JP3142350B2 - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP3142350B2
JP3142350B2 JP04045722A JP4572292A JP3142350B2 JP 3142350 B2 JP3142350 B2 JP 3142350B2 JP 04045722 A JP04045722 A JP 04045722A JP 4572292 A JP4572292 A JP 4572292A JP 3142350 B2 JP3142350 B2 JP 3142350B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乾式トナーを用いた画
像形成装置に適用することのできる画像形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】複写機など乾式トナー像を形成する画
像形成装置においては、現像後、コロナ転写やローラー
転写などにより静電的に記録紙などの転写部材に転写す
る技術が広く採用されている。
【0003】しかし、かかる技術においては、転写時に
画像上におけるトナーの飛散が生じ、解像力やドット再
現性を劣化させるとの問題がある。これは、トナー同士
のクーロン反発力、或いは、像担持体からの分離の際に
生ずる電解の乱れや、剥離放電等の影響が、トナーを転
写部材に保持する静電力を上回るためであると考えられ
ている。
【0004】静電力を利用せずに粘着力だけを利用し
た転写方式が知られている(特開昭62−81681号
公報、特開昭62−134671号公報、特開昭62−
134673号公報参照)。
【0005】かかる技術は、図8に示すように像担持体
1に中間転写体2を圧接し、粘着力によりトナー像を中
間転写体2に移動させて一次転写をする。
【0006】その後、転写部材を中間転写体2に圧接
し、加熱してトナーを溶融させながら転写部材に転写し
て二次転写し、好ましくは同時に定着するという方式で
ある。
【0007】この技術では、静電気力を使わずに転写す
るため、前記におけるようなトナー飛散を抑えること
ができる。但し、かかる技術は単色現像にかかる。
【0008】なお、図8において、符号3は潜像担持手
段としての帯電器、符号4は露光光、符号5は現像器、
符号7はクリーニング装置、符号8は加圧体、符号9は
ヒーターをそれぞれ示す。
【0009】一方、図9に示すような構成で中間転写
体上にトナー像を重ね合わせる方法が開示されている
(特開平1−197770号公報、特開平1−1987
73号公報、特開平1−198774号公報参照)。但
し、これらには、粘着転写に関する開示はない。
【0010】図9において、図8におけるものと同一の
符号を付した部材は同一の機能を有するものとする。な
お、符号10は定着器、符号11は分離器、符号12は
転写器をそれぞれ示す。
【0011】さらに、感光体から中間転写体に1色ず
つカラートナー像を重ね転写し、それらを一括して溶融
状態にした後、記録紙に転写する方法が提案されている
(特開昭51−94939号公報参照)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術のよう
に、像担持体から中間転写体へ粘着転写を行ったとして
も、粘着力は原理的に直接粘着面に接したトナーに働く
ので、単層のトナー層しか転写できない。すなわち、中
間転写体上に既にトナーが付着している部分には重ねて
転写することができない。従って、中間転写体上に多色
トナー像を形成するためには、静電気力を作用させる必
要がある。
【0013】ところが、この方法は、転写部材にトナー
像を直接転写する方法と同様の理由により、トナーの飛
散が発生しやすく、解像力やドット再現性が悪くなり、
中間転写体を使う利点を生かした画像品質の向上を達成
することができないとの問題がある。
【0014】従って本発明の目的は、最終画像にトナー
飛散がなく、色再現性があり、総合的な品質に優れた画
像を形成することのできる画像形成方法を提供すること
を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明は、 (1).表面が一方向に移動する像担持体と、この像担
持体上に静電潜像を担持する潜像担持手段と、それぞれ
色の異なる乾式トナーを有し選択的に静電潜像を現像す
る複数の現像手段と、前記像担持体に圧接し粘着力によ
