JP3137350B2 - 複合金属粉末及びその製造方法 - Google Patents

複合金属粉末及びその製造方法

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JP3137350B2
JP3137350B2 JP03097865A JP9786591A JP3137350B2 JP 3137350 B2 JP3137350 B2 JP 3137350B2 JP 03097865 A JP03097865 A JP 03097865A JP 9786591 A JP9786591 A JP 9786591A JP 3137350 B2 JP3137350 B2 JP 3137350B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車、家電製品等の
外装に適する高級メタリック塗料の金属粉顔料成分とし
て極めて有用な複合金属粉末に関わる。更に詳しくは特
に水性メタリック塗料の顔料成分として、後述するよう
な極めて優れた性能を有する新規な複合金属粉末に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、塗料分野に於いては、省資源、無
公害化対策として、有機溶剤を極めて少量しか含まない
か、あるいは全く含まない水性塗料を使用することが益
々多くなっている。
【0003】又、水性塗料用樹脂の目覚しい技術的進歩
により、従来、溶剤型塗料でしか達成しえなかった高級
な仕上がり外観が、水性塗料でも実現可能な状況になっ
てきた。しかし、アルミニウム顔料を始めとする各種金
属粉顔料を成分として含むメタリック塗料に於いては、
未だ実用に供しうる水性塗料の例は数少ない。特に高級
な塗膜外観と高度な塗膜の耐久性を要求される自動車、
家電製品等の外装に供されるメタリック塗料に於いて
は、実用に耐え得る水性塗料の例を見ない。
【0004】この理由の1つとして、アルミニウム顔料
を始めとする各種金属粉顔料は、水性塗料中で腐食され
易いという点にある。特に水性塗料中に金属粉末が存在
する場合には、各種金属の性質に基づいて酸性、中性、
塩基性のいずれか、あるいは複数の領域に於いて水によ
る腐食が起こり、水素ガスが発生する。これは、塗料メ
ーカーに於ける塗料化工程や、自動車、家電メーカーに
於ける塗装工程に於いて、安全上極めて重大な問題であ
る。なお、以下では水性塗料中に於ける金属粉顔料の腐
食性と、塗料としてではなく、金属粉顔料単独で貯蔵し
た場合に於ける金属粉顔料の腐食性を併せて金属粉顔料
の貯蔵安定性と記載する。
【0005】この貯蔵安定性を改良すべく、これまで数
多くの発明が開示されているが、残念ながら未だ実用に
供し得る技術は確立されていない。例えば、金属粉顔料
の貯蔵安定性を改良したものとして、米国特許第3,893,
254号明細書のポリアミド、脂肪族アミド、フッ素、シ
リコーン等の湿潤剤を用いる方法や、米国特許第3,926,
874号明細書の過フッ化アルキル系の湿潤剤を用いる方
法、米国特許第4,138,270号明細書の脂肪酸または脂肪
酸のアルカノールアミドと非イオン性湿潤剤を用いる方
法等が開示されているが、いずれも貯蔵安定性に充分な
改良効果が認められず、かつ、金属粉顔料と水との濡れ
が悪いという問題があった。更に特開昭61−296072号公
報には、金属粉顔料と水との反応を抑制し、貯蔵安定性
を向上させる目的でカプロラクトンの燐酸エステルを用
いる方法が、又、特開昭60−15466号公報には、同様の
目的で燐酸二水素オクチルフェニル及び燐酸水素ビス
(オクチルフェニル)のジエチルアミン付加物を用いる
方法が、又、特開昭61−47771号公報には、オルト燐酸
又は燐酸モノエステルとエポキシ化合物との反応生成物
を水性塗料に用いる方法が、更に特開昭61−291662号公
報には、スチレン−アリルアルコールの共重合物とp-te
rt−アミルフェノールとオルト燐酸又は五酸化燐との反
応生成物を水性塗料として用いる方法が開示されている
が、いずれも改良効果が不充分であったり、比較的改良
効果が認められるものであっても、金属粉末顔料として
ではなく、塗料組成物としてしか得られないものであっ
たりするなどの問題があり実用に供し得るものではな
い。
【0006】一方、本出願人は特公昭60−8057号公報に
於いて、特定の有機燐酸エステルを用いることにより、
金属粉顔料と水との反応を抑制する極めて有効な方法を
開示したが、その後の検討において、この金属粉顔料を
水性塗料、特に自動車、家電品の外装に使用される水性
メタリック塗料に適用して得られる塗膜性能に於いて、
必ずしも要求特性の全てを満足し得るものでないことが
分かった。この理由は、水性塗料の用途拡大に伴い、ユ
ーザーからの要求が一段と厳しくなったことによる。
又、この用途拡大の背景には前記したように、従来まで
は達成し得なかった溶剤型塗料並又はそれ以上の仕上が
り外観が、水性塗料でも実現可能となりつつあること、
加えて溶剤規制並びに省資源という社会的要求に応え得
る塗料として、水性塗料が最も有望であることの2点が
ある。特に、高級な仕上がり外観が要求され、かつ、塗
料中の有機溶剤含有量が極めて高い溶剤型メタリック塗
料にあっては、水性化が強く求められているのが実情で
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特にそのp
Hが強酸性領域、又は強塩基性領域にある水性塗料に適
用した場合にも、極めて優れた貯蔵安定性と、溶剤型並
ないしはそれ以上の塗膜性能を発現しうる新規な複合
属粉末を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、金属粉顔料
の表面をイソシアネート化合物と燐化合物との反応生成
物で被覆することにより解決される。
【0009】即ち本発明は、表面処理された金属粒子表
面にイソシアネート化合物が化学結合され、該イソシア
ネート化合物にウレタン結合を介してリン化合物が結合
してなる複合金属粉末及び、不活性溶媒中で、表面処理
された金属粒子に対して、少なくとも2以上のイソシア
ネート基を有するイソシアネート化合物と、少なくとも
1以上のP−OH基を有するリン化合物とを添加して反
応させ、該金属粒子表面をイソシアネート化合物とリン
化合物との反応生成物で被覆することを特徴とする複合
金属粉末の製造方法に関する。
【0010】特にそのpHが強酸性領域、又は強塩基性
領域にある水性塗料に顔料成分として適用した場合に
も、極めて優れた貯蔵安定性と、溶剤型並ないしはそれ
以上の塗膜性能を発現しうる新規な複合金属粉末を提供
するものである。
【0011】以下、本発明について更に詳しく説明す
る。
