JP3131459B2 - 特異結合反応用支持体及び特異結合測定方法 - Google Patents
特異結合反応用支持体及び特異結合測定方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特異結合反応用支持体
及びこの特異結合反応用支持体を用いた特異結合測定方
法に関する。
及びこの特異結合反応用支持体を用いた特異結合測定方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、医学的見地で種々の特異結合反
応、とりわけ、極めて特異的な生化学反応である抗原−
抗体反応を用いた免疫学的診断が行われており、例え
ば、各種のアレルゲン、B型肝炎表面(HBs)抗体・
抗原、癌腫瘍マーカーの測定に応用されている。このよ
うな抗原−抗体反応を利用した各種測定には、例えば、
ラジオイムノアッセイ(以下、RIAと記す)やエンザ
イムイムノアッセイ(以下、EIAと記す)、蛍光イム
ノアッセイ(以下、FIAと記す)のような免疫測定方
法が用いられている。
応、とりわけ、極めて特異的な生化学反応である抗原−
抗体反応を用いた免疫学的診断が行われており、例え
ば、各種のアレルゲン、B型肝炎表面(HBs)抗体・
抗原、癌腫瘍マーカーの測定に応用されている。このよ
うな抗原−抗体反応を利用した各種測定には、例えば、
ラジオイムノアッセイ(以下、RIAと記す)やエンザ
イムイムノアッセイ(以下、EIAと記す)、蛍光イム
ノアッセイ(以下、FIAと記す)のような免疫測定方
法が用いられている。
【0003】しかし、上記のような免疫測定方法では、
抗原または抗体に何らかの標識をつける必要があるため
手間がかかる。また、必要に応じて、BF分離を行なわ
なければならないため、測定操作が繁雑である。特に、
RIAでは、標識として放射性元素を使用するため取扱
いが難しい。また、これらの免疫検定方法を自動化する
ことは困難であり、自動化のための装置も大型になって
しまう。
抗原または抗体に何らかの標識をつける必要があるため
手間がかかる。また、必要に応じて、BF分離を行なわ
なければならないため、測定操作が繁雑である。特に、
RIAでは、標識として放射性元素を使用するため取扱
いが難しい。また、これらの免疫検定方法を自動化する
ことは困難であり、自動化のための装置も大型になって
しまう。
【0004】さらに、これらの免疫測定方法では、測定
し得る被測定物質の濃度範囲が非常に狭い。例えば、従
来のEIA法における、マウスIgG抗原の濃度と吸光
度の関係を示す特性図を図5に示す。
し得る被測定物質の濃度範囲が非常に狭い。例えば、従
来のEIA法における、マウスIgG抗原の濃度と吸光
度の関係を示す特性図を図5に示す。
【0005】図5から明らかなように、マウスIgG抗
原の濃度が10-6〜2×10-5mg/mlの範囲内でのみ、
マウスIgG抗原濃度と吸光度との関係を検量線化する
ことができる。このため、高濃度の被測定試料を測定す
るためには、測定可能な濃度範囲まで被測定試料を稀釈
する必要があり、測定作業が繁雑になる欠点があった。
原の濃度が10-6〜2×10-5mg/mlの範囲内でのみ、
マウスIgG抗原濃度と吸光度との関係を検量線化する
ことができる。このため、高濃度の被測定試料を測定す
るためには、測定可能な濃度範囲まで被測定試料を稀釈
する必要があり、測定作業が繁雑になる欠点があった。
【0006】これに対して、抗体または抗原を固相化し
た金属等の固体表面上で免疫反応を行った後、その表面
の反射率、屈折率等を測定して、固体表面に結合した抗
原または抗体の密度を測定することにより、ドライケミ
カル的に免疫測定を行う方法が試みられている。このよ
うな方法によって、作業時間を短縮でき、かつ操作の自
動化に伴う測定装置を容易に簡略化することが可能であ
る。
た金属等の固体表面上で免疫反応を行った後、その表面
の反射率、屈折率等を測定して、固体表面に結合した抗
原または抗体の密度を測定することにより、ドライケミ
カル的に免疫測定を行う方法が試みられている。このよ
うな方法によって、作業時間を短縮でき、かつ操作の自
動化に伴う測定装置を容易に簡略化することが可能であ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような固相化した抗原または抗体を使用した免疫測定方
法では、抗体または抗原を均一に固相化することが困難
である。このため、固体表面に形成された抗原−抗体か
らなる膜の厚さを直接測定した場合には、膜厚と抗原濃
度との関係を検量線化することができなかった。また、
表面の反射率及び屈折率の変化を測定する場合には、そ
れらの変化量がわずかなために感度が悪い等の欠点があ
った。
ような固相化した抗原または抗体を使用した免疫測定方
法では、抗体または抗原を均一に固相化することが困難
である。このため、固体表面に形成された抗原−抗体か
らなる膜の厚さを直接測定した場合には、膜厚と抗原濃
度との関係を検量線化することができなかった。また、
