JP3137236B2 - 電源回路 - Google Patents

電源回路

Info

Publication number
JP3137236B2
JP3137236B2 JP09221976A JP22197697A JP3137236B2 JP 3137236 B2 JP3137236 B2 JP 3137236B2 JP 09221976 A JP09221976 A JP 09221976A JP 22197697 A JP22197697 A JP 22197697A JP 3137236 B2 JP3137236 B2 JP 3137236B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
switching
voltage
turned
power supply
resonance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP09221976A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1098877A (ja
Inventor
正夫 野呂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP09221976A priority Critical patent/JP3137236B2/ja
Publication of JPH1098877A publication Critical patent/JPH1098877A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3137236B2 publication Critical patent/JP3137236B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B70/00Technologies for an efficient end-user side electric power management and consumption
    • Y02B70/10Technologies improving the efficiency by using switched-mode power supplies [SMPS], i.e. efficient power electronics conversion e.g. power factor correction or reduction of losses in power supplies or efficient standby modes

Landscapes

  • Dc-Dc Converters (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スイッチングイ
ンバータ形式の電源回路に関するものであり、詳しく
は、電圧共振および電流共振の双方を利用してスイッチ
ング損失を極限まで減少させ変換効率の向上を図るとと
もに、回路内の各部電圧および各部電流の動作波形をよ
り正弦波に近づけて低雑音化を図った電源回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電源回路構成としては、通常大型
電源トランスを用いその1次巻線に商用AC電源を接続
し2次側出力を整流平滑するものが多かったが、これと
は別にスイッチング電源と称される小型軽量かつ高効率
の電源があった。後者のものには、交互にオンオフする
スイッチング素子(トランジスタ、サイリスタ、MOS
−FET等)を用いた、例えば、ハーフブリッジ、フル
ブリッジ、プッシュプル形等のスイッチングインバータ
の電源回路があった。従来、このスイッチングインバー
タは、動作電圧、動作電流ともに方形波によるものであ
ったためノイズの発生が多く、また基本的に高周波動作
となるため、整流ダイオードのリカバリータイム、スイ
ッチングトランジスタのオフタイムが有限値であること
により発生する損失による発熱が問題となっていた。
【0003】近年、このスイツチングインバータ形式の
電源回路において、共振を利用して電流もしくは電圧波
形を正弦波に近づけることで高調波の発生を少なくし、
ノイズを少なくするとともに、素子の損失も小さくする
工夫がされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの共振
形スイッチング電源は、スイッチング素子のオンオフの
タイミングの設定がシビアであり、この設定が不完全で
あると効率の向上は望み薄であったし、場合によっては
タイミングを決めるため回路電流等を検出する必要があ
って回路の複雑化も招来しており、さらには、共振の利
用といっても実際には、電流または電圧のどちらか一方
の波形を共振により正弦波に近づけるものが殆どであ
り、本来この種の回路から生じるノイズは電圧によるも
のと電流によるものの双方が存在するを考慮すると、未
だ不完全なものであった。この発明は、この種共振形電
源において、簡単な構成で、極めて高効率でかつ極めて
低雑音の電源回路を実現しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の電源回路は、
直流電源と、この直流電源に直列に接続され交互にオ
ン、オフ制御可能な2個のスイッチング素子を含み、こ
れら2個のスイッチング素子の接続点から交流電圧を出
力するスイッチング手段と、前記スイッチング手段から
出力される交流電圧を全波整流しコンデンサで平滑して
直流出力を取り出す直流出力手段と、前記スイッチング
手段の出力端から前記直流出力手段の入力端に至る電力
供給路に直列に形成される直列共振手段と、前記電力供
給路に並列に形成される並列共振手段と、前記スイッチ
ング手段の2個のスイッチング素子を周期的かつ交互に
オン、オフ制御するとともに、個々のスイッチング素子
について当該スイッチング素子をオンした後は当該スイ
ッチング素子を流れる電流が前記直列共振手段による直
列共振の終了によってほぼ零となった後に当該スイッチ
ング素子をオフし、一方のスイッチング素子をオフした
後は他方のスイッチング素子に印加される電圧が前記並
列共振手段による並列共振により変化してほぼ零となっ
た後に当該他方のスイッチング素子をオンするように制
御するタイミング制御手段とを具備してなるものであ
る。
【0006】また、この発明の電源回路は、高低2つの
電位とその中間の電位を発生する直流電源と、前記高低
2つの電位間に直列に接続され交互にオン、オフ制御可
能な2個のスイッチング素子を含み、前記高い方の電位
と前記中間の電位間の電圧を一方のスイッチング素子で
スイッチングし、前記低い方の電位と前記中間の電位間
の電圧を他方のスイッチング素子でスイッチングして、
前記2個のスイッチング素子の接続点から交流電圧を出
力するスイッチング手段と、前記スイッチング手段から
出力される交流電圧を全波整流し、この整流出力を中間
接続点が前記中間の電位に接続される2つのコンデンサ
からなる直列コンデンサで平滑して直流出力を取り出す
直流出力手段と、前記スイッチング手段の出力端から前
記直流出力手段の入力端に至る電力供給路に直列に形成
される直列共振手段と、前記電力供給路に並列に形成さ
れる並列共振手段と、前記スイッチング手段の2個のス
イッチング素子を周期的かつ交互にオン、オフ制御する
とともに、個々のスイッチング素子について当該スイッ
チング素子をオンした後は当該スイッチング素子を流れ
る電流が前記直列共振手段による直列共振の終了によっ
てほぼ零となった後に当該スイッチング素子をオフし、
一方のスイッチング素子をオフした後は他方のスイッチ
ング素子に印加される電圧が前記並列共振手段による並
列共振により変化してほぼ零となった後に当該他方のス
イッチング素子をオンするように制御するタイミング制
御手段とを具備してなるものである。
【0007】また、この発明の電源回路は、直流電源
と、この直流電源に直列に接続され交互にオン、オフ制
御可能な2個のスイッチング素子を含み、これら2個の
スイッチング素子の接続点から交流電圧を出力するスイ
ッチング手段と、前記一方のスイッチング素子の両端に
並列に接続された第1のコンデンサと、この第1のコン
デンサとほぼ等しい容量に設定され前記他方のスイッチ
ング素子の両端に並列に接続された第2のコンデンサ
と、前記第1、第2のコンデンサよりも相当に小さな容
量に設定されて前記2個のスイッチング素子の直列接続
回路の両端に並列に接続されたほぼ等しい容量を有する
第3、第4のコンデンサを直列接続した回路と、1次巻
線が前記2個のスイッチング素子の接続点と前記第3、
第4のコンデンサの接続点との間に接続され、1次2次
間漏れインダクタンスと前記第1のコンデンサの組合せ
および当該1次2次間漏れインダクタンスと前記第2の
コンデンサの組合せがそれぞれ直列共振手段を構成し、
1次自己インダクタンスと前記第3のコンデンサの組合
