JP2007051965A - 携帯機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 大きな内部モジュールを配置することができるとともに小型化及び薄型化を図ることができ、しかも、携帯時における使用態様に適した機能を有する携帯機器を提供する。
【解決手段】 本発明の携帯機器10は、所定方向に交差する姿勢で配置された橋梁部11tを前記所定方向の中間部の表面に備えたベース部材11と、前記ベース部材11の表面上に装着され、前記橋梁部11tの表面上から前記所定方向の両側にそれぞれ配置される二つのカバー部材12,13と、前記ベース部材11と前記カバー部材12,13の間において、前記橋梁部11tの裏側を貫通し、前記橋梁部11tの前記両側に亘り収容配置された内部モジュール14と、を具備することを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】 本発明の携帯機器10は、所定方向に交差する姿勢で配置された橋梁部11tを前記所定方向の中間部の表面に備えたベース部材11と、前記ベース部材11の表面上に装着され、前記橋梁部11tの表面上から前記所定方向の両側にそれぞれ配置される二つのカバー部材12,13と、前記ベース部材11と前記カバー部材12,13の間において、前記橋梁部11tの裏側を貫通し、前記橋梁部11tの前記両側に亘り収容配置された内部モジュール14と、を具備することを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は携帯機器に係り、特に、腕装着型携帯機器、或いは、携帯表示機器として構成する場合に好適な機器の構造に関する。
一般に、腕時計、ダイバーズコンピュータ等の腕装着型携帯機器(電子機器)は、表示部を備えた本体と、この本体に接続されたバンド部とを備えている。バンド部は金属や皮革等からなり、本体を腕に保持するように構成されている。
一方、腕に沿って湾曲してなるケース構造を有し、本体とバンドが一体化されたリストバンド状の腕時計のコンセプトが発表されている。このような構造は、従来の本体とバンドを備えた腕時計とは大きく異なるデザインを可能とするものであり、しかも、従来のように本体寸法に制約を受けないため、きわめて大きな表示面積を確保することができる点で画期的なものである。
セイコーウォッチ株式会社 "腕時計の表示技術を革新 電子インク技術を応用した未来型ウオッチを開発" [onlune] 平成17年3月、インターネット [平成17年6月24日検索] <URL:http://www.seiko-watch.co.jp/press/baseworld/prb_2005/04.html>
セイコーウォッチ株式会社 "腕時計の表示技術を革新 電子インク技術を応用した未来型ウオッチを開発" [onlune] 平成17年3月、インターネット [平成17年6月24日検索] <URL:http://www.seiko-watch.co.jp/press/baseworld/prb_2005/04.html>
しかしながら、前述のケース構造を備えた腕時計では、大きな表示面積を確保するために、湾曲したケース構造の内部にその湾曲方向に沿って大きな表示領域を備えた内部モジュールを収容しなければならないと同時に、小型化及び薄型化を図る必要があり、さらに、腕時計としての基本的な機能、例えば、防水機能やメンテナンス性を確保しなければならないが、従来の腕時計と同様の構造では、上記のような種々の要件を満たすことができないという問題点がある。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、大きな内部モジュールを配置することができるとともに小型化及び薄型化を図ることができ、しかも、携帯時における使用態様に適した機能を有する携帯機器を提供することにある。
斯かる実情に鑑み、本発明の携帯機器は、所定方向と交差する姿勢で配置された橋梁部を前記所定方向の中間部の表面に備えたベース部材と、前記ベース部材の表面上に装着され、前記橋梁部の表面上から前記所定方向の両側にそれぞれ配置される二つのカバー部材と、前記ベース部材と前記カバー部材の間において、前記橋梁部の裏側を貫通し、前記橋梁部の前記両側に亘り収容配置された内部モジュールと、を具備することを特徴とする。
