JP3138388B2 - 温度膨張弁 - Google Patents
温度膨張弁Info
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- JP3138388B2 JP3138388B2 JP06175253A JP17525394A JP3138388B2 JP 3138388 B2 JP3138388 B2 JP 3138388B2 JP 06175253 A JP06175253 A JP 06175253A JP 17525394 A JP17525394 A JP 17525394A JP 3138388 B2 JP3138388 B2 JP 3138388B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気調和装置などの冷
凍サイクルを構成する温度膨張弁に関する。
凍サイクルを構成する温度膨張弁に関する。
【0002】
【従来の技術】冷凍サイクルでは、減圧手段として、凝
縮器と蒸発器との間に膨張弁を設けることが行われてい
る。自動車(車両)用空気調和装置では、主に蒸発器の
出口温度を感知する感温筒を有した温度膨張弁が用いら
れている。
縮器と蒸発器との間に膨張弁を設けることが行われてい
る。自動車(車両)用空気調和装置では、主に蒸発器の
出口温度を感知する感温筒を有した温度膨張弁が用いら
れている。
【0003】こうした温度膨張弁には、弁本体に、ダイ
ヤフラム部を有した構造が採用してある。これは、図3
に示されるように弁本体1に装着したダイヤフラム2の
片側のダイヤフラム面に、感温筒3の感温流体の圧力が
加わるようにし、もう片側のダイヤフラム面に、コイル
ばね(弾性体)4の弾性力が加わるようにして、ダイヤ
フラム2により蒸発器(図示しない)の出口温度に応じ
た変位を発生させ、このダイヤフラム2の変位に応じ
て、絞り部を構成する弁部5を開閉動作させる構造とし
てある。なお、図3中、3aは感温筒3の感温流体を弁
本体1へ導く導管、5aは弁本体1に設けた入口ポ−ト
部、5bは同じく出口ポ−ト部を示す。
ヤフラム部を有した構造が採用してある。これは、図3
に示されるように弁本体1に装着したダイヤフラム2の
片側のダイヤフラム面に、感温筒3の感温流体の圧力が
加わるようにし、もう片側のダイヤフラム面に、コイル
ばね(弾性体)4の弾性力が加わるようにして、ダイヤ
フラム2により蒸発器(図示しない)の出口温度に応じ
た変位を発生させ、このダイヤフラム2の変位に応じ
て、絞り部を構成する弁部5を開閉動作させる構造とし
てある。なお、図3中、3aは感温筒3の感温流体を弁
本体1へ導く導管、5aは弁本体1に設けた入口ポ−ト
部、5bは同じく出口ポ−ト部を示す。
【0004】ところで、こうした温度膨張弁が組み込ま
れる冷凍サイクルは、機種によって設定過熱度が異なる
ことが多い。特に自動車用空気調和装置ではその傾向が
高い。
れる冷凍サイクルは、機種によって設定過熱度が異なる
ことが多い。特に自動車用空気調和装置ではその傾向が
高い。
【0005】そこで、過熱度を調節する機能を有した温
度膨張弁が提案されている。これには、図3にも示され
ているようにコイルばね4の反ダイヤフラム側を支える
ばね座6をダイヤフラム2が変位する方向に移動自在と
し、弁本体1の外側部にこのばね座6からダイヤフラム
2を離れる斜め下側方向に延長した線と交わる部位に同
延長線に沿う円筒状の口体部7を形成し、この口体部7
内に調節ねじ体8を挿脱自在に螺挿した構造が採用して
ある。
度膨張弁が提案されている。これには、図3にも示され
ているようにコイルばね4の反ダイヤフラム側を支える
ばね座6をダイヤフラム2が変位する方向に移動自在と
し、弁本体1の外側部にこのばね座6からダイヤフラム
2を離れる斜め下側方向に延長した線と交わる部位に同
延長線に沿う円筒状の口体部7を形成し、この口体部7
内に調節ねじ体8を挿脱自在に螺挿した構造が採用して
ある。
【0006】調節ねじ体8は、基端面にドライバ−など
の工具先端が係合自在な溝部9が形成され、先端面にば
ね座6の外周面に在る接触座10(傾斜面で形成された
部分)を受ける当接面11が形成された軸体よりなる。
