JP3139085B2 - イオン濃度の定量装置および定量方法 - Google Patents

イオン濃度の定量装置および定量方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生態細胞等の組織内の
特定の化学物質を対象とするイオン濃度の定量装置なら
びに定量方法に関する。
【0002】
【従来の技術】生態細胞内の特定の化学物質、例えばカ
ルシウムを対象とするイオン濃度の定量は、細胞を研究
するうえで重要な技術である。
【0003】すなわち、細胞の刺激応答反応は、細胞内
に存在する無機イオンの濃度勾配を利用した機構によっ
て営まれており、中でもカルシウムイオンは、生態細胞
の組織内の情報伝達物質の一つで、細胞活動を制御する
ためには、カルシウムイオン濃度を調節することが必要
であるといわれている。言い換えれば、カルシウムイオ
ン等のイオン濃度の定量は生理機能解明の一助となる重
要な研究手段である。
【0004】イオンの励起濃度の定量は、一般に蛍光試
薬を組織に添加し、発する蛍光を解析することにより行
なうのが一般的である。例えばカルシウムイオン濃度の
定量は、Indo-1あるいはFura-2と呼ばれる蛍光試薬が用
いられる。Indo-1の場合、紫外(UV)の1波長光励起によ
り発した蛍光を2つの異なった蛍光波長で強度検出す
る。Fura-2の場合、UVの2つの異なった波長光励起によ
り発した蛍光を各々の励起波長について強度検出する。
それぞれの場合において、検出した2つの蛍光強度信号
のレシオ値は励起光量や蛍光試薬による褪色の影響を受
けずカルシウムイオン濃度に比例しており、カルシウム
イオン濃度の定量が可能となる。
【0005】従来、前記のような2つの蛍光強度信号か
らレシオ値を取る場合、アナログ割り算器によりハード
的に実行するか、A/D変換した後にマイクロコンピュ
ータによりソフト的に割り算を実行し、カルシウムイオ
ン濃度の定量値を得ていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術では、アナログ割り算器によりハード的
にレシオ値を算出する前者では、分母にある電圧範囲の
制限や周波数特性のために高精度を望めず、また、動態
を得るために必要な10MHz以上でレシオ演算をするこ
とも困難で、精度と速度とで性能が不足する場合があ
り、また、ソフト的にレシオ値を算出する後者では、高
精度の演算は可能であるが、演算時間がかかり、演算速
度は極端に遅い。
【0007】近年、生物,医学界では、組織内のカルシ
ウムイオン濃度分布の変化をリアルタイムで画像として
とらえたいという要望が高まっており、そのためにはレ
シオ演算を数MHz〜数十MHzで演算処理しなければなら
ず、前記のごときイオン濃度の求め方では、このような
要望に応えることができないという問題点があった。
【0008】本発明は、このような従来の技術が有する
問題点に着目してなされたもので、イオン濃度をあらわ
すレシオ値を高速かつ正確に求め、生態細胞等の組織内
のカルシウム等のイオン濃度の定量を数十MHzでも高精
度に求めることができるようにして上記問題点を解決し
たイオン濃度の定量装置および定量方法を提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、 1 組織内の特定の化学物質に反応して2つの蛍光強度
信号を検出する蛍光試薬を前記組織内に添加し、該2つ
の蛍光強度信号を基にイオン濃度を定量するイオン濃度
の定量装置であって、検出された2つの蛍光強度信号を
それぞれデジタルデータに変換するA/D変換器(2
3,25)と、演算により予め算出されたイオン濃度を
表す値をルックアップテーブルとして記憶する記憶手段
(26)とを有し、該記憶手段(26)は、前記A/D
変換器(23,25)で変換された2つのデジタルデー
タ(D1,D2)により前記イオン濃度の値が読み出さ
れるものであることを特徴とするイオン濃度の定量装
置。
【0010】2 項1に記載のイオン濃度の定量装置に
おいて、前記組織の被検体を走査し、次々に蛍光強度信
号を検出する走査検出手段(6,8)とを備えることを
