JP3139115B2 - ナフタリンの水素化精製方法 - Google Patents

ナフタリンの水素化精製方法

Info

Publication number
JP3139115B2
JP3139115B2 JP04072860A JP7286092A JP3139115B2 JP 3139115 B2 JP3139115 B2 JP 3139115B2 JP 04072860 A JP04072860 A JP 04072860A JP 7286092 A JP7286092 A JP 7286092A JP 3139115 B2 JP3139115 B2 JP 3139115B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
naphthalene
catalyst
hydrorefining
tetralin
nitrogen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04072860A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05229971A (ja
Inventor
泰行 瀧川
博昭 谷口
友則 加藤
秀俊 諸富
卓郎 岩間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
JFE Engineering Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Engineering Corp filed Critical JFE Engineering Corp
Priority to JP04072860A priority Critical patent/JP3139115B2/ja
Publication of JPH05229971A publication Critical patent/JPH05229971A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3139115B2 publication Critical patent/JP3139115B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C7/00Purification; Separation; Use of additives
    • C07C7/148Purification; Separation; Use of additives by treatment giving rise to a chemical modification of at least one compound
    • C07C7/163Purification; Separation; Use of additives by treatment giving rise to a chemical modification of at least one compound by hydrogenation

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粗ナフタリン中に含ま
れる硫黄及び窒素化合物を、水素化処理により除去して
精製ナフタリンを製造するナフタリンの水素化精製方法
に関するものである。
【0002】
【従来技術及びその問題点】粗ナフタリン、特にコール
タールの分留により得られる95%ナフタリンは、通常
数千ppmの硫黄化合物と数百ppmの窒素化合物を不
純物とし含有している。これらを除去して精製ナフタリ
ンを得る方法としては、(1)酸により洗浄する方法
(文献:タール工業ハンドブック)、(2)晶析による
方法(特公昭47−47023、タール工業ハンドブッ
ク他)、(3)白土処理(特公昭47−47022)な
どが知られており、工業的にも実施されている。しか
し、これらの方法はユーティリティその他精製費用が大
きかったり、大量の排水が発生したり、窒素、硫黄の除
去率が不充分だったりするなど問題が多く、そのため製
品純度の向上を目的に前記処理の組合せ法などが発表さ
れているが、その様な複雑なプロセスは益々精製費用を
高くしている。このような状況下で、より単純・安価・無
公害で窒素及び硫黄の存在量10ppm以下まで除去可
能なナフタリン精製方法の出現が望まれている。
【0003】一方、ベンゼン類や石油製品の水素化精製
と同様に、ナフタリンの水素化精製についても古くから
数多くの研究がなされている。しかしながら、ナフタリ
ン環がベンゼン環よりはるかに活性なため、ナフタリン
の水素化精製時は脱硫や脱窒反応と並行して、又はむし
ろこれらの目的反応に優先して核水素化反応が起こり、
テトラリン、デカリンが副生し、さらに、それらの分解
によるアルキルベンゼン類が副生するため、精製ナフタ
リンの収率が著しく低下するという問題がある。従っ
て、粗ナフタリンの精製に水素化処理を採用する場合
は、軽度の水素化処理と酸及び/又はアルカリ洗浄など
の薬洗処理を組合せる方法(特開昭61−5752
7)、水素化処理後に圧搾処理や白土処理を行なう方法
(特開昭54−144249、特公昭60−5873
3、62−2567)などが提案されている。一方、ナ
フタリンの核水添でテトラリンを製造する技術(特公昭
50−38100、56−1293)も公知であるが、