りトナー像を転写する中間転写体と、転写部材を表面に
巻き付けて密着しそれを加熱して前記中間転写体に圧接
しトナー像を転写部材に転写させ定着させる転写部材保
持手段を有する画像形成装置を用い、前記像担持体にト
ナー像を形成し、このトナー像を前記中間転写体に転写
し、さらに前記転写部材保持手段に巻き付けられた転写
部材に転写する工程を、使用する現像手段を切り替えて
繰り返すことにより、前記転写部材に多色画像を形成す
ることとした。
【0016】(2).表面が一方向に移動する像担持体
と、この像担持体上に静電潜像を担持する潜像担持手段
と、それぞれ色の異なる乾式トナーを有し選択的に静電
潜像を現像する複数の現像手段と、前記像担持体に圧接
し粘着力によりトナー像を転写する中間転写体と、転写
部材の温度を検出しその結果に応じて所定の温度になる
ように転写部材を加熱する転写部材加熱手段と、転写部
材を間にはさんで中間転写体に圧接しトナー像を転写部
材に転写させ定着させる転写部材保持手段を有する画像
形成装置を用い、前記像担持体にトナー像を形成し、こ
のトナー像を前記中間転写体に転写し、この中間転写体
と前記転写部材保持手段の間に転写部材を搬送し、トナ
ー像を前記転写部材に転写する工程を、使用する現像手
段を切り替えて繰り返すことにより、前記転写部材上に
多色画像を形成することとした。
【0017】(3).表面が移動する円筒状ベルト状ま
たは板状の像担持体と、この像担持体上に静電潜像を担
持する潜像担持手段と、それぞれ色の異なる乾式トナー
を有し選択的に静電潜像を現像する複数の現像手段と、
粘着性を有し前記像担持体に圧接することによってその
表面にトナー像を転写させる中間転写体と、予め転写部
材を表面に巻き付けて密着させておき中間転写体に圧接
することによってトナー像を転写部材に転写させる転写
部材保持手段と、前記中間転写体上のトナー像と前記転
写部材とを別個に或いは一括して加熱する加熱手段と、
転写部材を転写部材保持手段から分離した後、その上の
トナー像を定着する加熱ローラーと加圧ローラーからな
る定着手段を有する画像形成装置を用い、現像し、前記
像担持体から前記中間転写体へ転写し、前記中間転写体
から前記転写部材へ転写する工程を前記現像手段を切り
替えながら繰り返して前記転写部材へ多色トナー像を形
成した後、前記転写部材を前記転写部材保持手段から分
離し、前記定着手段でトナー像を定着することとした。
【0018】(4).表面が移動する円筒状ベルト状ま
たは板状の像担持体と、この像担持体上に静電潜像を担
持する潜像担持手段と、それぞれ色の異なる乾式トナー
を有し選択的に静電潜像を現像する複数の現像手段と、
粘着性を有し前記像担持体に圧接することによってその
表面にトナー像を転写させる中間転写体と、予め転写部
材を表面に巻き付けて密着させておき中間転写体に圧接
することによってトナー像を転写部材に転写させる転写
部材保持手段と、前記中間転写体上のトナー像と前記転
写部材とを別個に或いは一括して加熱する加熱手段と、
転写部材を保持した転写部材保持手段に対して圧接する
ことにより転写部材に転写されたトナー像を定着する定
着手段を有する画像形成装置を用い、現像し、前記像担
持体から前記中間転写体へ転写し、前記中間転写体から
前記転写部材へ転写する工程を前記現像手段を切り替え
ながら繰り返して行い前記転写部材へ多色トナー像を形
成した後、前記転写部材に定着手段を圧接することとし
た。
【0019】
【作用】トナー像を中間転写体に転写し、さらに転写部
材に転写する工程を1色ずつ繰り返して転写材上でトナ
ー像の重ね合わせをする。つまり、感光体から中間転写
体に転写し、次いで、記録紙に熱溶融転写し、ここまで
のプロセスを1色ごとに繰り返して記録紙上で重ね合わ
せを行い、最後に定着して多色画像を得る。これより、
一次転写では像担持体から中間転写部材への転写が、静
電気によらずに粘着力による、所謂粘着転写が行われ
る。
【0020】
【実施例】
例1.〔請求項1に対応する実施例〕 本発明の一実施例として、画像形成装置の概略断面を図
1に示す。この画像形成装置は、表面に光導電層を設け
た像担持体13と、この像担持体の表面を均一に帯電さ
せる帯電器14と、帯電後の像担持体表面をレーザー光
で像露光するレーザー光学系15と、色の異なるトナー
を有する複数の現像器15Y、15M、15C、15B
Kと、像担持体表面を清掃するクリーニング装置16
と、像担持体からトナー像が転写される中間転写体17
