JP2755558B2 - ドライクリーナー用カートリッジフィルター及びそのエレメント - Google Patents

ドライクリーナー用カートリッジフィルター及びそのエレメント

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JP2755558B2
JP2755558B2 JP7174953A JP17495395A JP2755558B2 JP 2755558 B2 JP2755558 B2 JP 2755558B2 JP 7174953 A JP7174953 A JP 7174953A JP 17495395 A JP17495395 A JP 17495395A JP 2755558 B2 JP2755558 B2 JP 2755558B2
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  • Filtration Of Liquid (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はドライクリーナー用カー
トリッジフィルターに関し、さらに詳しくは、ドライク
リーナーの溶剤循環経路に配置され吸着剤及びその吸着
剤を収納する二重筒状袋体をエレメントの一部としてフ
ィルターを径方向に流れる溶剤から汚染物質を除去する
ドライクリーナー用カートリッジフィルターに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、ドライクリーナーの稼働により汚
濁した溶剤を浄化して再使用するため、溶剤の循環経路
内に交換可能な分解式あるいは固定式(非分解式)のカ
ートリッジフィルターが配置されている。分解式のカー
トリッジフィルターは、通常、図6に示すように、径方
向に溶剤を通しかつ粉末または粒状の活性炭を主体とす
る吸着剤を保持可能な網材からなる二重筒状袋体101
と、袋体101の内周及び外周部を支持する内外の各支
持筒102、103と、これら支持筒の間の両端開口を
閉鎖する環状閉鎖板104、104と、複数のパッキン
105とから主に構成されている。支持外筒103の外
周側には、通常、塵埃等の不溶性汚染物の除去を行う集
塵エレメント106が配置される。
【0003】フィルター100の組立時には、袋体10
1に内筒102を挿入し、底部閉鎖板104上に外筒1
03を立てパッキン105を挿入した後、外筒103の
内側に内筒102が挿入された袋体101を収納し内筒
102を閉鎖板104の中心に固定する。次に、袋体1
01の内周開口部101aを紐101bで閉塞しポリ袋
107等から吸着剤を内筒102と外筒103の間に配
置された袋体101内に均等に充填する。所定量の吸着
剤が充填されると袋体101の紐101bを内筒102
に巻いて固く縛り吸着剤が袋体101から漏れ出ないよ
うにする。
【0004】集塵エレメント106を外筒103の外側
に上からはめ込み、パッキン105及び上部閉鎖板10
4を被せ、これら閉鎖板104を互いに締結する。この
ようにして組み立てられたフィルター100は、ドライ
クリーナーの溶剤循環経路内に配置される。袋体101
に充填された吸着剤を交換するときには、ドライクリー
ナーの設置場所で上記と逆の手順によりフィルター10
0を分解し袋体101内の吸着剤を取り出した後、上記
した手順で新しい吸着剤をフィルター100内に充填す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記したフィルター1
00は、使用するドライクリーナーの大きさに応じて設
置数が増えるため、ドライクリーナーの設置場所で上記
した吸着剤を交換する際、多量の吸着剤が床にこぼれた
り、その微粉及び溶剤が周囲に飛散及び放散され処理に
長時間を要する。特別な排気設備のないドライクリーナ
ーの設置場所で行われる上記交換作業では、作業者が吸
着剤の微粉や溶剤を吸引し易い。また、交換作業をおこ
なった設置場所が汚染され清掃等を含めた後処理にも時
間を要する。このため、作業の改善が求められている。
