JP3134705B2 - 車両用空調装置の制御装置 - Google Patents

車両用空調装置の制御装置

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JP3134705B2
JP3134705B2 JP07067523A JP6752395A JP3134705B2 JP 3134705 B2 JP3134705 B2 JP 3134705B2 JP 07067523 A JP07067523 A JP 07067523A JP 6752395 A JP6752395 A JP 6752395A JP 3134705 B2 JP3134705 B2 JP 3134705B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍サイクルにおける
圧縮冷媒を熱源とする空気加熱器を備えたヒートポンプ
式の車両用空調装置の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関による自動車用空調装置として
は、吹出し温度の安定性、省エネ対策等の目的で、冷媒
圧縮機に回転数制御式のものを用い、さらに、ファジイ
理論によって冷媒圧縮機の回転数を制御するものがあ
る。こうしたファジイ理論による空調装置の制御では、
冷媒圧縮機回転数を急激に変更せず、徐々に増減させ
る。また、自動車用空調装置では、ヒータコアを循環す
る温水の温度が低い間には、車室内への吹出しを停止さ
せる冷風防止制御を行うものがある。
【0003】一方、電気自動車用空調装置としては、冷
凍サイクルにおける圧縮冷媒を暖房熱源として用いるヒ
ートポンプ式が一般的であり、暖房運転時には、圧縮冷
媒の高熱を水回路を循環する水に一旦伝達し、水回路の
温水を空調ダクト内の空気加熱器に循環させて、空調ダ
クトを通過する空気を加熱する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電気自動車空
調装置においては、ヒートポンプ式の空調装置の暖房熱
源が冷媒圧縮機から吐出される高温高圧の冷媒であるた
め、図5に示すとおり、電気自動車のヒートポンプ式空
調装置における温水回路の温水温度の上昇特性は、ガソ
リン機関等の内燃機関自動車の自動車用空調装置におけ
る冷却水回路の温水温度の上昇に比べると、暖房運転時
の水温上昇の立ち上がりが遅い。また、冷媒圧縮機の制
御にファジイ理論を用いると、冷媒圧縮機の回転数の変
化速度が緩やかであるため、暖房運転時の水温上昇の立
ち上がりがさらに遅くなり、さらに、冷風防止制御が行
われると、送風が開始されるまでの時間が長くなり、フ
ロントガラスの曇りを晴らすのに時間が掛かるという問
題がある。
【0005】本発明は、ヒートポンプ式の空調装置にお
いて、暖房運転の開始初期の冷風を防止するとともに、
暖房運転時の吹出し温度の立ち上がりを早くし、フロン
トガラスの曇りを早く晴らすことができる車両用空調装
置の制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、冷媒圧縮機に
より冷媒が循環する冷凍サイクルの圧縮冷媒を熱源とし
該熱源の熱が水回路を介して伝達される空気加熱器が、
車室内へ空気を送るための送風手段を備えたダクト内に
配された車両用空調装置であって、前記送風手段の風量
および前記熱源の加熱能力を目標温度に応じて制御する
車両用空調装置の制御装置において、前記空気加熱器の
加熱能力を検出する空気加熱能力検出手段と、該空気加
熱能力検出手段に検出される加熱能力が所定能力以下の
場合に前記送風手段の送風を停止し、前記空気加熱能力
検出手段に検出される加熱能力が前記所定能力を超える
場合に送風を行う送風制御手段と、前記空気加熱能力検
出手段に検出される加熱能力が前記所定能力以下の場合
