JP3141673B2 - 雑音低減装置 - Google Patents

雑音低減装置

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JP3141673B2 JP06026539A JP2653994A JP3141673B2 JP 3141673 B2 JP3141673 B2 JP 3141673B2 JP 06026539 A JP06026539 A JP 06026539A JP 2653994 A JP2653994 A JP 2653994A JP 3141673 B2 JP3141673 B2 JP 3141673B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不要な雑音を低減する
ための雑音低減装置に関し、特に、例えば、カメラ一体
ビデオテープレコーダやテープレコーダに搭載して好適
な雑音低減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】不要な雑音を低減するための装置である
雑音低減装置としては、例えばカメラ一体型ビデオテー
プレコーダ(以下VTRという。)やテープレコーダに
搭載して好適な適応雑音キャンセラ(Adaptive Noise C
anceler:ANC)がある。この適応雑音キャンセラ
は、システムの置かれた環境や特性が変化しても自ら最
適な雑音キャンセリングを行い、希望する音声信号など
の信号対雑音比が改善され、より聞き易い音声を得るこ
とができる。
【0003】この適応雑音キャンセラについて図4を参
照しながら説明する。主要入力端子51を通じて入力さ
れた主要入力信号は、遅延回路52を介して加算回路5
3に供給される。また、参照入力端子54を通じて入力
された参照用の雑音信号n1は、適応フィルタ回路55
を介して加算回路53に供給され、遅延回路52からの
信号から減算される。この加算回路53の減算出力は、
適応フィルタ回路55に帰還されると共に、出力端子5
6に導出される。
【0004】主要入力信号は、希望信号Sとこれと無相
関の雑音信号n0とが加算された信号である。一方、参
照入力雑音信号n1は、希望信号Sとは無相関である
が、雑音信号n0とは相関がある。
【0005】適応フィルタ回路55は、参照入力雑音信
号n1をフィルタリングして、雑音信号n0に近似する信
号yを出力する。この信号yは、加算回路53におい
て、主要入力信号から減算される。このため、出力端子
56から導出される信号は、希望信号Sに近似してい
く。遅延回路52は、適応フィルタ回路55での適応処
理演算に要する時間遅れやフィルタの伝搬時間その他の
遅れを補償するために挿入してある。
【0006】適応フィルタ回路55としては、図5に示
すような、FIRフィルタ型の適応形線形結合器60が
用いられている。この適応型線形結合器60は、それぞ
れ単位サンプリング時間の遅延時間Zー1を有する複数個
の遅延回路611,612,・・・61m(mは整数)
と、参照入力雑音信号n1及び各遅延回路611,6
2,・・・61mの出力信号と加重係数との乗算を行う
加重回路620,621,622,・・・62mと、加重回
路620,621,622,・・・62mの出力を加算する
加算回路63とを備える。加算回路63の出力信号y
は、出力端子64を介して図4の加算回路53に供給さ
れる。
【0007】加重回路620,621,622,・・・6
mに供給する加重係数は、例えばマイクロコンピュー
タからなるLMS演算回路65において入力端子66を
介して図4に示す加算回路53から供給される残差信号
eや、参照入力雑音信号n1に応じて形成される。この
LMS演算回路65で実行されるアルゴリズムは、次の
ようになる。
【0008】今、時刻kにおける入力ベクトルXkを、
図5にも示すように、 Xk=[x0k,x1k,x2k・・・xmkT ・・・(1) とし、出力をyk、加重係数をwjk(j=0,1,2・
・・m)とすると、入出力の関係は、
【0009】
【数1】
【0010】となる。
【0011】そして、時刻kにおける加重ベクトルWk
を、 Wk=[w0k,w1k,w2k・・・wmkT ・・・(3) と定義すれば、上記(2)式に示した入出力関係は、 yk=Xk T・Wk ・・・(4) で与えられる。希望の応答をdkとすれば、その差分出
力(残差出力)ekは、 ek=dk−yk =dk−Xk T・Wk ・・・(5) となる。
