JP3139704B2 - フィルター - Google Patents

フィルター

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JP3139704B2
JP3139704B2 JP09330922A JP33092297A JP3139704B2 JP 3139704 B2 JP3139704 B2 JP 3139704B2 JP 09330922 A JP09330922 A JP 09330922A JP 33092297 A JP33092297 A JP 33092297A JP 3139704 B2 JP3139704 B2 JP 3139704B2
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filtration
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宏志 宮田
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宏志 宮田
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  • Filtering Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドライクリーニン
グ機に使用されるフィルターや、自動車、建設,土木車
両のエンジンの回りに使用されるオイルフィルターな
のフィルターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図18は全自動式のドライクリーニング
機51の正面図を示しており、このドライクリーニング
機51の正面の上部には操作パネル52が設けられてい
る。そして、この操作パネル52の下方の扉を介して洗
濯物を洗浄する回転式のドラム53が配設されており、
ドライクリーニング機51の下部には両開きの扉54、
55が開閉自在に設けてある。この扉54、55の奥方
には、上記ドラム53から流出される繊維屑などのゴミ
を取り除くフィルターを収納しているフィルターケース
56と、洗浄用の溶剤の臭いを取るための活性炭を収納
している活性炭ケース57と、溶剤を入れておく溶剤タ
ンク58等が配設されている。
【0003】図19はドライクリーニング機51の溶剤
の流れを示す概略ブロック図を示し、ドラム53、フィ
ルターケース56、活性炭ケース57、溶剤タンク58
を環状に結ぶ配管の途中にポンプ59を介設し、このポ
ンプ59を駆動することで、溶剤タンク58内の溶剤を
図中の矢印に示す方向に還流させている。これにより所
定の時間ドラム53を回転させることで、ドラム53内
の衣服などを洗濯し、フィルターケース56内のフィル
ターにて繊維屑等のゴミを取って溶剤のみを濾過し、次
の活性炭ケース57内の活性炭にて溶剤の臭いを取って
いる。
【0004】図20は、円筒状の上記フィルターケース
56内にフィルター61を2個納装している状態の分解
斜視図を示している。フィルターケース56の中心部に
は軸方向に沿って軸棒62が配設されており、この軸棒
62に円筒状のフィルター61をフェルトパッキン6
3、押さえ板64を介して装着され、外側から蓋65を
ボルト止めすることで、フィルター61がフィルターケ
ース56内に納装されることになる。なお、66はゴム
パッキンで、上記蓋65とフィルターケース56の前端
面との間に介装されて内部を密封するものである。
【0005】図21は上記フィルター61の斜視図を示
し、このフィルター61は図22及び図23に示すよう
に、ブリキ等の金属製で円筒状のボディ2と、このボデ
ィ2の外周面に装着される紙製の濾過紙7とで構成され
ている。上記ボディ2の両側にはフランジ部5が一体的
に形成されていて、またボディ2の胴部3には多数の通
流孔4が所定の間隔毎に穿設されている。紙製の濾過紙
7は、ジグザグ状に折曲形成されており、この濾過紙7
をボディ2の外周面に装着している。なお、この種のド
ライクリーニング機51に使用されるフィルター61の
大きさは、外径が34cm、軸方向の長さが45cmぐ
らいである。
【0006】次にこのドライクリーニング機51の作用
について簡単に説明する。ポンプ59が駆動されるとフ
ィルター61の胴部3の内側は負圧になり、溶剤等の流
体はドラム53からフィルター61の紙製の濾過紙7、
通流孔4を介して流れる。ドラム53から流出される繊
維屑等のゴミは濾過紙7の表面に付着し、大きなゴミは
濾過紙7の外周面や折曲している空間の部分に付着す
る。そして、細かいゴミは紙製の濾過紙7自体で阻止さ
れ、液体の溶剤は濾過紙7で濾過されて通過し、フィル
ター61の通流孔4から胴部3の内部へと流れ、次の工
程の活性炭ケース57へと流れる。
【0007】洗濯の回数が増加していくにしたがい、フ
ィルター61に多くのゴミが付着することで、配管内の
気圧が所定値になり、それによりフィルター61を交換
することになる。そして、図20に示すように蓋65を
外してフィルターケース56内のフィルター61を取り
出し、新しいフィルター61と交換する。
【0008】図24は車両のエンジン部分の概略ブロッ
ク図を示し、この部分にもオイルフィルター86が用い
られている。これらの構成は周知な事項なので詳細な説
明は省略するが、ガソリンエンジンやディーゼルエンジ
ンでは、オイルパン80に溜まったオイルがオイルポン
プ81によりオイルフィルター86を介して、ピストン
76が往復運動しているシリンダー75、カムシャフト
77、ロッカーアーム78、クランクシャフト79など
に送られ、潤滑油(オイル)が循環することで、各部を
潤滑している。上記オイルフィルター86によりエンジ
ン内を循環する潤滑油を綺麗にしている。
【0009】図25は上記オイルフィルター86の斜視
図を示し、このオイルフィルター86の構成は基本的に
図21〜図23に示すフィルター61の場合と同じであ
る。ガソリンエンジンやディーゼルエンジン、あるいは
建設車両、普通乗用車等によりオイルフィルター86の
