JP3132975B2 - ベンザルコニウム系カチオン界面活性剤の製造方法 - Google Patents

ベンザルコニウム系カチオン界面活性剤の製造方法

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JP3132975B2
JP3132975B2 JP07069172A JP6917295A JP3132975B2 JP 3132975 B2 JP3132975 B2 JP 3132975B2 JP 07069172 A JP07069172 A JP 07069172A JP 6917295 A JP6917295 A JP 6917295A JP 3132975 B2 JP3132975 B2 JP 3132975B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はベンザルコニウム系カチ
オン界面活性剤の製造方法に関し、詳しくは匂いが良好
なベンザルコニウム系カチオン界面活性剤を製造する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ベンザ
ルコニウム系カチオン界面活性剤の中で長鎖のアルキル
基を有するものはヘアーリンスの基剤として有用であ
り、毛髪に柔軟性、すべり性、帯電防止性を付与するこ
とができることから広く用いられている。また、短いア
ルキル基を有するものは非常に優れた殺菌性を有してい
ることが知られており、香粧品、家庭品用途で広くその
殺菌力を利用した応用が検討されつつある。
【0003】これらベンザルコニウム系カチオン界面活
性剤を用いた商品は、通常、消費者の嗜好に合わせて各
種の香料により賦香されるため、ベンザルコニウム系カ
チオン界面活性剤水溶液は無臭もしくは限りなく無臭に
近い僅かな匂いのものであることが強く望まれている。
特に、殺菌効果に優れる短いアルキル基を有するベンザ
ルコニウム系カチオン界面活性剤は長鎖アルキル基を有
するものに比べて匂いが悪く、その匂いの改良が強く望
まれている。
【0004】ベンザルコニウム系カチオン界面活性剤は
通常3級アミンとベンジルハライドを直接もしくは溶媒
の存在下で反応させることによって製造される。3級ア
ミンとベンジルハライドの反応はアミンを過剰に用いる
と工業的に容易に除去し得ないアミンが製品中に残存し
匂いを悪化させるため、一般的にはベンジルハライドを
僅かに過剰に用いた系での反応が行われている。たとえ
ベンジルハライドを大過剰に用いても僅かのアミンは残
存することが知られているが、これはある一定量以下で
あれば匂いに悪影響を及ぼすことはないとされている。
そこで問題となるのはベンジルハライド及びそれから副
生する不純物であり、これらが匂いを悪化させる最大の
原因であると考えられている。
【0005】従来、これらの不純物を除去し匂いを改善
する方法としては、反応後、水蒸気蒸留、吸着剤に
よる吸着処理、再結晶、及び水素化ホウ素ナトリウ
ムの様な還元剤による処理が知られている。しかし、
〜の方法では経日により臭気が悪化する点が問題であ
り、またの方法で完全に臭気を除こうとした場合、多
大な時間が必要となり生産性の点から不適当であった
り、、の方法では収率が低下し工業上製造工程が煩
雑になるといった問題点がある。の方法は〜の方
法に比べると匂いの除去については効果的であるが、
の方法のみで匂いを抑えるには大量の還元剤が必要であ
り、大量の還元剤を使用した場合、還元剤が残存し製品
に配合した際に色素の脱色が起こってしまうといった問
題点があるなど、これまで有効な脱臭方法は見いだされ
ていなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる状
況において鋭意検討を行った結果、原料3級アミンを還
元剤で処理した後、ベンジルハライドで4級化し、蒸留
により低沸分を留去するか、あるいは3級アミンとベン
ジルハライドを、還元剤、酸化防止剤またはこれらの混
合物の存在下で反応させた後、蒸留により低沸分を留去
することにより匂いの優れたベンザルコニウム系カチオ
ン界面活性剤が得られることを見出し、本発明を完成し