の工具先端が係合自在な溝部9が形成され、先端面にば
ね座6の外周面に在る接触座10(傾斜面で形成された
部分)を受ける当接面11が形成された軸体よりなる。
【0007】このばね座6を進退可能に支える構造によ
り、ドライバ−などで、弁本体1の外部から調節ねじ体
8を、前進する方向、あるいは後退する方向に回転させ
ると、コイルばね4が圧縮方向あるいは伸長方向に変位
して、ダイヤフラム2に加わるコイルばね4の弾性力が
変わるようにしてある。
り、ドライバ−などで、弁本体1の外部から調節ねじ体
8を、前進する方向、あるいは後退する方向に回転させ
ると、コイルばね4が圧縮方向あるいは伸長方向に変位
して、ダイヤフラム2に加わるコイルばね4の弾性力が
変わるようにしてある。
【0008】つまり、調節ねじ体8を回転操作すれば、
弁部5の開度が変更され、過熱度を調節可能な範囲内に
て、任意に調節できるようにしてある。ところで、この
過熱度を調節する機能を有した温度膨張弁は、調節ねじ
体8の基端部(溝部9が在る端部)が、口体部7から外
部に露出する。場合によっては、図3に示されるように
同端部が口体部7の開口端から外部へ突き出る。
弁部5の開度が変更され、過熱度を調節可能な範囲内に
て、任意に調節できるようにしてある。ところで、この
過熱度を調節する機能を有した温度膨張弁は、調節ねじ
体8の基端部(溝部9が在る端部)が、口体部7から外
部に露出する。場合によっては、図3に示されるように
同端部が口体部7の開口端から外部へ突き出る。
【0009】そのため、この温度膨張弁では、口体部7
内から異物が弁本体1内へ侵入したり、突き出た調整ね
じ体8の端部に異物が当たって調整ねじ体8が不用意に
回動したりするおそれがないよう、通常、図3に示され
るように口体部7の外周部にキャップナット12を着脱
自在にねじ込んで、口体部7の密閉、調節ねじ体8の外
部からの保護をすることが行われている。なお、7bは
口体部7の外周面に設けたねじ部、12aはキャップナ
ット12の内周面に設けたねじ部を示す。
内から異物が弁本体1内へ侵入したり、突き出た調整ね
じ体8の端部に異物が当たって調整ねじ体8が不用意に
回動したりするおそれがないよう、通常、図3に示され
るように口体部7の外周部にキャップナット12を着脱
自在にねじ込んで、口体部7の密閉、調節ねじ体8の外
部からの保護をすることが行われている。なお、7bは
口体部7の外周面に設けたねじ部、12aはキャップナ
ット12の内周面に設けたねじ部を示す。
【0010】ところで、過熱度を調節するときは、温度
膨張弁を他の冷凍サイクル機器と共に据え付けて冷凍サ
イクルを構成してから、温度膨張弁に付いているキャッ
プナット12を取り外した後、調節者が、ドライバ−な
どの工具を用いて、図4(a)に示されるように調節ね
じ体8を回転させて弁開度を変更することにより行われ
る。
膨張弁を他の冷凍サイクル機器と共に据え付けて冷凍サ
イクルを構成してから、温度膨張弁に付いているキャッ
プナット12を取り外した後、調節者が、ドライバ−な
どの工具を用いて、図4(a)に示されるように調節ね
じ体8を回転させて弁開度を変更することにより行われ
る。
【0011】ところが、この調節時、調節者が、調節ね
じ体8の緩め過ぎにより、誤って口体部7から脱落させ
るおそれがある。調節ねじ体8が脱落すると、冷凍サイ
クル回路内に満たされていた冷媒が抜けてしまう不具合
をもたらす。
じ体8の緩め過ぎにより、誤って口体部7から脱落させ
るおそれがある。調節ねじ体8が脱落すると、冷凍サイ
クル回路内に満たされていた冷媒が抜けてしまう不具合
をもたらす。
【0012】そこで、この対策として、従来より、膨張
弁の組立工程中、調節ねじ体8をねじ込んだ工程の後、
図4(b)に示されるように口体部7の先端に四方方向
から応力を加えて、図3中の二点鎖線で示した部分のよ
うに口体部7の先端部を口体部7の内周面に形成された
ねじ孔7aの径より小さくする変形加工を施すことが行
われている。
弁の組立工程中、調節ねじ体8をねじ込んだ工程の後、
図4(b)に示されるように口体部7の先端に四方方向
から応力を加えて、図3中の二点鎖線で示した部分のよ
