新処理部33がそれぞれ司る処理
である。また、サービス論理競合管理表は図5に示す内
容となっているものとして説明を行う。(これは、前述
した図2(B)のサービス論理競合管理表の使用例36
1と同じである。)サービス論理実行可否判定処理部3
1は、実行可否問い合わせを受け付けたサービス論理が
起動許容状態であるかどうかの判定を行う。そのため、
サービス論理実行可否判定処理部31は、サービス論理
起動許容管理表34から実行可否問い合わせのあったサ
ービス論理の起動許容状態を抽出する(ステップA1
1)。
【0046】前述したように、当該加入者に対して実行
する最初のサービス論理であれば、すべてが「許容」と
なっているが、処理が進む過程で他のサービス論理との
競合関係で「抑止」となる可能性もある。
【0047】ステップA11で抽出された、実行可否問
い合わせのあったサービス論理の起動許容状態が、「許
容」であればサービス論理中止処理部32の処理に進
み、「抑止」であれば、当該サービス論理の起動要求を
拒否するために非許容応答を呼制御プロセッサ2に返送
して処理を終了する。例えば、実行可否問い合わせのあ
ったサービス論理がサービス論理Bで、図2(B)に示
すサービス論理起動許容管理表の使用例341を適用す
る場合、サービス論理Bの起動許容状態は「抑止」とな
っているので、非許容応答を返送して処理を終了する。
【0048】サービス論理中止処理部32では、サービ
ス論理競合管理表36を参照して、実行可否問い合わせ
のあったサービス論理に対応する他のサービス論理の競
合状況を確認して、当該サービス論理を実行する場合の
他の各サービス論理における「許容/抑止/中止」の指
定を抽出する。(ステップB11)。
【0049】次に、サービス論理実行状況管理表32を
参照して、当該管理表に実行数が示されているサービス
論理を、当該加入者において現在実行されているサービ
ス論理として抽出する(ステップB12)。
【0050】ステップB12にて抽出された現在実行中
のサービス論理の中に、ステップB11で抽出された競
合状態で「中止」の指定に該当するものがあるかどうか
を比較する(ステップB13)。競合状態で「中止」と
指定されているサービス論理が現在実行中のサービス論
理の中に存在しない場合は、そのまま管理表更新処理部
33の処理に進み、存在する場合は、該当サービス論理
への中止通知処理を行って(ステップB14)から管理
表更新処理部33の処理に進む。例えば、サービス論理
実行状況管理表の使用例351の状態において、サービ
ス論理Cから実行可否問い合わせがあった場合を想定す
る。図5のサービス論理競合管理表を参照してサービス
論理Cを起動するための競合条件として、サービス論理
Aの「中止」指定が抽出される。そして、図2(B)の
サービス論理実行状況管理表の使用例351を参照する
と、サービス論理Aのサービス論理実行数が1となって
おり、サービス論理Aが現在実行中であることを示して
いる。したがって、サービス論理Cを起動するには、サ
ービス論理Aの実行を中止させなければならないことが
わかる。そして、サービス論理Aに対して中止通知が行
われる。この中止すべきサービス論理の呼制御プロセッ
サ2への通知は、サービス論理実行可否問合わせに対す
る許容応答に含めても良いし、許容応答を返送する前に
単独で中止通知を送信する形態のいずれでもかまわな
い。
【0051】管理表更新処理部33は、これまでの処理
で変化した各管理表の状態を更新する処理を行う。
【0052】スッテプB11でサービス論理競合管理表
36から抽出した、実行可否問い合わせを受けているサ
ービス論理に対する他のサービス論理の「許容/抑止/
中止」指定から、「抑止」と指定されているサービス論
理について、サービス論理起動許容管理表34における
そのサービス論理に対応する起動許容状態を、「抑止」
に変更する(ステップC11)。更に、実行可否問い合
わせを受けているサービス論理に対応する、サービス論
理実行状況管理表35におけるサービス論理実行数に1
を加算する(ステップC12)。例えば、ある加入者に
おける初めて実行可否問い合わせのあったサービス論理
がサービス論理Aであるとする。図5に例を示すサービ
ス論理競合管理表361から、サービス論理Aの実行に
あたっての競合条件としてサービス論理Bの「抑止」が
抽出されるので、図2(A)のサービス論理起動許容管
