JP3133989U - 食品加工プラント用パッキンおよび当該パッキンを用いた食品加工プラント用配管継手構造体 - Google Patents

食品加工プラント用パッキンおよび当該パッキンを用いた食品加工プラント用配管継手構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】配管中を流れる流体の抵抗にならず、そのうえ、メッシュが目詰まりを起こすことがなく、パッキンの経年変化(劣化)に起因する局所的な崩壊に伴う異物の混入を確実に食品加工プラント用配管継手に適用されるパッキンを提供すること。
【解決手段】Oリング1aと、前記Oリングの内周および外周の両側に沿って該Oリングと一体的に形成された扇状部1b、1cとからなる食品加工プラント用パッキンであって、ゴムと、該ゴム内に均一に混入された磁性粉Fとからなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本考案は食品加工プラント用パッキンおよび当該パッキンを用いた食品加工プラント用配管継手構造体に関する。
パッキン材やシール材は、プレス加硫されたシート状のゴム 材料から打抜き等の加工により製造される。素材として使用されるゴムは、耐油性のNBRが多く、他にSBR,NR,CR,EPDM,11Rや特殊用として、FR,Siなどがあげられる。またパッキン 材及びシール材の必要性として使用目的に応じて、耐油性を必要としないものに用いるもの、耐油性が優れているものに用いるもの、耐熱・耐寒性が優れているものに用いるもの、耐熱性と耐油性が優れているものに用いるものに大別されている。
そして、シール特性を良くするため、面圧分布をコンスタントにするゴム材の中に磁性粉を混入させ、シール面に接する鉄系材料の密着性を良くしたものもある。
通常、ゴム内に磁性粉を混入させたタイプのパッキング・シール材は、ゴム材と磁性粉を混ぜる場合、ゴムをネリ上げる際に磁性粉を混入させ、これをプレス加工してシート状とし、これから打抜き加工で製造されるが、磁性粉を混入したパッキング・シール材を管継手など使用した場合、シール材が磁性を帯びているため、冷却水路や潤滑通路を流れる流体中のアカサビや鉄系摩耗粉などがシール材に付着して通路を狭くしたり、継手間のスキマを腐蝕させやすくするなどの問題が生じる。
そこで、特許文献1記載の考案では、ディスク状のキャビテイが形成された金型内に粉体を充填し成型したディスク状のパッキン・シール材において、磁性粉を含んだゴム粒子をディスク状のキャビテイの底面と外周面に接するように充填し、他方ゴム材料を上面と内周面に接するように充填してこれらを一体成形されてなるものとしている。
特許文献1記載の考案は、かかる構成により、パッキン材は、その表裏いずれかとその外周面は磁性粉を含んだ磁性シール層であり、継手に装着したときにその磁力により密着が良好となり、また内周面は通常のゴム層からなるため、流体中のアカサビや鉄系摩耗粉などが付着することがなくなるというものである。
特開平5−172253号公報
叙上のとおり、内燃機関、発電用蒸気プラント、原子力プラントなどの燃料、潤滑油、冷却水、蒸気用のいわゆる一般配管に使用される継手のシール用のパッキンでは、シール特性をより良くすることを技術的課題としているのであるが、飲料水、酒、味醂、醤油、ソース、酢、ケチャップなどの食品加工装置に用いられる食品加工プラント用配管継手に適用されるパッキンには、上記一般配管用継手に適用されるパッキンに求められるシール特性以上に、パッキンの経年変化(劣化)に起因する局所的な崩壊に伴う異物の混入防止が求められている。
しかし、食品加工プラントの場合、プラントを定期的に停止して、配管および継手を保守点検することによってパッキンの経年変化(劣化)の有無を目視により確認し、配管系統に配設された濾過器(strainer)によって異物を除去しているが、メッシュが大きければ異物がメッシュを通過し、異物の混入が避けられず、メッシュを小さくすると、配管中を流れる流体の抵抗になり、そのうえ、メッシュが目詰まりを起こすという問題がある。
そこで、本考案は、配管中を流れる流体の抵抗にならず、そのうえ、メッシュが目詰まりを起こすことがなく、パッキンの経年変化(劣化)に起因する局所的な崩壊に伴う異物の除去を確実にする食品加工プラント用配管継手に適用されるパッキンを提供することを目的とするものである。
本考案の第1の態様は、Oリングと、
前記Oリングの内周および外周の両側に沿って該Oリングと一体的に形成された扇状部と
からなる食品加工プラント用パッキンであって、
ゴムと、該ゴム内に均一に混入された磁性粉とからなる
ことを特徴とする。
また、前記磁性粉のゴムに対する配合率が15〜30重量%であることが好ましい。