せおよび当該1次自己インダクタンスと前記第4のコン
デンサの組合せがそれぞれ並列共振手段を構成するトラ
ンスと、前記トランスの2次巻線から出力される交流電
圧を全波整流しコンデンサで平滑して直流出力を取り出
す直流出力手段と、前記スイッチング手段の2個のスイ
ッチング素子を周期的かつ交互にオン、オフ制御すると
ともに、個々のスイッチング素子について当該スイッチ
ング素子をオンした後は当該スイッチング素子を流れる
電流が前記直列共振手段による直列共振の終了によって
ほぼ零となった後に当該スイッチング素子をオフし、一
方のスイッチング素子をオフした後は他方のスイッチン
グ素子に印加される電圧が前記並列共振手段による並列
共振により変化してほぼ零となった後に当該他方のスイ
ッチング素子をオンするように制御するタイミング制御
手段とを具備してなるものである。
【0008】この発明によれば、2個のスイッチング素
子を用いて、個々のスイッチング素子について当該スイ
ッチング素子をオンした後は当該スイッチング素子を流
れる電流が前記直列共振手段による直列共振の終了によ
ってほぼ零となった後に当該スイッチング素子をオフ
し、一方のスイッチング素子をオフした後は他方のスイ
ッチング素子に印加される電圧が前記並列共振手段によ
る並列共振により変化してほぼ零となった後に当該他方
のスイッチング素子をオンするようにこれら2個のスイ
ッチング素子をプッシュプル動作させることにより、ス
イッチング素子の全スイッチング動作が零電圧オンおよ
び零電流オフで行われるため、スイッチング損失が極め
て零に近く、回路全体としての効率は、整流素子損失を
除けばほぼその理論的限界近くまで向上する。整流素子
損失はどうしても排除しきれないものであるがこれも電
源回路の出力電圧をより高電圧にしていけば無視可能と
なる。また、直列共振電流および並列共振電圧のいずれ
も単一周波数に近いスペクトラムとなり、回路各部の共
振ディップと緩衝してリンギングあるいはオーバシュー
トを生じる可能性が激減する。したがって高調波等の不
要輻射が極めて少なくなる。すなわち、電流、電圧、双
方の波形を共振の利用により正弦波に近づけノイズを少
なくするとともに、スイッチングロスを小さくする。ま
たスイッチングトランジスタのオンオフのタイミングは
固定でよく、設定が容易であり全体の回路がシンプルに
設計できる。
【0009】
【発明の実施の形態】まず、図2は、この発明の電源回
路の基本原理を説明するブロック図である。
【0010】この電源回路は、直流電源1と、それぞれ
任意のタイミングでオンオフ可能なスイッチング素子を
含み、前記入力直流電源をスイッチングして交流に変換
し出力するスイッチング手段2と、供給される交流入力
を全波整流しコンデンサで平滑して直流出力を取り出す
直流出力手段3と、前記スイッチング手段の出力端子に
流れる電流に対して直列に形成される直列共振手段4
と、前記スイッチング手段の出力端子に生じる電圧に対
して並列に形成される並列共振手段5と、前記スイッチ
ング手段のスイッチング素子を間欠的にオンするように
制御するタイミング制御手段6とを具備してなる。
【0011】この発明は上述の原理を用い、スイッチン
グ手段2をプッシュプル接続された2個のスイッチング
素子で構成したものである。その実施の形態を図1に示
す。直流電源1は+VI、−VIおよびそれらの中間の
電位(=0V)を発生する。スイッチング素子S1,S
2は、+VI、−VI間に直列に接続されている。スイ
ッチング素子S1,S2はタイミング制御手段6により
プッシュプル駆動される。スイッチング素子S1は電圧
+VIをスイッチングし、スイッチング素子S2は電圧
−VIをスイッチングするように回路が構成され、これ
によりスイッチング素子S1,S2の接続点Aからは交
流電圧が出力される。この交流電圧は、A点にからA′
点に至る電力供給路Pを経てダイオードD1,D2およ
びコンデンサC3,C4で構成された直流出力手段で全
波整流および平滑されて、直流電圧となり、負荷RLに
供給される。コンデンサC3,C4の接続点は直流電源
1の中間点に接続されている。
【0012】スイッチング素子S1,S2の接続点Aと
直流出力手段の入力端A′との間の電力供給路Pには、
インダクタンスL2とコンデンサC2で構成される直列
共振手段が直列に配置されている。また、電力供給路P
には、インダクタンスL1とコンデンサC2で構成され
る並列共振手段が並列に配置されている。
【0013】タイミング制御手段6によるスイッチング
素子S1,S2のスイッチング制御は次のように行われ
る。スイッチング素子S1,S2は周期的かつ交互にオ
ン、オフされる。個々のスイッチング素子S1,S2
は、オンした後は自己を流れる電流が前記直列共振手段
による直列共振の終了によってほぼ零となった後にオフ
する。スイッチング素子S1がオフした後は、スイッチ
ング素子S2に印加される電圧が前記並列共振手段によ
る並列共振により変化してほぼ零となった後にスイッチ
ング素子S2がオンする。スイッチング素子S2がオフ
した後は、スイッチング素子S1に印加される電圧が前
記並列共振手段による並列共振により変化してほぼ零と
なった後にスイッチング素子S1がオンする。
【0014】図1に示す電源回路の動作を、各部の動作
タイミングを示す図3を用いて説明する。
【0015】図1においてスイッチング素子S1、S2
が、図3(カ)(キ)のタイミングでオン、オフを繰り
返している時、電源電圧+VI、−VIは、A点におい
てほぼ波高値VIの交流となり、インダクタンスL2、
コンデンサC2を通ってダイオードD1、ダイオードD
2で整流され、コンデンサC3、コンデンサC4で平滑
されて、ZV1の直流となり、負荷RLに電流が流れて
いる。
【0016】S1がオンしている時、D1が順方向とな
りチャージ電流がC3に流れ込むが、S1およびD1の
インピーダンスが十分小さいとして、C3>>C2に設
定されているため、この電流はL2とC2による正弦波
状の直列共振電流となる(図3中(イ)参照)。この共
振電流は、半波経過して電流の向きが逆になるところで
D1が逆電圧となりオフするため、直列共振できなくな
り、共振が停止する。つまり、共振電流が半波終了して
電流が零に戻ったところで共振は自動的に止まる。
【0017】この時C2には、流れた共振電流に対応し
た電荷が蓄積され両端に電圧が残る(図3中(オ)参
照)。この電荷QC2=C2・VC2は次のS2がオン
するサイクルで負荷に放出されるので、エネルギのロス
にはならない。またインダクダンスに畜えられるエネル
ギは、電流に比例するため、電流零で共振が止まったと
きL2のエネルギは零である。このことは、ここでの有
害なノイズの発生が極めて少ないことを意味するととも
に、最終的な回路で電圧共振モードが成立する大きなポ
イントである。
【0018】L2の磁気エネルギを完全に零にするに
は、共振電流が零にもどるまでS1をオンしておく必要
がある。共振電流が零になった後はS1をオンし続けて
も何も起らないが、エネルギを伝達しない時間が長くな
るだけで非効率的なため、多少のマージンを見てオフす
ればよい。L2、C2による共振の時間は一定であるた
め、S1のオン時間も一定値でよい。
【0019】S1をオフする時、電流共振は終了し、電
流が零になっているため、S1を流れる電流はインダク
タンスL1に流れる電流のみである。L1の値はL2、
C2と独立して設定でき、L1>>L2とすることで、
L1を流れる電流は、L2、C2の共振電流に比べて十
分小さな値とできるため、S1はほとんど零電流オフと
なり、オフ時の損失が極めて小さくなる。S1がオフす
ると(まだS2はオンしていないためS1、S2ともに
オフ)D1、D2もオフしているためここでの動作は単
にL1とコンデンサC1のみとなる。
【0020】S1がオンしている間にL1に蓄えられた
磁気エネルギー(電流)はC1との並列共振を動作させ
るエネルギとなり、A点の電圧を正弦波状で低下させ、
零を超えて−VIに近づいていく。この間の動作が電圧
共振モードである。なお、電圧共振波形は原理的には電
圧基準電位(図3(ア)中に零と表記した電位)と交差
する点に対して上下点対称の形となり図3(ア)のごと
く形成されるはずであるが、回路構成によっては(具体
的には、後述するタイミング制御回路等がその結合巻線
を介してこの電圧共振のエネルギを一部消費しているよ
うな場合が考えられる)、波形変形が生じ得る。
【0021】A点の電位が−VI近く(C4の一端電位
より下ると)になると、D2がオンし、L1の残ってい
るエネルギ(電流)をL2、C2、D2を通じてC4に
放出するがL1の電流はもともと小さく設定されている
ため、電流的には大きな変化とならず、A点の電位が−
VI近くで止っている状態となる。このままS1、S2
をオフし続けると、S1がオンしていた時間の約半分の
時間でL1の磁気エネルギー(電流)は零となりL1
(C1)の両端電圧は−VI近くの電位から零に向かっ
て落ちてゆくことになる。逆に言えばS1のオン時間の
約半分の時間は、L1の磁気エネルギーでA点を−VI