理表の使用例341に示すように、サービス論理起動許
容管理表のサービス論理Bに該当する欄に「抑止」が表
示される。また、サービス論理実行状況管理表35に関
しては、サービス論理Aが実行状態となるので、図2
(A)のサービス論理実行状況管理表の使用例351に
示すようにサービス論理Aに該当する欄に「1」が表示
される。
【0053】以上に説明した一連の処理を実施した後
に、実行制御データベース3は、問い合せを受けたサー
ビス論理に対する実施の許容応答を呼制御プロセッサ2
に返送する。
【0054】交換機1から起動要求を受けたサービス論
理の実行可否を、実行制御データベース3により許容応
答を受けた呼処理プロセッサ2は、当該サービス論理に
基づいてサービス論理に規定されている呼処理制御を交
換機1に対して行う。そして、実行を許容されたサービ
ス論理がその処理を実行し、その処理を終了する時点
で、呼制御プロセッサ2は実行制御データベース3に当
該サービス論理の終了を通知する。以下に、サービス論
理の終了時の処理について説明する。
【0055】呼制御プロセッサ2からサービス論理の終
了通知を受けると、実行制御データベース3は、サービ
ス論理実行状況管理表35に記憶されていた当該サービ
ス論理が実行中であるという認識を消去する。更に、当
該サービス論理の実行にあたり競合関係から抑止されて
いたサービス論理起動許容管理表34における他のサー
ビス論理に対応する起動許容状況の表示を「抑止」から
「許容」に更新する。
【0056】図4を参照して、呼制御プロセッサ2から
サービス論理の終了報告を受信した実行制御データベー
ス3の処理を説明する。
【0057】呼制御プロセッサ2からサービス論理の終
了報告を受信した実行制御データベース3は、サービス
論理実行状況管理表35の終了報告を受けたサービス論
理に対応する欄に表示されている実行状況の数を1減算
する(ステップZ1)。例えば、図2(B)に示すサー
ビス論理実行状況管理表の使用例351を参照すると、
サービス論理Aの終了報告を受信した場合、サービス論
理Aのサービス論理実行数を1から0へ更新する。
【0058】次に、サービス論理実行状況管理表35に
おける終了報告を受信したサービス論理のサービス論理
実行数を1減算した結果として、「0」となるかどうか
の判定を行う(ステップZ2)。「0」とならない場合
は、当該サービス論理が別のところでまだこの加入者に
対して実行中であることを意味するので、今回の終了報
告に対する処理はここで終了する。一方、サービス論理
実行数が「0」となった場合は、この加入者に対する当
該サービス論理の実行はすべて終了したと判断できるの
で、競合条件により抑止状態に設定されていた他のサー
ビス論理の抑止解除処理を行う。
【0059】図4の破線で囲った部分(X1)が抑止解
除処理に該当する。まず、サービス論理競合管理表36
を参照して、終了報告を受けたサービス論理に対する他
のサービス論理の競合条件である「許容/抑止/中止」
の指定を抽出する(ステップZ3)。
【0060】ステップZ3において、「抑止」が設定さ
れている他のサービス論理があった場合、サービス論理
起動許容管理表34のこのサービス論理の起動許容状態
に設定されている「抑止」を、「許容」に更新する(ス
テップZ4)。
【0061】例えば、図2(A)のサービス論理起動許
容管理表の使用例341とサービス論理実行状況管理表
の使用例351の条件下において、実行中であったサー
ビス論理Aから終了報告を受信したと想定する。サービ
ス論理実行状況管理表のサービス論理Aに対応するサー
ビス論理実行数が1から0へ更新されるため、サービス
論理Aが実行されていたことにより、その起動が抑止さ
れていたサービス論理に対する起動許容条件を元に戻す
処理が行われる。まず、サービス論理競合管理表36を
参照してサービス論理Aに対する競合条件を抽出する
と、サービス論理競合管理表の使用例361に示すよう
にサービス論理Bが「抑止」に指定されていることがわ
かる。そこで、サービス論理Aの終了に伴なって、サー
ビス論理起動許容管理表の使用例341のサービス論理
Bに対応するサービス許容状態を「抑止」から「許容」
に更新する処理を行う。
【0062】次に、図5、図6及び図7を参照して、実
行制御データベースが備えるサービス論理起動許容管理
表とサービス論理起動許容管理表におけるそれぞれの内
