JP3133449B2 - 太陽電池 - Google Patents
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
- Y02E10/541—CuInSe2 material PV cells
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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- Photovoltaic Devices (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光エネルギーを電気エ
ネルギーに変換する太陽電池に関し、特に電極層と半導
体層の窓層との接合構造を改良することにより、エネル
ギー変換効率の高効率化を図った太陽電池に関する。
ネルギーに変換する太陽電池に関し、特に電極層と半導
体層の窓層との接合構造を改良することにより、エネル
ギー変換効率の高効率化を図った太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、化合物薄膜を用いた太陽電池は、
例えば図2に示すように、広いバンドギャップを有する
化合物半導体薄膜からなる第1半導体層3と狭いバンド
ギャップを有する化合物半導体薄膜からなる第2半導体
層4のヘテロ接合で構成されており、前者の第1半導体
層3は太陽電池の窓層として機能すると共に、後者の第
2半導体層4は太陽電池の吸収層として機能する。
例えば図2に示すように、広いバンドギャップを有する
化合物半導体薄膜からなる第1半導体層3と狭いバンド
ギャップを有する化合物半導体薄膜からなる第2半導体
層4のヘテロ接合で構成されており、前者の第1半導体
層3は太陽電池の窓層として機能すると共に、後者の第
2半導体層4は太陽電池の吸収層として機能する。
【0003】このような太陽電池において高いエネルギ
ー変換効率を得るためには、太陽電池を構成する各層の
結晶性が高品質であることに加えて、窓層と吸収層の界
面においてキャリアの再結合のない高品質なヘテロ接合
を作ることが必要となる。
ー変換効率を得るためには、太陽電池を構成する各層の
結晶性が高品質であることに加えて、窓層と吸収層の界
面においてキャリアの再結合のない高品質なヘテロ接合
を作ることが必要となる。
【0004】ヘテロ接合の品質は、その作製方法や膜形
成の順序と関係が深い。例えば、CdS/CdTe系の
太陽電池においては、図2に示したような透光性電極2
/窓層3(CdS)/吸収層4(CdTe)/電極5の
順序に形成する製造方法が優れている。この製造方法の
優位性は、米国刊行物(US DOE Rep、198
8年)に掲載された「Thin−Film Cadmi
um Telluride Solar Cells」
の30ページ以降に記載されている。更に、CdTeの
ヘテロ接合の相手としてCdSが最適であると考えられ
る。その理由は、CdTeとCdSの格子不整合は約8
%程度であるが、接合界面においてCdSとCdTeと
の固溶体層が存在して、お互いの格子不整合を緩和する
ため、優れたヘテロ界面となるからである。
成の順序と関係が深い。例えば、CdS/CdTe系の
太陽電池においては、図2に示したような透光性電極2
/窓層3(CdS)/吸収層4(CdTe)/電極5の
順序に形成する製造方法が優れている。この製造方法の
優位性は、米国刊行物(US DOE Rep、198
8年)に掲載された「Thin−Film Cadmi
um Telluride Solar Cells」
の30ページ以降に記載されている。更に、CdTeの
ヘテロ接合の相手としてCdSが最適であると考えられ
る。その理由は、CdTeとCdSの格子不整合は約8
%程度であるが、接合界面においてCdSとCdTeと
の固溶体層が存在して、お互いの格子不整合を緩和する
ため、優れたヘテロ界面となるからである。
【0005】一方、CdS/CuInSe2 系の太陽電
池においても、基本的には前述と同様の考え方が適用さ
れる。ヘテロ接合に関しては、CdSとCuInSe2
との格子不整合は1%以下と好適であり、従って高品質
なヘテロ接合を比較的実現し易いが、エネルギー変換効
率の高効率化のためには、太陽電池を構成する各層の結
晶性が高品質であることがより重要となる。
池においても、基本的には前述と同様の考え方が適用さ
れる。ヘテロ接合に関しては、CdSとCuInSe2
との格子不整合は1%以下と好適であり、従って高品質
なヘテロ接合を比較的実現し易いが、エネルギー変換効
率の高効率化のためには、太陽電池を構成する各層の結
晶性が高品質であることがより重要となる。