に、前記冷媒圧縮機の回転数を最高回転数に制御し、前
記空気加熱能力検出手段に検出される加熱能力が前記所
定能力を超える場合に、前記空気加熱器の加熱能力が前
記目標温度に応じた能力になるように前記冷媒圧縮機の
回転数を前記空気加熱能力検出手段に検出される加熱能
力に基づいて制御する冷媒圧縮機回転数制御手段とを具
備することを技術的手段とする。また、空気加熱器の加
熱能力を検出するために、空気加熱器の温度を検出する
温度センサを用い、その検出温度に基づいて冷風防止の
制御および冷媒圧縮機回転数の制御を行うとよい。
【0007】
【作用】本発明は、冷媒圧縮機が作動すると、冷凍サイ
クル内の冷媒が圧縮されて高温高圧になり、その熱が水
回路を介して空気加熱器へ伝達される。空調運転初期に
は、圧縮された高圧冷媒の温度はまだ低く、また、水回
路内の水温が十分に高くないため、空気加熱器の加熱能
力は所定能力より低い。このとき、送風手段の送風は停
止され、冷媒圧縮機は最高回転数に制御される。この結
果、冷媒圧縮機の吐出側の高圧冷媒は、高温になり、そ
の熱によって、水回路内の水の温度は次第に上昇する。
水回路の水温上昇によって空気加熱器の加熱能力が所定
能力より高くなると、送風手段による送風が開始され、
冷媒圧縮機の回転数は、空気加熱器の加熱能力が目標温
度に応じた能力になるように制御される。
【0008】
【発明の効果】本発明では、運転開始初期の空気加熱器
の加熱能力が低いときには、送風は行われないため、冷
風が吹き出されることがない。このとき、冷媒圧縮機の
回転数は最高回転数に制御されるため、冷媒圧縮機の吐
出側の高圧冷媒の温度上昇は早く、これにより、空気加
熱器の加熱能力が早く上昇する。従って、運転開始初期
に、送風が停止されている時間が短くなり、車室内の暖
房を早く開始することができ、また、フロントガラスが
曇った場合などにも、早く曇りを晴らすことができる。
【0009】
【実施例】次に本発明の実施例を、図1に概略を示す電
気自動車用空調装置1に基づいて説明する。電気自動車
用空調装置1は、空調ダクト2内に、車室内へ空気を供
給するブロワ3、冷媒が循環する冷凍サイクル10の蒸
発器16、温水が循環する温水回路20のヒータコア2
2、ヒータコア22を通過する空気を調節するエアダン
パ4が配され、空調ダクト2内には、他に、内外気切替
えダンパ5、複数の吹出口切替えダンパ6が設けられて
いる。
【0010】冷凍サイクル10はアキュームレータサイ
クルであって、冷媒を循環させる冷媒圧縮機11、温水
回路20の水を加熱するための冷媒水熱交換器12、暖
房運転時の減圧手段であるキャピラリチューブ13、暖
房運転時に蒸発器となり冷房運転時に凝縮器となる室外
熱交換器14、冷房運転時の減圧手段であるキャピラリ
チューブ15、蒸発器16、アキュームレータ17、冷
房運転時のみに開状態に制御される電磁弁18、暖房運
転時のみに開状態に制御される電磁弁19と、これらを
接続する冷媒配管等からなる。
【0011】なお、冷媒圧縮機11はインバータ30に
より回転数制御(回転速度制御)が行われ、冷媒水熱交
換器12は後述する温水回路20の一部を構成する直管
部の外側に冷凍サイクル20の一部を構成する二重のル
ープ状の冷媒通路が形成されたものであり、室外熱交換
器14には、電動ファン14aが備えられている。
【0012】温水回路20は、前述したヒータコア22
および冷媒水熱交換器12、ウォータポンプ21、燃料
ポンプに圧送される燃料に応じて燃焼量がHiとLoに
可変される燃焼式ヒータ23と、これらを接続する温水
配管等からなり、内部に不凍液が充填されている。
【0013】次に、上記の構成からなる電気自動車用空
調装置1の冷凍サイクル10および温水回路20の基本
動作を、冷房運転と暖房運転とについて説明する。 〔1〕冷房運転時 冷房運転時には、冷凍サイクル10では電磁弁18が開
かれ電磁弁19が閉じられる。従って、冷媒は図1の白