この場合は原料ナフタリンの90%以上が核水添されテ
トラリンとして取り出される。
【0004】我が国で現在工業的に大規模に製造されて
いる精製ナフタリンは、晶析法を中心とするプロセスで
製造されている。そのナフタリン純度は99%以上であ
るが、残存硫黄を数百〜千ppm程度も含有する。従っ
て防虫剤用、無水フタル酸用、β−ナフトール製造用な
どの用途には使用可能であるものの、イソプロピルナフ
タリン製造用などアルキル化反応原料用として使用する
場合は、アルキル化触媒を劣化させるために未だ問題が
あり、アルキル化触媒の劣化を抑えるためには、通常、
窒素及び硫黄の存在量を10ppm以下にすることが必
要となる。従って、この規準を満足するような高度精製
ナフタリンを得るためには、上記のように種々の処理法
を組合せざるを得ないというのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は粗ナフタリ
ン、特に硫黄化合物や窒素化合物の共存量が多いタール
系粗ナフタリンの水素化精製において、窒素化合物や硫
黄化合物の残存量が10ppm以下となり、かつ高めら
た精製ナフタリン収率を与える水素化精製方法を提供す
ることをその課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するため、鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成す
るに至った。すなわち、本発明によれば、硫黄化合物や
窒素化合物を含む粗ナフタリンを水素化精製する方法に
おいて、比表面積200〜400m2/g、細孔容積
0.37〜0.57ml/g、平均細孔径55〜90Å
を有し、全細孔の50%以上が細孔径55〜90Åの範
囲に分布すると共に、細孔径90Åを超える細孔が全細
孔の15%以下であるシャープな細孔分布を持ち、かつ
コバルト及びモリブデンを酸化物として合計で11〜2
5重量%含有するコバルト−モリブデン−アルミナ触媒
を用いることを特徴とするナフタリンの水素化精製方法
が提供される。
【0007】本発明で用いる触媒はそれ自体公知のコバ
ルト−モリブデン−アルミナ系触媒であるが、一般の重
質油脱硫用触媒とは異なり、高金属含有率で、かつ、シ
ャープな細孔分布を有することを特徴とする。すなわ
ち、本発明の触媒は、コバルト及びモリブデンを酸化物
として11〜25重量%、好ましくは15〜20重量%
含有する。触媒の金属含有率がこの範囲を逸脱すると、
核水添反応を抑制しつつ脱窒素・脱硫反応を行わせるこ
とが困難になる。コバルトとモリブデン使用割合は、C
oO/MoO3の重量比で0.05〜0.7、好ましく
は0.25〜0.28の範囲にするのがよい。
【0008】本発明で用いる触媒は、比表面積200〜
400m2/g、好ましくは230〜300m2/g、細
孔容積0.37〜0.57ml/g、好ましくは0.4
5〜0.5ml/g、平均細孔径55〜90Åを有し、
全細孔の50%以上、好ましくは60%以上が細孔径5
5〜90Åの範囲に分布し、さらに、細孔径90Åを超
える細孔が全細孔の15%以下、好ましくは10%以下
であるシャープな細孔分布を有する。比表面積が200
2/gより小さいと活性が低く、一方、400m2/g
を超えるとコーキングが起りやすくなる。また、細孔容
積が0.57ml/gを超えると、脱窒素・脱硫活性が
悪くなる。平均細孔径は、大きすぎればナフタリン核の
水添や副生テトラリンの水素化分解が活発となるほか、
コーキングの生成が著しくなる等の問題がある。また、
平均細孔径が小さすぎる場合は硫黄や窒素を含む分子の
浸入が困難となるから、脱硫反応や脱窒反応の生起率が
低下し、ナフタリンの効果的な水素化精製ができなくな
る。
【0009】本明細書に示した触媒物性において、表面
積は窒素沸点での窒素吸着量から求められるBET表面
積を示したものであり、細孔容積は窒素吸着法で求めた
ものである。また、細孔分布は水銀圧入法で測定したも
のであり、カルボエルバー社製ポロシメーター2000
を用いた。
【0010】本発明により粗ナフタリンを水素化精製す
る場合、その1つの実施態様においては、前記触媒の存
在下、粗ナフタリンと水素とを220〜265℃の反応
温度で反応させる。反応温度がこれより低くなると、脱
硫・脱窒素反応が円滑に超らず、水添油中の硫黄(S)
及び窒素(N)の含有率を10ppm以下に規定するこ
とが難かしくなる。一方、反応温度が265℃を超える
ようになると、ナフタリンの核水素が活発になり、テト
ラリンの副生量が多くなるとともに、テトラリンの水素
化分解も起るようになる。また、この粗ナフタリンの水
素化精製において、その水素分圧は10〜40kg/c
2、好ましくは10〜30kg/cm2の範囲である。
水素分圧が10kg/cm2より低いと、脱硫・脱窒素
反応が円滑に起らず、一方、40kg/cm2を超える
と、ナフタリンの核水添が生じやすくなる。LHSV
(液体空間速度)は1h-1以下、好ましくは0.5〜
0.1h-1の範囲である。LHSVが1h-1より大きく
なると、脱硫・脱窒素反応を円滑に進行させるのが困難
になる。また、LHSVは0.1以上にするのがよく、
それより小さくなると、水素化精製効率が低くなりすぎ
るとともに、ナフタリンの核水添も生じやすくなる。水
素/ナフタリンモル比は、2以上、好ましくは2〜6の
範囲である。
【0011】この方法においては、ナフタリンの核水添
