JP3139565U - 電子タグリーダライタ - Google Patents

Abstract

【課題】検出距離を大きく取れ、しかも掌を向けるだけでアンテナ面を容易に検出面とし得、取扱性に優れた電子タグリーダライタを提供する。
【解決手段】リードライト回路、制御回路部等を内蔵するケース本体２を腕輪４により手首に装着するようにした電子タグリーダライタにおいて、腕輪部４を腕輪方向に直交する方向に延設して手甲部５を設け、この手甲部５にアンテナ１５を形成した構造とし、手首に腕輪部４によりケース本体２を装着した状態で手甲部５及びアンテナ１５が手の甲上部に位置するようにし、この状態で電子タグに対しリード／ライト動作を行う。
【選択図】 図２

Description

この考案は、手首に装着して電子タグとの間でデータを授受するのに好適な電子タグリーダライタに関する。

商品などに付された電子タグとの間でデータの授受を行うために人間が所持する電子リーダライタが使用される。

この人間が所持するリーダライタとしては、近年図８に示すものが市販されている。この電子タグリーダライタは、ケース本体５１と、このケース本体５１にリード線５２、コネクタ５３によって接続されるアンテナ部５４と、ケース本体５１を手首に装着するための腕輪５５と、から構成されている。ケース本体５１内には、リードライト用通信回路、制御用ＣＰＵ等の回路部が収納されている。アンテナ部５４内には、アンテナ５６が配置され、リード線５２によりケース本体５１内のリードライト用通信回路に接続されている。また、アンテナ部５４には、指に装着するための指輪５７が一体的に形成されている。

この電子タグリーダライタを使用する際は、腕輪５５を手首に装着し、指輪５７を中指に装着する。電子タグのデータを読み取るため、指輪５７と一体のアンテナ部５４のアンテナ５６を電子タグに対面するように姿勢を向けて、読取動作を行う。

また、手首に装着して使用する他のタイプの電子タグリーダライタとして、本願の考案者が、アンテナを腕輪状にして、ケース本体外に設けるものを創出し、すでに実用新案登録を受けている（例えば特許文献１参照）
実用新案登録第３１３２８８６号公報

上記した図８に示すようにケース本体に、外付けの指輪型保持部を持つアンテナを用いているものは小型化が出来るが、指に装着している際、アンテナ部、指輪部分は硬い物体や水を始め、機器にとって障害の要因となる物に触れる機会が多く、また作業によっては指輪であっても支障になることもあるため、日常生活で違和感なく利用できるようにするためには、なお不便な点もある。また、アンテナが指輪型であるので、検出距離が小さく、リードライト動作を精度良く行わせるために、アンテナを保持する指を確実に電子タグに近づけることが必要である。上記特許文献１に記載のものは、検出感度が小さいという問題は解決し、実用化し得たが、腕輪式のアンテナであるため、電子タグの設置状況によってはリードライト時にアンテナ面を電子タグの方向に向けるのに、ややコツを要するという、問題が残されていた。

この考案は、上記問題点に着目してなされたものであって、検出距離（リードライト可能距離）を小さくすることなく、しかも掌を向けるだけでアンテナ面を容易に検出面とし得、取扱性に優れた電子タグリーダライタを提供することを目的とする。

この考案の電子タグリーダライタは、リードライト回路と制御回路部とを内蔵するケース本体と、リードライト回路よりの電磁波を送信し、あるいは外部よりの電磁波を受信するアンテナと、ケース本体を手首に装着する腕輪とを備えるものにおいて、ケース本体の手首装着時に手の甲を覆う手甲部を、前記ケース本体に固着形成し、かつ、この手甲部に前記アンテナを配設してなることを特徴とする。

この考案において、前記手甲部は、前記腕輪と一体的に形成することができる。

また、この考案において、前記手甲部は、２枚の可撓性のシートが重ね合わされてなり、この２枚のシート間に、前記アンテナを配するとよい。

また、この考案において、 前記アンテナを保持する絶縁性材からなる支持部材を、前記アンテナに沿って設けると良い。

また、この考案において、」前記支持部材は、平面視馬蹄形状の板体であり、この板体の長手方向に凹溝を形成し、この凹溝に前記アンテナを保持してもよい。

また、この考案において、前記支持部材は、平面視馬蹄形状の板体であり、前記アンテナは導体薄板で構成し、前記板体の長手方向に貼着してもよい。

この考案によれば、ケース本体の手首装着時に手の甲を覆う手甲部を、前記ケース本体に固着形成し、かつ、この手甲部に前記アンテナを配設しているので、掌を電子タグの配置面に向けることにより、手甲部のアンテナ面を、そのまま電子タグとの通信可能領域にあわせることができ、操作に格別の困難を伴うことなく、容易にデータのリードライトを行うことができる。