大きさや形状が異なるものの、ブリキ等の金属製で円筒
状のボディ2と、このボディ2の外周面にジグザグ状に
折曲した紙製の濾過紙8とで構成されている点は同じで
ある(図22及び図23参照)。なお、4は濾過紙8を
濾過した潤滑油を通過させるための通流孔である。
【0010】このオイルフィルター86では、エンジン
内、特にシリンダー内で発生する金属粉や燃焼によって
生じるススなどを吸着させてエンジン内を循環する潤滑
油を濾過するものであり、また、ディーゼルエンジン等
では軽油に含まれている硫黄分の塊などを付着させて潤
滑油を濾過するものである。そして、車両の一定期間の
使用月数、走行距離毎に使用したオイルフィルター86
を新しいオイルフィルター86と交換するようになって
いる
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図21及び図25に示
す各フィルター61、86の基本的な構成としては、円
筒状で金属製のボディ2、2と、このボディ2、2の
周面に装着した濾過紙7、8とで構成されているもので
ある。また、濾過紙7、8をジグザグ状に折曲形成して
この部分の谷間で大きなゴミを付着させて、細かいゴミ
等は濾過紙7、8自体で付着して油性の溶剤、潤滑油、
空気等を濾過している。そして、濾過紙7、8を紙製と
していることで、フィルター61、86の価格の上昇を
抑えるようにしている。
【0012】ところが、かかるフィルター61、86は
以下に示すような問題点を有するものである。特に、ド
ライクリーニング機51に使用されるフィルター61は
大きさも外径が34cm、軸方向の長さが45cmであ
り、このフィルター61に使用される濾過紙7の長さは
20m位である。そして、一定の洗濯回数、あるいは所
定の気圧になる場合まで使用した場合には、新しいフィ
ルター61と交換するようにしている。特に、使用した
フィルター61の再生(リサイクル化)ということが行
なわれておらず、すべて産業廃棄物として廃棄(埋立な
ど)されているのが現状である。この産業廃棄物の廃棄
料金として約3,000円もかかり、事業者は高負担に
苦しんでいる。このことは、クリーニング料金として消
費者に跳ね返るものであり、消費者にも不利益を与えて
いる。
【0013】ここで、フィルター61の廃棄費用より問
題となっているのは、産業廃棄物として廃棄するという
ことである。特に油性の溶剤を吸収しているフィルター
61を地中に埋め立てる場合には、環境汚染の問題が発
生し、また、産業廃棄物の埋立場所も限られているとい
うよりは、埋立場所はほとんど無くなって来ているのが
現実である。そのため、悪質な産業廃棄物業者の不法投
棄が後を立たないということも現実に生じている。ま
た、これらの環境汚染、環境破壊という観点から製品の
リサイクルを行なうようになってきており、製品の廃棄
として埋立等の投棄を行なうことは、このリサイクル化
という運動にも反することになる。
【0014】図25に示す車両用のオイルフィルター8
6も上述と同様であり、新品と交換した後の使用済みの
オイルフィルター86はすべて埋立などの廃棄処理され
ており、全くリサイクル化されていない。そのため、環
境汚染、環境破壊が地球全体にわたって急速に進んでい
る。
【0015】本発明は上述の点に鑑みて提供したもので
あって、使用後のフィルター全体を産業廃棄物として廃
棄するのではなく、産業廃棄物としての廃棄を最小限に
して、主要な構成部品を廃棄することなく何回もリサイ
クル化を図り、もって環境汚染、環境破壊を防止するこ
とを第1の目的とし、また、フィルター類のリサイクル
化を図ることでコストダウンを図り、もって消費者に多
大の利益を与えることを第2の目的としたフィルターを
提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の請求項
1記載のフィルターでは、多数の孔4を穿孔した筒状の
ボディ2と、このボディ2の外周面に装着されゴミ26
や不純物等含んだ液体を濾過する紙製の濾過紙7、8と
からなり、上記濾過紙7、8及び上記ボディ2の孔4を
介して液体を濾過するフィルターにおいて、ゴミ26や
不純物を含んだ液体を濾過し、活性炭16または粒状の
シリカゲルを上下のシート15、15でサンドイッチ構
造とした濾過層13で濾過層本体10を構成し、この濾
過層本体10の材料は油を吸収しない材料で構成すると
共に、濾過層本体10を上記濾過紙7、8の外周面に着
脱自在に装着していることを特徴としている。
【0017】かかる構成とすることにより、ゴミや不純
物は濾過層本体10で濾過することになる。そして、フ
ィルターを交換する場合には、フィルター自体を廃棄す
るのではなく、フィルターに装着している濾過層本体1
0だけを取り外して新しい濾過層本体10を交換するだ
けである。また、液体が油や油性の溶剤などの場合に
は、濾過層本体10は油を吸収していないので、焼却す
る場合も容易である。また、濾過層本体10と濾過紙7
との二重の濾過層となって流体をより綺麗に濾過するこ
とができる。
【0018】また、請求項2記載のフィルターでは、多
数の孔4を穿孔した筒状のボディ2と、このボディ2の
外周面に装着されゴミ26や不純物等含んだ液体を濾過
する紙製の濾過紙7、8とからなり、上記濾過紙7、
び上記ボディ2の孔4を介して液体を濾過するフィル
ターにおいて、外面側に配置され比較的大きなゴミ26
や不純物を濾過する第1の濾過層11と、この第1の濾
過層11の下面側に配置され該第1の濾過層11を通過
した細かいゴミ26や不純物を濾過する第2の濾過層1
2と、上記第1の濾過層11と第2の濾過層12との間
に配置され、活性炭16または粒状のシリカゲルを上下
のシート15、15でサンドイッチ構造とした第3の濾
過層13とで濾過層本体10を構成し、この濾過層本体
10の材料は油を吸収しない材料で構成すると共に、濾
過層本体10を上記濾過紙7、8の外周面に着脱自在に
装着していることを特徴としている。
【0019】このような構成としていることで、比較的
大きなゴミや不純物は第1の濾過層11で濾過し、第3
の濾過層13で液体を脱臭濾過し、さらに細かいゴミや