率を30%以下、好ましくは20%以下に規定する。ナ
フタリンの核水添率は、前記した反応温度、水素分圧、
LHSV及びH2/ナフタリンモル比を前記範囲におい
て適当に選ぶことにより容易に調節することができ、こ
のナフタリンの核水添率を前記範囲に規定することによ
り、水素化精製処理におけるナフタリン及び水素の損失
を抑え、精製ナフタリン収率を高い水準に保持すること
ができる。原料粗ナフタリンには、テトラリンやデカリ
ン等のナフタリン核水素化物を混入することができ、こ
れによってナフタリンの核水添を抑制することができ
る。ナフタリン核水添物の混入量は、粗ナフタリン1重
量部に対し、0.1〜0.8重量部、好ましくは0.2
〜0.4重量部の割合である。なお、ナフタリンの核水
添率は、原料油中のナフタリンが核水添されて他の物質
に変換される割合(%)を示すもので次式により表わさ
れる。 ナフタリン核水添率=B/A×100(%) A:原料油中のナフタリンの重量 B:原料油中のナフタリン重量から水添油中のナフタリ
ン重量を差引いた重量
【0012】本発明により粗ナフタリンを水素化精製す
る他の実施態様においては、前記の触媒の存在下、粗ナ
フタリンと水素とを、350〜420℃、好ましくは3
70〜400℃で反応させる。この場合、水素分圧は5
〜40kg/cm2、好ましくは10〜30kg/c
2、ガス/液比(Nm3/kl)は、100〜200
0、好ましくは300〜1000の範囲である。この方
法においては、反応温度及び水素分圧を調節して、ナフ
タリンの核水添率を30%以下、好ましくは20%以下
に規定する。この規定により、水素化精製処理における
ナフタリン及び水素の各損失を抑え、精製ナフタリン収
率を高い水準に保持することができる。原料粗ナフタリ
ンには、テトラリンやデカリン等のナフタリン核水素化
物、好ましくはテトラリンを混合することが有利であ
る。これらのものは、ナフタリンの水素化精製におい
て、ナフタリンの核水添を抑制する作用を示す。原料粗
ナフタリンに対するナフタリン核水素化物の混入量は、
粗ナフタリン1重量部に対し、0.1〜0.8重量部、
好ましくは0.2〜0.4重量部の割合である。
【0013】反応温度は420℃以下に規定するのが良
く、420℃を超えるようになると、テトラリンの熱分
解や、コーク生成が著しくなるので好ましくない。水素
分圧は、一般に、40kg/cm2以下であり、これよ
り高くなると、ナフタリン含有量の高い水添油を得るた
めには、反応温度を著しく高くする必要が生じるので好
ましくない。水素化精製に際してのガス/液比(Nm3
/kl)は、100〜2000、好ましくは300〜1
000の範囲である。本発明における反応条件は、得ら
れる水添油の組成がその温度における平衡組成の±10
%の範囲になるようにコントロールするのが実用的であ
る。粗ナフタリンの水素化精製を前記のようにしてテト
ラリンを粗ナフタリンに添加して行う場合、得られる水
添油からそれに含まれるテトラリンを蒸留処理等の分離
法で分離し、これを再び粗ナフタリンに対する添加用テ
トラリンとして循環使用するのが好ましい。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、粗ナフタリンから、硫
黄及び窒素がそれぞれ10ppm以下にまで除去された
純白の精製ナフタリンを、ナフタリン及び水素の各損失
を抑えて、収率よく得ることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を代表的な実施例と比較例によ
って具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によ
って制限されるものではない。なお、本発明の実施例と
比較例は、内径19.4mm、長さ3205mmのステ
ンレス製外部電気加熱式反応器、2塔の気液分離器及び
プランジャーポンプ、水素ボンベ、及び調圧弁からなる
連続水添装置を使って行った。また、反応器内には各実
験に応じた水添用触媒200mlを、電気炉の中心に分
布するように充填し、さらに触媒層の上下に1/16イ
ンチ径のセラミックボールを充填した。触媒充填部位の
反応温度は、反応器中心部に通した外径8mmのパイプ
内に設置した5本の熱電対で測定し、5分割した外部ヒ
ーターで温度を調節した。水素はボンベ詰めのものを窒
素で希釈し、濃度90%の水素ガスとして使用した。原
料油と水素の供給は下向流方式で行った。触媒の活性向
上法として公知の予備硫化は、触媒層を濃度3%の硫化
水素(残りは窒素)で15Kg/cm2に加圧し、33
0℃の温度に3時間保持する方式によって行った。ま
た、予備硫化後一旦200℃まで下げ、ウェッティング
(wetting)を行った。使用した触媒の特性を表
1に示す。原料粗製ナフタリン及び水添油の組成分析は
ガスクロマトグラフ(島津製作所製GC16A、DB−
WAXカラム60m、ヘリウムキャリアガス圧3Kg/
cm2、100℃から2℃/minで220℃まで昇温
させる昇温法)で行い、窒素及び硫黄の分析はドーマン
製微量N・S分析計を用いた。また、実施例及び比較例
に記載したG/Lは、供給するガスと液体の比を示した
ものであり、ガスはNm3を、液体は供給温度における
容量(kl)を使用して算出した。
【0016】
【表1】
【0017】実施例1 粗ナフタリンとして、ナフタリン96.4wt%、エチ
