JP3145638U - 振子発電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】振子の振幅を増幅することによって、所定の発電効率を維持できる振子発電装置を提供すること。
【解決手段】振子発電装置1は、力学的エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機10と、往復運動する振子21と振子21の往復運動を回転運動に変換するラチェット機構22とを有し回転運動の力学的エネルギーを発電機10に供給するエネルギー供給手段20と、振子21の往復運動の振幅を増幅する振子振幅増幅手段30とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】振子発電装置1は、力学的エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機10と、往復運動する振子21と振子21の往復運動を回転運動に変換するラチェット機構22とを有し回転運動の力学的エネルギーを発電機10に供給するエネルギー供給手段20と、振子21の往復運動の振幅を増幅する振子振幅増幅手段30とを備える。
【選択図】 図1
Description
本考案は、振子を利用した振子発電装置に関し、特に振子の振幅を増幅させることができるようになっている振子発電装置に関する。
従来から、振子等の往復運動を利用して発電する発電装置が知られている。振子は、運動エネルギーが位置エネルギーに変換される過程と位置エネルギーが運動エネルギーに変換される過程とからなり、空気抵抗や摩擦等によって、時間の経過にともないエネルギー損失があるものの往復運動が比較的長時間持続する。
しかしながら、振子等の往復運動を利用して発電する発電装置においては、空気抵抗や摩擦等のエネルギー損失により、振子の振幅が小さくなるにしたがって発電効率が下がってしまうという問題があった。
上記点より本考案は、振子の振幅を増幅することによって、所定の発電効率を維持できる振子発電装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の振子発電装置は、力学的エネルギーを電気エネルギーに変換する発電手段と、往復運動する振子と振子の往復運動を回転運動に変換するラチェット機構とを有し回転運動の力学的エネルギーを発電手段に供給するエネルギー供給手段と、振子の往復運動の振幅を増幅する振子振幅増幅手段とを備える。
請求項2の振子発電装置は、振子には振子の往復運動の状態を検知するセンサが取り付けられており、センサから得られた情報に基づいて振子振幅増幅手段が振子の往復運動の振幅を大きくするようになっている。
請求項3の振子発電装置は、振子振幅増幅手段が往復運動をする振子を所定のタイミングで衝打する衝打部と、衝打するためのエネルギーを衝打部に供給する駆動部と、所定のタイミングで衝打部を衝打動作可能な状態にする制御部とを有する。
請求項4の振子発電装置は、駆動部が回転シャフトと回転シャフトに固定されたラックとを有し、衝打部が回転シャフトを中心軸として回動自在に設けられているアームと、アームに設けられており先端がラックと嵌合することによってアームがラックとともに回転するようになっている嵌合爪と、アームの回動中心と反対側の端部に設けられている衝打体とを有し、制御部が制御部アームの回動を規制可能なアームストッパーと、嵌合爪とラックとの嵌合を解除可能な嵌合解除体とを有する。
請求項1の振子発電装置によれば、振子振幅増幅手段によって、そのままにしておけば空気抵抗や摩擦等のエネルギー損失により小さくなる振子の振幅を増幅することができるので、所定の発電効率を維持できる。
請求項2の振子発電装置によれば、センサの情報に基づいて振子振幅増幅手段が振子の往復運動の振幅を大きくすることによって、振子振幅増幅手段を常時稼働させておく必要がないため、振子振幅増幅手段を省エネ化することができる。
請求項3の振子発電装置によれば、上記の構成の振子振幅増幅手段により、所定のタイミングで衝打によって振子の振幅を増幅することができる。
請求項4の振子発電装置によれば、衝打部のアームがラックとともに回転することによって、アームの端部に設けられている衝打体が回転し、振子を衝打することによって、振子の振幅を増幅できる。また、制御部がアームの回動の規制可能なアームストッパーと、嵌合爪とラックとの嵌合を解除可能な嵌合解除体とを有することによって、衝打動作のタイミングを制御することができる。