この発明によれば、橋梁部の裏側を貫通し、橋梁部の両側に亘るように内部モジュールを配置することにより、小型化及び薄型化を図りつつ、所定方向に沿った広い範囲に内部モジュールを収容することが可能になる。また、ベース部材の表面上に装着された二つのカバー部材を橋梁部の表面に直接若しくは間接的に密接させることで、二つのカバー部材を独立してベース部材に装着する構造により組み立て性やメンテナンス性を充足しつつ、個々のカバー部材の装着部分における密閉性、防水性を得ることが可能になるため、携帯機器としての基本機能を確保することができる。
さらに、内部モジュールを橋梁部の裏側に貫通させた構造とすることにより、内部モジュールの熱変形や寸法のばらつき等に基づく撓みを可能にしつつ内部モジュールを保持することができるため、内部モジュールに機械的ストレスを与えずに収容することができる。また、所定方向の中間部に橋梁部を設けることでベース部材の断面2次モーメントを大きくすることができるため、曲げ剛性を高めることが可能になる。特に、橋梁部の表面上に二つのカバー部材が独立して装着される場合には、ベース部材の橋梁部はカバー部材による支持力を得ることができないが、上記の橋梁部による曲げ剛性の増大により、上記のカバー部材による支持力の欠如を補償することができるので、全体に亘って充分な剛性を確保することが可能になる。
本発明において、前記ベース部材は前記所定方向にその裏側へ向けて湾曲した形状に構成されていることが好ましい。これによれば、腕などにそのまま装着して用いることが可能になる。
本発明において、前記ベース部材は前記所定方向に延長した形状に構成されていることが好ましい。これによれば、所定方向に長い内部モジュールをコンパクトに収容することが可能になる。特に、所定方向に長く、かつ、所定方向に湾曲した形状とすることにより、腕等にブレスレットのように装着することができるコンパクトな携帯機器を構成できる。
本発明において、一方の前記カバー部材は表示窓を有し、前記内部モジュールは、前記表示窓を通して視認可能な表示体を有することが好ましい。これによれば、内部モジュールの表示体により表示窓を通して表示を視認可能な表示機器を実現できる。
本発明において、前記内部モジュールは、他方の前記カバー部材に被覆され、前記表示体に導電接続された配線基板をさらに有することが好ましい。これによれば、他方のカバー部材を取り外すことにより、表示体に導電接続された配線基板に容易にアクセスできる。
本発明において、前記橋梁部は、前記ベース部材の表面のうちの少なくとも外縁部と連続した表面形状を備えていることが好ましい。これによれば、ベース部材の表面の外縁部と橋梁部とが連続した表面形状を有することにより、二つのカバー部材とベース部材との間の密閉性を容易に高めることができる。例えば、パッキンを介してカバー部材とベース部材を密閉する場合でも、パッキンとベース部材の外縁部及び橋梁部との間の当接面を連続的に構成できるので、密閉性、防水性を高めることができる。
本発明において、前記ベース部材は楕円に沿った湾曲形状を有し、前記橋梁部は、前記楕円の短軸との交点よりも長軸との交点に近い部分に沿った中途領域に設けられていることが好ましい。この中途領域(端部以外の領域)には着脱時等において応力が集中しやすいが、橋梁部がこの領域に設けられていることにより、この最も曲率半径の小さい領域の断面2次モーメントを増大させて曲げ剛性を高くすることができるため、湾曲形状を確実に維持することができるとともに、全体構造の薄肉化を図ることができる。また、楕円の長軸との交点の近傍に橋梁部が設けられることで、橋梁部の裏側に設けられた貫通部を直線状に構成することが可能になるとともにその貫通距離を短く構成できるので、内蔵モジュールの挿通作業が容易になる。
本発明において、前記内部モジュールは少なくとも前記所定方向に湾曲可能な可撓性を有することが好ましい。内部モジュールをベース部材の所定方向に湾曲可能な可撓性を有するものとすることで、内部モジュールを橋梁部の裏側に挿通させる作業が容易になる。また、ベース部材が湾曲形状を有する場合には、内部モジュールをベース部材の湾曲形状に沿って撓ませることにより、容易に内部モジュールをケース内に収容することができる。また、内部モジュールをベース部材及び二つのカバー部材に適合した特殊な湾曲形状とする必要がなくなり、内部モジュールの低コスト化及び組み立て作業の容易化を図ることができるため、製造コストを低減できる。