以下実施の形態により、この考案をさらに詳細に説明する。

図1は、この考案の一実施形態を示す電子タグリーダライタの外観を示す平面図、図２は同底面図である。図1、図２に示す電子タグリーダライタ１は、構造上、ケース本体２と、このケース本体２を固着保持する腕輪・手甲部３とから構成されている。

腕輪・手甲部３は、ケース本体２を手首に装着するための腕輪部４と、アンテナを配置する手甲部５と一体的に構成している。

腕輪・手甲部３は、手甲部５に形成される網目部６を除く上面側のシート７と、下面側のシート８が重ねて構成され、重ね合わせ部の端部をシート９により縁取り縫製している。シート７は硬質で、可撓性のあるビニールシートを、シート８は布地を、シート９は軟性のビニールシートを使用している。

腕輪部４の中央部分から手甲部５の手元にかけた箇所にケース本体２が固設されている。ケース本体２は、上部ケース２ａと下部ケース２ｂとからなり、下部ケース２ｂに回路部を収納している。このケース本体２を腕輪・手甲部３に装着するのに、上部ケース２ａを,上面側から、下部ケース２ｂを下面側から腕輪・手甲部３に挟み込むようにし、ネジ１０によって、保持している。

腕輪部４は、本体ケース２の位置から手甲部５の延設方向とは直交する方向の一方に延説し、先端にリング金具１１を設けた短い帯部１２と、ケース本体２より前記帯部１２とは逆方向に延設された長手状の帯部１４を備えている。帯部１４の上面側に、ビニールシート７の上面にファスナ接着機能を有するシート１４ａが積層され、さらに、帯部１４の上面側先端に面ファスナ１３を設けている。

手甲部５には、ビニールシート７と布地８との間に手甲部５の外周縁近くに沿う態様で、アンテナ１５が配置されている。ここでは、図５に示すようにアンテナ１５は、断面円形の１本の導線を使用している。このアンテナ１５は馬蹄形のリング状の形状をしており、この形状を変形させることなく安定に保持するためにアンテナ１５に沿って，断面視円形の樹脂製の絶縁体棒１６を配置し、アンテナ１５を保持している。

ケース本体２のアンテナ接続端子よりリード線１６ａ，１６ｂでそれぞれ布地８に開けた穴１７ａ、１７ｂを経てアンテナ１５の両端に電気的に接続している。

なお、裏面の布地８側では、ケース本体２を覆う被布１８が設けられている。

また、ケース本体２には、図３に示すように電子タグリーダライタモジュール２４と、制御用のＣＰＵモジュール２５と、外部のＰＣ（パソコン）、携帯電話器、ＰＤＡ等の機器とデータの授受を行うＩ／Ｏインタフェース２６と、これら電子タグリーダライタモジュール２４と制御用のＣＰＵモジュール２５、Ｉ／Ｏインタフェース２６に電源を供給する電池２７とを備え、図示は省略するが本体ケース２内で回路基板上に実装されている。もっとも、ケース本体２内に備えた各回路は、それ自体良く知られたものである。

この実施形態電子タグリーダライタでは、最も特徴とするところは、腕輪部に一体的に設けた手甲部にアンテナを形成し、腕輪部を手首に装着したときに、手甲部に配置したアンテナが、使用者の手の甲上面に位置するように構成したことである。

この実施形態電子タグリーダライタを使用する際に、使用者は、この電子タグリーダライタ１の手甲部５を手の甲上に乗せて図４に示すような姿勢とし、腕輪部４のリング金具１１に長手状帯部１４の先端を通し、その先端を折り返して、面ファスナ１3を帯部１４の面ファスナシート１４ａに接着させる。このように手首に装着することにより、手甲部５内のアンテナ１５の送受信方向が、掌の向く方向に向くことになり、アンテナ１５は電子タグに対しリードライトが容易な方向（通信可能領域）に配置される。