抜き矢印で示されるように循環し、冷媒圧縮機11から
吐出される高温、高圧の気相冷媒は冷媒水熱交換器12
および室外熱交換器14を通過する際に放熱され、凝
縮、液化される。液冷媒は、電磁弁18を通過し、キャ
ピラリチューブ15を通過した後に減圧されて一部が霧
状を呈する低温の冷媒となり、蒸発器16に流入する。
【0014】霧状冷媒を含む冷媒は、蒸発器16で、空
調ダクト2を通過する空気の熱によって蒸発、気化し、
アキュームレータ17へ流入すると気液分離されて気相
冷媒のみが冷媒圧縮機11に吸入される。このとき、温
水回路20ではウォータポンプ21は作動せず、また、
エアダンパ4は全閉となって空調ダクト2内の空気はヒ
ータコア22を通過しない。この結果、空調ダクト2を
通過する空気が冷却されて車室内へ吹き出される。
【0015】〔2〕暖房運転時 冷凍サイクル10では電磁弁18が閉じられ電磁弁19
が開かれる。従って、冷媒は図1の斜線塗り矢印で示さ
れるように循環し、冷媒圧縮機11から吐出される高
温、高圧の気相冷媒は、冷媒水熱交換器12のみで放熱
され、通過する際に凝縮、液化される。液冷媒は、キャ
ピラリチューブ13を通過した後に減圧されて一部が霧
状を呈する低温の冷媒となり、室外熱交換器14に流入
する。冷媒は、室外熱交換器14で、霧状冷媒が電動フ
ァン14aにより吹きつけられる空気の熱によって蒸
発、気化して、電磁弁19を通過してアキュームレータ
17へ流入すると気液分離されて気相冷媒のみが冷媒圧
縮機11に吸入される。
【0016】一方、温水回路20では、ウォータポンプ
21が作動し、温水は温水回路20内を循環する。温水
は燃焼式ヒータ23では加熱され、さらに冷媒水熱交換
器24で高温、高圧の冷媒により加熱され、ヒータコア
22へ流入する。空調ダクト2では、エアダンパ4が全
開にされ、ヒータコア22では、空調ダクト2内を通過
する空気を加熱して、逆に温水回路20内の温水は冷却
される。
【0017】以上の基本動作を行う冷凍サイクル10お
よび温水回路20による吹出し温度制御を行うために、
電気自動車用空調装置1には、マイコンにより構成され
た制御装置100が設けられている。
【0018】制御装置100には、乗員により操作され
る操作パネル101の操作に応じて上記の暖房運転およ
び冷房運転を自動的に行って、快適な温調運転を行なう
ために、操作パネル101には乗員により任意の設定温
度に操作される温度設定レバー111が、また、それぞ
れサーミスタ等の感熱素子から構成された温度センサと
して、車室内に内気温センサ102、車室外に外気温セ
ンサ103、空調ダクト2内の蒸発器16の下流にエバ
後温度センサ104、室外熱交換器14の暖房運転時の
冷媒の入口側配管に除霜用センサ105、ヒータコア2
2のタンク表面に水温センサ106が備えられ、さら
に、その他に、車室内に日射センサ107、冷媒水熱交
換器12の冷媒通路に、冷媒圧縮機11の吐出側の高圧
冷媒の圧力を検出するための冷媒圧力センサ108が備
えられている。
【0019】以上の構成からなる制御装置100は、操
作パネル101の操作に応じて冷房運転あるいは暖房運
転において、吹出し温度の制御を行う。始めに制御装置
100の冷房運転時の制御について説明する。冷房運転
では、温度設定レバー111による設定温度、各種温度
検出用のセンサ102〜106による各検出温度、日射
センサ107による日射量および冷媒圧力センサ108
による冷媒圧力を読み込み、読み込まれた各値に基づい
て目標吹出し温度TAOを決定し、この目標吹き出し温
度TAOに基づいてブロワ3の風量および吹き出し口を
制御するとともに、エバ後温度センサ104の検知温度
に基づいて冷媒圧縮機11の回転数制御を行い、吹出し
空気の温度を制御する。この時、冷媒圧縮機11の回転
数は、後述するファジイ理論によって増減される回転数