【0006】このような化合物薄膜太陽電池、特にCd
Te系薄膜太陽電池において、エネルギー変換効率の高
効率化のために従来から用いられている手段として、
(1) 窓層3のCdSをより薄く、例えば0.5μm以下
に形成する、(2) CdZnS等のより広いバンドギャッ
プをもつ半導体と、SnO2 やインジウム・スズ酸化物
(ITO)等の透明導電性酸化膜とのヘテロ接合構成、
などの試みによって、太陽光の短波長領域における感度
向上が図られている。
Te系薄膜太陽電池において、エネルギー変換効率の高
効率化のために従来から用いられている手段として、
(1) 窓層3のCdSをより薄く、例えば0.5μm以下
に形成する、(2) CdZnS等のより広いバンドギャッ
プをもつ半導体と、SnO2 やインジウム・スズ酸化物
(ITO)等の透明導電性酸化膜とのヘテロ接合構成、
などの試みによって、太陽光の短波長領域における感度
向上が図られている。
【0007】
【発明が解決すべき課題】しかしながら、前者の(1) に
ついて、CdSとCdTeとの界面における固溶体層は
優れたヘテロ界面を得るために不可欠であるが、太陽電
池の製造工程中、例えば600℃以上の温度を用いたプ
ロセスにおいても高品質な界面が形成される必要があ
り、窓層を薄く形成した場合には各層の相互拡散の影響
を充分考慮することが必要となる。特に、SnO2 やI
TO等からなる透明導電性酸化膜の熱拡散の影響を考慮
すると、CdSの厚さを0.5μm以下に制御し且つ優
れた結晶性を保ちながら製造することは非常に困難であ
るという課題があった。
ついて、CdSとCdTeとの界面における固溶体層は
優れたヘテロ界面を得るために不可欠であるが、太陽電
池の製造工程中、例えば600℃以上の温度を用いたプ
ロセスにおいても高品質な界面が形成される必要があ
り、窓層を薄く形成した場合には各層の相互拡散の影響
を充分考慮することが必要となる。特に、SnO2 やI
TO等からなる透明導電性酸化膜の熱拡散の影響を考慮
すると、CdSの厚さを0.5μm以下に制御し且つ優
れた結晶性を保ちながら製造することは非常に困難であ
るという課題があった。
【0008】また、後者の(2) について、現状では、C
dZnS等のより広いバンドギャップをもつ半導体とC
dTeとのヘテロ界面特性が、CdS/CdTeのヘテ
ロ界面特性より優れたものが得られていないという課題
があり、結果として太陽電池の高効率化が予想されるほ
ど達成されていない。
dZnS等のより広いバンドギャップをもつ半導体とC
dTeとのヘテロ界面特性が、CdS/CdTeのヘテ
ロ界面特性より優れたものが得られていないという課題
があり、結果として太陽電池の高効率化が予想されるほ
ど達成されていない。
【0009】一方、透光性電極2/窓層3(CdS)/
吸収層4(CuInSe2 )/電極5の構成のCuIn
Se2 系太陽電池においても、CdSの結晶性を向上さ
せるためには、高温プロセスでCdS層を形成すること
が不可欠であるが、従来はヘテロ界面特性と結晶性を両
立させることが困難であった。
吸収層4(CuInSe2 )/電極5の構成のCuIn
Se2 系太陽電池においても、CdSの結晶性を向上さ
せるためには、高温プロセスでCdS層を形成すること
が不可欠であるが、従来はヘテロ界面特性と結晶性を両
立させることが困難であった。
【0010】本発明は、前記課題を解決するため、60
0℃以上の温度を用いたプロセスにおいても高品質な界
面を形成できる層構成を採用することによって、より高
効率な太陽電池を提供することを目的とする。
0℃以上の温度を用いたプロセスにおいても高品質な界
面を形成できる層構成を採用することによって、より高
効率な太陽電池を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の太陽電池は、透明絶縁性基板の上に、順
次、第1電極層、第1半導体層、第2半導体層及び第2
電極層が積層された太陽電池であって、前記第1電極層
が前記透明絶縁性基板側から順次積層されたインジウム
・スズ酸化物又はSnO2とZnOとの積層膜からなる
透光性電極であり、前記第1半導体層が600℃以上の
温度を用いたプロセスを経て形成される厚さが0.5μ
m未満のII−VI族化合物半導体で形成されており、
前記ZnOの膜厚が、0.1μmから0.5μmの範囲
であることを特徴とする。
め、本発明の太陽電池は、透明絶縁性基板の上に、順
次、第1電極層、第1半導体層、第2半導体層及び第2
電極層が積層された太陽電池であって、前記第1電極層
が前記透明絶縁性基板側から順次積層されたインジウム
・スズ酸化物又はSnO2とZnOとの積層膜からなる