表面の反射率及び屈折率の変化を測定する場合には、そ
れらの変化量がわずかなために感度が悪い等の欠点があ
った。
【0008】本発明の目的は、かかる点に鑑みてなされ
たものであり、操作が簡単でかつ短時間で測定できると
共に、高感度で特異結合測定を行うことができる特異結
合反応用支持体及び特異結合測定方法を提供するもので
ある。
たものであり、操作が簡単でかつ短時間で測定できると
共に、高感度で特異結合測定を行うことができる特異結
合反応用支持体及び特異結合測定方法を提供するもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、シリコン基板
上に1000ないし1900オングストローム(以下、
Aと記す)の膜厚を有する酸化シリコン被膜が形成され
た支持体上にリガンドを固相化したことを特徴とする特
異結合反応用支持体である。
上に1000ないし1900オングストローム(以下、
Aと記す)の膜厚を有する酸化シリコン被膜が形成され
た支持体上にリガンドを固相化したことを特徴とする特
異結合反応用支持体である。
【0010】また、本発明は、シリコン基板上に100
0ないし1900Aの膜厚を有する酸化シリコン被膜が
形成された支持体上にリガンドを固相化してなる特異結
合反応用支持体に被測定試料を接触させて、該被測定試
料中の測定対象物質と該リガンドとを反応させる工程
と、前記特異結合反応用支持体と同一の支持体からな
り、かつ前記リガンドを固相化していない対照用支持体
に、直線偏光を所定の入射角で入射させる工程と、該対
照用支持体で反射した第1の反射光を前記直線偏光の入
射角と同一の入射角で前記測定対象物質と反応させた前
記特異結合反応用支持体に入射させる工程と、前記特異
結合反応用支持体で反射した第2の反射光のうち楕円偏
光成分を測定する工程とを具備することを特徴とする特
異結合測定方法である。
0ないし1900Aの膜厚を有する酸化シリコン被膜が
形成された支持体上にリガンドを固相化してなる特異結
合反応用支持体に被測定試料を接触させて、該被測定試
料中の測定対象物質と該リガンドとを反応させる工程
と、前記特異結合反応用支持体と同一の支持体からな
り、かつ前記リガンドを固相化していない対照用支持体
に、直線偏光を所定の入射角で入射させる工程と、該対
照用支持体で反射した第1の反射光を前記直線偏光の入
射角と同一の入射角で前記測定対象物質と反応させた前
記特異結合反応用支持体に入射させる工程と、前記特異
結合反応用支持体で反射した第2の反射光のうち楕円偏
光成分を測定する工程とを具備することを特徴とする特
異結合測定方法である。
【0011】ここで、測定対象物質と反応させた特異結
合反応用支持体を水洗し、次いで付着した水滴を除去し
た後、特異結合反応測定に供することもできる。
合反応用支持体を水洗し、次いで付着した水滴を除去し
た後、特異結合反応測定に供することもできる。
【0012】以下、本発明の特異結合反応のうち、免疫
反応を測定する場合について詳細に説明する。
反応を測定する場合について詳細に説明する。
【0013】本発明の特異結合反応用支持体に用いられ
るシリコン基板としては、表面が精密に研磨されたSi
単結晶基板を使用できる。Si単結晶基板は、容易に入
手可能であり、均一な表面を容易に得ることができる点
で優れている。
るシリコン基板としては、表面が精密に研磨されたSi
単結晶基板を使用できる。Si単結晶基板は、容易に入
手可能であり、均一な表面を容易に得ることができる点
で優れている。
【0014】このシリコン基板上に被覆する酸化シリコ
ン被膜の膜厚は、1000ないし1900Aの範囲内が
好ましい。なぜならば、酸化シリコン被膜の膜厚が前記
範囲内にある場合には、吸光度スペクトルのピークが可
視光領域(波長300nm〜800nm)内に現れるか
らである。また、酸化シリコン被膜の膜厚の誤差範囲は
10A以下であることが好ましい。
ン被膜の膜厚は、1000ないし1900Aの範囲内が
好ましい。なぜならば、酸化シリコン被膜の膜厚が前記
範囲内にある場合には、吸光度スペクトルのピークが可
視光領域(波長300nm〜800nm)内に現れるか
らである。また、酸化シリコン被膜の膜厚の誤差範囲は
10A以下であることが好ましい。
【0015】また、シリコン基板の上への酸化シリコン
被膜の形成は、例えば、熱酸化等の半導体装置の製造で
用いられる周知の方法により行うことができる。
被膜の形成は、例えば、熱酸化等の半導体装置の製造で
用いられる周知の方法により行うことができる。
【0016】本発明の特異結合反応用支持体に用いられ
るリガンドは、リガンド−レセプター反応を行う物質で
ある。例えば、抗原―抗体反応の一成分であり、特異親
和性物質のことである。例えば、抗原、抗体、DNA、
RNA、ペプチド等を例示することができる。このよう
な各種リガンドの中から測定対象物質に適したリガンド
を選択して使用する。
るリガンドは、リガンド−レセプター反応を行う物質で
ある。例えば、抗原―抗体反応の一成分であり、特異親
