JP3133957B2 - 耐摩耗性に優れる合成皮革 - Google Patents
耐摩耗性に優れる合成皮革Info
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Description
家具の表装材として有用な、耐摩耗性に優れる合成皮革
に関する。
材等として、繊維基材上に、ポリウレタンからなる表皮
層が積層された合成皮革が使用されている。
摩耗性に優れていることが要求されており、耐摩耗性に
優れた合成皮革に関しては、種々の提案がなされてい
る。例えば、表皮層にシリコーンオイルなどの滑性付与
剤を添加したものや、特開平9−31862号にあるよ
うな、表皮層をシリコーン変性無黄変型ポリカーボネー
ト系ポリウレタンにより形成したものなどが知られてい
る。
た合成皮革は、基本的には、表皮層の摩擦係数を下げる
ことにより、耐摩耗性を向上させようというものであ
る。従って、耐摩耗性を更に向上させようとする場合に
は、表皮層の摩擦係数を更に下げることになるが、摩擦
係数を下げすぎると、繊維基材等との接着性が悪化する
という問題があり、摩擦係数を下げることによる耐摩耗
性付与には限度がある。
されたものであり、従来の合成皮革以上の耐摩耗性を有
し、かつ、耐光性、耐加水分解性、耐熱劣化性、耐オレ
イン酸性にも優れる合成皮革を提供するものである。ま
た本発明は、上記に加えて、更に耐寒性を付与した合成
皮革をも提供するものである。
維基材の表面に、二液型のポリカーボネート系ポリウレ
タン接着剤層を介して無黄変型ポリカーボネート系ポリ
ウレタンからなる表皮層が積層されてなる合成皮革であ
って、ポリウレタン接着剤層は二層以上あり、少なくと
も、表皮層と接するポリウレタン接着剤層はいわゆるウ
ェットラミネート用接着剤による層であり、繊維基材と
接するポリウレタン接着剤層はいわゆるドライラミネー
ト用接着剤による層であることを特徴とするものであ
る。
は、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリ
ル、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール等の合成繊
維;綿、麻等の天然繊維;レーヨン、スフ、アセテート
等の再生繊維等の単独又はこれらの混紡繊維、或いは、
少なくとも一成分を溶解除去したり、二成分繊維を分割
したりすることにより極細繊維に変性された多成分繊維
等からなる、織布、編布、不織布などである。勿論、こ
の繊維基材は、片面又は両面が起毛されていてもよい。
また、繊維基材を構成する繊維の単糸繊度は、5デニー
ル以下であるのが望ましい。
賦型性が要求されることもある。このような場合には、
繊維基材として両面編み組織を有する緯編布、具体的に
は、シングルピケ、モックシングルピケ、ロイヤルイン
ターロック、テクシーピケ、モックミラノリブ、モック
ロイヤルインターロック、モックエイトロック、クロス
ミスインターロック、モックロディ、6口ポンチローマ
等を使用するのが望ましい。
ネートジオール成分、無黄変型ジイソシアネート成分及
び低分子鎖伸長剤等を反応させて得られる無黄変型ポリ
カーボネート系ポリウレタンからなる。
例えば、ポリエチレンカーボネートジオール、ポリブチ
レンカーボネートジオール、ポリヘキサメチレンカーボ
ネートジオール等が挙げられる。
例えば、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネ
ート、環状基を有する脂肪族ジイソシアネート等が使用
できるがポリウレタンの耐オレイン酸性を向上させるに
は、イソホロンジイソシアネート、或いは、イソホロン
ジイソシアネートを主体とした、シクロヘキシルジイソ
シアネート又は/及びジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネートとの混合物を使用するのが望ましい。
ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジアミン、ヒドラジ