この発明は上記のような事情に鑑みてなされたもので、
その目的は、吸着剤の交換にかかる作業性を改善するド
ライクリーナー用カートリッジフィルター及びそのエレ
メントを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、内筒
部と外筒部との間に構成された吸着剤収納部と、この吸
着剤収納部の少なくとも一部に形成された閉鎖可能な開
口部とからなるドライクリーナー用カートリッジフィル
ターの吸着剤収納用の二重筒状袋体であって、収納部
は、吸着剤を収納部に充填した際、内筒部が閉塞しない
よう袋体を保形する、袋体の内筒部と外筒部との間に張
り渡された複数の保形部材を具備してなる吸着剤収納用
袋体が提供される。
【0007】この発明における吸着剤は、石油系及び塩
素系溶剤中の溶解性汚染物質、すなわち、ある種の色素
を有する染料、脂肪酸、不揮発性残査、水分および油等
を除去する脱色、脱臭、脱酸、脱水剤であり、通常、2
〜0.03mmの平均粒径(10〜50mesh)を有
する活性炭が好ましい。脱酸剤としては活性アルミナ等
が使用され、脱水剤としては膠質土あるいはシリカゲル
等が使用される。
【0008】この発明における二重筒状袋体とは、内筒
部及び外筒部を有する円筒形の袋体であり、紗(shee
r)、クインズコード(queens cord )、シャークスキン
(shark skin)等の織物あるいは編物、または不織布等
からなり、径方向(向心方向)、すなわち、外筒部側か
ら内筒部側に溶剤を通しかつ粉末または粒状の吸着剤を
保持可能な網状あるいは多孔状の袋体が好ましい。袋体
は、綿等の天然繊維あるいはポリエステル及びナイロン
等の合成繊維を材料とし、吸着剤の粒子が外部に散逸し
ない程度の目開き(網目)を有するものが好ましい。具
体的には、ストランドの大きさが0.05〜0.1mm
(30〜50デニール)で目開きの大きさが上述の活性
炭の通過を阻止できる程度に設定されるのが好ましい。
【0009】この発明における袋体の開口部とは、袋体
の内部、すなわち、収納部に収納される吸着剤の投入及
び排出用の開口をいい、収納部に収納された吸着剤が容
易に流出しないよう堅固に閉鎖可能な構成を有するもの
が好ましい。
【0010】この発明における保形部材とは、収納部に
吸着剤が収納された袋体の内筒部と外筒部との間を緊張
状態で張り渡すことにより、収納された吸着剤の重量、
体積で袋体底部が膨張し内筒部が閉塞されるのを抑え内
筒部及び外筒部を軸方向に下部から上部まで略同径に保
形する部材をいい、外筒部周面から内筒部の中心に向か
って放射状に張設されているのが好ましい。保形部材
は、収納部を円周方向で少なくとも4つに分割するよう
構成(円周方向に等角度間隔にて少なくとも4つを張
設)されたものが好ましい。この保形部材は、袋体と同
一の材料で形成されていてもよいし別の材料で形成され
ていてもよい。保形部材は縫製あるいは融着、接着また
は締結具の使用により袋体の内筒部と外筒部との間で張
り渡されておればよい。保形部材は、その底部から二重
筒部分の軸方向における全長の1/3を超える高さで構
成されているのが好ましく、全長の2/3を超える高さ
で構成されているのがより好ましい。吸着剤の充填を容
易にするため、保形部材の下部と二重筒底部との間は、
例えば、縫合をしないことにより、保形部材を介して隣
接する収納部内の各区画部分を連通させるのが好まし
い。
【0011】保形部材は、収納部に充填される吸着剤の
粒度より大きい目開き(網目又は網目間隙)を有する網
からなるのが好ましい。この網は、吸着剤を収納部に充
填する際、内筒部及び外筒部との間に形成される環状空
間、すなわち、収納部内を前記吸着剤が容易に移動して
周方向及び軸方向における均一な充填がなされるよう構
成された網目を有しておればよい。
【0012】この発明によれば、上記した吸着剤収納用
袋体に吸着剤を充填してなるドライクリーナー用カート
リッジフィルターエレメントが提供される。この発明に
よれば、上記したフィルターエレメントと、多数の通孔
を有し前記エレメントの袋体内筒部の内側を挿通してこ