特徴とするイオン濃度の定量装置。 3 項1に記載のイオン濃度の定量装置において、照明
光を発生する照明光源(2)と、該照明光を集光する集
光レンズ(3)と、標本(11)の上方に設けられた対
物レンズ(10)と、前記照明光が前記標本(11)に
照射され、前記標本(11)から発生した蛍光を通過方
向と反射方向との2方向に分岐させるダイクロイックミ
ラー(12)と、該通過方向の蛍光を検出する第1の検
出器(18)と、前記反射方向の蛍光を検出する第2の
検出器(15)とを有することを特徴とするイオン濃度
の定量装置。
【0011】4 組織内の特定の化学物質を対象とする
イオン濃度の定量方法であって、対象とする化学物質に
反応して2つの蛍光強度信号を検出する蛍光試薬を組織
に添加し、前記2つの蛍光強度信号に対応して所定の計
算式で演算されたイオン濃度を表わす値をルックアップ
テーブルとしてあらかじめ記憶手段(26)に記憶し、
組織から検出した2つの蛍光強度信号をアドレスとして
前記記憶手段からイオン濃度を読み出すようにしたこと
を特徴とするイオン濃度の定量方法に存する。
【0012】
【作用】蛍光試薬を生態細胞等の組織に添加すると蛍光
試薬は組織内の特定の化学物質と反応し、2つの蛍光強
度信号を検出することができる。この2つの蛍光強度信
号から次のようにして演算処理することによりイオン濃
度を検出することができる。
【0013】2つの蛍光強度信号はアナログ値であるの
で、A/D変換器(23,25)によりそれぞれデジタ
ルデータに変換される。A/D変換器(23,25)で
変換された2つのデジタルデータは記憶手段(26)の
アドレス信号となり、記憶手段(26)にはあらかじめ
演算して算出されたイオン濃度を表わす値がルックアッ
プテーブルとして記憶されているので、2つのデジタル
データにより定まるアドレスの記憶値を読み出せばその
ときの組織のイオン濃度を知ることができる。
【0014】アドレス信号によりルックアップテーブル
の記憶値を読み出すだけなので、動作速度は早く、か
つ、記憶値はあらかじめもとめてあるのできわめて正確
なものにすることができる。
【0015】走査検出手段(6,8)により組織の被検
体を走査すれば、走査に従い高速で次々に蛍光強度信号
を検出し、組織内のカルシウム等のイオン濃度の定量を
数十MHzでも高精度に求めることができ、組織内のカル
シウムイオン濃度分布の変化をリアルタイムで画像とし
てとらえたいという要望に応えることができる。
【0016】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の一実施例を説明
する。図1および図2は本発明の一実施例を示してい
る。
【0017】イオン濃度の定量装置は、照明光学系1A
と、対物系1Bと、データ処理系1Cとを有しており、
組織内の特定の化学物質であるカルシウムを対象とし、
カルシウムイオンに反応して2つの蛍光強度信号を検出
する蛍光試薬としてIndo-1あるいはFura-2を組織に添加
し、この2つの蛍光強度信号からの演算処理値によりイ
オン濃度を検出するものである。以下では、説明の便宜
上Indo-1を用いたものとし、また、被検体を走査して画
面に表示するものを説明する。
【0018】照明光学系1Aは、照明光源2、集光レン
ズ3および励起フィルター4を備えて成る。照明光源2
は水銀,キセノン,UVレーザ等から成り、集光レンズ
3は照明光源2の焦点調節のために光軸方向に移動可能
に設けられている。励起フィルター4は蛍光試薬のIndo
-1の励起波長である360〜380nmの光のみを通過さ
せる特性を有している。ただし、UVレーザの場合は集
光レンズ3に代えてビームエキスパンダを用いる。
【0019】対物系1Bとデータ処理系1Cとの間にダ
イクロイックミラー5が配設され、照明光学系1Aから
のUV励起照明光aはダイクロイックミラー5に入射し
ている。ダイクロイックミラー5は、400nmより短波
長の光を反射させる特性を有するものである。
【0020】対物系1Bは、ダイクロイックミラー5で
反射した光を受ける水平走査器6から順次、第1のリレ
ーレンズ7,垂直走査器8,第2のリレーレンズ9,対
物レンズ10を配置して成る。対物レンズ10は組織被
