JP3136102B2 - 測光装置 - Google Patents

測光装置

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JP3136102B2
JP3136102B2 JP08251787A JP25178796A JP3136102B2 JP 3136102 B2 JP3136102 B2 JP 3136102B2 JP 08251787 A JP08251787 A JP 08251787A JP 25178796 A JP25178796 A JP 25178796A JP 3136102 B2 JP3136102 B2 JP 3136102B2
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photoelectron
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慎二 大須賀
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光束の光子数を計
数する測光装置に関するものであり、例えば生化学等の
分野においてパルス光源で励起された試料から発生する
蛍光を光子計数してその試料中の蛍光分子数を定量測定
するために利用されるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、試料中の蛍光物質(或いは、蛍光
分子)を定量測定するために、その試料に励起光を照射
し、蛍光物質から発生する蛍光の強度を測定している。
このような測定に用いられる装置として、蛍光光度計が
ある。この蛍光光度計には、光源として例えばキセノン
ランプが用いられ、また、蛍光検出器として光電子増倍
管が用いられる。一般には、キセノンランプは、パルス
点灯ではなく連続点灯され、また、光電子増倍管は、蛍
光物質で発生した蛍光を受光して、その蛍光強度に応じ
た出力電流を連続的に出力する。このようにして、蛍光
強度が測定され、光電子増倍管の出力値に基づいて蛍光
物質が定量される。
【0003】しかし、試料中の蛍光物質の量が微量であ
り蛍光強度が検出限界以下である場合には、蛍光光度計
を用いることができない。そこで、このような場合に
は、光電子増倍管からの出力パルスの計数値に基づいて
蛍光強度を測定する光子計数法により蛍光物質を定量す
る。また、強度の強い励起光を発生させるために励起光
源としてレーザ光源が用いられる。更に大きな励起光強
度を得るために、また、光電子増倍管のダークノイズを
除去するために、パルス光を出力するパルスレーザ光源
が用いられる。この場合も同様にレーザ光で励起された
試料中の蛍光物質から発生した蛍光の強度が光電子増倍
管で測定され、光電子増倍管の出力パルスの計数値に基
づいて蛍光物質が定量される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の光子計
数法による定量方法で計数値に比例した量の蛍光物質が
あると推定すると以下のような問題がある。1パルスの
レーザ光の試料照射につき光電子増倍管の光電変換面か
ら放出される光電子の個数は、入射光量に応じた光電子
数分布に従う。この光電子数分布に従って放出される光
電子の個数が1個である確率をp(1) とし、また、その
個数が2個以上である確率をp(x≧2)とする。また、光
電変換面における光電子数分布がポアソン分布に従うも
のとする。この時、例えば、1パルスのパルスレーザ光
によって励起された蛍光物質から発生した蛍光を光電子
増倍管が受光して光電変換面から放出される光電子の個
数の平均値λが 0.1を越えると、p(x≧2)/p(1) は5
%以上になる。この比が大きい程、数え落とされる光電
子の個数が増え、光電子増倍管に入射した蛍光の光量と
光電子増倍管からの出力パルスの計数値とは比例関係か
ら大きく外れるので、光電子増倍管からの出力パルスの
計数値から蛍光物質を定量すると誤差が大きくなる。
【0005】また、例えば、分光器によるスペクトル測
定において多数の波長に強度ピークが現れる場合がある
が、このような場合に従来の測光装置を用いると以下の
ような問題がある。すなわち、この場合、最も大きいピ
ーク強度に対して光子計数法による測定が理想的に行な
えるように被測定光束の全波長帯域の光量を調整する。
しかし、各ピークにおけるピーク強度の差が大きいと、
最大ピーク強度については精度良く測定することができ
ても、小さいピーク強度の測定に際しては計数値が小さ
いため量子ノイズが相対的に大きくなって測定精度が悪
くなる。一方、小さいピーク強度を精度よく測定しよう
とすると、被測定光束全体の光量を大きくする必要があ
り、今度は大きなピーク強度の測定に際して光電子の数
え落としが発生して測定精度が悪くなる。
【0006】本発明は、上記問題点を解消する為になさ
れたものであり、被測定光束が光検出器の光電変換面に
入射して放出される光電子数が大きい場合であっても、
或いは、被測定光束のスペクトル測定に際してピーク強
度差が大きい場合であっても、その被測定光束の光量あ
るいはスペクトルを精度よく測定することができる測光
装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る測光装置