ルベンゼン0.6wt%、硫黄分(S)5700pp
m、窒素分(N)655ppmの成分組成を有するコー
ルタール由来のものを用いた。この粗ナフタリン1重量
部に対して、約1wt%のデカリンを含むテトラリン
0.4重量部を混合して、表2に示す成分組成の供給油
(A)を作り、これを、触媒(NKK−1)を用い、表
2に示す条件で水素化精製し、表2に示す性状の水添油
を得た(実験No1〜2)。また、供給油(A)を前記
粗ナフタリン〔供給油(B)〕に代えて表2に示す条件
で水素化精製を行った(実験No3)。この実験No3
では、反応温度が高いことから、テトラリンの副生が多
くなるものの、残存窒素及び残存硫黄は非常に低くなる
利点がある。
【0018】実施例2 実施例1で示した供給油(A)を、触媒(NKK−3)
を用い、表2に示す諸条件で水素化精製した(実験N
o.4〜5)。その結果を表2に示す。
【0019】
【表2】
【0020】比較例1 供給油(A)を、触媒(NKK−2)を用い、表3に示
す諸条件で水素化精製した(実験No.6〜8)。その
結果を表3に示した。この場合には、触媒の細孔特性が
不適なため、良好な結果が得られなかった。
【0021】比較例2 供給油(A)を、触媒(NKK−4)を用い、表3に示
す諸条件で水素化精製した(実験No.9〜11)。そ
の結果を表3に示した。この場合には、触媒の細孔物性
が不適なため、良好な結果が得られなかった。
【0022】参考例1 供給油(A)を、触媒(NKK−1)を用い、表3に示
す条件で水素化精製した(実験No12)。その結果を
表3に示した。この場合には、反応温度が高すぎるた
め、テトラリンの副生量が多くなり良好な結果が得られ
なかった。
【0023】参考例2 供給油(A)を、触媒(NKK−3)を用い、表3に示
す条件で水素化精製した(実験No13)。その結果を
表3に示した。この場合には、反応温度が高すぎるた
め、テトラリンの副生量が多くなり、良好な結果が得ら
れなかった。
【0024】
【表3】
【0025】実施例3 供給油(B)(精製ナフタリン)を触媒(NKK−1)
を用い、水素分圧13.5kg/cm2、LHSV=
0.4、G/L=1000の条件下(実験No14〜1
5)で実験を行い表4の結果を得た。すなわち、359
℃、389℃ともにナフタリン、テトラリンの濃度が各
温度における平衡組成となり、窒素及び硫黄濃度が1〜
2ppmと低く、ナフタリンの水素化精製条件として好
適であった。なお、359℃の実験では平衡組成の関係
でナフタリンの損失がやや大きい。
【0026】実施例4 実施例3において、原料油としてあらかじめ390℃の
平衡組成に調製した油(ナフタリン:68.4wt%、
テトラリン:29.5%、デカリン:0.2%、S:3
920ppm、N:230ppm)を用いた以外は同様
にして実験を行った。その結果を表4に示す。この場
合、水添前後のナフタリン、テトラリンの濃度にほとん
ど変化はなく、N・S濃度だけが1〜2ppmと低くな
った。
【0027】実施例5 実施例3において、あらかじめナフタリン3:テトラリ
ン7に調製した油(ナフタリン:29.3%、テトラリ
ン:69.2%、デカリン:0.7%、S:1560p
pm、N:90ppm)を用いた以外は同様にして実験
を行った。その結果を表4に示す。ナフタリン、テトラ
リンの濃度は390℃の平衡組成に到達しており、N・
S濃度は1ppmである。LHSV=0.4とLHSV
=0.2では組成に差がなく、十分に平衡に到達してい
ることがわかる。
【0028】
【表4】
【0029】実施例6 実施例3において、触媒として表1に示したNKK−3
を用いた以外は同様にして実験を行った(温度389
℃、実験No19)。この場合にも、得られる水添油の
組成はナフタリン7に対しテトラリン約3の割合であ
り、残存N,Sは非常に低く、1ppm以下であった。
【0030】実施例7 水素分圧:13.5kg/cm2、LHSV:0.4h
-1、G/L:380Nm3/kl、T=390℃の条
件でNKK−1の触媒の高温でのライフテストを実施し
た。その結果を表5に示す。1000hrを越えても油
組成に変化はなく、触媒の劣化やいわゆるコーキングも
実験後のXPSやEPMA試験では認められなった。
【0031】
【表5】
フロントページの続き (72)発明者 諸富 秀俊 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 岩間 卓郎 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−85960(JP,A) 特開 平5−17376(JP,A) 特開 平3−74336(JP,A) 特開 昭64−90038(JP,A) 特開 昭61−57527(JP,A) 特開 昭60−202738(JP,A) 特公 昭48−11322(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 7/163 C07C 15/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫黄化合物や窒素化合物を含む粗ナフタ
    リンを水素化精製する方法において、比表面積200〜
    400m2/g、細孔容積0.37〜0.57ml/
    g、平均細孔径55〜90Åを有し、全細孔の50%以
    上が細孔径55〜90Åの範囲に分布すると共に、細孔