た。すなわち、本発明は、一般式(1)
【0007】
【化5】
【0008】(式中、R1は炭素数6〜22の直鎖または分
岐のアルキル基、アルケニル基あるいはアルキルフェニ
ル基を示し、R2およびR3は同一または異なって炭素数1
〜18の直鎖または分岐のアルキル基を示す。)で表され
る3級アミンを、還元剤で処理した後、水中で、一般式
(2)
【0009】
【化6】
【0010】(式中、 Xはハロゲンを示す。)で表さ
れるベンジルハライドと反応させ、次いでスチームまた
は水をベンザルコニウム系カチオン界面活性剤に対して
10〜 500重量%用いた蒸留により低沸分を留去すること
を特徴とする、一般式(3)
【0011】
【化7】
【0012】(式中、R1, R2, R3および Xは前記の意味
を示す。)で表されるベンザルコニウム系カチオン界面
活性剤の製造方法を提供するものである。
【0013】また、本発明は、水中で、一般式(1) で表
される3級アミンと一般式(2) で表されるベンジルハラ
イドとを、還元剤、酸化防止剤またはこれらの混合物の
存在下で反応させ、次いでスチームまたは水をベンザル
コニウム系カチオン界面活性剤に対して10〜 500重量%
用いた蒸留により低沸分を留去することを特徴とする、
一般式(3) で表されるベンザルコニウム系カチオン界面
活性剤の製造方法を提供するものである。
【0014】本発明において用いられる一般式(1) で表
される3級アミンとしては、ジメチルヘキシルアミン、
ジメチルオクチルアミン、ジメチルデシルアミン、ジメ
チルドデシルアミン、ジメチルテトラデシルアミン、ジ
メチルヘキサデシルアミン、ジメチルオクタデシルアミ
ン、ジメチルオクタデセニルアミン、ジメチルデセニル
アミン、ジメチルドデセニルアミン、ジメチルテトラデ
セニルアミン、ジメチルヘキサデセニルアミン、ジメチ
ルオレイルアミン、ジエチルヘキシルアミン、ジエチル
オクチルアミン、ジエチルデシルアミン、ジエチルドデ
シルアミン、ジエチルテトラデシルアミン、ジエチルヘ
キサデシルアミン、ジエチルオクタデシルアミン、N−
メチル−N−ヘキサデシル−オクタデシルアミン等が挙
げられるが、R1が炭素数6〜10、特に炭素数8の直鎖ま
たは分岐のアルキル基で、R2およびR3がメチル基のもの
が好ましい。
【0015】本発明で用いられる還元剤としては、具体
的には、水素、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、チ
オ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、水素化ホウ素
塩、水素化アルミニウム塩等が挙げられるが、一般式
(5) M(BH4)x (5) (式中、 Mはアルカリ金属、Ca、Znまたは(CH3)4N であ
り、 Mがアルカリ金属または(CH3)4N の時 xは1、 Mが
CaまたはZnの時 xは2である。)で表される水素化ホウ
素塩が好ましい。一般式(5) で表される水素化ホウ素塩
としては、具体的には、水素化ホウ素リチウム、水素化
ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ
素テトラメチルアンモニウム、水素化ホウ素カルシウム
あるいは水素化ホウ素亜鉛等が挙げられるが、水素化ホ
ウ素ナトリウムが特に望ましい。還元剤は粉末のまま、
あるいは水溶液またはアルカリ水溶液の形態で添加され
る。
【0016】また、本発明で用いられる酸化防止剤とし
ては、具体的には、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナ
トリウム、アスコルビン酸ステアリン酸エステル、エリ
ソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、エチレンジア
ミン四酢酸カルシウム二ナトリウム、エチレンジアミン
四酢酸二ナトリウム、グアヤク脂、クエン酸イソプロピ
ル、ジブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール、ノ
ルジヒドログアヤレチック酸、ブチルヒドロキシアニソ
ール、没食子酸プロピル等が挙げられる。これらの中
で、ジブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール、ブ
チルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル等のフェ
ノール環を有する化合物が好ましい。
【0017】また、本発明に用いられる一般式(2) で表
されるベンジルハライドとしては、ベンジルクロライ
ド、ベンジルブロミド等が挙げられるが、ベンジルクロ
ライドが好ましい。また本発明の方法で得られる一般式
(3) で表されるベンザルコニウム系カチオン界面活性剤
としては、次の一般式(4) で表される化合物が好まし
い。
【0018】
【化8】
【0019】(式中、R4は炭素数6〜10の直鎖または分
岐のアルキル基を示し、 Xは前記の意味を示す。) 本発明において、一般式(1) で表される3級アミンを還
元剤で処理する場合、還元剤の添加量は3級アミンに対
して 0.001〜5重量%が好ましく、0.01〜2重量%が更
に好ましい。また還元剤の処理温度は0〜 200℃が好ま
しく、20〜80℃が更に好ましい。還元剤の添加は一括添
加でも分割添加でも良く、還元剤を添加した後、攪拌ま
たは熟成を10分間以上、好ましくは30分間以上行う。
【0020】また、還元剤、酸化防止剤またはこれらの
混合物の存在下で、一般式(1) で表される3級アミンと
一般式(2) で表されるベンジルハライドを反応させる場
合、還元剤、酸化防止剤またはこれらの混合物の添加量
は3級アミンに対して 0.001〜5重量%が好まし
く、0.01〜2重量%が更に好ましい。還元剤、酸化
防止剤またはこれらの混合物の添加は一括添加でも分割
添加でも良い。さらに原料3級アミンの還元剤処理と組
み合わせても良く、このような組み合わせにより、さら
に脱臭効果が向上する。
【0021】上記一般式(1) で表される3級アミンと一
般式(2) で表されるベンジルハライドとの4級化反応の
反応温度は0〜100 ℃、好ましくは5〜80℃、更に好ま
しくは15〜65℃である。ベンジルハライドは3級アミン
1モルに対して 1.005〜1.3モル、好ましくは 1.007〜
1.15モル、更に好ましくは 1.009〜1.11モル用い、3級
アミンと水の懸濁液中にベンジルハライドを滴下する。
滴下時間は 0.5〜2時間が好ましく、滴下が 0.5時間よ
りも早い場合は滴下終了後しばらくして一時に反応が起
こり反応温度が制御できず、2時間以上では生産性が低
下することから好ましくない。初期に3級アミンと共に
仕込んでおく水は、反応終了物としてベンザルコニウム
系カチオン界面活性剤が50〜80重量%の濃度になるよう
に使用することが好ましい。濃度が50重量%未満では生
産性が低下し、80重量%を超えると副反応が多く匂いが
悪くなるため好ましくない。4級化反応の熟成時間は、
残アミン価が1.5KOHmg/g以下になるまでの時間、すな
わち1〜10時間が好ましく、3〜5時間が更に好まし
い。反応時に系内のpHが低下しpH7以下になると反応率
が低下して、匂いの原因となるベンジルハライドが大量
に残存することから、pH7以上、好ましくはpH8以上に
なるようpH調整を行うかもしくはNa2CO3等の緩衝剤を用
いることが好ましい。また、3級アミンの還元剤処理や
4級化反応を行う際、系内を窒素雰囲気下で行うと、匂
いの改善がより効果的である。
【0022】4級化反応終了後、蒸留を行うが、蒸留は
スチームもしくは水を導入しながらの水蒸気蒸留(以下
スチーミングと称する)もしくは単蒸留(以下トッピン
グと称する)のいずれでもよい。このスチーミングもし
くはトッピングは、温度40〜100 ℃、好ましくは50〜80
℃で、圧力0.01〜760mmHg 、好ましくは50〜200mmHgで
スチームもしくは水を導入しながら操作中留分と導入し
たスチームもしくは水の量が同じになるよう調整し系内
の濃度を一定に保つか、もしくはある一定量の水を仕込
んだ後、ベンザルコニウム系カチオン界面活性剤の濃度
が50〜80重量%になるように水を留去させる方法で行
う。導入するスチームもしくは水の量はベンザルコニウ