検体の標本11を臨んでいる。
【0021】水平走査器6は、例えば振動型ミラーある
いは多面回転ミラーのようなもので、UV励起照明光a
を水平方向に高速で走査するものである。垂直走査器8
は、一画面で一走査するだけなので水平走査器6に比し
て低速走査で済み、例えば振動型ミラーを用いてUV励
起照明光aをさらに垂直方向に走査することにより、2
次元的に走査されたUV励起光bとするものである。ま
た、水平走査器6と垂直走査器8とは同期制御回路21
により同期が取れて走査を繰り返すようになっている。
【0022】第1のリレーレンズ7,第2のリレーレン
ズ9は、対物レンズ10により標本11上に2次元走査
するようスポットが結像されるので、対物レンズ10の
瞳を水平走査器6,垂直走査器8の偏向中心位置にリレ
ーするものであり、走査角が狭い場合などは省略可能で
ある。
【0023】ダイクロイックミラー5を間にして対物系
1Bの反対側にデータ処理系1Cの光学系が配設されて
いる。該光学系は、標本11で発生した蛍光強度信号が
ダイクロイックミラー5を通過するのを受け、波長選択
性を有していて蛍光強度信号の波長に応じて通過方向と
反射方向との2方向に蛍光を分岐させるダイクロイック
ミラー12と、反射方向と通過方向とにそれぞれ配設さ
れたバンドパスフィルタ13,結像レンズ14,光検出
器15の組および、バンドパスフィルタ16,結像レン
ズ17,光検出器18の組より成る。
【0024】バンドパスフィルタ13は、ダイクロイッ
クミラー12よりさらに波長選択性の巾が狭く、波長λ
1(例えば405nm)を選択し、バンドパスフィルタ1
6は波長λ2(例えば485nm)を選択するよう設定さ
れている。バンドパスフィルタ13,16で選択された
光を受けて検出する光検出器15,18の後に、演算増
幅器22およびA/D変換器23の組および、演算増幅
器24およびA/D変換器25の組が設けられている。
A/D変換器23,25には同期制御回路21が接続
し、水平走査器6,垂直走査器8に同期したデジタルデ
ータD1,D2が出力するようになっている。
【0025】A/D変換器23,25の後に記憶手段と
してメモリ26が設けられている。デジタルデータD
1,D2は、メモリ26の上位,下位のアドレスとなる
よう設定されている。メモリ26は、あらかじめ所定の
計算式で演算されたイオン濃度を表わす値をルックアッ
プテーブルとして記憶している。
【0026】すなわち、メモリ26はROMまたはRA
Mであり、デジタルデータD1,D2によりアクセスさ
れるメモリ空間に、デジタルデータD1,D2の値に応
じた2つの蛍光強度信号のレシオ値が記憶されている。
ROMの場合はROM自体の差し替えによって記憶値を
変えるしかないが、RAMの場合は、ディスク等から読
み込ませることにより被検体に応じ、あるいは蛍光試薬
に応じた値に容易に変更することができる。
【0027】メモリ26の後には、メモリ26で読み出
したレシオ値を一旦記憶するフレームメモリ27が設け
られ、さらに、モニタ30でデータ処理画像を観察でき
るようD/A変換器28とビデオ信号変換回路29とが
設けられている。
【0028】次に作用を説明する。
【0029】蛍光試薬としてIndo-1を生態細胞等の組織
に添加すると蛍光試薬は組織内の特定の化学物質である
カルシウムのイオンと反応し、2つの蛍光強度信号を発
生させる。この2つの蛍光強度信号からイオン濃度を検
出する。
【0030】照明光学系1Aにおいて照明光源2で発光
した光は集光レンズ3を移動させて調節することで適切
に焦点調節されて励起フィルター4に入り、励起フィル
ター4は蛍光試薬のIndo-1の励起波長である360〜3
80nmの光のみを通過させてUV励起照明光aをダイク
ロイックミラー5に放射する。
【0031】ダイクロイックミラー5は、400nmより
短波長の光を反射させるので、UV励起照明光aを対物
系1B側に反射される。対物系1Bでは、水平走査器6
でUV励起照明光aを水平方向に高速で走査し、第1の
リレーレンズ7を通して垂直走査器8でUV励起照明光
aが垂直に走査されてUV励起光bとなり、UV励起光
bは第2のリレーレンズ9を通して対物レンズ10から