【0012】LMS(最小平均自乗)法では、加重ベク
トルの更新を、 Wk+1=Wk+2μ・ek・Xk ・・・(6) なる式により行っていく。ここで、μは適応の速度と安
定性を決める利得因子(ステップゲイン)である。
【0013】このように適応フィルタ55は、加重ベク
トルを上述したような方法で更新していくことで、出力
パワーを最小化するように動作する。この動作を簡単に
定式化して以下に説明する。なお、適応システムにおい
てはすべてが時変性であることを積極的に示すため添え
字kを付けてきたが、以下においては省略する。
【0014】適応フィルタ回路55における上述した適
応のアルゴリズムは、加算回路53の出力である減算出
力(残差出力)eを最小にするように働く。すなわち、
適応フィルタ回路55では、残差出力eと参照入力とか
ら適応フィルタ係数の更新量を、その演算手段により求
め、適応フィルタ係数を更新する。
【0015】今、遅延回路52の遅延を無視するとき、
希望入力信号S、雑音信号n0、参照雑音入力信号n1
び出力信号yは統計的に定常である。また、これらの信
号の平均値が0であると仮定すると残差出力eは、 e=S+n0−y ・・・(7) となる。これを二乗したものの期待値E[e2]は、希
望入力信号Sが雑音信号n0と、また、出力信号yと無
相関であるから、 E[e2]=E[S2]+E[(n0−y)2+2E[S(n0−y)] =E[S2]+E[(n0−y)2] ・・・(8) となる。適応フィルタ55が収束するものとすれば、適
応フィルタ回路55は、E[e2]が最小になるよう
に、適応フィルタ係数を更新するものである。このと
き、E[S2]は影響を受けないので、その最小値Emin
[e2]は、 Emin[e2]=E[S2]+Emin[(n0−y)2] ・・・(9) となる。
【0016】ここで、E[e2]が最小化されること
は、E[(n0−y)2]が最小化されることである。し
たがって、フィルタ出力yは、雑音信号n0の最良の最
小二乗推定値になっている。E[(n0−y)2]が最小
化されるときに、E[(e−S)2]も最小化される。
これは、e−S=n0−yであるためである。すなわ
ち、フィルタを調整して全出力パワーを最小化すること
は、残差出力eが希望信号Sの最良の最小二乗推定値に
なることに等しい。
【0017】残差出力eは一般に希望信号Sに多少の雑
音が残ったものとなるが、出力雑音はn0−yで与えら
れるから、E[(n0−y)2]を最小化することは、出
力の信号対雑音比を最大化することに等しい。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、実際、図4
の適応フィルタ回路55には、参照入力雑音信号n1
希望信号Sが混入してしまうことがある。例えば、この
適応雑音キャンセラをカメラ一体型VTRに搭載するマ
イクロホン装置に適用した場合を考慮する。
【0019】図4において、主要入力端子51に供給さ
れる主要入力信号は、主要入力用マイクロホン57によ
って収音される。参照入力端子54に供給される参照入
力雑音信号n0は、参照入力用マイクロホン58によっ
て収音される。
【0020】一般に主要入力用マイクロホン57は、無
指向性のマイクロホンである。一方、参照入力用マイク
ロホン58は、排除したい音声入力方向にのみ感度を有
するような単一指向性のマイクロホンである。よって、
このようなマイクロホン装置を備えたカメラ一体型VT
Rを、屋外などの自由音場もしくはそれに近い響きの少
ない音場で使用するときには、あまり問題とならない
が、拡散音場に近い響きの多い音場で使用するときに
は、参照入力用マイクロホン58に希望信号の間接音が
到達してしまうことがある。
【0021】理想としては、適応雑音キャンセラの参照
入力用マイクロホン58には、参照入力として参照入力
雑音信号n1或は該雑音信号n1と相関の大きい信号だけ
が供給されるのが望ましいが、上述したように、実際に
は参照入力用マイクロホン58から希望信号Sが混入し
てしまうことが多い。
【0022】ここで参照入力用マイクロホン58に希望
信号Sの洩れ込みがある場合を図6を参照しながら説明
する。図6において、希望信号Sは、主要入力用マイク
ロホン57を介して主要入力に供給されているが、参照
入力用マイクロホン58を介して参照入力にも混入して
いる。希望信号Sの参照入力への混入の伝達関数をJ
(z)、雑音n0の主要入力への混入の伝達関数をH