近くの電位に保持できるため、その間にS2をオンすれ
ば、S2はその両端電圧が非常に小さい状態でオンする
零電圧オン動作となり、オン時の損失も極めて小さくな
る。
【0022】S2をオンさせる時の両端電圧(上記−V
I近くと表現した値と−VIとの差)は厳密に言えば零
でなく、主にS1のオン時の電流共振後に残ったVC2
等による電圧が存在している。しかし、VC2はC2の
値によって異なった値となる。同じ共振周波数でもL2
とのかね合いでC2の設定には自由度があり、一般的
に、直列共振が正常に起こる範囲でC2を大きくL2を
小さくしたほうがロスが小さくなるのでVC2も結果的
に小さい値となり、VIに比べればほとんど無視できる
電圧となる。
【0023】S2をオンすると負側の電流共振が生じC
4にチャージ電流が流れる。以後は図3に示すように上
述した動作をS1とS2の立場を入れ換えつつ繰り返し
ていく。
【0024】S1をオフしてからS2をオンするまでの
時間は、L1、C1による電圧共振によりA点が−VI
近くに達する時間より多少長くとればよく、これもそれ
以上長く取りすぎても非効率なだけである。この時間も
それほど厳密な設定を必要とせず、固定値でよい。
【0025】なお、以上の説明から明かなように、各共
振回路の値の設定条件として、L1>>L2、C2>>
C1であることが望ましく、整流方式は全波整流方式と
する必要があり、また、平滑方式は、電流共振のために
コンデンサインプット方式とし、平滑コンデンサの容量
は直列共振手段のコンデンサより相当に大きくして、電
流共振のQが低下しないようにする必要がある。
【0026】次に、図1の電源回路の実用的価値につい
て今少し詳細に吟味してみる。まず、この電源回路の出
力電圧の設定について述べる。この電源回路は、一見、
トランス等の電圧変換手段が見えないため、出力電圧の
調整ができないようにも見える。しかし、出力整流回路
構成を2倍以上の倍電圧化構成とすれば、入力電圧と出
力電圧が整数倍の関係で変化する。また、並列共振手段
のインダクタンスを自己トランスとして構成すれば任意
の電圧出力を得ることができる。すなわち、インダクタ
ンスL1を構成するトランス等の任意の巻線位置に中間
タップを設け、スイッチング回路出力端と直列共振回路
のスイッチング回路出力端側の一端を必要端子間に接続
してやれば任意の電圧出力が得られる。このように図1
に示す構成は出力電圧について相応の自由度を持つ。次
に入出力間のアイソレート機能について述べる。この種
電源の一つの機能に、1次側2次側の絶縁(アイソレー
ト)があるが、図1のように表現してしまうと、その機
能はないかに見えるが、後述する中間トランスを利用し
た具体的構成によれば、絶縁機能を具備させることがで
きる。次に、負荷変動に対する出力レギュレーションに
ついて述べる。図1に示す構成は特別な定電圧機能は具
備していない。これは、この発明の電源回路の用途の1
つとして、オーデイオ用電力増幅器等の電源回路が想定
されており、そのような用途の場合には、増幅器出力に
定格負荷より異常に小さい負荷が接続されても回路がオ
ーバーパワーとなり焼損すること等を防止するため出力
段の定電圧化は通常行なわないほうがよいためである
が、別の用途にこの電源回路を用いる場合あるいは増幅
器の電源でも何らかの理由から定電圧化が必要な時に
は、さらに定電圧化のための付加構成をつけたり、ある
いはこの電源回路の後段側に、例えばシリーズレギュレ
ータをつければ済むことである。また、基本的な負荷電
力追従性(負荷電流が変動しても、出力電圧がほぼ一定
で出力電流のみ変化する機能)については、通常のトラ
ンス電源回路同様、図1の構成も当然備えている。すな
わち、負荷電流に応じて出力取出コンデンサの電圧低下
が決まり、この電圧低下の電圧差Vが、直列共振手段の
両端インピーダンスZ(原理的には零、但し実際には有
限小値)に印加され、ほぼV/Zで定まる直列共振電流
が流れる。すなわち、大電力消費時には共振電流は大き
く、小電力消費時に小さい。
【0027】上述した図1の回路構成を実用回路として
具体化しようとする場合、上述した説明からも明かなよ
うに、各共振回路の値の実際の設定条件として、L1>
>L2、C2>>C1であることが望ましいため、L1
は、トランスの1次自己インダクタンス、L2は、独立
したインダクタンスを使用するかまたはトランスの1次
2次間の漏れインダクタンスを利用する方法が有効的に
用い得る。また整流回路は、トランスの2次側に来るた
め、センタタップ方式かブリッジ方式のどちらでもよい
が、電流共振を正負の電流で行なわせる必要があるため
全波整流方式とする必要がある。平滑方式は、電流共振
のために、コンデンサインプット方式とし、C3>>C
2として電流共振のQが低下しないようにする。
【0028】トランスを1次側から見たとき、図4のよ
うに見える。トランスはもともと、自己インダクタンス
と漏れインダクタンスを持っているので、設計時にこれ
を適切な値にすることで、図1のL1、L2の代わりに
使用できる。また、一般的なトランスではもともとL1
>L2となっている。
【0029】図1に示す回路構成を変形すると図5のよ
うになる。図5において、電流共振は、L2と2分割さ
れたC2で行なわれ、電圧共振は2分割されたC1とL
1で行なわれる。電圧共振のループ内にはL2、C2も
含まれる点で、図1のものと異なるかに見えるが、L2
<<L1、C2>>C1であるため、L2、C2の存在
は電圧共振に影響を与えることはなく、実質的な電圧共
振は図1の構成と同様にC1とL1で行なわれる。
【0030】図6は、自己インダクタンスL1と漏れイ
ンダクタンスL2を持つトランスT1を使用したより具
体的な実施例回路である。出力回路はセンタタップ方式
としてある。センタタップ方式を採用した理由は、各整
流サイクルにおける整流経路上のダイオード数を減らし
てこれらダイオードによる損失を最小限にし回路全体の
効率向上に寄与させるためである。そして、S1、S2
のベースは、図3(カ)(キ)のようなタイミングを持
つ駆動回路により、固定タイミングでドライブされる。
このように極めてシンプルな回路で、ローノイズ、高効
率の電源回路が実現できる。
【0031】以上述べた電源回路の構成についてその効
果をまとめると次のようになる。電流共振による効果と
してまず電流性ノイズの低減がある。電流性ノイズは特
に電流の多いところで電流の急な変化を生じさせると多
量に発生するが、電流共振により正弦波状に変化した電
流が零になったところで自動的に止まるため、ノイズの
発生が極めて少ない。次に効率の改善であるがS1、S
2が零電流オフとなるとともにD1、D2も電流が零に
なってから電圧が反転するため、リカバリーの時間の影
響が少なく、これに起因する効率の悪化がなくなる。電
圧共振による効果もノイズの低減と効率の向上にある。
電源回路に使われる半導体等の部品は放熱のためシャー
シ等に絶縁物を介して取り付けられるがこれより、部品
電極とシャーシは電気容量をもつことになる。よって部
品電極が交流信号をもつこの容量を通じて電流が流れ、
コモンモードノイズの主な原因となる。また半導体はそ
れ自身接合容量をもち、インダクタンスやトランスも線
間容量をもっている。これらの容量は回路図上に表われ
ないが現実にはそれぞれの部品や回路基盤中に存在して
いるため、回路が動作している時にはこれらの容量には
すべて電流が流れている。この電流は容量に流れる電流
であるため電圧の変化が(dV/dT)大きいほど大き
な電流となり、方形波でスイッチングした場合、パルス
状の電流となり、電流性ノイズとなったり、シャーシに
流れた電流はパルス状のコモンモードノイズの原因とな
る。また、このパルス状の電流はスイッチングトランジ
スタから供給されるため当然それは損失を生じ効率を低
下させる。dV/dTの大きな電圧は高い周波数成分を
含むため回路から直接放射される電波(不要副射)も当
然大きくなる。
【0032】電圧共振を利用して波形を正弦波の一部と
し、dV/dTを小さくすることで、これらの改善が実
現できるが、この発明では、この電圧共振がS1、S2
双方ともオフしている時にL1、C1のみで作られるた
め、スイッチング素子の損失が発生せず、L1、C1を
流れる電流も相互のエネルギの移動だけであって、無効
電力のみであり、電圧共振による損失は極めて少ない
(原理的には零である)。
【0033】ここで重要なことは、電圧性のノイズを低
減するには、回路内のすべての端子の電圧波形のdV/
dTが小さいことが必要である。一箇所でも方形波形が
あればそこがノイズ源となってしまう。一般的な電圧共
振形の電源回路は、回路中のあるポイント(例えばトラ
ンス出力とか)が正弦波状になるものの(他の回路部分
に)方形波形が存在しているものが多い。この発明は、
実用的なローノイズ化を重点的目標としており、すべて
の電圧波形がL1、C1の電圧共振波形と相似になるこ
とが特長である。この点が満たされた理由は、電流共振
と時間を分けて電圧共振を利用しているためである。電
