JP3137908U - 製品用搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 円柱状製品Pを直立、一列状に搬送可能であり、自動制御機構2によって自動停止、搬送再開可能なベルトコンベア3と、その左右外側直近の所定高さ位置夫々に、搬送路中央に向けた先端に位置規制用ローラー6を配してなる一対の位置規制用エアシリンダー5,5、および、それより上流がわの真横位置に、同じ位置規制用ローラー6を配してなる一対の補助エアシリンダー7,7を設け、何れかの位置規制用ローラー6に回転駆動機構8が組み込まれてなる製品用搬送装置1である。
【選択図】 図1
Description
我が国内における消費者は、近年の国内外で生産された様々な加工食品によって引き起こされた健康被害や、消費期限の改竄問題などの顕著化によって、食品安全への関心がこれまで以上の高まりを見せており、こうした食品衛生管理への期待に応えるべく、食品加工業界では、製造・搬送工程中の製品に自動的に賞味期限を印字するプリント技術や、容器の僅かな損傷や異常を見逃さず、自動的に発見、排除する検査技術など、広範に亘る新技術を導入して食品安全の確保に努めている。
このような加工食品の製品管理に欠かせない技術として、例えば特開平11−271239号公報に開示された「ガラス容器本体のひびの検出器」発明のように、ガラス容器を所定の方向に向けて検査ステーションまで搬送するコンベアを有し、ガラス容器を検査ステーションにてガラス容器の軸線の周りで回転させる回転体、および、回転するガラス容器の本体のひびを検出する検査組立体が設け、コンベア上を連続的に搬送される複数のガラス容器を順次検査ステーションに供給し、その軸線周りに回転させて、全周のひびを検査可能とした技術や、特開2006−321569号公報「回転位置決め装置」発明として提案されているもののように、3個のワークを同時に把持してコンベアの搬送方向へ送る把持手段と、把持された3個のワークを鉛直中心軸まわりに回転させる回転手段と、回転させられる各ワークが一定方向に向いた時に停止させる停止手段と、把持されたワークの上昇又は倒れを規制する規制手段とを有するものとし、下へいくに従って細くなるテーパ形状のワークであっても、把持されたワークが回転中に上昇するのを規制手段により規制でき、複数のワークの軸芯周り位置(角度)を連続的に一定方向に向けて位置決めし、後に続く工程の効率を高めるようにしたものなどが散見される。
上述したとおり、従前までに提案のあるベルトコンベア上を移送する加工食品の全周検査装置や、加工食品用容器の周回り位置決め装置などは、何れも検査ステーションや把持手段に到達する前段階の内に、加工食品の容器やワークを、所定の間隔置きに正確に配列しておかなければ正確な検査や、回転位置決め動作が得られないという欠点を有しており、こうした供給間隔制御のための工程を追加することによって生産ラインが延長され、工数や設備、経費の増大を招き、製品価格を高騰させてしまうという結果を招いているというのが実情であり、それら以外の装置を利用しようとする場合にも、これらと同等の作業を実現するには、さらに複雑な生産ラインを追加、採用せざるを得なかった。
そこで、この考案は、格段に簡素化した構造によって経済的に製造することができ、しかも製品の供給間隔に拘わらず、ベルトコンベア上に連続的に供給された加工食品などの円柱状製品を順次所望の停止位置に正確に停止し、所定の速度で効率的に回転駆動することができる新たな製品搬送技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の製品用搬送装置を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの考案を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
図面に示すこの考案を代表する実施例からも明確に理解されるように、この考案の製品用搬送装置は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、円柱状製品を直立、一列状に搬送可能であって、自動制御機構によって搬送の一時的な自動停止および搬送の自動再開を可能とするようにしたベルトコンベアと、該ベルトコンベア搬送路の左右外側直近の所定高さ位置夫々から、対峙状且つ水平状に同ベルトコンベア搬送路巾中央方向に向けた伸縮作動を可能とし、その伸縮作動は、互いの先端同士の離反距離が、当該円柱状製品直径よりも大きい間隔から、最接近間隔ではやや狭い対峙距離となる間隔までのストロークに規制してなり、先端には夫々垂直軸周りに回転可能とする位置規制用ローラーを配してなる一対の位置規制用