JP3133913B2 - 地下構造物の防水工法 - Google Patents
地下構造物の防水工法Info
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- Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)
Description
壁や地下トンネル等の地下構造物の防水工法に関するも
のである。
わち半地下式道路を形成する場合は、図15に示すよう
なU型の擁壁20が構築される。
持杭40と均し層50との接合部、擁壁20の底盤部6
0と均し層50との接合部はそれぞれシート防水が行な
われていた。
合部において、支持杭40の周面にかけてアスファルト
シート70を貼着し、その上部に水膨張性シーリング材
70aを2条巻き付けたものである。
た地下トンネル80の断面図を示したものであるが、こ
の地下トンネル80も外面にアスファルトシート70を
貼着したシート防水が行なわれている。
ルトシートによるシート防水は、施工の際に高熱処理を
施すために煙や悪臭が発生するという公害問題がある上
に、使用環境、特に温度に対する影響を強く受けるた
め、冬期にはシート自身の硬化による下地コンクリート
との密着不良、夏期にはシート自身の軟化による垂直面
でのずれ落ちやめくれ上がり等の不具合があり、シート
同士の密着性に問題があった。
シート70を支持杭40の周面に貼り付けると、シート
が厚くて杭の角部に完全密着ができないため水みち90
ができてしまうという問題があった。
シート70を貼り付けた後に水分を含んだコンクリート
を打設するため、該コンクリートが乾燥してもアスファ
ルトシート70との接着が期待できないという問題があ
った。
外面に貼着したアスファルトシート70は硬度が低く、
埋め戻し材による剥離や破壊を防ぐためその表面に保護
材を被覆していた。また、この保護材も埋め戻し材の地
盤沈下に伴ってずれ落ちるという不具合があった。
たものであり、その目的は、地下構造物の防水工法にお
いて、施工の際に煙や悪臭等の公害を発生させることな
く弾性に富んだシームレスな防水層により完璧な防水処
理が行えるとともに、地下構造物との接着力が高められ
て埋め戻し材等で破損しない防水工法を提供することで
ある。
めの手段は、請求項1の発明が、開削溝の底面に均し層
を形成し、該均し層の上面に、セメントを混合した接着
用プライマーを介して弾性に富んだ速硬化性樹脂の底部
防水層をスプレーガンで吹き付け形成するとともに、該
底部防水層の上面に接着用樹脂モルタルを介して地下構
造物を構築し、該地下構造物の側壁に、セメントを混合
した接着プライマーを介して弾性に富んだ速硬化性樹脂
の側部防水層をスプレーガンで吹き付け形成し、前記側
部防水層の端部は、地下構造物の外壁に形成した凹溝部
内に吹き付け塗布され、該凹溝部にシール材を充填して
端部処理がされたことを特徴とする。また請求項2の発
明が、土留壁切梁用の支持杭が打設された開削溝の底面
に捨てコンクリートで均し層を形成し、該均し層の上面
と、支持杭の表面とに接着用プライマーを介して弾性に
富んだ速硬化性樹脂の底部防水層をスプレーガンで吹き
付け形成するとともに、該底部防水層の上面に接着用樹
脂モルタルを介して地下構造物を構築し、該地下構造物
の側壁に接着用プライマーを介して弾性に富んだ速硬化
性樹脂の側部防水層をスプレーガンで吹き付け形成し、
前記側部防水層の端部は、地下構造物の外壁に形成した
凹溝部内に吹き付け塗布され、該凹溝部にシール材を充
填して端部処理がされたことを特徴とする。
ーを介して底部防水層を吹き付け形成するとともに、該
底部防水層の上面に接着用樹脂モルタルを介して地下構
造物を構築し、該地下構造物の側壁に接着プライマーを
介して側部防水層を吹き付け形成したことにより、煙や
悪臭等の公害問題を発生させることなく防水施工を行な
うことができる。
部防水層が弾性に富んでいることにより、これらの底部
防水層や側部防水層が打設コンクリートや埋め戻し材等
で破損されて剥離することがないとともに、埋め戻し材
の地盤沈下に伴って前記側部防水層がずれ落ちるという
ことがない。
杭の周面から底部防水層上面にかけて側部防水層を吹き
付け塗布したことにより、支持杭と均し層との接合部に
おける防水施工を容易に行うことができると共に、その
部分の防水性能を高めることができる。
防水層及び側部防水層の接着力が大きいため、完璧な防
水施工が行える。
性樹脂としたことにより、だれが発生しないので、これ
らの防水層が均一に塗布できる。
溝部内に吹き付け塗布し、該凹溝部にシール材を充填し
て端部処理したことにより、端部から水が浸入するのを
防げる。
ることにより、均し層及び地下構造物における底部防水
層及び側部防水層の接着力を増加させることができると
ともに、コンクリート表面のジャンカを埋めることがで
きるので、上記防水層におけるピンホールをなくすこと
ができる。
明する。図1〜図10は請求項1の発明について説明し
たものである。
1により開削すべき地盤の境界線に沿って鋼管矢板2を
打設する。
まれた地盤を掘削機3やブルドーザ4等で順次掘削して
切梁5により土留めを行う。
部に捨てコンクリートを打設して均し層8を形成し、こ
の均し層8の上面に接着用プライマーを塗布するととも
に、この接着用プライマーの上にポリウレタン樹脂製の
防水材9aを吹き付けて底部防水層9を形成する。
クリルウレタン系、エポキシ系、エポキシウレタン系、
合成ゴム系、シラン系等の各種材料が使用可能であり、
特に限定はないが、本実施例においてはウレタン系を使
用する。
も、イソシアネート基が下地水分と反応するため、事前
にモルタルで平滑に仕上げることにより均一なポリウレ
タン樹脂膜を得ることができるからである。
ル)、又は一液ウレタンプライマーにセメントを混合し
た材料を塗布すると、コンクリートのジャンカがなくな
ってピンホールができなくなるので仕上げが良好とな
る。
5.0mm厚であり、リムスプレーF−1000(三井
東圧化学社製の超速硬化型ウレタン吹付材)を衝突混合
型のスプレーガン10で吹き付けて形成する。
イソシアネート成分に硬化剤としての特殊混合レジンを
1対1の配合比(容積比)で混合した超速硬化型ポリウ
レタン吹付材であり、液温度が40〜70℃の前記2液
が、それぞれの吐出ポンプ11から80〜150kg/
cm2 の圧力で吐出されてスプレーガン10の吐出口で
衝突混合される。
間が数秒、指触乾燥時間が8〜20秒、硬化時間が30
分、伸び率が380%という物性を備えている(表1参
照)。このような超速硬化型ポリウレタン吹付材を使用
すると、だれの発生が防止できて垂直面や天井面への防
水層の吹き付け塗布が可能となる。
ウレタン樹脂膜15の接着部における水密性試験を行っ
たものである。
ン16の表面に供試体のポリウレタン樹脂膜15(リム
スプレー:三井東圧化学社製)を、ゴムパッキン15a
を介してフランジ17a、17bで結合させて試験機に
セットし、下部のフランジ17b側から1kg/cm2
〜10kg/cm2の水圧を加えたものである。
に、接着部からの漏水はみられず十分に水密性があるこ
とを確認することができた。
脂モルタルを塗布する。これは、底部防水層9の上面に
打設されるコンクリートとの接着を良好にするためのも
のであり、その配合の一例を下記に示す。
図5に示すように、コンクリートポンプ車4bでコンク
リートを打設して擁壁用の底盤部12及び側壁13の一
部を構築する。
の外面に、セメントを混ぜた接着用プライマーを塗布し
た後、この接着用プライマーの上にリムスプレーF−1
000を衝突混合型のスプレーガン10で吹き付け塗布
して1.5mm〜5mm厚の側部防水層14を形成す
る。
部の側部防水層14は、図7に示すように、プライマー
が塗布された底部防水層9の上面に重ねて塗布されるこ
とにより重ね部14aが形成される。
まで構築し、その外面に前記と同様の方法で側部防水層
14を1.5mm〜5mm厚に吹き付け形成する。そし
て、図9に示すように、その端部を凹溝部13a内に吹
き付け塗布し、この凹溝部13aにシール材4aを充填
して端部処理を行なう。
布した後、図10に示すように、鋼管矢板2と側壁13
との間を埋め戻し材7で埋め戻すことにより、底部防水
層9が底盤部12の底面に、また側部防水層14が側壁
13の外面にそれぞれ吹き付け形成された擁壁18が構
築される。
は、1.5mm〜5mm厚に限定されるものではなく、
必要に応じて任意に変えることができる。
これは前記と同様に、コンクリート半地下構造物を、順
次図1から図10にかけて構築する。このとき、図2の
工程において図11に示すように、土留壁用の鋼管矢板
2の切梁5を支えている支持杭19を鋼管矢板2で囲ま
れた内側に打設する。
コンクリートを打設して均し層8を形成し、この均し層
8の上面に前記請求項1と同様の方法でリムスプレーF
−1000を吹き付け塗布して、1.5mm〜5.0m
m厚のポリウレタン樹脂の底部防水層9を形成する。
部は、図12に示すように、均し層8のコンクリートと
支持杭19のH形鋼の鉄類も同時に吹き付けることがで
きるので底部防水層9の形成が可能となる。
性を保持できるとともに、底部防水層9の上面に接着用
樹脂モルタルを塗布し、後から打設される底部コンクリ
ートとの接着性をもたせることができる。
に示す水膨張性シーリング材70aが不要となったこと
である。また、この接着用樹脂モルタルの配合は、前記
表3と同様である。
は、前記と同様、1.5mm〜5mm厚に限定されるも
のではなく、必要に応じて任意に変えることができる。
構築工法について説明したが、これは地下トンネルの場
合も同様の方法により構築するものである。
した地下トンネル18aであり、側部防水層14は上記
と同様の方法により吹き付け形成するものである。
通した支持杭19の頭部処理は、図14に示すように、
頂部の凹部で杭頭を切断し、この凹部にモルタル14c
を充填して頂部を平坦にした後、接着用プライマーを介
して頂部防水層14bを形成して行なう。
スファルトシートの防水層との防水層強度特性、防水性
能、接着強度、下地亀裂抵抗性、下地亀裂繰返屈伸性、
低温可撓性について比較試験をした結果であり、これに
より本発明の下記の効果を確認することができた。
て底部防水層を吹き付け形成するとともに、該底部防水
層の上面に接着用樹脂モルタルを介して地下構造物を構
築し、該地下構造物の側壁に接着プライマーを介して側
部防水層を吹き付け形成したことにより、煙や悪臭等の
公害問題を発生させることなく防水施工を行なうことが
できる。
層が弾性に富んでいるので、これらの底部防水層や側部
防水層が打設コンクリートや埋め戻し材等で破損されて
剥離することがないとともに、埋め戻し材の地盤沈下に
伴って前記側部防水層がずれ落ちるということがない。
面から底部防水層上面にかけて側部防水層を吹き付け塗
