JP3137435U - ねじ立て工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】鋼材など貫通孔や袋孔にタップによってねじ立て加工を行うときに、タップにかかる負荷によってタップが折損することなく、且つそのためのタップの締め付け調整を容易に行うことができるねじ立て工具を提供する。
【解決手段】タップホルダ−の外周を鋼材からなる硬質材で形成し、該硬質材の内部に銅材からなる軟質材を嵌挿させるとともに、該軟質材にタップを保持させる挿通孔を設け、且つ硬質材と軟質材からなる両部材を挿通して螺合する、端面が平坦で揺動可能な硬質材からなる押え部材を設けた構造とすることで、タップのシャンク部に対して線当りで強固に押圧することができ、しかもその押圧力を受ける軟質材がさらに大きな線当り状態で支持することができるようにすることで、ねじの加工状態では、強固なねじ立て加工が実施でき、負荷が大きくかかった時には、容易にタップが軟質材と硬質材からなる押え部材との間でスリップする構造とした。
【選択図】図1
【解決手段】タップホルダ−の外周を鋼材からなる硬質材で形成し、該硬質材の内部に銅材からなる軟質材を嵌挿させるとともに、該軟質材にタップを保持させる挿通孔を設け、且つ硬質材と軟質材からなる両部材を挿通して螺合する、端面が平坦で揺動可能な硬質材からなる押え部材を設けた構造とすることで、タップのシャンク部に対して線当りで強固に押圧することができ、しかもその押圧力を受ける軟質材がさらに大きな線当り状態で支持することができるようにすることで、ねじの加工状態では、強固なねじ立て加工が実施でき、負荷が大きくかかった時には、容易にタップが軟質材と硬質材からなる押え部材との間でスリップする構造とした。
【選択図】図1
Description
本考案は、鋼材やアルミ材又はプラスチック材などへの貫通孔や袋孔などにねじ立てを行うに好適なねじ立て工具に関するものである。
従来から、部品の組付けのために基板となる鋼板などにめねじ立てを行う場合には、電動工具やボ−ル盤などのチャック爪にタップを直接装着したり、あるいはタップホルダ−を介して装着してねじ立て作業を行うものであったが、時として該タップがねじ立て時の負荷によってねじ立て中に折損したり、タップのスリップ(空回り)によって硬質材からなるタップのシャンク部やタップホルダ−の外周に傷がつくなどの問題が生じていた。
そして、押えボルトを用いてタップを押圧する式のねじ立て工具においては、多少の傷がタップの外周についても、タップが装着できるようにホルダ−の孔径を大きく形成して使用に供したり、あるいはわざとスリップをさせてタップの折損を防止するものとして参考文献1のように、タップの外周を押圧する押えボルトの先端に、リン青銅などの柔らかい材料を一体形成した技術が公開されている(特許文献1参照)。
特開2000−141130号公報
そして、押えボルトを用いてタップを押圧する式のねじ立て工具においては、多少の傷がタップの外周についても、タップが装着できるようにホルダ−の孔径を大きく形成して使用に供したり、あるいはわざとスリップをさせてタップの折損を防止するものとして参考文献1のように、タップの外周を押圧する押えボルトの先端に、リン青銅などの柔らかい材料を一体形成した技術が公開されている(特許文献1参照)。
しかしながら、鋼材からなるホルダ−にタップを挿通した場合、該タップの柄部に傷がついていない場合においても、該ホルダ−の孔径がタップの柄部より比較的大きく穿設されているため、ねじ立て加工において、タップの軸線とねじ孔の軸線が合致せず、所詮芯振れ状態にてねじ立て加工を行うことになり、余計にタップに負荷をかけた加工状態となり、タップ折損やタップのスリップ現象を生じさせる原因となるものであった。
また特許文献1の技術は、タップの硬質のシャンク部を材質の柔らかいリン青銅からなる押えボルトによって1あるいは2以上の箇所を面当りで押圧しているだけのため、切削負荷がかかるとスリップしやすく、ねじ立て途中にタップが容易に空転し、その都度押えボルトの締め付けを行わなければならない、といった問題が生じていた。
また、ねじ立て作業の途中でタップがスリップした場合、作業者は作業手順として一度タップを逆回転させて、少し後退させ再度、正回転でねじ立てを行うが、この逆回転時には既に押えボルト先端のリン青銅部がタップのスリップによって変形し、押圧力が減少しているため、該タップが逆回転してももどらず、そのため作業者はタップがスリップした時点でも、押えボルトを締め直ししなければならない、といった煩雑な調整作業が必要となっていた。
