JP3136316U - ディスク非接触脱着器 - Google Patents

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Abstract

【課題】研磨材に表面張力により密着しているディスクを損傷することなく非接触にて脱着する。
【解決手段】椀状の基体の周壁の下端に形成され板状のディスクに対向する作動面と前記椀状の基体内部空間に形成されるクッション室とを有し、前記基体の中央部に、クッション室の上面から作動面より下方にのび先端が中央にノズルを設けた底板により閉塞された流路を備えた突部を形成するとともに、前記流路は突部側面、しかもクッション室上面よりも下方で開口する開口部を備え、かつ前記開口部は高速気流を吹き出す複数の孔からなることを特徴とする非接触式のディスク非接触脱着器により解決可能である。
【選択図】図1

Description

本考案は、研磨装置において、研磨材に含まれた水分による表面張力により研磨材に密着したディスクを非接触接触状態にて脱着するディスク脱着器に関するものである。
コンピュターの記憶媒体であるハードディスクの研磨工程において、研磨後のディスクを研磨装置の研磨材から脱着する際、研磨材に含まれる水分による表面張力によりディスクが研磨材に密着している。
この密着しているディスクを取り外す方法として、ディスク下面と研磨材との間に爪状の板を差し込み剥がし取っている。 このためディスクに傷が付いたり、破損する場合がある。
また吸着パッドによりディスク表面を真空吸着し、引き剥がす方法も採られているが表面張力により強力に密着しているため、ディスクにパッド跡が付着したり、ディスクを破損する場合場ある。
そのため空気を噴出することにより吸引力を生じ、非接触にて吸引するベルヌーイチャックがあるが、表面張力にうち勝てるだけの強力に吸引するには、膨大な空気量を消費するし、またディスクを破損させ実用性がない。
特開昭62−105831号公報
解決しようとする問題点は、研磨盤上の水分を含んだ研磨材に表面張力により密着しているディスクを表面を損傷する無く、容易に取り外すことができるディスク非接触脱着器を提供することである。
本願に於いて開示される考案のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば以下の通りである。
本願請求項1にかかる考案は、椀状の基体の周壁の下端に形成され板状のディスクに対向する作動面と前記椀状の基体内部空間に形成されるクッション室とを有し、前記基体の中央部に、クッション室の上面から作動面より下方にのび先端が中央にノズルを設けた底板により閉塞された流路を備えた突部を形成するとともに、前記流路は突部側面、しかもクッション室上面よりも下方で開口する開口部を備え、かつ前記開口部は高速気流を吹き出す複数の孔からなることを特徴とする非接触式のディスク非接触脱着器により解決可能である。
本考案はこのような構成を具える結果、ディスクの穴10に挿入された突部3の先端に設けられた底板6のノズル8より噴出した高速気流Gは、ディスクの中央穴10下部よりディスクK底面と研磨材Hとの間に流入し、ディスクと研磨材との間に生じている表面張力を無くし、ディスクを研磨材より浮上した状態にする。
その状態にて本考案は、流路に供給された高圧空気Fは突部側面に設けられた開口部の孔9より高速気流Gとして噴出し、前記周壁との内部空間をクッション室としているため、ディスク非接触脱着器A外へ排出する際に、孔、クッション室およびディスクと作動面との間隙はそれぞれエゼクタのノズル、真空室およびディフューザの機能を果たす。
そのためクッション室は負圧を発生しディスクを吸引するとともに、前記距離が小なるに際して、前記高速気流Gによる圧力室型エアクッション効果によりクッション室は急激に昇圧し、前記ディスクを離間させることを特徴とする。
また本考案にあっては、開口部より噴出した直後の高速気流Gが、作動面5とディスクKとの狭い間隙を通過する際に、ベルヌーイ効果により大きな負圧を発生するため、噴出後の高速気流Gのエネルギーは有効に消費され、効率良くディスクを吸引し、非接触状態にて懸垂保持が可能である。
本考案のディスク非接触脱着器はディスク研磨盤の水分を含む研磨材に表面張力により密着しているディスクを、表面張力を無くして非接触状態にて脱着する。