うに口体部7の先端部を口体部7の内周面に形成された
ねじ孔7aの径より小さくする変形加工を施すことが行
われている。
【0013】つまり、予め調節ねじ体8が脱落しない温
度膨張弁の製品にしてある。これによって、冷凍サイク
ルの据付けの際、たとえ調節ねじ体8が緩め過ぎても、
口体部7の先端の変形部分13に調節ねじ体8の外周面
に形成されたおねじ部8aが干渉して、それ以上、後退
しないようにしてある。
度膨張弁の製品にしてある。これによって、冷凍サイク
ルの据付けの際、たとえ調節ねじ体8が緩め過ぎても、
口体部7の先端の変形部分13に調節ねじ体8の外周面
に形成されたおねじ部8aが干渉して、それ以上、後退
しないようにしてある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これによる
と確かに調節ねじ体8の脱落は防げるものの、口体部7
の先端を加工するだけにしては、かなりの設備が必要で
ある。すなわち、専用のプレス機器および治具などで、
調節ねじ体8をねじ込んだ後の口体部7の先端部を角形
に変形させる設備が必要で、コスト、手間の点でかなり
の負担が強いられる。
と確かに調節ねじ体8の脱落は防げるものの、口体部7
の先端を加工するだけにしては、かなりの設備が必要で
ある。すなわち、専用のプレス機器および治具などで、
調節ねじ体8をねじ込んだ後の口体部7の先端部を角形
に変形させる設備が必要で、コスト、手間の点でかなり
の負担が強いられる。
【0015】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、専用の機器および治
具を用いずに、調節ねじ体の脱落を防げる温度膨張弁を
提供することにある。
もので、その目的とするところは、専用の機器および治
具を用いずに、調節ねじ体の脱落を防げる温度膨張弁を
提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1に記載の温度膨張弁は、口体部の先端部に、
外力を受けると変形する変形可能部を形成し、キャップ
ナットの内面に、同キャップナットが口体部に所定にね
じ込まれると、変形可能部を口体部のめねじ径より内側
へ変形させる押圧部を設けたことにある。
に請求項1に記載の温度膨張弁は、口体部の先端部に、
外力を受けると変形する変形可能部を形成し、キャップ
ナットの内面に、同キャップナットが口体部に所定にね
じ込まれると、変形可能部を口体部のめねじ径より内側
へ変形させる押圧部を設けたことにある。
【0017】請求項2に記載の温度膨張弁は、上記目的
を簡単な構造で実現するために、請求項1に記載の変形
可能部を、口体部を構成する周壁の先端部全周から前方
へ突き出るように形成された薄肉の筒部から構成し、同
じく請求項1に記載の押圧部を、キャップナットがねじ
込みを完了する直前となるキャップナットの内面全周に
形成した、キャップナットがねじ込まれるにしたがい筒
部先端を押圧して口体部の内周面に形成されためねじ径
より内側へ変形せしめる、キャップナットの軸心側に傾
いた傾斜面から構成したことにある。
を簡単な構造で実現するために、請求項1に記載の変形
可能部を、口体部を構成する周壁の先端部全周から前方
へ突き出るように形成された薄肉の筒部から構成し、同
じく請求項1に記載の押圧部を、キャップナットがねじ
込みを完了する直前となるキャップナットの内面全周に
形成した、キャップナットがねじ込まれるにしたがい筒
部先端を押圧して口体部の内周面に形成されためねじ径
より内側へ変形せしめる、キャップナットの軸心側に傾
いた傾斜面から構成したことにある。
【0018】
【作用】請求項1に記載の発明によると、キャップナッ
トが口体部に所定にねじ込まれると、口体部の先端部に
在る変形可能部が、キャップナットの押圧部にて押圧さ
れる。
トが口体部に所定にねじ込まれると、口体部の先端部に
在る変形可能部が、キャップナットの押圧部にて押圧さ
れる。
【0019】この押圧によって、変形可能部は、口体部
の内周面に形成されたねじ孔の径より小さくなるまで変
形される。これにより、過熱度を調節する際、たとえ調
節ねじ体を緩め過ぎても、同調節ねじ体が、変形した変