和性物質のことである。例えば、抗原、抗体、DNA、
RNA、ペプチド等を例示することができる。このよう
な各種リガンドの中から測定対象物質に適したリガンド
を選択して使用する。
【0017】このようなリガンドの支持体上への固相化
は、通常の無機物質へのリガンドの固相化方法に従って
行うことができる。例えば、まず、酸化シリコン被膜を
有するシリコン基板を、NH4 OH:H2 O2:H2 O
の混合液中で煮沸した後、窒素ガス還流下で300℃〜
700℃で数時間加熱する。さらに、冷却後P2 O5 粉
末等の乾燥剤中で水分を除去する。このように前処理を
行った酸化シリコン被膜に、シランカップリング剤によ
りアミノ基を化学的に導入する。この後、架橋剤とし
て、例えばグルタルアルデヒドを酸化シリコン被膜に導
入されたアミノ基に結合させる。このように調製した支
持体上に必要なリガンドを作用させることより、リガン
ドのアミノ基とグルタルアルデヒドが結合して、リガン
ドが酸化シリコン被膜上に固相化される。さらに必要が
あれば、例えば、牛血清アルブミンでブロッキングを行
っても良い。
は、通常の無機物質へのリガンドの固相化方法に従って
行うことができる。例えば、まず、酸化シリコン被膜を
有するシリコン基板を、NH4 OH:H2 O2:H2 O
の混合液中で煮沸した後、窒素ガス還流下で300℃〜
700℃で数時間加熱する。さらに、冷却後P2 O5 粉
末等の乾燥剤中で水分を除去する。このように前処理を
行った酸化シリコン被膜に、シランカップリング剤によ
りアミノ基を化学的に導入する。この後、架橋剤とし
て、例えばグルタルアルデヒドを酸化シリコン被膜に導
入されたアミノ基に結合させる。このように調製した支
持体上に必要なリガンドを作用させることより、リガン
ドのアミノ基とグルタルアルデヒドが結合して、リガン
ドが酸化シリコン被膜上に固相化される。さらに必要が
あれば、例えば、牛血清アルブミンでブロッキングを行
っても良い。
【0018】ここで、シランカップリング剤としては、
特公昭第50−11448号公報に開示されているよう
な、下記一般式(I)で示されるシランカップリング剤
を使用することができる。
特公昭第50−11448号公報に開示されているよう
な、下記一般式(I)で示されるシランカップリング剤
を使用することができる。
【0019】 (Y´R´)n SiR4-n ・・・・(I) (式中、Y´は、アミノ、カルボニル、カルボキシ、イ
ソシアノ、ジアゾ、イソチオシアノ、ニトロソ、スルフ
ヒドリル、ハロカルボニルからなる群から得らればれた
基、Rは、低級アルコキシ、フエノキシおよびハロから
なる群から選ばれた基、R´は、低級アルキル、低級ア
ルキルフエニルおよびフエニルからなる群から選ばれた
基、nは1〜3の値を持つ整数である。)このようなシ
ランカップリング剤の具体例としては、γ−アミノプロ
ピル−トリエトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ
−アミノプロピル−トリメトキシシラン、N−β−アミ
ノエチル−(α−メチル−γ−アミノプロピル)−ジメ
トキシメチルシランのようなアミノ−機能的脂肪族シラ
ンである。
ソシアノ、ジアゾ、イソチオシアノ、ニトロソ、スルフ
ヒドリル、ハロカルボニルからなる群から得らればれた
基、Rは、低級アルコキシ、フエノキシおよびハロから
なる群から選ばれた基、R´は、低級アルキル、低級ア
ルキルフエニルおよびフエニルからなる群から選ばれた
基、nは1〜3の値を持つ整数である。)このようなシ
ランカップリング剤の具体例としては、γ−アミノプロ
ピル−トリエトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ
−アミノプロピル−トリメトキシシラン、N−β−アミ
ノエチル−(α−メチル−γ−アミノプロピル)−ジメ
トキシメチルシランのようなアミノ−機能的脂肪族シラ
ンである。
【0020】また、シランカップリング剤を使用したリ
ガンドの固相化の他にも、ポリエチレンイミンを化学的
共有結合で酸化シリコン被膜表面に導入し、グルタルア
ルデヒドで架橋することによりリガンドを固相化する方
法(特開昭第62−226809号公報、特開昭62−
298763号公報等)によって、リガンドを固相化す
ることもできる。
ガンドの固相化の他にも、ポリエチレンイミンを化学的
共有結合で酸化シリコン被膜表面に導入し、グルタルア
ルデヒドで架橋することによりリガンドを固相化する方
法(特開昭第62−226809号公報、特開昭62−
298763号公報等)によって、リガンドを固相化す
ることもできる。
【0021】また、本発明の特異結合測定方法において
対照用支持体としては、特異結合反応用支持体と同一の
膜厚の酸化シリコン被膜を有するシリコン基板からなる
支持体であって、リガンドを固相化していないものを使
用することができる。また、測定対象物質と反応させて
いない特異結合反応用支持体であって、同一の膜厚の酸
化シリコン被膜を有するものを使用することもできる。