    径90Åを超える細孔が全細孔の15%以下であるシャ
    ープな細孔分布を持ち、かつコバルト及びモリブデンを
    酸化物として合計で11〜25重量%含有するコバルト
    −モリブデン−アルミナ触媒を用いることを特徴とする
    ナフタリンの水素化精製方法。
JP04072860A 1992-02-24 1992-02-24 ナフタリンの水素化精製方法 Expired - Fee Related JP3139115B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04072860A JP3139115B2 (ja) 1992-02-24 1992-02-24 ナフタリンの水素化精製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04072860A JP3139115B2 (ja) 1992-02-24 1992-02-24 ナフタリンの水素化精製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05229971A JPH05229971A (ja) 1993-09-07
JP3139115B2 true JP3139115B2 (ja) 2001-02-26

Family

ID=13501527

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04072860A Expired - Fee Related JP3139115B2 (ja) 1992-02-24 1992-02-24 ナフタリンの水素化精製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3139115B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011083701A (ja) * 2009-10-15 2011-04-28 Jx Nippon Oil & Energy Corp 水素源不純物に対する抗被毒特性に優れた水添触媒及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011083701A (ja) * 2009-10-15 2011-04-28 Jx Nippon Oil & Energy Corp 水素源不純物に対する抗被毒特性に優れた水添触媒及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05229971A (ja) 1993-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1044130C (zh) 加氢异构化处理来自费-托工艺的进料的方法
US3114701A (en) Catalytic hydrodenitrification process
JP2008163097A (ja) 重質油の水素化分解方法
JPS63190835A (ja) アセチレン類の選択的水素化用の改良方法
KR20080108140A (ko) 방향족 화합물의 수소화
JP2002531682A (ja) 低硫黄/低芳香族留出油の製造
US3144404A (en) Hydrotreating process and apparatus
JP3843345B2 (ja) 貴金属およびシリカ−アルミナをベースとした触媒、および重質仕込物の水素化異性化による処理方法
JP3139115B2 (ja) ナフタリンの水素化精製方法
JP4304353B2 (ja) 選択的水素化処理に次ぐ分離によるナフタレンの精製方法
US3152981A (en) Hydrogenation process employing hydrogen absorbed by the feed
FR2932177A1 (fr) Procede d'hydrogenation selective sur un catalyseur contenant de l'or.
JP3139114B2 (ja) ナフタリンを水素化精製する方法
CN101492605B (zh) 一种页岩油加氢工艺方法
SU490295A3 (ru) Способ гидроочистки асфальтенсодержащего нефт ного сырь
CN112125993B (zh) 一种聚乙烯醚液相加氢精制的方法
US2198153A (en) Hydrogenation of maleic anhydride
GB1596959A (en) Selective hydrogenation of c2-minus fractions
CN1415705A (zh) 一种优质柴油的生产方法
US2485044A (en) Vinyl acetate production
US4914074A (en) Catalyst composition
IL29678A (en) Process of hydrogenating benzene
JP2000265177A (ja) 重質油の水素化処理方法
WO2022210162A1 (ja) 触媒およびシクロペンテンの製造方法
JPS6157880B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees