JP3135326U - 蛍光灯型led照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】大光量で、かつ、高効率である既存の照明装置と置き換えることができる蛍光灯型LED照明器を提供する。
【解決手段】PN接合領域34で発生させた光を厚み方向に透過させて表面から射出する薄板状の半導体素子本体31と、その半導体素子本体31の表面を覆うように設けられた表面電極32と、その表面電極32を厚み方向に貫通するものであって前記半導体素子本体31の内部を透過してくる光を集光し外部に射出する柱状をなす複数の誘電体アンテナ36、を具備したLED3と、透光性を有した樹脂製の長尺状をなす外装体と、を備えており、前記LED3が外装体の両端部または長手方向に沿って配設されて、当該LED3から射出された光が前記外装体2を介して外部に照射されるように構成した。
【選択図】図4
【解決手段】PN接合領域34で発生させた光を厚み方向に透過させて表面から射出する薄板状の半導体素子本体31と、その半導体素子本体31の表面を覆うように設けられた表面電極32と、その表面電極32を厚み方向に貫通するものであって前記半導体素子本体31の内部を透過してくる光を集光し外部に射出する柱状をなす複数の誘電体アンテナ36、を具備したLED3と、透光性を有した樹脂製の長尺状をなす外装体と、を備えており、前記LED3が外装体の両端部または長手方向に沿って配設されて、当該LED3から射出された光が前記外装体2を介して外部に照射されるように構成した。
【選択図】図4
Description
本考案は、面発光可能な高効率LEDを用いた長尺状をなす蛍光灯型のLED照明装置に関するものである。
LEDは、蛍光灯や白熱灯に比べて長寿命で光量も安定しており、始動に時間がかかったり、廃棄上の問題が生じたりすることも少ない。そして近時では、青色や紫外光を発するものに加えてハイパワーなものも開発されて、従来のようにインジケータのみならず、一般的な照明機器にもその用途が広がりつつある。
しかし、全光量や照度などにおいて比較すると、単位発光面積あたりの光量が増大しているとはいえ、LEDはいまだ蛍光灯などの後塵を拝している。トータルとして蛍光灯並みの光量を得ようとすると、多くのLEDが必要となるうえ、発熱量が非常に多くなってしまい、特許文献1、2に示すように放熱部材が別途必要になってしまうのである。
これは、従来のLEDが低発光効率かつ小発光面積であることに1つの大きな原因がある。LEDは周知のごとく、PN接合構造を有する半導体素子に順電圧を印加することにより、PN接合層が発光するものであり、そのPN接合層で発生した光が、半導体素子を厚み方向に貫通して素子表面から放射される。ところが、素子の表面には電極が貼着してありその電極が光を遮るため、外部への光の取り出し効率の向上や大面積化による大光量化が阻害される。かといって、遮光影響を小さくするため、電極の面積を素子面積に比べて一定以上小さくすると、素子全体に一様な電界を与えることができなくなって発光量そのものが低下する。したがって、大光量を得るべく素子面積を大きくしても、面発光させるには、結局電極の面積を大きくせざるを得ず、電極による遮光作用で外部に大光量を取り出すことができない。また、かかる不具合を鑑みてITO等の透明電極を用いたものも考えられているが、透明電極は金属電極に比べて比抵抗が大きいため、結局この部分でのロスが生じて発光効率が低下する。
特開2005−166578号広報
特開2007−109504号広報
特開2003−078167号広報
このように、従来のLEDは、与えた電力に対する発光効率を一定以上に上げることができず、また単一素子での大面積発光すなわち大光量発光も難しい。
これに対し、本考案者は、特許文献3に示すように、光が電磁波であることに着目し、光に対するアンテナ作用により当該光を集光し、透過させる微少な誘電体アンテナを電極に多数貫通させて構成した画期的なLEDを開発している。かかるLEDによれば、理想的な面発光を行わせて外部に大光量を高効率で取り出すことができる。
そこで本考案は、単一素子での大面積の面発光が高効率で可能なこのLEDを利用し、蛍光灯などの既存の照明装置に代替できるLED照明装置を提供すべく図ったものである。
すなわち、本考案に係る蛍光灯型LED照明装置は、
(1)PN接合領域で発生させた光を厚み方向に透過させて表面から射出する簿板状の半導体素子本体と、その半導体素子本体の表面を覆うように設けられた表面電極と、その表面電極を厚み方向に貫通するものであって前記半導体素子本体内を透過してくる光を集光し外部に射出する柱状をなす複数の誘電体アンテナと、を具備したLEDと、
(2)透光性を有した樹脂製の長尺状をなす外装体と、を備えている。
(3)そして、前記LEDが外装体の両端部または長手方向に沿って配設されて、当該LEDから射出された光が前記外装体を介して外部に照射されるように構成している。
(1)PN接合領域で発生させた光を厚み方向に透過させて表面から射出する簿板状の半導体素子本体と、その半導体素子本体の表面を覆うように設けられた表面電極と、その表面電極を厚み方向に貫通するものであって前記半導体素子本体内を透過してくる光を集光し外部に射出する柱状をなす複数の誘電体アンテナと、を具備したLEDと、
(2)透光性を有した樹脂製の長尺状をなす外装体と、を備えている。