流共振によりS1、S2、D2の電流を零にし、L2の
磁気エネルギも零にしてから、電圧共振モードにもち込
み、S1、S2、D1、D2をオフの状態にしておくこ
とで電圧共振モード中のL2、C2の電流移動を零にす
ることでA点とA’点の波形を同じにしている。これに
より、L1、C1の端子電圧波形とS1、S2、L2、
C2、D1、D2のすべての端子の波形が同じ(相似)
になり、方形波形は回路中から消える。
【0034】次に各スイッチング素子のスイッチングタ
イミングを制御するタイミング制御手段について説明す
る。
【0035】まず、この発明を実施するにあたり用いる
タイミング制御回路の構成のベースとなつている回路構
成について図7を用いて説明する。この図7に示す回路
は、本出願人が特願昭56−123839号として出願
し特公平3−1914号として出願公告されたものであ
り、そのタイミング制御に関する部分の概略動作として
は、巻線21または22によりオン電圧が印加されると
抵抗23または24により主スイッチングトランジスタ
25または26がオンされ、時定数回路27または28
により補助スイッチングトランジスタ29または30が
一定時間後にオンすると主スイッチングトランジスタ2
5または26がオフするというものである。この回路を
ベースとして、この発明の電源回路のタイミング制御手
段として構成したものが図8に示すものである。
【0036】コンデンサ31、32は、図7の構成では
存在しなかったが、図8の回路では設けられている。図
7の構成の制御対象としては基本的に、方形波によるイ
ンバータ回路であり、すなわち、主スイッチングトラン
ジスタ25または26がオフして電流が切れると、トラ
ンスT1の自己インダクタンス(L1)および漏れイン
ダクタンス(L2)によりトランスの電圧が瞬時に反転
するため、反対側の主スイッチングトランジスタ26ま
たは25はその電圧を利用して(帰還巻線により)即時
にオンすれば良かったわけである。
【0037】もう少し詳しく説明すると、図7の回路は
電流共振型ではないため、トランスT1の漏れインダク
タンス(L2)を利用してはいない。しかし、トランス
の漏れインダクタンスは、零にはできず、どうしてもあ
る値は存在する。主スイッチングトランジスタ25また
は26をオフしたとき、漏れインダクタンスL2には電
流が流れているので、図7の回路の場合、電流を流し続
けようとしてスパイク状に電圧が反転することになる。
よって、極めてdV/dTの大きな波形で切り替わるこ
とになる。方形波インバータでは、漏れインダクタンス
は何のメリットにもならないので、なるべく小さくする
ようにトランスを設計する。また、漏れインダクタンス
は零ではないため、仮に電流共振をさせずに、この発明
における並列共振コンデンサC1相当のコンデンサ3
3、34のみを追加し、トランスT1の自己インダクタ
ンスL1と電圧共振させ、切り替わる波形のdV/dT
を下げようとしても、漏れインダクタンスL2の電流が
流れている状態で切り替えることになり、L1を流れる
電流よりはるかに大きいL2の電流で波形は決定され、
スパイク状の電圧が発生してしまう。
【0038】しかし、この発明を実施する場合は、主ス
イッチングトランジスタ25がオフすると電圧共振モー
ドとなり、共振波形が主スイッチングトランジスタ26
の電圧をほぼ零にした後で、これをオンする必要があ
る。図7のように、コンデンサ31、32がないと、帰
還巻線の電圧が主スイッチングトランジスタ26をオン
させる電圧になったところで、すぐにオンし、図9に示
すように、電圧共振モードが半ばを過ぎた当りで崩れ、
dV/dTの大きな波形に変化してしまう。これを防ぐ
ためにコンデンサ31、32を追加し、抵抗35、36
との時定数により図9中のTだけオンを遅らせることで
点線のような電圧共振波形にできる。なお、主スイッチ
ングトランジスタ25および26のオンオフタイミング
と、VT1、iD1、iD2の関係は、図3中(カ)
(キ)および(ア)(イ)(ウ)に示されるものと同じ
である。そして、図3中に示したTQ1、Toff、T
i、Tvの各期間を、TQ1≧Ti、Toff≧Tvと
なるように設定する。
【0039】図8は、この発明の実施例の回路が動作す
るのに必要な基本要素をすべて含んでいるが、このまま
では自己起動ができない。起動は、別の回路により単発
パルスを同回路中に注入することでも動作させられる
が、ここでは少ない部品で実現することができる図10
の回路を示す。なお、図10は図8の主スイッチングト
ランジスタ25周辺を抜粋して示してある。 (起動回路)図10において主スイッチングトランジス
タ25のベース回路に抵抗40、コンデンサ41、ダイ
オード42が追加されている。抵抗40は電力ロスを伴
うので高抵抗とし、強い起動のためにはコンデンサ41
の容量を大きくする。
【0040】電源をオンしたとき、トランスの巻線電圧
は零であり、コンデンサ41の充電電荷も零である。抵
抗40を流れる電流はわずかであり、コンデンサ41を
充電しながら抵抗35を通り、巻線を流れ、B点に至る
が、抵抗35に大きな電位差を生じさせるほどの電流で
はない。よって、最初はB点、C点、D点はほぼ同電位
であるため主スイッチングトランジスタ25もオフして
いる。
【0041】時間とともにコンデンサ41は充電されB
点とD点の電位差が主スイッチングトランジスタ25の
ベースエミッタ間順方向電圧に達するとトランジスタ2
5が能動領域に入る。このとき正帰環巻線から抵抗3
5、コンデンサ41を通ってトランジスタ25のベース
に至る正帰環ループが形成され、正帰還により主スイッ
チングトランジスタ25は加速的にオンし、巻線から抵
抗35を通って流れる大きなベース電流によりオンを続
ける。このとき抵抗35からコンデンサ41に流れる電
流は、抵抗40から逆充電される電流よりはるかに大き
いため、コンデンサ41の電位はダイオード42の順方
向電位となり、起動後は、このダイオード42の順方向
電位で固定される。よって起動後にトランジスタ25の
オフタイミングで抵抗40により、主スイッチングトラ
ンジスタ25が誤ってオンすることはない。
【0042】(デューティ補正動作)この発明が応用で
きる2石式のスイッチング電源では、交互にオンオフす
る2つのトランジスタおよび2つの整流ダイオードに流
れる電流値がそろっていることが望まれる。しかしスイ
ッチング電源の場合トランスの巻線抵抗が極めて低い値
であるため、ロスが少ない反面、抵抗性のロス電圧で電
流のアンバランスを押え込むことができない。特に大電
力の電源では電流経路の抵抗値が極めて小さいため重大
な問題となる。電流がアンバランスになると、電流のピ
ーク値が大きくなり、半導体、トランス等の発熱が大き
くなり、1石式のような動作となるため効率も1石式と
同等まで低下し、2石使用した意味がなくなる。
【0043】電流にアンバランスを生じさせる原因は2
つあり、一つ目はトランスの誘起電圧そのもののアンバ
ランスによるものである。図11はトランスの巻線電圧
を示している。例えば図8のトランジスタ25、ダイオ
ードD1がオンする側のサイクルがAであり、トランジ
スタ26、ダイオードD2がオンするサイクルがBであ
る。トランスの巻線電圧は直流成分を持たないため、サ
イクルAとサイクルBの面積は等しくなる。スイッチン
グ素子の損失がないとき、VA+VBは図8では電源電
圧Vと等しくなる。しかし、VA=VBとなるには、波
形が上下で同じ形として、TA=TBである必要が生じ
る。これは領域Aと領域Bの面積が等しくなるようにト
ランスが動作するためTAがTBとほぼ同じ場合、VA
とVBもほぼ同じとなってしまうことによる。この問題
は上述した特公平3−1914号に詳述されているので
参考にされたい。よってVA=VBとするためには、T
A=TBつまりデューティ比が正確に50%となるよう
スイッチング素子を駆動する必要が生ずる。
【0044】もう1つの原因は、電流経路で発生するロ
ス電圧がサイクルAとサイクルBで異なることである。
このロスは電流が大きいほど多いため、電圧共振モード
ではほとんど影響なく、電流共振モードで発生する。サ
イクルAでの電流経路はスイッチングトランジスタ2
5、トランスT1、分割された直列共振コンデンサC
2、ダイオードD1であり、サイクルBではスイッチン
グトランジスタ26、トランスT1、分割された直列共
振コンデンサC2、ダイオードD2である。ここで、分
割された直列共振コンデンサC2はどちらも通過するか
ら差はないが、トランスT1は、1次は同一巻線である
が2次は異なる巻線を電流が流れるため、これに抵抗値
差があればロス電圧は異なる。スイッチングトランジス
タ25、26のオン抵抗差、ダイオードD1、D2の順
方向電圧差はそのままロス電圧の差となる。特にD1、
D2の順方向電圧は、電流が一方に偏ると発熱が大きく
なり、温度上昇し、順方向電圧が低下することでロス電
圧が少なくなるため、さらに電流がアンバランスになる
方向に加速してしまう。
【0045】電源が小電力の場合、ダイオードの順方向
電圧の差やトランジスタのオン抵抗の差よりもトランス