ム系カチオン界面活性剤に対して10〜500 重量%、好ま
しくは 100〜300 重量%である。10重量%未満では、充
分な匂いの改善はみられず、 500重量%を超えると生産
性が低下し好ましくない。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば極めて容易にかつ工業的
に問題なく匂いの良いベンザルコニウム系カチオン界面
活性剤が得られ、香粧品、家庭品用途の基剤として非常
に好ましいものとなる。その結果、少量の香料で賦香を
行うことができるなどの効果がある。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、
例中の%は特記しない限り重量基準である。
【0025】比較例1 ジメチルオクチルアミン(MW=160.35 商品名:ファー
ミンDMO8P) 320.7g(2.0モル) と水224.24gを1リット
ルの4つ口フラスコに仕込み室温で攪拌しながらベンジ
ルクロライド(MW=126.59) 255.7g (2.02モル) を1
時間かけて滴下した。その後系内のpHを8〜9に調整し
ながら5時間熟成した。このようにして得られたジメチ
ルオクチルベンザルコニウム塩の分析値は表1に示す通
りであった。尚、表1中の分析値は下記の方法により測
定したものである。 有効分:カチオン%(日局法) 水分:カールフィッシャー法 残アミン価:HCl 滴定法 ベンジルクロライド:HPLC
【0026】
【表1】
【0027】比較例2 ジメチルオクチルアミン(MW=160.35 商品名:ファ
ーミンDMO8P) 320.7g(2.0モル) と水224.24gを1リッ
トルの4つ口フラスコに仕込み室温で攪拌しながらベン
ジルクロライド(MW=126.59) 255.7g (2.02モル) を
1時間かけて滴下した。その後系内のpHを8〜9に調整
しながら5時間熟成し、得られた70%の水溶液にスチー
ムを吹き込みながら60℃、 100mmHgで低沸分を留去させ
た。スチームの量は1792.2g(ベンザルコニウム系カチ
オン界面活性剤に対し 300%)であった。このとき系内
の濃度を一定となるよう留分とスチームの量は同じにし
た。このようにして得られたジメチルオクチルベンザル
コニウム塩を比較例1と同様に分析した結果、分析値は
表2に示す通りであった。
【0028】
【表2】
【0029】比較例3 ジメチルオクチルアミン(MW=160.35 商品名:ファー
ミンDMO8P) 320.7g(2.0モル) と水224.24gを1リット
ルの4つ口フラスコに仕込み室温で攪拌しながらベンジ
ルクロライド(MW=126.59) 255.7g (2.02モル) を1
時間かけて滴下した。その後系内のpHを8〜9に調整し
ながら5時間熟成し、得られた70%の水溶液にスチーム
を吹き込みながら60℃、 100mmHgで低沸分を留去させ
た。スチームの量は 864.6g(ベンザルコニウム系カチ
オン界面活性剤に対し 150%) であった。このとき系内
の濃度を一定となるよう留分とスチームの量は同じにし
た。このようにして得られたジメチルオクチルベンザル
コニウム塩を比較例1と同様に分析した結果、分析値は
表3に示す通りであった。
【0030】
【表3】
【0031】比較例4 ジメチルオクチルアミン(MW=160.35 商品名:ファー
ミンDMO8P) 320.7g(2.0モル) と水224.24gを1リット
ルの4つ口フラスコに仕込み室温で攪拌しながらベンジ
ルクロライド(MW=126.59) 255.7g (2.02モル) を1
時間かけて滴下した。その後系内のpHを8〜9に調整し
ながら5時間熟成し、得られた70%の水溶液にスチーム
を吹き込みながら60℃、 100mmHgで低沸分を留去させ
た。スチームの量は28.8g(ベンザルコニウム系カチオ
ン界面活性剤に対し5%) であった。このとき系内の濃
度を一定となるよう留分とスチームの量は同じにした。
このようにして得られたジメチルオクチルベンザルコニ
ウム塩を比較例1と同様に分析した結果、分析値は表4
に示す通りであった。
【0032】
【表4】
【0033】比較例5 ジメチルオクチルアミン(MW=160.35 商品名:ファー