のエレメントを支持する支持内筒と、多数の通孔を有し
前記支持内筒の外側に略同軸に配置され袋体の外筒部を
支持する支持外筒と、これら内外2つの支持筒の間の両
側開口部に設けられた閉鎖板とからなり、前記両支持筒
間を径方向に流れる溶剤から汚染物質を除去するドライ
クリーナー用カートリッジフィルターが提供される。
【0013】この発明のカートリッジフィルターは、溶
剤が支持外筒の外側から流入し袋体の吸着剤層を通過し
て支持内筒の内側から排出されるようドライクリーナー
の溶剤循環経路内に配置されるのが好ましい。この発明
における支持内筒の通孔とは、多孔板あるいは網材で構
成され、流通する溶剤の圧力に抗して支持内筒が吸着剤
の収納された袋体を支持できる程度に形成された口径を
有する孔をいう。この発明における閉鎖板とは、支持外
筒の外側から流入した溶剤が袋体の吸着剤層を不通過あ
るいは短絡しないよう溶剤を支持外筒の内側に導くため
の部材であり、両支持外筒の端部を液密に閉鎖可能であ
ることが好ましい。
【0014】ドライクリーナー用カートリッジフィルタ
ーは、支持内筒の開口部に着脱可能に装着され、吸着剤
が充填された袋体の内筒部内側を支持内筒に挿通する
際、袋体の内筒部内側の支持内筒開口部に対する挿入を
案内するキャップを具備してなるものが好ましい。この
発明におけるキャップとは、支持内筒の開口部に対して
嵌入、螺合あるいは他の係止手段により着脱可能に配設
され、吸着剤が充填された袋体の内筒部内側が支持内筒
端部に接触しないよう袋体の挿入を容易にする形状のも
のが好ましい。キャップの形状は、例えば、球冠、回転
放物体、回転楕円体、切頭円錐、切頭角錐が挙げられ
る。このキャップは、吸着剤交換のための袋体の挿入時
に常備されるようカートリッジフィルターの稼働時にお
いても溶剤の流通を阻害しないようカートリッジの一部
に装着されていてもよい。
【0015】
【作用】この発明のドライクリーナー用カートリッジフ
ィルターの組立時には、袋体の内筒部を挿通する支持内
筒と袋体の外筒部を支持する支持外筒の間に形成される
環状空間に吸着剤が充填された袋体を収納する。吸着剤
が充填された袋体は、特に内筒部の形状・配置がその内
筒部と外筒部との間に張り渡された複数の保形部材によ
り保形され、内筒部の閉塞を抑えることができ、内筒部
を支持内筒に対して容易に挿通させることができる。
【0016】保形部材が、収納部を円周方向で少なくと
も4つに分割するよう構成され(円周方向に少なくとも
4つが等角度間隔に配置され)ておれば、保形部材が形
成するこれら少なくとも4面に、内筒部の中心に集中す
る吸着剤の荷重と外筒部を押し広げるよう作用する吸着
剤の荷重の双方が均等に分散され、さらにこの荷重が内
筒部の変形を互いに打ち消す方向に作用するので、内筒
部の閉塞を略完全に抑えることができる。保形部材が、
収納部に充填される吸着剤の粒度より大きい目開きを有
する網から構成されておれば、吸着剤を開口部から収納
部に充填する際、投入された吸着剤が保形部材の網目を
通過し内筒部と外筒部との間に形成された環状空間を周
方向に広がりながら軸方向に順次堆積されていくので、
均一な充填が容易になされる。
【0017】上記した吸着剤収納用袋体に吸着剤が充填
されたエレメントは、溶剤が内外2つの支持筒の間の両
側開口部に設けられた閉鎖板に導かれ支持外筒の外側か
ら流入し吸着剤エレメントを通過して支持内筒の内側か
ら排出されるようフィルターとして組み立てられドライ
クリーナーに接続される。
【0018】ドライクリーナーの稼働により長時間使用
されたエレメントはドライクリーナーの設置場所で交換
される。不溶解性物質を除去した集塵エレメントは、新
しいものに交換され使用済の集塵エレメントは焼却処分
される。一方、溶解性物質を除去した吸着剤エレメント
は、支持内筒と支持外筒の間に収納された吸着剤が袋体
ごと抜き出される。吸着剤が充填された袋体は、ドライ
クリーナーの設置場所から移送され、例えば、賦活設備
を有する再生施設で再生され、あるいは袋体諸共、焼却
処分される。一方、再生された吸着剤、あるいは新しい