は、(1) 入射した被測定光束の光量に応じた個数の光電
子を放出する光電変換面と、光電変換面から放出された
光電子を増倍して二次電子を発生させる電子増倍部と、
二次電子の入力に応じて電流パルス信号をそれぞれ出力
する2以上の所定数のアノード電極と、被測定光束を透
過させる入射窓を有し光電変換面、電子増倍部および所
定数のアノード電極を内部に含む真空容器と、を有する
光検出器と、(2) 所定数のアノード電極それぞれについ
て、一定のゲート時間内に1個以上の電流パルス信号が
出力された事象を計数する光電子計数手段と、(3) 光電
子計数手段により計数された事象の計数値に基づいて、
所定数のアノード電極それぞれに対応する光電変換面上
の領域それぞれからゲート時間内に放出された光電子の
個数の平均値を推定して、被測定光束の光量を求める光
電子数推定手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】この測光装置によれば、光検出器の光電変
換面に被測定光束が入射すると、その光量に応じた光電
子が光電変換面から放出され、その光電子は電子増倍部
で増倍されて多数の二次電子が発生し、その二次電子が
2以上の所定数のアノード電極のうちの何れかのアノー
ド電極に入射すると、そのアノード電極から電流パルス
信号が出力される。所定数のアノード電極それぞれから
出力された電流パルス信号は、光電子計数手段に入力
し、所定数のアノード電極それぞれについて、一定のゲ
ート時間内に1個以上の電流パルス信号が出力された事
象が計数される。そして、光電子数推定手段により、光
電子計数手段により計数された事象の計数値に基づい
て、所定数のアノード電極それぞれに対応する光電変換
面上の領域それぞれからゲート時間内に放出された光電
子の個数の平均値が推定され、被測定光束の光量が求め
られる。
【0009】請求項2に係る測光装置は、請求項1記載
の測光装置であって、さらに、光電子数推定手段は、ゲ
ート時間内に被測定光束が光電変換面に入射して放出さ
れる光電子の個数がポアソン分布に従うと仮定して平均
値を推定することを特徴とする。この場合、光電変換面
から放出された光電子の個数の平均値は精度良く推定さ
れる。
【0010】請求項3に係る測光装置は、請求項1記載
の測光装置であって、さらに、光電変換面に入射する被
測定光束の光束内の強度分布を略均一にする均一化光学
系を更に備えることを特徴とする。また、請求項4に係
る測光装置は、請求項1記載の測光装置であって、さら
に、所定数のアノード電極それぞれは、被測定光束が光
電変換面に入射したときに電子増倍部で発生した二次電
子を互いに略等しい頻度で入力することを特徴とする。
これらの場合、所定数のアノード電極それぞれに二次電
子が略均一に入力するので、被測定光束の光量が大きく
なっても、所定数のアノード電極のうちの特定のアノー
ド電極についてのみ平均光電子数の推定精度が悪くなる
ことはなく、優れた光量測定精度が得られる。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】請求項5に係る測光装置は、請求項1記載
の測光装置であって、さらに、光電子数推定手段は、最
尤法により平均値を推定することを特徴とする。この場
合、光電変換面から放出された光電子の個数の平均値は
精度良く推定される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。尚、図面の説明におい
て同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省
略する。
【0017】(第1の実施形態)まず、第1の実施形態
に係る測光装置の構成について説明する。図1は、第1
の実施形態に係る測光装置の構成図である。
【0018】この測光装置に用いられる光検出器10
は、被測定光束Aを透過させる入射窓12を有する真空
容器11内に、入射した被測定光束Aの光量に応じた個
数の光電子Bを放出する光電変換面13と、その光電子
Bを増倍して多数の二次電子を発生させる電子増倍部1
4と、その二次電子を入力して電流パルス信号を出力す
る複数(ここでは16個)のアノード電極1501乃至1
16とを備えるものである。ここで、電子増倍部14
は、例えば、光電子増倍管におけるような多段の格子状
ダイノードであってもよいし、マイクロチャンネルプレ
ートであってもよい。16個のアノード電極1501乃至
1516は、光電変換面13と平行な面内に4×4のアレ
イ状に配置されている。なお、この図1では、簡便のた
め、16個のアノード電極のうちの4個のアノード電極
1501,1502,1515および1516を示している。
【0019】この光検出器10において、光電変換面1
3がアノード電極1501乃至1516に対して低電位とさ
れ、また、電子増倍部14にも所定の電圧が印加されて
いるときに、被測定光束Aが光電変換面13に入射する
と、その光量に応じた個数の光電子Bが光電変換面13
から放出され、その光電子Bは電子増倍部14により増
倍されて多数の二次電子が発生する。そして、その二次
電子は、アノード電極1501乃至1516のうちの何れか
のアノード電極に到達する。この二次電子が到達して電
流パルス信号を出力するアノード電極は、被測定光束A