【0012】本発明に用いられる金属粒子としては、ア
ルミニウムを始めとし、銅、亜鉛、真鍮等の展性を備え
た金属、又はそれらの合金であって、これらの1種又は
2種以上の混合物である。
【0013】一般にこれらの金属粒子は乾式ボールミル
法、湿式ボールミル法、アトライター法、スタンプミル
法等の顔料業界で常用されている方法により、粉砕助剤
や不活性溶媒の存在下で粉砕され、いわゆる鱗片状に加
工される。更にこの後、分級、濾過、混合等の必要とす
る工程を経て、最終製品となる。
【0014】ここで、粉砕助剤の例としては脂肪酸、脂
肪族アミン、脂肪酸アミド、脂肪族アルコール等が挙げ
られるが、一般にはオレイン酸、ステアリン酸、ステア
リルアミン等が常用されている。但し、本発明はこれら
に限定されるものではない。又、不活性溶媒の例として
は、ミネラルスピリット、ソルベントナフサ、トルエ
ン、キシレン等が挙げられ、これらを単独又は混合して
使用することができる。 本発明でいう表面処理された
金属粒子とは、上述の粉末助剤あるいは酸化によって、
金属粒子表面に生成、吸着している脂肪酸の−COOH
基、脂肪族アミンの−NH2基又はNH基、脂肪族アミ
ドの−CONH2基、脂肪族アルコールのOH基等や、
水酸化アルミニウムのOH基が存在したものをいう。
【0015】具体的な化合物としては、カプロン酸、カ
プリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、
リノール酸、リノレン酸等の脂肪酸、カプリルアミン、
デシルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、パ
ルミチルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、
エイコシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ジカプ
リルアミン、ジデシルアミン、ジラウリルアミン、ジミ
リスチルアミン、ジパルミチルアミン、ジステアリルア
ミン、ジオレイルアミン、ジエイコシルアミン、2−エ
チルヘキシルアミン等の脂肪族アミン、ステアリン酸ア
ミド、オレイン酸アミド等の脂肪族アミド、ラウリルア
ルコール、テトラデシルアルコール、セチルアルコー
ル、ステアリルアルコール、エイコサノール、オレイル
アルコール等の脂肪族アルコールが例示できる。
【0016】本発明の金属粒子の大きさは、好ましくは
約0.01〜5μmの範囲の厚さを有し、そして1〜約
50μmの範囲の長さまたは幅を有する程度である。
【0017】本発明においては、金属粒子表面に存在す
る官能基とイソシアネート化合物が化学結合している。
具体的には例えば、−COOH基はアミド結合(−CO
NH−)により、−NH2は、尿素結合(−NHCON
H−)により、−OHはウレタン結合(−NHCOO
−)により、−CONH2はカルボニル尿素結合(−C
ONHCONH−)により結合している。なお、−NH
2との反応において、過剰のイソシアネート化合物の存
在により、ビュレット構造
【0018】
【化2】
【0019】をとる場合がある。一方、−OH基との反
応において、過剰のイソシアネート化合物の存在によ
り、アロファネート架橋
【0020】
【化3】
【0021】をとる場合がある。
【0022】本発明に有用なイソシアネート化合物とし
ては、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する
モノマー、そのプレポリマー、及びアダクトであり、好
ましくは1分子中にイソシアネート基を2個もしくは3
個有するモノマー、そのプレポリマー及びアダクトであ
る。この例としては、トルイレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレン
ジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、リジ
ンジイソシアネートなどのジイソシアネートモノマー、
これらの二官能型プレポリマー(例えば、旭化成工業
(株)製、デュラネートD−101、D−102等)及びビュ
レット型アダクト(旭化成工業(株)製、デュラネート
24A−100など)等が挙げられる。これらの中で特に好
ましいのは、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、
トルイレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタン
ジイソシアネートのモノマーであり、これらの1種又は
2種以上の混合物が用いられる。
【0023】次に本発明に有用な燐化合物としては、無
機燐酸及び式(II)で示される基を含有する酸性有機燐
酸エステル化合物が挙げられる。
【0024】
【化4】
【0025】無機燐酸の例としては、オルト燐酸、ピロ
燐酸、三燐酸、四燐酸、亜燐酸などが挙げられる。又、
式(II)で示される基を含有する酸性有機燐酸エステル
化合物としては、例えば下記の一般式(I)で表される
化合物及びその塩、更に分子中に式(II)で示される基
を含有する化合物を反応させて誘導される燐酸エステル
化合物等が挙げられ、これらの中から選ばれた1種又は
2種以上の混合物が用いられる。
【0026】
【化5】
【0027】ここで、Rは水素、炭素数6〜24のアルキ
ル基、アルケニル基、又は炭素数1〜24のアルキル置換
基もしくは炭素数6〜24のアルケニル置換基を1つ以上
含むアリール基を表し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基
を表し、mは0〜20であり、R1とRとは同じであっても
異なっていてもよく、水素、アルキル基、アルケニル
基、アリール基、又はR(OA)m(ここにR、A及び
m上記で示されたもの)を表す。
【0028】R、R1に於けるアルキル基、アルケニル
基の例としては、オクチル、デシル、トリデシル、ラウ
リル、セチル、ステアリル、オレイル、ヘキサデシル等
が好ましい。
【0029】又、R、R1に於けるアリール基の例とし
ては、オクチルフェニル、ノニルフェニル、ドデシルフ
ェニル、ジノニルフェニル、p−tert−アミルフェニル
等が好ましい。
【0030】又、Aとしてはエチレン、プロピレン等が
好ましい。
【0031】具体的な化合物として例を挙げるならば、
燐酸の前記アルキル、アルケニル、アリールエステルや
アルキル、アルケニル、アリール基にエチレンオキシド
を付加したもののエステルが好ましい。尚、燐酸エステ
ルとしては、モノ−、ジ−エステルのいずれであっても
よく、これらの混合物であってもよい。又、種類の異な
る燐酸エステルの混合物であってもよい。更に、燐酸の