吸着剤が充填された前記袋体すなわち、吸着剤エレメン
トは、ドライクリーナーの設置場所に移送され、その場
で前記両支持筒の間に収納されフィルターとして組み立
てられる。吸着剤が充填された袋体の内筒部内側を支持
内筒に挿通する際、支持内筒の開口部にキャップを装着
しておけば、袋体の内筒部内側が支持内筒開口部に接触
することなくキャップによって案内され支持内筒に容易
に挿入される。
【0019】
【実施例】次に、本願発明の幾つかの実施例を図面に基
づいて説明する。なお、これによって、この発明が限定
されるものではない。 〔実施例1〕図1〜図2において、ドライクリーナー用
カートリッジフィルター1は、多数の通孔を有し二重筒
を形成する内・外の円筒2、3と、外筒3の外周面に配
設された集塵用エレメントとしての集塵エレメント4
と、円筒2、3及び集塵エレメント4の両端開口側を閉
塞する上・下閉鎖板5、6と、両閉鎖板5、6及び円筒
2、3で囲まれた環状空間部に充填された吸着剤エレメ
ント7とから主に構成されている。
【0020】内筒2は、ステンレス鋼を材料とする80
〜100meshの金網を外側に捲回した、例えば、孔
間隔8mm、孔径6mm、厚み1〜1.5mmのステン
レス製のパンチングメタルにより直径約8〜10cm長
さ約30〜50cmに構成された平行な円筒である。内
筒2の上部には、フィルター1を締結するためのナット
8に螺合するネジ部2aが、上閉鎖板5の内周口部5b
から突出する外周部分に形成されている。内筒2口部に
は、後述する吸着剤エレメント7の内筒部を内筒2に挿
通するときだけ装着され、吸着剤エレメント7の内筒2
口部に対する挿入を案内するキャップ30が提供されて
いる。外筒3は、上記した内筒2と同一のパンチングメ
タルにより構成された直径約20〜25cm長さ約30
〜50cmの平行な円筒である。
【0021】上閉鎖板5は、ステンレス鋼を材料とする
外径約30〜33cm内径約8〜10cmの環状板で構
成されている。内周口部5bは内筒2を挿通しかつ図示
しないパッキンを介して内筒2外周面との間で液密に封
止可能に構成されている。上閉鎖板5の外周縁部には集
塵エレメント4の縁部を支持する周面5aが形成されて
いる。下閉鎖板6は、ステンレス鋼を材料とする直径約
30〜33cmの円板で構成されており、内面中央部に
は内筒2及び外筒3の各下端を嵌合により同心上に固定
可能な図示しない各嵌合部が、外周縁部には集塵エレメ
ント4の縁部を支持する周面6aがそれぞれ形成されて
いる。
【0022】集塵エレメント4は、濾紙またはポリエス
テル樹脂を用いた不織布をつづら折りして形成され外筒
3と各外周面5a、6aの内側との間に配設可能な環状
濾材である。吸着剤エレメント7は、粒状活性炭を主体
として、活性アルミナ(脱酸剤)及び膠質土(脱水剤)
を混合した吸着剤40と、吸着剤40を収納する二重筒
状袋体20とから構成されている。
【0023】袋体20は、図3に示したように、80〜
100meshの網目を有するポリエステルまたはナイ
ロン紗を材料として構成され、内筒部21と外筒部22
の二重筒間の環状部分で構成された吸着剤収納部23
と、吸着剤収納部23の上部に形成された閉鎖可能な開
口部24を有している。内筒部21は、内筒2の直径よ
りわずかに大きい直径を有し軸方向の両端部が開口して
いる。外筒部22は外筒3と略同径かつ略同一の軸方向
長さで構成されている。
【0024】収納部23の上面には、内筒部21と外筒
部22との間に開口した開口部24が形成されている。
開口部24には、吸着剤を収納部23内に案内するスリ
ーブ25が形成されている。スリーブ25の外周には、
開口部24を閉鎖するための締結可能な一対の紐26が
固着されている。収納部23内には、保形部材としての
複数のメッシュ片27が配設されている。
【0025】それぞれのメッシュ片27は、ポリエステ
ルまたはナイロン繊維を材料として亀甲網目を形成する
よう編まれた編物片であり、6枚のメッシュ片27が収
納部23を円周方向で略均等に6分割するよう内筒部2
1と外筒部22との間に張り渡されている。メッシュ片