透光性電極であり、前記第1半導体層が600℃以上の
温度を用いたプロセスを経て形成される厚さが0.5μ
m未満のII−VI族化合物半導体で形成されており、
前記ZnOの膜厚が、0.1μmから0.5μmの範囲
であることを特徴とする。
【0012】前記構成において、第1半導体層が、Cd
S、ZnS又はこれらの固溶体のうちのいずれかで形成
されていることが好ましい。
S、ZnS又はこれらの固溶体のうちのいずれかで形成
されていることが好ましい。
【0013】また、前記構成において、第2半導体層
が、II−VI族化合物半導体で形成されていることが
好ましい。また、前記構成において、第2半導体層が、
CdTeで形成されていることが好ましい。
が、II−VI族化合物半導体で形成されていることが
好ましい。また、前記構成において、第2半導体層が、
CdTeで形成されていることが好ましい。
【0014】また、前記構成において、第2半導体層
が、カルコパイライト型半導体で形成されていることが
好ましい。また、前記構成において、第2半導体層が、
CuInSe2 で形成されていることが好ましい。
が、カルコパイライト型半導体で形成されていることが
好ましい。また、前記構成において、第2半導体層が、
CuInSe2 で形成されていることが好ましい。
【0015】
【作用】前記構成によれば、透明絶縁性基板の上に、順
次、第1電極層、第1半導体層、第2半導体層及び第2
電極層が積層された太陽電池であって、第1電極層がイ
ンジウム・スズ酸化物又はSnO2 とZnOの積層膜か
らなる透光性電極であり、第1半導体層がII−VI族
化合物半導体で形成されていることにより、インジウム
・スズ酸化物又はSnO2 からなる透明導電膜と第1半
導体層との間に、ZnOからなる半導体層が介在するた
め、従来と比べて第1半導体層の品質がより向上するこ
とになる。
次、第1電極層、第1半導体層、第2半導体層及び第2
電極層が積層された太陽電池であって、第1電極層がイ
ンジウム・スズ酸化物又はSnO2 とZnOの積層膜か
らなる透光性電極であり、第1半導体層がII−VI族
化合物半導体で形成されていることにより、インジウム
・スズ酸化物又はSnO2 からなる透明導電膜と第1半
導体層との間に、ZnOからなる半導体層が介在するた
め、従来と比べて第1半導体層の品質がより向上するこ
とになる。
【0016】更に詳説すると、高品質の第1半導体層を
形成するには、太陽電池の製造工程において第1半導体
層の形成温度又はアニール温度を高温化することにより
可能となるが、第1半導体層の厚さが例えば0.5μm
未満という比較的薄い場合は、透明導電膜の成分が第1
半導体層へ拡散して層全体に影響を与え、結果として第
1半導体層の結晶性が劣化することになる。
形成するには、太陽電池の製造工程において第1半導体
層の形成温度又はアニール温度を高温化することにより
可能となるが、第1半導体層の厚さが例えば0.5μm
未満という比較的薄い場合は、透明導電膜の成分が第1
半導体層へ拡散して層全体に影響を与え、結果として第
1半導体層の結晶性が劣化することになる。
【0017】そこで、本発明の構成のように、広いバン
ドギャップを有するZnO薄膜を透明導電膜と第1半導
体層との間に介在させることによって、第1半導体層が
例えば0.5μm未満という比較的薄い場合であって
も、第1半導体層の形成工程やアニール工程の際に生ず
る透明導電膜成分の拡散を抑制することができ、その結
果、第1半導体層の結晶性が損なわれなくなる。
ドギャップを有するZnO薄膜を透明導電膜と第1半導
体層との間に介在させることによって、第1半導体層が
例えば0.5μm未満という比較的薄い場合であって
も、第1半導体層の形成工程やアニール工程の際に生ず
る透明導電膜成分の拡散を抑制することができ、その結
果、第1半導体層の結晶性が損なわれなくなる。
【0018】しかも、第1半導体層の厚さを0.5μm
未満に形成することにより、従来の太陽電池において透
明導電膜成分の拡散による影響を軽減するために第1半
導体層を充分厚く形成していた場合と比べて、ヘテロ界
面付近に生じている空乏層に、より多くの光が取り込ま
れるようになると共に、高品質の接合界面も維持できる
ため、エネルギー変換効率がより高い太陽電池を得るこ
とができる。
未満に形成することにより、従来の太陽電池において透
明導電膜成分の拡散による影響を軽減するために第1半
導体層を充分厚く形成していた場合と比べて、ヘテロ界
面付近に生じている空乏層に、より多くの光が取り込ま
れるようになると共に、高品質の接合界面も維持できる
ため、エネルギー変換効率がより高い太陽電池を得るこ
とができる。
【0019】また、ZnOの膜厚が0.1μmから0.