トリエステルや塩になっていて酸性水酸基が存在しなく
ても金属粉末の処理工程中に解離して酸性水酸基が生成
する官能基を有する燐酸誘導体又はイソシアネート基と
反応性を有する官能基、例えばアミノ基、カルボキシル
基等を有する燐酸化合物であれば使用することができ
る。
【0032】表面処理された金属粒子の表面に存在する
官能基とイソシアネート化合物とリン化合物の好ましい
組合わせは、それぞれの反応速度によって選択される
が、一級アミノ基とジイソシアネート化合物と酸性リン
酸エステル化合物、一級アルコール基とジイソシアネー
ト化合物と酸性リン酸エステル化合物等の組合わせが例
示できる。この時、一級アミノ基は、ステアリルアミン
等の脂肪族アミンにより導入される。又、一級アルコー
ル基は、ステアリルアルコール等の脂肪族アルコールに
より導入されるものである。ジイソシアネート化合物と
しては、トルイレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート等が使用できる。酸性リン酸エステル
化合物としては、オクチルアシッドホスフェート、トリ
デシルアシッドホスフェート、ノニルフェニルホスフェ
ート等が使用できる。
【0033】本発明においては、前述のリンに結合した
酸性OH基と、前述のイソシアネート化合物が、ウレタ
ン結合により、結合している。
【0034】このように表面処理された金属粒子表面
に、表面金属粒子表面とリン化合物との両者と反応する
特定のイソシアネート化合物を介してリン化合物を化学
結合により固定させることにより、機械的なシアーを受
けても、リン化合物が脱離しにくい複合金属粉末組成物
となり、水性塗料用の金属顔料として極めて優れた貯蔵
安定性を備え、かつ、極めて優れた塗膜性能を有する。
【0035】前記のとおり、ここでいう貯蔵安定性と
は、水性塗料中に於ける金属粉顔料の腐食性と、塗料と
してではなく、金属粉顔料単独で貯蔵した場合に於ける
金属粉顔料の腐食性の両者を示すものである。
【0036】このように化学結合を介して被覆された本
発明の金属顔料と、従来の金属顔料の金属表面被覆の機
構は、次のように異なるものであると推察される。本出
願人らの研究によれば、無機燐酸及び式(II)で示され
る基
【0037】
【化6】
【0038】を含有する酸性有機燐酸エステル化合物の
中から選ばれた1種又は2種以上の混合物を、金属粒子
表面に吸着せしめることによって、大幅な貯蔵安定性の
向上が認められている。特に、水性塗料のpHが中性域
を挾んで弱酸性から弱塩基性の領域においては、金属粉
顔料に対する腐食力が弱いことから、金属粒子表面に吸
着せしめる当該燐化合物の使用量は少量でも有効であ
り、得られた塗膜性能に及ぼす燐化合物の悪影響を充分
排除することが可能である。
【0039】一方、水性塗料のpHが、強酸性または強
塩基性領域にある場合は、金属粒子表面に吸着せしめる
当該燐化合物の使用量を増量するか、より腐食抑制効果
の高い燐化合物を選択するという手段が有効であるが、
燐化合物の添加量や種類によっては、満足する塗膜性能
が得られない場合がある。例えば、塗膜の付着性、耐水
性、耐温水性、耐チッピング性等の性能に於いて、好ま
しくない影響が認められている。
【0040】この理由は必ずしも明確ではないが、燐化
合物の種類によっては金属粒子表面に対する吸着力が充
分でなかったり、又、燐化合物の添加量によっては、金
属粒子表面における燐化合物同士の反撥力が大きくな
り、燐化合物の金属粒子表面に対する吸着力が充分強固
ではなくなることが考えられる。この場合、塗料化工程
や塗装ラインでの循環工程などにおける機械的な剪断に
よって、金属粒子表面に充分強固に吸着されていない燐
化合物の一部が脱離し、遊離物質として塗料中に存在す
ることになり、この遊離物質が塗膜中の欠点となって塗
膜性能を低下せしめるものと推察される。なお、本明細
書でいう強酸性とはpHが5以下、強塩基性とはpHが
9以上の範囲である。
【0041】なお、本発明になる複合金属粉末の商品形
態としては、任意であってよく、例えば実質的に揮発分
を含有しない粉末状であってもよく、多量の揮発分によ
って希釈されたスラリー状であってもよく、又、適度な
揮発分を含有せしめたペースト状であってもよい。但
し、塗料化時の作業性等を考慮し、ペースト状、又は粉
末状にするのが一般的には好ましい。
【0042】次に、本発明の複合金属粉末の製造方法に
ついて説明する。
【0043】本発明の複合金属粉末は、前述の不活性溶
媒中で表面処理された金属粒子に対し、少なくとも2以
上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物
と、リン酸エステル化合物とを添加して、反応させるこ
とにより得ることができる。
【0044】本発明におけるリン化合物の金属粒子に対
する添加量は、金属粒子の特性(例えば腐食性や比表面
積など)、使用に供される水性塗料のpH、並びに燐化
合物の腐食抑制能などを考慮して決められるべきであ
り、その上で必要最少限に抑えるべきである。
【0045】実用的な添加量としては、金属粒子100重
量部に対して、好ましくは燐化合物は0.2〜15重量部、
更に好ましくは、0.5〜10重量部の範囲である。燐化合
物が0.2重量部未満では目的とする貯蔵安定性が不充分
であり、15重量部を超えると、本発明になる複合金属粉
末組成物を使用した水性塗料から得られた塗膜性能を低
下させるため好ましくない。
【0046】一方、金属粒子に対するイソシアネート化
合物の添加量は、金属粒子の特性(例えば比表面積な
ど)や、使用される燐化合物の特性(例えば、イソシア
ネート基と反応性の官能基のモル数や、金属粒子に対す
る吸着性など)を考慮して決められるべきである。実用
的な添加量としては好ましくは0.1〜20重量部、更に好
ましくは0.5〜10重量部の範囲である。イソシアネート
化合物の添加量が0.1重量部未満では、イソシアネート
化合物を添加した効果、即ち金属粒子表面ないしその近
傍に燐化合物を固定する効果が乏しく、20重量部を超え
ると、金属粒子同士の凝集が起きるため好ましくない。
【0047】前記燐化合物と前記イソシアネート化合物
の混合割合は、使用される燐化合物の特性、イソシアネ
ート化合物の反応性などによって選択されるべきもので
あるが、実用的な混合割合としては、好ましくは、(イ
ソシアネート化合物のイソシアネート基)/(燐化合物
のP−OH基)=0.5/1〜4/1(当量比)であり、更に好
ましくは、1/1〜3/1の範囲である。0.5/1未満では、塗
膜性能を低下させ、好ましくない。又、4/1を越えると
貯蔵安定性が不十分となる。
【0048】本発明になる複合金属粉末を得るに当た
り、不活性溶媒中で金属粒子100重量部に対し、0.