不純物は第2の濾過層12で濾過することになる。そし
て、フィルターを交換する場合には、フィルター自体を
廃棄するのではなく、フィルターに装着している濾過層
本体10だけを取り外して新しい濾過層本体10を交換
するだけである。また、液体が油や油性の溶剤などの場
合には、濾過層本体10は油を吸収していないので、焼
却する場合も容易である。また、濾過層本体10と濾過
紙7との二重の濾過層となって液体をより綺麗に濾過す
ることができる。
【0020】請求項3記載のフィルターでは、上記請求
項1または請求項2の何れかで形成されるフィルター本
体1は上記フィルター61と濾過層本体10とからな
り、ドライクリーニング機51における繊維屑等を取る
フィルター本体1として使用していることを特徴として
いる。これにより、フィルター全体を廃棄していた従来
とは異なり、廃棄するのは濾過層本体10だけであり、
廃棄費用のコストダウン化を図ることができ、またフィ
ルターの廃棄による環境破壊、自然破壊を防止すること
ができる。
【0021】さらに、請求項4記載のフィルターでは、
上記請求項1または請求項2の何れかで形成されるフィ
ルター本体30は上記フィルター86と濾過層本体10
とからなり、車両等のエンジン内のオイルフィルター本
体30として使用していることを特徴としている。した
がって、オイルフィルター全体を廃棄していた従来とは
異なり、廃棄するのは濾過層本体10だけであり、廃棄
費用のコストダウン化を図ることができ、またフィルタ
ーの廃棄による環境破壊、自然破壊を防止することがで
きる。
【0022】請求項5記載のフィルターでは、上記濾過
層本体10を不織布で構成していることを特徴としてい
る。これにより、油を吸収しない濾過層本体10を簡単
に且つ低コストに形成することができる。また、不織布
で濾過層本体10を構成しているので、濾過層本体10
を軽量にでき、そのため、フィルター全体の重量も重く
ならない。
【0023】また、請求項6記載のフィルターでは、上
記濾過層本体10の第1の濾過層11をダブルラッセル
構造とし、略蜂の巣の形状としていることを特徴として
いる。これにより、付着したゴミや不純物を濾過層本体
10から脱落させることなく付着保持させることがで
き、ドライクリーニング機51においてはゴミ等の配管
詰まりによる運転停止という誤動作を防止することがで
きる。
【0024】請求項7記載のフィルターでは、上記濾過
層本体10の第1の濾過層11は下ベース地19より多
数の突起20を立設していることを特徴としている。し
たがって、突起20に繊維屑が絡まることで、繊維屑を
付着保持することができる。
【0025】さらに、請求項8記載のフィルターでは、
上記濾過層本体10の第1の濾過層11を不織布で略蜂
の巣の構造としていることを特徴としている。
【0026】また、請求項9記載のフィルターでは、上
記濾過層本体10内に水分を吸収するシリカゲルを混入
していることを特徴としている。これにより、油性の流
体内に混入している水分をシリカゲルにより吸収でき、
油性の流体からゴミや繊維屑と共に、水分をも除去する
ことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。先ず、図18に示すドライクリー
ニング機51に使用されるフィルター61に本発明を適
用したフィルター本体1の構成について説明する。この
フィルター本体1は図1及び図2に示すように、従来の
フィルター61と、このフィルター61の濾過紙7の外
表面に着脱自在に装着される濾過層本体10とで構成し
たものである。フィルター61は従来例と同様に両端を
開口した円筒状のボディ2と、このボディ2の胴部3の
外表面に装着されている紙製の濾過紙7とで構成され、
ボディ2の構造は図22に示すように従来例と同じであ
る。すなわち、このボディ2の胴部3には全面にわたっ
て多数の通流孔4が穿孔されていて、両端には従来と同
様にフランジ部5が一体に形成されている。
【0028】ここで、今までに使用しているフィルター
61のボディ2の材料はブリキであるが、今後新たに生
産、使用するボディ2には何回も使用するために経年変
化に耐えうることができるステンレス、アルミ等を用い
るようにしても良い。また、クリーニング用の溶剤を濾
過するための上記濾過層本体10は、シート状で可撓性
を備えている。
【0029】次に、フィルター61の濾過紙7の外周面
に着脱自在に装着される濾過層本体10を説明すると、
図6に示すように、外表面はダブルラッセルと呼ばれ大
きな繊維屑などの大きなゴミを付着保持する第1の濾過
層11と、ボディ2の胴部3の表面に直接接触し細かい
ゴミを付着保持する第2の濾過層12と、上記第1の濾
過層11と第2の濾過層12との間に介装され溶剤の臭
いを取ると共にゴミを付着する第3の濾過層13とで構
成されている。
【0030】第1の濾過層11は不織布で構成されてお
り、図3〜図5に示すように、この第1の濾過層11は
上下の上ベース地18と下ベース地19は略六角形状を
連続した形(所謂蜂の巣の形状)で形成されており、こ
の太めの上ベース地18と下ベース地19との間を細い
縦糸20を無数に編んで構成されている。そして、第1
の濾過層11の1つの六角形状の部分で凹部21を形成
している。なお、この凹部21の横方向の寸法は、1c
m前後の物を使用している。また、凹部21の高さは6
mm前後である。凹部21のこれらの寸法がドライクリ
ーニング機51に使用される場合に好適例である。濾過
層本体10の第1の濾過層11の凹部21内に繊維屑な
どの大きなゴミを保持するようにしている。ここで、不
織布で構成される第1の濾過層11の材料として、例え
ばナイロンを用いている。
【0031】濾過層本体10の第3の濾過層13は図6
に示すように、不織布からなる上下のシート15で活性
炭層16をサンドイッチ構造とした構成としてある。こ
こで、第3の濾過層13の上下のシート15は、材料と
して例えばポリエステルを用いており、坪量としては3
0g/m2 のものを使用している。また、活性炭層16
の活性炭は20〜100g/m2 程度であり、接着樹脂
