JP2951360B2 - 樹脂被覆金属顔料組成物 - Google Patents

樹脂被覆金属顔料組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規な樹脂被覆金属顔料組成物に関し、更に
詳しくは塗料用顔料として使用した時、塗膜外観の優れ
たメタリック塗膜を与える樹脂被覆金属顔料組成物に関
するものである。
[従来の技術] 従来よりメタリック塗料用、印刷インキ用、プラスチ
ック練込み用等に、メタリック感を備えた美粧効果を得
る目的で金属顔料が使用されてきた。
近年、メタリック塗膜の使用用途が広範囲にわたるよ
うになり、塗膜の耐酸性、耐アルカリ性に対する要求が
高まり、これらの点に優れた金属顔料の開発が強く要望
されるようになった。このような市場の要求に応えるも
のとして各種有機重合体を金属顔料粒子表面に被覆し
た。いわゆる樹脂被覆金属顔料が優れた性能を有するこ
とが知られている(特開昭51−11818号公報参照)。
しかし、これらの樹脂被覆金属顔料は樹脂被覆層が必
ずしも平滑でなく、微細な凹凸構造を呈しているため、
この樹脂被覆金属顔料を含有したメタリック塗料から得
られる塗膜は樹脂被覆層を持たない金属顔料(以下、未
処理金属顔料と呼ぶ)に比べて塗膜外観、特に光沢が劣
るという問題点があった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、上記した問題に鑑み、未処理金属顔料と同
等以上に優れた塗膜外観を与える樹脂被覆金属顔料組成
物を提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らはこのような従来の樹脂被覆金属顔料の問
題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、樹脂被覆金属
顔料に予め沸点200℃以上の液状化合物を吸油させるこ
とにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を
完成するに至った。
従来の樹脂被覆金属顔料は、その樹脂被覆層により吸
油量が過度に増大し、塗膜形成過程における塗膜表面の
歪みを起こし易くする。すなわち、塗膜形成過程で起き
る希釈シンナーの蒸発に伴って、樹脂被覆金属顔料が吸
油している溶剤と塗膜形成要素(主に樹脂)との置換が
起き、乾燥塗膜に歪みを残す結果、塗膜外観の低下を起
こすものと考えられるが、樹脂被覆金属顔料に予め沸点
200℃以上の液状化合物を吸油させ、見かけの吸油量を
低下させると、塗膜形成過程における塗膜形成要素との
置換を抑制し、乾燥塗膜の歪みが少なくなり、塗膜外観
を低下させないことを見出し完成したものである。
本発明に使用できる樹脂被覆金属顔料は、特に限定さ
れないが金属、顔料の個々の粒子が0.5〜50重量%の固
体状樹脂で被覆されているものが好適である。固体状樹
脂としては、イソシアネート基を2個以上有する化合物
とアミン、アルコール、水、カルボン酸、活性メチレン
化合物等との反応から生成した樹脂、ウレタン系樹脂、
アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ユリア・メラミン系樹脂などが挙げら
れる。好ましくは少なくとも1個以上のラジカル重合性
二重結合を有するモノマー及び/又はオリゴマーの1種
又は2種以上を反応させて得られるアクリル系樹脂、1
分子中にイソシアネート基を2個以上有するモノマー、
そのプレポリマー及びアダクトを反応させて得られるウ
レタン系樹脂であり、更に好ましくは、ラジカル重合性
不飽和カルボン酸及び/又はラジカル重合性二重結合を
有する燐酸モノ又はジエステル及びラジカル重合性二重
結合を3個以上有するモノマーから生成したアクリル系
樹脂、ジイソシアネートと水との反応から生成したウレ
タン系樹脂である。
金属顔料の種類は用途によって任意に選択できるが、