1〜20重量部のイソシアネート化合物と0.2〜15
重量部の燐化合物を個々に添加して反応させながら、金
属粒子表面に反応生成物の被覆を形成してもよく、予め
イソシアネート化合物と燐化合物とを反応させた後に添
加し、金属粒子表面に反応生成物の被覆を形成させても
よい。尚、この反応生成物の被覆形成を行うための方法
は特に限定されるものでない。例えば金属粒子の粉砕工
程で行ってもよく、分級後のスラリー(不活性溶媒で大
希釈された鱗片状金属粒子と不活性溶媒の混合物)や、
上記スラリーを濾過した後のケーキを用いて反応槽中で
行ってもよく、更に上記ケーキを用いて混合機中で行っ
てもよい。好ましくは、濾過後のケーキをジャケット付
き反応槽に移し、不活性溶媒中で反応させるのがよい。
更に好ましくは、上記反応槽を用い、不活性溶媒に充分
分散させた金属粒子の表面に、まずイソシアネート化合
物を吸着及び反応させる第一段工程と、次に燐化合物を
添加して金属粒子表面のイソシアネート化合物と燐化合
物との反応生成物で被覆する第二段工程を設けるとよ
い。尚、イソシアネート化合物が関与する反応を行わせ
るに当たり、通常使用される触媒、例えば、ジブチル錫
ジラウレートなどの触媒を用いてもよい。
【0049】尚、不活性溶媒中に於ける金属粒子の濃度
は特に限定されるものではなく、金属粒子の分散性や生
産性を考慮して決められるものであるが、0.5〜95重量
%、好ましくは1.0〜85重量%、更に好ましくは10〜75
重量%である。金属粒子の不活性溶媒中での濃度が95重
量%を超えると、金属粒子の分散が不充分となり、金属
粒子表面へのイソシアネート化合物と燐化合物との反応
生成物による被覆が不均質となるため好ましくなく、0.
5重量%を下回ると生産性の面から好ましくない。
【0050】本発明になる複合金属粉末は、イソシアネ
ート化合物と燐化合物との反応生成物により、その金属
粒子表面を被覆されているが、イソシアネート化合物と
燐化合物の添加割合によっては、水分散液中で強酸性を
示すこともある。この場合、当該複合金属粉末に塩基性
物質を添加し、弱酸性から中性もしくは弱塩基性に性質
を変化させることにより、金属粒子の凝集を抑制し、加
えて塗料中での分散性や塗料の貯蔵安定性を向上させる
ことがてきる。
【0051】尚、本発明に使用可能な塩基性物質として
は、アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
等の無機塩基性物、及びジエチルアミン、ジブチメルア
ミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジア
ミン、モルホリン等の有機塩基性物質が挙げられ、これ
らの1種又は2種以上の混合物を使用することができ
る。塩基性物質の添加量は、添加後の複合金属粉末の
分散液中に於けるpHが5〜9、好ましくは6〜8、更
に好ましくは6.5〜7.5の範囲になるように決める
ことが望ましい。上記pHが5を下回ると金属粒子同士
の凝集が起き易くなり、pHが9を越えると金属粒子の
貯蔵安定性が低下するため好ましくない。
【0052】又、複合金属粉末に塩基性物質を添加する
方法は、特に限定されるものではないが、例えば粉末状
の複合金属粉末に添加、混合してもよく、又、不活性溶
媒中に分散された複合金属粉末に添加、混合してもよ
く、あるいは、ペースト状の複合金属粉末に添加し、混
練してもよい。
【0053】又、本発明になる複合金属粉末は、これに
カップリング剤を添加することにより、該複合金属粉
含有する塗料から得られた塗膜性能、例えば付着性、
耐水性、耐温水性、耐チッピング性等を更に向上させる
ことが可能である。本発明に適用可能なカップリング剤
の例としては、シラン系カップリング剤、チタネート系
カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤などが
挙げられる。
【0054】シラン系カップリング剤の具体例な例とし
ては、γ−アミノプロピルトリアルコキシシラン、γ−
アミノエチルトリアルコキシシラン、γ−アミノブチル
トリアルコキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ
−アミノプロピルトリアルコキシシラン、N−β−(ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルアルキルジアルコキ
シシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリ
アルコキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン等が挙げられる。
【0055】又、チタネート系カップリング剤の具体的
な例としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタ
ネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシ
アセテートチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼ
ンスルホニルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチ
ルパイロホスフェート)チタネート、ビス(ジオクチル
パイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピ
ルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプ
ロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピル(4
−アミノベンゾイル)イソステアロイルチタネート、イ
ソプロピル4−アミノベンゼンスルホニルジ(ドデシル
ベンゼンスルホニル)チタネート、イソプロピル4−ア
ミノベンゾイルイソステアロイルオキシアセテートチタ
ネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノ
エチル)チタネート、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセ
チルアセトナト)チタン等が挙げられる。
【0056】又、アルミニウム系カップリング剤の具体
的な例としては、アセトアルコキシアルミニウムジイソ
プロピレート、ジルコアルミネート化合物等が挙げられ
る。本発明では、これらカップリング剤の中から1種又
は2種以上を選択して使用することができる。又、その
添加量については、カップリング剤を添加してなる複合
金属粉末を塗料の顔料成分として用いた場合に得られる
塗膜の成膜の性能、例えばメタリック感、付着性、耐水
性、耐温水性、耐チッピング性等を考慮して決められる
べきである。本発明に於いては複合金属粉末中の金属分
100重量部に対し、0〜20重量部、好ましくは0.