しかしながら後者は、酸化シリコン被膜の表面にリガン
ドを全く同一の状態で固相化することが困難であり、対
照用支持体としては前者の方が好ましい。
対照用支持体としては、特異結合反応用支持体と同一の
膜厚の酸化シリコン被膜を有するシリコン基板からなる
支持体であって、リガンドを固相化していないものを使
用することができる。また、測定対象物質と反応させて
いない特異結合反応用支持体であって、同一の膜厚の酸
化シリコン被膜を有するものを使用することもできる。
しかしながら後者は、酸化シリコン被膜の表面にリガン
ドを全く同一の状態で固相化することが困難であり、対
照用支持体としては前者の方が好ましい。
【0022】また、特異結合反応用支持体で反射した第
2の反射光のうちの楕円偏光成分の測定方法としては、
例えば、反射型分光光度計による吸光度スペクトルの測
定や、CCDカメラ、フォトマルチプライヤーまたはフ
ォトダイオードにより光電変換して楕円偏光成分の光量
を測定する方法がある。
2の反射光のうちの楕円偏光成分の測定方法としては、
例えば、反射型分光光度計による吸光度スペクトルの測
定や、CCDカメラ、フォトマルチプライヤーまたはフ
ォトダイオードにより光電変換して楕円偏光成分の光量
を測定する方法がある。
【0023】
【作用】本発明の特異結合反応用支持体によれば、シリ
コン基板上に酸化シリコン被膜を形成することにより容
易に均一な表面が得られると共に、酸化シリコン被膜の
膜圧を容易に制御することができる。また、酸化シリコ
ン被膜の膜厚を1000ないし1900Aにすることに
よって、吸光度スペクトルのピークが可視光領域内に現
れる。これにより、光源として白色光を放射するものを
使用すれば足りる。また、CCDカメラ、フォトマルチ
プライヤーやフォトダイオード等で楕円偏光成分の光量
を測定する場合にも適当である。
コン基板上に酸化シリコン被膜を形成することにより容
易に均一な表面が得られると共に、酸化シリコン被膜の
膜圧を容易に制御することができる。また、酸化シリコ
ン被膜の膜厚を1000ないし1900Aにすることに
よって、吸光度スペクトルのピークが可視光領域内に現
れる。これにより、光源として白色光を放射するものを
使用すれば足りる。また、CCDカメラ、フォトマルチ
プライヤーやフォトダイオード等で楕円偏光成分の光量
を測定する場合にも適当である。
【0024】また、本発明の特異結合測定方法によれ
ば、対照用支持体に所定の入射角で入射された直線偏光
は、対照用支持体の表面状態に依存して偏光され、楕円
偏光の第1の反射光となる。この第1の反射光を、直線
偏光と同一の入射角で特異結合反応用支持体に入射され
ると、対照用支持体と特異結合反応用支持体の表面状態
が同一である場合には、第1の反射光は再び直線偏光に
戻る。しかし、対照用支持体と特異結合反応用支持体の
表面状態が異なる場合には、その差異が楕円偏光成分と
して第2の反射光内に現れる。従って、この楕円偏光成
分を測定することによって、固相化されたリガンドに結
合した測定対象物質を含む特異結合反応用支持体の表面
の状態を、対照用支持体の表面との差として正確に把握
することができる。
ば、対照用支持体に所定の入射角で入射された直線偏光
は、対照用支持体の表面状態に依存して偏光され、楕円
偏光の第1の反射光となる。この第1の反射光を、直線
偏光と同一の入射角で特異結合反応用支持体に入射され
ると、対照用支持体と特異結合反応用支持体の表面状態
が同一である場合には、第1の反射光は再び直線偏光に
戻る。しかし、対照用支持体と特異結合反応用支持体の
表面状態が異なる場合には、その差異が楕円偏光成分と
して第2の反射光内に現れる。従って、この楕円偏光成
分を測定することによって、固相化されたリガンドに結
合した測定対象物質を含む特異結合反応用支持体の表面
の状態を、対照用支持体の表面との差として正確に把握
することができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例について、本発明をヒ
トIgG抗原の測定に適用した場合を例にとって詳細に
説明する。
トIgG抗原の測定に適用した場合を例にとって詳細に
説明する。
【0026】図1は、本発明の特異結合反応用支持体の
一例を示す説明図である。図中11は、シリコン単結晶
基板である。シリコン単結晶基板11の表面上には、膜
厚1500Aの酸化シリコン被膜12が形成されてい
る。
一例を示す説明図である。図中11は、シリコン単結晶
基板である。シリコン単結晶基板11の表面上には、膜
厚1500Aの酸化シリコン被膜12が形成されてい
る。
【0027】このような構成からなる支持体本体13の
表面上には、抗ヒトIgG抗体14が固相化されてい
る。抗ヒトIgG抗体14の固相化は次のようにして行
った。まず、支持体本体13を、NH4 OH:H
2 O2 :H2 O=1:1:4の溶液中で30分間煮沸し
た。次に、支持体本体13を蒸留水で洗浄した後、エタ
ノールで水分を除去した。続いて、窒素ガス(流量1.