形可能部に干渉して、それ以上、後退しないようにな
る。
の内周面に形成されたねじ孔の径より小さくなるまで変
形される。これにより、過熱度を調節する際、たとえ調
節ねじ体を緩め過ぎても、同調節ねじ体が、変形した変
形可能部に干渉して、それ以上、後退しないようにな
る。
【0020】つまり、専用のプレス機器、治具など必要
とせずに、キャップナットをねじ込むという工程を活用
して、調節ねじ体が脱落するのを防ぐ変形部分を形成し
て、口体部から調節ねじ体が脱落するのを防げる。請求
項2に記載の発明によると、口体部に形成した薄肉の筒
部と、キャップナットに形成した傾斜面という簡単な構
成だけで、調節ねじ体の脱落が防がれる。
とせずに、キャップナットをねじ込むという工程を活用
して、調節ねじ体が脱落するのを防ぐ変形部分を形成し
て、口体部から調節ねじ体が脱落するのを防げる。請求
項2に記載の発明によると、口体部に形成した薄肉の筒
部と、キャップナットに形成した傾斜面という簡単な構
成だけで、調節ねじ体の脱落が防がれる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を図1および図2に示す一実施
例にもとづいて説明する。但し、図面において先の「従
来の技術」で説明した部分と同じものには同一符号を付
してその説明を省略し、この項では異なる部分(発明の
要部)について説明することにする。
例にもとづいて説明する。但し、図面において先の「従
来の技術」で説明した部分と同じものには同一符号を付
してその説明を省略し、この項では異なる部分(発明の
要部)について説明することにする。
【0022】本実施例は、キャップナット12のねじ込
みを利用して、温度膨張弁に調節ねじ体8の脱落防止を
施した点で異なっている。詳しくは、図1および図2に
示されるように口体部7の先端部全周には変形可能部2
0が突設してある。
みを利用して、温度膨張弁に調節ねじ体8の脱落防止を
施した点で異なっている。詳しくは、図1および図2に
示されるように口体部7の先端部全周には変形可能部2
0が突設してある。
【0023】この変形可能部20は、例えば口体部7を
構成する周壁の先端部全周から、全長の短い薄肉の筒部
21を、前方へ突き出るように形成してなる(この点
は、従来と同様)。
構成する周壁の先端部全周から、全長の短い薄肉の筒部
21を、前方へ突き出るように形成してなる(この点
は、従来と同様)。
【0024】またキャップナット12の内面には、押圧
部22が形成してある。押圧部22は、例えばキャップ
ナット12がねじ込みを完了する直前となるキャップナ
ット12の内面全周に、キャップナット12の軸心側に
向かい、例えば45°傾いたリング状の傾斜面23を形
成してなる。
部22が形成してある。押圧部22は、例えばキャップ
ナット12がねじ込みを完了する直前となるキャップナ
ット12の内面全周に、キャップナット12の軸心側に
向かい、例えば45°傾いたリング状の傾斜面23を形
成してなる。
【0025】この傾斜面23の大きさは、筒部21の先
端と向き合い、かつキャップナット12の締め込み完了
をする地点から例えば0.5〜0.6mm程、手前となる
地点で、傾斜面23の外周側が筒部21の先端と接触す
るような大きさにしてある。
端と向き合い、かつキャップナット12の締め込み完了
をする地点から例えば0.5〜0.6mm程、手前となる
地点で、傾斜面23の外周側が筒部21の先端と接触す
るような大きさにしてある。
【0026】この傾斜面23の設定にて、キャップナッ
ト12の締め込みにしたがい、筒部21に内側へ曲げる
方向の応力を発生させるようにしてあり、この応力を利
用して筒部21を口体部7の内周面に形成されたねじ孔
7a(めねじ径)の径より小さくなるまで内側へ変形さ
せるようにしている。
ト12の締め込みにしたがい、筒部21に内側へ曲げる
方向の応力を発生させるようにしてあり、この応力を利
用して筒部21を口体部7の内周面に形成されたねじ孔
7a(めねじ径)の径より小さくなるまで内側へ変形さ
せるようにしている。
【0027】しかして、温度膨張弁に調節ねじ体8の脱
落防止を施すときは、膨張弁の組立工程中のキャップナ
ット12を螺挿する工程を活用して、図1(a)に示さ