また、前記磁性粉の粒径が50〜150μmであることが好ましい。
本考案の第2の態様は、2または3以上の配管の隣り合う2つの配管と、
当該隣り合う2つの配管のそれぞれの端部に設けられた継手と、
前記継手の間に挟持されたパッキンとからなる
食品加工プラント用配管継手構造体であって、
前記パッキンのOリングが、前記継手の対向する面に略円形状に設けられた溝に嵌入され、
前記扇状部が前記継手の対向する面に挟持されてなる
ことを特徴とする。
本考案によれば、配管中を流れる流体の抵抗にならず、そのうえ、メッシュが目詰まりを起こすことがなく、パッキンの経年変化(劣化)に起因する局所的な崩壊に伴う異物の除去を確実にする食品加工プラント用配管継手に適用されるパッキンを提供することができる。
添付図面を参照しつつ本考案の食品加工プラント用パッキン(以下、パッキンという)および当該パッキンを用いた食品加工プラント用配管継手構造体について、以下に詳細に説明する。
図1は本考案のパッキンの一例を示す断面説明図、図2は図1のパッキンが使用された食品加工プラント用配管継手構造体を示す説明図である。
図1において、参照符号1は本考案のパッキンを示しており、参照符号1aはOリング部、参照符号1bおよび1cは扇状部、参照符号Fは磁性粉をそれぞれ示している。
図1を参照すると、本実施の形態にかかわるパッキン1は、Oリング1aと、Oリング1aの外周側に沿って該Oリング1aと一体的に形成された扇状部1bと、Oリング1aの内周側に沿って該Oリング1aと一体的に形成された扇状部1cとから構成されている。
そして、当該パッキン1は、ゴムと、該ゴム内に均一に混入された磁性粉Fとから構成される。
ゴム材としては、シリコーンゴム・EPDM・IIR・NBR・CR・FR等があり、樹脂材としてPTFE等が採用され得るが、本考案のパッキンが食品加工プラントのシール材として使用されることからシリコーンゴム・EPDM・FR、樹脂としてPTFEが好適に採用される。
磁性粉Fのゴムに対する配合率は、15〜30重量%であることが好ましい。
磁性粉Fの粒径は、50〜150μmであることが好ましい。
つぎに図2を参照すると、本考案の食品加工プラント用配管継手構造体は、隣り合う2つの配管P1、P2と、当該隣り合う2つの配管P1、P2のそれぞれの端部に設けられたフランジ継手f1、f2と、前記フランジ継手f2の間に挟持されたパッキン1とから構成される。
そして、パッキン1のOリング1aは、前記フランジ継手f1、f2の対向する面Sに略円形状に設けられた溝gに嵌入され、前記扇状部1b、1cは前記フランジ継手f1、f2の対向する面Sに、ボルトナット(図示されず)など従来より公知の締結手段によって挟持される。
また、図2に示されるような食品加工プラント用配管継手構造体を採用すると、少なくともプラントを頻繁に停止して、配管および継手を保守点検する必要はなくなる。配管系統には、濾過器(図示されず)が配設されてはいるが、パッキン1が局所的に崩壊して生じた異物は、配管系統内に磁石が設けられたトラップ(trap)(図示されず)を配設しておくと、パッキン1には磁性粉が含まれているため、当該異物はトラップによって確実に捕捉される。このため、配管系統に異物が混入することを回避でき、ひいては加工された食品中への異物の混入を防止することができる。
本考案のパッキンの一例を示す断面説明図である。 図1のパッキンが使用された食品加工プラント用配管継手構造体を示す説明図である。
符号の説明
1 パッキン
1a Oリング
1b 扇状部
1c 扇状部
F 磁性粉
f1 継手
f2 継手
g 溝
P1 配管
P2 配管

Claims (4)

  1. Oリングと、
    前記Oリングの内周および外周の両側に沿って該Oリングと一体的に形成された扇状部と
    からなる食品加工プラント用パッキンであって、
    ゴムと、該ゴム内に均一に混入された磁性粉とからなる
    ことを特徴とするパッキン。
  2. 前記磁性粉のゴムに対する配合率が15〜30重量%である請求項1記載のパッキン。
  3. 前記磁性粉の粒径が50〜150μmである請求項1または2記載のパッキン。
  4. 2または3以上の配管の隣り合う2つの配管と、
    当該隣り合う2つの配管のそれぞれの端部に設けられた継手と、
    前記継手の間に挟持されたパッキンとからなる
    食品加工プラント用配管継手構造体であって、
    前記パッキンのOリングが、前記継手の対向する面に略円形状に設けられた溝に嵌入され、
    前記扇状部が前記継手の対向する面に挟持されてなる
    ことを特徴とする食品加工プラント用配管継手構造体。
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