なお、上記実施形態において、アンテナ１５に対して馬蹄形状の絶縁体棒１６を外側に設けた例を示したが、これとは逆に絶縁帯棒１６をアンテナ１５の内側に来るように配置しても良い。

また、アンテナを安定に保持する他の例として図６に示すように、幅方向中央で長手方向に凹溝３１を有する馬蹄形の帯板（絶縁基板）３２を設け、この凹溝３１にアンテナ15を嵌め込むようにしても良い。

また、アンテナを安定に保持する他の例として、図7に示すように、アンテナ３５を印刷配線による導体薄板として、馬蹄形の絶縁基板３３上に形成してもよい。この場合、アンテナ３５を形成した馬蹄形の絶縁基板３３を図１、図２と同様に、ビニールシート７と布地８間に挟み込んでも良いし、この絶縁基板３３をビニールシート7の下面に貼着し、アンテナ３５の表面は絶縁シートで被覆し、布地8は省略するようにしてもよい。

また、上記実施形態においては、腕輪部と手甲部とを一体的な腕輪・手甲部として説明したが、他の実施形態として、腕輪部と手甲部とは別体に構成し、手甲部はケース本体に固着するようにしてもよい。

この考案の一実施形態に係る電子タグリーダライタを示す外観平面図である。 同実施形態電子タグリーダライタを示す外観底面図である。 同実施形態電子タグリーダライタの回路構成を示すブロック図である。 同実施形態電子タグリーダライタを手首に装着した状態を示す外観平面図である。 同実施形態電子タグリーダライタにおける図２のＡ―Ａ線で切断した断面を示す図である。 同実施形態電子タグリーダライタのアンテナと保持部材の他の例を示し，（ａ）はその平面図、（ｂ）はその側面図である。 同実施形態電子タグリーダライタのアンテナと保持部材の他の例を示し，（ａ）はその平面図、（ｂ）はその側面図である。 従来の電子タグリーダライタの一例を示す外観斜視図である。

符号の説明

１ 電子タグリーダライタ
２ ケース本体
３ 腕輪・手甲部
４ 腕輪部
５ 手甲部
７ ビニールシート
８ 布地
１１ リング金具
１２ 短尺帯部
１３ 面ファスナ
１４ 長尺帯部
１４ａ 面ファスナシート
１５、３５ アンテナ
１６ 保持用絶縁体棒
１６ａ、１６ｂ リード線
１８ 被布
２４ 電子タグリーダライタモジュール
２５ ＣＰＵモジュール
２６ Ｉ／０インタフェース
２７ 電池
３１ 凹溝
３２、３３ 絶縁基板

Claims (6)

1. リードライト回路と制御回路部とを内蔵するケース本体と、リードライト回路よりの電磁波を送信し、あるいは外部よりの電磁波を受信するアンテナと、前記ケース本体を手首に装着する腕輪とを備える電子タグリーダライタにおいて、
   前記ケース本体の手首装着時に手の甲を覆う手甲部を、前記ケース本体に固着形成し、かつ、この手甲部に前記アンテナを配設してなることを特徴とする電子タグリーダライタ。
2. 前記手甲部は、前記腕輪と一体的に形成されてなることを特徴とする請求項１記載の電子タグリーダライタ。
3. 前記手甲部は、２枚の可撓性のシートが重ね合わされてなり、この２枚のシート間に、前記アンテナを配してなることを特徴とする請求項１又は請求項２記載の電子タグリーダライタ。
4. 前記アンテナを保持する絶縁性材からなる支持部材を、前記アンテナに沿って設けてなることを特徴とする請求項１、請求項２、又は請求項３記載の電子タグリーダライタ。
5. 前記支持部材は、平面視馬蹄形状の板体であり、この板体の長手方向に凹溝を形成し、この凹溝に前記アンテナを保持してなることを特徴とする請求項４記載の電子タグリーダライタ。
6. 前記支持部材は、平面視馬蹄形状の板体であり、前記アンテナは導体薄板で構成し、前記板体の長手方向に貼着してなることを特徴とする請求項４記載の電子タグリーダライタ。