JP3137622U - 壁紙糊付機 - Google Patents

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源蔵 佐野
完志 宮木
俊樹 新川
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ヤヨイ化学工業株式会社
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Abstract

【課題】夕刻の薄暗い作業現場でも糊付された壁装材の切断位置を誤ることがなく、作業効率を向上させることのできる壁紙糊付機を得る。
【解決手段】シート状壁装材の移動経路を構成する複数のローラのうち上部側に配されるローラを保持する上部構体5と、下部側に配される糊付けローラを始めとする複数のローラを保持する下部構体4とを備え、シート状壁装材を糊付機本体1の後面側から引き入れ移動経路に沿って前面側に移動させることにより、下部構体内に配設した糊桶6内の糊液を糊付けローラで壁装材の裏面に連続的に転写する壁紙糊付機において、上部構体の前面側に前記シート状壁装材の幅方向に配された複数のLED灯54を備えたものである。
【選択図】図2

Description

本考案は、室内壁面等に貼付されるシート状壁装材の裏面に連続的に糊を塗布する壁紙糊付機に関するものである。
現在、建築物の内装施工における壁装材の室内壁面への貼付は、現場で専用の壁紙糊付機を用いてシート状の壁装材(以下、クロスとも記す)に連続的に糊を塗布しながら行うのが一般的となっている。
一般的な壁紙糊付機としては、互いに接続された上部構体と下部構体のそれぞれに配設した複数のローラによってクロスを上部構体と下部構体との間に後面から前面に引き入れ、各種ローラによりクロスを所定の経路に沿って移動させながら、下部構体内の糊桶内の糊をクロスの裏面に連続的に転写するものが提案されており(例えば、特許文献1参照)、種々の壁紙糊付機が既に市販されている。
より一般的な構成としては、ロール状に巻かれたクロスを懸架する台と糊付け後のクロスを受けるクロス受けとの間に糊桶を備えた下部構体と上部構体とを配置し、内部に複数のローラが配置された上部構体及び下部構体から構成される糊付機本体を支持脚部上に載置し、上下構体の間に挟み込んだクロスをローラで搬送しながら、下部構体の糊桶から糊をローラで糊上げ、クロス裏面に糊を転写塗布していくものである。
具体的には、下部構体上に原反ロールから繰り出したクロスを先端部が本体前方に垂れる状態で載置して上部構体を閉じて下部構体と上部構体の所定ローラ間にクロスを挟み込んだ状態にしておき、クロス裏面に糊を転写塗布していく。
このような壁紙糊付機には手動式と自動式とがある。即ち、手動式装置では作業者がクロス先端を持って前方へ引っ張ることにより、クロスを上下で挟んでいるローラの一部を追従回転させると共に他のローラをギアを介して連動回転させてクロスを糊付機本体の後方から前方へ搬送させながら、途中で糊桶内の糊をその回転によって引き上げているローラの頂点上で、このローラから糊が裏面に転写され、糊塗布済み状態で前方から送り出されてくる。また、自動式装置では、所定のローラの軸を電動モータ等の駆動源に連結して回転させることによって、他のローラもギアを介して連動回転するものである。
このような壁紙糊付機の具体的な挙動を、自動壁紙糊付機を例に説明する。図5は従来の自動壁紙糊付機の内部構成を示す説明図である。図に示す通り、糊付機本体101を構成する上部構体105及び下部構体104内には、複数のローラが配列されており、下部構体104内には、糊を収容している糊桶106が備えられている。
上部構体105内には、クロスを糊付機本体内に後部側から取り込むためのピンチローラを構成する上ピンチローラ151と、クロスCに糊付機本体の前部方向への送り出し張力を付与するためのドライブローラ153と、これら上ピンチローラ151とドライブローラ153との間でクロスを上から押さえてクロスの移動に追従回転する押さえローラ152とが、互いに所定間隔で平行に配列されるように、それぞれ上部構体105の側板に軸支されている。
