JP3139957B2 - レクチンの固定化法及びそれを用いた細胞用基材 - Google Patents

レクチンの固定化法及びそれを用いた細胞用基材

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JP3139957B2 JP08059695A JP5969596A JP3139957B2 JP 3139957 B2 JP3139957 B2 JP 3139957B2 JP 08059695 A JP08059695 A JP 08059695A JP 5969596 A JP5969596 A JP 5969596A JP 3139957 B2 JP3139957 B2 JP 3139957B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レクチンの固定化
法、特にレクチンと糖鎖との特異的結合性を利用した固
定化法、及びこの固定化法を用いてレクチンを固定化し
た細胞用基材に関する。
【0002】
【従来の技術】生体内には、酵素反応、抗原−抗体反応
等の様々な特異的反応が存在し、精致な生体系をかたち
づくっているが、今日それらの生体反応をモデルとする
バイオミメティックなシステムの研究が種々の分野で盛
んに行われている。
【0003】中でも、近年の糖鎖工学の進歩には目ざま
しいものがあり、例えば、糖鎖を有する生体高分子とし
ては、細胞の安定化に寄与する植物細胞の細胞壁のプロ
テオグリカン、細胞の分化、増殖、接着、移動等に影響
を与える糖脂質、及び細胞間相互作用や細胞認識に関与
している糖タンパク質等が挙げられるが、これらの高分
子の糖鎖が、互いに機能を代行、補助、増幅、調節、あ
るいは阻害しあいながら高度で精密な生体反応を制御す
る機構が次第に明らかにされつつある。
【0004】その一例として、細胞表面の糖鎖や、糖鎖
-レセプター間の相互作用異常による疾病の発生、ある
いはエイズなどのウイルス感染における糖鎖の役割等に
関する研究が活発化してきている。また、細胞-細胞間
相互作用、細胞-マトリックス間相互作用における糖鎖
の関与に関する研究も、生体反応を理解する上で重要に
なってきている。
【0005】本発明者らは、従来から糖鎖の特異的な親
和力に着目し鋭意研究を行ってきており、例えば、アシ
アロ糖タンパク質(ASGPと略記)レセプターに対す
るリガンドのモデルとして、ガラクトースを側鎖に有す
るポリマーであるポリ(N-p-ビニルベンジル-[O-β
-ガラクトピラノシル-(1→4)-D-グルコンアミ
ド])(通称:ポリビニルベンジルラクトンアミド、以
後PV-LAと略記)を設計・合成した。
【0006】上記のPV-LAを被覆したシャーレを用
いることにより、PV-LAと肝実質細胞表面のアシア
ロ糖タンパク質レセプターとの特異的親和力を介して肝
実質細胞が選択的に接着され、しかもその接着形態が特
徴的であって三次元の自己集合体が導かれることを見い
だした。これらの現象は、例えばコラーゲン、ファイブ
ロネクチン等の従来の接着タンパク質を被覆したシャー
レでは観察されないものである(由良洋文、赤池敏宏、
「細胞培養」、第19巻、317−322頁、1993
年)。
【0007】一方、主に植物を起源とするレクチンは、
多糖類や複合糖類を沈降させる等の糖鎖に対する特異的
結合性を有することがしられており、不溶化レクチンを
用いて複合糖類を分離する試みなどが行われている。し
かしながら従来は、レクチンを固定化する際に、基材に
レクチンを単純に吸着させるか、基材に共有結合させる
等の方法が用いられていた。単に吸着させただけでは、
レクチンを安定かつ強固に固定化することは困難であ
り、共有結合させる場合は、手間のかかる化学反応を経
なければならなかった。そこで本発明者らは、上記の事
情に鑑み、糖鎖高分子を用いてレクチンを安定かつ強固
に固定化する方法を見いだし本発明をなすに至った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明の課題
は、レクチンを効率よく安定に固定化または濃縮できる
新規な方法を提供し、加えてその固定化法を用いてレク