ン誘導体等の活性水素原子を二個以上有する化合物が使
用できる。
変型ポリカーボネート系ポリウレタンとしては、シリコ
ーン変性したものがより好ましい。このシリコーン変性
無黄変型ポリカーボネート系ポリウレタンは、分子鎖に
オルガノポリシロキシル基を有するか、末端がジイソシ
アネート基と非反応性の官能基、例えば、トリアルキル
シリル基、トリアリールシリル基等により封止されたオ
ルガノポリシロキシル基を有する無黄変型ポリカーボネ
ート系ポリウレタンである。尚、このポリオルガノポリ
シロキシル基は、アルキルシロキシル基とアリールシロ
キシル基がランダム或いはブロック状に共重合したもの
であってもよい。
ト系ポリウレタンをシリコーン変性する場合において、
ポリウレタン中におけるオルガノポリシロキシル基の含
有量は、1〜50重量%である。オルガノポリシロキシ
ル基の含有量が1重量%未満では、シリコーン変性した
ことによる表面滑性作用が殆ど発現せず、また、50重
量%を超えると、接着性が低下するといった問題が生じ
る。
レタンは、100%モジュラスが40〜150kg/c
m2 のものが好ましい。100%モジュラスが低すぎる
と機械的強度や耐摩耗性が低下し、逆に100%モジュ
ラスが高すぎると風合いが硬くなる。
性、耐加水分解性、耐熱劣化性、耐オレイン酸性等の諸
特性を損なわない程度であれば、上記の無黄変型ポリカ
ーボネート系ポリウレタンに、無黄変型ポリカーボネー
ト系ポリウレタン以外のポリウレタンを共重合したり、
混合したりすることができる。
ウレタンは、適宜の有機溶媒、具体的には、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノー
ル、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチル
−n−プロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエ
チルケトン、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ、
ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキ
シド、N−メチルピロリドン、ジオキサンシクロヘキサ
ノンやれらの混合物に溶解され、ポリウレタン溶液とさ
れる。このポリウレタン溶液には、必要に応じて、着色
剤、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、難燃剤、天然
粉末、充填剤等の各種添加剤を添加してもよい。
ウレタン溶液を、例えば、絞付離型紙上に、ナイフコー
ター、コンマドクター、ロールコーター等の各種手段で
塗布され、乾燥されて形成される。この表皮層の厚さ
は、20〜100μm程度とするのが好ましい。
着剤を介して、繊維基材上に積層されるが、本発明の合
成皮革におけるこの接着剤層は、二層もしくはそれ以上
の層(通常は二層)からなるものであり、かつ、二液型
のポリカーボネート系ポリウレタン接着剤により形成さ
れる。
剤は、前記したポリアルキレンカーボネートジオール
と、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネー
ト、脂環族ジイソシアネート等のジイソシアネート及び
低分子鎖伸長剤等を反応させて得られるポリカーボネー
ト系ポリウレタンに、架橋剤、架橋促進剤等を添加した
ものである。
着剤等のポリウレタン接着剤は、ウェットラミネート用
接着剤とドライラミネート用接着剤とに分かれている。
ウェットラミネート用接着剤は、分子量が50000〜
100000程度のポリウレタンからなり、溶媒が残っ
た状態で(即ち、湿潤状態で)接着させるものである。
一方、ドライラミネート用接着剤は、分子量が2000
0〜50000程度のポリウレタンからなり、乾燥させ
てから接着させるものである。
着剤層をウェットラミネート用接着剤により形成し、繊
維基材と接する接着剤層をドライラミネート用接着剤に
より形成する。すなわち、接着剤層が二層である場合に
は、まず、上記のようにして形成した表皮層に、ウェッ