の光子が光電変換面13に入射した位置に対応したもの
である。
【0020】光検出器10のアノード電極15k から出
力された電流パルス信号は、光電子計数部20の増幅器
21k 、波高弁別器22k 、ゲート回路23k およびバ
ッファメモリ24により計数され記憶される(k=01,
02,…,15,16)。光電子計数部20では、アノード電
極1501乃至1516それぞれから出力された電流パルス
信号について同様の処理を行うので、以下では、k番目
のアノード電極15k、並びに、これに対応する増幅器
21k 、波高弁別器22k およびゲート回路23k につ
いて説明する。
【0021】アノード電極15k から出力された電流パ
ルス信号は、光電子計数部20の増幅器21k により、
電圧パルス信号に変換され増幅されて出力され、この電
圧パルス信号は、波高弁別器22k に入力する。この波
高弁別器22k は、所定パルス幅のゲート信号をも入力
し、このゲート信号のパルス幅で与えられるゲート時間
内に入力した電圧パルス信号であって、且つ、所定の閾
値電圧よりも波高値が高い(すなわち、被測定光束Aが
光電変換面13に入射して放出された光電子Bに対応し
た)電圧パルス信号を弁別し、論理パルス信号を出力す
る。この波高弁別器22k から出力される論理信号を入
力するゲート回路23k は、ゲート信号が示すゲート時
間内に、少なくとも1個以上の論理パルスが入力された
ときには論理値1を出力し、論理パルスが全く入力され
なかったときには論理値0を出力する。
【0022】すなわち、アノード電極15k に対応した
光電変換面13上の位置に、ゲート信号のパルス幅で与
えられるゲート時間内に被測定光束Aの光子が入射し、
少なくとも1個の光電子が放出されると、そのアノード
電極15k に対応するゲート回路23k から論理値1が
出力され、そうでない場合には、ゲート回路23k から
論理値0が出力される。そして、バッファメモリ24
は、ゲート信号の各パルス毎に、これらゲート回路23
01乃至2316それぞれから出力された論理値を16ビッ
トデータとして記憶する。すなわち、16ビットデータ
のうちの第kビット目の値は、k番目のゲート回路23
k から出力された論理値を示す。
【0023】光電子数推定部30は、ゲート信号の多数
のパルスについてバッファメモリ24に記憶された多数
の16ビットデータに基づいて、以下の要領で、光検出
器10が受光した被測定光束Aの光量を求める。なお、
以下では、ゲート信号のM個のパルスそれぞれについて
上述の処理がなされ、M個の16ビットデータがバッフ
ァメモリ24に記憶されているものとする。また、M個
の16ビットデータのうちのm番目の16ビットデータ
の第kビット目の値をbk,m で表す。すなわち、値b
k,m は、ゲート信号のm番目のパルスについてk番目の
ゲート回路23kから出力された論理値を表している。
このとき、ゲート信号のM個のパルスについて、アノー
ド電極15k から少なくとも1個の光電子に対応する電
流パルス信号が出力された回数nk は、
【数1】 で与えられる。
【0024】また、被測定光束Aが光電変換面13に入
射したときにゲート信号のパルス幅で与えられるゲート
時間内にアノード電極15k に対応した光電変換面13
上の領域から放出される光電子の個数はポアソン分布に
従うと仮定し、その平均光電子数をλk とする。さら
に、被測定光束Aが光電変換面13に入射したときにゲ
ート時間内に光電変換面13全体から放出される光電子
の個数もポアソン分布に従うと仮定し、その平均光電子
数をλとする。
【0025】この仮定の下では、ゲート時間内に、アノ
ード電極15k から電流パルス信号が1個も出力されな
い確率、すなわち、アノード電極15k に対応した光電
変換面13上の領域から光電子が1個も放出されない確
率pk(0)は、
【数2】 で表される。したがって、ゲート信号のM個のパルスに
ついてアノード電極15k から少なくとも1つの電流パ
ルス信号が出力される回数がnk である場合の対数尤度
は、
【数3】 で与えられる。
【0026】そこで、光電子数推定部30は、この
(3)式に基づいて最尤法により平均光電子数λを推定
する。すなわち、光電子数推定部30は、この対数尤度
を最大にする値λk を求め、この値λk をもって、被測
定光束Aが光電変換面13に入射したときにアノード電
極15k に対応する光電変換面13上の領域からゲート
時間内に放出される光電子の平均値と推定する。(3)
式で与えられる対数尤度を最大にする値λk は、(3)
式をλk で微分して0と置くことにより、
【数4】 で与えられる。光電子数推定部30は、さらに、
【数5】 なる式より、被測定光束Aが光電変換面13に入射した
ときに光電変換面13全体からゲート時間内に放出され
る平均光電子数λを求め、この平均光電子数λに基づい
て光検出器10が受光した被測定光束Aの光量を求め
る。
【0027】次に、本実施形態に係る測光装置における
平均光電子数λの推定精度について行ったシミュレーシ
ョン計算の結果について述べる。シミュレーション計算
の条件は以下のとおりである。アノード電極の個数を
1、4、16 それぞれとし、光電変換面13からゲート時
間内に放出される平均光電子数λを 0.06 、0.1 、0.
