JP3132915B2 - 二酸化炭素によるポリカーボネートの分離方法 - Google Patents

二酸化炭素によるポリカーボネートの分離方法

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JP3132915B2 JP04260533A JP26053392A JP3132915B2 JP 3132915 B2 JP3132915 B2 JP 3132915B2 JP 04260533 A JP04260533 A JP 04260533A JP 26053392 A JP26053392 A JP 26053392A JP 3132915 B2 JP3132915 B2 JP 3132915B2
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バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト
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    • C08J3/12Powdering or granulating
    • C08J3/14Powdering or granulating by precipitation from solutions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】ドイツ特許願P4 118 230.8号
には、温度30〜280℃、圧力118〜1000バー
ルにおいて二酸化炭素を含む流体を加えて重合体を溶媒
から分離する方法において、溶媒中の重合体濃度が5〜
80重量%であり、二酸化炭素を含む流体が少なくとも
50重量%の二酸化炭素から成っている方法が記載され
ている。
【0002】重合体をその溶媒から分離する他の方法、
例えば米国特許第4,634,761号、ヨーロッパ特
許第334 314−A2号、ドイツ特許第3 840
293号、特許第01 163730−A2号、並び
に「化学工学論文集15(3)巻、1989年号、67
3〜675頁記載のヤマモト・コウジ(Yamamot
o Koji)等の論文と比較すると、ドイツ特許願P
4 118 230.8号記載の方法は大量の溶媒を迅
速且つ容易にに除去し、生成物に最低限度の熱しかかけ
る必要がないという利点をもっている。
【0003】ドイツ特許願P4 117 751.7号
に従えば、ポリカーボネートに対し特殊な手段を講じ、
粉末化に関しドイツ特許願P4 118 230.8号
記載の方法が改善されている。
【0004】このドイツ特許願においては、温度30〜
80℃においてポリカーボネートを塩化メチレンから粉
末の形で分離し、残留溶媒含量を5重量%よりも少なく
する方法において、 (a)ポリカーボネート溶液の全重量に関し、10〜4
0重量%のポリカーボネートを含む塩化メチレン溶液か
ら出発し、 (b)先ず二酸化炭素を含む流体を、典型的には圧力1
0〜50バール、温度30〜50℃においてポリカーボ
ネート/塩化メチレン/二酸化炭素系がゲル化しないよ
うな条件下において混入し、 (c)加圧下においてポリカーボネート、塩化メチレン
および二酸化炭素含有流体を含むこの溶液を、二成分ノ
ズルの中で圧力50〜300バール、好ましくは圧力7
0〜200バール、温度40〜80℃、好ましくは45
〜60℃においてさらに多量の二酸化炭素含有流体と混
合し、 (d)工程(b)と(c)との間において滞在時間を少
なくとも0.1秒にし、 (e)二酸化炭素含有流体の導入を、一般に、工程
(b)においてポリカーボネートがゲル化も沈澱もせ
ず、また工程(c)においてポリカーボネート/塩化メ
チレン/二酸化炭素系がゲル生成範囲にあり、該三相
系からポリカーボネートが固体粒子の形で迅速に沈澱す
るようにして行ない、 (f)随時圧縮機/凝縮系において塩化メチレンおよび
二酸化炭素を実質的に分離し、二酸化炭素を分離工程に
循環させることを特徴とする方法が記載されている。
【0005】本発明は上記の二つの特許願記載の方法に
適用できる方法を出発点とした特殊な方法に関する。本
発明方法は正確には沈澱法であり、製造工程の最初にお
いて制御不可能な沈澱が起って使用する装置が詰まるの
を防ぐのに極めて重要である。本発明方法によればCO
2を用いて塩化メチレンからポリカーボネートを分離す
る方法において初期相を最適化することができる。
【0006】本発明においては、CO2含有流体と重合
体溶液を連続的に一緒にする二成分ノズル中で大過剰の
CO2を用いて始動を行い、次いでポリカーボネート/
塩化メチレン/CO2流体系をポリカーボネート/塩化
メチレン/CO2の相図のゲル生成範囲を通してCO2
通過量をCO2対有機溶液の比が4:1〜2:1になる
まで減少させることにより上記分離法の使用寿命を改善