また、下部構体104内には、前記上ピンチローラ151と対になってピンチローラを構成する下ピンチローラ142と、糊液をクロス裏面に塗布する糊付けローラ141と、糊付けローラに接して糊量を調節するドクターローラ144と、前記ドライブローラ153と共にクロスに適度な張力を与えて前部方向へ送り出す均しローラ143とが、互いに所定間隔を持って平行に配列されるように、下部構体104の側板に軸支されている。また糊上げローラ161は、糊桶106の内部両側面に軸支されて糊桶106内の糊液を糊付けローラ141に転写する。
通常、これら複数のローラの内、下部構体104内に配列されたものは全てギアを介して連動するものである。一方、上部構体105内に配列されたものは、ドライブローラ153がギアを介して下部構体104のギア系と連動するものであり、上ピンチローラ151および押さえローラ152は、他のローラの回転駆動によって後方から前方へ搬送されていくクロスに当接して表面摩擦によって追従回転するものである。
このような構成の壁紙糊付機を用いた糊付け作業においては、まず、下部構体104に対して上部構体105を開いた状態とし、糊付機本体101の後方に軸支されているクロス原反RからクロスCの先端を引き出し、2つのテンションバーを経て糊付機本体後部に取付けられたスリッタ120を通してから、その先端が本体全面側に垂れるようにクロスを下ピンチローラ142,糊付けローラ141,均しローラ143の上に載せ、上部構体105を閉じ、クロスの挟み込み状態を得る。
このようにクロスがセットされた状態において、自動壁紙糊付機の場合は駆動制御装置(図示せず)からの寸動指令によって、寸動量だけ駆動が開始される。この初期駆動によってギアでそれぞれ連結された各ローラが所定の周速比で回転を始めると、糊上げローラ161が糊桶内の糊を載せ上げつつ、糊付けローラ141へ糊を転写する。糊付けローラ141の表面へ転写された糊は、ドクターローラ144で所定量に調整されたのち、押さえローラ152を経て糊付けローラ141の頭頂部に送られてくるクロスの裏面に転写塗布される。
糊付けされたクロスは、その後ドライブローラ153と均しローラ143とによって張力を与えられた状態で牽引され、均しローラ143による糊面の均しが行われつつ本体前面に送り出されてくる。寸動量分のクロス裏面への糊付けが行われたら、装置の駆動が一旦止まり、先端の糊付けされていない不要なクロス部分をカッターで切断して糊付準備を終了する。
この糊付準備終了後、実際に必要なクロス長等の条件設定を駆動制御装置へ入力し、駆動制御装置からの作動命令によってモータによる装置の回転駆動が開始されると、裏面全面に糊付けされたクロスが本体前面から送り出され、所望の長さとなるとモータ駆動が停止する。所望の長さとなったクロスは、作業者によって所定の長さで糊付機本体前面に長手方向に配されたカッターガイドに沿ってカッターで切断され、折り畳まれ、糊付機前面に配置されたトレイT上に堆積される。
実開平6−81800号公報
一方、内装工事現場では、工事完了予定期日に間に合わすために、例えば深夜帯域での工事でも行わざるを得ない状況もある。この場合、夜間照明の入る寸前の夕刻の時間帯では、薄暗い作業環境の中でも糊付作業が行われる。近年では種々の模様を表面に表出したクロスが使用され、実際の室内内壁の寸法よりも若干長めに切断される。
この際、室内内壁に貼着する際に隣接するクロス同士で模様を合わせるため、糊付されるクロスの端部に表れる模様が、他のクロスの端部に表れる模様に合わせて切断される。薄暗い作業環境でのクロスの切断作業は切断位置を誤る虞があった。
本考案は、例えば夕刻の薄暗い作業現場でも糊付されたクロスの切断位置を誤ることがなく、作業効率を向上させることのできる壁紙糊付機を得ることを目的とする。
請求項1に記載された考案に係る壁紙糊付機は、シート状壁装材の移動経路を構成する複数のローラのうち上部側に配されるローラを保持する上部構体と、下部側に配される糊付けローラを始めとする複数のローラを保持する下部構体とを備え、シート状壁装材を糊付機本体の後面側から引き入れ前記移動経路に沿って前面側に移動させることにより、下部構体内に配設した糊桶内の糊液を糊付けローラで壁装材の裏面に連続的に転写する壁紙糊付機において、
前記上部構体の前面側に前記シート状壁装材の幅方向に配された複数のLED灯を備えたことを特徴とするものである。