本発明によれば、所定方向の広い範囲に沿って大きな内部モジュールを配置することができるとともに小型化及び薄型化を図ることができ、しかも、携帯時における使用態様に適した機能を有する携帯機器を提供できるという優れた効果を奏し得る。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は本発明に係る携帯機器の実施形態の構造を示す概略斜視図、図2は同携帯機器の湾曲方向に沿った断面を示す縦断面図、図3は図2に示す部分Sa〜Seの各断面構造を示す断面図(a)〜(e)である。本実施形態の携帯機器10は、人体に装着して用いる装着型機器であり、また、内部に電子回路を内蔵した電子機器でもある。より具体的には、腕に装着して用いる腕装着型電子機器である。この腕装着型電子機器としては、例えば、腕時計、ダイバーズコンピュータ、ストップウォッチ、血圧計その他の人体センシング機器などが挙げられるが、それらの具体的な機能に関する記述は省略する。
この携帯機器10は、湾曲した帯状のベース部材11と、このベース部材11の表面側に装着された二つのカバー部材12,13とを備えている。また、ベース部材11とカバー部材12,13によって形成されるケース構造の内部には、内部モジュール14が収容されている。
ベース部材11はステンレス鋼などの金属、合成樹脂等によって構成され、自立的に(すなわち、標準的な重力以外の応力を受けていない状態で)湾曲形状を保持可能な剛性を備えている。ベース部材11は略C字状に湾曲した形状を備え、具体的には、腕(特に手首部)の外周にほぼ沿った湾曲形状、或いは、楕円にほぼ沿った湾曲形状を有している。
ベース部材11は、図2に示す楕円Xにほぼ沿った湾曲形状を有し、楕円Xの長軸との交点の一つXaを楕円Xの中心角(長軸と短軸の交点を中心点とする角度)が0度であるとした場合、中心角が0度から270度の近傍(260〜300度)までの範囲において伸びている。すなわち、上記の一つの交点Xaから短軸との交点Xb及びもう一つの長軸との交点Xcを通過し、もう一つの短軸との交点Xdの近傍まで、楕円Xに沿った形状(略楕円弧形状)を有している。
より具体的には、一方の端部に、やや曲率半径の小さい(曲率半径が22〜26mm程度の)湾曲領域Aと、この湾曲領域Aに接続され、湾曲領域Aよりも曲率半径の大きい(曲率半径が47〜51mm程度の)湾曲領域Bと、この湾曲領域Bに接続され、湾曲領域Bよりも曲率半径の小さい(曲率半径が22〜26mm程度の)湾曲領域Cと、湾曲領域Cに接続され、湾曲領域Cよりも曲率半径の大きい(曲率半径が54〜58mm程度の)湾曲領域Dと、湾曲領域Dに接続され、湾曲領域Dよりも曲率半径の小さい(曲率半径が22〜26mm程度の)湾曲領域Eと、この湾曲領域Eに接続され、平坦に構成された平坦領域Fとを備えている。
ベース部材11は、上述のように自立的に形状を保持できる剛性を有するが、或る程度の弾性をも有し、着脱時等において人手により多少変形できるものとすることが好ましい。また、ベース部材11はプレス加工や鍛造加工等で製造できるが、その湾曲形状の精度を高めるためには、金属等の素材のブロック体(或いは板状体)から放電加工等によって上述の湾曲形状に切り出して製造することが望ましい。
図4はベース部材11の一部を示す平面図である。ベース部材11の湾曲方向(すなわち長手方向)の一部には、ベース部材11の湾曲方向(長手方向)と交差する(図示例では直交する)姿勢で橋梁部11tが設けられている。この橋梁部11tは、図3(b)にも示すように、その裏側に湾曲方向に貫通する貫通部11sを伴っている。橋梁部11tは、上記楕円Xの中心角200度の近傍(180〜220度)の中途領域に形成されている。橋梁部11tはベース部材11の幅方向に伸び、その両端がベース部材11の外縁部11xに接続されている。この橋梁部11tは、一体の部材の表面にT溝フライス等の工具を用いた切削加工を両側から施すことにより貫通部11sを貫通させることによって形成することができる。また、貫通部11sを形成すべき部分にドリル等の穿孔具で貫通孔を形成し、この貫通孔にワイヤーを挿通させた状態でワイヤカット加工を施すことによっても上記と同様に橋梁部11tを形成できる。さらに、橋梁部11tをベース部材11とは別部材で作成し、ベース部材11に対して溶接、溶着、接着等の任意の方法で固定してもよい。
橋梁部11tの表面はベース部材11の外縁部11xに対して連続する表面形状を有している。図示例の場合、橋梁部11tの表面は幅方向(図4の上下方向)には平坦で、湾曲方向(図4の左右方向)にはベース部材11全体の湾曲形状にほぼ沿って湾曲している。ただし、橋梁部11tとこれが接続するベース部材11の外縁部11xとが連続的な表面形状を有していればよく、例えば、橋梁部11tの表面が平坦面であってもよい。ここで、表面形状が連続するとは、一般的なパッキンによって密閉できる範囲未満の曲率半径を有する曲折部を有しないことを言う。