1.そのためディスクに力を加えることなく非接触にて容易に脱着可能である。
2.ディスクに傷および損傷を与えない。
3.表面にパッド跡を付けない。
4.ディスクにストレスをかけない。
5.脱着の作業速度が速い。
6.多数のディスクを同時に確実に脱着可能である。
7.脱着作業に要する消費動力費が少ない。
図1はディスク非接触脱着器Aを示す側面断面図であり、図2はその下平面図を示す。
図1に明示するように椀状の基体E1内部空間に形成されるクッション室4を有し、椀状の基体E1の周壁1の下端にディスクGと対向する作動面5を形成し、椀状の基体E1の中央部にクッション室4の上面より下方にのび、先端が中央にノズル8を設けた底板6により閉塞された流路2を備えた突部3を設けている。
突部3先端部および底板6の外径は、ディスクKの穴10径よりやや小さく形成されている。
前記流路2にはクッション室4に開口する複数の小孔からなる孔9が設けられている。
前記孔9は図1に示すように、前記突部3の外周側を下に傾けてクッション室4に開口している。
なお前記のごとく、周壁1の空間をクッション室4となしディスク非接触脱着器Aを形成する。
上記の構成により、研磨盤上の研磨材HのディスクKの穴10に突部3の流路2の先端の底板6を挿入した状態にて、流路2に供給された高圧気体源(図示せず)により発生した高圧空気Fは、流路2の先端の底板6に設けられたノズル8よりディスク非接触脱着器A外に高速気流Gとなって噴出し、底板6の底面に外に向かって形成された溝7を通り、ディスクG中央の穴下面と研磨材Hとの間隙に流入する。
このため水分を含んだ研磨材Hに表面張力により密着しているディスクKは、表面張力を除去され研磨材H上に浮上した状態になる。
同時に 高圧空気Fは、流路2より孔9を通り、高速気流Gとなりクッション室4に噴出する。
噴出する高速気流Gがクッション室4、作動面5とディスクKとの間隙を通る間に、エゼクタ効果およびベルヌーイ効果による負圧を生じ研磨材H上に浮上している表面張力のないディスクKを吸引する。
図1に示すように、孔9より噴出する高速気流Gは角度を持ってクッション室4に噴出するため、図9で矢印を用いて明示するようにクッション室4の内面とは離れて流れるため、内面との摩擦による気流のエネルギー損失が無く、また垂直にディスクKに衝突することがなく、高速気流Gは流路抵抗が少なくクッション室4およびディスクKと作動面5との間隙を通過する。
そのためエゼクタ効果による負圧の発生効果が高く、吸引力が上昇し、またディスクKに及ぼす高速気流Gの衝突による衝撃力を緩和しディスクKにストレスを生じさせることなく、また損傷させることがない。
本例では、孔9より高速気流Gを噴出する角度は下向きであるが、水平および適切な角度にするのも好例である。
また本例では、孔9とノズル8が同じ流路2に連設されているが、図3に示すように孔9とノズル8がそれぞれ個別に連接する流路21,22を設け、噴出する高速気流Gを個別に制御可能にするディスク非接触脱着器Bのも好例である。
また図8、図9に示すように各孔9毎にクッション室4を仕切り板15にて仕切り、孔9噴出箇所毎にクッション室4を分割するのも好例のディスク非接触脱着器Mである。
これにより孔9より噴出した高速気流Gが他の孔9より噴出した高速気流Gと接触しない。その結果気流の接触による流れ損失および気流の乱れが生じない。そのためクッション室4内における気流の旋回がスムースになり、負圧発生効率が上昇する。
図4には本考案の別の非接触ディスク脱着器Cの側面図を、図5にはその平面図を示す。
図4に示すように基体E3の中央部に下方にのび、先端が中央にノズル8を設けた底板6により閉塞された流路2を備えた突部3を設けている。
突部3先端部および底板6の外径は、ディスクKの穴10径よりやや小さく形成されている。
基体E3下面、前記突部3の周辺にベルヌーイチャックLを配設して非接触ディスク脱着器Cを形成する。
上記の構成により、研磨盤上の研磨材HのディスクKの穴10に突部3の流路2の先端の底板6を挿入した状態にて、流路2に供給された高圧空気Fは、流路2の先端の底板6に設けられたノズル8より高速気流Gとなりディスク非接触脱着器C外に噴出し、底板6の底面に外に向かって形成された溝7を通り、ディスクK中央の穴下面と研磨材Hとの間隙に流入する。
このため水分を含んだ研磨材Hに表面張力により密着しているディスクKは、表面張力を除去され研磨材H上に浮上した状態になる。