請求項2に記載された考案に係る壁紙糊付機は、シート状壁装材の移動経路を構成する複数のローラのうち上部側に配されるローラを保持する上部構体と、下部側に配される糊付けローラを始めとする複数のローラを保持する下部構体とを備え、シート状壁装材を糊付機本体の後面側から引き入れ前記移動経路に沿って前面側に移動させることにより、下部構体内に配設した糊桶内の糊液を糊付けローラで壁装材の裏面に連続的に転写する壁紙糊付機において、
前記上部構体の前面側に前記シート状壁装材の幅方向に配された複数のLED灯と、
複数のLED灯の上方から斜め下方に配された反射板とを備えたことを特徴とするものである。
請求項3に記載された考案に係る壁紙糊付機は、シート状壁装材の移動経路を構成する複数のローラのうち上部側に配されるローラを保持する上部構体と、下部側に配される糊付けローラを始めとする複数のローラを保持する下部構体とを備え、シート状壁装材を糊付機本体の後面側から引き入れ前記移動経路に沿って前面側に移動させることにより、下部構体内に配設した糊桶内の糊液を糊付けローラで壁装材の裏面に連続的に転写する壁紙糊付機において、
前記上部構体の前面側に前記シート状壁装材の幅方向に配された複数のLED灯と、
前記糊付機本体外部からの誘導磁界による誘導作用によって誘導電流を発生する受電側コイルと、
前記発生した誘導電流を整流して直流として前記複数のLED灯に給電する整流手段とを備えたことを特徴とするものである。
請求項4に記載された考案に係る壁紙糊付機は、シート状壁装材の移動経路を構成する複数のローラのうち上部側に配されるローラを保持する上部構体と、下部側に配される糊付けローラを始めとする複数のローラを保持する下部構体とを備え、シート状壁装材を糊付機本体の後面側から引き入れ前記移動経路に沿って前面側に移動させることにより、下部構体内に配設した糊桶内の糊液を糊付けローラで壁装材の裏面に連続的に転写する壁紙糊付機において、
前記上部構体の前面側に前記シート状壁装材の幅方向に配された複数のLED灯と、
前記糊付機本体外部からの誘導磁界による誘導作用によって誘導電流を発生する受電側コイルと、
前記発生した誘導電流を整流して直流として前記複数のLED灯に給電する整流手段とを備え、
前記受電側コイルと、前記整流手段と、前記受電側コイルから整流手段を介して前記複数のLED灯に至る給電経路とを耐水及び電気絶縁性樹脂で覆ったことを特徴とするものである。
請求項5に記載された考案に係る自動壁紙糊付機は、シート状壁装材の移動経路を構成する複数のローラのうち上部側に配されるローラを保持する上部構体と、下部側に配される糊付けローラを始めとする複数のローラを保持する下部構体と、前記糊付けローラを駆動する駆動源を搭載したコントローラを備え、シート状壁装材を糊付機本体の後面側から引き入れ前記移動経路に沿って前面側に移動させることにより、下部構体内に配設した糊桶内の糊液を糊付けローラで壁装材の裏面に連続的に転写する自動壁紙糊付機において、
前記上部構体の前面側に前記シート状壁装材の幅方向に配された複数のLED灯と、
前記コントローラの糊付機本体側の壁面に設けられた外部電源から高周波電源が供給される給電側コイルと、
該給電側コイルからの誘導磁界による誘導作用によって誘導電流を発生する前記給電側コイルに対向した糊付機本体に設けられた受電側コイルと、
前記発生した誘導電流を整流して直流として前記複数のLED灯に給電する整流手段とを備えたことを特徴とするものである。
請求項6に記載された考案に係る自動壁紙糊付機は、シート状壁装材の移動経路を構成する複数のローラのうち上部側に配されるローラを保持する上部構体と、下部側に配される糊付けローラを始めとする複数のローラを保持する下部構体とを備え、シート状壁装材を糊付機本体の後面側から引き入れ前記移動経路に沿って前面側に移動させることにより、下部構体内に配設した糊桶内の糊液を糊付けローラで壁装材の裏面に連続的に転写する壁紙糊付機において、
前記上部構体の前面側に前記シート状壁装材の幅方向に配された複数のLED灯と、
前記コントローラの糊付機本体側の壁面に設けられた外部電源から高周波電源が供給される給電側コイルと、
該給電側コイルからの誘導磁界による誘導作用によって誘導電流を発生する前記給電側コイルに対向した糊付機本体に設けられた受電側コイルと、
前記発生した誘導電流を整流して直流として前記複数のLED灯に給電する整流手段とを備え、