5μmの範囲であるという構成により、透明導電膜成分
の拡散が効果的に抑制されると共に、太陽電池特性にお
ける曲線因子(但し、曲線因子の定義は、最大出力パワ
ーと(短絡電流及び開放端電圧の積)の比である。以下
同じ。)に悪影響を与えることが少なくなる。
5μmの範囲であるという構成により、透明導電膜成分
の拡散が効果的に抑制されると共に、太陽電池特性にお
ける曲線因子(但し、曲線因子の定義は、最大出力パワ
ーと(短絡電流及び開放端電圧の積)の比である。以下
同じ。)に悪影響を与えることが少なくなる。
【0020】また、第1半導体層がCdS、ZnS又は
これらの固溶体のうちのいずれかで形成されているとい
う構成により、適当な量の透明導電膜成分の拡散がある
ため、高品質膜で且つ膜を低抵抗化することが可能とな
る。
これらの固溶体のうちのいずれかで形成されているとい
う構成により、適当な量の透明導電膜成分の拡散がある
ため、高品質膜で且つ膜を低抵抗化することが可能とな
る。
【0021】また、第2半導体層がII−VI族化合物
半導体で形成されているという構成により、高品質な接
合が実現できるため、特性向上が可能となる。
半導体で形成されているという構成により、高品質な接
合が実現できるため、特性向上が可能となる。
【0022】また、第2半導体層がCdTeで形成され
ているという構成により、更に高品質な接合が実現でき
るため、特性向上が可能となる。また、第2半導体層が
カルコパイライト型半導体で形成されているという構成
により、高品質な接合が実現できるため、特性向上が可
能となる。
ているという構成により、更に高品質な接合が実現でき
るため、特性向上が可能となる。また、第2半導体層が
カルコパイライト型半導体で形成されているという構成
により、高品質な接合が実現できるため、特性向上が可
能となる。
【0023】また、第2半導体層がCuInSe2 で形
成されているという構成により、更に高品質な接合が実
現できるため、特性向上が可能となる。
成されているという構成により、更に高品質な接合が実
現できるため、特性向上が可能となる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。 (実施例1)図1は、本発明の太陽電池の一実施例の断
面図である。ガラス基板等の透明絶縁性基板1の上に、
インジウム・スズ酸化物(ITO)又はSnO2 からな
る透明導電膜7がスパッター蒸着法を用いて形成され、
更にその上に、ZnO層6が約0.5μmの膜厚でスパ
ッター蒸着法を用いて形成されており、透明導電膜7と
ZnO層6の積層膜からなる透光性電極で構成された第
1電極層2が形成される。
ながら説明する。 (実施例1)図1は、本発明の太陽電池の一実施例の断
面図である。ガラス基板等の透明絶縁性基板1の上に、
インジウム・スズ酸化物(ITO)又はSnO2 からな
る透明導電膜7がスパッター蒸着法を用いて形成され、
更にその上に、ZnO層6が約0.5μmの膜厚でスパ
ッター蒸着法を用いて形成されており、透明導電膜7と
ZnO層6の積層膜からなる透光性電極で構成された第
1電極層2が形成される。
【0025】第1電極層2の上には、窓層である第1半
導体層3としてn型のCdS薄膜が約0.5μmの膜厚
で真空蒸着法を用いて形成され、更にその上に、吸収層
である第2半導体層4としてp型のCdTe薄膜が約5
μmの膜厚で真空蒸着法を用いて形成される。なお、ア
ニール工程は、650℃の温度で30分間行った。
導体層3としてn型のCdS薄膜が約0.5μmの膜厚
で真空蒸着法を用いて形成され、更にその上に、吸収層
である第2半導体層4としてp型のCdTe薄膜が約5
μmの膜厚で真空蒸着法を用いて形成される。なお、ア
ニール工程は、650℃の温度で30分間行った。
【0026】第2半導体層4の上には、第1電極層2の
対向電極として機能する第2電極層5が真空蒸着法を用
いて形成されており、Au、Ni等の金属材料を用いる
ことにより、CdTe薄膜からなる第2半導体層4との
オーミック接触を得ている。このようにして本発明の太
陽電池を得ることができた。
