JPH11132944A - 検出方法および検出器 - Google Patents

検出方法および検出器

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JPH11132944A
JPH11132944A JP29913197A JP29913197A JPH11132944A JP H11132944 A JPH11132944 A JP H11132944A JP 29913197 A JP29913197 A JP 29913197A JP 29913197 A JP29913197 A JP 29913197A JP H11132944 A JPH11132944 A JP H11132944A
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reflected light
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JP29913197A
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常美 時枝
元 佐藤
珠美 小山
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/55Specular reflectivity
    • G01N21/552Attenuated total reflection
    • G01N21/553Attenuated total reflection and using surface plasmons

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Biochemistry (AREA)
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属薄膜の形成および金属薄膜に検体に対す
る結合性を有する物質を担持するという複雑な担持操作
を必要とせず、検体に対する特異的な結合性を有する物
質を利用して、検体の濃度を高感度で測定する方法およ
び検出器。 【解決手段】 検体に対する結合性を有する特異吸着膜
8が内面に形成されたサンプルセル9sの測定側面に光
線を照射し、サンプルセルに測定溶液を導入し、測定溶
液に含まれる検体の特異吸着膜への吸着に伴う測定側面
での屈折率変化による反射光強度の変化を測定し、測定
溶液中の検体を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定物質(検体
と称する)に対する特異的な結合(吸着)性を有する物
質(部位)を利用して、検体の濃度を測定する方法およ
び検出器に関するもので、例えば、抗体と抗原との結合
性を利用した抗原検出器、或いは鏡像関係にある光学異
性体同士の結合を利用した光学異性体検出器に利用され
るものである。
【0002】
【従来の技術】検体に対する特異的な結合性を有する物
質を利用して、検体の濃度を高感度で測定する方法とし
ては、光励起の表面プラズモンによって測定する方法が
知られている(参照:特開平4−232841号公
報)。この方法は、検体を選択的に吸着濃縮する特異吸
着膜が形成された界面近くの屈折率変化のみを検出する
特徴を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では、検出物理量が共鳴角度の変化であるので、屈折
率の検出限界は1×10-5RIU程度であり、あまり高
感度とは言えない。また、この方法では、検体に対する
結合性を有する物質を反射界面に形成された金などの金
属薄膜の上に担持する必要があり、構造が複雑でしかも
特殊な膜形成操作が必要とされる。しかも、検出精度は
金属薄膜の厚さの影響を大きく受け、誤差の小さい検出
器を製造することは困難である。本発明は前記課題を解
決するためになされたもので、表面プラズモン共鳴によ
る屈折率変化の検出より高感度に、金属薄膜の形成およ
び金属薄膜に検体に対する結合性を有する物質を担持す
るという複雑な担持操作を必要とせず、検体に対する特
異的な結合性を有する物質を利用して、検体の濃度を高
感度で測定する方法および検出器を実現することを目的
とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、測定光が照射
される反射界面に形成した特異吸着膜への検体の吸着に
伴う屈折率変化に伴う反射光強度変化により検体を検出
することを基本原埋とするもので、請求項1記載の検体
の検出方法は、検体に対する結合性を有する特異吸着膜
が内面に形成されたサンプルセルの測定側面に光線を照