ミンDMO8P) 320.7g(2.0モル) と水224.24gを1リット
ルの4つ口フラスコに仕込み室温で攪拌しながらベンジ
ルクロライド(MW=126.59) 255.7g (2.02モル) を1
時間かけて滴下した。その後系内のpHを8〜9に調整し
ながら5時間熟成し、得られた70%の水溶液に水を滴下
しながら60℃、 100mmHgで低沸分を留去させた。水の量
は1792.2g(ベンザルコニウム系カチオン界面活性剤に
対し 300%)であった。このとき系内の濃度を一定とな
るよう留分と水の量は同じにした。このようにして得ら
れたジメチルオクチルベンザルコニウム塩を比較例1と
同様に分析した結果、分析値は表5に示す通りであっ
た。
【0034】
【表5】
【0035】比較例6 ジメチルオクチルアミン(MW=160.35 商品名:ファー
ミンDMO8P) 320.7g(2.0モル) と水素化ホウ素ナトリウ
ム0.32gを1リットルの4つ口フラスコに仕込み、30℃
で2時間攪拌した後、水224.24gを加え、攪拌しながら
ベンジルクロライド(MW=126.59)255.7g (2.02モル)
を1時間かけて滴下した。その後pHを8〜9に調整しな
がら60℃で5時間熟成した。このようにして得られたジ
メチルオクチルベンザルコニウム塩を比較例1と同様に
分析した結果、分析値は表6に示す通りであった。
【0036】
【表6】
【0037】比較例7 ジメチルオクチルアミン(MW=160.35 商品名:ファー
ミンDMO8P) 320.7g(2.0モル) 、ジブチルヒドロキシト
ルエン0.32gと水224.24gを1リットルの4つ口フラス
コに仕込み、室温で攪拌しながらベンジルクロライド
(MW=126.59)255.7g (2.02モル)を1時間かけて滴下
した。その後pHを8〜9に調整しながら60℃で5時間熟
成した。このようにして得られたジメチルオクチルベン
ザルコニウム塩を比較例1と同様に分析した結果、分析
値は表7に示す通りであった。
【0038】
【表7】
【0039】比較例8 ジブチルヒドロキシトルエンの代わりに水素化ホウ素ナ
トリウムを用いた他は比較例7と同じ操作を行った。こ
のようにして得られたジメチルオクチルベンザルコニウ
ム塩を比較例1と同様に分析した結果、分析値は表8に
示す通りであった。
【0040】
【表8】
【0041】比較例9 ジメチルオクチルアミン(MW=160.35 商品名:ファー
ミンDMO8P) 320.7g(2.0モル) と水素化ホウ素ナトリウ
ム0.32gを1リットルの4つ口フラスコに仕込み、30℃
で2時間攪拌した後、水224.24gを1リットルの4つ口
フラスコに仕込み、室温で攪拌しながらベンジルクロラ
イド(MW=126.59)255.7g (2.02モル)を1時間かけて
滴下した。その後pHを8〜9に調整しながら60℃で5時
間熟成し、得られた70%の水溶液にスチームを吹き込み
ながら、60℃、100mmHg で低沸分を留去させた。スチー
ムの量は28.8g(ベンザルコニウム系カチオン界面活性
剤に対し5%) であった。このとき系内の濃度を一定と
なるよう留分とスチームの量は同じにした。このように
して得られたジメチルオクチルベンザルコニウム塩を比
較例1と同様に分析した結果、分析値は表9に示す通り
であった。
【0042】
【表9】
【0043】実施例1 ジメチルオクチルアミン(MW=160.35 商品名:ファー
ミンDMO8P) 320.7g(2.0モル) と水素化ホウ素ナトリウ
ム0.32gを1リットルの4つ口フラスコに仕込み、50℃
で2時間攪拌した後、水224.24gを1リットルの4つ口
フラスコに仕込み、室温で攪拌しながらベンジルクロラ
イド(MW=126.59)255.7g (2.02モル)を1時間かけて
滴下した。その後pHを8〜9に調整しながら60℃で5時
間熟成し、得られた70%の水溶液にスチームを吹き込み
ながら、60℃、100mmHg で低沸分を留去させた。スチー
ムの量は1792.2g(ベンザルコニウム系カチオン界面活
性剤に対し 300%)であった。このとき系内の濃度を一
定となるよう留分とスチームの量は同じにした。このよ
