JP3143744U - 介護用クッション - Google Patents

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Abstract

【課題】被介護者の車椅子からの転落、徘徊防止、円背体型の腰掛体勢での首や腰の痛みの緩和、寂しさの解消、更には、就寝中のこう縮予防、体位変換補助など介護に不可欠なケアを補助して、介護負担を軽減する介護用クッションを提供する。
【解決手段】柔らかい棉クッション1と、形状保持耐性の強い塩化ビニールパイプを多めに詰めた、クッション2を組み合わせるなどして、椅子用の抱き枕仕様のクッションを作成する。これに居眠りなどでずれ落ちないように、腕通しベルト3を設けるなどの加工を加える。又は、必要に応じてベルトなどでクッションと体を一体で車椅子に巻きつける。以上の構成よりなる介護用クッションを、車椅子などからずり落ちる恐れや、背骨が円背変形して前屈姿勢の為、首や背中が痛くなるお年寄りに活用させる。更に、就寝中のこう縮予防、体位変換の用具などとして広く活用する。
【選択図】図1

Description

本考案は、高齢者の車椅子からの転落防止、円背体型の前傾姿勢の保持、孤独感の解消、就寝中のこう縮予防、体位変換、ベッドからの転落防止、更には、徘徊防止などの介護補助機能を兼備する、介護用品に関するものである。
車椅子上で介護をする場合、ずれて転落して負傷するケースが多く、対処用具の開発が待望されていた。従来の技法としてはベルトで車椅子に固定する方法などがとられていた。
又、車椅子での介護を要するお年寄りの中には、円背の為、体が前傾して首や腰などの痛みを訴える人が多く対策が必要であった。そして、お年寄りの中には不安感や寂しさを訴える人が多く、その対策が求められていた。更には、就寝中のベッドからの転落防止や、こう縮予防、徘徊防止に、より簡便な用具の開発が求められていた。
車椅子からの転落防止の従来のベルトで固定する方法では、体を拘束している感覚が強く、改善要求が強いのが現状であった。又、以前よりクッションを抱えると、腰や肩関節が楽になることは解っており、座位用の抱き枕としてはゲーム用の抱き枕があったが、高齢者特有の円背や脊椎の柔軟性の減退などの体型変化を考慮した前傾姿勢の保持機能や、寂しさ解消の対策が不十分であった。
就寝中のこう縮予防やベッドからの転落防止などには、技術革新が求められており、本考案のように車椅子からベッド上までの一連のケアを単体で補助できる、介護用品はなかった。
以上の課題を解決する為に、柔らかい棉クッション(1)と、形状保持耐性の強い塩化ビニールパイプクッション(2)を組み合わせるなどして、抱き枕仕様のクッションを作成する。これに居眠りなどで抱えた腕が、ずれ落ちないように、腕通しバンド(3)を設けるなどの加工を加える。又は、要介護の程度など必要に応じてクッションと体を一体で車椅子に巻きつける。
以上の構成よりなるクッションを、通常の椅子や車椅子などからずり落ちる恐れや、前屈姿勢の為、腰かけていると首や背中が痛くなるお年寄りに活用させる。
又、就寝中に丸まり寝になる事が多く、こう縮発生が危惧される人、ベッドからの転落の恐れのある人、あるいは体位変換保持用途などに活用する。
この実施形態によれば、形状保持性の強いパイプクッションが前湾した脊椎の形状に、自在に流動変形して適合するように支え、前傾姿勢の為に掛かる首や背中への負担を軽減する。又、クッションを抱きかかえる事で腹圧が高まり腰痛を緩和、肩関節への負荷を軽減する。更には、不安や寂しさを訴えるお年寄りにとっては、柔らかいクッションを抱きかかえることで、これらの感情を和らげる効果がある。
そして、椅子からのずれ落ちの危険性や徘徊癖のある年寄りには、クッションと体幹を一体にベルトなどで固定することで、パイプクッション部がつっかえ捧になり、立ち上がりを制限してこれらに対処する。尚、従来のベルトだけの固定に比べ、拘束感が薄れて安心感を与え、万一ずれ落ちた場合でもクッションが衝撃を緩衝して怪我の発生を抑える効果がある。
更には、就寝中に膝下にセットするだけで、自然に仰向けになり、丸まり寝の常習が減り、こう縮発生の危険性を軽減する。又、床ずれ防止の体位変換保持や、起き上がりを制限してベッドからの転落を防ぐなどの効果がある。