以下、本考案の振子発電装置1の一実施形態について図面に基づいて説明する。図1は、本考案の振子発電装置1を示す概略図である。図2は、図1の振子振幅増幅手段30の正面図であって、衝打動作不可能な状態を示す。図3は、図2の振子振幅増幅手段30の側面図である。図4は、振子振幅増幅手段30の正面図であって、衝打動作可能な状態を示す。図5は、図4の振子振幅増幅手段30の側面図である。図6は、制御部60の斜視図である。
本実施形態の振子発電装置1は、図1に示すように、力学的エネルギーを電気エネルギーに変換する発電手段としての発電機10と、往復運動する振子21と振子21の往復運動を回転運動に変換するラチェット機構22とを有し回転運動の力学的エネルギーを発電手段である発電機10に供給するエネルギー供給手段20と、振子21の往復運動の振幅を増幅する振子振幅増幅手段30とを備える。
振子振幅増幅手段30によって、空気抵抗や摩擦等のエネルギー損失により小さくなる振子21の振幅を増幅することができるので、発電機10において所定の発電効率を維持できる。
振子21には、振子21の往復運動の状態を検知する加速度センサ23が取り付けられている。加速度センサ23から得られた情報に基づいて、後述するように振子21を衝打することによって、振子振幅増幅手段30が振子21の往復運動の振幅を大きくする。また振子21の衝打される部分には高反発樹脂21Aが取り付けられている。
加速度センサ23の情報に基づいて振子振幅増幅手段30が振子21を衝打することによって、振子振幅増幅手段30を常時稼働させておく必要がないため、振子振幅増幅手段30を省エネ化することができる。
次に、振子振幅増幅手段30について詳細に説明する。振子振幅増幅手段30は、図2〜図5に示すように、往復運動をする振子21を所定のタイミングで衝打する衝打部40と、衝打するためのエネルギーを衝打部に供給する駆動部50と、所定のタイミングで衝打部40を衝打動作可能な状態にする制御部60とを有する。
図3及び図5に示すように、駆動部50の回転シャフト51の長軸方向両側にそれぞれ衝打部40、制御部60が位置しており、図3及び図5に示すように、制御部60が回転シャフト51の長軸に沿って移動可能となっている。制御部60はアクチュエータ(図示せず)等によって移動させることができる。
このような構成の振子振幅増幅手段30により、所定のタイミングで衝打によって振子21の振幅を増幅することができる。
駆動部50は、回転シャフト51と回転シャフトに固定された円盤状のラック52とを有する。ラック52は、円盤の周側面にのこぎり状の歯が形成されたものである。回転シャフト51及びラック52は図2及び図4において時計と反対周りに回転するようになっている。
衝打部40は、回転シャフト51を中心軸として回動自在に設けられているアーム41と、アーム41に設けられており先端がラック52と嵌合することによってアーム41がラック52とともに回転するようになっている嵌合爪42と、アーム41の回動中心と反対側の端部に設けられている衝打体43とを有する。
本実施形態では、図2〜図5に示すように、アーム41は略矩形の板材からなる。アーム41と回転シャフト51との間には軸受41Aが設けられており、アーム41は、回転シャフト51の回転とは独立して、回転シャフト51を中心軸として回動できるようになっている。
後述する嵌合爪42がラック52と嵌合し衝打部40のアーム41がラック52とともに回転することによって、アーム41の端部に設けられている衝打体43が回転し、振子21を衝打することによって、振子21の振幅を増幅できる。
嵌合爪42は、図2及び図4に示すように嵌合爪42の先端に向って細くなっているとともに、嵌合爪42の先端がラック52に向って屈曲している。嵌合爪42はアーム41の所定の位置に回動ピン42Aで取り付けられており、回動ピン42Aを中心に嵌合爪42の先端が揺動するようになっている。本実施形態では、嵌合爪42と回動ピン42Aとの間に付勢部材(図示せず)が設けられており、嵌合爪42の先端がラック52に向って付勢されるようになっている。
衝打体43の振子21を衝打する部分には、高反発樹脂43Aが取り付けられている。
制御部60は、図2〜図6に示すように、中心に回転シャフト51が貫通する中心孔を有する円盤部61と円盤部61の外周から回転シャフト51の長軸方向に立設するリング状の壁部62と壁部62から円盤部61の中心と反対方向に向って延出する延出部63とを有する。円盤部61及び壁部62で形成される空間は、前述のラック52の一部が回転を妨げられることなく収容できる大きさとなっている。また、円盤部61には軸受(図示せず)を介して回転シャフト51が中心孔を貫通するので、回転シャフト51とともに制御部60が回転することはない。