にて40〜50g/m2 程度にてシート15と活性炭と
を一体的に接着固定している。この活性炭層16を含ん
だ第3の濾過層13により溶剤の臭いを取ると共に、ゴ
ミを付着するようにしている
【0032】さらに、濾過層本体10の第2の濾過層1
2は、同様に不織布にて構成しており、材料としては例
えばポリプロピレンを使用している。また、第2の濾過
層12の坪量としては40g/m2 程度の物を使用して
いる。この第2の濾過層12の目は細かいものであり、
溶剤の中の細かいゴミを付着して、溶剤を綺麗に濾過す
るようにしている。
【0033】濾過層本体10は図7に示すように、上
(外表面)から第1の濾過層11、第3の濾過層13、
第2の濾過層12で積層された状態で図1及び図2に示
すようにフィルター61の濾過紙7の外周面に着脱自在
に装着されるようになっている。図11は各濾過層1
1、13、12を積層した濾過層本体10の平面図を示
しており、濾過層本体10の縦方向の寸法はボディ2の
軸方向の長さと略同じであり、濾過層本体10の横方向
の寸法は装着されている状態での濾過紙7の周方向の長
さより少し長く形成されている。
【0034】図11に示すように濾過層本体10の両側
の端部には縦方向の略全長にわたって一対の面状ファス
ナー23、24が装着されていて、フィルター61の表
面(濾過紙7の周面)に濾過層本体10を巻き付けた後
に両側の面状ファスナー23、24にて着脱自在に容易
に装着するようにしている。なお、フィルター61の濾
過紙7への装着方法は、上記の面状ファスナー23、2
4に限られるものではない。例えば、合成樹脂製の糸で
濾過層本体10の両端部分を1回、あるいは複数回縫う
ことで、濾過層本体10をフィルター61に着脱自在に
装着するようにしても良い。また、濾過層本体10は流
体としての溶剤を濾過するものであるため、各濾過層1
1、13、12は全体にわたって接着等の固定はせず、
例えば図11に示すようにミシン目25のように直線状
に、あるいは斜めに合成樹脂製の糸を縫うことで各濾過
層11、13、12を固定している。また、糸の代わり
にドット的に接着剤による接着固定でも良い。
【0035】図7は濾過層本体10の要部拡大断面図を
示し、図中の矢印は流体(ドライクリーニング機51の
溶剤)が流れる方向を示している。また、図8は濾過層
本体10をフィルター61に装着したフィルター本体1
の縦方向の断面図を、図9はフィルター本体1の横方向
の断面図をそれぞれ示している。
【0036】ここで、濾過層本体10を構成している第
1の濾過層11、第2の濾過層12、第3の濾過層13
は、以下のものを使用している。 第1の濾過層11
は、旭化成工業株式会社製で生地の商品名がフュージョ
ンと呼ばれている不織布である。そして、素材はナイロ
ン100%で、モノフィラメント糸を使用し、編組織は
ダブルラッセルである。 第2の濾過層12は、旭化
成工業株式会社製で生地の商品名がエルタスと呼ばれて
いる不織布である。そして、素材はエステル100%の
スパンボンドの不織布(目付は40g/m2 E010
40)、あるいはポリプロピレン100%のスパンボン
ドの不織布(目付は40g/m2 P03040)であ
る。 第3の濾過層13は、旭化成工業株式会社製で
生地の商品名がセミアと呼ばれているものであり、素材
はエステルと活性炭からなり、活性炭をサンドイッチ構
造とした不織布である。また、目付は、120g/m2
S−3 である。このように濾過層本体10を軽量な
不織布で構成しているので、フィルター61に濾過層本
体10を装着しても全体の重量もあまり重くならず、従
来のフィルター61の重量とあまり変わらないものであ
る。
【0037】なお、濾過層本体10を構成している部材
は、上記のものが好適例であるが、これらに限られるも
のではなく、繊維屑やゴミの種類や大きさに応じて適宜
且つ任意に変更し得ることは言うまでもない。
【0038】次に、フィルター本体1の作用について説
明する。フィルター本体1は図20に示すようにフィル
ターケース56内に納装され、図19に示すようにポン
プ59が駆動されることで油性の溶剤が溶剤タンク5
8、ドラム53、フィルター本体1、活性炭ケース57
へと循環する。ドラム53から排出される繊維状の屑や
繊維屑の塊はフィルター本体1で付着して溶剤が濾過さ
れて活性炭ケース57へと流れる。ここで、フィルター
本体1の濾過層本体10の第1の濾過層11では、図1
0に示すように比較的大きなゴミ26は凹部21内に付
着保持されたり、また凹部21以上の大きさのゴミ26
は上ベース地18の上面側に付着保持される。
【0039】ここで、フィルター本体1の内部は図8に
示すように、負圧になっており、濾過層本体10及び濾
過紙7から胴部3の通流孔4を介して溶剤が流れるよう
になっている。また、フィルター本体1の内部が負圧に
なっていることから濾過層本体10はフィルター61か
ら容易には外れない。濾過層本体10の第1の濾過層1
1で比較的大きなゴミ26が取り除かれた溶剤は次の第
3の濾過層13で脱臭されると共に、ゴミ26が付着す
る。そして第3の濾過層13を通過した溶剤は第2の濾
過層12にて濾過されるものであり、この第2の濾過層
12により第3の濾過層13を通過したより細かいゴミ
26を付着するようにしている。したがって、第2の濾
過層12を通過した溶剤は綺麗に濾過されているもので
ある。もちろん、濾過層本体10の内側に装着されてい
る濾過紙7にても溶剤をさらに濾過している。このよう
に、濾過層本体10と濾過紙7との二重構造としている
ので、流体(ここでは溶剤)をより綺麗に濾過すること
ができる。
【0040】ここで、濾過層本体10の第1の濾過層1
1において、凹部21内で比較的大きなゴミ26を付着
保持しているので、フィルター本体1からゴミ26が脱
落することもほとんどなく、このゴミ26の脱落による
配管の詰まりを防止できる。そのため、フィルターケー
ス56内の圧力上昇に伴う誤動作による運転停止という
こともない。また、濾過層本体10を不織布で構成して
いるので、通気性ないし流通性が良いので、濾過紙7の
外表面に装着しても何ら支障はない。そのため、フィル