射し、サンプルセルに測定溶液を導入し、測定溶液に含
まれる検体の特異吸着膜への吸着に伴う測定側面での屈
折率変化による反射光強度の変化を測定し、測定溶液中
の検体を検出することを特徴とするものである。
【0005】請求項2記載の検体の検出方法は、検体に
対する結合性を有する特異吸着膜が内面に形成されたサ
ンプルセルの測定側面と、特異吸着膜をもたないリファ
レンスセルの測定側面とにそれぞれ光線を照射し、サン
プルセルとリファレンスセルとに測定溶液を導入し、サ
ンプルセルの測定側面での反射光強度とリファレンスセ
ルの測定側面での反射光強度とを測定し、その差分から
測定溶液中の検体を検出することを特徴とするものであ
る。ここで、サンプルセルの測定側面での反射光強度の
測定と、リファレンスセルの測定側面での反射光強度の
測定は、同時に又は別々に行なうことができる。請求項
3記載の検体の検出方法は、検体に対する結合性を有す
る特異吸着膜が内面に形成された測定側面をもつ複数の
サンプルセルのうちの少なくとも1つに検体を含有しな
いブランク溶液を導入し、他のサンプルセルに測定溶液
を導入し、各サンプルセルの測定側面に光線を照射し、
測定溶液の導入されたサンプルセルの測定側面での反射
光強度とブランク溶液の導入されたサンプルセルの測定
側面での反射光強度を測定し、その差分から測定溶液中
の検体を検出することを特徴とするものである。
【0006】請求項4記載の検体の検出器は、検体に対
する結合性を有する特異吸着膜が内面に形成された測定
側面を有し、測定溶液が導入されるサンプルセルと、該
サンプルセルの測定側面に光線を照射する光学入射系
と、測定側面での前記光線の反射光を受光し、その反射
光強度を測定する光学出射系と、得られた反射光強度か
ら測定溶液中の検体の濃度を演算する演算装置とを具備
することを特徴とするものである。請求項5記載の検体
の検出器は、検体に対する結合性を有する特異吸着膜が
内面に形成された測定側面を有し、測定溶液が導入され
るサンプルセルと、特異吸着膜が形成されていないリフ
ァレンスセルと、サンプルセルの測定側面およびリファ
レンスセルの測定側面にそれぞれ光線を照射する光学入
射系と、サンプルセルでの反射光とリファレンスセルで
の反射光を受光し、それぞれの反射光強度を測定する光
学出射系と、その差分から測定溶液中の検体の濃度を演
算する演算装置とを具備することを特徴とするものであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】図1,2に示す本発明の検出器の
一例を参照して本発明を詳説する。図示例の検出器で
は、プリズム本体16と透明ガラス板17からなる反射
プリズム18に、セルブロック10がセルスペーサ9を
介して設けられている。透明ガラス板17はプリズム本
体16と同一屈折率のもので、この透明ガラス板17と
プリズム本体16との界面で反射が起こらないように、
プリズム本体16及び透明ガラス板17と同一屈折率を
有するマッチングオイル等を用いて、透明ガラス板17
はプリズム本体16に着脱可能に光学的に一体化されて
いる。
【0008】透明ガラス板17のセルスペーサ9側の任
意の位置には、特異吸着膜8が設けられている。特異吸
着膜8は、透明ガラス板17表面に、直接或いは間接的
に、免疫物質などの検体に対する結合性を有する特異吸
着物質(リガンド)を担持させたものをいう。担持させ
る方法はガラス板17への物理的吸着現象を利用し直接
的に担持させる他、透明ガラス板17表面のシラノール
基にGPS((γ-glycidoxy-propyl)trimethoxysilan
e)などのエポキシ基を有するシランカップリング剤を
反応させることによりにエポキシ基などの活性基を導入
し、検体と特異吸着をする特異吸着物質(リガンド)を
直接結合させることが可能である。
【0009】また、検体をより多く担持させ特異吸着が
起こり易いようにする手段として、ADS(3-Aminopro
pyl diethoxymethyl silane)やAADS(3-(2-Aminoe
thylaminopropyl)dimethoxymethyl silane)等のシラン
カップリング剤を用いてアミノ基をガラス表面に導入
し、図5に示すように、シランカップリング層8aを形
成し、CMデキストランなどを結合剤などを用いてアミ
ノ基と結合させてスペーサ層8bを形成し、そこに、未
反応の末端カルボキシル基に検体と特異吸着を示す特異
吸着物質8cを担持させることもできる。この場合、ス
ペーサ層8bとしては、シランカップリング剤によりガ
ラス表面に導入された官能基、及び特異吸着物質8cと
結合可能な官能基を含んでいれば特に制限はなく、例え
ば、CMデキストラン、デキストラン、アガロースなど