トラミネート用の接着剤を塗布し、乾燥させて、第一の
接着剤層を形成し、次いで、この第一の接着剤層に、ド
ライラミネート用接着剤を塗布し、乾燥させて、第二の
接着剤層を形成してから、繊維基材を貼り合わせること
により、本発明の合成皮革が得られる。ウェットラミネ
ート用接着剤による接着剤層の厚さは、20〜100μ
m程度とするのが好ましく、ドライラミネート用接着剤
による接着剤層の厚さは、30〜200μm程度とする
のが好ましい。
たことにより、従来から知られている合成皮革に比し
て、耐摩耗性の面で極めて優れている。特に、表皮層に
シリコーン変性したポリウレタンを使用した場合には、
シリコーン変性していないポリウレタンを使用した場合
よりも、優れた耐摩耗性を有している。しかも、以下に
説明するように、表皮層と接着剤層の間に、中皮層を形
成することにより、耐摩耗性を更に向上させることもで
きる。
たポリアルキレンカーボネートジオールと、芳香族ジイ
ソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソ
シアネート等のジイソシアネート及び低分子鎖伸長剤等
を反応させて得られるポリカーボネート系ポリウレタン
からなるものである。
ウレタンとしては、無黄変型、難黄変型のいずれでもよ
いが、得られる合成皮革の耐摩耗性を向上させるといっ
た観点からみると、中皮層を形成するポリカーボネート
系ポリウレタンとして好ましくは、シリコーン変性無黄
変型ポリカーボネートポリウレタンである。また、上記
の中皮層を形成するポリカーボネート系ポリウレタン
は、100%モジュラスが15〜150kg/cm2 の
ものが好ましい。
系ポリウレタンは、表皮層の場合と同様の溶媒に溶解さ
せたポリウレタン溶液として、適宜の手段にて、上記の
表皮層を上に塗布され、中皮層が形成される。この中皮
層の厚さは、15〜70μm程度とするのが望ましい。
また、上記のポリウレタン溶液中には、表皮層の場合と
同様の各種添加剤を添加することもできる。
間に中皮層を形成させた場合、耐摩耗性が更に向上する
が、それよりも更に耐摩耗性を向上させるには、この中
皮層中に架橋剤を含有させておく。架橋剤としては、従
来より使用されているものであれば、いずれのものであ
っても使用することができる。具体的には、脂肪族ポリ
イソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香族ポ
リイソシアネート等である。
も添加することが可能である。表皮層中にも架橋剤を添
加しておくことで、耐摩耗性はより向上する。但し、表
皮層中に架橋剤を添加した場合、耐寒性が低下する傾向
にあり、用途によっては、表皮層中に架橋剤を添加する
ことが不適当である場合もある。一方、表皮層中には架
橋剤を添加せずに、中皮層のみに架橋剤を添加した場合
には、上記した通り、得られる合成皮革の耐摩耗性が向
上するのみならず、耐寒性も向上する。
革は、必要に応じて、表面処理を施したり、揉み加工等
を施したりすることもできる。また、本発明の合成皮革
は、特に、自動車の内装材や家具の表層材等の、耐摩耗
性、耐光性、耐加水分解性、耐熱劣化性、耐オレイン酸
性が要求される用途に有用であるが、上記以外の用途、
具体的には、鞄、袋物、靴等の材料としても使用可能で
ある。
詳細に説明する。
ジュラスが60kg/cm2 の無黄変型ポリカーボネー
ト系ポリウレタンの18重量%ジメチルホルムアミド−
トルエン溶液(着色剤15部含有)を、乾燥後の厚さが
30μmとなるように、ナイフコーターにて塗布し、9
0℃で3分間加熱、乾燥させてポリウレタンからなる表
皮層を形成した。
ト用の二液型ポリカーボネート系ポリウレタン接着剤
を、乾燥厚さが35μmとなるように、ナイフコーター
にて塗布し、90℃で3分間乾燥させて、第一の接着剤
層を形成した後、この第一の接着剤層上に、ドライラミ
ネート用の二型ポリカーボネート系ポリウレタン接着剤
を、乾燥厚さが60μmとなるように、ナイフコーター
にて塗布し、90℃で2分間乾燥させて、第二の接着剤
層を形成した。