5〜10重量部の範囲で添加される。カップリング剤の
添加量が20重量部を超えると、この複合金属粉末を
いて成る塗膜のメタリック感(金属感)が低下し、加え
て貯蔵安定性も悪化するため好ましくない。
【0057】本発明になる複合金属粉末をカップリング
剤で処理する為には、カップリング剤の加水分解反応を
利用すればよい。この反応に必要な水の量としては、カ
ップリング剤100重量部に対し、10〜100重量
部、好ましくは20〜70重量部の範囲である。水の量
が10重量部未満では、加水分解反応が充分ではなく、
又100重量部を超えると、遊離した加水分解縮合物が
生成し、これが凝集物となって塗膜外観を悪化させるた
め好ましくない。尚、複合金属粉末にカップリング剤を
添加する方法は特に限定されるものではなく、例えば不
活性溶媒中に複合金属組成物を分散させた状態でカップ
リング剤を添加、混合してもよく、ペースト状の複合金
属粉末に添加、混練してもよく、又、粉末状の複合金属
末に添加、混合してもよい。
【0058】本発明になるメタリック塗料は、少なくと
も(a)塗料用樹脂100重量部と、(b)0.1〜100重
量部の複合金属粉末とから成り、必要に応じて希釈剤及
びその他の塗料用添加剤を加えてなる。本発明になる複
合金属粉末は、そもそも水性塗料用金属顔料として極め
て優れた貯蔵安定性と溶剤型塗料並ないしはそれ以上の
優れた塗膜性能を発現するものとして発明されたもので
あるが、言うまでもなく溶剤型塗料の顔料として使用す
ることは一向に差し支えない。
【0059】前記塗料用樹脂としては、従来からメタリ
ック塗料用樹脂として用いられている任意の樹脂が使用
可能であることは勿論、金属顔料と反応性の官能基を多
量に含有するために、メタリック塗料用樹脂として使用
できなかった樹脂も用いることができる。これは、本発
明になる複合金属粉末の金属粒子表面がイソシアネート
化合物と燐化合物との反応生成物で被覆されている効果
であると考えられる。
【0060】これらの樹脂としては、アクリル樹脂、ア
ルキッド樹脂、オイルフリーアルキッド樹脂、塩化ビニ
ル樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹
脂、尿素樹脂、セルロース系樹脂、エポキシ樹脂等が挙
げられ、これらを単独で用いてもよく、又は2種以上混
合して用いてもよい。本発明になるメタリック塗料に用
いられる複合金属粉末の量は塗料用樹脂100重量に対
して0.1〜50重量部の範囲である。
【0061】複合金属粉末の量が0.1重量部未満では
メタリック塗料として必要な金属感が得られず、又10
0重量部を超えると塗料の粘度が高くなり過ぎて塗装作
業性が低下するばかりでなく、劣った塗膜性能しか得ら
れず実用的ではない。
【0062】本発明になるメタリック塗料に使用される
希釈シンナーとしては、トルエン、キシレン等の芳香族
系化合物、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族系
化合物、エタノール、ブタノール、プロパノール、イソ
プロパノール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル等のエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン等のケトン類、トリクロロエチレン等の塩素
化合物、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチ
レングリコールモノブチルエーテル等のセロソルブ類等
のいわゆる塗料分野で使用されている一般的な有機溶剤
が挙げられ、これらの1種又は2種以上が用いられる
が、好ましくは2種以上の混合物を用いるのがよい。こ
の希釈シンナーの組成は、塗料用樹脂に対する溶解性、
塗膜形成性能、塗装作業性等を考慮して決定される。
【0063】尚、本発明のメタリック塗料には、塗料業
界で一般に使用されている顔料、染料、湿潤剤、分散
剤、色分かれ防止剤、レベリング剤、スリップ剤、皮張
り防止剤、ゲル化防止剤、消泡剤等の添加剤を加えるこ
とが可能である。
【0064】又、本発明になる複合金属粉末組成物を含
有してなる水性メタリック塗料とは、通常当該分野に於
いて採用されている塗料化技術により塗料化されたもの
であって、本発明になる複合金属粉末と水性塗料用樹脂
を必須成分とし、これ以外に目的、用途に応じて必要な
各種の添加剤や、上記複合金属粉末以外の有機又は無機
顔料を添加し、又は添加せずに得られるものである。
【0065】ここで、水性塗料用樹脂とは、水溶性樹脂
又は水分散性樹脂であってこれらの単独又は混合物であ
ってもよい。その種類は目的、用途により千差万別であ
り、特に限定するものではないが、一般にはアクリル
系、アクリル−メラミン系、ポリエステル系、ポリウレ
タン系等の水性塗料用樹脂が挙げられ、中でもアクリル
−メラミン系が最も汎用的に使用されている。又、上記
の各種添加剤としては、例えば、分散剤、レベリング
剤、チキソトロピー性付与剤、増粘剤、タレ防止剤、防
カビ剤、紫外線吸収剤、成膜助剤、界面活性剤、その他
の有機溶剤、水等、当該分野に於いて通常使用され得る
ものであって、本発明に於ける効果を損なわないもの及
び量であれば、添加しても差し支えない。
【0066】又、上記の無機又は有機顔料としては、チ
タン白、亜鉛華、紺青、ベンガラ、炭酸カルシウム、
ドミウムイエロー、カドミウムレッド、群青、硫酸バリ
ウム、硫酸鉛、ケイ酸カルシウム、コバルトバイオレッ
ト、マンガン紫、パールマイカ等のパールエッセンス等
の無機顔料や、建染染料系、イソインドリノン系、キナ
クリドン系、縮合アゾ系、不溶性アゾ顔料系、銅フタロ
シアニン系、スレン系、塩基性染め付けレーキ等の有機
顔料、並びにカーボンブラック、グラファイト等の中か
ら、目的、用途に応じて選択されることが望ましい。
又、本発明の効果を損なわない種類及び量の適切な選択
が必要であることは言うまでもない。
【0067】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を更に詳しく説
明する。尚、本発明を実施するに当たっての実施態様は
無数の組合せが考えられるが、以下ではその中の代表的
なもの数種について実施例を以て説明する。但し、本発
明は以下の実施例のみに限定されたものではない。
【0068】先ず、用いた試験方法及び測定方法につい
て記述する。
【0069】1.複合金属粉末の性能 (1)貯蔵安定性 複合金属粉末の貯蔵安定性を促進して評価する目的で、
300mlのブリキ缶に、約100gの複合金属粉末の試料を入
れ、ふたをして50℃の熱風循環式乾燥器中で7日間放置
した後、上記試料50gを1lのミネラルスピリット中に分
散させ、次いで200メッシュのナイロン濾布を付けた濾
過試験装置(ミリポアー社製)に流し込み、更にミネラ
ルスピリット及びアセトンで充分洗浄した後濾過残を集
め、乾燥後その重量を測定した。これを試料の加熱残分
で除して百分率で表し、(重量減少率)下記に従って判
定した。
【0070】 0.02%以下……………● 0.02〜0.05%以下……○ 0.05〜0.10%以下……△ 0.10%を越える………× (2)水安定性 200mlの三角フラスコに複合金属粉末組成物の料20g