壁部62は、回転シャフト51の長軸方向において、途中から肉厚が薄くなっており、壁部62からなるリングの外壁が図3、図5及び図6に示すように、傾斜面になっている。制御部60がラック52に近づく方向に移動する過程において、この傾斜面に嵌合爪42の一部が当接し嵌合爪42の先端が付勢力に逆らって押し上げられることによって、嵌合爪42の先端とラック52との嵌合を解除することができ、嵌合解除体としての役割を果たす。
延出部63には、アームストッパーとして回転シャフト51の長軸方向に突出する2本のアーム規制棒63Aが設けられている。図2に示す衝打動作不可能な状態においては、2本のアーム規制棒63Aは、前述のアーム41の回動方向両側に位置するようになっている。
次いで、振子振幅増幅手段30の動作について説明する。図2及び図3では、嵌合爪42の先端とラック52と間に制御部60の壁部62が位置することによって嵌合爪42の先端とラック52との嵌合が解除されている。さらに、アーム規制棒63A、63Aが前述のアーム41の回動方向両側に位置しているのでアーム41が回動しないようになっている。したがって、振子振幅増幅手段30が衝打動作不可能な状態となっている。
図2及び図3に示す状態から、制御部60が回転シャフト51の長軸に沿って駆動部50から離れる方向(図2及び図4において右方向)に移動すると図4及び図5に示す状態となる。図4及び図5では、嵌合爪42が前述の付勢部材によって付勢されていることによって、嵌合爪42の先端とラック52とが嵌合している。さらに図5に示すように、アーム規制棒63A、63Aも制御部の移動によって、アーム41の回動を妨げない位置に移動するので、アーム41が回動できるようになっている。したがって振子振幅増幅手段30が衝打動作可能な状態となっている。
図4及び図5に示すように、嵌合爪42の先端とラック52とが嵌合しているので、駆動部50のラック52が回転すると、衝打部40が回転する。衝打部40が回転する過程で衝打部40の衝打体43が図1に示す振子21を衝打することによって、振子21の新福を増幅させることができる。
また、図4及び図5に示す状態から、制御部60が回転シャフト51の長軸に沿って駆動部50へと近接する方向(図2及び図4において左方向)に移動すると図2及び図3に示す状態となる。制御部60が駆動部50に近接していく過程で、嵌合爪42の一部に壁部62からなるリングの外壁の傾斜面が当接することによって、嵌合爪42に加わっている付勢力に逆らって、嵌合爪42の先端をラック52から離間させる。さらに、嵌合爪42の先端をラック52から離間させるとほぼ同時に、アーム規制棒63A、63Aが前述のアーム41の回動方向両側に移動するので、アーム41が回動しないようになっている。
振子21に取り付けられた加速度センサ23の情報を情報処理手段(図示せず)によって処理し、アクチュエータ(図示せず)等に情報処理手段からの信号が送られることによって、適切なタイミングで制御部60の移動が行われるようになっている。
また、制御部60がアーム41の回動の規制可能なアームストッパーとしてのアーム規制棒63A、63A、嵌合爪42とラック52との嵌合を解除可能な嵌合解除体としての壁部62とを有することによって、衝打動作のタイミングを制御することができる。
本実施形態では、振子21がラチェット機構22を介して発電機10に力学的エネルギーを供給する構成となっている場合について説明したが、これに限定されず、振子21がラチェット機構22及びはずみ車を介して発電機10に力学的エネルギーを供給する構成となっていてもよい。はずみ車によって、振子21の振幅が変化しても、発電機10には一定の力学的エネルギーが供給されるので、発電機10の発電効率を向上させることができる。
また、本実施形態では、振子21及び振子振幅増幅手段30が一組の場合について説明したが、これに限定されることなく、複数組の振子21及び振子振幅増幅手段30が設けられていてもよい。複数組の振子21及び振子振幅増幅手段30が設けられていることによって、発電機10への力学的エネルギーの供給を安定させることができる。
また、本実施形態では、アーム41は略矩形の板材からなる場合について説明したが、これに限定されることなく、例えば、振子21に対して衝打体43が重いという条件下で、アーム41が基部と先部からなり、基部の長軸方向と先部の長軸方向のなす角度が可変であってもよい。基部の長軸方向と先部の長軸方向のなす角度が可変であることによって、衝打する時はアーム41の回動中心と衝打体43との距離が長くなり、衝打後アーム41がアーム規制棒63A、63Aに規制する位置まで移動するときはアーム41の回動中心と衝打体43との距離が短くなる。アーム41の回動において、重力に逆らって衝打体43を動かす局面で必要なエネルギーを小さくすることができるので、振子振幅増幅手段30を省エネ化することができる。