と、この中間転写体上のトナー像を加熱するトナー加熱
ヒーター18と、転写部材たる例えば記録紙の先端を保
持するための爪を有する転写部材保持手段としての転写
ドラム19と、この転写ドラム19に巻き付けられた転
写部材を転写ドラム内部と外部からそれぞれ加熱するヒ
ーター20等から構成されている。
【0021】像担持体13と中間転写体17との間、中
間転写体17と転写ドラム19との間にはそれぞれ、圧
力を所定の状態に保持するため、回転軸同士がばねで結
合されている。
【0022】また、中間転写体17と転写ドラム19は
接触面が常に一対一に対応するように、直径が同じであ
り、従動回転するようになっている。転写ドラム上の爪
の部分は、中間転写体上の非画像部に当たる。さらに、
像担持体と中間転写体とは、これら両者間の圧接と切り
離しとが可能になっていて、像担持体上で像が現像され
た時のみ、トナー像が中間転写体17に転写される。
【0023】各現像器は、現像器15Y、15M、15
C、15BKの順に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブ
ラックの各色のトナーを収納しており、像担持体に対し
て並列に並んでいる。現像剤は、高抵抗非磁性トナーと
キャリアが混合された二成分現像剤が用いられる。各現
像器は、内部に磁石を持ち、回転することによって現像
剤を現像領域に搬送する非磁性スリーブなどから構成さ
れている。さらに、スリーブ上に形成される磁界が変化
するようになっていて、それによってスリーブに現像剤
を供給するか否かを制御する。
【0024】選択された現像器で現像を行うときは、ス
リーブ上に現像剤が供給されるように磁界が形成され、
スリーブが回転し、同時にスリーブに現像バイアスが印
加される。現像領域で形成される電界により、トナーの
みが像担持体上の静電潜像に従って、像担持体に付着す
る。選択されていない現像器のスリーブ上には現像剤が
無いので、進行中の現像プロセスに影響を与えることは
ない。
【0025】中間転写体17としては、粘着転写を効率
よく行うために、像担持体13との間で十分な接触面積
と均一な圧力が得られるように適度な弾性を有する必要
があり、さらに記録紙へトナーが効率的に移行するため
に、その表面が流動化したトナーに対し離型性を持つも
のである必要がある。
【0026】具体例としては、図2に示すような、アル
ミニウム等の剛性材料のドラム17−1上に厚さ500
〜5000μmのシリコンゴムからなる弾性層17−2
を設けたものが好ましい。中間転写体は、これに限定さ
れるものではないが、その条件としてその表面は粒状
のトナーに対して粘着性を有し、流動化したトナーに
対しては離型性を有し、トナーの溶融温度(通常10
0〜200゜C程度)での耐熱性を有し、適度なゴム
弾性を有していることが必要である。
【0027】また、中間転写体17の表面が、像を構成
するトナーの大きさ以上の凹凸を有するものである場
合、転写抜けが発生する虞れがあるため、例えば、トナ
ーの平均粒径が5μmの時、中間転写体17の凹凸は5
μm以下であることが望ましい。
【0028】中間転写体17の表面の、記録紙への転写
直前の位置に、中間転写体上のトナーを加熱するための
ヒーターが設けられている。これは、必ずしも不可欠の
ものではないが、これにより、トナーの記録紙への定着
が効率的に行われる。
【0029】加圧体19は、アルミニウム等の剛体材料
でできたドラムで、記録紙の先端を固定する爪(クラン
パー)が表面に設けられている。さらに、記録紙を表面
に静電吸着するためにバイアスが印加されうる構成にな
っている。
【0030】加圧体19には、その表面に吸着した記録
紙を加熱するためのヒーター20が加圧体内部に設けら
れている。それに加えて符号21で示すように、外部か
ら加熱するヒーターが設けられていてもよい。
【0031】以下に本発明のプロセスを説明する。像担
持体13は、アルミニウムのドラムに比較的耐圧性や耐
熱性に優れた有機物感光層を形成した有機物感光体を表
面に設けたものである。図1に示すように、この像担持
体13は、一定速度で矢印方向に回転する。その表面を
帯電器14が均一に帯電し、表面電位を約−800Vと
する。
【0032】次に、レーザー光学系15により、画像信
号に基づいて変調された半導体レーザー光で像担持体の
表面を走査し、静電潜像を担持させる。この静電潜像
は、レーザー光が照射された部分(表面電位は約−10