前記受電側コイルと、前記整流手段と、前記受電側コイルから整流手段を介して前記複数のLED灯に至る給電経路とを耐水及び電気絶縁性樹脂で覆ったことを特徴とするものである。
本考案は、薄暗い作業現場でも糊付されたクロスの切断位置を誤ることがない。また、別の考案では、作業者に直接LED灯の光を受けさせず、作業効率を向上させることができる。更に、別の考案では、LED灯への給電を糊付機本体に露出する端子で行わないため、短絡の心配がなく、糊付作業後の水洗浄作業が容易に行うことができ、作業効率を向上させることができる。また、別の考案では、LED灯への給電を糊付作業後の水洗浄作業の際に取り外すコントローラに搭載しているため、作業効率を向上させることができる。
本考案においては、壁紙糊付機の上部構体の前面側にクロスの幅方向に複数のLED灯を配したものである。これにより、糊付されたクロスの表面が明るく照らされ、糊付機本体前面に長手方向に配されたカッターガイド位置も明確に把握できるために、薄暗い作業現場でもクロス表面の模様が明確に判り切断位置を誤ることがない。
本考案におけるLED灯としては、数ボルトの電圧で電流が流れた際に発光する発光ダイオードであればよい。発色光はクロスの模様が明確に判るのであれば、赤、緑、オレンジなどでもよいが、白色が好ましく、演色性の優れた白色のLEDが最も好ましい。
LED灯の個数は少なくとも1つであればよいが、クロス幅全体に光が当たるように複数個配する。好ましくはクロス幅方向に均等に複数個、例えば4〜5個配置する。前述の通り、クロスの模様が明確に判り、切断位置を誤ることがないようにするためである。LED灯の取付け場所としては、クロスの模様が明確に判り、切断位置を誤ることがないようにすればよいため、壁紙糊付機の上部構体の前面側であればよい。上部構体は左右の軸受板と前後のステーとの枠構造で構成されており、前ステーに付属させて設ければ好適である。好ましくは作業者に直接LED灯の光を受けさせないためにLED灯の上部から斜め下方に向けて反射板を設ける構造とすると、反射板で反射した光もクロスを照らす灯りとなる。
LEDに供給する直流電流は種々の形態で供給可能である。例えば、糊付機本体内に搭載した電池から供給したり、外部の電池から供給したり、作業現場での交流電源を直流に整流して供給することができる。尚、電池は乾電池でも蓄電池でもよい。好ましい態様としては、糊付機本体に設けられた非接触給電装置で得られる。具体的には、糊付機本体外部からの誘導磁界による誘導作用によって誘導電流を発生する受電側コイルと、前記発生した誘導電流を整流して直流として前記複数のLED灯に給電する整流手段とを備えればよい。
一方、LED灯自体は、LED素子を透明な樹脂でモールドしているため、耐水性能は高い。また、壁紙糊付機は糊付作業後に糊桶内部や、糊付けローラを始めとする種々のロールなどに付着した糊液を洗浄する。よって、好ましくは、糊付機本体外部からの誘導磁界による誘導作用によって誘導電流を発生する受電側コイルと、前記発生した誘導電流を整流して直流として前記複数のLED灯に給電する整流手段とを備え、受電側コイルと、前記整流手段と、前記受電側コイルから整流手段を介して前記複数のLED灯に至る給電経路とを耐水及び電気絶縁性樹脂で覆って防水性を高める。
この非接触給電装置でLED灯の電力を供給することにより、糊付機本体側には洗浄時に取り外すべき給電系を存在させなくできる。このような非接触による給電とすることにより、糊付作業終了後の洗浄時にも濡れることを気にすることがなく、簡便に糊付作業及び洗浄作業を行うことができる。
また、自動壁紙糊付機であれば、給電系は糊付けローラを駆動する駆動モータを備えたコントローラに集中させており、洗浄時にはコントローラを糊付機本体から取り外して行う。このため、好ましくは、コントローラの糊付機本体側の壁面に設けられた外部電源から高周波電源が供給される給電側コイルと、該給電側コイルからの誘導磁界による誘導作用によって誘導電流を発生する前記給電側コイルに対向した糊付機本体に設けられた受電側コイルと、前記発生した誘導電流を整流して直流として前記複数のLED灯に給電する整流手段とを備えることにより、LED灯への給電系の取り付け取り外しが容易となる。