2、0.3 、0.6 、1 、2 、3 、6 、10 、20 それぞれと
した。以上のそれぞれの条件の組み合わせについて、ゲ
ート信号のパルス数Mを 10000として、シミュレーショ
ン計算を 500回行って、平均光電子数λを推定し、その
推定された 500個の平均光電子数λの標準偏差を推定精
度とした。なお、このシミュレーション計算に際して
は、光電変換面13から放出された光電子が電子増倍部
14に入力して発生した二次電子は、 4個または16個の
アノード電極それぞれに均等に入射すると仮定した。
【0028】図2は、本実施形態に係る測光装置におけ
る平均光電子数の推定精度のシミュレーション計算結果
を示す図である。この図において、◇印は、アノード電
極が1個の場合の推定精度(標準偏差)を、△印は、ア
ノード電極が 4個の場合の推定精度(標準偏差)を、□
印は、アノード電極が16個の場合の推定精度(標準偏
差)を、それぞれ示す。この図から判るように、光電変
換面13から放出された光電子を検出するアノード電極
の個数が多いほど、平均光電子数λを精度良く推定する
ことができる。特に、平均光電子数λが 1を越えると、
平均光電子数λの推定精度は、アノード電極の個数に依
って大きく異なる。アノード電極が 1個の場合には、平
均光電子数λが 6を越えると推定不能になるが、アノー
ド電極が16個の場合には、平均光電子数λが20であって
も推定精度(標準偏差)は 0.064であり良好な精度が得
られた。
【0029】次に、本実施形態に係る測光装置を蛍光分
光測定に適用した場合について説明する。図3は、本実
施形態に係る測光装置を用いた蛍光分光測定システムの
構成図である。
【0030】励起光であるパルスレーザ光を出力するパ
ルスレーザ光源40は、そのパルスレーザ光の出力タイ
ミングを示すタイミング信号をも出力する。制御部60
は、このタイミング信号に基づいて、出力されたパルス
レーザ光のパルス数すなわち蛍光物質の励起回数を計数
するとともに、波高弁別器2201乃至2216、ゲート回
路2301乃至2316、バッファメモリ24および光電子
数推定部30それぞれの動作を制御する信号を生成し出
力し、これらの動作を制御する。
【0031】パルスレーザ光源40から出力された蛍光
物質励起の為のパルスレーザ光は、レンズ41および4
2により光束径を拡げられ、反射鏡43により反射さ
れ、レンズ44により集光されて試料45に照射され、
試料45中の蛍光物質を励起する。この蛍光物質から発
生した蛍光は、レンズ46および48により集光され、
バリアフィルタ47を透過して、分光器50に入射す
る。バリアフィルタ47は、蛍光を透過させるが、試料
45で散乱されて分光器50の方向に向かうパルスレー
ザ光を遮断する。
【0032】蛍光を入力した分光器50は、その蛍光を
波長分解し、選択された波長の光束のみを出力するもの
であり、その選択波長を走査することができる。分光器
50から出力された所定波長の光束は、一般的には或る
広がり角を持って出力されるが、レンズ51により集光
されて光検出器10の光電変換面13の有効領域全面に
入射するのが好適である。光検出器10の光電変換面1
3に蛍光(被測定光束A)が入射すると、その光量に応
じた個数の光電子が放出され、その光電子は電子増倍部
14により増倍されて二次電子が発生し、その二次電子
はアノード電極1501乃至1516の何れかに到達し、そ
して、その二次電子が到達したアノード電極から電流パ
ルス信号が出力される。
【0033】このアノード電極1501乃至1516それぞ
れから出力された電流パルス信号それぞれは、増幅器2
01乃至2116、波高弁別器2201乃至2216、ゲート
回路2301乃至2316およびバッファメモリ24からな
る光電子計数部20に入力し、ゲート回路2301乃至2
16から出力された16ビットデータがバッファメモリ
24に蓄積される。そして、光電子数推定部30によ
り、バッファメモリ24に蓄積された多数の16ビット
データに基づいて、光電変換面13から放出された平均
光電子数λが推定され、光電変換面13に入射した蛍光
の光量が求められる。波高弁別器2201乃至2216、ゲ
ート回路2301乃至2316、バッファメモリ24および
光電子数推定部30それぞれは、図4に示すように、制
御部60から出力される信号により制御されて動作す
る。
【0034】以下では、光電子計数部20における処理
の内容を、パルスレーザ光(励起光)の発生タイミン
グ、光電変換面13に蛍光が入射して放出される光電子
の放出頻度および各信号の時間変化とともに説明する。
図5は、パルスレーザ光発生タイミング、光電変換面1
3から放出される光電子の放出頻度および各信号の時間
変化を示す図である。図5では、パルスレーザ光(励起
光)発生時刻を基準にしている(図5(a))。