容の遷移とサービス論理競合管理表の使用方法について
具体的に説明する。
【0063】図6は、サービス論理起動許容管理表の遷
移例342を示し、図7は、サービス論理起動許容管理
表の遷移例352を示す。そして、図5に示すサービス
論理競合管理表の使用例361の如くサービス論理競合
管理表が設定されている通信ネットワークにおいて、あ
る加入者がサービス論理A、サービス論理B、サービス
論理Cの順でサービス論理の起動要求を行い、その後サ
ービス論理Aの終了を行う場合を例として説明する。
【0064】まず、加入者が全くサービス論理の起動要
求を行っていない場合、サービス論理起動許容管理表と
サービス論理実行状況管理表の内容は、各々、図6の状
態3421のようにすべて「許容」、図7の3状態52
1のようにすべて「0」となっている。
【0065】次に、加入者がサービス論理Aを起動要求
すると、図6の状態3421におけるサービス論理Aの
起動許容状態が「許容」なので、サービス論理Aに対し
て起動許容を通知する動作を行うが、その前に、サービ
ス論理Aの起動に伴なう他のサービス論理への影響をサ
ービス論理起動許容管理表に反映するために、サービス
論理競合管理表を参照してサービス論理Aに対する他の
サービス論理の競合条件(「許容/抑止/中止」)を抽
出する。
【0066】図5のサービス論理競合管理表の使用例3
61を参照すると、サービス論理Aに対する他のサービ
ス論理の競合条件は、サービス論理Bが「抑止」と指定
されていることが抽出される。そして、図7のサービス
論理実行状況管理表の状態3521から、全てのサービ
ス論理の実行数が0であることを抽出する。なお、「中
止」に該当するサービス論理の実行がないため、管理表
更新処理へ進む。
【0067】管理表更新処理は、サービス論理競合管理
表の使用例361からサービス論理Aを起動した時の競
合条件として、サービス論理Bの「抑止」が抽出される
ので、サービス論理起動許容管理表を図6の状態342
2のように、サービス論理Bを「抑止」に設定更新す
る。そして、サービス論理Aを起動するので、サービス
論理実行状況管理表を図7の状態3522のように更新
して、サービス論理Aの状態を「1」にする。
【0068】次に、加入者がサービス論理Bを起動要求
すると、図6の状態3422におけるサービス論理Bの
起動許容状態が「抑止」であるため、この起動要求に対
しては非許容応答とし、処理を終了する。
【0069】次に、加入者がサービス論理Cを起動要求
すると、図6の状態3423におけるサービス論理Cの
起動許容状態が「許容」なので、サービス論理Cに対し
て起動許容を通知する動作を行うが、その前に、サービ
ス論理Cの起動に伴なう他のサービス論理への影響をサ
ービス論理起動許容管理表に反映するために、サービス
論理競合管理表を参照してサービス論理Cに対する他の
サービス論理の競合条件(「許容/抑止/中止」)を抽
出する。
【0070】図5のサービス論理競合管理表の使用例3
61から、サービス論理Cに対する競合条件として、サ
ービス論理Aの「中止」が抽出される。そして、図7の
状態3523から、サービス論理Aが1つ実行中である
ことを抽出する。
【0071】したがって、サービス論理Cを実行させる
ための競合条件としての「中止」に該当するサービス論
理Aの実行数が1であるため、サービス論理Aへ中止通
知を行い、そして管理表更新処理へ進む。
【0072】管理表更新処理は、図5のサービス論理競
合管理表の使用例361を参照して「抑止」されるサー
ビス論理がないため、サービス論理起動許容管理表を図
6の状態3424のように更新し、サービス論理Cの実
行により、サービス論理実行状況管理表を図7の状態3
224のように更新する。
【0073】次に、サービス論理Aからの終了通知を受
信すると、図7の状態3524におけるサービス論理A
に対応するサービス論理実行数1を0へ減算し状態35
25のように更新する。
【0074】この場合、図7の状態3525に示すよう
に、サービス論理実行状況管理表におけるサービス論理
Aのサービス論理実行数が0となったため、サービス論
理Aにより「抑止」状態に設定されていた他のサービス
論理の抑止解除処理へ進む。
【0075】抑止解除処理は、図5のサービス論理競合
管理表361から、サービス論理Aに対する他のサービ
ス論理の競合条件(「許容/抑止/中止」)を抽出す