0V)をトナー付着部とし、非露光部分(表面電位は約
−800V)を背景部とするように形成される。
【0033】この静電潜像を複数の現像器のうちの一
つ、例えば、イエロートナーを収納する現像器15Yで
現像する。すなわち、イエロー現像器のYのスリーブに
現像剤を供給し、現像バイアス−600Vを印加する。
【0034】これにより、可視像化されたイエロートナ
ー像を像担持体13と圧接された中間転写体17に、粘
着力によって転写する(一次転写)。このとき、像担持
体13と中間転写体17の間には、0.3〜3.0kg
/cmの圧力が加えられる。
【0035】印加圧力が上記範囲を下回れば、転写率が
低下したり転写抜けが発生したりし、この範囲を上回れ
ば、圧力によって、像担持体13や中間転写体17の特
性が変化したりするので望ましくない。像担持体表面
は、その後、クリーニング装置16によって清掃する。
【0036】中間転写体17に転写されたトナー像は、
中間転写体17の回転にともなって移動し、また、トナ
ー加熱ヒーター18が点灯する。このヒーター18は、
赤外線ランプ等で構成されており、その照明によってト
ナーの温度が上昇し、流動状態となり易くなる。
【0037】一方、加圧体19には、予め、記録紙供給
口から供給された記録紙が巻き付けられている。加圧体
19の外部にあるランプ等による記録紙加熱用外部ヒー
ター23によって、記録紙は転写前に加熱される。これ
により、中間転写体17上で流動化して互いに合体して
いるトナーは加圧体上の記録紙と密着する。このとき、
中間転写体17と加圧体19との間には、0.3〜3.
0kg/cmの圧力が印加される。
【0038】その結果、トナーは中間転写体面とは離型
性が働いて記録紙上を流動し、記録紙の中に浸透する
(二次転写)。このようにして、記録紙にはイエロート
ナーの定着像が形成される。
【0039】記録紙は二次転写時にトナーのガラス転移
温度をやや越えた程度に加熱されることが必要である。
これを下回ると流動化したトナーが記録紙と接触した時
に接触界面の温度が低下し、トナーが記録紙に浸透せ
ず、転写不良になる。逆に高温になりすぎると、記録紙
が先に説明した各種の変形を受けやすくなる。
【0040】例えば、60゜Cのガラス転移温度を有す
るトナーに対しては、記録紙の温度を60〜120゜C
程度にすることが望ましい。その結果、記録紙を略変形
させずに定着像を得ることができる。
【0041】中間転写体17から記録紙への転写率は適
正な条件の下では99%以上になる。しかし、常に10
0%の転写率が得られることは保証されないので、中間
転写体17をクリーニング装置24により清掃すること
が必要である。クリーニング装置としては、粘着ローラ
ーによりトナーを吸収するもの、熱ローラーによりトナ
ーを溶融させて回収するもの、等が使用できる。
【0042】また、各ヒーターにより中間転写体表面も
加熱されるので、像担持体と接触するときに熱が伝わ
り、像担持体の温度を上昇させ、光導電特性を変化させ
る可能性がある。これを防止するため、中間転写体17
の進行方向に沿って二次転写位置から一次転写位置に到
るまでの間にファン等の冷却装置25を設けたり、像担
持体13の内側に空冷用のフィンを設けてもよい。
【0043】また、例えば、低軟化点化合物を含ませる
等、トナーの溶融温度を下げるようにトナーの構成材料
を選択することが効果的である。
【0044】次に、他の色、例えばマゼンタの作像工程
に入る。ここでは、前記イエロートナー像を形成したの
と同様に、潜像形成が行われ、マゼンタトナーによる現
像が行われ、中間転写体17への転写が行われ、既にイ
エロートナーの定着像が形成されている記録紙に重ねて
マゼンタトナー像を転写し、同時に定着する。ここで
も、同様に記録紙は、外部ヒーター23から必要なだけ
のエネルギーしか与えられず、変形を起こすことがな
い。
【0045】次いで、シアン、ブラックのトナーでの作
像が行われ、記録紙には4色の画像が形成される。トナ
ーの溶融と記録紙の加熱を同時に行うと、必要以上の熱
エネルギーを記録紙に対して与えるので、記録紙が様々
な形態で変形するが、この方法では、記録紙の温度を適
度に制御することが可能である。
【0046】なお、本例において、像担持体は、ドラム
状のものに限らず、フレキシブルなベルト状のものであ
ったり、往復運動する板状のものであってもよい。
【0047】本例によれば、像担持体から中間転写体へ
の転写は静電気によらずに粘着力のみで行い、続いて、