Δfが算出され、それに基づいて変更される。
【0020】次に、制御装置100の暖房運転時の制御
について説明する。まず、暖房運転開始時における立ち
上がり制御(ウォームアップ運転制御)について、図2
に基づいて説明する。始めに、初期設定として、演算処
理に使用するカウンタ、フラグを初期化処理する(ステ
ップ100)。次に、暖房運転か否か判別し、暖房運転
でない場合には(ステップ110においてNO)、以下
の制御を行わない。
【0021】暖房運転である場合には(ステップ110
においてYES)、冷媒圧縮機(コンプレッサ)11の
作動を開始し(ステップ120)、目標回転数fnを最
高回転数(例えば9000rpm )に設定し(ステップ13
0)、さらに、水温センサ106等に検出される温水温
度Tw等を読み込む(ステップ140)。次に、温水温
度Twが予め設定された冷風防止解除のための基準温度
T1以上か否か判別し、温水温度Twが基準温度T1以
上でない場合には(ステップ150においてNO)、温
水温度Twが上昇するまで待機する。
【0022】温水温度Twが基準温度T1以上である場
合には(ステップ150においてYES)、ブロワ3を
オンにして送風を開始する(ステップ160)。その後
は、後述するファジイ理論に基づいて冷媒圧縮機11の
回転数制御を行う(ステップ170)。
【0023】図3に、本実施例による冷媒圧縮機11の
回転数の変化とヒータコア22における温水温度Twの
変化との関係の一例を従来例とともに示す。この例で
は、外気温度−5℃、冷媒圧縮機11の回転数fの制御
周期τ(例えば4秒)における変化回転数450 rpm/
4 sec(毎秒112.5rpm 上昇)である。
【0024】図3に示されるとおり、従来のものでは、
冷媒圧縮機11の回転数の上昇が緩やかであるため、温
水温度Twの上昇が遅いが、本実施例では、冷媒圧縮機
11の回転数が運転開始後の短時間で最高回転数まで上
昇するため、温水温度Twの上昇も速い。温水温度Tw
が30℃に達するまでの時間で比較した場合、従来で
は、5分00秒を要したのに対し、本実施例では、3分
20秒と、約33%の時間短縮が図られている。従っ
て、自動車のフロントガラスが曇った場合でも、ブロワ
3による送風開始が早く行われるため、曇りを早く晴ら
すことができるとともに、水温上昇が早いため、暖房の
立ち上がりも早い。
【0025】次に、本実施例の電気自動車用空調装置1
の暖房運転の定常時(上記ステップ170以降)におけ
る制御装置100の吹出し温度制御および圧縮機回転数
制御について説明する。操作パネル101の温度設定レ
バー111によって設定された設定温度、各種温度検出
用のセンサ102〜106による各検出温度、日射セン
サ107による日射量および冷媒圧力センサ108によ
る冷媒圧力を読み込み、読み込まれた各値に基づいて目
標吹出し温度TAOを決定する。
【0026】次に、ヒータコア22の温度効率φを、ブ
ロワ3の運転状態によって決まる風量V(m3 /h)に
対応して算出し、目標温水温度TWOを、エバ後温度セ
ンサ104で検出されるエバ後温度Teと、上記の目標
吹出し温度TAOおよび温度効率φから、次式で算出す
る。 TWO=(TAO−Te)/φ+Te
【0027】次に、冷媒圧縮機11の回転数制御につい
て説明する。回転数制御では、吹出し温度の安定性を図
るとともに、省エネ効果が得られるようにするために、
ファジイ理論によって行われる。
【0028】回転数制御では、始めに上記の基づいて目
標温水温度TWOと、水温センサ106で検出されたヒ
ータコア22の温水温度Twとの温度差Enを、 En=TWO−Tw で求め、つぎに、温度差変化率Edot を、 Edot =En−En-1 で求める。ここで、En−En-1は、冷媒圧縮機11の
回転数制御における制御周期τ間の温度差の変化を表す
もので、制御周期τは、上述のとおり、例えば4秒に設