し得ることが見出だされた。
【0007】本発明は(a)ポリカーボネート溶液の全
重量に関し、10〜40重量%のポリカーボネートを含
む塩化メチレン溶液から出発し、 (b)随時二酸化炭素を含む流体を、圧力10〜50バ
ール、温度30〜50℃においてポリカーボネート/塩
化メチレン/二酸化炭素系がゲル化しないような条件下
において混入し、 (c)加圧下においてポリカーボネート、塩化メチレン
および二酸化炭素含有流体を含むこの溶液を、二成分ノ
ズルの中で圧力50〜300バール、好ましくは圧力7
0〜200バール、温度40〜80℃、好ましくは45
〜60℃においてさらに多量の二酸化炭素含有流体と混
合し、 (d)工程(b)と(c)との間において滞在時間を少
なくとも0.1秒にし、 (e)二酸化炭素含有流体の導入を、一般に、工程
(b)においてポリカーボネートがゲル化も沈澱もせ
ず、また工程(c)においてポリカーボネート/塩化メ
チレン/二酸化炭素系がゲル生成範囲にあり、該三相
系からポリカーボネートが固体粒子の形で迅速に沈澱す
るようにして行なって、ポリカーボネートを二酸化炭素
含有流体中で沈澱させることにより塩化メチレンから
ポリカーボネートを分離する方法において、 (f)重合体溶液1重量部当たり少なくとも7〜15重
量部の二酸化炭素含有流体の過剰のCO2下において始
動を行い、 (g)1〜5分以内にCO2の過剰度をポリカーボネー
ト溶液1重量部当たり4:1〜2:1に減少させ、 (h)この間ポリカーボネート/塩化メチレン/CO2
流体系がポリカーボネート/塩化メチレン/CO2流体
の相図のゲル生成範囲を通るようにすることを特徴とす
る方法に関する。
【0008】二酸化炭素を含有する適当な流体は、該流
体の全重量に関し純二酸化炭素を少なくとも50重量
%、好ましくは少なくとも80重量%含んでいる。
【0009】適当なポリカーボネートは分子量、溶液粘
度、分子量分布および均一度が公知範囲内にある任意の
熱可塑性脂肪族ポリカーボネートである。唯一の重要な
条件は使用するポリカーボネートが使用温度において塩
化メチレンに溶解しなければならないことである。好適
なポリカーボネートはジフェノールをベースにした芳香
族ポリカーボネート、例えば米国特許第3,028,3
65号、同第2,999,835号、同第3,148,
172号、同第3,275,601号、同第2,99
1,273号、同第3,271,367号、同第3,9
62,782号、同第2,970,131号および同
2,999,846号、ドイツ特許公開明細書第1 5
70 703号、同第2 063 052号、同第2
110 956号に記載された型ものである。特に好適
なポリカーボネートは使用するジフェノールの全重量
(=100モル%)に関し4,4’−ジヒドロキシジフ
ェニル、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−
プロパンおよび2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4
−ヒドロキシフェニル)−プロパンのようなジフェノー
ルを少なくとも5モル%含むものである。これらの共重
合体はブロック共重合体または統計的な共重合体である
ことができ、また分岐していることもできる。
【0010】ポリカーボネートは一般に分子量が15,
000g/モル〜200,000g/モル(ゲル透過ク
ロマトグラフ法を用いて決定した重量平均分子量)であ
る。好適な分子量は18,000〜45,000g/モ
ルの範囲である。
【0011】二酸化炭素と共に二酸化炭素含有流体をつ
くる他の成分はポリカーボネートおよび塩化メチレンの
いずれに対しても害にならない任意の他の成分であるこ
とができる。この目的に対しポリカーボネート中で外部
からの影響に対する安定剤として作用する成分(紫外線
安定剤、耐候剤等)を用いることもできる。
【0012】混合には二成分ノズルを使用する。使用す
る二成分ノズルは低粘度の二酸化炭素含有流体を比較的
高粘度の塩化メチレン/流体/ポリカーボネート系と完
全に混合し、良好な混合条件下におけるノズル中の滞在
時間が少なくとも1/30秒にするような成分が好まし
い。
【0013】沈澱したポリカーボネートは塩化メチレン
および二酸化炭素含有流体と共に容器中で膨張する。ノ
ズルおよび膨張容器の配置は、膨張容器中で沈澱する前
に、少なくとも1/10秒の間粉末が飛散するように選
ぶことが有利である。次いでこの粉末を処理して粒状物
にし、緻密化することもできる。
【0014】工程を始動させる場合、ポリカーボネート
/塩化メチレン1重量部当たり7〜15重量部、好まし
くは7〜10重量部、特に好ましくは8〜10重量部過
剰に流体を使用する。始動した最初の数分間、使用する
CO2流体は比較的高度に汚染されている(例えば流体
の全重量に関し僅かに50〜60重量%の純二酸化炭素
しか含まず、他の成分は例えば他の不活性気体である