トナーを加熱溶融させて記録紙に転写、定着するので、
トナー飛散が生じる余地がなく、これを繰り返しても、
飛散トナーが混じらないので、解像力や色再現性の良好
な多色画像を得ることができる。
【0048】例2.〔請求項2に対応する実施例〕 転写前の記録紙の温度を制御する装置の一部を図3に示
す。この図3において、加熱前に記録紙の温度は温度セ
ンサー26で検出する。温度センサー26としては、記
録紙の表面を非接触で測定できるものが望ましく、例え
ば、記録紙から発せられる赤外線を検知する赤外線検知
素子が用いられる。
【0049】この温度センサー26から出力される検知
信号はA/D変換回路27によりデジタル信号に変換さ
れる。この信号は、記録紙の温度を示すが、それは外部
ヒーター23として、例えばランプを使用した場合に
は、このランプが記録紙を照射すべき光量に対応する。
ランプ電源回路28は、それに応じた電圧を安定化させ
てランプに印加する。
【0050】このようにすると、トナー像を重ね合わせ
る度に、記録紙の温度が上昇することを防止でき、高品
質の画像が得られる。なお、温度センサー26をサーミ
スター等の接触式のものにして加圧体19の内側から測
定するようにしてもよい。
【0051】記録紙の加熱を制御する装置としては、図
4に示すようなものでもよい。図4において、記録紙は
転写位置に至るまでの搬送経路上で温度センサ29によ
って温度が検知され、その結果に応じた光量で、記録紙
加熱ランプ29aが点灯する。他の構成は図1に示した
内容に準ずる。
【0052】他の例として、加熱手段として、例えばハ
ロゲンランプではなく、面状発熱体を用いたり、中間転
写体内部にトナーを加熱するためのヒーターを設けた
り、記録紙を加熱するランプを加圧体の内部に設けたり
するようなものも構成可能である。何れにしても、中間
転写体上のトナーと記録紙を独立の手段で加熱し、記録
紙の温度を上げ過ぎないようにすることが本例の基本的
な思想である。
【0053】以上の例によれば、トナーの飛散が生じる
余地をなくすることができ、解像力や色再現性の良好な
多色画像が得られる。また、記録紙が粘性流動化したト
ナーを接触面で冷却してコールドオフセットを起こした
り、必要以上に加熱してホットオフセットを起こしたり
することのない温度状態に常に保ことができ、さらに
は、記録紙の変形を防止して、高品質な画像を得ること
ができる。
【0054】例3.〔請求項3に対応する実施例〕 本例の基本的な構成を図5に示す。図からも明らかなよ
うに、本例の構成は前記例1.で図1に即して説明した
構成と共通の点を有している。共通の部材については、
共通の符号を付してある。異なる構成部分は、記録紙排
出口に一対のローラ30からなる定着手段を設けた点で
ある。なお、外部ヒーター23の加熱能力は、図1の例
の場合よりも小さくてよい。別途、定着手段を備えてい
るため、本格的な定着に必要な熱容量は不要だからであ
る。
【0055】画像形成のプロセスについては、これも、
その多くが図1の例の場合と共通する。異なる点は、転
写ドラム19上の記録紙へのトナー像の転写に際し、図
1の例の場合のように本格定着が一緒に行われるのでな
く、仮定着が行われることである。例えば、先ず、中間
転写体17上のイエロートナー像が転写ドラム19上の
記録紙に仮定着されることである。この仮定着は、外部
ヒーター23の熱により行われる。以下同様にして、イ
エロートナー像が仮定着されている記録紙に重ねて、マ
ゼンタトナー像が転写される。
【0056】トナー加熱ヒーター18により溶融したト
ナーは、イエロートナー像が形成されている記録紙上に
流れ、一部はイエロートナー像と接着し、残りは記録紙
の繊維中に浸透し、仮定着される。次いで、シアン、ブ
ラックの作像が順次行われ、記録紙には4色の画像が形
成される。その後、記録紙は転写ドラム19から分離さ
れ、定着手段30に送られる。
【0057】この定着手段30は、トナー像仮定着され
ている面に熱ローラが、反対面に加圧ローラが接触する
構成で、これら両者により、記録紙に対して熱と圧力が
加えられる。熱ローラは、表面は四弗化エチレン樹脂
等、平滑性のよい材料で覆われていて、それによって記
録紙上のトナー像を完全に定着するとともに、その表面
を平滑にし、像に光沢を与える。なお、本例において、
像担持体は、ドラム状のものに限らず、フレキシブルな
ベルト状のもの、或いは、往復運動する板状のものであ
ってもよい。