の巻線抵抗によるロス電圧の方が大きくなるため、2つ
目の原因による影響はそれほど目立たず、1つ目の電圧
デューティを50%にすることでほとんど問題は解決さ
れる。この発明を実施する電源回路においては損失が少
なく相当に大きな出力を得ることができるため、特に大
出力とした場合に備えて、上述した2つ目の原因による
アンバランスの問題を解決しておくべきである。
【0046】デューティが正確に50%であっても発生
する電流の偏りを解決するためには、サイクルAでのロ
ス電圧をVLOSA、サイクルBでのロス電圧をVLO
SBとすれば図11のVA、VBを用いると、VA−V
LOSA=VB−VLOSBとする必要がある。しか
し、ロス電圧は一定ではなく、電流値、温度等で変動す
るため、VAおよびVBを一定値としてこれを満たすこ
とは現実には不可能である。VA、VBの比は電圧デュ
ーティで決定されるため、言い換えればデューティは固
定値では駄目であり、ロス電圧の変化に合わせてデュー
ティを変化させ、電流バランスを取り続ける必要がある
ことになる。
【0047】デューティを固定したままで電流のアンバ
ランスをなくす方法として次の2つが考えられる。1つ
目は、2次側の整流方式を倍電圧方式とすることであ
る。デューティやロス電圧の差による電圧差は各コンデ
ンサへの充電電圧の差となるが、負荷電流は各コンデン
サの合計電圧から共通に流れ出すため、各ダイオードを
流れる電流量は必然的に同じになる。
【0048】2つ目は、ブリッジ整流方式とし、トラン
ス1次側経路に直列にコンデンサを入れる方法である。
直列コンデンサの存在により、トランス巻線から負荷に
流れる電流は正負の電流値の量が等しい交流電流(DC
オフセット電流を含まない)となるため、これも必然的
にアンバランスにはなり得ない。
【0049】よって、上述した2つの場合は、電圧デュ
ーティをほぼ50%としておけば、実用上問題となるよ
うな電流の偏りは発生しない。しかし、この2つの回路
は、ともに1つの出力電圧を作り出すために2つの整流
ダイオードを通って電流が流れるため、2つのダイオー
ドの順方向電圧分のロスを生じる。整流ダイオードによ
る損失は、スイッチング電源の回路中で最も大きな問題
となる場合が一般的であるため、ここの損失が2倍にな
ることは重大な問題となる。特に、低電圧大電流出力の
電源では大幅に効率が低下する。
【0050】このような損失を少なくするため、通常ス
イッチング電源の整流方式は、センタタップ方式(図8
参照)や、±2電源の場合センタタップブリッジ方式を
使用するのが一般的であるが、この場合2次側で電流の
アンバランス分を防止する手法はないと思われる。高効
率化のためにはセンタタップもしくはセンタタップブリ
ッジ方式を使用せざるを得ない場合には、やはり先に述
べたデューティを変化させて電流バランスを保つ手法が
必要である。(先の説明は、仮にデューティが正確に5
0%であってもロス電圧がアンバランスであると電流の
アンバランスを生じるという意味であり、デューティを
正確に50%にする努力をしても根本解決にならないこ
とを示したものである。しかし、そもそも今回のような
わずかなロス電圧の差が問題となる場合、この電圧差よ
り小さな誤差しか持たない波高値を得るデューティ比は
極めて正確に50%でなくてはならないため、これ自体
も容易なことではない。よってロス電圧の差はないとい
う条件で、電流のアンバランスを無くそうとしたとき
も、同じように、電流がそろうようにデューティを自動
的に制御させるしかないと考えられる。逆にそうしたと
き、デューティが正確に50%を維持している状態にで
きる。)
【0051】デューティを変化させて電流バランスを保
つ手法についてであるが、実は図7の構成が不完全なが
らその能力を持っていた。しかし、このデューティを補
正する能力、正確に言うと、デューティ比を50%に補
正する能力がないのは2次側から負荷電流を取り出さな
いときである。負荷があろうがなかろうがデューティは
50%であることが望ましいとの考えは間違いではない
が、この無負荷時にデューティが定まらないという動作
は、負荷時には、電流バランスが自動的にそろうという
動作の一部であった。つまり、もともと電流が自動的に
バランスするようにデューティを自動調整しながら動作
する能力(完全なものではないが)を持った回路から負
荷をなくして電流を零にしたため、デューティが定まら
なくなっていたのである。確かに電流を取り出したとき
は自動的にデューティは50%に近い状態になるが、図
7の回路はデューティが50%で動作するはずであると
考え、何らかの原因で無負荷時に不安定な状態になるの
でそれを無くせばよいとの観点で検討されていた。実際
には、無理やりデューティを固定しようとすると電流バ
ランスがずれたままになり易いのであるが、電力のそれ
ほど大きくない電源の場合それほど電流のアンバランス
は目立たないものである。以下に述べる手法は、この図
7とは逆の手法で解決させようとしていることになる
が、これは図7の構成が無意味というわけではなく、電
源の容量により両方とも有効な手段となり得るものであ
る。ただし、以下に述べる解決方法の方がより本質的で
有効であるといえる。
【0052】図12に示すように、一定のデューティ
(ここでは50%としておく)をもつ信号源によりコン
デンサを介して1次巻線が駆動されるトランスの2次巻
線波形VT2の正負いずれか一方(ここでは正側とす
る)の電圧のみから負荷電流を取り出したとする。波形
は図13に示すようになる。ここで、iDは、VT2の
正側の電圧を低下させるように働く。先に述べたように
トランスの巻線電圧は正と負の面積が等しくなるため、
仮に正側のVT2が低下した場合、同じ面積を保つため
にはTA>TBとならなくてはならない。よって、iD
はTAを長く、TBを短くする方向にデューティを変化
させる力となるが、駆動側が一定の(50%の)デュー
ティを保つように動作している場合、デューティは変化
できないためVT2は電流経路でロスする電圧降下分だ
けの低下にとどまる。
【0053】しかし、駆動信号源が一定周期で発振しな
がら、デューティの保持能力がなく、どのようなデュー
ティも取り得る場合、iDを流すと、正側の電圧が低下
すると同時にTAが長くなり、負側の電圧は大きくなり
TBは短くなる。最終的に、iDが零になるまで正側の
電圧は低下し、デューティは極端に偏った波形となる。
図12の構成の場合、このようにiDが零になって出力
電圧がなくなってしまうが、センタタップ型整流の場
合、出力電流は正負両方のサイクルで取り出すため、図
13のiDに相当する片側のサイクルのみから流れる電
流は、電流のアンバランス分そのものである。よってア
ンバランス分はなくなり、正負のサイクルの電流値が同
じになるデューティに自動的に調整されることになる。
図14に示すように、センタタップ方式の場合でも駆動
信号源のデューティ保持能力をなくしておくと、iD1
とiD2のアンバランス電流が零になるようなデューテ
ィに自動調整される。
【0054】図7の回路もデューティの保持能力がある
とはいえず、電流のアンバランスを少なくする効果は持
っているのであるが、同時に発振周波数を一定に保つ能
力は不確実である。そのため、アンバランス電流がデュ
ーティを変化させる力は、デューティの変化だけでな
く、発振周波数の変化としても消費され、確実な動作と
言えるものではない。
【0055】図15に示す回路は、これらを完全に解決
するためのもので、発振周波数は一定でかつデューテイ
保持能力を完全に失わせることができる。これは図8の
時定数回路の抵抗27R、28Rにダイオード45(4
6)を並列接続するだけで実現できる。このダイオード
を追加した場合の動作を説明する。主スイッチングトラ
ンジスタ25および補助スイッチングトランジスタ29
のエミッタ電位を基準電圧(零)として、帰還巻線電圧
をVLF1、トランジスタ29のベース電圧をVQ2
B、トランジスタ25のベース電圧をVQ1B、同トラ
ンジスタ25のコレクタ電圧をVQ1Cとすると、それ
ぞれの波形は図16に示すようになる。
【0056】帰還巻線電圧が負側に下降する時、負側の
電圧V2は、ダイオード45を通してコンデンサ27C
を負にチャージする。この電圧がV3であるが、ダイオ
ード45の順方向電圧をDFとすると、V3=V2−D
Fである。電圧が反転してVLF1が正の電圧になる
と、抵抗27Rからの電流でコンデンサ27Cがチャー
ジされVQ2Bが上昇していく。同時にトランジスタ2
5のベース電圧VQ1Bは抵抗35とコンデンサ31の
時定数でVLF1にやや遅れて上昇し、VQ1Bがトラ
ンジスタ25のベースエミッタオン電圧VBEQ1(V
5)に達すると、同トランジスタ25はオンする。VQ
2Bが上昇を続けトランジスタ29のベースエミッタオ
ン電圧VBEQ2(V4)に達すると同トランジスタ2
9がオンし、VQ1Bが低下する。トランジスタ29に
よってベース電流を切られるとともに、ベース蓄積電荷
を放電されたトランジスタ25はオフし電圧が反転す