より好ましくは、コントローラの糊付機本体側の壁面に設けられた外部電源から高周波電源が供給される給電側コイルと、該給電側コイルからの誘導磁界による誘導作用によって誘導電流を発生する前記給電側コイルに対向した糊付機本体に設けられた受電側コイルと、前記発生した誘導電流を整流して直流として前記複数のLED灯に給電する整流手段とを備え、前記受電側コイルと、前記整流手段と、前記受電側コイルから整流手段を介して前記複数のLED灯に至る給電経路とを耐水及び電気絶縁性樹脂で覆うことにより、防水性を高める。
尚、必要に応じて整流された直流電流は同じく樹脂によって覆った蓄電池に充電してもよい。受電側コイルから整流手段及びLED灯までの給電線は洗浄によって短絡しないように受電側コイルの基板を始めとしてLED灯までの給電経路に、フッ素樹脂、ウレタン樹脂灯を塗工し、防水被膜を形成する。
1.全体構成
図1は本考案の支持構造を備えた自動壁紙糊付機の側方構成を示す説明図である。図2は図1の自動壁紙糊付機本体の側方構成を示す説明図である。図3はLED灯への給電機構の概略構成を示す説明図である。図4は図1の自動糊付機本体のコントローラとの構成を示す説明図であり、a図は糊付機本体とコントローラとの接続を示す正面図、b図はコントローラの正面図、c図はコントローラの平面図である。
図1に示す通り、自動壁紙糊付機は、糊付機本体1と、この糊付機本体1を載置する台座部2と、糊付機本体1を所定高さで支持するために台座部2の左右両端下部にそれぞれ前後に二本一対で配される前脚31と後脚32とで構成される脚部3とからなる。
一対の後脚32には、クロス受けブラケット33が回動自在に配されており、クロス受けブラケット33の先端部には、原反ロールRの中心に通されたクロス芯棒34が軸支されている。原反ロールRから繰り出されるクロスCは、後脚32の折り畳み部35に横架された第1テンションバー36に当接して糊付機本体の引き込み口での引き込み荷重が与えられる。
糊付機本体1は、糊桶6を主とする下部構体4とその上に開閉可能に載置される上部構体5とによって構成される。各ローラの回転に伴って糊付機本体1の後面側から前方へ搬送されてくるクロス裏面に回転しながら当接して連続的に糊を塗布する糊付けローラ41は、下部構体4の左右両側壁面の軸支板に、できるだけ糊桶6内に沈む下方位置の配置となるように軸支されている。また、糊桶6内の糊を回転によって掻き上げて糊付けローラ41に転写する糊上げローラ61は、糊桶6の両側側面に、中心より後面側寄りの位置で軸支されている。
糊付けローラ41は、糊付機本体1に着脱自在に取付けられる駆動源である電動モータを備えたコントローラ8(図4参照)の回転軸に連結されている。糊桶6の側板に軸止された糊付けローラ41の回転軸は、下部構体4に配置される下ピンチローラ42、ドクターローラ43、均しローラ44及び上部構体5に配置されるドライブローラ53の各々の回転軸とギアを介して連動される。
糊付けローラ41の回転に伴って、ギアを介して回転運動が伝達された他のローラも回転し、上下部構体間に挟み込まれているクロスCを後方から前方へ搬送し、その途中で糊付けローラ41上を搬送される際に糊桶6から引き上げられた糊がクロス裏面に転写塗布される。尚、検尺ローラとして用いられる上ピンチローラ51と押さえローラ52とは、ギアを介して糊付けローラ41とは接続されず遊輪軸であり、後方から前方へ搬送されていくクロスに当接して表面摩擦によって追従回転するものである。
また、糊付機本体1の後面側には、スリッター7を備える。スリッター7は、クロスCを沿わせて搬送する搬送通路となるガイド面部71と、このガイド面部71への上流側とガイド面部71の下流側にクロス全幅に亘ってガイド面部71方向へ押圧された状態でガイド面部71上にテンションをかけるように配置される第2テンションバー72と、ガイド面部71の側端部領域に各々回転刃70とを備えている。
ガイド面部71は、スリッターの上下に亘って形成され、その下端縁部(即ち、壁装材搬送上流側縁部)と、上端縁部(即ち、壁装材搬送下流側縁部)とは、壁装材Cの搬送方向を曲折するための曲面部73,74を各々有している。スリッター7の下方(即ち、クロス搬送上流側)の第2テンションバー72は、第1テンションバー36と同様にクロスCの全幅を超える長さの丸棒部材であり、ガイド面部71の曲面部73,74と併せて糊付機本体へ引き込まれるクロスCに良好なテンションをかけることができる。