定されている。
【0029】上記のとおり求められた温度差Enと温度
差変化率Edot を用いて、図4に示す予め設定された温
度差Enと温度差変化率Edot についての各メンバーシ
ップ関数からCF1、CF2を求め、さらに、表1に示
されるファジイ推論ルールに基づいて、制御周期τ前の
回転数fn-1 (rpm)に対して増減させる回転数Δf(rpm
/4sec)を算出する。
【0030】すなわち、メンバーシップ関数に基づいて
決まるCF1、CF2とから、入力適合度CFを、
【数1】CF=CF1×CF2 によって求め、さらに、この入力適合度CFと、表1の
ファジイ推論ルール値とから、増減する回転数Δfを、
【数2】Δf=Σ(CF×ルール値)/ΣCF によって求める。
【0031】
【表1】
【0032】具体的には、例えば、温度差En=4、温
度差変化率Edot =−0.2 の場合には、図4(a)より
CF1は、NB=0、NS=0、ZO=0.20、PS=0.
80、PB=0となり、図4(b)よりCF2は、NB=
0、NS≒0.67、ZO≒0.33、PS=0、PB=0とな
る。従って、数式2におけるΣCFは、0.20×0.67+0.
20×0.33+0.80×0.67+0.80×0.33となる。また、数式
2におけるΣ(CF×ルール値)は、0.20×0.67×(−
50) +0.20×0.33×0+0.80×0.67×(−60) +0.80×
0.33×75≒−19.06となる。よって、増減する回転数Δ
fは、数式2より、Δf=−19.06 /1=−19.06 とな
る。
【0033】このように増減させる回転数Δfが決定し
たら、目標回転数fを、
【数3】fn=(fn-1)+Δf で算出し、算出された目標回転数fnになるように、イ
ンバータ30によって冷媒圧縮機11を制御する。
【0034】以上の回転数制御をすることによって、温
水温度Twが基準温度T1に達した後には、温水回路2
0内の温水温度Twが上昇するのに伴って冷媒圧縮機1
1の回転数は次第に低下し、やがてヒータコア22の温
度が目標温水温度TWOに制御され、それによって目標
吹出し温度TAOの空気が車室内へ吹き出され、車室内
の温度が設定温度に維持される。
【0035】なお、上記の制御中には、冷凍サイクル1
0の保護のために、冷媒圧力センサ108に検出される
冷媒圧力が所定圧力以上に上昇した場合に、冷媒圧縮機
11の運転を停止する保護制御が行われる。
【0036】以上のとおり、本実施例では、運転開始初
期のヒータコア22の加熱能力が低いときには、ブロワ
3により送風は行われないため、冷風が吹き出されるこ
とがない。このとき、冷媒圧縮機11の回転数は最高回
転数に制御されるため、冷媒圧縮機11の吐出側の高圧
冷媒の温度上昇は早く、これにより、ヒータコア22の
加熱能力が早く上昇する。従って、暖房運転開始初期
に、送風が停止されている時間が短くなり、車室内の暖
房を早く開始することができ、また、フロントガラスが
曇った場合などにも、早く曇りを晴らすことができる。
【0037】上記実施例では、ヒータコア22の加熱能
力を検出するために水温センサ106を用いたが、冷凍
サイクル10内の圧力を検出する冷媒圧力センサ108
によって検出される冷媒圧力に基づいて加熱能力を検出
するようにしてもよい。上記の実施例では、冷房運転時
と暖房運転時とで、エアダンパ4の状態が反転するよう
にしたが、空調ダクト3を通過する空気の一部をヒータ
コア22に通過させるように、中間位置に制御されるエ
アミックスダンパとしてもよい。上記実施例では、冷凍
サイクル10の冷媒通路を切り替えるために、2つの電
磁弁を用いたが、三方弁や四方弁を用いてもよい。上記
実施例では、電気自動車用空調装置を示したが、ガソリ
ン機関等の内燃機関が搭載された自動車に適用してもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す電気自動車用空調装置の