2次元走査されるスポットとして生態細胞被検体の標本
11に結像する。対物レンズ10の瞳は、第1のリレー
レンズ7,第2のリレーレンズ9により水平走査器6,
垂直走査器8の偏向中心位置に案内されている。水平走
査器6と垂直走査器8とは同期制御回路21により同期
が取れて走査を繰り返す。
【0032】標本11からは、UV励起光bの照射を受
けて蛍光が励起され、励起された蛍光cは、対物レンズ
10,第2のリレーレンズ9,第1のリレーレンズ7,
水平走査器6を通り、ダイクロイックミラー5を透過
し、ダイクロイックミラー5を間にして対物系1Bの反
対側に配設されているデータ処理系1Cの光学系に入射
する。標本11で発生した蛍光強度信号がダイクロイッ
クミラー5を通過するとダイクロイックミラー12に入
り、波長選択性を有しているダイクロイックミラー12
は蛍光強度信号の波長に応じて通過方向と反射方向との
2方向に蛍光を分岐させる。
【0033】反射側のバンドパスフィルタ13は、ダイ
クロイックミラー12よりさらに波長選択性の巾を狭め
て波長λ1(例えば405nm)が選択され、選択された
光は結像レンズ14を通して光検出器15に結像して光
電変換され、同様に透過側のバンドパスフィルタ16に
より波長λ2(例えば485nm)を選択され、選択され
た光は結像レンズ17により光検出器18に結像して光
電変換される。
【0034】光検出器15,18の後では、演算増幅器
22が光電アナログ信号を後段のA/D変換器23の入
力範囲にあった電圧レベルに増幅し、A/D変換器23
はこの光電アナログ信号を同期制御回路21により水平
走査器6,垂直走査器8による2次元走査に同期したク
ロック信号によりデジタルデータD1に変換して出力す
る。同様に、演算増幅器24が光電アナログ信号を後段
のA/D変換器25の入力範囲にあった電圧レベルに増
幅し、A/D変換器25はこの光電アナログ信号を同期
制御回路21により2次元走査に同期したクロック信号
によりデジタルデータD2に変換して出力する。
【0035】デジタルデータD1はメモリ26の上位の
アドレスを示し、デジタルデータD2はメモリ26の下
位のアドレスとなるよう設定されているので、メモリ2
6が構成するルックアップテーブルのアドレス信号であ
るデジタルデータD1,D2で定まるアドレス位置のメ
モリ値はあらかじめ所定の計算式で演算されたイオン濃
度を表わしている。
【0036】すなわち、メモリ26のアドレス位置のメ
モリ値は、例えば蛍光波長λ1の蛍光強度信号と蛍光波
長λ2の蛍光強度信号とのレシオ値を示しており、この
演算結果だけが記憶されているので、逐次的な演算を要
することなく、デジタルデータD1,D2でアドレッシ
ングするだけであたかも割り算をしたかのようなレシオ
値が精度よく求められる。メモリ26の記憶内容はルッ
クアップテーブルとして認識することができ、レシオ演
算時間は、A/D変換時間にメモリアクセス時間を加え
たものに極端に短くなり、繰り返しサンプリングに要す
る20MHz程度のサンプリング周期を容易に得ること
ができる。
【0037】メモリ26で読み出されたレシオ値はフレ
ームメモリ27に一旦記憶され、D/A変換器28によ
りアナログ信号に変換され、該アナログ信号はビデオ信
号変換回路29で画像信号に変換され、当該画像信号に
基づきモニタ30がデータ処理画像を観察可能に表示す
る。これにより視覚的に組織のカルシウムイオン濃度を
知ることができる。
【0038】20MHz程度のサンプリング周期を容易
に得ることができるので、動的にカルシウムイオン濃度
を観察することにより組織の実体を仔細に観察して研究
開発に貢献する。
【0039】走査検出手段により組織の被検体を走査す
れば、走査に従い高速で次々に蛍光強度信号を検出し、
20MHz程度のサンプリング周期を容易に得ることが
できるので、動的にカルシウムイオン濃度の定量を数十
MHzでも高精度に求めることができ、組織内のカルシウ
ムイオン濃度分布の変化をリアルタイムで画像としてと
らえたいという要望に応えることができる。
【0040】なお、前記実施例においては、蛍光試薬と
してIndo-1を用いたものを示したが、2つの蛍光強度信