うにして得られたジメチルオクチルベンザルコニウム塩
を比較例1と同様に分析した結果、分析値は表10に示
す通りであった。
【0044】
【表10】
【0045】実施例2 ジメチルオクチルアミン(MW=160.35 商品名:ファー
ミンDMO8P) 320.7g(2.0モル) と、ジブチルヒドロキシ
トルエン0.32gと水224.24gを1リットルの4つ口フラ
スコに仕込み、室温で攪拌しながらベンジルクロライド
(MW=126.59)255.7g (2.02モル) を1時間かけて滴下
した。その後pHを8〜9に調整しながら60℃で5時間熟
成し、得られた70%の水溶液にスチームを吹き込みなが
ら、60℃、100mmHg で低沸分を留去させた。スチームの
量は1792.2g(ベンザルコニウム系カチオン界面活性剤
に対し 300%)であった。このとき系内の濃度を一定と
なるよう留分とスチームの量は同じにした。このように
して得られたジメチルオクチルベンザルコニウム塩を比
較例1と同様に分析した結果、分析値は表11に示す通
りであった。
【0046】
【表11】
【0047】実施例3 ジブチルヒドロキシトルエンの代わりにブチルヒドロキ
シアニソールを用いた他は実施例2と同じ操作を行っ
た。このようにして得られたジメチルオクチルベンザル
コニウム塩を比較例1と同様に分析した結果、分析値は
表12に示す通りであった。
【0048】
【表12】
【0049】実施例4 ジブチルヒドロキシトルエンの代わりにトコフェロール
を用いた他は実施例2と同じ操作を行った。このように
して得られたジメチルオクチルベンザルコニウム塩を比
較例1と同様に分析した結果、分析値は表13に示す通
りであった。
【0050】
【表13】
【0051】実施例5 ジメチルオクチルアミン(MW=160.35 商品名:ファー
ミンDMO8P) 320.7g(2.0モル) と水素化ホウ素ナトリウ
ム0.32gを1リットルの4つ口フラスコに仕込み、50℃
で2時間攪拌した後、ジブチルヒドロキシトルエン0.32
gと水224.24gを1リットルの4つ口フラスコに仕込
み、室温で攪拌しながらベンジルクロライド(MW=126.
59)255.7g (2.02モル) を1時間かけて滴下した。その
後pHを8〜9に調整しながら60℃で5時間熟成し、得ら
れた70%の水溶液にスチームを吹き込みながら、60℃、
100mmHg で低沸分を留去させた。スチームの量は1792.2
g(ベンザルコニウム系カチオン界面活性剤に対し 300
%)であった。このとき系内の濃度を一定となるよう留
分とスチームの量は同じにした。このようにして得られ
たジメチルオクチルベンザルコニウム塩を比較例1と同
様に分析した結果、分析値は表14に示す通りであっ
た。
【0052】
【表14】
【0053】実施例6 ジブチルヒドロキシトルエンの代わりに水素化ホウ素ナ
トリウムを用いた他は実施例5と同じ操作を行った。こ
のようにして得られたジメチルオクチルベンザルコニウ
ム塩を比較例1と同様に分析した結果、分析値は表15
に示す通りであった。
【0054】
【表15】
【0055】実施例7 ジメチルオクチルアミン(MW=160.35 商品名:ファー
ミンDMO8P) 320.7g(2.0モル) と水素化ホウ素ナトリウ
ム0.32gを1リットルの4つ口フラスコに仕込み、50℃
で2時間攪拌した後、水224.24gを1リットルの4つ口
フラスコに仕込み、室温で攪拌しながらベンジルクロラ
イド(MW=126.59)255.7g (2.02モル)を1時間かけて
滴下した。その後pHを8〜9に調整しながら60℃で5時
間熟成し、得られた70%の水溶液に水を滴下しながら、
60℃、100mmHg で低沸分を留去させた。水の量は1792.2
g(ベンザルコニウム系カチオン界面活性剤に対し 300
%)であった。このとき系内の濃度を一定となるよう留
分と水の量は同じにした。このようにして得られたジメ
チルオクチルベンザルコニウム塩を比較例1と同様に分
析した結果、分析値は表16に示す通りであった。
【0056】
【表16】
【0057】実施例8 スチームの量をベンザルコニウム系カチオン界面活性剤