27は外筒部22から内筒部21の中心に向かって放射
状に張設されている。メッシュ片27の径方向の長さ
は、収納部23に吸着剤が収納された際、収納された吸
着剤の重量、体積で袋体20底部が膨張し内筒部21が
閉塞されないよう内筒部21と外筒部22を形成する各
周面の間で緊張状態を保持できるよう設定されている。
【0026】メッシュ片27の軸方向の長さは、内筒部
21及び外筒部22を軸方向で略同径に保形するため収
納部23高さの略1/2である。各メッシュ片27の下
部は、収納部23の底部との間の縫合を省くことにより
連通部29を形成している。連通部29は、吸着剤を充
填した際、最大1〜2cmの隙間が形成され連通状態が
保持されるよう構成されている。メッシュ片27は、収
納部23に充填される吸着剤の粒度よりかなり大きい目
開き(3〜6mm)を有している。袋体20は、図4に
示したように、ポリエステルまたはナイロン紗を所定の
寸法に裁断した内筒部材21a、外筒部材22aをメッ
シュ片27の両端部において所定の間隔で縫い付けた
後、各裁断片21a、22aの両端を縫い付け二重円筒
を構成している。
【0027】上記したカートリッジフィルター1は、図
5に示したように、高速で回転するドラム10を洗濯槽
11内に備えたドライクリーナー9の内部に配置され
る。洗濯槽11には、タンク12に連なる溶剤の供給路
13及び排液路14が連結されると共に、加熱器及び冷
却器を有する乾燥風の循環路(図示せず)が連結され、
上記供給路13には交換可能にカートリッジフィルター
1が設けられている。なお、15は溶剤の循環用ポン
プ、16はソープ自動投入機、17はソープタンク、1
8はコントロールユニットであり、26はカートリッジ
フィルター1を収納するケースである。循環用ポンプ1
5の作動により、溶剤がケース26内を径方向に通過し
ドラム10内を循環する。ゴミが詰まってフィルター圧
力が上昇すると、流量低下をユニット18が検知し集塵
エレメント4の交換の必要性が警報される。一方、ドラ
イクリーナー9の稼働時間が所定時間に達するとユニッ
ト18内のタイマーが作動して吸着エレメント7の交換
の必要性が警報される。
【0028】フィルター1の組立時には、ドライクリー
ナー9の設置現場において、まず、下閉鎖板6の内側主
面上に内筒2及び外筒3が嵌合により固定される(図2
参照)。次に、内筒2と外筒3の間に形成される環状空
間に、吸着剤40が充填された吸着エレメント7を収納
する。このエレメント7は、排気設備等を有する施設で
収納部23に吸着剤40を充填し開口部24を紐26で
締結し包装ケース等に梱包した後、ドライクリーナー9
の設置現場に搬送されたものである。
【0029】上記した環状空間に吸着剤40が充填され
たエレメント7を収納する際、予め内筒2の口部のネジ
部2aにキャップ30を装着する。次に、エレメント7
の内筒部21をこのキャップ30に当接して案内させな
がら内筒2に挿入する。このとき、エレメント7は、内
筒部21と外筒部22との間に均等に張り渡された複数
のメッシュ片27により保形され、内筒部21が閉塞す
ることはない。さらに、メッシュ片27が、収納部23
を円周方向で6分割するよう構成されているので、メッ
シュ片27が形成するこれら6面に、内筒部21の中心
に集中する吸着剤40の荷重と外筒部22を押し広げる
よう作用する吸着剤40の荷重の双方が均等に分散さ
れ、さらにこの荷重が内筒部21の変形を互いに打ち消
す方向に作用するので、内筒部21の閉塞を略完全に抑
えることができる。また、メッシュ片27が両筒部2
1、22間に緊張状態で張り渡されているので、吸着剤
40の重量、体積でエレメント7の底部が膨張するのを
防止される。したがって、内筒部21及び外筒部22が
軸方向に下部から上部まで略同径に保形され、内筒部2
1を内筒2に対して容易に挿通させることができる。さ
らに、エレメント7は、キャップ30に案内され内筒部
21内側が内筒3開口部に接触することなく支持内筒に
容易に挿入される。
【0030】次に、集塵エレメント4を外筒3の外側に
配置しその上から上閉鎖板5を装着する。このとき、内
