JP3133287B2 - 立坑用躯体及び立坑構築工法 - Google Patents
立坑用躯体及び立坑構築工法Info
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Description
ル等の立坑を構築する場合に用いられる立坑用躯体及び
その立坑用躯体を用いた立坑構築工法に関するものであ
る。
マンホール等の立坑を構築する工法として、コンクリー
ト管でなる立坑躯体を用い、沈設機により揺動又は回転
させつつ圧入を加えて埋設し、内部土砂の排出を行って
マンホール等の立坑を構築する工法が知られている(例
えば、「月刊推進技術」1997年No.5, 社団法人日
本下水道管渠推進技術協会発行)。
ると、地盤中に礫質層、固結粘土層、砂質層或いは硬軟
互層などの難掘削層に遭遇すると、立坑用躯体が垂直に
圧入されず傾きが生じたり、圧入スピードが著しく低下
したりする。また沈設機の揺動トルク或いは回転トルク
にも限度があるため、地盤の締め付け力が強くなるとや
はり圧入スピード低下の原因となり、多大な作業時間を
要することになる。
に遭遇しても圧入スピードを低下させることなく迅速に
立坑を構築することができる立坑用躯体及びその躯体を
用いた立坑構築工法を提供することを課題とする。
めの立坑用躯体に関する発明は、コンクリート管でなる
先端躯体の上部に、これと同一径の1又は複数のコンク
リート管でなる上部躯体を着脱自在の結合部により同芯
状に結合して成り、上記の先端躯体の肉厚内に上下方向
の供給通路を周方向に所要の間隔をおいて所要数形成す
ると共に、その下端にウォータジェットノズルを設け、
上記の上部躯体の内面に上記供給通路と対向した供給ホ
ースを固定し、上記の先端躯体の供給通路と、上部躯体
の供給ホース相互及び上部躯体が複数の場合はそれらの
供給ホース相互を着脱自在に接続する構成としたもので
ある。
の上部躯体を着脱自在に結合する結合部の構造は、下位
の躯体と上位の躯体の突き合わせ部の一方が受け口、他
方が差し口をなし、その突き合わせ端面に相互に嵌合す
る凹部と凸部が形成され、更に上下の躯体相互の結合部
が設けられた構造や、上記の受け口と差し口の嵌合面に
シール部材を装着してなる構成をとることができる。
築工法に関する発明は、上述の立坑用躯体を用い、その
先端躯体を地表面の所定位置に建込み、沈設機により該
先端躯体をその中心線のまわりで揺動又は回転させつつ
圧入を行い、同時に高圧水をウォータジェットノズルか
ら噴射して該先端躯体を圧入沈下せしめ、次いでその内
部土砂の排出を行ったのち、該先端躯体上に上部躯体を
結合すると共に、該先端躯体の供給通路に該上部躯体の
供給ホースを接続し、その後沈設機により上部躯体及び
これと結合された先端躯体をこれらの中心線のまわりで
揺動又は回転させつつ圧入を行い、同時に高圧水を上記
供給ホースに供給して上記のウォータジェットノズルか
ら噴射させて圧入沈下せしめ、次いで内部土砂の排出を
行い、以下立坑の深さに応じ、他の上部躯体を結合して
同様の作業を繰返えすようにしたものである。
図面に基づいて説明する。図1から図4は、立坑用躯体
に関するものであり、この立坑用躯体は、図1に示すよ
うに、コンクリート管でなる先端躯体1と、同一径の1
又は複数のコンクリート管でなる上部躯体2とにより構
成される。
その肉厚内に上下方向の供給パイプ4を埋設して供給通
路10を形成している。供給パイプ4の下端にはウォー
タジェットノズル3が接続され、該ウォータジェットノ
ズル3は先端躯体1の下端面に露出している。
の上端近くで内面側に屈曲し、接続ホース6がこれに接
続される。接続ホース6の先端に雄継手7が設けられ
る。
イプ4は、先端躯体1の径の大きさ、揺動ストローク又
は回転速度等を考慮して1箇所又は複数個所に設けられ
る。
の内面に供給ホース8が上下方向に配置され、その下端
部を取付け金具9により固定している。その供給ホース
8の下端に雌継手11が設けられ、また上端に雄継手7
と同様の雄継手が設けられる。
土砂抵抗を受けないので、供給ホース8はフレキシブル
なホースでよい。
ース8が取付け金具9により取付けられ(図1参照)、
その下端に雌継手、上端に雄継手が設けられる。
部躯体2の下端の雌継手11により着脱自在の接続部1
2が構成される。また1段目以上の各上部躯体2相互
間、及び最上段の上部躯体2と外部ホース13との接続
においても同様の接続部12が構成される。なお、これ
らの接続部12は、いわゆるワンタッチカプラーが用い
られる。
き出した羽口20を設ける場合がある(図2一点鎖線参
照)。
互の結合部30は次のような構成である。即ち、図2に
示すように、先端躯体1の上端の突き合わせ部14に
は、内周面の中間部につば15を有する継手カラー16
が固着され、その継手カラー16のつば15より上部の
部分が受け口17(図3参照)となる。上記のつば15
の内周縁に内周壁18が一体に設けられ、突き合わせ部
14の内周面をカバーする。