(z)とすると、通常は|H(z)|>|J(z)|と
みなして良いので、参照入力に希望信号が洩れ込むこと
によって生じる出力信号の歪D(z)は、
【0023】
【数2】
【0024】で与えられる。ただし、出力信号の歪D
(z)は、適応フィルタ55を介して伝搬する信号成分
のスペクトルと主要入力における信号成分のスペクトル
の比として定義している。
【0025】また、この出力信号の歪D(z)は、
【0026】
【数3】
【0027】のようにも与えられる。ただし、ρ
ref(z)は参照入力における信号対雑音のパワー密度
比で、ρpri(z)は主要入力における信号対雑音のパ
ワー密度比である。
【0028】したがって、主要入力における信号対雑音
比が大きいほど、また参照入力における信号対雑音比が
小さいほど、出力における歪は小さい。このため、参照
入力に希望信号の洩れがある場合には、雑音キャンセル
率が低下するばかりでなく、出力における希望信号に歪
が加わってくる。
【0029】本発明は、上述したような実情に鑑みてな
されたものであり、参照入力に希望信号が混入しても、
雑音キャンセル率の低下を防ぎ、かつ、歪を補正して高
品質の希望信号を出力させる雑音低減装置の提供を目的
とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明に係る雑音低減装
置は、希望信号を含む主要入力を入力する主要入力手段
と、参照入力を入力する参照入力手段と、上記参照入力
手段からの信号を適応的に制御する適応フィルタ処理手
段と、上記主要入力手段の出力から上記適応フィルタ処
理手段の出力を減算処理する減算処理手段とを有する雑
音低減装置において、上記参照入力に上記希望入力が洩
れ込むことにより生ずる歪を補正する歪補正手段を上記
主要入力手段と出力端子との間に挿入することにより上
記課題を解決する。
【0031】この場合、上記歪補正手段を上記主要入力
手段と上記減算手段との間に挿入するようにしてもよ
い。
【0032】また、上記歪補正手段を上記減算手段と上
記出力端子との間に挿入するようにしてもよい。
【0033】また、上記希望信号の参照入力への伝達関
数をJ(z)、上記適応フィルタ処理手段の伝達関数を
W(z)とするとき、上記歪補正手段の伝達関数F
(z)は、 F(z)=1+J(z)W(z) ・・・(12) の式により示されるようにしてもよい。
【0034】
【作用】参照入力に希望入力が洩れ込むことにより生ず
る歪を補正する歪補正手段を主要入力手段と出力端子と
の間に挿入するので、参照入力に希望信号が混入して
も、雑音キャンセル率の低下を防ぎ、かつ、歪を補正し
て高品質の希望信号を出力させる。
【0035】
【実施例】以下、本発明に係る雑音低減装置の実施例に
ついて説明する。
【0036】先ず、第1実施例は、図1に示すように、
主要入力用マイクロホン1と、参照入力用マイクロホン
6と、参照入力用マイクロホン6からの信号を適応的に
制御する適応フィルタ回路7と、主要入力用マイクロホ
ン1の出力を遅延させる遅延回路2と、遅延回路2を介
した主要入力用マイクロホン1からの出力に歪補正を施
す歪補正フィルタ回路3と、この歪補正フィルタ回路3
の出力から適応フィルタ回路7の出力を減算する減算回
路4とを有する適応雑音キャンセラであり、上記歪補正
フィルタ回路3を主要入力用マイクロホン1と減算回路
4との間に挿入している。
【0037】主要入力用マイクロホン1は、無指向性の
マイクロホンである。この主要入力用マイクロホン1
は、希望信号と雑音信号を収音する。
【0038】参照入力用マイクロホン6は、上記主要入
力用マイクロホン1に近接して設けられる単一指向性の
マイクロホンであり、その主軸は希望信号の入射する方
向と逆に向いている。この参照入力用マイクロホン6
は、理想的には雑音信号のみを収音するのが好ましい
が、実際には僅かながら希望信号が洩れて入力される。
この洩れは希望信号の参照入力への伝達関数J(z)と
して定義される。
【0039】歪補正フィルタ回路3は、参照入力用マイ
クロホン6が収音した参照入力に希望入力が洩れ込むこ
とにより生ずる歪を補正する。この歪補正フィルタ回路
3の歪補正動作を以下に説明する。
【0040】図1において、この適応雑音キャンセラ
は、結果的にその雑音出力パワーを最小化するように適
応フィルタ回路7を調整している。今、この適応雑音キ
ャンセラが適切に動作している中で、希望信号Sの流れ