る。
【0076】抽出した競合条件を参照すると、サービス
論理Aに対しては、サービス論理Bが「抑止」に指定さ
れているため、サービス論理起動許容管理表のサービス
論理Bの起動許容状態を「許容」とし、図6の状態34
25のように更新する。
【0077】なお、本発明の実施の形態では、サービス
論理競合表の指定内容に「許容/抑止/中止」の三種類
の状態を用いる場合について説明したが、指定内容の種
類に制限はない。
【0078】また、本発明の実施の形態において、サー
ビス論理の起動可否の問い合せに対する全ての処理を実
行制御データベース2で行うとして説明したが、図8に
その構成の概略を示すように、呼制御プロセッサ(図8
では図示せず、サービス論理として表記)は実行制御デ
ータベースに対してサービス論理起動許容管理表とサー
ビス論理競合管理表の内容だけを収集するように要求
し、呼制御プロセッサが当該収集情報にもとづいてサー
ビス論理の実行及び他のサービス論理に対する競合制御
を行わせるような形態としてもよい。この場合、サービ
ス論理実行状況管理表及び各種の処理部は呼制御プロセ
ッサに備えられ、実行制御データベースのサービス論理
起動許容管理表の内容は、呼制御プロセッサから適宜更
新される形態となる。
【0079】以上に説明したように、本発明に係る交換
制御サービス論理の競合制御方式及び制御方法は、起動
しようとするサービス論理が他のサービス論理との競合
条件との関係でどのような状況になっているかを、実行
データベースに具備されているサービス論理起動許容管
理表の内容を参照して判断する。そして、起動が許容さ
れる場合、そのサービス論理を起動することによって競
合条件から影響を受ける、他のサービス論理に対するサ
ービス論理起動許容表の内容を更新する。場合によって
は、既に起動中のサービス論理を中止させることもあ
る。そして、サービス論理が起動許容されて当該情報を
呼制御プロセッサに返送すると、実行データベースのサ
ービス論理実行状況管理表に当該サービス論理が起動中
であることを記憶しておく。また、呼制御プロセッサか
らサービス論理の終了が報告されると、サービス論理実
行状況管理表に記憶されている当該サービス論理の実行
状況を更新する。この更新の結果、当該サービス論理が
まったく使用されていない状況になったとき、競合条件
から影響を受けていた他のサービス論理に対するサービ
ス論理起動許容表の内容を、競合条件がなくなった状況
に対応する内容に更新する。
【0080】このようにして、サービス論理間の競合条
件は、実行制御データベースで一括管理して、あるサー
ビス論理の起動にあたっては、他のサービス論理の実行
条件や起動条件をダイナミックに変更してゆくので、個
々のサービス論理の作成にあたって、そのような競合条
件を個々のサービス論理毎に折込む必要がなくなる。そ
のため、個々のサービス論理の作成が容易になり、効率
的な設計作業が可能となる。
【0081】
【発明の効果】以上に本発明の実施の形態を説明したよ
うに、本発明に係る交換制御サービス論理の競合制御方
式及び制御方法は、各々のサービス論理の作成が容易と
なる効果を奏する。その理由は、各サービス論理間の競
合関係が実行管理データベースのサービス論理競合管理
表およびサービス論理起動許容管理表に集約され、各サ
ービス論理の実行にあたっては、それらの管理表を参照
しながら他のサービス論理に対する競合条件を適宜、サ
ービス論理起動許容管理表に反映しながら競合制御を行
うため、個々のサービス論理では他のサービス論理との
競合条件を意識すること無く、各サービス論理に閉じた
設計を行うことが可能となり、他のサービス論理との競
合関係の考慮から開放されるためである。
【0082】また、本発明に係る交換制御サービス論理
の競合制御方式及び制御方法は、交換機により提供され
るサービス論理の配備の自由度が大幅に改善されるとい
う効果を奏する。その理由は、サービス論理間の競合関
係を一つのデータベースで管理することができ、競合関
係のあるサービス論理間での情報交換が不要となるため
である。
【0083】さらに、本発明に係る交換制御サービス論
理の競合制御方式及び制御方法は、サービス論理間の競
合条件を容易に変更することができるという効果を奏す
る。その理由は、サービス論理の競合関係が一つのサー
ビス論理競合表で管理されることにより、サービス論理