アルミニウム、銅、亜鉛、鉄、ニッケル、及び/又はこ
れらの合金等が挙げられる。好ましい例としてはアルミ
ニウムを挙げることができる。その形状はフレーク状、
球状、針状等の粒状が挙げられ、特にフレーク状のもの
が好ましい。
金属顔料の粒度は用途によって異なる。塗料用、印刷
用としては平均径が約1〜100μ程度が良く、プラスチ
ック練込み用としては約1〜200μ程度が良いが、特に
限定されず、本発明に適用できる。
本発明に使用されるアルミニウム顔料について詳述す
ると、アルミニウムの細片、又は粒状粉を機械的方法、
例えばスタンプミル法、乾式ボールミル法、湿式ボール
ミル法、アトライター法、振動ボールミル法等により数
%の磨砕助剤と共に磨砕して造られる。この磨砕助剤は
磨砕としての機能と同時に、アルミニウム顔料の物性に
影響を与える。この磨砕助剤として従来からステアリン
酸、オレイン酸等の高級飽和、又は不飽和脂肪酸、ステ
アリルアミン等の高級脂肪族アミンをよく使用するが、
これらの磨砕助剤に関係なく、本発明の効果は得られ
る。ステアリン酸を使用して得られたアルミニウム顔料
は、一般にリーフィングタイプアルミペーストとしてよ
く知られており、タンク等のシルバーペイントとして金
属の防錆用途に使用されている。又、オレイン酸、ステ
アリルアミン等を使用して得られたアルミニウム顔料
は、一般にノンリーフィングタイプアルミペーストとし
てよく知られ、自動車、家具等のメタリック塗料とし
て、美粧用途に使用されている。
本発明の重合に使用される有機溶剤は、脂肪族炭化水
素(例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、ミネラルス
ピリット等)、芳香族炭化水素(例えばベンゼン、トル
エン、ソルベントナフサ、キシレン等)、エステル(酢
酸エチル、酢酸ブチル等)、エーテル(テトラヒドロフ
ラン、ジエチルエーテル等)が挙げられ、金属顔料100
重量部に対し50重量部から3000重量部用いる。好ましく
は250重量部から1000重量部の間である。
以上のようにして有機溶剤中で金属顔料表面に樹脂被
覆層を形成せしめた後、有機溶剤を濾別し、不揮発分を
30〜80%に調製し、必要に応じて他の溶剤、添加剤等を
加えた本発明の樹脂被覆金属顔料を含むペーストを得
る。
又、樹脂被覆金属顔料に予め吸油させる液状化合物の
種類、量は特に限定されるものではないが、得られた塗
膜の物性(例えば密着性など)や顔料の凝集性を損わな
い範囲で選択される。
沸点200℃以上の飽和脂肪酸類、不飽和脂肪酸類、植
物油脂類、動物油脂類、一価飽和ないし不飽和アルコー
ル、多価アルコール、フタル酸エステル類、燐酸エステ
ル類が用いられる。
その液状化合物の例としては、カプリル酸、カプリン
酸のごとき炭素数4〜24の飽和脂肪酸、オレイン酸、セ
ラコレイン酸のごとき炭素数12〜24の不飽和脂肪酸、ア
マニ油、ヤシ油のごとき植物油脂類、鯨油、牛脂のごと
き動物油脂類、ラウリルアルコール、オクタデシルアル
コール、オレイルアルコールのごとき炭素数8〜30の一
価飽和ないし不飽和アルコール、グリセリン、キミルア
ルコールのごとき多価アルコール、フタル酸ジメチル、
フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチルのごときフタル
酸エステル類、トリブチルホスフェート、トリオクチル
ホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリデシル
アシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、
オクチルアシッドホスフェートのごときリン酸エステル
類などが挙げられる。
液状化合物の添加量は樹脂被覆金属顔料の金属の種
類、形状、樹脂の種類、量によって異なるが、JIS−K 6
221・A法による吸油量(g/100g顔料)の2〜200%が好