ターケース56内は余分に圧力が上昇することもなく、
圧力上昇に伴う誤動作による運転停止も生じない。
【0041】なお、ドライクリーニング機51における
フィルター本体1の交換は、フィルターケース56内の
圧力を常時監視しておき、この圧力が一定以上になった
時に自動的に運転を停止するようになっている。したが
って、濾過紙7の周面に不織布で構成した濾過層本体1
0を装着していても、濾過層本体10は通気性が良いた
め、フィルターケース56内の圧力上昇の割合も従来の
フィルター61だけの場合と変わらないものであり、し
たがって、洗濯可能回数は従来と同様である。
【0042】上記のようにしてドライクリーニング機5
1を運転していき、フィルター本体1が目詰まりを起こ
して交換を行なう場合には、従来と同様に蓋65を取り
外して行なう。そして、フィルターケース56からフィ
ルター本体1を取り出した後、フィルター本体1の濾過
層本体10の面状ファスナー23、24を外すことで、
フィルター61から濾過層本体10を容易に取り外すこ
とができる。ここで、濾過層本体10をナイロン、ポリ
エステル、ポリエチレン等の不織布で構成しているた
め、油は吸収されておらず、繊維屑、ゴミ26等だけが
付着した濾過層本体10をフィルター61から取り外す
ことになる。
【0043】そして、新しい濾過層本体10をフィルタ
ー61の濾過紙7の周面に面状ファスナー23、24に
より装着し、濾過層本体10を装着して新しくなったフ
ィルター本体1をフィルターケース56内に納装する。
そしてドライクリーニング機51の運転が再度開始可能
となる。すなわち、濾過層本体10のみを交換して、フ
ィルター61自体は交換せずに繰り返して使用(リサイ
クル化)するものである。
【0044】使用してゴミが多く付着している濾過層本
体10はそのまま廃棄しても良く、また、事業所等で洗
ってゴミを取り除いて再度使用するようにしても良い。
ここで、使用後の濾過層本体10を廃棄する場合、従来
では金属製のボディ2と濾過紙7とからなるフィルター
61ごと廃棄して産業廃棄物として埋め立てていたが、
本発明の場合には使用後の濾過層本体10の焼却が可能
である。特に、フィルター本体1の金属製のボディ2等
を用いているフィルター61は廃棄せずに再度の使用を
図り(リサイクル化)、濾過層本体10のみの廃棄であ
って、焼却処理を行なうので、廃棄コストが従来の埋立
とは異なって非常に安価となる。そのため、クリーニン
グ費用に上乗せされる廃棄コスト分も少なくて済み、結
果としてクリーニング費用を安くでき、最終的には消費
者に多大の利益を与えることができるものである。特
に、フィルター本体1を構成している主要部品の金属製
のボディ2や濾過紙7、つまりフィルター61のリサイ
クル化を図ることで、省資源化を図ることができると共
に、コストダウンをも図ることができるものである。
【0045】また、従来とは異なり、不織布からなる濾
過層本体10の廃棄は焼却するので、埋立場所も必要で
はなく、環境汚染、環境破壊を伴うこともない。さら
に、濾過層本体10を油を吸収しない不織布で構成して
いるので、油は吸収しておらず、そのため、濾過層本体
10は軽く、運搬費用も安価であり、また焼却の際にも
油を燃やさないので、空気を汚染することも非常に少な
い。
【0046】ここで、上記の実施の形態では、フィルタ
ー本体1を構成している濾過層本体10を、第1の濾過
層11、第2の濾過層12、第3の濾過層13の3層構
造とした場合について説明したが、これらに限定される
ものではない。えば、活性炭層16を備えた第3の濾
過層13のみで濾過層本体10を構成し、この第3の濾
過層13をフィルター61の濾過紙7の外表面に直接着
脱自在に装着してフィルター本体1を構成しても良い。
【0047】また、上記では第3の濾過層13に活性炭
を混入していたが、この活性炭の代わりに水分を吸収す
る粒状のシリカゲルを混入するようにしても良い。この
シリカゲルにより、油性の溶剤に混入している水分を吸
収することができ、溶剤に混入しているゴミや繊維屑と
共に、水分をも同時に除去することができる。
【0048】また、濾過層本体10を1層の濾過層で構
成した場合に、該濾過層にシリカゲルを混入するように
しても良い。さらに、濾過層本体10を2層の濾過層で
構成した場合でも、2層、あるいは何れか1層の濾過層
にシリカゲルを混入して、油性の溶剤に含まれている水
分を吸収するようにしても良い。
【0049】ここで、濾過層本体10における目の細か
さにおいて、あまり目の細かい濾過層を使用すると、流
体の流通性が悪くなるが、ある程度目の粗い濾過層を用
いても、使用しているうちにゴミなどを付着することで
目が細かくなっていき、流通性を備えた濾過層としての
機能を持たせることができるからである。したがって、
濾過層本体10を構成するものとして、特に目の粗さは
限定されるものでもなく、1層の濾過層であっても、濾
過機能としても十分である。
【0050】(第2の実施の形態) 図12は本発明の第2の実施の形態であるオイルフィル
ター本体30の斜視図を示し、また図13はオイルフィ
ルター本体30の断面図を示している。このオイルフィ
ルター本体30は車両等のエンジンの内部に循環する潤
滑油を清浄するものであり、このオイルフィルター本体
30は容器(図示せず)内に装着されるものである。
【0051】このオイルフィルター本体30の構成は、
濾過する流体が異なるものの先の実施の形態のフィルタ
ー本体1の構成と基本的に同じであり、同じ機能を発揮
する要素には同じ番号を付して詳細な説明は省略する。
ただし、車両のエンジンの容量等の大きさによりこのオ
イルフィルター本体30の大きさも当然に異なる。オイ
ルフィルター本体30は、先の実施の形態と同様にブリ
キ、ステンレス、アルミ等の金属製で一端を開口した円
筒状のボディ2の胴部3の外周面に装着されている濾過
紙8等からなるオイルフィルター86と、このオイルフ
ィルター86の濾過紙8の外表面に着脱自在に装着され
る不織布からなる濾過層本体10とで構成されている。
この濾過層本体10は、図3〜図6に示す先の実施の形