また特許文献1の技術は、タップの硬質のシャンク部を材質の柔らかいリン青銅からなる押えボルトによって1あるいは2以上の箇所を面当りで押圧しているだけのため、切削負荷がかかるとスリップしやすく、ねじ立て途中にタップが容易に空転し、その都度押えボルトの締め付けを行わなければならない、といった問題が生じていた。
また、ねじ立て作業の途中でタップがスリップした場合、作業者は作業手順として一度タップを逆回転させて、少し後退させ再度、正回転でねじ立てを行うが、この逆回転時には既に押えボルト先端のリン青銅部がタップのスリップによって変形し、押圧力が減少しているため、該タップが逆回転してももどらず、そのため作業者はタップがスリップした時点でも、押えボルトを締め直ししなければならない、といった煩雑な調整作業が必要となっていた。
そこで本考案は鋼材などのワ−クに穿設された袋孔や貫通孔へのねじ立て加工において、小径のタップから比較的大径のタップを用いたねじ立て加工が、タップの折損や安易な空回りといった不具合がなく、効果的に実施できるねじ立て工具を提供するものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載する考案は、ホルダ−に挿通する押えボルトを1または2つ配設し、該押えボルトの先端当接面が平坦で且つ揺動可能な硬質の鋼材からなる押圧片とするとともに、ホルダ−の外周には鋼材からなる外周部材を配設し、その内部には、タップのシャンク部を挿通可能な孔を有する銅材など軟質材からなる内周部材を嵌合することで、硬質の押圧片と軟質の内周部材との両部材によるタップのホルダ−への面着性を向上させ、タップに負荷がかかった場合におけるスリップ現象を効果的に向上させ、更にはタップがスリップした後も、押えボルトが鋼材からなるホルダ−の外周部材に強固に螺合していることで、タップへの押圧効果を弱めることなく、効果的にタップを保持することを特徴とするものである。
請求項2に記載する考案は、ホルダ−に嵌着するタップが振れなどを発生させず、良好にねじ立て加工が行えるとともに、軟質部材との当接効果を高めるために挿通されるタップ柄部の外径と軟質部材の孔径との範囲を規定するものである。
請求項3に記載する考案は、ホルダ−内部に一体的に固着される軟質部材がリン青銅からなることを特徴とするものである。
請求項1に記載する考案によれば、タップのシャンク部を押圧する押えボルトの押圧片が硬質の鋼材であるため、硬質のタップのシャンク部との接触を線接触として、強い押圧力でタップを押圧することができ、しかもそれ以上の長い線接触にて銅材などの軟質材の内周部材にタップの柄部が押圧・支持されるため、これまでのように、タップに負荷がかかった時に、容易にタップがスリップすることなく、且つ押えボルトが鋼材からなるホルダ−の外周部材に強固に螺合していることで、スリップした後の逆回転時におけるタップの空回りを効果的に防止し、タップ折損などの予防効果の向上と、押えボルトの締め付け調整の容易化を図るものである。
請求項2に記載する考案によれば、タップが挿通されるホルダ−の一部である軟質材の孔径が、タップのシャンク部の外径よりわずかに大きく形成されているため、タップ孔とタップの軸線におおきなずれがなく、芯振れのない良好なねじ立て加工が実施できるため、偏心負荷など余分な負荷がタップにかかりにくく、タップの折損原因を低減できるものである。
請求項3に記載する考案によれば、ホルダ−内周部に該ホルダ−の一部として一体的に嵌合される軟質材である内周部材をリン青銅にすることで、タップの保持状態およびスリップ現象を効果的に発揮させるものである。
次に、この考案の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本考案のねじ立て工具1全体の正面図で、シャンク部2を有してなるホルダ−Hの孔4に圧入などでリン青銅からなる軟質材の内周部材5が嵌着されており、該内周部材5の中心部にはタップTのシャンク部tを挿通するための孔6が穿設されている。
そして孔6の内径は、それぞれの径のタップの外径に比して、0.01〜0.05mmの範囲で大きく形成されており、タップTを振れなく保持する構造となっている。
図1は、本考案のねじ立て工具1全体の正面図で、シャンク部2を有してなるホルダ−Hの孔4に圧入などでリン青銅からなる軟質材の内周部材5が嵌着されており、該内周部材5の中心部にはタップTのシャンク部tを挿通するための孔6が穿設されている。
そして孔6の内径は、それぞれの径のタップの外径に比して、0.01〜0.05mmの範囲で大きく形成されており、タップTを振れなく保持する構造となっている。
内周部材5の孔6にはタップTのシャンク部tが挿通され、該シャンク部tの一部に前記ホルダ−Hの外側に配設された鋼材からなる外周部材及び軟質材からなる内周部材5を貫通して螺合している押えボルト7が押圧・当接される。