【0035】試料45中の蛍光物質から発生した蛍光が
分光器50を経て光検出器10の光電変換面13に入射
することにより放出される光電子の放出頻度(図5
(b))は、パルスレーザ光照射直後に立ち上がり、そ
の後漸減する。この光電子は電子増倍部14により増倍
されて二次電子が発生し、その二次電子はアノード電極
1501乃至1516に分配されて入射し、アノード電極1
01乃至1516それぞれから電流パルス信号が出力さ
れ、その電流パルス信号は、増幅器2101乃至2116
れぞれに入力して電圧パルス信号に変換され増幅されて
出力される。
【0036】図5(c)および(d)それぞれは、増幅
器2101および2102それぞれから出力された電圧パル
ス信号を示す図である。増幅器2101は、光電変換面1
3から放出された最初の光電子および2番目の光電子そ
れぞれに対応して電圧パルス信号を出力しているが、こ
れら2つの光電子が短い時間間隔で放出されたために、
電圧パルス信号は重なって1パルスとなっている(図5
(c))。増幅器2102は、光電変換面13から放出さ
れた4番目の光電子および10番目の光電子それぞれに
対応して電圧パルス信号を出力しており、これら2つの
光電子が比較的長い時間間隔で放出されたために、電圧
パルス信号は2パルスとなっている(図5(d))。
【0037】一方、制御部60は、パルスレーザ光源4
0におけるパルスレーザ光の発生タイミングを示すタイ
ミング信号を入力し、このタイミングに同期してゲート
信号(図5(e))を出力する。このゲート信号は、パ
ルスレーザ光発生直前の時刻に立ち上がり、蛍光光子発
生頻度が充分に減衰する時間(蛍光寿命の5倍程度)が
経過した時刻に立ち下がるパルス状の信号である。
【0038】増幅器2101乃至2116それぞれから出力
された電圧パルス信号は、制御部60から出力されたゲ
ート信号とともに、波高弁別器2201乃至2216それぞ
れに入力される。波高弁別器2201乃至2216それぞれ
は、ゲート信号が示すゲート時間(ゲート信号のパルス
の立ち上がり時刻から立ち下がり時刻までの時間)内で
あって電圧パルス信号の信号レベルが所定の閾値より大
きいときに論理値1である論理パルス信号を出力する。
このようにすることにより、波高弁別器2201乃至22
16それぞれから出力される論理パルス信号は、蛍光光子
の入射により光電変換面13から放出された光電子に対
応したものとなる。
【0039】図5(f)および(g)それぞれは、波高
弁別器2201および2202それぞれから出力された論理
パルス信号を示す図である。波高弁別器2201は、増幅
器2101から出力された電圧パルス信号が1パルスであ
ることから、1パルスの論理パルス信号を出力しており
(図5(f))、波高弁別器2202は、増幅器2102
ら出力された電圧パルス信号が2パルスであることか
ら、それぞれに対応して2パルスの論理パルス信号を出
力している(図5(g))。
【0040】波高弁別器2201乃至2216それぞれから
出力された論理パルス信号は、制御部60から出力され
たゲート信号とともに、ゲート回路2301乃至2316
れぞれに入力される。ゲート回路2301乃至2316それ
ぞれは、ゲート信号が示すゲート時間内に論理パルス信
号が論理値1となる時刻以降、論理値1を出力し、ゲー
ト信号が示すゲート時間内に論理パルス信号が論理値0
のままであれば、論理値0を出力する。すなわち、ゲー
ト時間内に1パルス以上の論理パルス信号が入力した場
合には、ゲート時間終了時刻(ゲート信号のパルスの立
ち下がり時刻)に論理値1が出力されており、ゲート時
間内に1パルスも入力しなかった場合には、ゲート時間
終了時刻に論理値0が出力されている。そして、その出
力された論理値は、ゲート時間終了時刻以降であってバ
ッファメモリ24に記憶される時まで維持され、バッフ
ァメモリ24に記憶された後に論理値0にクリアされ
る。
【0041】図5(h)および(i)それぞれは、ゲー
ト回路2301および2302それぞれから出力された論理
値の変化を示す図である。ゲート回路2301は、波高弁
別器2201から出力された論理パルス信号のパルスの立
ち上がり時刻以降、論理値1を出力しており(図5
(h))、ゲート回路2302は、波高弁別器2202から
出力された論理パルス信号の2パルスのうち最初のパル
スの立ち上がり時刻以降、論理値1を出力している(図
5(i))。
【0042】そして、ゲート回路2301乃至2316それ
ぞれから出力された論理値は、制御部60から出力され
るトリガパルス信号(図5(j))とともに、バッファ
メモリ24に入力する。このトリガパルス信号は、パル
スレーザ光源40におけるパルスレーザ光発生のタイミ
ングに同期しており、ゲート信号の立ち下がり時刻以降
であって次のゲート信号の立ち上がり時刻以前の時刻に
立ち上がるパルス状の信号である。このトリガパルス信