チンを固定化した細胞用基材を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、固定化す
べきレクチンと特異的に結合する糖鎖を有する糖鎖高分
子を基材に吸着させ、その糖鎖高分子を介して該レクチ
ンを固定化することからなるレクチンの固定化法によっ
て解決できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のレクチン固定化
法を図面を参照して詳細に説明する。図1に示すよう
に、本発明の固定化法では、まず基材1表面に、糖鎖2
1が高分子主鎖22に結合されてなる糖鎖高分子2を吸
着させる。ここで用いられる糖鎖高分子2は、合成高分
子主鎖22とそれに結合された糖鎖21とから構成され
ている。次に、糖鎖高分子2の糖鎖21に固定化すべき
レクチン3を特異的に結合させる。
【0011】本発明で使用される糖鎖高分子の主鎖は、
側鎖として糖鎖を導入でき、通常の方法で重合可能なも
のならば特に限られないが、例えばポリスチレン、塩化
ビニル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、
ポリプロピレン、またはそれらの誘導体等のビニル系の
高分子を用いるのが好ましい。特に、シャーレ等の材料
として広く使用されているポリスチレンまたはその誘導
体からなる合成高分子を使用した場合には、そのシャー
レ等の表面に対する吸着性が向上するので好ましい。
【0012】また、この糖鎖高分子をなす糖鎖として
は、グルコース、ガラクトース、ラクトース、マンノー
ス、N-アセチルグルコサミン、ラミナリビオース、ウ
ロン酸関連物質、硫酸糖等の単糖類、オリゴ糖類等がい
ずれも使用でき、上記合成高分子に側鎖として結合した
状態で、レクチンと特異的に結合する糖残基を保持でき
るものならば、特に限定されるものではない。
【0013】本発明で用いる糖鎖高分子2において、高
分子主鎖22と糖鎖21との結合方法は、アミド結合、
エーテル結合、エステル結合等の共有結合とするのが好
ましい。例えば、p-アミノメチルスチレンのアミノ基
と、ラクトン化した糖の末端カルボニル基間でアミド結
合を形成するのが好ましい。また、この高分子主鎖と糖
鎖とは、合成高分子をなすモノマーと糖鎖分子とを結合
させてから重合してもよいし、結合可能な官能基を有す
るモノマーを重合した後に糖鎖を結合させてもよい。但
し、1分子中に導入される糖鎖の数を制御できることか
ら、糖鎖を結合させたモノマーを重合するのが好まし
い。
【0014】また、この糖鎖高分子は、レクチンを高濃
度に固定化、濃縮する場合は、糖鎖を結合させたモノマ
ーを単独重合させたホモポリマーとし、吸着する糖鎖密
度を高くするのが好ましく、逆に、レクチンを疎に固定
化したい場合は、他のモノマーと共重合体として糖鎖の
数を減らしてもよい。さらに、親水性等の他の性質を有
する他のモノマーとの共重合体とすることにより、吸着
した基材表面に親水性等の他の性質を付与するようにし
てもよい。
【0015】本発明の固定化法にあっては、上記のよう
な糖鎖高分子の中で、例えば、下記式(1)から(1
0)で表される糖鎖高分子が特に好適に用いられる。
【0016】
【化1】
【0017】
【化2】
【0018】
【化3】
【0019】
【化4】
【0020】
【化5】
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】
【化9】
【0025】
【化10】
【0026】上記式(1)で表されるポリ(N-p-ビニ
ルベンジル-[O-β-D-ガラクトピラノシル-(1→
4)-D-グルコンアミド])(以後、PV-LAと略記
する)は、p-アミノメチルスチレンとラクトースとか
ら合成されたモノマーを単独重合して得られるもので、
β-ガラクトース残基を有する。
【0027】上記式(2)で表されるポリ(N-p-ビニ
ルベンジル-[O-α-D-グルコピラノシル-(1→4)-
D-グルコンアミド])(以後、PV-MAと略記する)
は、p-アミノメチルスチレンとマルトースとから合成
されたモノマーを単独重合して得られるもので、グルコ
ース残基を有する。
【0028】上記式(3)で表されるポリ(N-p-ビニ
