JP3133545B2 - 食器洗浄機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、本体上部に取り付けら
れた外箱に内設された内箱の内部に洗浄室を形成する食
器洗浄機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の食器洗浄機としては、上面に洗浄
水受けが配設されている本体の上部に取付けられ、少な
くとも一側には扉（フード）にて開閉される開口が設け
られている外箱と、天部と対向する２つの側壁部とより
なり外箱に内設されて内部に洗浄室を形成する内箱と、
洗浄室に設けられた上部ノズル部及び下部ノズル部とを
備えたフードタイプの食器洗浄機がある。

【０００３】そして、このような食器洗浄機の組立て方
法としては、図４に示すように外箱１に内箱２を内設し
た後、外箱１の両側部に形成された開口３に扉４ａ，４
ｂを取り付けるようにしたものがある。なお、同図にお
いて、５は上面に洗浄水受けが配設されている本体であ
る。

【０００４】しかし、この組立て方法では、内箱２自体
又は食器洗浄機のメンテナンスを行なうために内箱２を
取り出す必要がある場合には、食器洗浄機全体を分解し
なければならず整備性が悪いという不具合がある。

【０００５】そこで、整備性を良くするための組立て方
法として、図５に示すように外箱１に扉４ａ，４ｂを取
り付けた後、内箱２を形成する例えば１枚の側板２Ａ
と、側壁部２ａと天部２ｂとが一体形成されたＬ型部材
２Ｂとを開口３から外箱１内に挿入し、この後側板２Ａ
及びＬ型部材２Ｂを結合して外箱１に内箱２を内設する
ようにしたものがある。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の食器洗浄機においては、これら側板及びＬ型部材
の、特にＬ型部材の高さ寸法、即ち側壁部の高さは開口
から挿入できるような寸法に制限される。

【０００７】このため、内箱を組み立てて洗浄室を形成
した場合に、Ｌ型部材の側壁部と本体の洗浄水受けとの
間に隙間が生じ、この隙間から洗浄水及びすすぎ水（以
下洗浄水等という）が内箱の外方に飛散し、これにより
外箱及び内箱外面に水が侵入し、場所によっては水が溜
って腐食が発生するという問題点があった。

【０００８】また、図５に示すように、内箱の結合部２
Ｃは天部２ｂのコーナーであることから、この結合部２
Ｃに直接当たる洗浄水等や天部２ｂに付着した洗浄水等
がこの結合部２Ｃから漏れ出し、天部２ｂ外面に溜ると
いう問題点があった。

【０００９】本発明は、容易に着脱することができると
共に水漏れ及び水の溜りを防ぐことのできる内箱を備え
た食器洗浄機を提供することを目的とするものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は、上面に洗浄水
受けが配設されている本体の上部に取付けられ、少なく
とも一側には扉にて開閉される開口が設けられている外
箱と、天部と、対向する側壁部とよりなり外箱に内設さ
れて内部に洗浄室を形成する内箱と、洗浄室に設けられ
た上部ノズル部及び下部ノズル部とを備えた食器洗浄機
において、前記内箱は、該内箱の側壁部の下部部分とな
る側板と、この側板がそれぞれ下部に取り付けられる部
分側壁部と前記天部とが一体形成された上部部材とを組
み立てて形成され、前記側板の高さ寸法及び上部部材の
高さ寸法を前記外箱の開口の高さ寸法より小さくしたも
のである。

【００１１】

【００１２】さらに本発明は、前記側板のそれぞれの下
端には、外方に折曲されて前記下部ノズル部の上方にて
前記洗浄水受けの側壁と当たり、洗浄水等の前記内箱外
部への飛散を防ぐための飛散防止部が形成されているも
のである。

【００１３】

【作用】この構成により、本体上部に取付けられた外箱
に内設されて内部に洗浄室を形成する内箱を、内箱の対
向する側壁部の下部部分となる側板と、この側板がそれ
ぞれ下部に取り付けられる部分側壁と天部とが一体形成
された上部部材とより組み立てることができる。