2.LED灯及びその給電機構
図2に示す通り、上部構体5は左右一対の軸受板5aと前後一対のステー5c、dの枠構造で構成されている。前ステー5cの下部にLED取付けステー55は前ステー5cの長手方向に沿って固定されていてもよいし、押し出し成形等で一体にしても良い。LED取付けステー55には5つのLED灯54が長手方向に対して均等間隔に取付けられ、LED灯54の上方から斜め下方にかけて反射板56が形成されている。
本実施例の自動壁紙糊付機では、LED灯54への給電は非接触給電装置で行われる。図3及び図4に示す通り、コントローラ8側の下部構体面に受電側コイル45が設けられ、整流手段46を介して、各LED灯54に給電する給電線47が配されている。尚、受電側コイル45、整流手段46、各LED灯54及び給電線47は樹脂モールドされており、糊付機の水洗浄にも耐える構成となっている。
受電側コイル45に対向したコントローラ8には、給電側コイル85が設置されており、この給電側コイル85に高周波電流を供給する高周波発信手段81を更に備える。この高周波発信手段81からの高周波電流を給電側コイル85に流して磁束を発生させ、給電側コイル85に対向した位置に設けた受電側コイル45で誘導電流を発生させる。受電側コイル45で発生した誘導電流を整流手段46で直流電流として、LED灯54に供給する。
以上のように、非接触給電装置でLED灯の電力を供給することにより、糊付機本体側には洗浄時に取り外すべき給電系を存在させなくできる。このような非接触による給電とすることにより、糊付作業終了後の洗浄時にも濡れることを気にすることがなく、簡便に糊付作業及び洗浄作業を行うことができる。
本考案の支持構造を備えた自動壁紙糊付機の側方構成を示す説明図である。 図1の自動壁紙糊付機本体の側方構成を示す説明図である。 LED灯への給電機構の概略構成を示す説明図である。 図1の自動糊付機本体のコントローラとの構成を示す説明図であり、a図は糊付機本体とコントローラとの接続を示す正面図、b図はコントローラの正面図、c図はコントローラの平面図である。 従来の自動壁紙糊付機の内部構成を示す説明図である。
符号の説明
R…原反ロール、
C…クロス、
1…糊付機本体、
2…台座部、
3…脚部、
31…前脚、
32…後脚、
33…クロス受けブラケット、
34…クロス芯棒、
35…折り畳み部、
36…第1テンションバー、
4…下部構体、
41…糊付けローラ、
42…下ピンチローラ、
43…ドクターローラ、
44…均しローラ、
45…受電側コイル、
46…整流手段、
47…給電線、
5…上部構体、
51…上ピンチローラ、
52…押さえローラ、
53…ドライブローラ、
54…LED灯、
55…LED取付けステー、
56…反射板、
6…糊桶、
61…糊上げローラ、
7…スリッター、
71…ガイド面部、
72…第2テンションバー、
70…回転刃、
73…曲面部、
74…曲面部、
8…コントローラ、
81…高周波発信手段、
85…給電側コイル、

Claims (6)

  1. シート状壁装材の移動経路を構成する複数のローラのうち上部側に配されるローラを保持する上部構体と、下部側に配される糊付けローラを始めとする複数のローラを保持する下部構体とを備え、シート状壁装材を糊付機本体の後面側から引き入れ前記移動経路に沿って前面側に移動させることにより、下部構体内に配設した糊桶内の糊液を糊付けローラで壁装材の裏面に連続的に転写する壁紙糊付機において、
    前記上部構体の前面側に前記シート状壁装材の幅方向に配された複数のLED灯を備えたことを特徴とする壁紙糊付機。
  2. シート状壁装材の移動経路を構成する複数のローラのうち上部側に配されるローラを保持する上部構体と、下部側に配される糊付けローラを始めとする複数のローラを保持する下部構体とを備え、シート状壁装材を糊付機本体の後面側から引き入れ前記移動経路に沿って前面側に移動させることにより、下部構体内に配設した糊桶内の糊液を糊付けローラで壁装材の裏面に連続的に転写する壁紙糊付機において、
    前記上部構体の前面側に前記シート状壁装材の幅方向に配された複数のLED灯と、
    複数のLED灯の上方から斜め下方に配された反射板とを備えたことを特徴とする壁紙糊付機。
