JP3134768U - 木造建造物用弱震構造 - Google Patents

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【課題】この考案は、、木造建造物を支持する基礎が地震に際して震動を減衰させることができる木造建造物用弱震構造に関する。
【解決手段】木造建造物の土台周辺に設けられて所定の深さに凹設されて上面が開口する収納空間を設けた強度を有する凹状ベース部と、該凹状ベース部の収納空間に丸みを有して縦方向および横方向に自転可能な大小の玉砂利などの球状体をほぼ隙間無く多数敷き詰めて上面を輾圧し水平に設定した球状体層と、該球状体層の上に、防湿層およびまたは断熱層を介して設けられた木造建造物ベタ基礎用のコンクリートベース盤とからなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本考案は、木造建造物を支持する基礎が地震に際して震動を減衰させることができる木造建造物用弱震構造に関する。
一般的な木造の一戸建て住宅の基礎工事の種類として、布基礎工法とベタ基礎工法が知られている。
布基礎工法は建物の外周部分と壁の通る部分にのみ基礎工事を行う方法であり、ベタ基礎工法は建物下の地盤全体に基礎工事を行う方法であり、前者は線で家を支える構造であるのに対して後者は面で家を支える構造であるための耐震性に優れている。
また、軟弱地盤でも不同沈下現象を起こさないので、耐震性の面からベタ基礎工法に移行しつつある。
しかし、ベタ基礎工法の場合、地震の揺れが基礎を介して建造物にそのまま伝播してしまうため、これを防止または回避する種々の免震構造が講じられている。 これらの措置は、建造物をより堅牢なものとして地震の揺れに耐える構造とするものや、建造物を緩衝装置などを介して支持する構造とするものに分類される。
このうち、建造物を緩衝装置などを介して支持する構造のものとしては、例えば、特開平9−125413公報に記載の木造建造物用免震構造や,特開2000−257080公報に記載の免震構造,実用新案登録第3092244公報に記載の避震基礎構造などがある。
特開平9−125413号 特開2000−257080号 実登3092244号
前記従来の免震構造などでは、構造が複雑であったり、免震構造を構成する部材の材料に定期的なメンテナンスが必要となる。
また、基礎構造を上下に二分して上下基礎の間に滑動層を介在させる構造では水平方向の揺れに対しては免震効果を発揮するが、上下方向の揺れに対しては十分な効果が得られないという問題点があった。
本考案は上記事情に鑑み創案されたものであって、その主たる課題は、簡単な構造でメンテナンスフリーであり、かつ縦横いずれの方向の震動に対しても減衰効果を発揮できる木造建造物用弱震構造を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1の考案は、
木造建造物の土台周辺に設けられて所定の深さに凹設されて上面が開口する収納空間を設けた強度を有する凹状ベース部と、
該凹状ベース部の収納空間に丸みを有して縦方向および横方向に自転可能な大きさの異なる球状体をほぼ隙間無く多数敷き詰めて上面を輾圧し水平に設定した球状体層と、
該球状体層の上に、防湿層およびまたは断熱層を介して設けられた木造建造物ベタ基礎用のコンクリートベース盤とからなることを特徴とする。
また請求項2の考案では、
前記凹状ベース部がコンクリートで形成されて、収納空間の外側となる凹状ベース部の上面が犬走りとして使用しうると共に、前記球状体が、球形、卵形などの角の無く丸みを有する玉砂利からなっていることを特徴とする。
請求項3の考案では、
前記コンクリートベース盤の端部と凹状ベース部の内壁面とが接することなく隙間を有していることを特徴とする。
この考案によれば、凹状ベース部の収納空間とベタ基礎用のコンクリートベース盤との間に玉砂利などからなる球状体層を介在させるだけの構造で震動の揺れを吸収し減衰させることができる。
多数の大小の球状体を用いるので、震動の揺れが縦、横いずれの方向であっても、球状体の持つ丸みの特性による回転と力の分散により震動力を吸収・減衰することができる。
