JP3136746B2 - タイミング識別回路 - Google Patents

タイミング識別回路

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JP3136746B2
JP3136746B2 JP04071766A JP7176692A JP3136746B2 JP 3136746 B2 JP3136746 B2 JP 3136746B2 JP 04071766 A JP04071766 A JP 04071766A JP 7176692 A JP7176692 A JP 7176692A JP 3136746 B2 JP3136746 B2 JP 3136746B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイミング識別回路、
特に、数100Mb/sの高速データのタイミング識別
回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のタイミング識別回路は、図2に示
すように、二分岐された入力データ1の一方が入力され
る遅延線2と、この遅延線2の出力端子がディレイ入力
端子に接続されたDフリップフロップ3と、二分岐され
た入力データの他方が入力される帯域通過フィルタ4
と、この帯域通過フィルタの出力端子に入力端子が接続
され、出力端子がDフリップフロップ3のクロック入力
端子に接続されたリミッタアンプ5とから構成されてい
る。
【0003】このような構成の従来のタイミング識別回
路では、二分岐された入力データ1が、一方は遅延線2
を介してDフリップフロップ3のディレイ入力端子に入
力され、他方は帯域通過フィルタ4,リミッタアンプ5
を順次介してDフリップフロップ3のクロック入力端子
に入力される。この結果、入力データ1はDフリップフ
ロップ3でタイミング識別され、入力データ1のジッタ
抑制およびクロック再生が可能となる。
【0004】遅延線2は、入力データ1がDフリップフ
ロップ3で最適位相で識別されるように入力データ1の
位相調整を行うと共に、帯域通過フィルタ4の入出力位
相の個体差を補償するための可変遅延線である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この従来のタイミング
識別回路では、データ速度が数100Mb/sと高速の
場合、データの最適位相調整の精度は0.1〜0.2n
s程度が要求される。さらに、上記の周波数帯域の帯域
通過フィルタとしては、一般にSAW(Surface
Acoustic Wave)フィルタが用いられる
が、入出力位相の個体差がデータの1タイムスロット以
上にも達することがある。従って、データの最適位相調
整用の遅延線には、データの1タイムスロット以上の範
囲で、0.1〜0.2ns程度の可変精度が要求され、
遅延線が高価になるという問題点がある。
【0006】本発明の目的は、このような問題点を解決
したタイミング識別回路を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、二分岐された
入力データの一方が入力される遅延線と、この遅延線の
出力端子がディレイ入力端子に接続されたDフリップフ
ロップと、前記二分岐された入力データの他方が入力さ
れる帯域通過フィルタと、この帯域通過フィルタの出力
端子に入力端子が接続され、出力端子が前記Dフリップ
フロップのクロック入力端子に接続されたリミッタアン
プとを備えるタイミング識別回路において、前記帯域通
過フィルタの前段に、可変コイルを設け、この可変コイ
ルのインダクタンスと前記帯域通過フィルタの入力キャ
パシタンスからなる共振回路を構成するとともに、前記
共振回路の共振周波数を前記帯域通過フィルタの中心周
波数にほぼ一致させておき、前記可変コイルのインダク
タンスを調整することで、クロックの位相を微調整し、
前記遅延線を交換することでクロックの位相を粗調整す
ることを特徴とする。
【0008】本発明によれば、前記共振回路の共振周波
数を前記帯域通過フィルタの中心周波数にほぼ一致させ
ておき、前記可変コイルのインダクタンスを調整するこ
とで、クロックの位相を微調整し、前記遅延線を交換す
ることでクロックの位相を粗調整することを特徴とす
る。
【0009】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
説明する。
【0010】図1(a)は本発明の一実施例のタイミン
グ識別回路のブロック図である。このタイミング識別回
路は、二分岐された入力データの一方が入力される遅延
線2と、この遅延線の出力端子がディレイ入力端子に接
続されたDフリップフロップ3と、二分岐された入力デ
ータの他方が入力される帯域通過フィルタ4と、この帯
域通過フィルタの出力端子に入力端子が接続され、出力
端子がDフリップフロップ3のクロック入力端子に接続
されたリミッタアンプ5と、帯域通過フィルタ4の前段
に設けられた可変コイル6とから構成されている。
【0011】すなわち、図2の従来のタイミング識別回
路に、可変コイル6を設けた構成となっている。
【0012】このような構成のタイミング識別回路で
は、二分岐された入力データ1が、一方は遅延線2を介
してDフリップフロップ3のディレイ入力端子に入力さ
れ、他方は可変コイル6,帯域通過フィルタ4,リミッ
タアンプ5を順次介してDフリップフロップ3のクロッ
ク入力端子に入力される。この結果、入力データ1はD
フリップフロップ3でタイミング識別され、入力データ
1のジッタ抑制およびクロック再生が可能となる。
【0013】図1(b)に示すように、可変コイル6の
インダクタンスと帯域通過フィルタ4の入力キャパシタ
ンスCinとで共振回路を構成しており、共振周波数を帯
域通過フィルタ4の中心周波数にほぼ一致させておく。
可変コイル6のインダクタンスを調整することで、クロ
ックの位相を−π/4〜+π/4の範囲で微調整し、遅
延線2を交換することで−π〜πの範囲で粗調整するこ
とにした。従って、データの1タイムスロットル全域
で、データとクロックの位相を連続的に調整することが
できる。
【0014】なお、数100Mb/sのデータを扱う場
合、帯域通過フィルタ4として一般にSAWフィルタが
用いられる。SAWフィルタのQが約1,000である
のに対して、共振回路のQが約10で、約2桁離れてい
ることから、データのパターン変化に伴うクロックの位
相変動は問題にはならない。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、帯域通過
フィルタの前段に可変コイルを設け、この可変コイルの
インダクタンスと帯域通過フィルタの入力キャパシタン
スからなる共振回路とを構成し、この共振回路の中心周
波数を帯域通過フィルタの中心周波数にほぼ一致させて
おき、可変コイルのインダクタンスを調整することによ
って、クロックの位相の微調整、換言すればデータの位
相の微調整を可能にするという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】従来例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 入力データ 2 遅延線 3 Dフリップフロップ 4 帯域通過フィルタ 5 リミッタアンプ 6 可変コイル

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二分岐された入力データの一方が入力され
    る遅延線と、この遅延線の出力端子がディレイ入力端子
    に接続されたDフリップフロップと、前記二分岐された
    入力データの他方が入力される帯域通過フィルタと、こ
    の帯域通過フィルタの出力端子に入力端子が接続され、
    出力端子が前記Dフリップフロップのクロック入力端子
    に接続されたリミッタアンプとを備えるタイミング識別
    回路において、 前記帯域通過フィルタの前段に、可変コイルを設け、こ
    の可変コイルのインダクタンスと前記帯域通過フィルタ
    の入力キャパシタンスからなる共振回路を構成するとと
    もに、前記共振回路の共振周波数を前記帯域通過フィル
    タの中心周波数にほぼ一致させておき、前記可変コイル
    のインダクタンスを調整することで、クロックの位相を
    微調整し、前記遅延線を交換することでクロックの位相
    を粗調整することを特徴とするタイミング識別回路。
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