対向電極として機能する第2電極層5が真空蒸着法を用
いて形成されており、Au、Ni等の金属材料を用いる
ことにより、CdTe薄膜からなる第2半導体層4との
オーミック接触を得ている。このようにして本発明の太
陽電池を得ることができた。
【0027】次に、本発明の太陽電池における第1半導
体層の結晶性の評価について説明する。図3は、太陽電
池の透明絶縁性基板側から入光した場合のラマン散乱ス
ペクトルを示したグラフであって、図3aは図1に示し
た本発明のものであり、図3bは図2に示した従来のも
のである。
体層の結晶性の評価について説明する。図3は、太陽電
池の透明絶縁性基板側から入光した場合のラマン散乱ス
ペクトルを示したグラフであって、図3aは図1に示し
た本発明のものであり、図3bは図2に示した従来のも
のである。
【0028】グラフを見ると、図3aにおいて第1半導
体層(CdS)のラマンシフトに対応したピークが鋭く
現れているのに対して、図3bにおいてはピークの高さ
が著しく低く現れている。このことは、本発明の太陽電
池における第1半導体層の結晶性が、従来のものより格
段に優れていることを意味する。
体層(CdS)のラマンシフトに対応したピークが鋭く
現れているのに対して、図3bにおいてはピークの高さ
が著しく低く現れている。このことは、本発明の太陽電
池における第1半導体層の結晶性が、従来のものより格
段に優れていることを意味する。
【0029】次に、本発明の太陽電池の特性評価につい
て説明する。測定の結果、エネルギー変換効率に関し
て、図2に示した従来の太陽電池は8%程度であったの
に対して、図1に示した本発明の太陽電池は11%とい
う高い変換効率を示した。また、開放端電圧に関して、
従来のものは0.65Vであったのに対して、本発明の
ものは0.80Vという高い電圧を示した。
て説明する。測定の結果、エネルギー変換効率に関し
て、図2に示した従来の太陽電池は8%程度であったの
に対して、図1に示した本発明の太陽電池は11%とい
う高い変換効率を示した。また、開放端電圧に関して、
従来のものは0.65Vであったのに対して、本発明の
ものは0.80Vという高い電圧を示した。
【0030】更に、ZnO層の厚さがあまり薄いと、第
1半導体層の結晶性が従来のものとの優位性がなくな
り、逆にZnO層の厚さがあまり厚いと、太陽電池特性
における曲線因子に悪影響を与えることも実験的に明か
になった。実験から、ZnO層の厚さは、プロセス温度
にも左右されるが、0.1μmから0.5μmの範囲が
好ましいという結果が得られた。
1半導体層の結晶性が従来のものとの優位性がなくな
り、逆にZnO層の厚さがあまり厚いと、太陽電池特性
における曲線因子に悪影響を与えることも実験的に明か
になった。実験から、ZnO層の厚さは、プロセス温度
にも左右されるが、0.1μmから0.5μmの範囲が
好ましいという結果が得られた。
【0031】(実施例2)本実施例における太陽電池の
構成は、実施例1のものと同様であるが、窓層である第
1半導体層3が、ZnS薄膜又はZnSとCdSの固溶
体薄膜で形成されている点が相違する。なお、比較例と
して、図2に示した従来の構成で、第1半導体層3がZ
nS薄膜又はZnSとCdSの固溶体薄膜である太陽電
池も、併せて製造した。
構成は、実施例1のものと同様であるが、窓層である第
1半導体層3が、ZnS薄膜又はZnSとCdSの固溶
体薄膜で形成されている点が相違する。なお、比較例と
して、図2に示した従来の構成で、第1半導体層3がZ
nS薄膜又はZnSとCdSの固溶体薄膜である太陽電
池も、併せて製造した。
【0032】得られた太陽電池の特性評価は、図2の構
成と比較して、エネルギー変換効率が8%から10%に
向上し、開放端電圧は0.63Vから0.78Vに向上
して、従来のものよりも優れた特性が得られた。
成と比較して、エネルギー変換効率が8%から10%に
向上し、開放端電圧は0.63Vから0.78Vに向上
して、従来のものよりも優れた特性が得られた。
【0033】(実施例3)本実施例における太陽電池の
構成は、実施例1のものと同様であるが、吸収層である