0ml/分)還流下、300℃で3時間加熱した。支持体
本体13を冷却した後、窒素ガス還流下、P2 O5 粉末
の入ったデシケーター中で30分間放置した。
表面上には、抗ヒトIgG抗体14が固相化されてい
る。抗ヒトIgG抗体14の固相化は次のようにして行
った。まず、支持体本体13を、NH4 OH:H
2 O2 :H2 O=1:1:4の溶液中で30分間煮沸し
た。次に、支持体本体13を蒸留水で洗浄した後、エタ
ノールで水分を除去した。続いて、窒素ガス(流量1.
0ml/分)還流下、300℃で3時間加熱した。支持体
本体13を冷却した後、窒素ガス還流下、P2 O5 粉末
の入ったデシケーター中で30分間放置した。
【0028】このようにして前処理を施した支持体本体
13を、1容量%γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ンのトルエン溶液に2時間浸漬した。次に、支持体本体
13をメタノール溶液中で30秒ずつ2回超音波洗浄器
にかけた。このようにして、酸化シリコンとγ−アミノ
プロピルトリエトキシシランが結合して、酸化シリコン
被膜12にアミノ基が導入された。
13を、1容量%γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ンのトルエン溶液に2時間浸漬した。次に、支持体本体
13をメタノール溶液中で30秒ずつ2回超音波洗浄器
にかけた。このようにして、酸化シリコンとγ−アミノ
プロピルトリエトキシシランが結合して、酸化シリコン
被膜12にアミノ基が導入された。
【0029】その後、支持体本体13を1容量%グルタ
ルアルデヒド溶液中に2時間浸漬した。次いで、1容量
%ツイン20の10mMリン酸緩衝液(pH=7.2)
で、支持体本体13を洗浄した。洗浄後の支持体本体1
3を、濃度100μg/ml〜500μg/mlで抗ヒト
IgG抗体を10mMリン酸緩衝液(pH=7.20)
に溶解した抗ヒトIgG抗体溶液に、4℃で一昼夜、ま
たは室温(25℃)で8時間浸漬した。次いで、抗ヒト
IgG抗体が固相化された支持体本体13を、1容量%
ツイン20の10mMリン酸緩衝液(pH=7.2)で
洗浄した後、さらに10mMリン酸緩衝液(pH=7.
2)で洗浄した。そして、1重量%牛血清アルブミンの
10mMリン酸緩衝液(pH=7.2)溶液に1時間浸
漬した後、再び、1容量%ツイン20の10mMリン酸
緩衝液(pH=7.2)及び10mMリン酸緩衝液(p
H=7.2)で順次洗浄した。
ルアルデヒド溶液中に2時間浸漬した。次いで、1容量
%ツイン20の10mMリン酸緩衝液(pH=7.2)
で、支持体本体13を洗浄した。洗浄後の支持体本体1
3を、濃度100μg/ml〜500μg/mlで抗ヒト
IgG抗体を10mMリン酸緩衝液(pH=7.20)
に溶解した抗ヒトIgG抗体溶液に、4℃で一昼夜、ま
たは室温(25℃)で8時間浸漬した。次いで、抗ヒト
IgG抗体が固相化された支持体本体13を、1容量%
ツイン20の10mMリン酸緩衝液(pH=7.2)で
洗浄した後、さらに10mMリン酸緩衝液(pH=7.