のみを追ってみる。
【0041】希望信号SのスペクトルをS(z)、希望
信号の参照入力への伝達関数をJ(z)、適応フィルタ
回路7の伝達関数をW(z)、歪補正フィルタ回路3の
伝達関数F(z)とすると、最終的には出力端子8にお
ける希望信号成分が希望信号そのものであればよいか
ら、これらの関係は、 S(z)F(z)−S(z)J(z)W(z)=S(z) ・・・(13) となればよい。
【0042】したがって、歪補正フィルタ回路3の特性
は、 F(z)=1+J(z)W(z) ・・・(14) となる。
【0043】このような特性を持つ歪補正フィルタ回路
3の概略構成は、図2に示すようになる。入力端子11
には、図1の遅延回路2からの主要入力が供給される。
この主要入力は、加算回路15に供給されると共に増幅
回路12にも供給される。この増幅回路12はおよそ希
望信号Sの洩れを表し、参照入力用マイクロホン6とし
て使用する単一指向性マイクロホンの背面方向の相対感
度が−20dBであるとすると、0.1の利得を有す
る。この増幅回路12の出力は、遅延用のフィルタ13
に供給される。この遅延用フィルタ13は、希望信号S
に対する無指向性マイクロホンから単一指向性マイクロ
ホンへの伝搬遅延と同じである。この遅延用のフィルタ
13からのフィルタ出力はフィルタ14に供給される。
このフィルタ14は適応フィルタ回路7の係数をコピー
した時変のフィルタである。このフィルタ14のフィル
タ出力は、加算回路15にて上述した主要入力と合成さ
れる。ここで、増幅回路12と遅延用フィルタ13は、
希望信号の参照入力用マイクロホン6への伝達関数J
(z)を表すことになる。
【0044】そして、出力端子16を介して図1に示し
た減算回路4に加算回路15の出力が供給される。
【0045】このように第1実施例の適応雑音キャンセ
ラは、図2に示すような歪補正フィルタ回路3を主要入
力用マイクロホン1と減算回路4との間に挿入している
ので、参照入力に希望信号が混入しても、雑音キャンセ
ル率の低下を防ぎ、かつ、歪を補正して高品質の希望信
号を出力させることができる。
【0046】このため、従来の適応雑音キャンセラにお
いて希望信号への歪を許容限度以下とするためステップ
ゲインを小さめに設定するなどして雑音信号の低減度を
大きくできなかったような場合でも、充分に雑音信号の
低減度を大きくできるような適応制御を可能とする。
【0047】なお、この第1実施例の適応雑音キャンセ
ラは、図1に示すように、歪補正フィルタ回路3を遅延
回路2の後段に挿入したが、該遅延回路2の前段に挿入
してもよい。
【0048】次に、第2実施例は、図3に示すように、
主要入力用マイクロホン21と、参照入力用マイクロホ
ン25と、参照入力用マイクロホン25からの信号を適
応的に制御する適応フィルタ回路26と、主要入力用マ
イクロホン21の出力を遅延させる遅延回路22と、遅
延回路2を介した主要入力用マイクロホン1の出力から
適応フィルタ回路26の出力を減算する減算回路23
と、この減算回路23の出力に歪補正を行う歪補正フィ
ルタ回路24とを有する適応雑音キャンセラであり、歪
み補正フィルタ24を減算回路23と出力端子27との
間に挿入している。
【0049】この参照入力用マイクロホン25にも、僅
かながら希望信号が洩れて入力されており、伝達関数J
(z)も定義される。
【0050】ここで、歪補正フィルタ回路24の入力に
おける希望信号成分は、希望信号SのスペクトルをS
(z)、希望信号の参照入力への伝達関数をJ(z)、
適応フィルタ回路26の伝達関数をW(z)、歪補正フ
ィルタ回路24の伝達関数F(z)とすると、 S(z)−S(z)J(z)W(z) ・・・(15) であり、これらが歪補正フィルタ回路24を通過した信
号が希望信号そのものであればよいのであるから、歪補
正フィルタ回路24の特性は、
【0051】
【数4】
【0052】のようになる。
【0053】この(16)式は、|J(z)W(z)|
<1であれば、
【0054】
【数5】
【0055】のように近似できる。
【0056】したがって、希望信号の参照入力への洩れ
が小さく、しかも参照入力の雑音信号が主要入力の雑音
信号と同程度かそれ以上の大きさで入力されていれば歪
補正フィルタ回路を構成できる。
【0057】このような特性を持つ歪補正フィルタ回路
24の概略構成も上述した第1実施例の歪補正フィルタ
回路3と同様に図2に示すようになる。ここでは、説明
を省略する。