る。ここで周波数およびデューティを決定するタイミン
グは、コンデンサ27Cの電圧が−V3からV4まで上
昇する時間で決定される。この間の上昇カーブは、−V
3から+V1に至る時定数回路27の時定数カーブの一
部である。V3=V2−DFであるため、このカーブは
図17のようになる。V1+V2−DFという電圧は、
DFは一定であるから、(V1+V2)で決まるが、デ
ューティが変化するとV1、V2の比は変化するが(V
1+V2)は一定であるため、このカーブはデューティ
に拘らず一定となる。
【0057】このカーブがV3+V4=V2−DF+V
QEQ2に至る時間TRC1がここで作られるタイミン
グである。DFとVBEQ2はほぼ同じであるためキャ
ンセルされるとし、(V1+V2)に比べてDFは小さ
な値であるため、簡素化のため無視すると、TRC1は
ほぼ(V1+V2)とV2の比で決まることになる。こ
のことは電源電圧が変化しても((V1+V2)が変化
しても)、V1とV2の比が一定であればTRC1は変
化しないということになる。また逆側の回路の時定数T
RC2は(V1+V2)とV1の比で決まる。時定数カ
ーブは直線ではないため、極端にデューティが異なる場
合は別として、実際の動作時にはほぼデューティ50%
付近で動作するためほぼ直線とみなせば、(TRC1+
TRC2)は電源電圧の変動に対してほぼ一定で、TR
C1とTRC2の比には自由度を持っていると考えてよ
い。
【0058】図8の構成において、iD1がiD2より
大きい時上述したように、TRC1を長く、TRC2を
短くする作用が働く。図17のカーブから明かなように
TRC1を長くすればV2が大きくなり、逆にTRC2
を短くすればV1が小さくなって安定できるため、iD
1とiD2が等しくなるところでデューティが決定され
る動作が実現できる。
【0059】
【実施例】図18は、この発明を実施した電源回路全体
の具体的回路構成を示す回路図である。図18におい
て、各構成部品に付記した定数は具体的な設計定数の一
例である。また各構成部品の指示符号は上述した説明の
中の対応する構成要素と同一の符号を付してある。この
具体的回路構成においては、商用AC電源として100
V系/200V系を切り換えて利用できるように構成さ
れている。100V系のAC電源が用いられた場合に
は、倍電圧整流構成となる。入力平滑コンデンサの中間
接続点は基準電位として利用できるため、ここでは直列
共振コンデンサC2が電源ラインへの2分割構成ではな
くトランス巻線に単独に接続されている。このようなコ
ンデンサ介挿法によればコンデンサ自体の耐圧が小さく
て済み、特性的にも損失の少ないフィルムコンが容易に
利用できる。この電源回路は、定格出力500W(最大
1kW)で設計されており、スイッチング周波数が35
kHz、電流共振周波数が50kHz、電圧共振周波数
が60kHzであって、トランスの自己インダクタンス
実測値は2.3mH、また漏れインダクタンス実測値は
2.3μHであつた。この具体的回路構成においては、
商用AC電源を平滑コンデンサの入力電力に対する平滑
コンデンサから取り出される出力電力の比で表される効
率実測値は約97%(通常トランス電源では約80%、
従来のスイッチング電源では約80〜85%)であつ
た。また、この電源回路は従来のスイッチング電源に比
べてノイズ発生量が30dB近く低減でき、具体的に
は、この電源回路を特にシールド等を設けることなく裸
で動作させ近くでAMラジオ受信をしても実用上何ら問
題とないレベルとなっている。
【0060】以上、この発明について実施例とともに詳
細に説明をしたが、この明細書中に示される種々の技術
的思想を再度まとめて下記に列記しておく。
【0061】この技術は、交互にオンオフするスイッチ
ングトランジスタを用いた、ハーフブリッジ、フルブリ
ッジ、プッシュプル等のインバータ回路において、トラ
ンジスタがオンし出力に電流を供給するタイミングにお
いては電流共振、スイッチングトランジスタがオフし電
圧が切り替わるタイミングにおいては電圧共振となり、
電流電圧双方の波形の高調波を少なくすることで電流電
圧ノイズを低下させるとともに、スイッチングトランジ
スタを零電圧でオン、零電流でオフさせ効率を向上させ
るようにした電源回路技術である。
【0062】この技術は、直流電源と、それぞれ任意の
タイミングでオンオフ可能なスイッチング素子を含み、
前記入力直流電源をスイッチングして交流に変換し出力
するスイッチング手段と、供給される交流入力を全波整
流しコンデンサで平滑して直流出力を取り出す直流出力
手段と、前記スイッチング手段の出力端子に流れる電流
に対して直列に形成される直列共振手段と、前記スイッ
チング手段の出力端子に生じる電圧に対して並列に形成
される並列共振手段と、前記スイッチング手段のスイッ
チング素子を間欠的にオンするように制御するタイミン
グ制御手段とを具備してなり、前記直流出力手段を用い
ることにより前記直列共振手段の共振電流から直流出力
を取り出すとともに、前記並列共振手段の並列共振電圧
を用いることにより前記スイッチング手段の出力端の電
位を一方の電位から他方の電位へ変化させ、もって、前
記スイッチング手段のスイッチング素子の全てのスイッ
チング動作がほぼ零電圧またはほぼ零電流で行われるよ
うに構成するとともに、回路内の動作電圧および動作電
流の高調波成分を低減するように構成した電源回路技術
である。
【0063】この技術では、各共振回路の値の設定条件
として、並列共振手段のインダクタンスの値L1は直列
共振手段のインダクタンスの値L2より相当に大きく、
並列共振手段のコンデンサの値C1は直列共振手段のコ
ンデンサの値C2より相当に小さいことが望ましく、整
流方式は全波整流方式とする必要があり、またその平滑
方式は、電流共振のためにコンデンサインプット方式と
し、平滑コンデンサの容量は直列共振手段のコンデンサ
より相当に大きくして、電流共振のQが低下しないよう
にする必要がある。
【0064】この技術による電源回路の1態様は、その
タイミング制御手段として、図7に示される構成に、主
スイッチング素子のオンのタイミングを遅らせるコンデ
ンサを追加するとともに、交互にオンオフする2つの主
スイッチングトランジスタの各々のオン期間に流れる電
流の電流値が等量となるようにデューティ比を自動的に
変化させる能力を持たせるためのダイオードを追加し、
このダイオードにより電源電圧が変動したときの発振周
波数の変化への影響を取り除いたものであり、もって、
スイッチング素子の動作を、極めて簡単に自励インバー
タ化できるとともに、正負の出力電流(共振電流)のア
ンバランスが自動的に補正され、電流の偏りによる効率
の劣化や電圧共振波形の崩れをなくすことができるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態を示す構成回路図であ
る。
【図2】 この発明の基本原理を説明するブロック図で
ある。
【図3】 図1に示す回路構成の動作を説明するタイミ
ング図である。
【図4】 トランスの等価回路を説明する説明図であ
る。
【図5】 図1に示す回路構成の変形を説明する回路図
である。
【図6】 図1に示す回路構成を変形した実施の形態を
示す回路図である。
【図7】 この発明の実施の形態のタイミング制御手段
のベースとなる従来回路構成を説明するための回路図で
ある。
【図8】 この発明の実施の形態のタイミング制御手段
を説明する回路図である。
【図9】 図7に示す従来回路の問題点を説明するため
の波形図である。
【図10】 この発明の実施の形態のタイミング制御手
段の起動構成を示す回路図である。
【図11】 この発明の実施の形態のタイミング制御手
段のデューティ補正構成を説明する波形図である。
【図12】 この発明の実施の形態のタイミング制御手
段のデューティ補正構成を説明する回路図である。
【図13】 この発明の実施の形態のタイミング制御手
段のデューティ補正構成を説明する波形図である。
【図14】 この発明の実施の形態のタイミング制御手
段のデューティ補正構成を説明する波形図である。
【図15】 この発明の実施の形態のタイミング制御手
段のデューティ補正構成を示す回路図である。
【図16】 この発明の実施の形態のタイミング制御手
段のデューティ補正構成の動作を説明する波形図であ
る。
【図17】 この発明の実施の形態のタイミング制御手
段のデューティ補正構成の動作を説明する波形図であ
る。
【図18】 この発明の実施の形態である電源回路全体
の具体的構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1 直流電源 6 タイミング制御手段 S1、S2 スイッチング素子(スイッチング手段) D1,D2,C3,C4 インダクタンス、コンデンサ
(直流出力手段) L1,C1 インダクタンス、コンデンサ(並列共振手
段) L2,C2 インダクタンス、コンデンサ(直列共振手
段) P 電力供給路 C1/2 第1,第2のコンデンサ C2/2 第3,第4のコンデンサ T1 トランス