2)で洗浄した。そして、1重量%牛血清アルブミンの
10mMリン酸緩衝液(pH=7.2)溶液に1時間浸
漬した後、再び、1容量%ツイン20の10mMリン酸
緩衝液(pH=7.2)及び10mMリン酸緩衝液(p
H=7.2)で順次洗浄した。
【0030】このようにして調製された特異結合反応用
支持体15を用いて、次のようにしてヒトIgG抗原の
測定を行った。まず、ヒトIgG抗原を含む被測定溶液
に、特異結合反応用支持体15を30分間浸漬して、ヒ
トIgG抗原を支持体本体13の上に固相化させた抗ヒ
トIgG抗体に結合させる。この後、このヒトIgG抗
原と反応させた特異結合反応用支持体15を蒸留水で洗
浄して、さらにその表面に付着した水分を窒素ガスを噴
射して除去する。
支持体15を用いて、次のようにしてヒトIgG抗原の
測定を行った。まず、ヒトIgG抗原を含む被測定溶液
に、特異結合反応用支持体15を30分間浸漬して、ヒ
トIgG抗原を支持体本体13の上に固相化させた抗ヒ
トIgG抗体に結合させる。この後、このヒトIgG抗
原と反応させた特異結合反応用支持体15を蒸留水で洗
浄して、さらにその表面に付着した水分を窒素ガスを噴
射して除去する。
【0031】上述のようなヒトIgG抗原と反応させた
特異結合反応用支持体15の表面で偏光が反射した際の
偏光状態の変化を次のようにして測定する。このような
偏光状態の変化の測定には、図2に示すような対照用支
持体を対照として使用するエリプソメータを使用した。
特異結合反応用支持体15の表面で偏光が反射した際の
偏光状態の変化を次のようにして測定する。このような
偏光状態の変化の測定には、図2に示すような対照用支
持体を対照として使用するエリプソメータを使用した。
【0032】図中21は、白色光22を放射する光源で
ある。光源21から放射された白色光22は、偏光子2
3を経て−45°の直線偏光24に偏光される。この直
線偏光24を入射角θで対照用支持体25に入射させ
る。対照用支持体25としては、表面上に膜厚1500
Aの酸化シリコン被膜が形成されたシリコン単結晶基板
を使用した。
ある。光源21から放射された白色光22は、偏光子2
3を経て−45°の直線偏光24に偏光される。この直
線偏光24を入射角θで対照用支持体25に入射させ
る。対照用支持体25としては、表面上に膜厚1500
Aの酸化シリコン被膜が形成されたシリコン単結晶基板
を使用した。
【0033】入射された直線偏光24は、対照用支持体
25の表面状態に依存して楕円偏光されて反射し、第1
の反射光26となる。この後、第1の反射光26を、直
線偏光24の入射角θと同一の入射角θで、測定対象物
質と反応させた特異結合反応用支持体27の表面に入射
させる。このとき、対照用支持体25と特異結合反応用
支持体27とは、その入斜面が相互に直角になるように
配置されている。このため、第2の反射光28の偏光方
向が90°回転され、第2の反射光28は+45°の直
線偏光となる。
25の表面状態に依存して楕円偏光されて反射し、第1
の反射光26となる。この後、第1の反射光26を、直
線偏光24の入射角θと同一の入射角θで、測定対象物
質と反応させた特異結合反応用支持体27の表面に入射
させる。このとき、対照用支持体25と特異結合反応用
支持体27とは、その入斜面が相互に直角になるように
配置されている。このため、第2の反射光28の偏光方
向が90°回転され、第2の反射光28は+45°の直
線偏光となる。
【0034】このように第1の反射光26を入射角θで
特異結合反応用支持体27に入射させると、対照用支持
体25と特異結合反応用支持体27の表面状態が同一で
あれば、第1の反射光26は再び直線偏光に戻り、第2
の反射光28は直線偏光のみになる。しかし、特異結合
反応用支持体27の表面状態は、対照用支持体25とは
異なり、酸化シリコン被膜12上に抗ヒトIgG抗体1
4が固相化されており、さらに被測定試料中のヒトIg
G抗原が結合している。このため、このような表面状態
の差異が、第2の反射光28の中に楕円偏光成分として
現れる。そして、特異結合反応用支持体27の単位面積
当たりの、結合するIgG抗原の密度が高くなるほど、
第2の反射光28のうちの楕円偏光成分が多くなる。
特異結合反応用支持体27に入射させると、対照用支持
体25と特異結合反応用支持体27の表面状態が同一で
あれば、第1の反射光26は再び直線偏光に戻り、第2
の反射光28は直線偏光のみになる。しかし、特異結合
反応用支持体27の表面状態は、対照用支持体25とは
異なり、酸化シリコン被膜12上に抗ヒトIgG抗体1
4が固相化されており、さらに被測定試料中のヒトIg
G抗原が結合している。このため、このような表面状態
の差異が、第2の反射光28の中に楕円偏光成分として
現れる。そして、特異結合反応用支持体27の単位面積
当たりの、結合するIgG抗原の密度が高くなるほど、
第2の反射光28のうちの楕円偏光成分が多くなる。
【0035】このような楕円偏光成分を含む第2の反射
光28を、第2の反射光の中の直線偏光成分(+45°
偏光)に対して直角をなす偏光方向を有する検光子29
に導入する。すると、第2の反射光28のうち+45°
の直線偏光成分は検光子29を透過せず、楕円偏光成分
だけが検光子29で透過する。このようにして楕円偏光
成分を検出器30で検出する。検出器30としては、例