本実施形態では、嵌合爪42の先端がラック52と嵌合することによって、駆動部50の動力を衝打部40に伝達する場合について説明したが、これに限定されることなく、例えば、摩擦板クラッチ機構や遠心クラッチ機構によって、駆動部50の動力を衝打部40に伝達してもよい。
1 振子発電装置
10 発電機
20 エネルギー供給手段
21 振子
21A 高反発樹脂
22 ラチェット機構
23 加速度センサ
30 振子振幅増幅手段
40 衝打部
41 アーム
41A 軸受
42 嵌合爪
42A 回動ピン
43 衝打体
43A 高反発樹脂
50 駆動部
51 回転シャフト
52 ラック
60 制御部
61 円盤部
62 壁部
63 延出部
63A アーム規制棒
10 発電機
20 エネルギー供給手段
21 振子
21A 高反発樹脂
22 ラチェット機構
23 加速度センサ
30 振子振幅増幅手段
40 衝打部
41 アーム
41A 軸受
42 嵌合爪
42A 回動ピン
43 衝打体
43A 高反発樹脂
50 駆動部
51 回転シャフト
52 ラック
60 制御部
61 円盤部
62 壁部
63 延出部
63A アーム規制棒
Claims (4)
- 力学的エネルギーを電気エネルギーに変換する発電手段と、
往復運動する振子と振子の往復運動を回転運動に変換するラチェット機構とを有し回転運動の力学的エネルギーを発電手段に供給するエネルギー供給手段と、
振子の往復運動の振幅を増幅する振子振幅増幅手段とを備える振子発電装置。 - 振子には、振子の往復運動の状態を検知するセンサが取り付けられており、センサから得られた情報に基づいて振子振幅増幅手段が振子の往復運動の振幅を大きくすることを特徴とする請求項1に記載の振子発電装置。
- 振子振幅増幅手段は、往復運動をする振子を所定のタイミングで衝打する衝打部と、衝打するためのエネルギーを衝打部に供給する駆動部と、所定のタイミングで衝打部を衝打動作可能な状態にする制御部とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の振子発電装置。
- 駆動部は、回転シャフトと回転シャフトに固定されたラックとを有し、
衝打部は、回転シャフトを中心軸として回動自在に設けられているアームと、アームに設けられており先端がラックと嵌合することによってアームがラックとともに回転するようになっている嵌合爪と、アームの回動中心と反対側の端部に設けられている衝打体とを有し、
制御部は、制御部アームの回動を規制可能なアームストッパーと、嵌合爪とラックとの嵌合を解除可能な嵌合解除体とを有することを特徴とする請求項3に記載の振子発電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008005348U JP3145638U (ja) | 2008-08-01 | 2008-08-01 | 振子発電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008005348U JP3145638U (ja) | 2008-08-01 | 2008-08-01 | 振子発電装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3145638U true JP3145638U (ja) | 2008-10-16 |
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ID=43295396
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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JP (1) | JP3145638U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013529276A (ja) * | 2010-06-07 | 2013-07-18 | アイヒホアン カール | 運動エネルギを電気エネルギに変換するための装置 |
-
2008
- 2008-08-01 JP JP2008005348U patent/JP3145638U/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2013529276A (ja) * | 2010-06-07 | 2013-07-18 | アイヒホアン カール | 運動エネルギを電気エネルギに変換するための装置 |
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