(金属分=65%とした時)を採取し、これにノニオン系
界面活性剤0.8g、及び純水100mlを加えて激しく振り、
試料を十分に分散する。このフラスコの口にゴム栓付き
メスピペットを取り付けて60℃の恒温水槽に浸漬し、2
4時間放置後のガス発生量をメスピペットの目盛りから
読み取った。又、ガスの発生量に応じて、下記のように
評価した。
【0071】 0.5cc/g以下……………● 0.5〜2.0cc/g 以下……○ 2.0〜5.0cc/g 以下……△ 5cc/gを越える…………× 2.塗料及び塗膜性能 下記配合により水性塗料を作製し、(1) 塗料の貯蔵安定
性、(2) 塗膜外観、(3)塗膜の付着性、(4) 塗膜の耐温
水性を評価した。
【0072】 供試複合金属粉末(金属分=W%) 2821/W 重量部 水溶性アクリル樹脂(加熱残分=50%)*1 370 〃 水溶性メラミン樹脂(加熱残分=50%)*2 100 〃 純水 491 〃 ────────────────────────────── 計 2821/W+961 〃 (註)*1 アルマテックスWA-911(三井東圧化学(株)製)に、ジメチルエタノ ールアミンを加え、pHを 9.5に調整したもの。 *2 サイメル(三井サイアナミド(株)製) (1)塗料の貯蔵安定性 200mlの三角フラスコに上記塗料100mlを入れ、ゴム栓付
きメスピペットを取り付け、50℃で24時間放置後のガ
ス発生量を測定した。尚、評価基準は上記(2)水安定性
の場合と同様である。
【0073】*2 サイメル(三井サイアナミド(株)
製) (1) 塗料の貯蔵安定性 200mlの三角フラスコに上記塗料100mlを入れ、ゴム栓付
きメスピペットを取り付け、50℃で24時間放置後のガ
ス発生量を測定した。尚、評価基準は上記(2)水安定性
の場合と同様である。
【0074】(2) 塗膜外観 上記塗料を、脱脂した磨き鋼板に吹付け塗装し、乾燥膜
厚15〜20μの塗板を得た。この塗膜外観を目視により評
価した。
【0075】供試用金属粉末組成物(未処理)と比較し
た時の色差△E(45°−0°方式の色差計による測色)
を示す。
【0076】 ●極めて良好…1未満 ○良好…………1以上2未満 △やや不良……2以上3未満 ×不良…………3以上 (3) 付着性 上記の塗板を80℃の温水に1時間浸漬後、室温で8時間
放置し、碁盤目試験(セロテープ剥離テスト)を行い、
塗膜の剥離状態を目視で視察した。
【0077】付着している塗膜の%で示す。
【0078】 ●極めて良好…99%以上 ○良好…………95%以上99%未満 △やや不良……90%以上95%未満 ×不良…………90%未満 (4) 耐温水性 (2) で作製した塗板を40℃の温水に10日間浸漬後、フ
クレ、チヂミ、ツヤビケ等の異常の有無、及びメタリッ
ク感を目視で観察した。尚、上記(2)〜(4)の判定は下記
に従って行った。
【0079】 浸漬前の塗膜と比較した光沢低下率* 外観 ●極めて良好…3%未満 変化なし ○良好…………3%以上6%未満 かすかに黒ず
む △やや不良……6%以上10%未満 黒ずむ ×不良…………10%以上 非常に黒ずむ 60°鏡面光沢度の測定 光沢低下率={浸漬前の光沢(%)−浸漬後の光沢(%)}×1
00/浸漬前の光沢(%) 3.供試用金属粉末組成物の調製 参考例1 供試用アルミニウム粉末組成物の調製 内径が34.5cm、長さ38.4cmのボールミルに直径が3.9mm
のスチールボール42kg、アトマイズ粉VA-500(山石金属
(株)製)1.4kg、ミネラルスピリット1.7l及びステア
リルアミン10gを入れ、60rpmで3時間回転させた後、ミ
ネラルスピリット2.8lを追加し、更に1時間10分回
転させ、次いで粉砕されたアルミニウムスラリーをミネ
ラルスピリットで洗浄、抜出して、目開き40μのステン
レス鋼製金網を付けたダルトン振動ふるい(三英製作所
(株)製、型式402型)で篩分けし、アンダスラリーを
濾別して鱗片状の供試用アルミニウム粉末組成物を得
た。このアルミニウム組成物の金属分は74.0重量%であ
った。
【0080】参考例2 供試用亜鉛粉末組成物の調製 粒状亜鉛粉末(粒度特性数d'=45μ)200g、オレイン酸
5.0g、ミネラルスピリット200mlと、直径5mmの鋼球15kg
を装入したアトライター(三井三池製作所(株)製、MA
−ISD型、タンク容量4.9l)を200rpmで16時間運転し
て、該亜鉛粉末を粉砕した後、ミネラルスピリットで粉
砕された鱗片状亜鉛粉末を抜出し分離して、ミネラルス
ピリットと濾別し、金属分60.1重量%の鱗片状の供試用
亜鉛粉末組成物を得た。
【0081】参考例3 供試用銅粉末組成物の調製 粒状金属銅粉末(粒度特性数d'=50μ)200g、ステアリ
ン酸5.0g、ミネラルスピリット200mlと直径5mmの鋼球15
kgを参考例2と同様にアトライターに入れ、200rpmで3
2時間粉砕した後、ミネラルスピリットで抜出し分離し
て、金属分76.0重量%の鱗片状の供試用粉末組成物を得
た。
【0082】参考例4 供試用真ちゅう粉末組成物 粒状の真ちゅう(銅と亜鉛の重量比1/1)粉末(粒度特性
数d'=50μ)850g、ステアリルアミン5.0g、ミネラルス
ピリット700mlと直径5mmの鋼球35kgを装入した銅製ボー
ルミル(容量25l、内径300mm、長さ350mm)を58rpmで4
0時間運転して粉砕した後、ミネラルスピリットで抜出
し分離して、金属分75.0重量%の鱗片状供試用真ちゅう
粉末組成物を得た。
【0083】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。
【0084】実施例1 参考例1で得た供試用アルミニウム粉末組成物を金属分
で100重量部とミネラルスピリット400重量部を三ツ口セ
パラブルフラスコの中に入れ、系内の温度を70℃に昇温
した。次いでヘキサメチレンジイソシアネート6重量部
添加し、70℃で1時間撹拌を続けた。その後でトリデシ
ルアシッドホスフェートAP−13((株)大八化学工業所
製)6重量部を加えて3時間反応させた。溶液中に残存
するヘキサメチレンジイソシアネートの量を、ガスクロ
マトグラフィー(GC)によって測定したところ1重量
%未満であった。
【0085】次いでブフナーロートで濾別し、加熱残分
65.2重量%の複合アルミニウム粉末を得た。
【0086】得られた複合アルミニウム粉末について、
前記した1、2の性能を評価し、その結果を表1に示し
た。
【0087】実施例2〜20 参考例1で得た供試用アルミニウム粉末組成物を用い、
表1に示すような種類と量のイソシアネート化合物及び
燐化合物を用いて、実施例1と同様の処理を行った。こ
のようにして得た複合アルミニウム粉末について前記し
た各性能を評価し、その結果を表1に示した。
【0088】実施例21、22 参考例1で得た供試用アルミニウム粉末組成物を金属分
で100重量部とミネラルスピリット400重量部を三ツ口セ
パラブルフラスコの中に入れ、系内の温度を70℃に昇温
した。次いで表1に示すイソシアネート化合物と燐化合
物を一括して添加し、70℃で4時間撹拌を続けた。次い
でブフナーロートで濾別し、複合アルミニウム粉末を
た。
【0089】得られた複合アルミニウム粉末について、
前記と同様に性能評価試験を実施し、その結果を表1に