【0058】そして、出力端子27を介して歪補正フィ
ルタ回路24のフィルタ出力が導出される。
【0059】このように第2実施例の適応雑音キャンセ
ラも、図3に示すような歪補正フィルタ回路24を減算
回路23と出力端子27との間に挿入しているので、参
照入力に希望信号が混入しても、雑音キャンセル率の低
下を防ぎ、かつ、歪を補正して高品質の希望信号を出力
させることができる。
【0060】このため、従来の適応雑音キャンセラにお
いて希望信号への歪を許容限度以下とするためステップ
ゲインを小さめに設定するなどして雑音信号の低減度を
大きくできなかったような場合でも、充分に雑音信号の
低減度を大きくできるような適応制御を可能とする。
【0061】
【発明の効果】本発明に係る雑音低減装置は、希望信号
を含む主要入力を入力する主要入力手段と、参照入力を
入力する参照入力手段と、上記参照入力手段からの信号
を適応的に制御する適応フィルタ処理手段と、上記主要
入力手段の出力から上記適応フィルタ処理手段の出力を
減算処理する減算処理手段とを有する雑音低減装置にお
いて、上記参照入力に上記希望入力が洩れ込むことによ
り生ずる歪を補正する歪補正手段を上記主要入力手段と
出力端子との間に挿入するので、参照入力に希望信号が
混入しても、雑音キャンセル率の低下を防ぎ、かつ、歪
を補正して高品質の希望信号を出力させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の適応雑音キャンセラの概
略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した適応雑音キャンセラの歪補正フィ
ルタ回路の概略構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2実施例の適応雑音キャンセラの概
略構成を示すブロック図である。
【図4】従来の適応雑音キャンセラの概略構成を示すブ
ロック図である。
【図5】図4に示した適応フィルタ回路の概略構成の一
例を示すブロック図である。
【図6】参照入力に希望信号の洩れ込みがある適応雑音
キャンセラの概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 主要入力用マイクロホン 2 遅延回路 3 歪補正フィルタ回路 4 減算回路 6 参照入力用マイクロホン 7 適応フィルタ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋葉 育江 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−344011(JP,A) 特開 平5−49099(JP,A) 特開 平3−226200(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 3/00 310 G10K 11/178 G10L 15/20 H03H 21/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希望信号を含む主要入力を入力する主要
    入力手段と、参照入力を入力する参照入力手段と、上記
    参照入力手段からの信号を適応的に制御する適応フィル
    タ処理手段と、上記主要入力手段の出力から上記適応フ
    ィルタ処理手段の出力を減算処理する減算処理手段とを
    有する雑音低減装置において、 上記参照入力に上記希望信号が洩れ込むことにより生ず
    る歪を補正する歪補正手段を上記主要入力手段と出力端
    子との間に挿入することを特徴とする雑音低減装置。
  2. 【請求項2】 上記歪補正手段を上記主要入力手段と上
    記減算手段との間に挿入することを特徴とする請求項1
    記載の雑音低減装置。
  3. 【請求項3】 上記歪補正手段を上記減算手段と上記出
    力端子との間に挿入することを特徴とする請求項1記載
    の雑音低減装置。
  4. 【請求項4】 上記希望信号の参照入力への伝達関数を
    J(z)、上記適応フィルタ処理手段の伝達関数をW
    (z)とするとき、上記歪補正手段の伝達関数F(z)
    は、 F(z)=1+J(z)W(z) の式により求められることを特徴とする請求項1記載の
    雑音低減装置。
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