概略構成図である。
【図2】本発明の実施例における暖房運転開始時におけ
る立ち上がり制御(ウォームアップ運転制御)を示す流
れ図である。
【図3】本発明の実施例の暖房運転開始時における冷媒
圧縮機の回転数の変化とヒータコアにおける温水温度の
変化との関係を従来例とともに示す図である。
【図4】本発明の実施例における温度差Enについての
メンバーシップ関数を示す図(a)と温度差変化率Edo
t についてのメンバーシップ関数を示す図(b)であ
る。
【図5】従来の内燃機関自動車の自動車用空調装置にお
ける冷却水回路および電気自動車のヒートポンプ式空調
装置における温水回路の各温水温度の上昇特性を示す図
である。
【符号の説明】
1 電気自動車用空調装置(車両用空調装置) 2 空調ダクト(ダクト) 3 ブロワ(送風手段) 10 冷凍サイクル 11 冷媒圧縮機 20 温水回路(水回路) 22 ヒータコア(空気加熱器) 100 制御装置(車両用空調装置の制御装置、送風制
御手段、冷媒圧縮機回転数制御手段) 106 水温センサ(空気加熱能力検出手段、温度セン
サ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/22 B60H 1/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒圧縮機により冷媒が循環する冷凍サ
    イクルの圧縮冷媒を熱源とし該熱源の熱が水回路を介し
    て伝達される空気加熱器が、車室内へ空気を送るための
    送風手段を備えたダクト内に配された車両用空調装置で
    あって、前記送風手段の風量および前記熱源の加熱能力
    を目標温度に応じて制御する車両用空調装置の制御装置
    において、 前記空気加熱器の加熱能力を検出する空気加熱能力検出
    手段と、 該空気加熱能力検出手段に検出される加熱能力が所定能
    力以下の場合に前記送風手段の送風を停止し、前記空気
    加熱能力検出手段に検出される加熱能力が前記所定能力
    を超える場合に送風を行う送風制御手段と、 前記空気加熱能力検出手段に検出される加熱能力が前記
    所定能力以下の場合に、前記冷媒圧縮機の回転数を最高
    回転数に制御し、前記空気加熱能力検出手段に検出され
    る加熱能力が前記所定能力を超える場合に、前記空気加
    熱器の加熱能力が前記目標温度に応じた能力になるよう
    に前記冷媒圧縮機の回転数を前記空気加熱能力検出手段
    に検出される加熱能力に基づいて制御する冷媒圧縮機回
    転数制御手段とを具備することを特徴とする車両用空調
    装置の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記空気加熱能力検出手段は前記空気加
    熱器における温度を検出する温度センサであり、前記送
    風制御手段は、前記温度センサに検出される温度が所定
    温度以下の場合に前記送風手段の送風を停止し、前記温
    度センサに検出される温度が所定温度を超える場合に前
    記送風手段による送風を行うとともに、前記冷媒圧縮機
    回転数制御手段は、前記温度センサに検出される温度が
    所定温度以下の場合に前記冷媒圧縮機の回転数を最高回
    転数に制御し、前記温度センサに検出される温度が所定
    温度を超える場合に、前記空気加熱器の温度が前記目標
    温度に応じた温度になるように前記冷媒圧縮機の回転数
    を前記温度センサに検出される温度に基づいて制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置の制御
    装置。
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