【0058】本例では、トナー像が1色ずつ像担持体か
ら粘着力によって中間転写体へ転写され、さらに、記録
紙へ押圧加熱転写された後、再度熱と圧力を加えて定着
するので、多色トナー像の記録紙への定着が完全とな
り、光沢のある品質の高いカラー画像が得られる。
【0059】例4.〔請求項4に対応する実施例〕 本例の基本的な構成を図6に示す。図からも明らかなよ
うに、本例の構成は前記図5に示した構成と共通の部材
構成を有している。共通の部材については、共通の符号
を付してある。主に異なる構成部分は、定着手段、及び
記録紙の供給口、排出口の構成である。
【0060】つまり、定着手段としての加熱ローラ31
が転写ドラム19の周面に接離自在に設けられており、
記録紙の供給口と排出口とが一直線状に構成されている
点である。加熱ローラはその表面を四弗化エチレン等で
コーティングされている。
【0061】本例においては、多色トナー像が順次、転
写ドラム19に巻き付けられた記録紙に転写され、かか
る全部の色の仮定着が終わるまで加熱ローラ31は転写
ドラム19から離間しているが、全部の色の仮定着され
ると、当該加熱ローラ31は転写紙をはさんで転写ドラ
ム19に圧接される。この結果、多色トナー像は溶融状
態となって記録紙の繊維に浸透し、完全に定着される。
その後、記録紙は転写ドラムから離脱される。
【0062】この装置において、転写ドラムは二次転写
時や定着時に与えられる熱が効率的に活かされるよう
に、表面を断熱材等で覆ったものであることが望まし
い。本例では、記録紙の搬送路上に定着器が設けられて
いないので、紙づまり等を起こすことがなく、信頼性が
向上するという利点がある。
【0063】例5.〔例4の変形実施例〕 本例本例は次のように実施することもできる。中間転写
体17に関し、バイアスを印加できる導電層を設け、二
次転写において熱、圧力、静電気力をトナーに作用させ
て転写するのである。
【0064】このような中間転写体の例を図7に示す。
これは、アルミニウムの剛性ドラム17−10の上に、
厚さ1〜5mm程度の耐熱性のゴム層17−11、カー
ボンブラックを分散させて低抵抗としたポリイミドから
なる導電層17−12、厚さ10〜100μm程度のシ
リコンゴム等からなる粘着層17−13を設けたもので
ある。
【0065】画像形成プロセスは基本的に、図6におけ
る実施例と同様にして行われる。二次転写は、熱、圧力
を加えるとともに、導電層17−12に転写バイアスを
印加して行う。その際、トナーはトナー加熱ヒーター1
8によって部分的に溶融し、適度に合体しているので、
バイアスによって飛散することなく、良好な転写効率で
記録紙上に転写、仮定着される。そして、記録紙を転写
ドラム19から分離する前または後に定着手段としての
加熱ローラ31で最終的に定着することにより、画像品
質のよい多色画像が得られる。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、最終画像にトナー飛散
がなく、色再現性があり、総合的な品質に優れた画像を
形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に適する画像形成装置を説明した
図である。
【図2】中間転写体の部分断面図である。
【図3】本発明の実施に適する画像形成装置の要部を説
明した図である。
【図4】本発明の実施に適する画像形成装置を説明した
図である。
【図5】本発明の実施に適する画像形成装置を説明した
図である。
【図6】本発明の実施に適する画像形成装置を説明した
図である。
【図7】中間転写体の部分断面図である。
【図8】従来技術の説明図である。
【図9】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
13 像担持体 14 (潜像担持手段としての)帯電器 15Y (現像手段としての)現像器 15M (現像手段としての)現像器 15C (現像手段としての)現像器 15BK (現像手段としての)現像器 17 中間転写体 19 (転写部材保持手段としての)転写ドラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/01 G03G 15/01 - 15/01 117 G03G 15/16 G03G 15/20 101 - 302

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面が一方向に移動する像担持体と、この