れるように調節ねじ体8を組み込んだ口体部7の外周面
にキャップナット12を締め込む。
落防止を施すときは、膨張弁の組立工程中のキャップナ
ット12を螺挿する工程を活用して、図1(a)に示さ
れるように調節ねじ体8を組み込んだ口体部7の外周面
にキャップナット12を締め込む。
【0028】これにより、キャップナット12は次第に
口体部7の根元までねじ込まれる。そして、キャップナ
ット12が、締め込み完了位置の手前、0.5〜0.6
mmまでねじ込まれると、図1(b)に示されるように筒
部21の先端がキャップナット12の内周面に在る傾斜
面23の外周側と当接して、それ以降、押圧されてい
く。
口体部7の根元までねじ込まれる。そして、キャップナ
ット12が、締め込み完了位置の手前、0.5〜0.6
mmまでねじ込まれると、図1(b)に示されるように筒
部21の先端がキャップナット12の内周面に在る傾斜
面23の外周側と当接して、それ以降、押圧されてい
く。
【0029】ここで、傾斜面23はキャップナット12
の軸心側に向かって、例えば45°の角度で傾いている
から、キャップナット12の締め込みが進むにしたが
い、筒部21には内側にへ曲がる方向の応力が発生して
いく。
の軸心側に向かって、例えば45°の角度で傾いている
から、キャップナット12の締め込みが進むにしたが
い、筒部21には内側にへ曲がる方向の応力が発生して
いく。
【0030】この応力を受けて、筒部21は次第に内側
へ曲がる。そして、キャップナット12が、締め込み完
了地点にまでねじ込まれると、筒部21が口体部7のね
じ孔7a(めねじ径)の径より小さくなるまで内側に曲
がる。
へ曲がる。そして、キャップナット12が、締め込み完
了地点にまでねじ込まれると、筒部21が口体部7のね
じ孔7a(めねじ径)の径より小さくなるまで内側に曲
がる。
【0031】これにより、キャップナット12が完全に
装着されたときには、図1(c)に示されるように口体
部7の先端には、調節ねじ体8が脱落するのを防ぐ部
分、すなわちキャップ12と干渉する関係となる変形部
分24が形成される。
装着されたときには、図1(c)に示されるように口体
部7の先端には、調節ねじ体8が脱落するのを防ぐ部
分、すなわちキャップ12と干渉する関係となる変形部
分24が形成される。
【0032】このことは、冷凍サイクルの組み付け後、
過熱度を調節する際、たとえ調節ねじ体8を緩め過ぎる
ことがあっても、同調節ねじ体8の外周面に形成された
おねじ部8aが、変形部分24と干渉して、それ以上、
後退しないよう規制される。
過熱度を調節する際、たとえ調節ねじ体8を緩め過ぎる
ことがあっても、同調節ねじ体8の外周面に形成された
おねじ部8aが、変形部分24と干渉して、それ以上、
後退しないよう規制される。
【0033】したがって、従来のように専用のプレス機
器、治具など必要とせずに、キャップナット12をねじ
込むという工程を活用して、調節ねじ体8が脱落するの
を防止することができる。
器、治具など必要とせずに、キャップナット12をねじ
込むという工程を活用して、調節ねじ体8が脱落するの
を防止することができる。
【0034】しかも、従来のような専用のプレス機器、
治具を用いた工程が不要になるから、その分の設備は不
要となる。そのうえ、温度膨張弁を組立てるに必要な工
数も削減することができるから、コストの削減化、温度
膨張弁の組立性の向上が図れる。
治具を用いた工程が不要になるから、その分の設備は不
要となる。そのうえ、温度膨張弁を組立てるに必要な工
数も削減することができるから、コストの削減化、温度
膨張弁の組立性の向上が図れる。
【0035】そのうえ、口体部7に形成した薄肉の筒部
21と、キャップナット12の内面に形成した傾斜面2
3という構造の採用は、従来にはない簡単な構造で調節
ねじ体8の脱落防止が実現できる。
21と、キャップナット12の内面に形成した傾斜面2
3という構造の採用は、従来にはない簡単な構造で調節
ねじ体8の脱落防止が実現できる。
【0036】なお、一実施例では、変形可能部を口体部
の全周に設けた例を挙げたが、口体部の一部にだけに設
けてもよい。むろん、傾斜面もそれに合わせてキャップ