ルベンジル-[O-β-D-マンノピラノシル-(1→4)-
D-マンナミド])(以後、PV-Manと略記する)
は、p-アミノメチルスチレンとマンノビオースとから
合成されたモノマーを単独重合して得られるもので、マ
ンノース残基を有する。
【0029】上記式(4)で表されるポリ(N-p-ビニ
ルベンジル-[O-α-D-ガラクトピラノシル-(1→
6)-D-グルコンアミド])(以後、PV-MeAと略
記する)は、p-アミノメチルスチレンとO-α-D-ガタ
クトピラノシル-(1→6)-D-グルコースとから合成
されたモノマーを単独重合して得られるもので、α-ガ
ラクトース残基を有する。
【0030】上記式(5)で表されるポリ(N-p-ビニ
ルベンジル-[O-6-カルボキシメチル-β-D-ガラクト
ピラノシル-(1→4)-O-D-6-カルボキシメチル-グ
ルコンアミド])(以後、PV-LACOOHと略記す
る)は、p-アミノメチルスチレンとラクトースとから
合成されたモノマーを単独重合して得られたPV-LA
をカルボキシルメチル化したもので、カルボキシメチル
化-β-ガラクトース残基を有する。
【0031】上記式(6)で表されるポリ(3-O-4’
-ビニルベンジル-D-グルコース)(以後、PV-Gと略
記する)は、p-クロロメチルスチレンとグルコースと
から合成されたモノマーを単独重合して得られるもの
で、グルコース残基を有する。
【0032】上記式(7)で表されるポリ(N-p-ビニ
ルベンジル-[O-2-アセトアミド-2-デオキシ-β-D-
グルコピラノシル-(1→4)-O-D-2-アセトアミド-
2-デオキシ-β-D-グルコピラノシル-(1→4)-O-
D-2-アセトアミド-2-デオキシ-β-D-グルコンアミ
ド])、上記式(8)で表されるポリ(N-p-ビニルベ
ンジル-[O-D-2-アセトアミド-2-デオキシ-β-D-
グルコピラノシル-(1→4)-O-D-2-アセトアミド-
2-デオキシ-β-D-グルコンアミド])、またはそれら
の混合物(以後、いずれもPV-GlcNacと略記す
る)は、ともにN-アセチルグルコサミン残基を有す
る。
【0033】上記式(9)で表されるポリ(N-p-ビニ
ルベンジル-D-グルコンアミド)(以後、PV-GAと
略記する)は、D-グルコースを開環させてp-アミノメ
チルスチレンと結合させたモノマーを単独重合して得ら
れるものである。
【0034】上記式(10)で表されるポリ(N-p-ビ
ニルベンジル-[O-β-D-グルコピラノシル-(1→
3)-D-グルコンアミド])(以後、PV-Lamと略
記する)は、p-アミノメチルスチレンとラミナリビオ
ースとから合成されたモノマーを単独重合して得られる
もので、β1→3グルコース残基を有する。
【0035】本発明の固定化法では、これらの糖鎖高分
子の中で、固定化したいレクチンと特異的結合する糖鎖
を有する糖鎖高分子を選択して吸着させる。用いる糖鎖
高分子は、1種のみでも2種以上を混合して用いてもよ
く、その使用目的に応じて適宜選択できる。
【0036】これらの糖鎖高分子を基材に吸着させるに
は、シャーレ等の基材1表面に糖鎖高分子溶液を適用
し、溶媒を留去することにより容易に吸着させることが
できる。例えば、蒸留水を溶媒とする糖鎖高分子溶液
を、ろ過、滅菌した後、シャーレ等に注入し、室温で2
時間程度放置するだけでよい。吸着後、好ましくは、蒸
留水で数回洗浄し、平衡塩溶液等で置換しておく。糖鎖
高分子を溶解する溶媒としては水が好ましいが、用いる
糖鎖高分子によっては、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、エタノール、メタノール等の有機溶媒
やそれらと水との混合溶媒も使用できる。
【0037】上記の糖鎖高分子溶液の濃度は、固定化し
たいレクチンの密度に応じて適宜選択されるが、通常
は、0.001から1.0mg/ml程度とされる。ま
た、この糖鎖高分子溶液は、その都度調整してもよい
が、ストック溶液として保存しておいたものを使用すれ
ば、さらに手間を省くことができる。その場合は、スト
ック溶液中の糖鎖高分子が会合している場合があるの
で、使用前に適度な超音波処理等を施すのが好ましい。
【0038】このようにして糖鎖高分子2を吸着させた