9には、下端につば28を有すると共に前記の継手カラ
ー16の内周面に嵌合する継手カラー21が固着され、
これにより差し口22(図3参照)が形成される。上記
のつば28の内周縁に内周壁24が一体に設けられ、突
き合わせ部19の内周面をカバーする。
面にシール部材25が装着され、差し口22と受け口1
7の嵌合部分の水密を図るようにしている。
示すように、所要数の位置決め用の凹部26が設けら
れ、またこれらの凹部26に嵌合する位置決め用の凸部
27が差し口22側のつば28に設けられる。
8とのコーナ部分に所要数の連結用の凹所29が形成さ
れ、またその凹所29と対応して差し口21側のつば2
8と内周壁24とのコーナ部分にも同様の凹所29’が
形成される。両者の凹所29、29' にはそれぞれねじ
穴31、31' が設けられ(図2参照)、その凹所2
9、29' に嵌めた連結板32にボルト33を挿通して
螺合することにより先端躯体1と上部躯体2が結合一体
化される。上記の凹所29、29' 、連結板32及びボ
ルト33が連結固定部34(図1参照)を構成する。2
段目以降の上部躯体2相互間の結合部13の構造も上述
の場合と同一構成である。
周面には、後述のチャック39により把持するための補
強リング69が一体に設けられる。
入する沈設機35は、例えば図1及び図4に示すよう
に、地上に設置される固定フレーム36、揺動シリンダ
ー37、昇降ジャッキ38及びチャック39とから成
る。
ム41の一端相互をヒンジ42により連結し、他端相互
をボルト43により連結して環状となるようにしたもの
である。
に示すように、チャック39の外周面の接線の方向に平
行かつ反対向きに配置される。各揺動シリンダー37
は、固定フレーム36に対し、回動自在に固定され、ま
たピストンロッド44の先端がチャック39の中心対称
の2箇所の外周面で回動自在に取付けられる。
かつ反対向きに配置されるため、それらのピストンロッ
ド44を往復運動させることにより、チャック39をそ
の中心線のまわりに一定の回転角度をもった往復運動、
即ち揺動を生じさせることができる。
シリンダー37のピストンロッド44の取付け部の近傍
において上下方向に2本づつ配置される。これらの昇降
ジャッキ38は、固定フレーム36の上部に取付けられ
ると共に、そのピストンロッド45(図1参照)がチャ
ック39の取付け部40に取付けられ、チャック39を
昇降させる。
ジャッキ38に油圧を供給する油圧ユニット、バケット
46のクレーンの図示を省略している。
立坑用躯体及び沈設機35を用いて立坑を構築する工法
は、図5(a)〜(e)に示すように、まず、先端躯体
1を地盤表面に建込み、外部ホース13と供給パイプ4
とを接続し、また沈設機35のチャック39により先端
躯体1外周の補強リング69の部分を把持する。揺動シ
リンダー37及び昇降ジャッキ38を駆動して先端躯体
1の揺動・圧入を行うと同時にウォータジェットノズル
3から圧力水を噴射しつつ掘削を行う((a)図)。圧
入の途中で構造ジャッキ38のストローク限界に達する
と、圧入を一時的に停止してチャック39の位置を上方
に移動させる。
バケット46により先端躯体1内の土砂を排出する
((b)図)。次に、先端躯体1の上端に1段目の上部
躯体2を載せ、結合部30(図1、図2参照)により躯
体1、2相互を芯合わせしつつ結合一体化する。また、
これと同時に、供給パイプ4と供給ホース8とを接続部
12(図1、図2参照)において接続する。次いで、前
記と同様に沈設機35により上記の上部躯体2と先端躯
体1に対し揺動・圧入を加えつつウォータジェットノズ
ル3から圧力水を噴射させつつ圧入を行う((c)
図)。以下、排土を行い((d)図)、更に必要に応じ
て2段目以降の上部躯体2を接続して前記と同様の作業
を繰返えす。
を圧入・沈下させたのち、用途に応じて先端躯体1の底
部にコンクリートを打設したり、先端躯体1又は上部躯
体2のいずれかに接続用の横穴を設けるなどの作業を行
う。
は、沈設機35' が全周回転式のものである。この沈設
機35' は、固定ベース47上に複数台の昇降ジャッキ
48により昇降自在に可動ベース49を支持せしめ、そ
の可動ベース49に設けた所要径の支持穴51の内周縁
にその下方から歯車54のボス部50を回転自在に嵌合
支持させている。ボス部50の上面にチャック52が一
体化され、そのチャック52とボス部50とにより支持
穴51の内周縁を上下から挟持する。上記の歯車54に
噛み合うピニオン55が前記の可動ベース49に設けら
れ、その可動ベース49上のモータ56により該ピニオ
ン55を介して歯車54及びこれと一体のチャック52
を回転するようになっている。
弧状の固定部材60の両端部に一対の円弧状のチャック
アーム57、57をヒンジピン58、58により回動自
在に取付けたものであり、各チャックアーム57、57
の先端部相互をボルト59により締結することにより、
先端躯体1や上部躯体2の外周面に装着される。上記の
チャック52と歯車54は上記のヒンジピン58により