エアシリンダーと、それら一対の位置規制用エアシリンダーに対して当該円柱状製品直径よりもやや狭い間隔を隔てた同ベルトコンベア搬送路上流がわとなる真横位置で、同位置規制用エアシリンダーと同じストロークに規制した伸縮作動を可能とし、先端にも夫々同じくした位置規制用ローラーを配してなる一対の補助エアシリンダーとを有し、当該ベルトコンベアの下流がわ所定位置に各一対の位置規制用エアシリンダーおよび補助エアシリンダーが配備された上、同ベルトコンベアによって搬送されてくる先頭の円柱状製品の所定位置通過を認識したセンサーの信号で作動する自動制御機構によって同ベルトコンベアの搬送を自動停止させ、該ベルトコンベア上の所定位置に停止した当該円柱状製品に向け、夫々一対とした位置規制用エアシリンダーおよび補助エアシリンダーが共に作動するようにし、夫々の位置規制用ローラーを円柱状製品側面所定位置4箇所に当接させて同円柱状製品を包囲状のままに仮固定すると共に、4箇所に当接する位置規制用ローラーの中の少なくとも1個の位置規制用ローラーに組み込んである回転駆動機構の作動によって所定速度の回転駆動をさせ、当該円柱状製品をその停止位置の円柱状製品軸芯周りに水平回転させ、所定角度の回転を終えると、それら全ての位置規制用エアシリンダーおよび補助エアシリンダーを当該円柱状製品から解放し、同時に当該ベルトコンベアの搬送を自動再開し得るものとした構成を要旨とする製品用搬送装置である。
ベルトコンベアは、複数の円柱状製品を直立、一列状に搬送可能であり、搬送の一時的な自動停止および搬送の自動再開を可能とする機能を果たし、円柱状製品のズレや転倒を生じない程度の適正な速度で安定稼働可能であって、先頭の円柱状製品の所定位置進入または通過を認識可能なセンサー、ならびに先頭の円柱状製品の所定位置進入または通過を認識したセンサーが出力する信号に基づき、同ベルトコンベアの搬送を瞬時に自動停止させ、停止位置における作業を終えて位置規制用エアシリンダーおよび補助エアシリンダーが、各位置規制用ローラーで包囲していた先頭の円柱状製品を解放した後に、搬送を自動再開させる自動制御機構を設けたものとしなければならず、駆動機構やベルト構造などは特に制限を受けるものではなく、既存のもの、あるいは今後開発される新たな構造のものを採用することが可能である。
以下では、図面に示すこの考案を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
以下には、この考案に包含する、ガラス製一升瓶の瓶詰め製品である円柱状製品P,P,……の瓶のひび、割れ、欠けおよびラベル類の貼り付け位置などの異常を検知する自動検査装置として、瓶詰め製品用検査ラインの一部を形成する製品用搬送装置1について説示する。
以上のとおりの構成からなるこの考案の製品用搬送装置1は、起動した直後、自動制御機構2から制御信号を自動出力することにより、図1および図2中に示すように、各補助エアシリンダー7,7,……のピストンロッド70,70,……を、円柱状製品Pの通過可能位置まで後退させ、位置規制用エアシリンダー5,5,……のピストンロッド50,50,……を、各位置規制用ローラー6,6,……が所定位置Sまで移動してきた円柱状製品Pの側面所定位置上下4個所に接触する位置まで自動的に突出させた待機状態となる。
以上のような構成からなる実施例1の製品用搬送装置1は、前記この考案の効果の項で記載の特徴に加え、図1中に示すように、円柱状製品P検査用のデジタルカメラ4を、ベルトコンベア3搬送路上の所定位置Sに円柱状製品Pが進入して来たのを検知するセンサー4を兼ねたものとすることによって装置を簡素化し、さらに低廉に製造することができるという利点が得られるものとなる。
叙述の如く、この考案の製品用搬送装置は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも、製造も容易で、従前からの検査装置や搬送・位置決め装置などに比較して大幅に簡潔な構造を実現化し、軽量且つ低廉化して遥かに経済的なものとすることができる上、搬送ラインの全長を短縮し、搬送および検査などの作業工数を大幅に改善し得るものとなることから、品質管理の徹底が急務となっている食品業界はもとより、加工食品に留まらず生産ラインの縮小や生産性の向上を目指す様々なメーカーや、輸送効率を高めようとする運輸業界などにおいても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
2 自動制御機構
3 ベルトコンベア
4 センサー(デジタルカメラ)
5 位置規制用エアシリンダー
50 同 ピストンロッド
6 位置規制用ローラー
7 補助エアシリンダー
70 同 ピストンロッド
8 回転駆動機構
S 所定位置