カバー部材12は、楕円Xの中心角0度〜200度の近傍(180〜220度)までの範囲に延在するように構成され、この範囲のベース部材11の表面上に装着される。カバー部材12は、ステンレス鋼などの金属や合成樹脂等で構成された枠体12aと、この枠体12aの内側に構成された表示窓12bとを有する。表示窓12bは枠体12aに嵌合固定された透明素材(ガラスや透明樹脂)で構成されている。ただし、表示窓12bは素材の存在しない開口で構成されていてもよく、また、カバー部材12全体が透明素材で構成されていても構わない。そして、図3(a)に示すように、表示窓12bを通して後述する内部モジュール14の表示体14aを視認できるように構成されている。
カバー部材12の裏面の外縁部にはパッキンボックスが構成され、このパッキンボックスに閉曲線状(矩形枠状)のパッキン15(図7参照)が収容され、このパッキン15を介してベース部材11とカバー部材12が密接している。ただし、パッキン15はベース部材11に設けられたパッキンボックスに収容されていてもよいなど、何らかの態様でベース部材11とカバー部材12がパッキン15を介して密接していればよい。そして、ベース部材11とカバー部材12は止めねじ17で固定されている。
また、カバー部材13の裏面の外縁部にも上記と同様のパッキンボックスが構成され、このパッキンボックスに閉曲線状(矩形枠状)のパッキン16(図7参照)が収容され、このパッキン16を介してベース部材11とカバー部材13が密接している。ただし、パッキン16はベース部材11に設けられたパッキンボックスに収容されていてもよいなど、何らかの態様でベース部材11とカバー部材13がパッキン16を介して密接していればよい。そして、ベース部材11とカバー部材12は止めねじ17で固定されている。
図5は内部モジュール14の平面図である。内部モジュール14は、表示体14aと、配線基板14bとが導電接続された帯状に構成され、全体が少なくとも上記ベース部材11の湾曲方向に可撓性を有している。
表示体14aは、2枚の透明な可撓性フィルムの内面にそれぞれ透明電極を形成し、これらの可撓性フィルム間に電気光学物質、たとえば、透明な液体とともに、相互に逆の電界方向に向けて移動する異なる色相の粒子(例えば、白い粒子と黒い粒子)を収容したマイクロカプセルを多数含有したもの(例えば、Eインク社の電子インク)を配置してなる。この表示体14aは、透明電極間に印加する電圧の極性を変えることによって、高いコントラストで所望の表示を形成することができる。表示体14aは、上記ベース部材11の湾曲方向に伸びた帯状の表示領域14xを備えている。なお、表示体14aは液晶表示パネルや有機ルミネッセンスパネルで構成されていてもよい。
配線基板14bはポリイミド樹脂等からなるフレキシブル基板であり、基板上若しくは基板内に配線が形成されている。配線基板14bの端部には表示体14aの端子が導電接続された端子部14cが設けられている。また、配線基板14bの表面上にはICチップその他の電子部品14yが実装されている。さらに、配線基板14bの表面上にはスイッチ接続用の電極(パッド)14z、14vが設けられ、また、電池接続用の電極(パッド)14w、14uも形成されている。
内部モジュール14は、表示体14aがカバー部材12の内部に配置され、配線基板14bがカバー部材13の内部に配置されるように、ベース部材11とカバー部材12,13の間に収容される。ここで、内部モジュール14は、図3(b)に示すように、ベース部材11の橋梁部11tの裏側に形成された貫通部11sを通過して、この橋梁部11tの湾曲方向両側に延在するように配置される。ここで、貫通部11sには、内部モジュール14の配線基板14bのうち、上記表示体14aに導電接続される端子部14cが設けられる領域が挿通されるように構成することが好ましい。これによって、表示体14aの一部が橋梁部11tによって覆われることがなくなるとともに、配線基板14bにおける電子部品14yの実装領域、スイッチ接続用の電極14z、14vの形成領域などを回避することができるので、貫通部11sの厚みを小さくすることができるため、橋梁部11tが設けられた部分、すなわち、橋梁部11tと貫通部11sが厚み方向に併設された領域の厚みを低減することができる。
なお、図示例では、加工を容易にするために、また、内部モジュール14の挿通作業を容易にするために、貫通部11sに臨む内底面を平坦に形成しているが、この内底面をベース部材11の湾曲形状に対応した湾曲面としてもよい。