    像担持体上に静電潜像を担持する潜像担持手段と、それ
    ぞれ色の異なる乾式トナーを有し選択的に静電潜像を現
    像する複数の現像手段と、前記像担持体に圧接し粘着力
    によりトナー像を転写する中間転写体と、転写部材を表
    面に巻き付けて密着しそれを加熱して前記中間転写体に
    圧接しトナー像を転写部材に転写させ定着させる転写部
    材保持手段を有する画像形成装置を用い、 前記像担持体にトナー像を形成し、このトナー像を前記
    中間転写体に転写し、さらに前記転写部材保持手段に巻
    き付けられた転写部材に転写する工程を、使用する現像
    手段を切り替えて繰り返すことにより、前記転写部材に
    多色画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】表面が一方向に移動する像担持体と、この
    像担持体上に静電潜像を担持する潜像担持手段と、それ
    ぞれ色の異なる乾式トナーを有し選択的に静電潜像を現
    像する複数の現像手段と、前記像担持体に圧接し粘着力
    によりトナー像を転写する中間転写体と、転写部材の温
    度を検出しその結果に応じて所定の温度になるように転
    写部材を加熱する転写部材加熱手段と、転写部材を間に
    はさんで中間転写体に圧接しトナー像を転写部材に転写
    させ定着させる転写部材保持手段を有する画像形成装置
    を用い、 前記像担持体にトナー像を形成し、このトナー像を前記
    中間転写体に転写し、この中間転写体と前記転写部材保
    持手段の間に転写部材を搬送し、トナー像を前記転写部
    材に転写する工程を、使用する現像手段を切り替えて繰
    り返すことにより、前記転写部材上に多色画像を形成す
    ることを特徴とする画像形成方法。
  3. 【請求項3】表面が移動する円筒状ベルト状または板状
    の像担持体と、この像担持体上に静電潜像を担持する潜
    像担持手段と、それぞれ色の異なる乾式トナーを有し選
    択的に静電潜像を現像する複数の現像手段と、粘着性を
    有し前記像担持体に圧接することによってその表面にト
    ナー像を転写させる中間転写体と、予め転写部材を表面
    に巻き付けて密着させておき中間転写部材に圧接するこ
    とによってトナー像を転写部材に転写させる転写部材保
    持手段と、前記中間転写部材上のトナー像と前記転写部
    材とを別個に或いは一括して加熱する加熱手段と、転写
    部材を転写部材保持手段から分離した後、その上のトナ
    ー像を定着する加熱ローラーと加圧ローラーからなる定
    着手段を有する画像形成装置を用い、 現像し、前記像担持体から前記中間転写体へ転写し、前
    記中間転写体から前記転写部材へ転写する工程を前記現
    像手段を切り替えながら繰り返して前記転写部材へ多色
    トナー像を形成した後、前記転写部材を前記転写部材保
    持手段から分離し、前記定着手段でトナー像を定着する
    ことを特徴とする画像形成方法。
  4. 【請求項4】表面が移動する円筒状ベルト状または板状
    の像担持体と、この像担持体上に静電潜像を担持する潜
    像担持手段と、それぞれ色の異なる乾式トナーを有し選
    択的に静電潜像を現像する複数の現像手段と、粘着性を
    有し前記像担持体に圧接することによってその表面にト
    ナー像を転写させる中間転写体と、予め転写部材を表面
    に巻き付けて密着させておき中間転写体に圧接すること
    によってトナー像を転写部材に転写させる転写部材保持
    手段と、前記中間転写体上のトナー像と前記転写部材と
    を別個に或いは一括して加熱する加熱手段と、転写部材
    を保持した転写部材保持手段に対して圧接することによ
    り転写部材に転写されたトナー像を定着する定着手段を
    有する画像形成装置を用い、 現像し、前記像担持体から前記中間転写体へ転写し、前
    記中間転写体から前記転写部材へ転写する工程を前記現
    像手段を切り替えながら繰り返して行い、前記転写部材
    へ多色トナー像を形成した後、前記転写部材に定着手段
    を圧接することを特徴とする画像形成方法。
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