ナットの内周面の一部に形成してもよいことはいうまで
もない。
の全周に設けた例を挙げたが、口体部の一部にだけに設
けてもよい。むろん、傾斜面もそれに合わせてキャップ
ナットの内周面の一部に形成してもよいことはいうまで
もない。
【0037】また一実施例では、最も効率良く筒部を変
形させられるということから、45°に傾きで、かつ締
め込み完了地点の手前0.5〜0.6mm程で筒部先端に
当接するような傾斜面を採用したが、これに限定される
ことはないことはもちろんである。
形させられるということから、45°に傾きで、かつ締
め込み完了地点の手前0.5〜0.6mm程で筒部先端に
当接するような傾斜面を採用したが、これに限定される
ことはないことはもちろんである。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明によれば、キャップナットのねじ込みを利用して、調
節ねじ体が脱落するのを防ぐ変形部分を形成できる。そ
れ故、専用の機器および治具を用いずに、温度膨張弁に
調節ねじ体の脱落を防ぐ加工を施すことができる。
明によれば、キャップナットのねじ込みを利用して、調
節ねじ体が脱落するのを防ぐ変形部分を形成できる。そ
れ故、専用の機器および治具を用いずに、温度膨張弁に
調節ねじ体の脱落を防ぐ加工を施すことができる。
【0039】しかも、専用のプレス機器、治具を用いた
工程が不要になるから、その分の設備は不要となる上、
温度膨張弁を組立てるに必要な工数も削減できるという
効果をもたらす。請求項2に記載の発明によれば、請求
項1の効果に加え、簡単な構造で調節ねじ体の脱落防止
を実現することができる。
工程が不要になるから、その分の設備は不要となる上、
温度膨張弁を組立てるに必要な工数も削減できるという
効果をもたらす。請求項2に記載の発明によれば、請求
項1の効果に加え、簡単な構造で調節ねじ体の脱落防止
を実現することができる。
【図1】(a)は、本発明の一実施例の温度膨張弁にお
けるキャップナットを締め込むときを説明するための断
面図。(b)は、同じくキャップナットが口体部の筒部
先端と当接するまで締め込まれたときを説明するための
断面図。(c)は、同じくキャップナットが、筒部が内
側に曲り終えるまで締め込まれたときを説明するための
断面図。
けるキャップナットを締め込むときを説明するための断
面図。(b)は、同じくキャップナットが口体部の筒部
先端と当接するまで締め込まれたときを説明するための
断面図。(c)は、同じくキャップナットが、筒部が内
側に曲り終えるまで締め込まれたときを説明するための
断面図。
【図2】同実施例の温度膨張弁の全体の構成を示すため
の断面図。
の断面図。
【図3】従来の温度膨張弁を説明するための断面図。
【図4】(a)は、脱落防止の加工をする前の口体部
を、調節ねじ体の端部と共に示す斜視図。(b)は、従
来、口体部に専用の機器および治具で、四方から応力を
加えて、調節ねじ体の脱落防止する変形部分を形成した
構造を説明するための斜視図。
を、調節ねじ体の端部と共に示す斜視図。(b)は、従
来、口体部に専用の機器および治具で、四方から応力を
加えて、調節ねじ体の脱落防止する変形部分を形成した
構造を説明するための斜視図。
1…弁本体 2…ダイヤフラム
3…感温筒 4…コイルばね(弾性体) 5…弁部
6…ばね座 7…口体部 7a…ねじ孔
8…調節ねじ体 12…キャップナット 20…変形可能部
21…筒部 22…押圧部 23…傾斜面
24…変形部分。
3…感温筒 4…コイルばね(弾性体) 5…弁部
6…ばね座 7…口体部 7a…ねじ孔
8…調節ねじ体 12…キャップナット 20…変形可能部
21…筒部 22…押圧部 23…傾斜面
24…変形部分。
Claims (2)
- 【請求項1】 弁本体に、感温流体の圧力が一側面から
加わり、弾性体の弾性力が他側面から加わるダイヤフラ
ム、同ダイヤフラムの変位にしたがって開閉する弁部お
よび前記弾性体の弾性力を可変する弁開度調節部が設け
られてなり、 かつ前記弁開度調節部は、前記弁本体の外面に設けた、
内周面に前記弾性体を弾性方向に変位させるための調節
ねじ体が挿脱自在に螺挿された口体部と、この口体部の