【００１４】そして、これらの側板及び上部部材を、外
箱に形成されて扉にて開閉される開口より挿脱可能な寸
法に形成することにより、内箱を容易に着脱することが
できる。

【００１５】さらに、側板のそれぞれの下端に形成さ
れ、外方に折曲した飛散防止部を、洗浄室に設けられた
下部ノズル部の上方にて洗浄水受けの側壁と当たるよう
にすることにより、洗浄水等の内箱外部への飛散を防ぐ
ことができる。

【００１６】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。

【００１７】図１は、本発明の一実施例に係る食器洗浄
機の部分斜視図、図２はその洗浄室の側面断面図であ
る。図１，２において、図４と同一符号は同一又は相当
部分を示している。

【００１８】図１において、Ｌ１は本体５の上面に取り
付けられた外箱１の図示しない開口の高さ寸法を示して
いる。また、図２において、６ａ，７ａは、上部ノズル
部を形成する上部洗浄ノズル及び上部すすぎノズルであ
り、６ｂ，７ｂは下部ノズル部を形成する下部洗浄ノズ
ル及び下部すすぎノズルである。

【００１９】また、８，９は内箱２の側壁部の下部部分
となる２枚の側板であり、１０はこの側板８，９がそれ
ぞれ下方に取り付けられる部分側壁１０ａと天部１０ｂ
とが一体形成された上部部材である。なお、１１は内箱
２内部に形成される洗浄室である。

【００２０】そして、これらの２枚の側板８，９と上部
部材１０とは、図３に示すように分解可能となってい
る。また、これらの側板８，９の高さ寸法Ｌ２及び上部
部材１０の高さ寸法Ｌ３は、図１に示す外箱１の開口の
高さ寸法Ｌ１よりも小さくなっており、これにより本体
５に外箱１を組付けた後、扉４ａ，４ｂを取り付けた状
態でも外箱１の開口よりの側板８，９及び上部部材１０
の挿脱が可能となっている。

【００２１】なお、この側板８，９は、例えばビス等に
より上部部材１０に取り付けられると、本体５の洗浄水
受け１２の内側に入り込んだ状態となって下部洗浄ノズ
ル６ｂ及び下部すすぎノズル７ｂによる洗浄水等の内箱
２外方への飛散を防止するものである。

【００２２】そして、このため側板８，９のそれぞれの
下端を外方に折曲して飛散防止部８ａ，９ａを形成し、
この飛散防止部８ａ，９ａを、図２に示すように下部洗
浄ノズル６ｂ及び下部すすぎノズル７ｂの上方にて洗浄
水受け１２の側壁と当たるようにすることにより、洗浄
水等の内箱２外部への飛散を防ぐようにしている。

【００２３】なお、側板８，９の高さ寸法Ｌ２を、取り
付けられた際に下部洗浄ノズル６ｂよりも下方に位置す
るような長さに形成することによっても飛散を防ぐこと
ができるが、本実施例のように下端を外方に折曲して飛
散防止部８ａ，９ａを形成するようにすれば、側板８，
９の高さ寸法Ｌ２をより小さくでき、側板８，９の挿脱
がより容易になる。

【００２４】一方、この側板８，９と上部部材１０との
結合部の位置は内箱２の側壁部となるため、この結合部
に直接当たる洗浄ノズル６ａ，６ｂ及びすすぎノズル７
ａ，７ｂからの洗浄水等や、上部部材１０の部分側壁１
０ａを伝わって降りてくる洗浄水等が結合部から漏れ出
ても、この洗浄水等は側板８，９の外壁を伝わって降り
て洗浄水受け１２に溜るようになっており、内箱２の外
面に水の溜りが発生することはない。

【００２５】次に、このように構成された食器洗浄機の
内箱の着脱動作について説明する。

【００２６】まず、本体５に外箱１を組付けた後、この
外扉１に扉４ａ，４ｂを取り付けた状態で内箱２を外箱
１に内設する場合は、図３に示すように分解されている
内箱２の２枚の側板８，９を、外箱１の開口より外箱１
に挿入し、外箱１に固定する。ここで、この側板８，９
高さ寸法Ｌ２は、外箱１の開口の高さ寸法Ｌ１よりも小
さくなっているので、容易に挿入することができる。