  3. シート状壁装材の移動経路を構成する複数のローラのうち上部側に配されるローラを保持する上部構体と、下部側に配される糊付けローラを始めとする複数のローラを保持する下部構体とを備え、シート状壁装材を糊付機本体の後面側から引き入れ前記移動経路に沿って前面側に移動させることにより、下部構体内に配設した糊桶内の糊液を糊付けローラで壁装材の裏面に連続的に転写する壁紙糊付機において、
    前記上部構体の前面側に前記シート状壁装材の幅方向に配された複数のLED灯と、
    前記糊付機本体外部からの誘導磁界による誘導作用によって誘導電流を発生する受電側コイルと、
    前記発生した誘導電流を整流して直流として前記複数のLED灯に給電する整流手段とを備えたことを特徴とする壁紙糊付機。
  4. シート状壁装材の移動経路を構成する複数のローラのうち上部側に配されるローラを保持する上部構体と、下部側に配される糊付けローラを始めとする複数のローラを保持する下部構体とを備え、シート状壁装材を糊付機本体の後面側から引き入れ前記移動経路に沿って前面側に移動させることにより、下部構体内に配設した糊桶内の糊液を糊付けローラで壁装材の裏面に連続的に転写する壁紙糊付機において、
    前記上部構体の前面側に前記シート状壁装材の幅方向に配された複数のLED灯と、
    前記糊付機本体外部からの誘導磁界による誘導作用によって誘導電流を発生する受電側コイルと、
    前記発生した誘導電流を整流して直流として前記複数のLED灯に給電する整流手段とを備え、
    前記受電側コイルと、前記整流手段と、前記受電側コイルから整流手段を介して前記複数のLED灯に至る給電経路とを耐水及び電気絶縁性樹脂で覆ったことを特徴とする壁紙糊付機。
  5. シート状壁装材の移動経路を構成する複数のローラのうち上部側に配されるローラを保持する上部構体と、下部側に配される糊付けローラを始めとする複数のローラを保持する下部構体と、前記糊付けローラを駆動する駆動源を搭載したコントローラを備え、シート状壁装材を糊付機本体の後面側から引き入れ前記移動経路に沿って前面側に移動させることにより、下部構体内に配設した糊桶内の糊液を糊付けローラで壁装材の裏面に連続的に転写する自動壁紙糊付機において、
    前記上部構体の前面側に前記シート状壁装材の幅方向に配された複数のLED灯と、
    前記コントローラの糊付機本体側の壁面に設けられた外部電源から高周波電源が供給される給電側コイルと、
    該給電側コイルからの誘導磁界による誘導作用によって誘導電流を発生する前記給電側コイルに対向した糊付機本体に設けられた受電側コイルと、
    前記発生した誘導電流を整流して直流として前記複数のLED灯に給電する整流手段とを備えたことを特徴とする自動壁紙糊付機。
  6. シート状壁装材の移動経路を構成する複数のローラのうち上部側に配されるローラを保持する上部構体と、下部側に配される糊付けローラを始めとする複数のローラを保持する下部構体とを備え、シート状壁装材を糊付機本体の後面側から引き入れ前記移動経路に沿って前面側に移動させることにより、下部構体内に配設した糊桶内の糊液を糊付けローラで壁装材の裏面に連続的に転写する壁紙糊付機において、
    前記上部構体の前面側に前記シート状壁装材の幅方向に配された複数のLED灯と、
    前記コントローラの糊付機本体側の壁面に設けられた外部電源から高周波電源が供給される給電側コイルと、
    該給電側コイルからの誘導磁界による誘導作用によって誘導電流を発生する前記給電側コイルに対向した糊付機本体に設けられた受電側コイルと、
    前記発生した誘導電流を整流して直流として前記複数のLED灯に給電する整流手段とを備え、
    前記受電側コイルと、前記整流手段と、前記受電側コイルから整流手段を介して前記複数のLED灯に至る給電経路とを耐水及び電気絶縁性樹脂で覆ったことを特徴とする自動壁紙糊付機。
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CN114919323A (zh) * 2022-05-12 2022-08-19 重庆电子工程职业学院 一种贴墙纸用打胶机器人

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