この橋梁部11tの表面は、上記カバー部材12,13の端部とパッキン15,16を介して密接している。橋梁部11tの表面は上述のようにベース部材11の外縁部と連続した表面を構成しているので、パッキン15,16と橋梁部11t及びベース部材11の外縁部との間にすき間が生じにくくなるため、ベース部材11とカバー部材12によって構成されるケース構造の内部空間、並びに、ベース部材11とカバー部材13によって構成されるケース構造の内部空間がそれぞれパッキン15,16によって確実に密閉される。
カバー部材13には開口部13aが設けられ、この開口部13a内に、配線基板14b上に形成された電極14z、14vに導電接続されたスイッチ端子18Aと、このスイッチ端子18Aとカバー部材13との間に枠状に介在する合成樹脂等からなる絶縁枠18Bとが取り付けられ(嵌合固定され)ている。スイッチ端子18Aは、コイルばね18Cを介して上記の電極14z、14vに導電接触している。コイルばね18Cは、スイッチ端子18Aの底部に開口する収容穴18hの内部に収容された円筒状の部分18eと、この部分18eの下部に接続され、下方に向けて縮径する円錐台状の部分18fとを有し、円錐台状の部分18fが収容穴18hの開口縁で脱出しないように保持されている。
コイルばね18Cは、螺旋状のコイル構造が円筒状の部分18eでは導電接触圧を確保するための弾性力を発揮するように圧縮状態で収容穴18h内に収容され、円錐台状の部分18fは常時密に巻回された状態となるように構成されて、その先端が電極14z、14vに当接している。この円錐台状の部分18fは、常時密に巻回された状態とすることにより形状変化しないように構成され、これにより電極14z,14vとの間の導電接触の安定性が確保されている。
装着者がスイッチ端子18A及びその周囲のカバー部材13に指等で触れると、スイッチ端子18Aに導電接続された電極14z、14vの電位が変化してスイッチ操作が検出され、これによって配線基板14b上に構成された所定の回路によって所定の動作、例えば、表示体の表示内容の切替、設定操作などが実行される。
図6は、カバー部材15を除去したときの露出部位を示す概略斜視図である。配線基板14b上には電池保持枠19A及び電極端子19Bが固定され、図1及び図3(e)に示す電池19Cを電池保持枠19A内に収容すると、電池19Cの底面に設けられた電極が配線基板14b上に設けられた上記電極14wに導電接触し、また、電池19Cの側面に設けられた電極が電極端子19Bを介して配線基板14b上の上記電極14uに導電接触するようになっている。
なお、カバー部材13は、配線基板14bの厚みに合わせた凹凸状の内面形状を有し、これによってベース部材11とカバー部材13によって画成される内部空間の厚みが場所によって異なることとなるように構成されている。例えば、図3(c)に示すように、配線基板14b上に電子部品14yが実装されている部分では内部空間の厚みが大きく確保されているが、図3(d)に示すように、電子部品14yが実装されていない部分では内部空間の厚みは配線基板14bの厚さよりやや大きい程度とされる。
以上説明した実施形態においては、略C字状に湾曲した携帯機器10の湾曲形状の開口部分を通して腕(特に手首部)に装着することができる。従来の腕時計やダイバーズコンピュータ等の腕装着型携帯機器とは異なり、装着部(腕)に沿って帯状(ブレスレット状)に構成された極めて斬新なデザインを実現できる。そして、装着部に沿った湾曲方向に長い表示領域を確保しつつ、小型化・薄型化を図ることができる。さらに、内部モジュール14は一体に構成されているので、部品点数が少なく、組み立て作業も容易である。内部モジュール14は全体的に湾曲方向に可撓性を有する(すなわち、表示体14aと配線基板14bの双方が湾曲方向の可撓性を有する)ので、ケース構造に適合した状態で内部に収容することができる。
特に、本実施形態では、ベース部材11に橋梁部11tを設け、この橋梁部11tに共に密接される二つのカバー部材12,13をベース部材11の表面側に装着してなるケース構造を有するので、表示部分と回路部分(或いは電池部分)を別々に開閉することができるとともに、それぞれの密閉性或いは防水性を確保することが可能になる。
また、上記の橋梁部11tの裏側に内部モジュール14が余裕を持って挿通された状態とされているので、内部モジュール14をベース部材11に保持しつつ、熱変形や寸法のばらつきにより内部モジュール14が撓むことのできるように構成されている。したがって、内部モジュール14が機械的ストレスを受けにくくなる。