ましい。より好ましくは吸油量の10〜120%である。
液状化合物の添加量が吸油量の200%を超えると吸油
されない遊離した液状化合物の影響により塗膜物性を低
下させる。2%未満では本発明の目的とする効果の発現
が乏しい。
樹脂被覆金属顔料に液状化合物を吸油させる方法は、
特に限定されない。一般に樹脂被覆金属顔料と液状化合
物を混合機に入れて、撹拌し均一にする方法が適当であ
る。混合時の温度は使用する液状化合物の融点に関係
し、融点以上の温度で混合することが好ましい。
本発明の効果は吸油性の高い樹脂被覆金属顔料の樹脂
被覆層に塗料中の希釈シンナーよりも高沸点の液状化合
物を吸油させ、見かけ上未処理金属顔料と同等の吸油性
を付与することにより発現する。したがって、常温で固
体であっても、混合温度を選択することにより液状化す
る化合物であれば、樹脂被覆金属顔料粒子表面に吸油さ
せることができる。
本発明の樹脂被覆金属顔料は、(イ)塗料用樹脂100
重量部に対し、(ロ)本発明の樹脂被覆金属顔料0.1〜1
00重量部、(ハ)希釈シンナーによりメタリック塗料が
得られる。
塗料用樹脂としては、従来メタリック塗料で用いられ
ている塗料用樹脂の中の任意のものを用いることがで
き、更に金属と反応を起こし、ゲル化を起こし易い官能
基を多量に持つ従来のメタリック塗料に使用されていな
かった樹脂にも用いることができる。これらの樹脂とし
ては、アクリル樹脂、アルキッド樹脂、オイルフリーア
ルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂、メラミ
ン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、セルロー
ス系樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは単独で
用いてもよいし混合して用いてもよい。
本発明の樹脂被覆金属顔料は、塗料用樹脂100重量部
に対して0.1〜100重量部である。特に1〜50重量部用い
ることが好ましい。この樹脂被覆金属顔料が0.1重量部
未満であると、メタリック塗料として必要な金属光沢が
不充分であり、又、100重量部を超えて用いると、塗料
中の金属顔料の量が多くなり過ぎて、塗装作業性が悪く
なるばかりでなく、物性も劣った塗膜となり実用的でな
い。
希釈シンナーとしては、トルエン、キシレン等の芳香
族系化合物、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族
系化合物、エタノール、ブタノール等のアルコール類、
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メチルエチル
ケトン等のケトン類、トリクロロエチレン等の塩素化合
物、エチレングリコールモノエチルエーテル等のセロソ
ルブ類等の一般的有機溶剤で、これらの溶剤は二種以上
混合して使用するのが好ましく、この組成は塗料用樹脂
に対する溶解性、塗膜形成特性、塗装作業性等を考慮し
て決定される。
なお、塗料業界で一般に使用されている着色顔料、染
料、湿潤剤、分散剤、色分れ防止剤、レベリング剤、ス
リップ剤、皮張り防止剤、ゲル化防止剤、消泡剤等の添
加剤等を加えることが可能である。
[実施例] 次に金属顔料としてアルミニウム顔料を用いた場合を
例にとり本発明の効果を更に詳しく説明する。ただし本
発明は以下の実施例に限定されるものでないことはいう
までもない。まず、実施例で用いる試験方法及び測定方
法を詳述する。
[アルミニウム金属分100重量部に対する被覆樹脂量
の測定方法] 樹脂被覆アルミニウム顔料を含むペースト10gをクロ
ロホルム(試薬)100mlによく分散し、可溶分を抽出す
る。ついで抽出残渣の樹脂被覆アルミニウム顔料を80℃
で1時間真空乾燥して粉末化し、1.0gをとり、6N−NCl
(試薬)20mlで金属アルミニウム部分を少しずつ溶解す