第2半導体層4が、カルコパイライト型半導体であるC
uInSe2 薄膜で形成されている点が相違する。な
お、比較例として、図2に示した従来の構成で、第2半
導体層4がCuInSe2 薄膜である太陽電池も併せて
製造した。
構成は、実施例1のものと同様であるが、吸収層である
第2半導体層4が、カルコパイライト型半導体であるC
uInSe2 薄膜で形成されている点が相違する。な
お、比較例として、図2に示した従来の構成で、第2半
導体層4がCuInSe2 薄膜である太陽電池も併せて
製造した。
【0034】得られた太陽電池の特性評価は、図2の構
成と比較して、エネルギー変換効率が5%から8%に向
上し、開放端電圧は0.32Vから0.45Vに向上し
て、従来のものよりも優れた特性が得られた。
成と比較して、エネルギー変換効率が5%から8%に向
上し、開放端電圧は0.32Vから0.45Vに向上し
て、従来のものよりも優れた特性が得られた。
【0035】(実施例4)本実施例における太陽電池の
構成は、実施例3のものと同様であるが、吸収層である
第2半導体層4が、CuInSe2 薄膜の代わりにCu
GaSe2 薄膜で形成されている点が相違する。なお、
比較例として、図2に示した従来の構成で、第2半導体
層4がCuGaSe2 薄膜である太陽電池も、併せて製
造した。
構成は、実施例3のものと同様であるが、吸収層である
第2半導体層4が、CuInSe2 薄膜の代わりにCu
GaSe2 薄膜で形成されている点が相違する。なお、
比較例として、図2に示した従来の構成で、第2半導体
層4がCuGaSe2 薄膜である太陽電池も、併せて製
造した。
【0036】得られた太陽電池の特性評価は、図2の構
成と比較して、エネルギー変換効率が4%から8%に向
上し、開放端電圧は0.40Vから0.65Vに向上し
て、従来のものよりも優れた特性が得られた。
成と比較して、エネルギー変換効率が4%から8%に向
上し、開放端電圧は0.40Vから0.65Vに向上し
て、従来のものよりも優れた特性が得られた。
【0037】(実施例5)本実施例における太陽電池の
構成は、実施例3又は4のものと同様であるが、窓層で
ある第1半導体層3が、CdSとZnSの固溶体薄膜で
形成されている点が相違する。
構成は、実施例3又は4のものと同様であるが、窓層で
ある第1半導体層3が、CdSとZnSの固溶体薄膜で
形成されている点が相違する。
【0038】得られた太陽電池は、エネルギー変換効率
が実施例3のもので10%となり、実施例4のもので1
1%となり、開放端電圧はそれぞれ0.45V、0.7
Vを示し、図2の構成のものよりも優れた特性が得られ
た。
が実施例3のもので10%となり、実施例4のもので1
1%となり、開放端電圧はそれぞれ0.45V、0.7
Vを示し、図2の構成のものよりも優れた特性が得られ
た。
【0039】
【発明の効果】以上詳説したように、本発明の太陽電池
は、インジウム・スズ酸化物又はSnO2 からなる透明
導電膜と第1半導体層との間に、ZnOからなる半導体
層が介在するため、太陽電池の製造工程における高温プ
ロセスにおいて、透明導電膜成分が第1半導体層へ拡散
する現象が抑制されることにより、結晶性の優れた窓層
を備えた太陽電池を得ることができる。従って、窓層の
品質向上に伴い、太陽電池の開放端電圧が向上して、そ
の結果、エネルギー変換効率が高い太陽電池を提供する
ことができる。
は、インジウム・スズ酸化物又はSnO2 からなる透明
導電膜と第1半導体層との間に、ZnOからなる半導体
層が介在するため、太陽電池の製造工程における高温プ
ロセスにおいて、透明導電膜成分が第1半導体層へ拡散
する現象が抑制されることにより、結晶性の優れた窓層
を備えた太陽電池を得ることができる。従って、窓層の
品質向上に伴い、太陽電池の開放端電圧が向上して、そ
の結果、エネルギー変換効率が高い太陽電池を提供する
ことができる。
【図1】本発明の太陽電池の一実施例の断面図である。
【図2】従来の太陽電池の一例の構成を断面図である。
【図3】太陽電池の透明絶縁性基板側から入光した場合
のラマン散乱スペクトルを示したグラフであって、図3