号の立ち上がり時刻では、ゲート回路2301乃至2316
それぞれから出力された論理値は維持されている。そし
て、バッファメモリ24は、トリガパルス信号の立ち上
がり時刻においてゲート回路2301乃至2316それぞれ
から出力されている論理値を16ビットデータとして記
憶する。
【0043】制御部60は、パルスレーザ光源40から
出力されたパルスレーザ光のパルス数すなわち蛍光物質
の励起回数が充分に大きな値Mになったときに、光電子
数推定部30に指示して平均光電子数λの推定を行わせ
る。すなわち、光電子数推定部30は、制御部60から
の指示を受けて、バッファメモリ24に記憶されている
M個の16ビットデータを読み出し、これに基づいて、
(4)式により、アノード電極15k についての平均光
電子数λk (k=01,02,…,15,16)を推定し、
(5)式により、分光器50により選択出力された蛍光
の所定波長成分が光検出器10の光電変換面13に入射
して放出された光電子の平均値λを求め、そして、その
蛍光の所定波長成分の光量を求める。そして、分光器5
0の選択波長を走査し、蛍光の波長成分それぞれの光量
を上述と同様の要領で求めて、蛍光スペクトルを測定す
る。
【0044】以上のようにしてスペクトルを測定すれ
ば、複数のアノード電極それぞれについて出力される電
流パルス信号を並列的に処理して平均光電子数を推定す
るので、精度よく検出することができる光量範囲が広が
るので、被測定光束のスペクトルのピーク強度差が大き
い場合であっても、そのスペクトルを精度よく測定する
ことができる。
【0045】なお、上記実施形態では、分光器50から
出力された被測定光束は、レンズ51を経て、光検出器
10の光電変換面13に入射した。この場合、一般に、
光電変換面13に入射した被測定光束は、強度が光束中
央付近で強く周辺部で弱い。したがって、光検出器10
の複数のアノード電極のうち特定のアノード電極に二次
電子が入射する頻度が大きくなって、その特定のアノー
ド電極に対する平均光電子数の推定精度が悪くなり、そ
れ故、光検出器10の光電変換面13から放出される光
電子数の平均値の推定精度も悪くなる。
【0046】このような問題に対処するために、被測定
光束Aを光検出器10の光電変換面13にできる限り均
一に入射させるのが好適である。例えば、図6に示すよ
うに、光検出器10の光電変換面13の前面に均一化光
学系70を備えてもよい。図6(a)は、均一化光学系
70の構成図であり、図6(b)は、この均一化光学系
70により光検出器10の光電変換面13上に入射する
被測定光束Aの光束形状を示す図である。この均一化光
学系70は、それぞれの一辺が互いに接して一定の角度
をなして配されて被測定光束Aを入力する2つの反射鏡
71Aおよび71B、反射鏡71Aで反射された被測定
光束Aの一部を光検出器10の光電変換面13に向けて
反射させる反射鏡72、ならびに、反射鏡71Bで反射
された被測定光束Aの残部を光検出器10の光電変換面
13に向けて反射させる反射鏡73を備えて構成され
る。
【0047】中央部ほど強度が強いプロファイルを有す
る円形形状の被測定光束Aが均一化光学系70の反射鏡
71Aおよび71Bに均等に入射すると、被測定光束A
の半分(半円形状)は反射鏡71Aおよび反射鏡72に
より順次反射され、残り半分は反射鏡71Bおよび反射
鏡73により順次反射されて、光検出器10の光電変換
面13に互いに重なって入射する。この光電変換面13
上に入射した被測定光束Aの光束形状は図6(b)に示
すようになり、被測定光束Aの中央部(強度が強い部
分)と周辺部(強度が弱い部分)とが重なるので、光電
変換面13に入射する被測定光束Aの均一性が向上する
ことになる。したがって、光検出器10の複数のアノー
ド電極それぞれに到達する二次電子の頻度も均一になる
ので、平均光電子数λの推定精度すなわち被測定光束A
の光量測定精度は向上する。
【0048】(第2の実施形態)次に、第2の実施形態
に係る測光装置の構成ついて説明する。図7は、第2の
実施形態に係る測光装置の構成図である。
【0049】本実施形態に係る測光装置は、第1の実施
形態の測光装置と比較すると、複数のアノード電極を有
する光検出器10に替えて、複数(ここでは16個)の
光検出器9001乃至9016を備えている点で異なる。ま
た、この図では、光検出器9001乃至9016それぞれの
入射窓9201乃至9216の前面にレンズアレイ(分割光
学系)80が配されている。
【0050】レンズアレイ80は、16個のレンズ80
01乃至8016がアレイ状に配されたものであり、レンズ
80k は、被測定光束Aのうちの一部の光束を入射し
て、光検出器90k の入射窓92k に集光するものであ
る(k=01,02,…,15,16)。
【0051】光検出器9001乃至9016は、互いに同等