球状体に丸みを有する大小の玉砂利を用いれば廉価であり且つメンテナンスをする必要がない。
また、凹状ベース部をコンクリートにするなど強度を持たせることで、球状体層が所定の位置に確実に保持されて回転することができる。
また、ベタ基礎用のコンクリートベース盤は凹状ベース部の内壁面と接触しないことで、凹状ベース部の動きが建造物に直接に伝えられず、球状体層に支持されて減衰効果を受けることができる。
そして、一般的な木造建造物においての地震実験において、球状体層の厚さを木造建造物高さの20%とした場合に、最も揺れを吸収する効果が高かった。
この考案は、木造建造物の土台周辺に形成された凹状ベース部と木造建造物ベタ基礎用のコンクリートベース盤の間に球状体層を介在させることで、縦、横いずれの揺れをも減衰する弱震構造を実現した。
以下に、この考案の木造建造物用弱震構造の実施の形態について図面を参照して説明する。
[凹状ベース部]
図1〜図2に示す造建造物用弱震構造では、地盤が掘り下げられ凹状ベース部1が形成される。
ここで地盤が堅固であれば内壁面を固めて凹部を形成しうるが、本実施例で凹状ベース部1は、地盤の許容応力度(qa=20kN/m以上)の必要に応じて土間コン(べたコン)により形成される。
該凹状ベース部1は、所定の深さに凹設されて、上面が開口する収納空間2を設けたボックス形状からなっている。
上記収納空間2の高さ、即ち後述の球状体層3の厚みは、木造建造物の場合、球状体層3に支持される木造建造物の高さの約20%程度に設定することが望ましい。
上記数値は、実験値であって、地盤や球状体層の条件に応じて最適値を求めることができる。
ここで地盤は、安定した堅固平坦な地盤が望ましい。
ベタ基礎は不同沈下を均等化する作用があるが、沈下そのものを抑止する効果はないので、基礎の直下で軟弱層の層の厚みが急変していないこと等、地盤のバランスのよい場所に構築することが条件となるからである。
従って、まず地盤調査を行い、必要であれば地盤補強を行ってベタ基礎採用可能であることを確認する。
また、「盛り土」,「傾斜面」,「下地岩盤の傾斜地」,「大陸部プレートと海洋プレートの交差周辺ライン上」のような不安定な地盤では行わない。
[球状体層]
前記収納空間2には、丸みを有して縦方向および横方向に回転可能な大小の球状体を各自が縦、横方向に自転可能な程度に多数充填されて球状体層3が形成される。
本実施例では、球状体として玉砂利を用いている。
玉砂利は、角のない丸みを帯びた形状、例えば、略球形、略卵形、略楕円形などの形状のものが用いられる。
これは充填された状態で縦方向および横方向から震動が加わった際に回転可能な形状であればよい。
玉砂利の大きさは直径が約5cm以下、好ましくは2cmから4cmの範囲内のものが用いられる。
大きな玉砂利相互を接するように並べた際に生ずる隙間には小さな玉砂利や砂利、砂を充填して、できるだけ隙間無く充填することが好ましい。
そのため前記収納空間2に玉砂利を敷き詰める際に、厚さが約50cmごとに上面を均一に転圧し、収納空間2の上面まで充填する。
そして、上記球状体層3の上に、公知のポリエチレンフィルムなどの防湿シート4と、硬質発泡ウレタン製などの断熱材5とを重ねて敷設することが好ましい。
[コンクリートベース盤]
球状体層3の上に前記防湿シート4や断熱材5を介して木造建造物のベタ基礎として公知の板状の鉄筋コンクリートからなるコンクリートベース盤6が形成され、その基礎の上に木造建築物が建造される(図3参照)。
本実施例で、コンクリートベース盤6は、ベタ基礎用型枠を用い、200mm厚(Fc=21N/mm)で形成される。
そして、上記コンクリートベース盤6は、図1に示すように、その外周端部が、前記凹状ベース部1の内壁面と接することなく隙間7が形成されるようにその寸法が設定される。
また、本実施例では、凹状ベース部1の収納空間2の外側となる上面1aが犬走りとして使用しうる。
[作用]
このように構築した木造建造物用弱震構造での地震の揺れの減衰を図4に模式的に示す。
地震が起きると、横揺れの場合は、図4(a)に示すように地震力F1は水平力として凹状ベース部1に作用し、縦揺れの場合は、図4(b)に示すように鉛直力として凹状ベース部1に作用する。