(3)そして、前記LEDが外装体の両端部または長手方向に沿って配設されて、当該LEDから射出された光が前記外装体を介して外部に照射されるように構成している。
このようなものであれば、面電極によって素子本体に一様な電界が与えられるので、大面積で面発光させて大光量を得ることが容易にできる。一方、電極には多数の誘電体アンテナを貫通させているので、電磁波である光がこれら誘電体アンテナに集光されて外部に射出されることとなり、電極での遮光影響を大きく低減することができる。つまり、大面積での理想的な面発光により大光量を発生させつつ、その発生した光を外部へ高効率で取り出すことができるようになる。
さらに、本考案によれば、一般照明に必要とされる光量を確保できるだけでなく、高効率である分、発熱を抑えることができるので、放熱部材等を必要とすることなく樹脂製の外装体を用いることが初めてできるようになる。そしてこのように樹脂製の外装体を用いることができるようになることから、外装体の形状や素材に対する選択性が大きく拡がり、当該外装体に種々のレンズ機能や光拡散機能を発揮させて、様々な目的に応じた好適な照明を行うことが容易にできるようになる。
具体例としては、前記LEDが白色光を照射するものであり、前記外装体を透明にしたものを挙げることができる。
発光色にバリエーションを与えるには、例えば前記外装体の表面又は内部に蛍光物質を塗布又は混入させるとともに、前記LEDから射出された光が前記蛍光物質を蛍光させつつ外部に照射されるように構成したものが好適である。
このように構成した本考案によれば、LED照明装置において、従来にない大光量・高効率での面発光が可能になるうえ、外装体の形状や素材に対する選択性が大きく、しかも放熱部材等が不要な簡易な構成であるため、一般照明のみならず、様々な目的に応じた好適な照明を行うことができるようになる。
以下、本考案の一実施形態について図1〜図9を参照して説明する。
本実施形態に係るLED照明装置1は、例えば蛍光灯などに代わって、室内照明などの一般照明に用いられるものであり、図1に示すように、外装体2と、外装体2に取り付けられたLED3と、それら外装体2及びLED3を保持する保持体4とを備えている。
外装体2は、樹脂を素材とする透明なものであり、例えば断面が図2に示すように概略半円形状の柱状をなす。この実施形態では、この外装体2における両端面及び側周面のうちの平面部に、それぞれ内向きの反射板21を取り付けており、後述するLED3からこの外装体2の内部に導入された光が、反射板21を取り付けていない側周面である円柱外面部22から射出されるように構成している。
LED3は、図3に示すように矩形乃至円形板状をなし、その一方の面板部の表面から白色光を射出する面発光タイプのものであり、前記外装体2の各端部に発光面を互いに対向させて取り付けられている。詳述すれば、このLED3は、図3及び図4に示すように、PN接合構造を有した簿板状をなす半導体素子本体31と、その半導体素子本体31の表面を略覆うように設けられた表面電極32と、半導体素子素子本体31の裏面を略覆うように設けられた裏面電極兼反射板33とを備えており、その中間のPN境界領域34から光を厚み方向に射出する。なお、電力供給用のリード線35は素子本体31の周縁部に接続されている。
前記表面電極32には、図3及び図4に示すように所定ピッチで複数の貫通孔321が厚み方向に形成してあって、それら各貫通孔321には、前記半導体素子素子本体31から放射される光を集光し透過させる大きさの誘電体アンテナ36を設けている。この誘電体アンテナ36が、光に対して誘電体アンテナ36としての機能を有効に発揮するためには、具体的な大きさとして、高さ、幅(径)ともに、光の波長の数分の1から十数倍程度である必要がある。より好ましくは、1/3から3倍程度がよい。また、誘電体アンテナ36の形状は、図3及び図4では円柱状であるが、多角形柱、楕円柱などでもよい。さらに、誘電体アンテナ36は、素子本体31と連続一体のものでもよいし、図5に示すように誘電率の異なる別部材としてもよい。
さらにこの実施形態では、図3に示すようにこの表面電極32のさらに外側にYAGなどの蛍光樹脂層37を設けており、半導体素子素子本体31からの光と、前記蛍光樹脂層37からの蛍光とが混合されて、数色が混ざることで前述したように白色光が外部に射出されるように構成している。
保持体4は、図1に示すように例えば長尺状をなす中空の本体41と、その本体41の各端部から直角に延伸する一対のアーム42とを備えたもので、各アーム42に設けられた図示しないコネクタに、前記外装体2の端部に設けられた図示しないコネクタが接続されて、当該外装体2及びLED3が、この保持体4に着脱可能に支持される。保持体4側のコネクタは、本体41に内蔵された図示しない整流回路などに接続されているとともに、外装体2側のコネクタはLED3に接続されており、この保持体4に外装体2及び3を装着することにより、LED3に電力を供給して発光させることが可能になる。
次に、このような構成のLED照明装置1の動作につき、簡単に説明する。
電力が供給されてLED3が発光すると、図1に示すように各LED3から出た光の一部は直接、前記円柱外面部22から外部に射出される一方、残りは、円柱外面部22や反射板21で内部に反射しながら、最終的には、円柱外面部22から外部に射出されることとなる。しかしてこのときの外装体2の内部での複数回の反射により、円柱外面部22は、均一に発光する。