のものであり、入射窓9201乃至9216それぞれが1平
面上に4×4のアレイ状に配されている。なお、この図
7では、簡便のため、4×4のアレイを直列に展開し
て、16個の光検出器のうちの4個の光検出器9001
9002,9015および9016を示している。光検出器9
k は、レンズ80k から到達した光束を透過させる入
射窓92k を有する真空容器91k 内に、その光束の光
量に応じた個数の光電子Bを放出する光電変換面93k
と、その光電子Bを増倍して多数の二次電子を発生させ
る電子増倍部94k と、その二次電子を入力して電流パ
ルス信号を出力するアノード電極95k とを備えるもの
である(k=01,02,…,15,16)。
【0052】光検出器9001乃至9016それぞれのアノ
ード電極9501乃至9516それぞれから出力された電流
パルス信号は、光電子計数部に入力され、第1の実施形
態の場合と同様にして、光検出器9001乃至9016それ
ぞれについて、一定のゲート時間内に1個以上の電流パ
ルス信号が出力された事象が計数される。そして、光電
子数推定手段30により、光電子計数手段20により計
数された事象の計数値い基づいて、光検出器9001乃至
9016それぞれの光電変換面9301乃至9316それぞれ
からゲート時間内に放出された光電子の個数の平均値が
推定され、被測定光束Aの光量が求められる。
【0053】本発明は、上記実施形態に限定されるもの
ではなく種々の変形が可能である。例えば、上記第1の
実施形態では、光検出器には16個のアノード電極が2
次元アレイ状に配置されていたが、これに限られるもの
ではない。1次元アレイであっても、より多数のアノー
ド電極を配置してもよいし、より一般的にはm×n個
(m≧2、n≧2)のアノード電極を2次元アレイ状に
配置してもよく、更に、2次元アレイ配置であっても矩
形形状に配置するものに限られるものではなく、一定形
状の領域内に任意配置されていても構わない。第2の実
施形態における光検出器の配置についても同様である。
さらに、光電子計数部20は、上述の実施形態の構成に
限られるものではない。
【0054】また、本発明に係る測光装置は、上述のパ
ルス状に発生する蛍光の測定だけでなく他の適用の態様
が可能である。例えば、連続的に発生する光束の光量の
測定も可能である。この場合、制御部60は、ゲート信
号を一定の繰り返し周波数のパルス列として出力し、光
電子計数部20は、このゲート信号の個々のパルスが示
すゲート時間内に1個以上の光電子に対応する電流パル
ス信号がアノード電極から出力された回数を計数し、光
電子数推定部40は、上述と同様の要領で光検出器10
の光電変換面13から放出された光電子の平均個数を推
定し、この推定値に基づいて被測定光束の光量を求め
る。
【0055】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり本発明に係
る測光装置によれば、光検出器の光電変換面に被測定光
束が入射すると、その光量に応じた光電子が光電変換面
から放出され、その光電子は電子増倍部で増倍されて多
数の二次電子が発生し、その二次電子が2以上の所定数
のアノード電極のうちの何れかのアノード電極に入射す
ると、そのアノード電極から電流パルス信号が出力され
る。所定数のアノード電極それぞれから出力された電流
パルス信号は、光電子計数手段に入力し、所定数のアノ
ード電極それぞれについて、一定のゲート時間内に1個
以上の電流パルス信号が出力された事象が計数される。
そして、光電子数推定手段により、光電子計数手段によ
り計数された事象の計数値に基づいて、所定数のアノー
ド電極それぞれに対応する光電変換面上の領域それぞれ
からゲート時間内に放出された光電子の個数の平均値が
推定され、被測定光束の光量が求められる。このような
構成としたので、被測定光束が光検出器の光電変換面に
入射して放出される光電子数が大きい場合であっても、
その光電子は所定数のアノード電極に分配されて、その
所定数のアノード電極それぞれについて並列的に処理が
なされて平均光電子数が推定されるので、被測定光束の
光量は精度良く測定することができる。
【0056】
【0057】したがって、本発明に係る測光装置がスペ
クトル測定に用いられる場合には、被測定光束のスペク
トル測定に際してピーク強度差が大きい場合であって
も、スペクトルを精度よく測定することができる。ま
た、例えば生化学等の分野において、パルスレーザ光で
励起された試料から発生する蛍光の強度が連続的に変化
し、しかも、その強度変化が大きな場合であっても、試
料中の蛍光分子数の変化を定量測定することができる測
光装置として好適に用いることができる。
【0058】特に、ゲート時間内に光束が光電変換面に
入射して放出される光電子の個数がポアソン分布に従う