競合表の操作だけで済むためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る交換制御サービス論理の競合制
御方式及び制御方法の一実施形態の構成を示すブロック
図である。
【図2】 実行制御データベースに備えられる各種の管
理表の構成とその使用例を示す説明図である。
【図3】 実行制御データベースが司る、サービス論理
の実行可否問い合わせに関わる制御動作を示すフローチ
ャートである。
【図4】 実行制御データベースが司る、あるサービス
論理の終了報告を受けたときの制御動作を示すフローチ
ャートである。
【図5】 サービス論理競合管理表の使用例を示す説明
図である。
【図6】 サービス論理起動許容管理表の登録内容の遷
移例を示す説明図である。
【図7】 サービス論理実行状況管理表の登録内容の遷
移例を示す説明図である。
【図8】 本発明の他の実施形態を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 交換機 2 呼制御プロセッサ 3 実行制御データベース 11 検出機能部 12 サービス論理起動部 13 呼処理機能部 21 サービス論理 22、37 通信機能部 31 サービス論理実行可否判定処理部 32 サービス論理中止処理部 33 管理表更新処理部 34 サービス論理起動許容管理表 35 サービス論理実行状況管理表 36 サービス論理競合管理表

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動作制御の各要素を規定したサービス論
    理を組み合わせて実行することにより交換制御を行う交
    換機において、 前記交換機に収容される加入者毎に提供される複数のサ
    ービス論理の各サービス論理間における競合条件の整合
    性を判定する実行制御データベースと、 前記サービス論理を複数備え、前記交換機から起動要求
    を受けたサービス論理を、前記実行制御データベースを
    参照して同一加入者に対する他のサービス論理との競合
    条件の整合性を確認してから起動する呼制御プロセッサ
    を有し、 前記実行制御データベースは、 前記サービス論理の起動可否の問合わせを前記呼制御プ
    ロセッサから受けると、加入者対応に備えられた起動許
    容管理表に設定されている当該サービス論理に対応する
    許容条件を参照して判断し、起動可と判断した場合は、
    当該サービス論理を起動することにより競合条件から影
    響を受ける同一加入者に対する他のサービス論理に対応
    する許容条件を、競合条件に従った内容に設定変更し、
    当該サービス論理の起動回数を記憶してから前記呼制御
    プロセッサに許容応答し、 当該サービス論理の終了報告を前記呼制御プロセッサか
    ら受けると、記憶した当該サービス論理の起動回数を減
    算し、減算した当該起動回数が0となった場合は、当該
    サービス論理の起動により競合条件から影響を受ける同
    一加入者に対する他のサービス論理に対応する許容条件
    を、競合条件がなくなった条件での内容に設定変更する
    ことを特徴とする交換制御サービス論理の競合制御方
    式。
  2. 【請求項2】 動作制御の各要素を規定したサービス論
    理を組み合わせて実行することにより交換制御を行う交
    換機において、 前記交換機に収容される加入者毎に提供される複数のサ
    ービス論理の各サービス論理間における競合条件の整合
    性を判定する実行制御データベースと、 前記サービス論理を複数備え、前記交換機から起動要求
    を受けたサービス論理を、前記実行制御データベースを
    参照して同一加入者に対する他のサービス論理との競合
    条件の整合性を確認してから起動する呼制御プロセッサ
    を有し、 前記実行制御データベースは、 複数の前記サービス論理すべての各サービス論理間での
    競合条件があらかじめ設定された競合管理表と、 前記加入者対応に設けられ、複数の前記サービス論理す
    べての当該加入者に関わる各サービス論理に対する起動
    許容条件が、すべてのサービス論理が実行されていない
    初期状態ではすべて起動可として設定され、当該加入者
    に対して実行するサービス論理に応じて設定内容が逐次