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電源と、 この直流電源に直列に接続され交互にオン、オフ制御可
    能な2個のスイッチング素子を含み、これら2個のスイ
    ッチング素子の接続点から交流電圧を出力するスイッチ
    ング手段と、 前記スイッチング手段から出力される交流電圧を全波整
    流しコンデンサで平滑して直流出力を取り出す直流出力
    手段と、 前記スイッチング手段の出力端から前記直流出力手段の
    入力端に至る電力供給路に直列に形成される直列共振手
    段と、 前記電力供給路に並列に形成される並列共振手段と、 前記スイッチング手段の2個のスイッチング素子を周期
    的かつ交互にオン、オフ制御するとともに、個々のスイ
    ッチング素子について当該スイッチング素子をオンした
    後は当該スイッチング素子を流れる電流が前記直列共振
    手段による直列共振の終了によってほぼ零となった後に
    当該スイッチング素子をオフし、一方のスイッチング素
    子をオフした後は他方のスイッチング素子に印加される
    電圧が前記並列共振手段による並列共振により変化して
    ほぼ零となった後に当該他方のスイッチング素子をオン
    するように制御するタイミング制御手段とを具備してな
    る電源回路。
  2. 【請求項2】高低2つの電位とその中間の電位を発生す
    る直流電源と、 前記高低2つの電位間に直列に接続され交互にオン、オ
    フ制御可能な2個のスイッチング素子を含み、前記高い
    方の電位と前記中間の電位間の電圧を一方のスイッチン
    グ素子でスイッチングし、前記低い方の電位と前記中間
    の電位間の電圧を他方のスイッチング素子でスイッチン
    グして、前記2個のスイッチング素子の接続点から交流
    電圧を出力するスイッチング手段と、 前記スイッチング手段から出力される交流電圧を全波整
    流し、この整流出力を中間接続点が前記中間の電位に接
    続される2つのコンデンサからなる直列コンデンサで平
    滑して直流出力を取り出す直流出力手段と、 前記スイッチング手段の出力端から前記直流出力手段の
    入力端に至る電力供給路に直列に形成される直列共振手
    段と、 前記電力供給路に並列に形成される並列共振手段と、 前記スイッチング手段の2個のスイッチング素子を周期
    的かつ交互にオン、オフ制御するとともに、個々のスイ
    ッチング素子について当該スイッチング素子をオンした
    後は当該スイッチング素子を流れる電流が前記直列共振
    手段による直列共振の終了によってほぼ零となった後に
    当該スイッチング素子をオフし、一方のスイッチング素
    子をオフした後は他方のスイッチング素子に印加される
    電圧が前記並列共振手段による並列共振により変化して
    ほぼ零となった後に当該他方のスイッチング素子をオン
    するように制御するタイミング制御手段とを具備してな
    る電源回路。
  3. 【請求項3】直流電源と、 この直流電源に直列に接続され交互にオン、オフ制御可
    能な2個のスイッチング素子を含み、これら2個のスイ
    ッチング素子の接続点から交流電圧を出力するスイッチ
    ング手段と、 前記一方のスイッチング素子の両端に並列に接続された
    第1のコンデンサと、この第1のコンデンサとほぼ等し
    い容量に設定され前記他方のスイッチング素子の両端に
    並列に接続された第2のコンデンサと、 前記第1、第2のコンデンサよりも相当に小さな容量に
    設定されて前記2個のスイッチング素子の直列接続回路
    の両端に並列に接続されたほぼ等しい容量を有する第
    3、第4のコンデンサを直列接続した回路と、 1次巻線が前記2個のスイッチング素子の接続点と前記
    第3、第4のコンデンサの接続点との間に接続され、1
    次2次間漏れインダクタンスと前記第1のコンデンサの
    組合せおよび当該1次2次間漏れインダクタンスと前記
    第2のコンデンサの組合せがそれぞれ直列共振手段を構
    成し、1次自己インダクタンスと前記第3のコンデンサ
    の組合せおよび当該1次自己インダクタンスと前記第4
    のコンデンサの組合せがそれぞれ並列共振手段を構成す
    るトランスと、 前記トランスの2次巻線から出力される交流電圧を全波
    整流しコンデンサで平滑して直流出力を取り出す直流出
    力手段と、 前記スイッチング手段の2個のスイッチング素子を周期
    的かつ交互にオン、オフ制御するとともに、個々のスイ
    ッチング素子について当該スイッチング素子をオンした
    後は当該スイッチング素子を流れる電流が前記直列共振
    手段による直列共振の終了によってほぼ零となった後に
    当該スイッチング素子をオフし、一方のスイッチング素
    子をオフした後は他方のスイッチング素子に印加される
    電圧が前記並列共振手段による並列共振により変化して
    ほぼ零となった後に当該他方のスイッチング素子をオン
    するように制御するタイミング制御手段とを具備してな
    る電源回路。
JP09221976A 1997-08-04 1997-08-04 電源回路 Expired - Lifetime JP3137236B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09221976A JP3137236B2 (ja) 1997-08-04 1997-08-04 電源回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09221976A JP3137236B2 (ja) 1997-08-04 1997-08-04 電源回路