aは図1に示した本発明のものであり、図3bは図2に
示した従来のものである。
のラマン散乱スペクトルを示したグラフであって、図3
aは図1に示した本発明のものであり、図3bは図2に
示した従来のものである。
1 透明絶縁性基板 2 第1電極層(透光性電極) 3 第1半導体層(窓層) 4 第2半導体層(吸収層) 5 第2電極層 6 ZnO層 7 透明導電膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−154293(JP,A) 特開 平1−194208(JP,A) 特開 昭62−259480(JP,A) 特開 平3−112172(JP,A) 特開 平1−223778(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/04 - 31/078
Claims (6)
- 【請求項1】 透明絶縁性基板の上に、順次、第1電極
層、第1半導体層、第2半導体層及び第2電極層が積層
された太陽電池であって、前記第1電極層が前記透明絶
縁性基板側から順次積層されたインジウム・スズ酸化物
又はSnO2とZnOとの積層膜からなる透光性電極で
あり、前記第1半導体層が600℃以上の温度を用いた
プロセスを経て形成される厚さが0.5μm未満のII
−VI族化合物半導体で形成されており、前記ZnOの
膜厚が、0.1μmから0.5μmの範囲であることを
特徴とする太陽電池。 - 【請求項2】 第1半導体層が、CdS、ZnS又はこ
れらの固溶体のうちのいずれかで形成されている請求項
1に記載の太陽電池。 - 【請求項3】 第2半導体層が、II−VI族化合物半
導体で形成されている請求項1に記載の太陽電池。 - 【請求項4】 第2半導体層が、CdTeで形成されて
いる請求項3に記載の太陽電池。 - 【請求項5】 第2半導体層が、カルコパイライト型半
導体で形成されている請求項1に記載の太陽電池。 - 【請求項6】 第2半導体層が、CuInSe 2 で形成
されている請求項5に記載の太陽電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04017409A JP3133449B2 (ja) | 1992-02-03 | 1992-02-03 | 太陽電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04017409A JP3133449B2 (ja) | 1992-02-03 | 1992-02-03 | 太陽電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05218475A JPH05218475A (ja) | 1993-08-27 |
JP3133449B2 true JP3133449B2 (ja) | 2001-02-05 |
Family
ID=11943207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04017409A Expired - Fee Related JP3133449B2 (ja) | 1992-02-03 | 1992-02-03 | 太陽電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3133449B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101300790B1 (ko) * | 2012-04-16 | 2013-08-29 | 고려대학교 산학협력단 | 확산방지층을 가지는 CdTe 박막 태양전지 및 이의 제조방법 |
-
1992
- 1992-02-03 JP JP04017409A patent/JP3133449B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05218475A (ja) | 1993-08-27 |
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