えば、反射型分光光度計を使用して、吸光度スペクトル
を測定できる。また、検出器30として、CCDカメ
ラ、ホトマルチプライヤー等を使用し、楕円偏光成分の
光量を測定することもできる。
光28を、第2の反射光の中の直線偏光成分(+45°
偏光)に対して直角をなす偏光方向を有する検光子29
に導入する。すると、第2の反射光28のうち+45°
の直線偏光成分は検光子29を透過せず、楕円偏光成分
だけが検光子29で透過する。このようにして楕円偏光
成分を検出器30で検出する。検出器30としては、例
えば、反射型分光光度計を使用して、吸光度スペクトル
を測定できる。また、検出器30として、CCDカメ
ラ、ホトマルチプライヤー等を使用し、楕円偏光成分の
光量を測定することもできる。
【0036】以上説明した如く、本発明の特異結合測定
方法によれば、特異結合反応用支持体27の上に固相化
された抗ヒトIgG抗体14に結合した抗ヒトIgG抗
原の密度を、対照用支持体25の表面との差として正確
に把握することができる。
方法によれば、特異結合反応用支持体27の上に固相化
された抗ヒトIgG抗体14に結合した抗ヒトIgG抗
原の密度を、対照用支持体25の表面との差として正確
に把握することができる。
【0037】試験例 上述の特異結合測定方法に従って、ヒトIgG抗原の濃
度が0、0.1、1.0、10、100、1000ng/m
lである各種ヒトIgG抗原標準溶液に夫々特異結合測
定用支持体を30分間浸漬し、ヒトIgG抗原を作用さ
せた各試料検体1〜6について、波長400nm〜80
0nmにおける吸光度スペクトルを測定した結果を図3
に示す。なお、図3中、横軸は直線偏光24の波長(単
位nm)を示し、縦軸は吸光度を示す。また、図3中、
特性線I〜VIは、夫々各試料検体1〜6についてのスペ
クトルを示すものである。
度が0、0.1、1.0、10、100、1000ng/m
lである各種ヒトIgG抗原標準溶液に夫々特異結合測
定用支持体を30分間浸漬し、ヒトIgG抗原を作用さ
せた各試料検体1〜6について、波長400nm〜80
0nmにおける吸光度スペクトルを測定した結果を図3
に示す。なお、図3中、横軸は直線偏光24の波長(単
位nm)を示し、縦軸は吸光度を示す。また、図3中、
特性線I〜VIは、夫々各試料検体1〜6についてのスペ
クトルを示すものである。
【0038】図3から明らかな如く、各試料検体1〜6
についての吸光度スペクトルは、いずれも約650nm
にピークを持ち、そのピークにおける吸光度は、ヒトI
gG抗原標準溶液のヒトIgG抗原濃度が高いほど大き
い値を示した。これにより、特異結合反応用支持体上に
多くヒトIgG抗原が結合いているほど、言い換えれ
ば、特異結合反応用支持体の単位面積当たりの結合する
ヒトIgG抗原の密度が高いほど、ピークでの吸光度が
高くなることが確認された。
についての吸光度スペクトルは、いずれも約650nm
にピークを持ち、そのピークにおける吸光度は、ヒトI
gG抗原標準溶液のヒトIgG抗原濃度が高いほど大き
い値を示した。これにより、特異結合反応用支持体上に
多くヒトIgG抗原が結合いているほど、言い換えれ
ば、特異結合反応用支持体の単位面積当たりの結合する
ヒトIgG抗原の密度が高いほど、ピークでの吸光度が
高くなることが確認された。
【0039】また、各試験検体1〜6の波長650nm
における吸光度と、各試験検体1〜6に対応するヒトI
gG抗原標準溶液のヒトIgG抗原濃度とから作成した
検量線を、図4に示す。なお、図4中、横軸はヒトIg
G抗原濃度(単位ng/ml)を示し、縦軸は、波長65
0nmにおける吸光度を示す。
における吸光度と、各試験検体1〜6に対応するヒトI
gG抗原標準溶液のヒトIgG抗原濃度とから作成した
検量線を、図4に示す。なお、図4中、横軸はヒトIg
G抗原濃度(単位ng/ml)を示し、縦軸は、波長65
0nmにおける吸光度を示す。
【0040】図4から明らかな如く、ヒトIgG抗原濃
度と波長650nmにおける吸光度との関係を、ヒトI
gG抗原濃度0.1〜1000ng/mlの広い濃度範囲に
わたって検量線化することができる。従って、ヒトIg
G抗原濃度が比較的高濃度の被測定試料についても、こ
の被測定試料を稀釈する必要がない。このため、測定操
作に要する時間を、従来の免疫測定方法よりも短縮する
ことができる。また、稀釈工程が不要であるため、測定
装置を自動化する場合にも装置を容易に簡略化すること
ができる。
度と波長650nmにおける吸光度との関係を、ヒトI
gG抗原濃度0.1〜1000ng/mlの広い濃度範囲に
わたって検量線化することができる。従って、ヒトIg
G抗原濃度が比較的高濃度の被測定試料についても、こ
の被測定試料を稀釈する必要がない。このため、測定操
作に要する時間を、従来の免疫測定方法よりも短縮する
ことができる。また、稀釈工程が不要であるため、測定
装置を自動化する場合にも装置を容易に簡略化すること
ができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明した如くに、本発明の特異結合
反応用支持体及び特異結合測定方法によれば、FIAま
たはEIAのような従来の特異結合測定方法に比べ、簡
単な操作で、かつ短時間で特異結合測定を行うことがで
きると共に、測定感度を容易に高めることができる等の
効果を奏するものである。