か、または工程に固有の不純物である)。一般に3〜1
0分後に流体の量を重合体溶液1重量部当たり1〜10
分に亙って流体が2〜4重量部過剰になるまで連続的に
減少させる。この点に関し、圧力を60〜150バール
から80〜200バールに、温度を流体導入時の70〜
100℃から90〜130℃に上げることが有利であ
る。
【0015】流体は縮合/圧縮系を介して工程に戻され
る。
【0016】
【実施例】
実施例の一般的方法 相対粘度(重合体5gを1000gの塩化メチレンに溶
解して25℃で測定)が1.28の2,2−ビス−(4
−ヒドロキシフェニル)−プロパン(=ビスフェノール
A)[マクロロン(Makrolon)2805]を塩
化メチレン4300gに溶解する。この重合体溶液を5
0℃において50リットルのオートクレーブに入れ、こ
の中に一定の系圧力が生じるまで激しく撹拌しながら二
酸化炭素を導入する。次いでこの溶液を、スピンナーお
よび多量の二酸化炭素および重合体溶液に対する入口を
備えた円錐状の混合ノズルの中で多量の二酸化炭素と混
合する。重合体溶液および二酸化炭素をノズルに導入す
る速度を調節する。ノズルの後方には100リットルの
膨張容器があり、この中で沈澱するポリカーボネートは
塩化メチレンおよび二酸化炭素と共に撹乱条件下に置か
れる。工程の始動時において下記の工程パラメータを変
化させた。
【0017】− 貯蔵タンク中の系の圧力 − 単位時間当たりの重合体溶液の流入容積 − 単位時間当たりの二酸化炭素の流入容積 すべての試験において、良好な比較を行うために、ノズ
ルの前のCO2の圧力を70バール、CO2の温度を10
0℃にした。ポリカーボネート溶液は14%溶液であ
り、その温度は25℃であった。膨張容積中の大体の温
度は60℃であった。
【0018】この分離工程の始動時の挙動(ノズルが詰
まる傾向)を目で見て評価した。
【0019】下記の表に得られた個々の結果を示す。3
分間に亙って初期流入容積を連続的に最終流入容積まで
減少させた。
【0020】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ギユンター・バイマンス ドイツ連邦共和国デー5090レーフエルク ーゼン3・ケルナーシユトラーセ5 (72)発明者 ユルゲン・キルシユ ドイツ連邦共和国デー5090レーフエルク ーゼン3・フエルクリンガーシユトラー セ20 (72)発明者 ボルフガング・ヘリヒ ドイツ連邦共和国デー5060ベルギツシユ グラートバツハ・ロメルシヤイダーシユ トラーセ43 (56)参考文献 特開 平1−242621(JP,A) 米国特許5306807(US,A) 欧州特許出願公開184935(EP,A 2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 64/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリカーボネート溶液の全重量に
    関し、10〜40重量%のポリカーボネートを含む塩化
    メチレン溶液から出発し、 (b)随時二酸化炭素を含む流体を、圧力10〜50バ
    ール、温度30〜50℃においてポリカーボネート/塩
    化メチレン/二酸化炭素系がゲル化しないような条件下
    において混入し、 (c)加圧下においてポリカーボネート、塩化メチレン
    および二酸化炭素含有流体を含むこの溶液を、二成分ノ
    ズルの中で圧力50〜300バール、好ましくは圧力7
    0〜200バール、温度40〜80℃、好ましくは45
    〜60℃においてさらに多量の二酸化炭素含有流体と混
    合し、 (d)工程(b)と(c)との間において滞在時間を少
    なくとも0.1秒にし、 (e)二酸化炭素含有流体の導入を、一般に、工程
    (b)においてポリカーボネートがゲル化も沈澱もせ
    ず、また工程(c)においてポリカーボネート/塩化メ
    チレン/二酸化炭素系がゲル生成範囲にあり、該三相
    系からポリカーボネートが固体粒子の形で迅速に沈澱す
    るようにして行なって、ポリカーボネートを二酸化炭素
    含有流体中で沈澱させることにより塩化メチレンから
    ポリカーボネートを分離する方法において、 (f)重合体溶液1重量部当たり少なくとも7〜15重
    量部の二酸化炭素含有流体の過剰のCO2下において始
    動を行い、 (g)1〜5分以内にCO2の過剰度をポリカーボネー
    ト溶液1重量部当たり4:1〜2:1に減少させ、 (h)この間ポリカーボネート/塩化メチレン/CO2
    流体系がポリカーボネート/塩化メチレン/CO2流体
    の相図のゲル生成範囲を通るようにすることを特徴とす
    る方法。
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