尚、押えボルト7はタップTに当接する先端部が、鋼球を削って一部を平面化した硬質材からなる揺動自在な押圧片8となっており、タップTにはその外径の一部に線当りで当接して押圧する。
尚、押えボルト7はタップTに当接する先端部が、鋼球を削って一部を平面化した硬質材からなる揺動自在な押圧片8となっており、タップTにはその外径の一部に線当りで当接して押圧する。
つぎに以上からなるねじ立て工具の作用等を説明する。
図1の如くねじ立て工具1のホルダ−Hに設けた内周部材5の孔6にタップTを挿通し、押えボルト7によりタップTのシャンク部tを押圧する。
図1の如くねじ立て工具1のホルダ−Hに設けた内周部材5の孔6にタップTを挿通し、押えボルト7によりタップTのシャンク部tを押圧する。
ホルダ−HへのタップTの取付けが完了したら、ねじ立て工具1のシャンク部tを電動工具などのソケットSでチャックし、図示しない鋼材などのねじ孔にタップTを回転させながら当接させ、ねじ立て加工を行う。
そしてタップTによるねじ立て加工中に、ねじ孔に対するタップTの傾きなどにより、該タップTに負荷がかかると、タップTは押えボルト7と内周部材5による保持状態から解かれて、ねじ孔にタップTを食いつかせたままで、ホルダ−Hの孔6内でスリップする。
この状態で、作業者が電動工具のソケットSを逆回転し、タップTをねじ孔から抜き取り、途中までのねじ立て状態であるねじ孔の状態を確認した後、再度ねじ立て作業を開始する。
尚、ねじ孔が袋孔の場合には、押えボルト7を再度締め付けするのが望ましい。
尚、ねじ孔が袋孔の場合には、押えボルト7を再度締め付けするのが望ましい。
以上のようにねじ立て加工が完了した場合、ソケットSを逆転してねじ孔から抜き取り、作業が完了する。
本考案は、以上の如くねじ立て加工を行うものであるが、タップ径が大きいものについては2つの押えボルトの間隔をあけて配設して用いても良い。ただし内周部材5によるタップTの保持作用効果を失わないために、2つ以上の押えボルトを用いる場合は、該押えボルトを対向して配設せず、150°以内の範囲内で、好ましくは120°以内の範囲に設けることが望ましい。
また、ねじ立て工具の多数回の使用による磨耗にて、内周部材の線当り状態が面当り状態になっても、軟材質である内周部材のスリップ効果に大きな影響はない。
尚、本考案は上述した実施態様に限られるものではなく、本考案の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施態様に種々の変更を加えたものを含む。
1 ねじ立て工具
2 シャンク部
3 外周部材
4 孔
5 内周部材
6 孔
7 押えボルト
8 押圧片
H ホルダ−
T タップ
t タップシャンク部−
2 シャンク部
3 外周部材
4 孔
5 内周部材
6 孔
7 押えボルト
8 押圧片
H ホルダ−
T タップ
t タップシャンク部−
Claims (3)
- 鋼材などに穿設された貫通孔や袋孔にねじ立てを行うためのねじ立て工具であって、電動工具などにチャックされるシャンク部と、該シャンク部と一体的に固着された鋼材からなる硬質材の外周部材及び該外周部材の内部に一体的に嵌合され、タップのシャンク部を挿通するための孔を有する軟質材の内周部材からなるホルダ−と、前記ホルダ−の外周部材及び内周部材を貫通して螺合され、先端が平坦で揺動自在な硬質材からなる押圧片を備えてなる押えボルトを有することを特徴とするねじ立て工具。
- 請求項1記載の内周部材に設けた孔は内径が、タップのシャンク部の外径より0.01mm〜0.05mm大きく形成されていることを特徴とするねじ立て工具。
- 請求項2記載の内周部材はリン青銅からなることを特徴とするねじ立て工具。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2007007106U JP3137435U (ja) | 2007-09-13 | 2007-09-13 | ねじ立て工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007007106U JP3137435U (ja) | 2007-09-13 | 2007-09-13 | ねじ立て工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3137435U true JP3137435U (ja) | 2007-11-22 |
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JP (1) | JP3137435U (ja) |
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