この発明の実施形態を図1に示す。柔らかい感触の棉クッション(1)と、形状保持耐性が強く、円背体型に適合させる為に塩化ビニールパイプを多めに詰め込んだクッション(2)を人の字状に連結して、椅子用と就寝兼用のクッションを作成する。これに居眠りなどでずれ落ちないように、腕通しベルト(3)を設けるなどの加工を加える。
「実施形態の効果」
この実施形態によれば、クッションを抱きかかえる際に、体に当たる綿クッション部分が柔らかい感触を生みつつ、塩化ビニールパイプを多めに詰めたクッション部分が、前かがみになった高齢者の体の隙間を埋めるように適合して、体幹の腹側から支える耐性を発揮する。又、柔らかいクッションを抱きかかえることで、寂しさや不安を訴える、老人に安心感を与え、円背体型に対して支持捧として作用、首や背中、腰、肩関節などへの負荷を軽減して痛みを起き難くする。
又、認知症等で徘徊癖のある老人や、居眠りなどで滑り落ちる恐れのある人に対しては、クッションと体を一体にベルト等で車椅子に固定することで、クッションがつっかえ棒として作用し、立ち上がりを制限して徘徊行動を減らし、すべり落ちを防ぐ効果がある。
そして、ベッド上では膝の屈曲の程度などに合わせて、形状を変えて高さを調整しながら、膝下に敷いて丸まり寝を減らしてこう縮を防ぎ、体位変換保持用途などに利用できる。
「他の実施形態」
クッションの形状や素材の組み合わせなどは、種々の構成が可能であり、又、ずれ防止についても洋服のように着る仕様などの様々の応用が出来る。又、顎を支える部分に凹みを設けるなど種々の改良が可能である。試作比較の結果では、本形態を原型にする事で、椅子とベッド両方の介護補助に活用できる為、活用範囲が多く簡便であった。
お年寄りを車椅子や、椅子に腰掛けさせて介護する際に、滑り落ちて怪我をする危険性を軽減し、万一滑り落ちた場合の衝撃緩衝用途に利用できる。そして、徘徊癖のあるお年寄りに対しては、車椅子に本考案と体を一体でベルト固定することで、立ち上がり動作を制限、徘徊防止に利用できる。又、背中の丸いお年よりは、長時間腰掛けた体勢を保つと首や背中が痛くなる場合が多いが、この痛みの緩和、更には、就寝中の丸まり寝や転落予防など介護に必要な多くの分野に幅広く利用できる。
尚、これらの用途に関する有効性については、実際の介護現場で実施確認している。
本考案の斜視図である。(実施例1) 本考案を車椅子上で利用した図である。(実施例2) 本考案を動物の形状に加工した図である。(実施例3)
符号の説明
1 綿を詰めたクッション
2 塩化ビニールパイプを詰めたクッション
3 腕通しベルト
4 動物仕様クッション

Claims (4)

  1. 柔らかい綿等の素材(1)と、形状保持耐性の強い塩化ビニールパイプ(2)等の粒材、ウレタン、空気、バネ材などの素材を組み合わせ、円背や、脊椎の柔軟性の減退など高齢者特有の体型の人が、腰掛けて抱きかかえた時に、体幹の腹側の姿勢形状に適合しつつ、前傾体勢を腹側から支持する耐性に優れた、椅子用の抱き枕仕様の介護用クッション。
  2. 腕通しバンド(3)を取り付けたり、弾性ベルトなどで体に巻きつける。又は、シートベルトなどでクッションと体幹を一体で車椅子に巻きつける構成の請求項1の介護用クッション
  3. 見た目から優しい感覚が得られるように、動物など癒しを与えるとされる形状に模り、カバーに種々の意匠を印刷するなどした請求項1の介護用クッション
  4. 請求項1のクッションに音楽機器や、呼びかけに反応するような電子機器を取り付ける。以上の構成よりなる介護用用具
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015024108A (ja) * 2013-07-29 2015-02-05 康全 落合 携帯枕及びその使用方法
JP6482714B1 (ja) * 2018-10-05 2019-03-13 祐二 ▲片▼江 Ct検査用座位補助椅子

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