と仮定して平均値を推定する場合や、最尤法により平均
値を推定する場合には、光電変換面から放出された光電
子の個数の平均値を精度良く推定することができる。
【0059】また、光電変換面に入射した被測定光束の
光束内の強度分布を略均一にする均一化光学系を更に備
える場合や、被測定光束が光電変換面に入射したときに
電子増倍部で発生した二次電子を所定数のアノード電極
それぞれが互いに略等しい頻度で入力するよう配される
場合には、所定数のアノード電極それぞれに二次電子が
略均一に入力するので、被測定光束の光量が大きくなっ
ても、所定数のアノード電極のうちの特定のアノード電
極についてのみ平均光電子数の推定精度が悪くなること
はなく、優れた光量測定精度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る測光装置の構成図であ
る。
【図2】第1の実施形態に係る測光装置における平均光
電子数の推定精度のシミュレーション計算結果を示す図
である。
【図3】第1の実施形態に係る測光装置を用いた蛍光分
光測定システムの構成図である。
【図4】第1の実施形態に係る測光装置の動作の説明図
である。
【図5】第1の実施形態に係る測光装置を用いた蛍光分
光測定システムにおけるパルスレーザ光発生タイミン
グ、光電変換面から放出される光電子の放出頻度および
各信号の時間変化を示す図である。
【図6】均一化光学系の構成図である。
【図7】第2の実施形態に係る測光装置の構成図であ
る。
【符号の説明】
10…光検出器、11…真空容器、12…入射窓、13
…光電変換面、14…電子増倍部、1501,1502,1
15,1516…アノード電極、20…光電子計数部、2
01,2102,2115,2116…増幅器、2201,22
02,2215,2216…波高弁別器、2301,2302,2
15,2316…ゲート回路、24…バッファメモリ、3
0…光電子数推定部、40…パルスレーザ光源、41,
42…レンズ、43…反射鏡、44…レンズ、45…試
料、46…レンズ、47…バリアフィルタ、48…レン
ズ、50…分光器、60…制御部、70…均一化光学
系、71A,72B,72,73…反射鏡、80…レン
ズアレイ、9001,9002,9015,9016…光検出
器、9101,9102,9115,9116…真空容器、92
01,9202,9215,9216…入射窓、9301,9
02,9315,9316…光電変換面、9401,9402
9415,9416…電子増倍部、9501,9502,9
15,9516…アノード電極、A…被測定光束、B…光
電子。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射した被測定光束の光量に応じた個数
    の光電子を放出する光電変換面と、前記光電変換面から
    放出された光電子を増倍して二次電子を発生させる電子
    増倍部と、前記二次電子の入力に応じて電流パルス信号
    をそれぞれ出力する2以上の所定数のアノード電極と、
    前記被測定光束を透過させる入射窓を有し前記光電変換
    面、前記電子増倍部および前記所定数のアノード電極を
    内部に含む真空容器と、を有する光検出器と、 前記所定数のアノード電極それぞれについて、一定のゲ
    ート時間内に1個以上の前記電流パルス信号が出力され
    た事象を計数する光電子計数手段と、 前記光電子計数手段により計数された前記事象の計数値
    に基づいて、前記所定数のアノード電極それぞれに対応
    する前記光電変換面上の領域それぞれから前記ゲート時
    間内に放出された光電子の個数の平均値を推定して、前
    記被測定光束の光量を求める光電子数推定手段と、 を備えることを特徴とする測光装置。
  2. 【請求項2】 前記光電子数推定手段は、前記被測定光
    束が前記光電変換面に入射して前記ゲート時間内に放出
    される光電子の個数がポアソン分布に従うと仮定して前
    記平均値を推定する、ことを特徴とする請求項1記載の
    測光装置。
  3. 【請求項3】 前記光電変換面に入射する前記被測定光
    束の光束内の強度分布を略均一にする均一化光学系を更
    に備える、ことを特徴とする請求項1記載の測光装置。
  4. 【請求項4】 前記所定数のアノード電極それぞれは、
    前記被測定光束が前記光電変換面に入射したときに前記
    電子増倍部で発生した二次電子を互いに略等しい頻度で
    入力する、ことを特徴とする請求項1記載の測光装置。
  5. 【請求項5】 前記光電子数推定手段は、最尤法により
    前記平均値を推定する、ことを特徴とする請求項1記載
    の測光装置。
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