エステル繊維と、単糸繊度が1.0デニールのレーヨン
繊維とを混紡(65/35)した20番手の単糸を経糸
に、20番手の双糸を緯糸に用いて綾織りに織成した、
厚さが0.85mmの片面起毛を有する織布を、無起毛
面で貼り合わせ、巻き取った後、50℃で48時間熟成
して接着剤層を反応硬化させてから離型紙を剥離して、
合成皮革を得た。
立ち、風合い、皺入り、ボリューム感を有しており、耐
光性、耐加水分解性、耐熱劣化性、耐オレイン酸性に優
れるものであった。また、得られた合成皮革の耐摩耗性
については、以下の方法にて評価した。結果を表1に示
す。
堅牢度試験用摩擦試験機)に規定されている学振型摩擦
試験機を用い、JIS−L−0823の6号綿帆布を、
幅30mm、長さ250mmに採取し、試験機の試料台
上に、皺が入らないようにクランプで固定する。次に、
合成皮革を、幅20mm、長さ50mmに切って得た試
験片を摩擦子にしっかりと取り付ける。摩擦子の押圧荷
重を1000gf、ストロークを100mm、速度を3
0往復/分として試験を行ない、10000回往復時、
20000回往復時、30000回往復時における試験
片の表面状態を目視により観察し、下記基準にて評価し
た。 ・基準 ○:表皮層の皮膜破れがない。 △:表皮層の皮膜破れが僅かにある。 ×:表皮層の皮膜破れが著しい。
するポリウレタン溶液を、100%モジュラスが65k
g/cm2 のシリコーン変性無黄変型ポリカーボネート
系ポリウレタンの18重量%ジメチルホルムアミド溶液
に代えると共に、繊維基材を、単糸繊度4デニールのマ
ルチフィラメント加工糸からなるポリエステル繊維を6
口ポンチローマ編み組織で編成した厚さ1.0mmの緯
編布に代える以外は、実施例1と同様にして合成皮革を
得た。得られた合成皮革は、天然皮革と同様の絞立ち、
風合い、皺入り、ボリューム感を有しており、耐光性、
耐加水分解性、耐熱劣化性、耐オレイン酸性に優れ、か
つ成形加工性及び賦型性に優れるものであった。また、
得られた合成皮革の耐摩耗性について、実施例1と同様
に評価した。結果を表1に示す。
するポリウレタン溶液を、100%モジュラスが65k
g/cm2 のシリコーン変性無黄変型ポリカーボネート
系ポリウレタンの18重量%ジメチルホルムアミド溶液
(架橋剤3部含有)に代える以外は、実施例2と同様に
して合成皮革を得た。得られた合成皮革は、耐寒性には
劣るものの、天然皮革と同様の絞立ち、風合い、皺入
り、ボリューム感を有しており、耐光性、耐加水分解
性、耐熱劣化性、耐オレイン酸性に優れ、かつ成形加工
性及び賦型性に優れるものであった。また、得られた合
成皮革の耐摩耗性について、実施例1と同様に評価し
た。結果を表1に示す。
た表皮層上に、100%モジュラスが65kg/cm2
のシリコーン変性無黄変型ポリカーボネート系ポリウレ
タンの18重量%ジメチルホルムアミド溶液(架橋剤3
部含有)を乾燥後の厚さが30μmとなるように、ナイ
フコーターにて塗布し、90℃で3分間加熱、乾燥して
中皮層を形成し、次いで、実施例2と同様にして接着剤
層を形成し、繊維基材を貼り合わせて合成皮革を得た。
得られた合成皮革は、天然皮革と同様の絞立ち、風合
い、皺入り、ボリューム感を有しており、耐光性、耐加
水分解性、耐熱劣化性、耐オレイン酸性に優れ、かつ成
形加工性及び賦型性に優れるものであった。また、得ら
れた合成皮革は、耐寒性にも優れるものであった。ま
た、得られた合成皮革の耐摩耗性について、実施例1と
同様に評価した。結果を表1に示す。
た表皮層上に、ドライラミネート用の二液型ポリカーボ
ネート系ポリウレタン接着剤を、乾燥後の厚さが35μ
mとなるように、ナイフコーターにて塗布し、90℃で
3分間加熱、乾燥して第一の接着剤層を形成し、この第
一の接着剤層上に、ドライラミネート用の二液型ポリカ
ーボネート系ポリウレタン接着剤を、乾燥後の厚さが6
0μmとなるように、ナイフコーターにて塗布し、90
℃で2分間加熱、乾燥して第二の接着剤層を形成した。
次いで、実施例2と同様にして繊維基材を貼り合わせ、
合成皮革を得た。得られた合成皮革は、天然皮革と同様
の絞立ち、風合い、皺入り、ボリューム感を有してお