示した。
【0090】実施例23〜25 実施例1において参考例1で得た供試用アルミニウム粉
末組成物の代わりに、参考例2〜4で得た供試用の各種
金属粉末組成物を用いた以外は全く実施例1と同様に処
理して、各種複合金属粉末を得た。このようにして得た
各種複合金属粉末について、各性能を評価し、その結果
を表2に示した。
【0091】実施例26 参考例1で得た供試用アルミニウム粉末組成物を金属分
で100重量部とミネラルスピリット400重量部を三ツ口セ
パブルフラスコの中に入れ、系内の温度を70℃に昇温し
た。次いでヘキサメチレンジイソシアネート6重量部を
添加し、70℃で1時間撹拌を続けた。その後でトリデシ
ルアシッドホスフェートAP−13((株)大八化学工業所
製)6重量部を加えて3時間反応させた。次いでジブチ
ルアミン 0.6重量部を添加し、15分間撹拌した後、ブ
フナーロートで濾別し、加熱残分 67.0重量%の複合ア
ルミニウム粉末を得た。
【0092】得られた複合アルミニウム粉末について、
前記と同様に性能評価を行い、その結果を表3に示し
た。
【0093】実施例27〜29 表3に示すイソシアネート化合物、燐化合物及び塩基性
物質を用いて、実施例26と同様の処理を行った。この
ようにして得た複合アルミニウム粉末について、各性能
を評価し、その結果を表3に示した。
【0094】実施例30 参考例1で得た供試用アルミニウム粉末を金属分で100
重量部とミネラルスピリット400重量部を三ツ口セパラ
ブルフラスコの中に入れ、系内の温度を70℃に昇温し
た。次いでヘキサメチレンジイソシアネート6重量部添
加し、70℃で1時間撹拌を続けた。その後がトリデシル
アシッドホスフェートAP−13((株)大八化学工業製)
6重量部を加えて3時間反応させた。
【0095】次いでN−β(アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルメチルジメトキシシランKBM-602(信越化学
工業(株)製)5重量部と、水3重量部を加えて1.5時
間撹拌した後、ブフナーロートで濾別し、加熱残分66.5
重量%の複合アルミニウム粉末を得た。得られた複合ア
ルミニウム粉末について、前記と同様性能評価を行い、
その結果を表4に示した。
【0096】実施例31〜37 参考例1で得た供試用アルミニウム粉末組成物を用い
て、表4に示した種類と量のイソシアネ−ト化合物、燐
化合物、カップリング剤及び水を用いて、実施例30と
同様の処理を行った。このようにして得た複合アルミニ
ウム粉末について、各性能を評価し、その結果を表4に
示した。
【0097】比較例1 本発明と比較するため、特公昭60−8057号公報で
公知の水分散性金属粉組成物を調整した。
【0098】参考例1で得た供試用アルミニウム粉末組
成物を金属粉で100重量部に対し、トリデシルアシッ
ドホスフェートAP−13を6重量部、ノニオン系界面
活性剤を3重量部加えて混合し、加熱残分が65重量%
になるように水を加えて水分散性アルミニウムペースト
を調整した。
【0099】得られた水分散性アルミニウムペースト
(加熱残分65.9重量%)について、前記した1、2
の性能を評価し、その結果を表1に示した。
【0100】比較例2 本発明と比較するため、特開昭61−47771号公報
で公知の被覆組成物に用いられている発泡抑制剤の配合
を金属粒子に適用した。
【0101】エポキシ樹脂「AER−331L」10重
量部(0.05当量)に、85%オルトリン酸2重量部
(0.05当量)を加えた反応物を、2−ブトキシエタ
ノール30重量部で希釈し、さらに、トリエチルアミン
でpHを7.6に調整し、反応物中和溶液とした。
【0102】参考例1で得た供試用アルミニウム粉末組
成物を金属粉で100重量部に対し、前記反応物中和溶
液を加えて混合し、加熱残分66.0重量%のペースト
状アルニウム粉末を得た。
【0103】得られたペースト状アルミニウム粉末につ
いて、前記した1、2の性能を評価し、その結果を表1
に示した。
【0104】
【発明の効果】本発明の複合金属粉末は、前述の通りの
構成とすることにより、それ自体の貯蔵安定性に優れ、
又、それを含む塗料の貯蔵安定性、特に水性塗料に適用
した場合の貯蔵安定性にも優れ、なおかつ極めて優れた
付着性、耐水性、耐温水性を有する塗料及びそれから得
られる塗膜を与える金属粉末であり、その工業的価値は
極めて大である。
【0105】
【表1】
【0106】
【表2】
【0107】
【表3】
【0108】
【表4】
【0109】
【表5】
【0110】
【表注】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−168663(JP,A) 特開 平3−74472(JP,A) 特開 平3−122203(JP,A) 特開 平2−251574(JP,A) 特開 昭60−121201(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09C 1/00 - 3/12 C09D 5/38

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面処理された金属粒子表面にイソシア
    ネート化合物が化学結合され、該イソシアネート化合物
    にウレタン結合を介して、下記式(I)で示されるリン
    酸エステル化合物が結合してなる複合金属粉末。 【化1】 ここで、 Rは水素、炭素数8〜24のアルキル基、アルケニル
    基、又は炭素数1〜24のアルキル置換基もしくは炭素
    数6〜24のアルケニル置換基を1つ以上含むアリール
    基を表し、 Aは炭素数2〜4のアルキレン基を表し、 mは0〜20であり、 R1とRとは同じであっても異なっていてもよく、水
    素、アルキル基、アルケニル基、アリール基、又はR
    (OA)m(ここにR、A及びm上記で示されたもの)
    を表す。
  2. 【請求項2】 イソシアネート化合物中のイソシアネー
    ト基/リン化合物中のP−OH基が当量比で0.5/1
    〜4/1であることを特徴とする請求項1記載の複合金
    属粉末。
  3. 【請求項3】 表面処理された金属粒子表面にイソシア
    ネート化合物が化学結合され、該イソシアネート化合物
    にウレタン結合を介してリン化合物が結合してなり、か
    つ、貯蔵安定性が0.05%以下、水安定性が2.0c
    c/g以下であることを特徴とする請求項1又は2記載
    の複合金属粉末。ただし、上記貯蔵安定性および水安定
    性は下記の定義による値である。 (1)貯蔵安定性 複合金属粉末組成物の貯蔵安定性を促進して評価する目
    的で、300mlのブリキ缶に、約100gの複合金属
    粉末組成物の試料を入れ、ふたをして50℃の熱風循環
    式乾燥器中で7日間放置した後、上記試料50gを1l
    のミネラルスピリット中に分散させ、次いで200メッ
    シュのナイロン濾布を付けた濾過試験装置(ミリポアー
    社製)に流し込み、更にミネラルスピリット及びアセト
    ンで充分洗浄した後濾過残を集め、乾燥後その重量を測
    定した。これを試料の加熱残分で除して百分率で表す。 (2)水安定性 200mlの三角フラスコに複合金属粉末組成物の試料