    更新される起動許容管理表と、 前記加入者対応に設けられ、当該加入者に対して実行さ
    れているサービス論理の起動回数を、複数の前記サービ
    ス論理の各々に対して記憶する実行状況管理表と、 前記サービス論理の起動可否の問合わせを前記呼制御プ
    ロセッサから受けると、前記起動許容管理表に設定され
    ている当該サービス論理に対応する許容条件を参照し、
    起動を許容する起動可と設定されている場合は、前記競
    合管理表を参照して当該サービス論理と他のサービス論
    理との競合条件を抽出し、当該サービス論理の実行中は
    起動を禁止される抑止条件が抽出された他のサービス論
    理に対し、前記起動許容管理表の許容条件を前記抑止に
    設定変更し、当該サービス論理の起動回数を前記実行状
    況管理表に記憶してから前記呼制御プロセッサに許容応
    答する制御手段を備えていることを特徴とする交換制御
    サービス論理の競合制御方式。
  3. 【請求項3】 前記実行制御データベースの前記制御手
    段は、前記サービス論理の起動可否の問合わせを前記呼
    制御プロセッサから受けると、前記起動許容管理表に設
    定されている当該サービス論理に対応する許容条件を参
    照し、起動を許容する起動可と設定されている場合は、
    前記競合管理表を参照して当該サービス論理と他のサー
    ビス論理との競合条件を抽出し、当該サービス論理の実
    行により動作中である他のサービス論理の処理を中止さ
    せる中止条件が抽出された場合は、該当する他のサービ
    ス論理の処理の中止通知とともに前記呼制御プロセッサ
    に許容応答することを特徴とする請求項5記載の交換制
    御サービス論理の競合制御方式。
  4. 【請求項4】 前記実行制御データベースは、サービス
    論理の終了報告を前記呼制御プロセッサから受けると、
    前記実行状況管理表に記憶した当該サービス論理の起動
    回数を減算し、減算した当該起動回数が0となった場合
    は、前記競合管理表を参照して当該サービス論理の起動
    により影響を受ける他のサービス論理に対応する前記起
    動許容管理表の許容条件を、起動可に設定変更する第2
    の制御手段を更に備えることを特徴とする請求項5記載
    の交換制御サービス論理の競合制御方式。
  5. 【請求項5】 動作制御の各要素を規定したサービス論
    理を組み合わせて実行することにより交換制御を行う交
    換機と、前記交換機に収容される加入者毎に提供される
    複数のサービス論理の各サービス論理間における競合条
    件の整合性を判定する実行制御データベースと、前記サ
    ービス論理を複数備え、前記交換機から起動要求を受け
    たサービス論理を、前記実行制御データベースを参照し
    て同一加入者に対する他のサービス論理との競合条件の
    整合性を確認してから起動する呼制御プロセッサを備え
    た交換制御システムのサービス論理実行にあたっての他
    のサービス論理との競合制御方法において、 起動可否の問合わせを受けた前記サービス論理の、加入
    者対応に備えられた起動許容管理表に設定されている当
    該サービス論理に対応する許容条件を参照して判断し、 起動可と判断した場合は、当該サービス論理を起動する
    ことにより影響を受ける同一加入者に対する他のサービ
    ス論理の競合条件を抽出し、 当該サービス論理の実行中は起動を禁止される抑止条件
    が抽出された他のサービス論理に対し、前記起動許容管
    理表の許容条件を前記抑止に設定変更し、 当該サービス論理の起動回数を記憶してから前記呼制御
    プロセッサに許容応答し、 当該サービス論理の終了報告を前記呼制御プロセッサか
    ら受けると、記憶した当該サービス論理の起動回数を減
    算し、 減算した当該起動回数が0となった場合は、当該サービ
    ス論理の起動により影響を受ける他のサービス論理に対
    応する前記起動許容管理表の許容条件を、起動可に設定
    変更することを特徴とする交換制御サービス論理の競合
    制御方法。
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