同時に ベルヌーイチャックLに供給された高圧空気Fは、高速気流GとなりベルヌーイチャックLより近接するディスクKに向け噴出する。
噴出する高速気流GがベルヌーイチャックLとディスクKの間隙を通る間に、ベルヌーイ効果による負圧を生じ研磨材F上に浮上しているディスクKを吸引する。
図6には本考案の別の非接触ディスク脱着器Dの実施例を示す側面図である。図7はその下平面図である。
図6に示すように、椀状の基体E4の周壁1の下端にディスクKと対向する作動面5を形成し、椀状の基体E4の中央部にクッション室4の上面より下方にのび、先端が閉塞された流路2を備えた突部3を設けている。
突部3の外径はディスクKの穴10の径よりやや大きく形成されている。
前記流路2にはクッション室4に開口する複数の小孔からなる孔9が設けられている。
前記孔9は図6に示すように、前記突部3の外周側を下に傾けてクッション室4に開口している。
基体E4の周辺部には、端部がディスクGの外径よりやや大きく、下方にのび下面にノズル18を具えたガイド14が設けられてディスク非接触脱着器Dを形成する。
上記の構成により、ガイド14先端のノズル18に供給された高圧空気Fは、ノズル18よりディスク非接触脱着器D外に高速気流Gとなり噴出し、ガイド先端の底面に形成された溝16を通り、ディスクK外周端下面と研磨材Hとの間隙に流入する。
このため水分を含んだ研磨材Hに表面張力により密着しているディスクKは、表面張力を除去され研磨材H上に浮上した状態になる。
同時に 通路2に供給された高圧空気Fは、孔9より高速気流Gとなりクッション室4に噴出する。
その状態にて噴出する高速気流Gがクッション室4、作動面5とディスクKとの間隙を通る間に、エゼクタ効果およびベルヌーイ効果による負圧を生じ研磨材H上に浮上している表面張力のないディスクKを吸引する。
ディスク非接触脱着器Dはディスクに関わらず平板状のウエハ、ガラス他のワークの非接触脱着にも適応可能である。
本考案の実施例のディスク非接触脱着器Aの側面図である。 本考案の実施例ディスク非接触脱着器Aの下平面図である。 好例のディスク非接触脱着器Bの側面図である。 本考案の別の実施例のディスク非接触脱着器Cの側面図である。 本考案の別の実施例のディスク非接触脱着器Cの下平面図である。 本考案の他の実施例のディスク非接触脱着器非接触搬送装置Dの下平面図である。 本考案の他の実施例のディスク非接触脱着器非接触搬送装置Dの作動図である。 他の好例のディスク非接触脱着器Mの側面図である。 他の好例のディスク非接触脱着器Mの下平面図である。
符号の説明
1 周壁
2、21,22 通路
3 突部
4 クッション室
5 作動面
6 底板
7、16 溝
8、18 ノズル
9 孔
10 穴
14 ガイド
A,B,C,D ディスク非接触脱着器
E,E1,E2,E3,E4 基体
F 高圧空気
G 高速気流
K ディスク
H 研磨材

Claims (3)

  1. 椀状の基体の周壁の下端に形成された作動面と前記椀状の基体内部空間に形成されるクッション室とを有し、前記基体の中央部に、クッション室の上面から作動面より下方にのび先端が中央にノズルを設けた底板により閉塞された流路を備えた突部を形成するとともに、前記流路は突部側面、しかもクッション室上面よりも下方で開口する開口部を備え、かつ前記開口部は高速気流を吹き出す複数の孔からなることを特徴とする非接触式のディスク非接触脱着器。
  2. 平板状の基体の中央部に下方にのび先端中央にノズルを設けた底板により閉塞された流路を備えた突部を形成するとともに、前記突部の周辺部の基体下面にベルヌーイチャックを配設したことを特徴とする非接触式のディスク非接触脱着器。
  3. ベルヌーイチャックを設けた平板状の基体の周辺部に下方にのび底部にノズルを具えたディスクの移動を規制するガイドを設けたことを特徴とする非接触式のディスク非接触脱着器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010098179A (ja) * 2008-10-17 2010-04-30 Ngk Spark Plug Co Ltd 配線基板の非接触搬送装置及び方法、樹脂製配線基板の製造方法
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