基材1表面は、選択した糖鎖高分子2に固有の糖鎖21
で修飾されている。次に、この糖鎖21で修飾された基
材1にレクチン3を固定化する。これを行うには、レク
チンの水溶液を糖鎖高分子吸着させた基材に適用し、溶
媒を留去すればよい。
【0039】レクチン水溶液を糖鎖高分子修飾基材に適
用すると、水溶液中のレクチン3が、基材1表面に吸着
された糖鎖高分子2の糖鎖21に到達する。この糖鎖2
1は、該レクチンと特異的に結合するものが選択されて
いるため、該レクチン3は、この糖鎖21と強固に結合
して固定化される。
【0040】本発明で固定化されるレクチンは、何ら限
定されるものではなく、各レクチンと特異的に結合する
糖鎖を有する糖鎖高分子を介して良好に固定化される。
例えば、ガラクトース残基を有するPV-LAを吸着さ
せた基材には、ガラクトース結合性レクチンであるSB
A、ECL、Allo A、VAA等のレクチンを選択
的に固定化することができ、グルコース残基を有するP
V-MAを吸着させた基材には、GNL、LcH、PS
A等のレクチンを、マンノース残基を有するPV-Ma
nを吸着させた基材には、LCA、GNA、CPA等の
レクチンを選択的に固定化できる。即ち、異なる種類の
レクチンを含む溶液を適用したとしても、吸着させた糖
鎖に特異的に結合するレクチンのみを選択的に固定化す
ることも可能である。
【0041】本発明は、上記の固定化法で表面にレクチ
ンを固定化した細胞用基材にも関する。レクチンを固定
化する基材としては、シャーレ、フラスコ、プレート、
キュベット、フィルム、ファイバー、またはビーズ等の
従来から細胞培養に用いられている基材が好ましいが、
それらに限られず、用途に応じていかなる形状の基材も
使用できる。これらの基材は、ガラス、石英等の無機材
料、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン等の
有機材料のいずれからなっていてもよいが、滅菌可能な
程度の耐熱性及び耐水性を有している材料からなるのが
好ましい。
【0042】特に合成高分子材料は、価格や成形性の点
から好ましく、糖鎖高分子の吸着性から疎水性のものが
好ましい。例えば、ポリスチレンやその誘導体を主鎖と
する糖鎖高分子を用いる場合には、ポリスチレン及びそ
の誘導体を主原料とする基材を使用するのが好ましい。
【0043】本発明の細胞用基材は、例えば図1に示す
ように、基材1表面に糖鎖高分子2が吸着され、その糖
鎖高分子2の糖鎖21にレクチン3が固定化されてい
る。従って、この細胞用基材表面は、固定化されたレク
チンの種類によって異なる糖への特異的結合性を有して
いる。例えば、ガラクトース残基を有する糖鎖高分子で
あるPV-LAを介してガラクトース結合性レクチンを
固定化した細胞用基材上には、表面にガラクトースを表
現している成熟T-細胞等を選択的に接着させることが
できる。
【0044】このような細胞用基材にあっては、例え
ば、吸着させる糖鎖高分子の濃度や組成を変えることに
よって、固定化するレクチンの密度を容易に調整するこ
とができる。また、レクチンは基材表面に濃縮され、そ
の活性サイトが集中しているので、例えば細胞を効果的
に凝集させたり活性化したりすることができる。
【0045】
【実施例】
(実施例1)上記式(1)に示す糖鎖高分子(PV-L
A)を合成し、それに黄色蛍光色素であるフルオレセイ
ンイソチオシアネート(FITCと略記)を導入した。
即ち、3滴のピリジンを添加した5mlの乾燥ジメチル
スルホキシドに500mgのPV-LA(10×10-3
モルのモノマーユニットに対応する)を溶解した。その
溶液に50mgのFITC(和光純薬工業製)加え、さ
らに15mgのジブチルスズジラウレートを加えた後、
90℃で2時間加熱した。得られた反応混合液からエタ
ノール中で数回再結晶させて濾過することにより、FI
TC標識PV-LAを得た。
【0046】上記FITC標識PV-LAを100μg
/ml含む水溶液を作製し、その水溶液中に直径0.6
μmのポリスチレン製ビーズラテックス(Polybead、ポ
リサイエンス社製)を加え、室温で2時間処理して、ポ
リスチレン製ビーズにFITC標識PV-LAを吸着さ
せた。次に、上記液にガラクトース認識性レクチンであ
るSBA(1mg/ml)を添加して室温で保存し、P
V-LAのガラクトース残基にSBAを結合させてSB
A修飾ビーズとした。
【0047】上記の液を、蒸留水を加えて1500rp
mで10分間遠心して上清みを取り除く操作により洗浄
し、100ng/mlのSBA修飾ビーズを含む液を作
製した。別に調整したヒトの末梢血単核球(PBMC)
懸濁液(1×106細胞)に、SBA修飾ビーズ液50
μlを添加し、冷暗所で30分間インキュベーションし
た。さらに、PBSを加えて1500rpmで10分間
遠心して上清みを取り除く操作により洗浄した後、赤色
蛍光物質であるピコエリスリン(PE)を導入した抗C
D3抗体を添加し、CD3細胞をPE標識して試料とし
た。
【0048】比較のため、PV-LAの代わりにPV-M
Aを吸着させたビーズ、またはPV-LAを吸着させた
後にSBAを添加しなかったビーズを用いた以外は上記
と同様の処理を施して比較用の試料を用意した。各試料
の蛍光強度を、フローサイトメーター(FACSca
n、ベクトン・ディッキンソン・イムノサイトメトリー
・システム社製)で測定した。結果を図3に示す。
【0049】図3において、(A)はPV-LAで処理
した後、SBAを添加しなかったビーズで処理した細胞
試料、(B)は本発明に従ってPV-LA及びSBAを
固定化したビーズで処理した細胞試料、(C)はPV-
MAとSBAで処理したビーズで処理した細胞試料から
得られた結果である。縦軸は、抗CD3抗体に導入した
蛍光物質(PE)に基づく赤色蛍光強度を示し、横軸
は、PV-LAまたはPV-MAに導入した蛍光物質(F
ITC)に基づく黄色蛍光強度である。
【0050】各細胞試料ともPEに基づく蛍光強度は強
く、即ちこれらの細胞がT細胞のCD3細胞であること
が確認される。しかし、FITCに基づく蛍光強度は、
PV-LA及びSBAで処理した細胞試料では強いが、
PV-LAのみ、あるいはPV-MA及びSBAで処理し
た細胞試料ではほとんど観測されなかった。
【0051】成熟したT細胞は、その表面にガラクトー
スを表現していることが知られている。図2に示すよう
に、本発明の固定化法によって、ビーズ60にPV-L
Aを介してSBA30を固定化させたSBA修飾ビーズ
は、SBAのガラクトース認識性によってCD3細胞5
0の表面に存在するガラクトース残基25に特異的に結
合する。従って、このような細胞試料では、抗CD3抗
体51に導入したPE及びPV-LAに導入したFIT
Cの両方に基づく蛍光が観察されることが証明された。
【0052】一方、PV-LAを吸着させたのみでSB
Aを欠くビーズ(図3(A))、及びグルコース残基を
有するPV-MAを吸着させ、よってSBAが固定化さ
れていないビーズ(図3(C))は、CD3細胞に結合
せず、FITCに基づく蛍光が観察されなかったものと
考えられる。言い換えれば、本発明に従ってレクチンを
固定化した蛍光性ビーズは、表面にガラクトースを表現
している細胞に対し、そのガラクトースに特異的に結合
する標識剤として利用できることが示唆されている。
【0053】(実施例2)ポリスチレン製キュベット
に、糖鎖高分子であるPV-LA及びPV-MAを各々
1.0mg/mlまでの種々の濃度で含む水溶液を一定
量注入し、室温で2時間放置することによりキュベット
表面に糖鎖高分子を吸着させた。洗浄後、FITC標識
したガラクトース認識性レクチンであるPNAの水溶液
(0.1%のBSA、及びPBSを含む)を、各キュベ
ットに同量注入した。
【0054】2時間経過後に洗浄し、20mMのガラク
トース及び5mMのEDTAを含むPBSを添加して3
0分間放置した。その後、キュベット表面から脱離した
PNA量を蛍光光度計で測定し、固定化されたPNA量
を見積もった。結果を図4に示す。横軸は、糖鎖高分子
吸着時の糖鎖高分子水溶液濃度を示し、縦軸は、単位面
積当たりに固定化されたPNA量を示す。
【0055】同じくガラクトース認識性レクチンである
ECLを用い、上記と同様にしてキュベット表面に固定
化されたECL量を見積もった。結果を図5に示す。図
4及び図5から明らかなように、ガラクトース認識性レ
クチンであるPNA及びECLは、ガラクトース残基を
有するPV-LAを吸着させたキュベットに優先的に固
定化される。さらに、PV-LA吸着量が多くなるにし
たがい、固定化されるレクチンの量も増加する。
【0056】次に、12穴マルチウェル(住友ベークラ
イト社製)に、0.2mg/mlのPV-LA水溶液を
注入して室温で2時間放置することにより、各ウェルに
PV-LAを吸着させた後、100ng/mlのECL
水溶液で処理した。それらのウェルに、50、100、
及び200×104細胞/mlのPBMC懸濁液(10
%のウシ胎児血清(FCS)を含むRPMI1640
中)を各々1mlずつ添加し、37℃で30分間インキ
ュベーションした。洗浄後、蛍光標識した抗体で処理
し、細胞の接着率を算出した。標識剤としては、FIT
C標識抗CD16抗体、及びPE標識抗CD3抗体を用
いた。
【0057】同様に0.1mg/mlのPV-LA及び
0.1mg/mlのPV-MAの混合水溶液から吸着さ
せたウェル、及び未被覆のウェルにおけるPBMCの接
着率を測定した。結果を表1に示す。但し、CD16は
ナチュラル・キラー細胞、CD3はT細胞である。
【0058】
【表1】
【0059】以上の結果から、PV-LAを介してEC
Lを固定化したウェルには、表面にガラクトースを表現
したT細胞が選択的に接着されることがわかる。即ち、
本発明の固定化法に従ってレクチンを固定化された基材
は、細胞が選択的に接着する高機能な細胞培養基材とし
て使用できる。さらに、PV-LAとPV-MAとを混合
して被覆したものでは、ナチュラル・キラー細胞の接着
が完全に阻害されており、本発明の固定化法を用いた細
胞培養基材が、細胞の接着性を高度にコントロールでき
る可能性が示唆されている。
【0060】(実施例3)直径35mmのポリスチレン
製シャーレに、PV-LAを100μg/ml含む水溶
液を加え、室温で2時間処理してPV-LAを吸着させ
た。次に、ガラクトース認識性レクチンであるAllo
A(20μg/ml)1.5mlを添加して室温で2
時間保存した後洗浄し、本発明によるAllo Aの固
定化を行った。
【0061】比較のため、同様のポリスチレン製シャー
レに、Allo A(20μg/ml)1.5mlを添
加して室温で2時間保存した後洗浄し、従来法によるA
llo Aの固定化を行った。さらに、未被覆のポリス
チレン製シャーレ、及びPV-LAのみを吸着させ、A
llo Aで処理しなかったシャーレも用意した。
【0062】各シャーレに、200×104細胞のヒト
赤血球(RBC)を懸濁したPBS(0.2%BSAを含
む)を1.5mlずつ添加し、37℃で60分間インキ
ュベーションした。その後、非接着RBC数をコールタ
ーカウンターで計数し、RBCの接着率を算出した。こ
こで、接着率は下式に従って計算し、結果を表2に示
す。接着率(%)={(播き込み数(200×104)−非接
着細胞数)/播き込み数}×100
【0063】
【表2】
【0064】糖鎖高分子(PV-LA)を介してレクチ
ン(Allo A)を固定化したシャーレ上には、まき
込んだ細胞のほとんど全部が接着したが、シャーレ表面
にAllo Aを吸着させただけのシャーレでは、Al
lo Aを固定化していないシャーレと同程度の接着率
しか得られなかった。即ち、本発明の固定化法で固定化
したレクチンは、従来法に比較して強固に固定化するこ
とが可能であり、さらにその活性も向上しているものと
考えられる。
【0065】
【発明の効果】本発明のレクチン固定化法によれば、吸
着性の良好な糖鎖高分子を基材に吸着させ、その糖鎖高
分子の糖鎖にレクチンを結合させるため、極めて安定
に、なおかつ強固にレクチンを固定化することができ
る。また、糖鎖とレクチンとの特異的結合性を利用して
固定化するため、例えば複数のレクチンを含む混合溶液
からでも、目的とするレクチンを選択的に固定化でき
る。
【0066】本発明の固定化法に従ってレクチンを固定
化した細胞用基材では、固定化、濃縮されたレクチンに
よって効果的に機能が発揮され、例えば選択的に細胞を
凝集させたり活性化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のレクチンの固定化法を説明するため
の模式図である。
【図2】 実施例1の細胞の標識法を説明するための図
である。
【図3】 実施例1で処理した細胞のフローサイトメト
リーの結果を示すグラフである。
【図4】 糖鎖高分子の吸着量と、それに対するPNA
固定化量の関係を示すグラフである。
【図5】 糖鎖高分子の吸着量と、それに対するECL
固定化量の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…基材、2…糖鎖高分子、3…レクチン、21…糖
鎖、22…高分子主鎖、25…ガラクトース残基、30
…SBA、40…細胞、50…CD3細胞、51…抗C
D3抗体、60…ポリスチレン製ビーズ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−317786(JP,A) 特開 平5−176753(JP,A) 特開 昭63−301786(JP,A) 特開 昭63−116692(JP,A) 特開 昭63−279787(JP,A) 特開 平3−287067(JP,A) 特開 平6−234799(JP,A) 特表 昭63−503224(JP,A) Biochem.Biophys.R es.Commun.,Vol.184, No.1(1992)p.225−230 高分子論文集,Vol.45,No.12 (1988)p.919−924 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12M 1/00 - 3/00 C12N 5/06 BIOSIS(DIALOG) JICSTファイル(JOIS) WPI(DIALOG)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定化すべきレクチンと特異的に結合す
    る糖鎖を有する一の糖鎖高分子と、少なくとも1種の他
    の糖鎖高分子とを基材に吸着させ、それらの糖鎖高分子
    を介して該レクチンを固定化してなり、前記糖鎖高分子
    がポリスチレンを主鎖とし、側鎖として糖鎖を導入した
    ものであることを特徴とする細胞培養基材
  2. 【請求項2】 前記糖鎖高分子が、 ポリ(N-p-ビニルベンジル-[O-β-D-ガラクトピラ
    ノシル-(1→4)-D-グルコンアミド])、 ポリ(N-p-ビニルベンジル-[O-α-D-グルコピラノ
    シル-(1→4)-D-グルコンアミド])、 ポリ(N-p-ビニルベンジル-[O-β-D-マンノピラノ
    シル-(1→4)-D-マンナアミド])、 ポリ(N-p-ビニルベンジル-[O-α-D-ガラクトピラ
    ノシル-(1→6)-D-グルコンアミド])、 ポリ(N-p-ビニルベンジル-[O-6-カルボキシメチ
    ル-β-D-ガラクトピラノシル-(1→4)-O-D-6-カ
    ルボキシメチル-グルコンアミド])、 ポリ(3-O-4’-ビニルベンジル-D-グルコース)、 ポリ(N-p-ビニルベンジル-[O-2-アセトアミド-2
    -デオキシ-β-D-グルコピラノシル-(1→4)-O-D-
    2-アセトアミド-2-デオキシ-β-D-グルコピラノシル
    -(1→4)-O-D-2-アセトアミド-2-デオキシ-β-
    D-グルコンアミド])及び/またはポリ(N-p-ビニ
    ルベンジル-[O-2-アセトアミド-2-デオキシ-β-D-
    グルコピラノシル-(1→4)-O-D-2-アセトアミド-
    2-デオキシ-β-D-グルコンアミド])、 ポリ(N-p-ビニルベンジル-D-グルコンアミド)、及
    び、 ポリ(N-p-ビニルベンジル-[O-β-D-グルコピラノ
    シル-(1→3)-D-グルコンアミド]から選択される
    ことを特徴とする請求項1記載の細胞培養基材
  3. 【請求項3】 前記基材が、シャーレ、フラスコ、プレ
    ート、キュベット、フィルム、ファイバー、またはビー
    ズから選択されることを特徴とする請求項1または2記
    載の細胞培養基材
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