反応用支持体及び特異結合測定方法によれば、FIAま
たはEIAのような従来の特異結合測定方法に比べ、簡
単な操作で、かつ短時間で特異結合測定を行うことがで
きると共に、測定感度を容易に高めることができる等の
効果を奏するものである。
【図1】本発明の特異結合反応用支持体の一例を示す説
明図。
明図。
【図2】本発明の特異結合測定方法に使用するエリプソ
メータの概要を示す説明図。
メータの概要を示す説明図。
【図3】本発明の特異結合測定方法の試験例に従って測
定された試料検体の吸光度スペクトルを示す特性図。
定された試料検体の吸光度スペクトルを示す特性図。
【図4】同試験例におけるヒトIgG抗原濃度と吸光度
の関係を示す検量線を示す特性図。
の関係を示す検量線を示す特性図。
【図5】従来のEIA法におけるマウスIgG抗原濃度
と吸光度の関係を示す検量線を示す特性図。
と吸光度の関係を示す検量線を示す特性図。
11・・・シリコン単結晶基板、12・・・酸化シリコン膜、
13・・・支持体本体、14・・・抗ヒトIgG抗体、15・・
・特異結合反応用支持体、21・・・光源、22・・・白色
光、23・・・偏光子、24…直線偏光、25…対象用支
持体、26…第1の反射光、27…特異結合反応支持
体、28…第2の反射光、29…検光子、30…検出
器。
13・・・支持体本体、14・・・抗ヒトIgG抗体、15・・
・特異結合反応用支持体、21・・・光源、22・・・白色
光、23・・・偏光子、24…直線偏光、25…対象用支
持体、26…第1の反射光、27…特異結合反応支持
体、28…第2の反射光、29…検光子、30…検出
器。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/543 595 G01N 21/21 G01N 33/551 JICSTファイル(JOIS)
Claims (3)
- 【請求項1】 シリコン基板上に1000ないし190
0オングストロームの膜厚を有する酸化シリコン被膜が
形成された支持体上にリガンドを固相化したことを特徴
とする特異結合反応用支持体。 - 【請求項2】 シリコン基板上に1000ないし190
0オングストロームの膜厚を有する酸化シリコン被膜が
形成された支持体上にリガンドを固相化してなる特異結
合反応用支持体に被測定試料を接触させて、該被測定試
料中の測定対象物質と該リガンドとを反応させる工程
と、 前記特異結合反応用支持体と同一の支持体からなり、か
つ前記リガンドを固相化してない対照用支持体に、直線
偏光を所定の入射角で入射させる工程と、 該対照用支持体で反射した第1の反射光を前記直線偏光
の入射角と同一の入射角で、前記測定対象物質と反応さ
せた前記特異結合反応用支持体に入射させる工程と、前
記特異結合反応用支持体で反射した第2の反射光のうち
楕円偏光成分を測定する工程とを具備することを特徴と
する特異結合測定方法。 - 【請求項3】 測定対象物質と反応させた特異結合反応
用支持体を水洗し、次いで、付着した水滴を除去した後
に特異結合反応測定に供することを特徴とする請求項2
記載の特異結合測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03080124A JP3131459B2 (ja) | 1991-04-12 | 1991-04-12 | 特異結合反応用支持体及び特異結合測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03080124A JP3131459B2 (ja) | 1991-04-12 | 1991-04-12 | 特異結合反応用支持体及び特異結合測定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04315051A JPH04315051A (ja) | 1992-11-06 |
JP3131459B2 true JP3131459B2 (ja) | 2001-01-31 |
Family
ID=13709465
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03080124A Expired - Fee Related JP3131459B2 (ja) | 1991-04-12 | 1991-04-12 | 特異結合反応用支持体及び特異結合測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3131459B2 (ja) |
-
1991
- 1991-04-12 JP JP03080124A patent/JP3131459B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04315051A (ja) | 1992-11-06 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20001031 |
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FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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