筒2が上閉鎖板5の口部5bを挿通し、ネジ部2aが露
出する。このネジ部2aをナット8に螺合、締結させフ
ィルター1を完成する。フィルター1は、溶剤供給路1
3のケース26内に収納固定され、ドライクリーナー9
の稼働により溶剤がフィルター1外周部から内周部に向
かってエレメント7を通過しドラム10に戻される。
【0031】ドライクリーナー9の稼働時間が所定時間
に達するとユニット18内のタイマーの警報等により、
長時間使用された吸着剤エレメント7の交換を行なう。
このとき、まず、上記した手順の逆にフィルター1を分
解し、内筒2と外筒3の間に収納されたエレメント7を
吸着剤40諸共、両筒間の環状空間から抜き出す。円
筒、閉鎖板を除く使用済のエレメント7のみがドライク
リーナー9の設置場所から移送され、例えば、賦活設備
を有する再生施設で再生され、あるいはエレメント7ご
と焼却処分される。賦活再生された吸着剤40、あるい
は新しい吸着剤40が袋体20に充填された後、ドライ
クリーナー9の設置場所に搬送される。
【0032】袋体20に吸着剤40を充填する際、メッ
シュ片27が投入される吸着剤40の粒度より大きい目
開きを有しているので、開口部24から収納部23に投
入された吸着剤40は、メッシュ片27を通過し収納部
23内の環状空間を周方向に広がりながら軸方向に順次
堆積されていくので、均一な充填が容易になされる。こ
のため、充填途中で袋体20を揺する等の充填補助作業
が不要となり、袋体20に吸着剤40を充填する施設内
においても吸着剤40の微粉等が飛散することが著しく
低減される。
【0033】吸着剤40が充填された袋体20は、上述
したように、開口部24を紐26で締結し包装ケース等
に梱包した後、ドライクリーナー9の設置現場に搬送さ
れ、再びその場でフィルター1として上記手順により組
み立てられる。
【0034】上記実施例では、保形部材が袋体20と別
部材、すなわち、収納部23に充填される吸着剤の粒度
よりかなり大きい目開きを有するメッシュ片27で構成
されていたが、袋体20と同一材料で構成してもよい。
上記実施例では、吸着剤エレメント7の外側に集塵エレ
メント4を配置したが、例えば、フィルター1を直列で
複数配設する場合には後段のフィルター1について集塵
エレメント4を省略してもよい。この場合、内外筒2,
3、閉鎖板5,6の径を適宜設定すればよい。
【0035】
【発明の効果】この発明のドライクリーナー用カートリ
ッジフィルターでは、吸着剤が充填された二重円筒状の
袋体が、その内筒部と外筒部との間に張り渡された複数
の保形部材により保形されるので、内筒部の閉塞を抑え
ることができ、内筒部を支持内筒に対して容易に挿通さ
せることができる。
【0036】保形部材が、収納部を円周方向で少なくと
も4つに分割するよう構成されておれば、保形部材が形
成するこれら少なくとも4面に、内筒部の中心に集中す
る吸着剤の荷重と外筒部を押し広げるよう作用する吸着
剤の荷重の双方が均等に分散され、さらにこの荷重が内
筒部の変形を互いに打ち消す方向に作用するので、内筒
部の閉塞を略完全に抑えることができる。保形部材が、
収納部に充填される吸着剤の粒度より大きい目開きを有
する網から構成されておれば、吸着剤を開口部から収納
部に充填する際、投入された吸着剤が保形部材の網目を
通過し内筒部と外筒部との間に形成された環状空間を周
方向に広がりながら下部から上部に向かって順次堆積さ
れていくので、従来のように吸着剤の充填作業の途中で
袋体を揺する等の補助動作が不要となり均一な充填が容
易になされる。
【0037】ドライクリーナー用カートリッジフィルタ
ーが、吸着剤が充填された袋体の内筒部内側を支持内筒
に挿通する際、支持内筒の開口部に装着可能なキャップ
を有しておれば、袋体の内筒部内側が支持内筒開口部に
接触することなくキャップに案内されて支持内筒に容易
に挿入される。
【0038】このように、本願発明では、排気設備等を
有する施設で袋体に予め吸着剤が充填され、吸着剤が充
填された袋体を支持内筒に容易に挿入することができる
ので、特別な排気設備のないドライクリーナーの設置場