結合一体化される。
支持フレーム61が一定方向に走行自在に設けられ、そ
の支持フレーム61にロータリジョイント62の固定部
63が取付けられる。ロータリジョイント62の固定部
63には外部ホース13が接続される。ロータリジョイ
ント62の回転部64には前記の供給パイプ4或いは供
給ホース8の数と同じだけの分配ホース65が取付けら
れ、外部ホース13から供給された圧力水がロータリジ
ョイント62の内部で分配される。分配ホース65の下
端は接続部12を介して上部躯体2の供給ホース8又は
先端躯体1の供給パイプ4に着脱自在に接続される。上
記の支持フレーム61の両方の支持脚66は車輪67を
介して案内レール68上に載る。
用いて立坑を掘削する工法は、基本的には前述の場合と
同様であり、相違する点は、チャック52により先端躯
体1又は上部躯体2を把持し、モータ56を駆動して全
周回転を行うと共に、昇降ジャッキ48により可動ベー
ス49を下降させることにより回転と同時に圧入を行
う。圧力水は外部ホース13からロータリジョイント6
2を介して供給され、下端のウォータジェットノズル
(図示省略)から噴射される。
ジョイント62の回転部64にトルクを伝達するために
比較的剛性の高いホースを使用することが望ましい。
のロータリジョイント62の回転部64及びこれに接続
された分配ホース65を取り除き、支持フレーム61を
案内レール68に沿って移動させ躯体1、2上から退避
させて作業を行う。
5' を用いる場合はウォータジェットノズルの数を前記
実施形態のごとき揺動式の場合に比べ少なくすることが
できる。
体及びこれを用いた立坑構築工法は、立坑用躯体を揺動
又は回転させつつ圧入するだけでなく、ウォータジェッ
トによって地盤の掘削を伴うものであるから、難掘削地
層に遭遇しても、迅速かつ垂直に圧入することができ、
効率よく立坑を構築することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 コンクリート管でなる先端躯体の上部
に、これと同一径の1又は複数のコンクリート管でなる
上部躯体を着脱自在の結合部により同芯状に結合して成
り、上記の先端躯体の肉厚内に上下方向の供給通路を周
方向に所要の間隔をおいて所要数形成すると共に、その
下端にウォータジェットノズルを設け、上記の上部躯体
の内面に上記供給通路と対向した供給ホースを固定し、
上記の先端躯体の供給通路と、上部躯体の供給ホース相
互及び上部躯体が複数の場合はそれらの供給ホース相互
を着脱自在に接続するようにした立坑用躯体。 - 【請求項2】 上記の先端躯体の上部に1又は複数の上
部躯体を着脱自在に結合する結合部の構造は、下位の躯
体と上位の躯体の突き合わせ部の一方が受け口、他方が
差し口をなし、その突き合わせ端面に相互に嵌合する凹
部と凸部が形成され、更に上下の躯体相互の結合部が設
けられた構造である請求項1に記載の立坑用躯体。 - 【請求項3】 上記の受け口と差し口の嵌合面にシール
部材を装着してなる請求項1又は2に記載の立坑用躯
体。 - 【請求項4】 請求項1又は2に記載の立坑用躯体を用
い、その先端躯体を地表面の所定位置に建込み、沈設機
により該先端躯体をその中心線のまわりで揺動又は回転
させつつ圧入を行い、同時に高圧水をウォータジェット
ノズルから噴射して該先端躯体を圧入沈下せしめ、次い
でその内部土砂の排出を行ったのち、該先端躯体上に上
部躯体を結合すると共に、該先端躯体の供給通路に該上
部躯体の供給ホースを接続し、その後沈設機により上部
躯体及びこれと結合された先端躯体をこれらの中心線の
まわりで揺動又は回転させつつ圧入を行い、同時に高圧
水を上記供給ホースに供給して上記のウォータジェット
ノズルから噴射させて圧入沈下せしめ、次いで内部土砂
の排出を行い、以下立坑の深さに応じ、他の上部躯体を
結合して同様の作業を繰返えす立坑構築工法。
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JP09360086A JP3133287B2 (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | 立坑用躯体及び立坑構築工法 |
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CN109931067B (zh) * | 2018-11-27 | 2020-04-21 | 山东大学 | 一种纤维硅酸盐树脂复合止浆墙快速构筑方法 |
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1997
- 1997-12-26 JP JP09360086A patent/JP3133287B2/ja not_active Expired - Fee Related
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