    20g(金属分=65%とした時)を採取し、これにノ
    ニオン系界面活性剤0.8g、及び純水100mlを加
    えて激しく振り、試料を十分に分散する。このフラスコ
    の口にゴム栓付きメスピペットを取り付けて60℃の恒
    温水槽に浸漬し、24時間放置後のガス発生量をメスピ
    ペットの目盛りから読み取る。
  4. 【請求項4】 表面処理された金属粒子が、表面が酸化
    されたアルミニウム金属粉末であることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の複合金属粉末。
  5. 【請求項5】 表面処理された金属粒子が、脂肪酸、脂
    肪族アミン、脂肪族アミド、脂肪族アルコールの1種又
    は2種以上を当該金属粒子表面に吸着及び/又は結合し
    てなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の複合金属粉末。
  6. 【請求項6】 金属粒子が、ステアリン酸、オレイン
    酸、ステアリルアミン、ステアリン酸アミド、ステアリ
    ルアルコールの1種又は2種以上により表面処理されて
    なることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の
    複合金属粉末。
  7. 【請求項7】 イソシアネート化合物中のイソシアネー
    ト基/リン化合物中のP−OH基が当量比で1/1〜3
    /1であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに
    記載の複合金属粉末。
  8. 【請求項8】 表面処理された金属粒子表面にイソシア
    ネート化合物が化学結合され、該イソシアネート化合物
    にウレタン結合を介してリン化合物が結合してなる複合
    金属粉末組成物が、水分散液中におけるpHが5〜9の
    範囲になるように、塩基性物質で中和されていることを
    特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の複合金属粉
    末。
  9. 【請求項9】 表面処理された金属粒子表面にイソシア
    ネート化合物が化学結合され、該イソシアネート化合物
    にウレタン結合を介してリン化合物が結合してなる複合
    金属粉末組成物が、カップリング剤により処理されてい
    ることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の複
    合金属粉末。
  10. 【請求項10】 金属粒子が、アルミニウム、亜鉛、
    銅、真鍮の1種又はそれらの合金より成ることを特徴と
    する請求項1〜9のいずれかに記載の複合金属粉末。
  11. 【請求項11】 不活性溶媒中で、表面処理された金属
    粒子に対して、少なくとも2以上のイソシアネート基を
    有するイソシアネート化合物と、リン酸エステル化合物
    とを添加して反応させ、該金属粒子表面をイソシアネー
    ト化合物とリン化合物との反応生成物で被覆することを
    特徴とする請求項1記載の複合金属粉末の製造方法。
  12. 【請求項12】 イソシアネート化合物中のイソシアネ
    ート基/リン化合物中のP−OH基が当量比で0.5/
    1〜4/1となるように添加することを特徴とする請求
    項11記載の複合金属粉末の製造方法。
  13. 【請求項13】 金属粒子100重量部に対し、イソシ
    アネート化合物0.1〜20重量部、リン化合物0.2
    〜15重量部を添加することを特徴とする請求項11又
    は12記載の複合金属粉末の製造方法。
  14. 【請求項14】 イソシアネート化合物が、トルイレン
    ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
    キシリレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメ
    タンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
    トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー
    酸ジイソシアネート、リジンジイソシアネートの1種又
    は2種以上であることを特徴とする請求項11〜13の
    いずれかに記載の複合金属粉末の製造方法。
  15. 【請求項15】 リン化合物が、オクチルアシッドホス
    フェート、デシルアシッドホスフェート、トリデシルア
    シッドホスフェート、ラウリルアシッドホスフェート、
    セチルアシッドホスフェート、ステアリルアシッドホス
    フェート、オレイルアシッドホスフェート、ヘキサデシ
    ルアシッドホスフェート、オクチルフェニルアシッドホ
    スフェート、ノニルフェニルアシッドホスフェート、ド
    デシルフェニルアシッドホスフェート、ジノニルフェニ
    ルアシッドホスフェート、P−tert−アミルフェニ
    ルアシッドホスフェートの1種又は2種以上であること
    を特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載の複合
    金属粉末の製造方法。
  16. 【請求項16】 イソシアネート化合物中のイソシアネ
    ート基/リン化合物中のP−OH基が当量比で1/1〜
    3/1となるように添加することを特徴とする請求項1
    1〜15のいずれかに記載の複合金属粉末の製造方法。
  17. 【請求項17】 金属粒子100重量部に対し、イソシ
    アネート化合物0.5〜10重量部、リン化合物0.5
    〜10重量部を添加することを特徴とする請求項11〜
    16のいずれかに記載の複合金属粉末の製造方法。
  18. 【請求項18】 不活性溶媒中で、金属粒子表面をイソ
    シアネート化合物とリン化合物との反応生成物で被覆す
    るにあたり、まず、不活性溶媒に充分分散させた金属粒
    子の表面にイソシアネート化合物を処理する第1段工程
    と、次にリン化合物を添加して金属粒子表面のイソシア
    ネート化合物とリン化合物との反応生成物を形成させる
    第2段工程を設けることを特徴とする請求項11〜17
    のいずれかに記載の複合金属粉末の製造方法。
  19. 【請求項19】 表面処理された金属粒子表面にイソシ
    アネート化合物が化学結合され、該イソシアネート化合
    物にウレタン結合を介してリン化合物が結合してなる
    求項1記載の複合金属粉末組成物に、シラン系カップリ
    ング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系
    カップリング剤のうちの1種又は2種以上を添加し、か
    つ、加水分解反応を行なわせることを特徴とする複合金
    属粉末の製造方法。
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