布したことにより、支持杭と均し層との接合部における
防水施工を容易に行うことができると共に、その部分の
防水性能を高めることができる。
及び側部防水層の接着力が大きいため完璧な防水施工が
行える。
としたことにより、だれが発生しないので、これらの防
水層が均一に塗布できる。
溝部内に吹き付け塗布し、該凹溝部にシール材を充填し
て端部処理したことにより、端部から水が浸入するのを
防げる。
により、均し層及び地下構造物における底部防水層及び
側部防水層の接着力を増加させることができるととも
に、コンクリート表面のジャンカを埋めることができる
ので、上記防水層におけるピンホールをなくすことがで
きる。
る。
試体の断面図、(2)はポリウレタン樹脂膜を圧着した
供試体の断面図である。
である。
及び側壁の断面図である。
及び側壁の一部拡大断面図である。
壁の断面図である。
る。
し層との接合部の断面図である。
る。
層との接合部の断面図である。
の断面図である。
図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 開削溝の底面に均し層を形成し、該均し
層の上面に、セメントを混合した接着用プライマーを介
して弾性に富んだ速硬化性樹脂の底部防水層をスプレー
ガンで吹き付け形成するとともに、該底部防水層の上面
に接着用樹脂モルタルを介して地下構造物を構築し、該
地下構造物の側壁に、セメントを混合した接着プライマ
ーを介して弾性に富んだ速硬化性樹脂の側部防水層をス
プレーガンで吹き付け形成し、前記側部防水層の端部
は、地下構造物の外壁に形成した凹溝部内に吹き付け塗
布され、該凹溝部にシール材を充填して端部処理がされ
たことを特徴とする地下構造物の防水工法。 - 【請求項2】 土留壁切梁用の支持杭が打設された開削
溝の底面に捨てコンクリートで均し層を形成し、該均し
層の上面と、支持杭の表面とに接着用プライマーを介し
て弾性に富んだ速硬化性樹脂の底部防水層をスプレーガ
ンで吹き付け形成するとともに、該底部防水層の上面に
接着用樹脂モルタルを介して地下構造物を構築し、該地
下構造物の側壁に接着用プライマーを介して弾性に富ん
だ速硬化性樹脂の側部防水層をスプレーガンで吹き付け
形成し、前記側部防水層の端部は、地下構造物の外壁に
形成した凹溝部内に吹き付け塗布され、該凹溝部にシー
ル材を充填して端部処理がされたことを特徴とする地下
構造物の防水工法。
Priority Applications (1)
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JP06280434A JP3133913B2 (ja) | 1994-11-15 | 1994-11-15 | 地下構造物の防水工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP06280434A JP3133913B2 (ja) | 1994-11-15 | 1994-11-15 | 地下構造物の防水工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08134944A JPH08134944A (ja) | 1996-05-28 |
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Family
ID=17625007
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP06280434A Expired - Lifetime JP3133913B2 (ja) | 1994-11-15 | 1994-11-15 | 地下構造物の防水工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3133913B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105525631A (zh) * | 2015-11-20 | 2016-04-27 | 中国建筑第四工程局有限公司 | 一种用于处理底板涌水孔的堵漏方法及结构 |
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CN107191207B (zh) * | 2017-07-12 | 2018-10-19 | 北京首尔工程技术有限公司 | 一种车站底部封水施工方法及车站底部封水构造 |
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-
1994
- 1994-11-15 JP JP06280434A patent/JP3133913B2/ja not_active Expired - Lifetime
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CN105525631A (zh) * | 2015-11-20 | 2016-04-27 | 中国建筑第四工程局有限公司 | 一种用于处理底板涌水孔的堵漏方法及结构 |
CN105525631B (zh) * | 2015-11-20 | 2018-08-31 | 中国建筑第四工程局有限公司 | 一种用于处理底板涌水孔的堵漏方法及结构 |
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