所においても、吸着剤およびその微粉が周囲に散逸する
ことなく交換が行われ、清掃等の後処理が軽減されるの
で交換作業に要する時間が大幅に短縮される。また、ド
ライクリーナーの設置場所と吸着剤を充填する施設の間
で、袋体に吸着剤が充填されたエレメントのみを往復さ
せるだけでよいので、吸着剤の交換にかかる作業性が著
しく改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるドライクリーナー用
カートリッジフィルターの一部破断部分を含む斜視図。
【図2】図1のカートリッジフィルターの構成部材およ
び組立手順を示す斜視図。
【図3】図1のカートリッジフィルターの袋体の斜視図
(吸着剤未充填時)。
【図4】図3の袋体の製造を説明する図。
【図5】図1のカートリッジフィルターが配設されるド
ライクリーナーの概略系統図。
【図6】従来のカートリッジフィルターの構成部材およ
び組立手順を示す、図2に対応する斜視図。
【符号の説明】
1 フィルター 2 内筒 3 外筒 5 上閉鎖板 6 下閉鎖板 7 吸着剤エレメント 9 ドライクリーナー 10 ドラム 20 袋体 21 内筒部 22 外筒部 23 収納部 24 開口部 27 メッシュ片(保形部材) 30 キャップ 40 吸着剤
フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭55−111511(JP,U) 実開 昭60−49911(JP,U) 実開 平8−637(JP,U) 実公 平1−16490(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 27/02 B01D 15/00 B01D 24/10 B01D 35/027 D06F 43/08

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内筒部と外筒部との間に構成された吸着
    剤収納部と、この吸着剤収納部の少なくとも一部に形成
    された閉鎖可能な開口部とからなるドライクリーナー用
    カートリッジフィルターの吸着剤収納用の二重筒状袋体
    であって、 前記収納部は、吸着剤を収納部に充填した際、内筒部が
    閉塞しないよう袋体を保形する、袋体の内筒部と外筒部
    との間に張り渡された複数の保形部材を具備してなる吸
    着剤収納用袋体。
  2. 【請求項2】 保形部材が、収納部を円周方向で少なく
    とも4つに分割する請求項1に記載した吸着剤収納用袋
    体。
  3. 【請求項3】 保形部材が、収納部に充填される吸着剤
    の粒度より大きい目開きを有する網からなる請求項1ま
    たは2に記載した吸着剤収納用袋体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3に記載した吸着剤収納用袋
    体に吸着剤を充填してなるドライクリーナー用カートリ
    ッジフィルターエレメント。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載したフィルターエレメン
    トと、多数の通孔を有し前記エレメントの袋体内筒部の
    内側を挿通してこのエレメントを支持する支持内筒と、
    多数の通孔を有し前記支持内筒の外側に略同軸に配置さ
    れ袋体の外筒部を支持する支持外筒と、これら内外2つ
    の支持筒の間の両側開口部に設けられた閉鎖板とからな
    り、前記両支持筒間を径方向に流れる溶剤から汚染物質
    を除去するドライクリーナー用カートリッジフィルタ
    ー。
  6. 【請求項6】 支持内筒の開口部に着脱可能に装着さ
    れ、吸着剤が充填された袋体の内筒部内側を支持内筒に
    挿通する際、袋体の内筒部内側の支持内筒開口部に対す
    る挿入を案内するキャップを具備してなる請求項5に記
    載したドライクリーナー用カートリッジフィルター。
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