このように構成したLED照明装置1によれば、LED3の素子本体31に表面電極32により一様な電界を与えているので、大面積で面発光させて、大光量を得ることができる。一方、表面電極32には、多数の誘電体アンテナ36を貫通させているので、電磁波である光を集光して外部に射出することができ、表面電極32による遮光影響を大きく低減することができる。つまり、LED3に表面電極32と誘電体アンテナ36を備えているので、大光量を発生させつつ、その発生した光を外部へ高効率で取り出すことができる。
したがって、一般照明に必要とされる光量を確保できるだけでなく、高効率である分、発熱を抑えることができるので、放熱部材等を必要としない。
さらに、このように発熱を抑制できるからこそ外装体2に樹脂を使用できるのであるが、そのことにより、外装体2の形状や素材に対する選択性を大きく拡がり、前記外装体2に種々のレンズ機能や光拡散機能等を発揮させて、様々な目的に応じた好適な照明を行うことができるようになる。
また、LED3から照射された光を外装体2の内部で複数回反射させることにより、円柱外面部22を均一に発光させているので、照射面の明るさを均一にすることができる。
なお、本考案は前記実施形態に限られるものではない。以下に示す説明及び図において、前記実施形態に対応する部材には同一の符号を付すこととする。例えば、図6及び図7に示すLED照明装置1では、LED3を直線帯状の形とし、発光面が外装体2の長手方向と平行になるように外装体2の側周面に貼設している。外装体2は図示しない保持体の本体側に自身の長手方向に延びる溝を備えており、その溝の底面上に光を分散させる回折シート7を設置している。また、外装体2の内部には粒子状の蛍光物質5と光散乱粒子6が混入されている。
回折シート7は図8に示すように光を透過し屈曲することができるフィルム上に規則正しく微小突起71を設けたものである。突起同士の間隔は30nmから100μmの間にあるとよい。また、ある列は30nmの間隔で微小突起41が並び、別の列は100nmの間隔で微小突起71が並ぶというように、あるグループごとに微小突起71の間隔が異なっていても良い。
ここで、このような構成におけるLED照明装置1の動作について簡単に説明する。電源が入ると、LED3からは紫外線あるいは青色の光が、外装体2の溝に向かって照射され、透明な回折シート7によって複数の点あるいは線光源に光量をロスすることなく分散される。分散された光の一部は蛍光物質5を蛍光させ、光散乱粒子6によって散乱されながら外装体2から外部へ出る。他の光は蛍光物質5を蛍光することなく外装体2から外部へ出て、蛍光した光と混色する。
また、図9に示すように、外装体2の中心に貫通孔を形成して、そこにLED3を配置してもよい。
なお、蛍光物質を外装体の表面に塗布しても構わない。光を散乱させる手段として光散乱粒子の代わりに、外装体の表面をサンドブラストなどによって表面加工を行ってもよい。また、LEDは単一ではなく、複数個を並べて一列にしても構わないし、誘電体アンテナを用いていないLEDでも構わない。
その他、本考案は前記図示例や実施形態に限られず、その主旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
1・・・LED照明装置
2・・・外装体
3・・・LED
31・・半導体素子本体
32・・表面電極
321・貫通孔
34・・PN接合領域
36・・誘電体アンテナ
5・・・蛍光物質
2・・・外装体
3・・・LED
31・・半導体素子本体
32・・表面電極
321・貫通孔
34・・PN接合領域
36・・誘電体アンテナ
5・・・蛍光物質
Claims (3)
- PN接合領域で発生させた光を厚み方向に透過させて表面から射出する簿板状の半導体素子本体と、その半導体素子本体の表面を覆うように設けられた表面電極と、その表面電極を厚み方向に貫通するものであって前記半導体素子本体内を透過してくる光を集光し外部に射出する柱状をなす複数の誘電体アンテナと、を具備したLEDと、
透光性を有した樹脂製の長尺状をなす外装体と、を備えており、
前記LEDが外装体の両端部または長手方向に沿って配設されて、当該LEDから射出された光が前記外装体を介して外部に照射されるように構成しているLED照明装置。 - 前記LEDが白色光を照射するものであるとともに、前記外装体が透明なものである請求項1記載のLED照明装置。
- 前記外装体がその表面又は内部に蛍光物質を塗布又は混入させてなるものであり、前記LEDから射出された光が前記蛍光物質を蛍光させつつ外部に照射されるように構成している請求項1記載のLED照明装置。
Priority Applications (1)
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JP2007004987U JP3135326U (ja) | 2007-06-29 | 2007-06-29 | 蛍光灯型led照明装置 |
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2007
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