外周部にねじ込んで着脱自在に設けた、同口体部の開口
を閉塞するキャップナットとを有して構成されてなる温
度膨張弁において、 前記口体部の先端部に、外力を受けると変形する変形可
能部を形成し、 前記キャップナットの内面に、同キャップナットが前記
口体部に所定にねじ込まれると、前記変形可能部を前記
口体部の内周面に形成されためねじ径より内側へ変形さ
せる押圧部を設けたことをことを特徴とする温度膨張
弁。 - 【請求項2】 請求項1に記載の温度膨張弁において、 前記変形可能部は、前記口体部を構成する周壁の先端部
全周から前方へ突き出るように形成された薄肉の筒部か
らなり、 前記押圧部は、前記キャップナットがねじ込みを完了す
る直前となる前記キャップナットの内面全周に形成さ
れ、前記筒部の先端に向き合い、かつ前記キャップナッ
トがねじ込まれるにしたがい前記筒部先端を押圧して前
記口体部の内周面に形成されためねじ径より内側へ変形
せしめる、キャップナットの軸心側に傾いた傾斜面から
なることを特徴とする温度膨張弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06175253A JP3138388B2 (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | 温度膨張弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06175253A JP3138388B2 (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | 温度膨張弁 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0835745A JPH0835745A (ja) | 1996-02-06 |
JP3138388B2 true JP3138388B2 (ja) | 2001-02-26 |
Family
ID=15992936
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06175253A Expired - Fee Related JP3138388B2 (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | 温度膨張弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3138388B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2141265A1 (en) | 2008-07-04 | 2010-01-06 | Technic One S.A. | Stripping apparatus and method for removing an electrodeposited metal layer from a cathode plate |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004360936A (ja) * | 2003-06-02 | 2004-12-24 | Sanden Corp | 冷凍サイクル |
-
1994
- 1994-07-27 JP JP06175253A patent/JP3138388B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2141265A1 (en) | 2008-07-04 | 2010-01-06 | Technic One S.A. | Stripping apparatus and method for removing an electrodeposited metal layer from a cathode plate |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0835745A (ja) | 1996-02-06 |
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