に対し 150%とする他は実施例1と同じ操作を行った。
このようにして得られたジメチルオクチルベンザルコニ
ウム塩を比較例1と同様に分析した結果、分析値は表1
7に示す通りであった。
【0058】
【表17】
【0059】実施例1〜8及び比較例1〜9で得られた
ジメチルオクチルベンザルコニウム塩の1%水溶液での
匂いについて下記の基準で評価した。結果を表18に示
す。 ・匂い評価: ◎ 全く特異臭なし ○ 特異臭なし ○〜○△ 僅かに特異臭あり ○△ やや特異臭あり △ 特異臭大 × 特異臭極めて大 尚、製品として使用可能なレベルは○〜○△以上であ
る。
【0060】
【表18】
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−95907(JP,A) 技術資料(日曹ベントロン社)「SB Hによる有機化学製品の精製」第1〜2 頁 化学工業会社録1994,第1048頁 日本公定書協会編 化粧品原料基準第 二版注解▲I▼,第187〜189頁(1984) 薬事日報社 化学大辞典3(共立出版社),第939 頁(1963) 改定二版 油脂化学便覧,日本油化学 協会編,第511〜518頁,丸善社(1971) 化学大辞典5(共立出版社),第960 頁(1963) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 211/63 C07C 209/12

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1は炭素数6〜22の直鎖または分岐のアルキル
    基、アルケニル基あるいはアルキルフェニル基を示し、
    R2およびR3は同一または異なって炭素数1〜18の直鎖ま
    たは分岐のアルキル基を示す。)で表される3級アミン
    を、還元剤で処理した後、水中で、一般式(2) 【化2】 (式中、 Xはハロゲンを示す。)で表されるベンジルハ
    ライドと反応させ、次いでスチームまたは水をベンザル
    コニウム系カチオン界面活性剤に対して10〜 500重量%
    用いた蒸留により低沸分を留去することを特徴とする、
    一般式(3) 【化3】 (式中、R1, R2, R3および Xは前記の意味を示す。)で
    表されるベンザルコニウム系カチオン界面活性剤の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 水中で、請求項1記載の一般式(1) で表
    される3級アミンと請求項1記載の一般式(2) で表され
    るベンジルハライドとを、還元剤、酸化防止剤またはこ
    れらの混合物の存在下で反応させ、次いでスチームまた
    は水をベンザルコニウム系カチオン界面活性剤に対して
    10〜 500重量%用いた蒸留により低沸分を留去すること
    を特徴とする、請求項1記載の一般式(3) で表されるベ
    ンザルコニウム系カチオン界面活性剤の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(3) で表されるベンザルコニウム
    系カチオン界面活性剤が、一般式(4) 【化4】 (式中、R4は炭素数6〜10の直鎖または分岐のアルキル
    基を示し、 Xは前記の意味を示す。)で表される化合物
    である請求項1または2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 還元剤が、一般式(5) M(BH4)x (5) (式中、 Mはアルカリ金属、Ca、Znまたは(CH3)4N であ
    り、 Mがアルカリ金属または(CH3)4N の時 xは1、 Mが
    CaまたはZnの時 xは2である。)で表される水素化ホウ
    素塩である請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 酸化防止剤が、フェノール環を有する化
    合物である請求項2〜4のいずれか一項に記載の製造方
    法。
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