C 所定位置の中心
P 円柱状製品
Claims (3)
- 円柱状製品を直立、一列状に搬送可能であって、自動制御機構によって搬送の一時的な自動停止および搬送の自動再開を可能とするようにしたベルトコンベアと、該ベルトコンベア搬送路の左右外側直近の所定高さ位置夫々から、対峙状且つ水平状に同ベルトコンベア搬送路巾中央方向に向けた伸縮作動を可能とし、その伸縮作動は、互いの先端同士の離反距離が、当該円柱状製品直径よりも大きい間隔から、最接近間隔ではやや狭い対峙距離となる間隔までのストロークに規制してなり、先端には夫々垂直軸周りに回転可能とする位置規制用ローラーを配してなる一対の位置規制用エアシリンダーと、それら一対の位置規制用エアシリンダーに対して当該円柱状製品直径よりもやや狭い間隔を隔てた同ベルトコンベア搬送路上流がわとなる真横位置で、同位置規制用エアシリンダーと同じストロークに規制した伸縮作動を可能とし、先端にも夫々同じくした位置規制用ローラーを配してなる一対の補助エアシリンダーとを有し、当該ベルトコンベアの下流がわ所定位置に各一対の位置規制用エアシリンダーおよび補助エアシリンダーが配備された上、同ベルトコンベアによって搬送されてくる先頭の円柱状製品の所定位置通過を認識したセンサーの信号で作動する自動制御機構によって同ベルトコンベアの搬送を自動停止させ、該ベルトコンベア上の所定位置に停止した当該円柱状製品に向け、夫々一対とした位置規制用エアシリンダーおよび補助エアシリンダーが共に作動するようにし、夫々の位置規制用ローラーを円柱状製品側面所定位置4箇所に当接させて同円柱状製品を包囲状のままに仮固定すると共に、4箇所に当接する位置規制用ローラーの中の少なくとも1個の位置規制用ローラーに組み込んである回転駆動機構の作動によって所定速度の回転駆動をさせ、当該円柱状製品をその停止位置の円柱状製品軸芯周りに水平回転させ、所定角度の回転を終えると、それら全ての位置規制用エアシリンダーおよび補助エアシリンダーを当該円柱状製品から解放し、同時に当該ベルトコンベアの搬送を自動再開し得るものとしたことを特徴とする製品用搬送装置。
- 円柱状製品を直立、一列状に搬送可能であって、自動制御機構によって搬送の一時的な自動停止および搬送の自動再開を可能とするようにしたベルトコンベアと、該ベルトコンベア搬送路の左右外側直近上下二つの所定高さ位置夫々から、対峙状且つ水平状に同ベルトコンベア搬送路巾中央方向に向けた伸縮作動を可能とし、その伸縮作動は、互いの先端同士の離反距離が、当該円柱状製品直径よりも大きい間隔から、最接近間隔ではやや狭い対峙距離となる間隔までのストロークに規制してなり、先端には夫々垂直軸周りに回転可能とする位置規制用ローラーを配してなる左右一対、且つ上下一組の位置規制用エアシリンダーと、それら左右一対、上下一組の位置規制用エアシリンダーに対して当該円柱状製品直径よりもやや狭い間隔を隔てた同ベルトコンベア搬送路上流がわとなる真横位置で、同位置規制用エアシリンダーと同じストロークに規制した伸縮作動を可能とし、先端にも夫々同じくした位置規制用ローラーを配してなる左右一対、上下一組の補助エアシリンダーとを有し、当該ベルトコンベアの下流がわ所定位置に各左右一対、且つ上下一組の位置規制用エアシリンダーおよび補助エアシリンダーが配備された上、同ベルトコンベアによって搬送されてくる先頭の円柱状製品の所定位置通過を認識したセンサーの信号で作動する自動制御機構によって同ベルトコンベアの搬送を自動停止させ、該ベルトコンベア上の所定位置に停止した当該円柱状製品に向け、夫々一対とした位置規制用エアシリンダーおよび補助エアシリンダーが共に作動するようにし、夫々の位置規制用ローラーを円柱状製品側面所定位置8箇所に当接させて同円柱状製品を包囲状のままに仮固定すると共に、8箇所に当接する位置規制用ローラーの中の少なくとも1個の位置規制用ローラーに組み込んである回転駆動機構の作動によって所定速度の回転駆動をさせ、当該円柱状製品をその停止位置の円柱状製品軸芯周りに水平回転させ、所定角度の回転を終えると、それら全ての位置規制用エアシリンダーおよび補助エアシリンダーを当該円柱状製品から解放し、同時に当該ベルトコンベアの搬送を自動再開し得るものとしたことを特徴とする製品用搬送装置。
- 左右一対の位置規制用エアシリンダーは、ベルトコンベア搬送路上を移送されて来る円柱状製品の中心が、所望する搬送停止位置の中心に一致するよう誘導、位置決め可能とするよう、互いの位置規制用ローラー同士を、該搬送停止位置の中心から等しい距離に達するよう、突出量を規制されてなるものとした、請求項1または2何れか一項記載の製品用搬送装置。
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