【００２７】なお、これらの２枚の側板８，９は、その
下端に形成された飛散防止部８ａ，９ａが下部洗浄ノズ
ル６ｂ及び下部すすぎノズル７ｂの上方にて洗浄水受け
１２の側壁と当たるような位置で固定される。

【００２８】次に、上部部材１０を外箱１の開口より外
箱１に挿入し、既に固定されている２枚の側板８，９に
この上部部材１０の部分側壁１０ａを取り付ける。ここ
で、この上部部材１０の高さ寸法Ｌ３は、開口の高さ寸
法Ｌ１よりも小さくなっているので、容易に挿入するこ
とができる。これにより、内箱２が形成され、この内箱
２内部に洗浄室１１が形成される。

【００２９】一方、メンテナンス等の理由で、内箱２を
取り出す場合には、２枚の側板８，９と上部部材１０と
を分離した後、まず２枚の側板８，９を外箱１の開口よ
り引き出し、次に上部部材１０を引き出す。これによ
り、外箱１や扉４ａ，４ｂを取り外すことなく、内箱２
を取り外すことができる。

【００３０】このように、内箱２を、外箱１の開口の高
さ寸法Ｌ１よりも小さな高さ寸法Ｌ２，Ｌ３を有する２
枚の側板８，９と上部部材１０に分割することにより本
体５に外箱１を組付けた後、この外箱１に扉４ａ，４ｂ
を取り付けた状態でも外箱１の開口よりの内箱２の着脱
が可能となる。

【００３１】また、この側板８，９のそれぞれの下端に
飛散防止部８ａ，９ａを形成することにより、洗浄水等
の内箱２外部への飛散を防ぐことができる。

【００３２】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、外箱に形
成されている開口より挿脱可能な寸法に形成された２枚
の側板と上部部材とより内箱を組み立てることができる
ので、本体に外箱を組付けた後でも内箱を容易に着脱す
ることができる。また、２つの側板のそれぞれの下端に
形成した飛散防止部により、洗浄水等の内箱外部への飛
散を防ぐことができ、水漏れ及び水の溜りの発生を防ぐ
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る食器洗浄機の部分斜視
図。

【図２】上記食器洗浄機の洗浄室の側面断面図。

【図３】上記食器洗浄機の内箱の分解斜視図。

【図４】従来の食器洗浄機の食器洗浄機の組立て方法の
一例を示す斜視図。

【図５】従来の食器洗浄機の食器洗浄機の組立て方法の
他の一例を示す斜視図。

【符号の説明】

１ 外箱 ２ 内箱 ３ 開口 ８，９ 側板 １０ 上部部材

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A47L 15/42

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面に洗浄水受けが配設されている本体
   の上部に取付けられ、少なくとも一側には扉にて開閉さ
   れる開口が設けられている外箱と、天部と、対向する側
   壁部とよりなり外箱に内設されて内部に洗浄室を形成す
   る内箱と、洗浄室に設けられた上部ノズル部及び下部ノ
   ズル部とを備えた食器洗浄機において、前記内箱は、該
   内箱の側壁部の下部部分となる側板と、この側板がそれ
   ぞれ下部に取り付けられる部分側壁部と前記天部とが一
   体形成された上部部材とを組み立てて形成され、前記側
   板の高さ寸法及び上部部材の高さ寸法を前記外箱の開口
   の高さ寸法より小さくしたことを特徴とする食器洗浄
   機。
2. 【請求項２】 前記側板のそれぞれの下端には、外方に
   折曲されて前記下部ノズル部の上方にて前記洗浄水受け
   の側壁と当たり、洗浄水等の前記内箱外部への飛散を防
   ぐための飛散防止部が形成されていることを特徴とする
   請求項１記載の食器洗浄機。