さらに、橋梁部11tはベース部材11の断面2次モーメントを増大させるので、橋梁部11tを設けた部分の剛性を高めることができる。ここで、橋梁部11tが楕円Xに沿った湾曲形状のベース部材11に設けられる場合、楕円Xの短軸との交点Xb、Xdよりも長軸との交点Xcに近い領域に沿った中途領域、すなわち、端部以外の領域に設けられていることにより、応力の集中する当該中途領域の剛性を高めることができるので、湾曲形状を容易に維持することができ、また、湾曲形状を維持するためのベース部材11の厚みを低減することができる。特に、橋梁部11tが設けられた位置においては二つのカバー部材12と13が別々にベース部材11に装着されるため、カバー部材12,13の支持力を得ることができなくなるが、橋梁部11tが設けられることによる断面2次モーメントの増大で剛性が高められることが、カバー部材12,13の支持力の欠如を補う形になるので、好都合である。
また、橋梁部11tを楕円Xの短軸との交点Xb、Xdよりも長軸との交点Xcに近い領域に沿った中途領域に設けることにより、曲率半径が小さい場所に橋梁部11tが形成されることとなるので、貫通部11sを図示例のように直線状に形成することが可能になるとともに、その貫通距離を短く構成できるため、内蔵モジュール14の挿通作業を容易に行うことができるようになる。
尚、本発明の携帯機器は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、湾曲した形状を有するのであれば、ケース構造の中心角範囲が実施形態よりも小さくても大きくてもよい。また、ケース構造の全体が湾曲している必要はなく、一部が平坦に構成されていてもよく、或いは、湾曲部分が存在しなくても構わない。さらに、湾曲形状の開口部分に連結具を着脱可能に構成し、上記開口部分を閉鎖できるように構成してもよい。カバー部材は少なくとも二つ設けられていればよく、3以上のカバー部材が存在しても構わない。また、本発明は、上記実施形態のように腕装着型の機器に限らず、例えば、ヘアバンドのように頭部に装着するものなど、種々の態様で構成できる。
10…装着型携帯機器、11…ベース部材、11s…貫通部、11t…橋梁部、11x…外縁部、12…カバー部材、12a…枠部材、12b…表示窓、13…カバー部材、13a…開口部、14…内部モジュール、14a…表示体、14x…表示領域、14b…配線基板、14c…端子部、14y…電子部品、14z,14v…電極、14w,14u…電極、15,16…パッキン、17…止めねじ、18A…スイッチ端子、18B…絶縁枠、18C…コイルばね、19A…電池保持枠、19B…電極端子、19C…電池
Claims (8)
- 所定方向に交差する姿勢で配置された橋梁部を前記所定方向の中間部の表面に備えたベース部材と、
前記ベース部材の表面上に装着され、前記橋梁部の表面上から前記所定方向の両側にそれぞれ配置される二つのカバー部材と、
前記ベース部材と前記カバー部材の間において、前記橋梁部の裏側を貫通し、前記橋梁部の前記両側に亘り収容配置された内部モジュールと、
を具備することを特徴とする携帯機器。 - 前記ベース部材は前記所定方向にその裏側へ向けて湾曲した形状に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯機器。
- 前記ベース部材は前記所定方向に延長した形状に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯機器。
- 一方の前記カバー部材は表示窓を有し、前記内部モジュールは、前記表示窓を通して視認可能な表示体を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の携帯機器。
- 前記内部モジュールは、他方の前記カバー部材に被覆され、前記表示体に導電接続された配線基板をさらに有することを特徴とする請求項4に記載の携帯機器。
- 前記橋梁部は、前記ベース部材の表面のうちの少なくとも外縁部と連続した表面形状を備えていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の携帯機器。
- 前記ベース部材は楕円に沿った湾曲形状を有し、前記橋梁部は、前記楕円の短軸との交点よりも長軸との交点に近い部分に沿った中途領域に設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の携帯機器。
- 前記内部モジュールは少なくとも前記所定方向に湾曲可能な可撓性を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の携帯機器。
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