また凹状ベース部1にはコンクリートベース盤を介して木造建造物の重さF2が下向きの力として作用している。
この状態で、凹状ベース部1内の球状体層3では、横揺れの場合は玉砂利同士が横方向に動こうとし、縦揺れの場合は上下に動こうとするが周囲に隣接する玉砂利に接しているため上記力はそれぞれの玉砂利を回転させる力F2に変換される。
そのため玉砂利に加わる力は様々な方向に分散されるので、隣接する玉砂利に作用する力F3、F4・・・は徐々に弱まっていく。
これは、震動を受けた玉砂利同士の波動のぶつかり合い、または、転がり合いやこすり合いが生じ、また小径の玉砂利や砂利は衝撃を緩和する動きやダンパーの働きなど様々な動きえおして地震による震動を弱め吸収する。
中には同波形の波動による干渉作用により波動を打ち消し、あるいは慣性の働きで震動を減衰させるなど様々な要因により、揺れが吸収され弱められて建造物に伝わる。
本考案の木造建造物用弱震構造を実施した木造家屋では、約50m離れた隣接木造家屋と比較して、地震発生時の揺れが震度4以上の場合に、体感上約2分の1から3分の1程度に確実に小さくなっていることが観測された。
また、震度3程度の揺れであれば、ほとんど体感されないという結果が観測された。
なお、上記実施例は、球状体として玉砂利を用いたが、角が無く丸みを有し回転可能なものであれば合成樹脂製の玉や加工した石、防錆処理された金属などを用いてもよい。
その他、上記実施例はこの考案の構成を限定するものではなく、その要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうるものである。
実施例1の木造建造物用弱震構造を示す断面図である。 同平面図である。 球状体層における地震力減衰の作用を説明する模式図であって、(a)は横揺れの場合、(b)は縦揺れの場合である。 (a)(b)はそれぞれコンクリートベース盤の断面図である。
符号の説明
1 凹状ベース部
2 収納空間
3 球状体層
4 防湿シート
5 断熱材
6 コンクリートベース盤
7 隙間

Claims (3)

  1. 木造建造物の土台周辺に設けられて所定の深さに凹設されて上面が開口する収納空間を設けた強度を有する凹状ベース部と、
    該凹状ベース部の収納空間に丸みを有して縦方向および横方向に自転可能な大きさの異なる球状体をほぼ隙間無く多数敷き詰めて上面を輾圧し水平に設定した球状体層と、
    該球状体層の上に、防湿層およびまたは断熱層を介して設けられた木造建造物ベタ基礎用のコンクリートベース盤とからなることを特徴とする木造建造物用弱震構造。
  2. 凹状ベース部がコンクリートで形成されて、収納空間の外側となる凹状ベース部の上面が犬走りとして使用しうると共に、
    球状体が、球形、卵形などの角の無く丸みを有する玉砂利からなっていることを特徴とする請求項1に記載の木造建造物用弱震構造。
  3. コンクリートベース盤の端部と凹状ベース部の内壁面とが接することなく隙間を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の木造建造物用弱震構造。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011004691A1 (ja) * 2009-07-04 2011-01-13 友安 裕 ビリヤード式免震建築工法
JP2012197602A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Kooyoo Create:Kk 建物の免震基礎構造
JP2019521267A (ja) * 2015-12-08 2019-07-25 理中 蒋 地震、強風と津波に耐える逆向きほぞの建物構造及び技術プロセス
CN110777833A (zh) * 2019-10-24 2020-02-11 黑龙江省地震办公室 一种隔震方法及隔震系统

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