る。残った不溶樹脂分を濾過し、80℃で14時間真空乾燥
後、重量を測定し、アルミニウム金属分100重量部に対
する樹脂分を算出する。
[耐アルミニウム性の測定方法] 樹脂被覆アルミニウム顔料を使用し、下記の塗料配合
を行い、耐アルカリ性評価用のメタリック塗料を調製す
る。
[塗料配合] 重量部 樹脂被覆アルミニウム顔料 (不揮発分換算) 7.5 アクリル・メラミン樹脂※1 100 混合シンナー※2 180 ※1:アクリディック47−712(不揮発分:50%)80
部、スーパーベッカミンJ−820(不揮発分:50%)20部
で混合したもの(日本ライヒホールド(株)製) 2※:トルエン(70部)、酢酸メチル(20部)、ブチ
ルセロソルブ(10部)で混合したもの 次いで該塗料をエアースプレー塗装で、アルミニウム
板(70×150×1mm:日本テストパネル(株)製)に膜厚
が20μになるように塗装し、この塗装板を140℃で30分
乾燥し、耐アルカリ性を求めるための試験塗膜とする。
この塗膜に内径34mm、高さ15mmの塩化ビニル製円筒を金
具で固定し、0.1N−NaOH 5mlを入れ、55℃で4時間放置
する。4時間放置後、塩化ビニル製円筒をはずし、試験
塗膜を水でよく洗い、塗膜を乾燥する。
この塗膜の試験前後の塗膜をJIS−Z−8722(1982)
の条件d(9−d方法)により測色し、JIS−Z−8730
(1980)の6.3.2により色差△EHを求める(測定機:ス
ガ試験機(株)製SH−4−MCH型)。
[耐酸性の測定方法] 0.1N−NaOHを0.1N−H2SO4に変える以外耐アルカリ性
と同様にして行う。
[60゜鏡面光沢度の測定方法] 前記方法により作成した試験塗膜をデジタル変角測色
計VG−1 DT型(日本電色工業(株)製)を用いて測定
した後、次式により光沢保持率を算出した。
[塗膜外観の評価方法] 前記方法により作製した試験塗膜を、目視により比較
評価した。
[実施例1〜4] [樹脂被覆アルミニウム顔料Aの製造] 1000mlの3ツ口フラスコに、アルミニウムペースト
[旭化成工業株式会社製:M−601、金属分65.2%、平均
粒子径11μ、形状フレーク状、吸油量92g/100g顔料(JI
S−K 6221・A法)]115g及びミネラルスピリット400g
を加え、窒素ガスを導入しながら撹拌し、系内の温度を
80℃に昇温した。次いでメチルメタクリレート1.5g、1,
6−ヘキサンジオールジアクリレート6.0g、アクリル酸
0.4g、α,α′−アゾビスイソブチロニトリル0.75gを
添加し、80℃で5時間重合した。重合終了後、常温まで
放冷し、このスラリーを濾過し、樹脂被覆アルミニウム
顔料Aを含むペーストを得た。このペーストの不揮発分
(JIS K−5910による)は64.0重量%であった。アルミ
ニウム金属分100重量部に対する被覆樹脂量は10.5重量
部であった。これはメチルメタクリレート、1,6−ヘキ
サンジオールジアクリレート、アクリル酸の99%以上が
アルミニウム金属表面上に付着したものと推定される。
この樹脂被覆アルミニウム顔料Aの耐アルカリ性(△
EH)は、0.4、耐酸性(△EH)は0.3であり、殆ど変色せ
ず良好な塗膜を得た。又、この樹脂被覆アルミニウム顔
料Aの吸油量JIS−K6221・A法)は、160g/100g顔料で
あった。
次にこの樹脂被覆アルミニウム顔料Aを含むペースト
5.0gにオレイン酸を表1に示す量だけ添加し、20℃の温
度でよく混合し、オレイン酸の吸油した樹脂被覆アルミ
ニウム顔料組成物を得た。この組成物を用いた塗膜の耐
アルカリ性・耐酸性、光沢保持率及び塗膜外観評価の結
果を表2に示した。
比較例1〜4 未処理アルミニウム顔料として、アルミニウムペース
トM−601を用いた以外は前記と同様にして得た塗膜の
評価結果を表2に示した。
比較例5、6 樹脂被覆アルミニウム顔料Aにオレイン酸を添加しな
い又は過剰に添加した以外は実施例1と同様にして得た
塗膜の評価結果を表2に示した。