号を得てそれからイオン濃度を算出するような場合一般
に応用できることはいうまでもない。イオンとしては近
来研究対象としてカルシウムイオンが注目されていると
ころであるが、他の化学物質のイオンとそれを検出する
蛍光試薬がある場合にも一般的に適用することができる
のも当然である。
【0041】
【発明の効果】本発明に係るイオン濃度の定量装置およ
び定量方法によれば、イオン濃度をあらわすレシオ値を
高速かつ正確に求め、生態細胞等の組織内のカルシウム
等のイオン濃度の定量を数十MHzでも高精度に求めるこ
とができるようにしたので、迅速かつ正確にイオン濃度
を知ることができる。
【0042】組織の被検体を走査して次々に蛍光強度信
号を検出する走査検出手段を備えれば、組織内のカルシ
ウムイオン等の濃度分布の変化をリアルタイムで画像と
して把握することが可能になり、生物,医学界の研究開
発に貢献することができる。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るイオン濃度の定量装置
の部分ブロック図である。
【図2】本発明の一実施例に係るイオン濃度の定量装置
の部分ブロック図である。
【符号の説明】
1A…照明光学系 1B…対物系 6…水平走査器 8…垂直走査器 10…対物レンズ 11…標本 1C…データ処理系 13,16…バンドパスフィルタ 15,18…光検出器 21…同期制御回路 23,25…A/D変換器 26…メモリ 27…フレームメモリ 28…D/A変換器 29…ビデオ信号変換回路 30…モニタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/75 - 21/83 G01N 33/48 - 33/52 G01N 33/58 - 33/98

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】組織内の特定の化学物質に反応して2つの
    蛍光強度信号を検出する蛍光試薬を前記組織内に添加
    し、該2つの蛍光強度信号を基にイオン濃度を定量する
    イオン濃度の定量装置であって、 検出された2つの蛍光強度信号をそれぞれデジタルデー
    タに変換するA/D変換器と、演算により予め算出され
    たイオン濃度を表す値をルックアップテーブルとして記
    憶する記憶手段とを有し、該記憶手段は、前記A/D変
    換器で変換された2つのデジタルデータにより前記イオ
    ン濃度の値が読み出されるものであることを特徴とする
    イオン濃度の定量装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のイオン濃度の定量装置に
    おいて、前記組織の被検体を走査し、次々に蛍光強度信
    号を検出する走査検出手段とを備えることを特徴とする
    イオン濃度の定量装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のイオン濃度の定量装置に
    おいて、照明光を発生する照明光源と、該照明光を集光
    する集光レンズと、標本の上方に設けられた対物レンズ
    と、前記照明光が前記標本に照射され、前記標本から発
    生した蛍光を通過方向と反射方向との2方向に分岐させ
    るダイクロイックミラーと、該通過方向の蛍光を検出す
    る第1の検出器と、前記反射方向の蛍光を検出する第2
    の検出器とを有することを特徴とするイオン濃度の定量
    装置。
  4. 【請求項4】組織内の特定の化学物質を対象とするイオ
    ン濃度の定量方法であって、 対象とする化学物質に反応して2つの蛍光強度信号を検
    出する蛍光試薬を組織に添加し、 前記2つの蛍光強度信号に対応して所定の計算式で演算
    されたイオン濃度を表わす値をルックアップテーブルと
    してあらかじめ記憶手段に記憶し、 組織から検出した2つの蛍光強度信号をアドレスとして
    前記記憶手段からイオン濃度を読み出すようにしたこと
    を特徴とするイオン濃度の定量方法。
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