態と同じ構成となっている。ただし、エンジンの容量等
の大きさにより第1の濾過層11、第2の濾過層12及
び第3の濾過層13の目の粗さも異なる。
【0052】また、このオイルフィルター本体30は、
ガソリンエンジンやディーゼルエンジンの場合にも使用
することができるものである。ディーゼルエンジンの場
合には燃料として軽油を使用しているため、発生した不
純物が結合して大きな塊となりやすいので、濾過層本体
10の第1の濾過層11の凹部21の大きさもそれに応
じて大きくするようにしている。
【0053】ここで、この実施の形態におけるオイルフ
ィルター本体30の役目は、潤滑油(エンジンオイル)
内のカーボン粒子を除去することと、潤滑油の劣化物を
除去することである。そして、エンジンオイルによる生
成するカーボンの大きさとしては、CCクラス、CDク
ラスの潤滑油では、1μm前後〜10μmであり、CF
クラスでは、0.1μm以下(70〜80%)である。
なお、上記CCクラスの潤滑油とは、やや過酷な条件で
使用されるディーゼルエンジンに使用される潤滑油であ
り、デポジット防止性、さび・腐食防止性、スラッジ防
止性を持っている。また、CDクラスの潤滑油とは、過
酷な条件で使用されるディーゼルエンジンに使用される
潤滑油であり、ディーゼルエンジンの潤滑油に求められ
る性能を強化したものである。CFクラスの潤滑油と
は、高硫黄分(0.2%)軽油の使用を対象としたオフ
ロード用ディーゼルエンジンオイルである。なお、上記
のCCクラス、CDクラス、CFクラスといった分類
は、アメリカ石油協会(API)が定めた自動車用潤滑
油の品質規格の分類の一部である。
【0054】また、現在、各メーカーのオイルフィルタ
ーの孔径(濾過紙の目の細かさ)は変わらないが、油量
(エンジンの大小)によってオイルフィルターの大小に
て対応している。また、メインフィルターの孔径は20
μm、バイパスフィルターの孔径は5μmのものが一般
的に使用されている。したがって、オイルフィルター本
体(メインフィルター、バイパスフィルター)30に使
用する濾過層本体10の各濾過層11〜13の目の細か
さもこれに応じて使用する。
【0055】エンジン内の潤滑油は図13の矢印に示す
ように、オイルフィルター本体30の濾過層本体10、
濾過紙8から通流孔4を介して開口部31から流れ出
る。濾過層本体10の第1の濾過層11で大きな不純物
やゴミが付着し、さらに第3の濾過層13で第1の濾過
層11を通過した不純物やゴミが付着する。次に第3の
濾過層13を通過した細かい不純物やゴミが第2の濾過
層12で付着し、濾過層本体10で潤滑油は綺麗に濾過
されることになる。もちろん、濾過紙8にても潤滑油は
さらに濾過されることになる。
【0056】オイルフィルター本体30を一定期間、あ
るいは所定の走行距離に達した場合には交換するが、こ
の場合にもオイルフィルター86自体は交換せずに濾過
層本体10のみを新しい濾過層本体10と交換するだけ
である。使用した濾過層本体10は油を吸収しない不織
布で構成しているので、油は吸収しておらず、不純物や
ゴミだけを付着した濾過層本体10を廃棄する。また、
濾過層本体10を交換する場合にも、先の実施の形態と
同様に面状ファスナー23、24により着脱が容易に行
なえる。この第2の実施の形態においても、先の実施の
形態(ドライクリーニング機51のフィルター本体1)
と同様に、オイルフィルター86自体やオイルフィルタ
ー本体30全体を廃棄することなく濾過層本体10のみ
を廃棄焼却することになる。これにより先の実施の形態
と同じ効果を発揮するものである。
【0057】なお、車両等のエンジン内で使用されるオ
イルフィルター本体30においては、濾過層本体10
を、第3の濾過層13の1つの濾過層で構成するように
しても良い。
【0058】また、先の実施の形態と同様に第3の濾過
層13の活性炭の代わりにシリカゲルを混入するように
しても良い。さらに、濾過層本体10を1層の濾過層で
構成した場合に、該濾過層にシリカゲルを混入するよう
にしても良い。さらに、濾過層本体10を2層の濾過層
で構成した場合でも、2層、あるいは何れか1層の濾過
層にシリカゲルを混入して、エンジンオイルに含まれて
いる水分を吸収するようにしても良い。
【0059】(第3の実施の形態) また、図14に示すように、第1、第2の実施の形態に
おいて、第1の濾過層11と、活性炭層16と備えた第
3の濾過層13とで濾過層本体10を構成するようにし
ても良い。これら図14の場合には、濾過層本体10を
2層としているので、3層の場合よりは濾過層本体10
のコストを安価にすることができる。もちろん、何れか
1層のみの濾過層で濾過層本体10を構成すれば、さら
にコストを安価にできる。
【0060】(第4の実施の形態)第4 の実施の形態を図15及び図16に示す。この実施
の形態では、濾過層本体10を構成している第1の濾過
層11の上側の上ベース地18を切断したり、あるいは
縦糸20の上下方向の中間部分で切断して、第1の濾過
層11aを形成したものである。上記第1の濾過層11
aを、上記第1〜第3の実施の形態における第1の濾過
層11の代わりに用いるようにしても良い。この第1の
濾過層11aにおいて、縦糸20が上方に立設した状態
となり、ドライクリーニング機51においては繊維屑が
縦糸20に絡まることで、繊維屑を吸着保持することが
できる。また、オイルフィルター本体30の場合におい
ては、第1の濾過層11aにより比較的大きな不純物や
ミ等を付着保持することができる。
【0061】また、図15及び図16に示す第1の濾過
層11の縦糸20の上部は上方に向いて立設している
が、縦糸20の上部を釣り針状の形状にしても良い。な
お、上記各実施の形態の各図では、第1の濾過層11の
縦糸20は比較的間隔をあけて立設して描かれている
が、実際はもっと密に群生しているものである。また、
各縦糸20同士が絡まっている場合もある。
【0062】ところで、図17は上記第3の濾過層13
と同じ材料でもって略蜂の巣構造(ハニカム構造)で第
1の濾過層11を構成した場合の要部拡大斜視図を示し
ている。また、第2の濾過層12の材料で同様に構成す
るようにしても良い。
【0063】ところで、上記フィルター本体1、オイル
フィルター本体30に使用している濾過層本体10の材
料として、油を吸収しない不織布を用いており、不織布
(第1の濾過層11、第2の濾過層12、第3の濾過層
13)の材料としてはナイロン、ポリエステル、ポリプ
ロピレン等のいずれを用いても良い。また、濾過層本体
10の材料として不織布に限定されるものではない。例
えば、油を吸収しない他の材料としては、可撓性を備え
た合成樹脂で濾過層本体10を構成するようにしても良
い。また、濾過層本体10の第1の濾過層11だけを合
成樹脂で形成しても良い。これは第2の濾過層12は液
体の流通性が要求されるからであり、この点から第2の
濾過層12、第3の濾過層13は不織布が好適例であ
る。もちろん、コスト等の観点からは濾過層本体10を
構成する各濾過層11、12、13は不織布で構成する
のが好適例である。
【0064】また、濾過層本体10は上述のように、ド
ライクリーニング機51のフィルター本体1、車両等の
エンジン回りのオイルフィルター本体30に適用した場
合について説明したが、不純物やゴミ等の流通を阻止し
て流体を濾過する他のフィルターにも濾過層本体10を
適用することができるものである。
【0065】なお、繰り返して説明するが、フィルター
の濾過紙の外表面に合成樹脂製の不織布で濾過層本体1
0を装着する場合、任意の不織布で形成した1層の濾過
層で濾過層本体10を構成することも本発明の範囲に含
まれる。また、1層とした場合の濾過層本体10の不織
布の種類も、上記各実施の形態において説明した物に限
られず、流体内に浮遊するゴミや不純物の大きさに応じ
て適宜設定ないし変更することも本発明の範囲に含まれ
る。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、例えばドライクリーニ
ング機においては、使用後の濾過層本体を廃棄する場
合、従来では金属製のボディと濾過紙とのフィルターご
と廃棄して産業廃棄物として埋め立てていたが、本発明
の場合には濾過層本体の焼却が可能である。特に、金属
製のボディ及び濾過紙等からなるフィルターは廃棄せず
に再度の使用を図り(リサイクル化)、濾過層本体のみ
の廃棄であって、焼却処理を行なうので、廃棄コストが
従来の埋立とは異なって非常に安価となる。そのため、
クリーニング費用に上乗せされる廃棄コスト分も少なく
て済み、結果としてクリーニング費用を安くでき、最終
的には消費者に多大の利益を与えることができるもので
ある。また、従来とは異なり、不織布からなる濾過層本
体の廃棄は焼却することが可能なので、埋立場所も必要
ではなく、環境汚染、環境破壊を伴うこともない。さら
に、濾過層本体を油を吸収しない不織布で構成している
ので、従来とは違って油を吸収していない。そのため、
濾過層本体は軽く、運搬費用も安価であり、また焼却の
際にも油を燃やさないので、空気を汚染することも非常
に少ない。特に、フィルター自体のリサイクル化を図る
ことで、省資源化を図ることができると共に、コストダ
ウンをも図ることができるものである。
【0067】また、不織布で構成した濾過層本体を車両
等のオイルフィルターに適用した場合においても、オイ
ルフィルターそのものを廃棄処分とするのではなく、フ
ィルター自体はそのまま再度の利用を図り、濾過層本体
を交換するだけなので、コストを安価にでき、また、濾
過層本体の焼却もできて埋立の場合とは異なり、環境汚
染、環境破壊を伴うこともない。特に、フィルター自体
のリサイクル化を図ることで、省資源化を図ることがで
きると共に、コストダウンをも図ることができるもので
ある。
【0068】特に、濾過層本体の濾過層を1層とした場
合には、複数層とする場合よりも、コストの面で有利と
なり、例えば、3層の場合と比べて約1/3となり、ま
た、2層の場合と比べて約1/2のコストに抑えること
ができる。
【0069】また、濾過層本体にシリカゲルを混入する
ことで、油性の溶剤やエンジンオイルに含まれている水
分をも同時に吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のドライクリーニング機に
使用されるフィルター本体の分解斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態のドライクリーニング機に
使用されるフィルター本体の斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態のドライクリーニング機に
使用されるフィルター本体の濾過層本体を構成する第1
の濾過層の要部拡大平面図である。
【図4】本発明の実施の形態のドライクリーニング機に
使用されるフィルター本体の濾過層本体を構成する第1
の濾過層の要部拡大斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態のドライクリーニング機に
使用されるフィルター本体の濾過層本体を構成する第1
の濾過層の側面図である。
【図6】本発明の実施の形態のドライクリーニング機に
使用されるフィルター本体の濾過層本体の要部拡大分解
断面図である。
【図7】本発明の実施の形態のドライクリーニング機に
使用されるフィルター本体の濾過層本体に流体が流れる
方向を示す説明図である。
【図8】本発明の実施の形態のドライクリーニング機に
使用されるフィルター本体の縦方向の断面図である。
【図9】本発明の実施の形態のドライクリーニング機に
使用されるフィルター本体の横方向の断面図である。
【図10】本発明の実施の形態のドライクリーニング機
に使用されるフィルター本体の第1の濾過層にゴミを吸
着保持している状態を示す説明図である。
【図11】本発明の実施の形態のドライクリーニング機
に使用されるフィルター本体の濾過層本体の平面図であ
る。
【図12】本発明の第2の実施の形態のエンジン内で使
用されるオイルフィルター本体の斜視図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態のエンジン内で使
用されるオイルフィルター本体の断面図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態の濾過層本体の要
部拡大断面図である。
【図15】本発明の第4の実施の形態の濾過層本体を構
成する第1の濾過層の要部拡大断面図である。
【図16】本発明の第4の実施の形態の濾過層本体を構
成する第1の濾過層の要部拡大斜視図である。
【図17】本発明の第3の濾過層の材料で第1の濾過層
を形成した場合の要部拡大斜視図である。
【図18】ドライクリーニング機の正面図である。
【図19】ドライクリーニング機の溶剤の流れを示す概
略ブロック図である。
【図20】ドライクリーニング機のフィルターの収納状
態を示す分解斜視図である。
【図21】従来例のドライクリーニング機に使用される
フィルターの斜視図である。
【図22】従来例のドライクリーニング機に使用される
フィルターのボディの側面図である。
【図23】従来例のドライクリーニング機に使用される
フィルターの断面図である。
【図24】オイルフィルターが使用されているエンジン
内の概略ブロック図である。
【図25】従来例の車両等のエンジン内に使用されるオ
イルフィルターの斜視図である
【符号の説明】
1 フィルター本体 2 ボディ 4 通流孔 7 濾過紙 8 濾過 10 濾過層本体 11 第1の濾過層 12 第2の濾過層 13 第3の濾過層 16 活性炭層 19 下ベース地 20 縦糸(突起) 26 ゴミ 30 オイルフィルター本体 40 エアーフィルター本体 51 ドライクリーニング機 61 フィルター 86 オイルフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−190220(JP,A) 特開 平6−257040(JP,A) 特開 平8−173724(JP,A) 特開 昭49−106978(JP,A) 実開 平1−167309(JP,U) 実開 平3−34811(JP,U) 実開 平6−85083(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 29/11 B01D 39/14 B01D 46/24

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の孔(4)を穿孔した筒状のボディ
    (2)と、このボディ(2)の外周面に装着されゴミ
    (26)や不純物等含んだ液体を濾過する紙製の濾過紙
    (7)(8)とからなり、上記濾過紙(7)(8)及
    上記ボディ(2)の孔(4)を介して液体を濾過するフ
    ィルターにおいて、ゴミ(26)や不純物を含んだ液体
    を濾過し、活性炭(16)または粒状のシリカゲルを上
    下のシート(15)(15)でサンドイッチ構造とした
    濾過層(13)で濾過層本体(10)を構成し、この濾
    過層本体(10)の材料は油を吸収しない材料で構成す
    ると共に、濾過層本体(10)を上記濾過紙(7)
    (8)の外周面に着脱自在に装着していることを特徴と
    するフィルター。
  2. 【請求項2】 多数の孔(4)を穿孔した筒状のボディ
    (2)と、このボディ(2)の外周面に装着されゴミ
    (26)や不純物等含んだ液体を濾過する紙製の濾過紙
    (7)(8)とからなり、上記濾過紙(7)(8)及
    上記ボディ(2)の孔(4)を介して液体を濾過するフ
    ィルターにおいて、外面側に配置され比較的大きなゴミ
    (26)や不純物を濾過する第1の濾過層(11)と、
    この第1の濾過層(11)の下面側に配置され該第1の
    濾過層(11)を通過した細かいゴミ(26)や不純物
    を濾過する第2の濾過層(12)と、上記第1の濾過層
    (11)と第2の濾過層(12)との間に配置され、
    性炭(16)または粒状のシリカゲルを上下のシート
    (15)(15)でサンドイッチ構造とした第3の濾過
    層(13)とで濾過層本体(10)を構成し、この濾過
    層本体(10)の材料は油を吸収しない材料で構成する
    と共に、濾過層本体(10)を上記濾過紙(7)(8)
    外周面に着脱自在に装着していることを特徴とするフ
    ィルター。
  3. 【請求項3】 上記請求項1または請求項2の何れかで
    形成されるフィルター本体(1)は上記フィルター(6
    1)と濾過層本体(10)とからなり、ドライクリーニ
    ング機(51)における繊維屑等を取るフィルター本体
    (1)として使用していることを特徴とするフィルタ
    ー。
  4. 【請求項4】 上記請求項1または請求項2の何れかで
    形成されるフィルター本体(30)は上記フィルター
    (86)と濾過層本体(10)とからなり、車両等のエ
    ンジン内のオイルフィルター本体(30)として使用し
    ていることを特徴とするフィルター。
  5. 【請求項5】 上記濾過層本体(10)を不織布で構成
    していることを特徴とする請求項1〜請求項4にいずれ
    か記載のフィルター。
  6. 【請求項6】 上記濾過層本体(10)の第1の濾過層
    (11)をダブルラッセル構造とし、略蜂の巣の形状と
    していることを特徴とする請求項5記載のフィルター。
  7. 【請求項7】 上記濾過層本体(10)の第1の濾過層
    (11)は下ベース地(19)より多数の突起(20)
    を立設していることを特徴とする請求項1〜請求項5
    いずれか記載のフィルター。
  8. 【請求項8】 上記濾過層本体(10)の第1の濾過層
    (11)を不織布で略蜂の巣の構造としていることを特
    徴とする請求項1〜請求項6にいずれか記載のフィルタ
    ー。
  9. 【請求項9】 上記濾過層本体(10)内に水分を吸収
    するシリカゲルを混入していることを特徴とする請求項
    1〜請求項4にいずれか記載のフィルター。
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