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3166383A Division JP2722869B2 (ja) 1991-06-11 1991-06-11 電源回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1098877A JPH1098877A (ja) 1998-04-14
JP3137236B2 true JP3137236B2 (ja) 2001-02-19

Family

ID=16775129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09221976A Expired - Lifetime JP3137236B2 (ja) 1997-08-04 1997-08-04 電源回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3137236B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5042881B2 (ja) * 2007-09-25 2012-10-03 パナソニック株式会社 スイッチング電源装置
JP6863337B2 (ja) * 2018-05-30 2021-04-21 横河電機株式会社 パルス信号出力回路

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1098877A (ja) 1998-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2722869B2 (ja) 電源回路
US6483721B2 (en) Resonant power converter
JP3132093B2 (ja) 電源回路
US6366476B1 (en) Switching power supply apparatus with active clamp circuit
US7778048B2 (en) Switching power supply apparatus
JPH0213262A (ja) Dc/dcコンバータ
JP2004536543A (ja) スイッチモード電力コンバータで使用される絶縁駆動回路
US6185111B1 (en) Switching power supply apparatus
CN111669055B (zh) 电压转换电路及其控制方法
JP2001224170A (ja) スイッチング電源回路
US20120294047A1 (en) Resonant Converter
TWI384743B (zh) 多相開關電源轉換電路
JPH1189232A (ja) スイッチング電源装置
US6169668B1 (en) Zero voltage switching isolated boost converters
JP3371595B2 (ja) 電流共振型スイッチング電源
JPH07123717A (ja) スイッチング電源装置
JP2513381B2 (ja) 電源回路
JP4683364B2 (ja) 複合共振型スイッチング電源装置
KR100387382B1 (ko) 고효율의 스위칭모드 전원공급기
JPH05176532A (ja) 電源回路
JP3137236B2 (ja) 電源回路
JP2002262568A (ja) スイッチング電源回路
US10778109B2 (en) Power supply and power supply unit
JP2715746B2 (ja) 電源回路
JP3030974B2 (ja) 電源回路

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081208

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081208

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091208

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101208

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101208

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111208

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111208

Year of fee payment: 11