実施例5〜10、比較例7、8 オレイン酸の代わりに表2に示した液状化合物の種類
と添加量を用いた以外は、実施例1と同様にして得た塗
膜の評価結果を表2に示した。
実施例11〜13、比較例9 [樹脂被覆アルミニウム顔料Bの製造] 1000mlの3つ口フラスコに、アルミニウムペースト
(M−601)115g及びミネラルスプリット400gを加え、
窒素ガスを導入しながら撹拌し、系内の温度を80℃に昇
温した。次いでトリメチロールプロパントリメタクリレ
ート7.5g、グリシジルメタクリレート2.5g、アクリル酸
0.5g、α,α′−アゾビスイソブチロニトリル0.75gを
添加し、80℃で5時間重合した。重合終了後、常温まで
放冷しこのスラリーを濾過し、樹脂被覆アルミニウム顔
料Bを含むペーストを得た。このペーストの不揮発分は
53.0重量%であった。アルニウム金属分100重量部に対
する被覆樹脂量は13.9重量部であった。これはトリメチ
ロールプロパントリメタクリレート、グリシジルメタク
リレート、アクリル酸の99%以上がアルミニウム金属表
面上に付着したものと推定される。
この樹脂被覆アルミニウム顔料Bの耐アルカリ性(△
EH)は、0.3、耐酸性(△EH)は0.3であり、殆ど変化せ
ず良好な塗膜を得た。又、この樹脂被覆アルミニウム顔
料Bの吸油量は170g/100g顔料であった。
次にこの樹脂被覆アルミニウム顔料Bを含むペースト
5.0gにオレイン酸を表2に示すだけ添加し、20℃の温度
でよく混合し、オレイン酸を吸油した樹脂被覆アルミニ
ウム顔料組成物を得た。この組成物を用いた塗膜の耐ア
ルカリ性、耐酸性、光沢保持率及び塗膜外観評価の結果
を表2に示した。
実施例14、比較例10 [樹脂被覆アルミニウム顔料Cの製造] 5縦型万能混合かきまぜ機(三英製作所(株)製)
にアルミニウムペースト(M−601)767g(金属分換算
で500g)、純水5g、ソルベントナフサ1324gを加えて60
℃で30分間かきまぜた後、更にトルイレンジイソシアネ
ート75g、ジブチルチンジラウレート0.3g、水15gを添加
して4時間反応させた。
次いでスラリーを濾過し、更にジブチルアミン5gを加
え、万能混合かきまぜ機で15分間かきまぜて、不揮発分
50.5重量%の樹脂被覆アルミニウム顔料Cを含むペース
トを得た。アルミニウム金属分100重量部に対する被覆
樹脂量は15.0重量%であった。これはトルイレンジイソ
シアネートの99%以上がアルミニウム金属表面上に付着
したものと推定される。
この樹脂被覆アルミニウム顔料Cの耐アルカリ性(△
EH)は、0.5、耐酸性(△EH)は0.5であり、良好な塗膜
を得た。又、この樹脂被覆アルミニウム顔料Cの吸油量
は、185g/100g顔料であった。
次にこの樹脂被覆アルミニウム顔料Cを含むペースト
5.0gにオレイン酸を表2に示すだけ添加し、20℃の温度
でよく混合し、オレイン酸を吸油した樹脂被覆アルミニ
ウム顔料組成物を得た。この組成物を用いた塗膜の耐ア
ルカリ性、耐酸性、光沢保持率及び塗膜外観評価結果を
表2に示した。
[発明の効果] 本発明は従来の樹脂被覆金属顔料の特徴である優れた
耐アルカリ性・耐酸性を備え、且つ欠点であった塗膜外
観、特に光沢の低下を大幅に改良した樹脂被覆金属顔料
組成物を提供するものであり、この工業的価値は極めて
大である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09C 1/62 - 1/66 C09C 3/08 - 3/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体状の樹脂で被覆された金属顔料と当該
    樹脂被覆金属顔料に吸油された沸点200℃以上の液状化
    合物とからなることを特徴とする樹脂被覆金属顔料組成
    物。
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