り、耐光性、耐加水分解性、耐熱劣化性、耐オレイン酸
性に優れ、かつ成形加工性及び賦型性に優れるものであ
った。また、得られた合成皮革の耐摩耗性について、実
施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
ジュラスが60kg/cm2 の無黄変型ポリカーボネー
ト系ポリウレタンの18重量%ジメチルホルムアミド−
トルエン溶液(着色剤15部含有)に滑性付与剤として
シリコーンオイルを3重量%添加したポリウレタン溶液
を、乾燥後の厚さが30μmとなるように、ナイフコー
ターにて塗布し、90℃で3分間加熱、乾燥して表皮層
を形成した。この表皮層上に、比較例1と同様にして、
接着剤層及び繊維基材を積層して合成皮革を得た。得ら
れた合成皮革は、天然皮革と同様の絞立ち、風合い、皺
入り、ボリューム感を有しており、耐光性、耐加水分解
性、耐熱劣化性に優れ、かつ成形加工性及び賦型性に優
れるものであった。また、得られた合成皮革の耐摩耗性
について、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示
す。
た表皮層上に、ドライラミネート用の二液型ポリカーボ
ネート系ポリウレタン接着剤を、乾燥後の厚さが70μ
mとなるように、ナイフコーターにて塗布し、90℃で
2分間加熱、乾燥して接着剤層を形成し、その上に実施
例2と同様にして繊維基材を貼り合わせ、合成皮革を得
た。得られた合成皮革は、天然皮革と同様の絞立ち、風
合い、皺入り、ボリューム感を有しており、耐光性、耐
加水分解性、耐熱劣化性、耐オレイン酸性に優れ、かつ
成形加工性及び賦型性に優れるものであった。また、得
られた合成皮革の耐摩耗性について、実施例1と同様に
評価した。結果を表1に示す。
絞立ち、風合い、皺入り、ボリューム感を有しており、
耐光性、耐加水分解性、耐熱劣化性、耐オレイン酸性に
優れるともに、従来の合成皮革以上に、耐摩耗性に優れ
るものである。特に、本発明の合成皮革は、表皮層にシ
リコーン変性したポリウレタンを使用すること、表皮層
と接着剤層との間に中皮層を設けること、表皮層又は/
及び中皮層に架橋剤を添加すること、を適宜組み合わせ
ることにより、耐摩耗性を更に向上させることができ
る。
設け、かつこの中皮層にのみ架橋剤を含有させた場合に
は、上記の特性に加えて、更に耐寒性にも優れる合成皮
革を得ることができるものである。
Claims (5)
- 【請求項1】 繊維基材の表面に、二液型のポリカーボ
ネート系ポリウレタン接着剤層を介して無黄変型ポリカ
ーボネート系ポリウレタンからなる表皮層が積層されて
なる合成皮革であって、 ポリウレタン接着剤層は、二層以上であり、 少なくとも、表皮層と接するポリウレタン接着剤層はウ
ェットラミネート用接着剤による層であり、繊維基材と
接するポリウレタン接着剤層はドライラミネート用接着
剤による層である、耐摩耗性に優れる合成皮革。 - 【請求項2】 表皮層が、シリコーン変性無黄変型ポリ
カーボネート系ポリウレタンからなる請求項1記載の耐
摩耗性に優れる合成皮革。 - 【請求項3】 表皮層が、架橋剤を含んでなる請求項1
または2記載の耐摩耗性に優れる合成皮革。 - 【請求項4】 表皮層とポリウレタン接着剤層の間に、
ポリカーボネート系ポリウレタンからなる中皮層を設け
てなる請求項1〜3いずれか1項記載の耐摩耗性に優れ
る合成皮革。 - 【請求項5】 中皮層が、架橋剤を含んでなる請求項4
記載の耐摩耗性に優れる合成皮革。
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Cited By (1)
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1997
- 1997-04-25 JP JP09122925A patent/JP3133957B2/ja not_active Expired - Fee Related
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