の多糖類、あるいは無水コハク酸などのような酸無水
物、或いは無水マレイン酸とそれと重合し得るビニルモ
ノマーからなる無水マレイン酸共重合体とを反応させる
ことによりカルボキシル基を有するものが挙げられる。
【0010】さらに、これらの化学反応を利用した固定
化方法の他にも、スペーサ層を固定化するに際しては種
々のガラスの表面処理方法が応用できる。例えば、表面
に主として有機化合物を塗布しコーティング法にてスペ
ーサ層を形成しても良い。また、γ線のような電離性放
射線をガラス、モノマー共存系に照射する方法、ガラス
を酸で処理して乾燥し、真空中で熱処理してからモノマ
ーに接触させる方法、真空プラズマ放電などにより表面
を活性化させる方法などを適宜利用することが可能であ
る。免疫物質などの検体と特異吸着を示す特異吸着物質
は、サンプルセルを組み立てた状態で担持させる方法も
有用な方法である。このように本発明では、金属薄膜の
形成や、検体に対する結合性を有する物質の金属薄膜へ
の担持操作を必要としないので、構造が簡易で、担持操
作が容易である。
【0011】セルスペーサ9の特異吸着膜8に対応する
位置には、所定大きさの孔が形成されており、セルスペ
ーサ9を介在させて透明ガラス板17とセルブロック1
0とを一体にさせると、その孔がセルスペーサ9の厚さ
の分だけ内部空間となり、そこがサンプルセル9sとな
り、透明ガラス板17の一部、即ち、特異吸着膜8の形
成されている部分が測定側面となる。セルブロック10
には、2本の貫通孔24,25が穿設されており、いず
れの貫通孔24,25もサンプルセル9sと連通してい
る。貫通孔24にはサンプル溶液流入管11sが、貫通
孔25にはサンプル溶液流出管12sが接続され、サン
プル溶液流入管11s内を流れてきた測定溶液はサンプ
ルセル9sを経由してサンプル溶液流出管12sから排
出されるようになっている。
【0012】さらに、この検出器には、プリズム本体1
6側から特異吸着膜8の形成されている測定側面に光線
を照射する光学入射系20と、その測定側面で反射した
反射光を受光し、その強度を測定する光学出射系22と
が備えられている。光学入射系20は、光源1と点光源
スリット2とレンズ3とスリット4とを具備し、光源1
で放射された光線が予め設定した入射角θでサンプルセ
ル9sの測定側面を照射するようになっている。光学出
射系22は、迷光遮断スリット14と受光素子15sと
を具備し、測定側面での光線の反射光を受光し、その屈
折率変化に起因する反射光強度の変化を測定する。光学
出射系22の受光素子15sには図示しない演算装置が
接続されており、測定した反射光強度値から、検体の濃
度を演算する。
【0013】上述した検出器において、溶液中の検体の
検出を行なうには、光学入射系20の光源1から光線を
サンプルセル9sの特異吸着膜8の形成された測定側面
に向けて照射する。また、サンプル溶液流入管11sか
らサンプルセル9sに測定溶液を導入する。すると、サ
ンプルセル9sにおいて、溶液中に目的とする検体が含
有されていれば、その量に応じて、検体は特異吸着膜8
に吸着される。また、光学入射系20からの光線は透明
ガラス板17と特異吸着膜8の界面にて、その透明ガラ
ス板17の屈折率、界面屈折率及び入射角θに応じてフ
レネルの式に則して透過光と反射光13sとに分れる。
透過光はさらにサンプルセル9sを透過し、セルブロッ
ク10で散乱する。他方、反射光13sは光学出射系2
2の迷光遮蔽スリット14で迷光が排除された後に受光
素子15sに到達し、その光量に比例した電気信号とし
て反射光強度の変化が測定される。この測定値に基づ
き、特異吸着膜に吸着した検体の量が演算装置で演算さ
れ、溶液中の検体が検出される。
【0014】尚、サンプルセルへの測定溶液の導入は、
測定溶液中の検体が特異吸着膜8に吸着されるようであ
ればよく、必要に応じて、測定溶液を次々とサンプル溶
液流入管11sから流入し、サンプル溶液流出管12s
から排出したり、また、測定溶液を循環させたり、また
は、サンプル溶液流出管12sからの排出を停止して測
定溶液をサンプルセル9s内に滞留、充満し、測定終了
後に測定溶液をサンプル溶液流出管12sから排出する
ようにしてもよい。本例では、透明ガラス板17は着脱
可能に設けられているので、透明ガラス板を容易に交換
することができ、異なる特異吸着膜の形成された透明ガ
ラス板に迅速に交換することができる。従って、検出し
ようとする検体の種類に応じた特異吸着物質を担持した
特異吸着膜の形成された透明ガラス板に交換することに
より、汎用性を高めることができる。また、サンプルセ
ルを複数個形成し、それに応じて光学入射系や光学出射
系等を備えた検出器とすることにより、複数の測定溶液
に対する検出を同時に行なうことも可能となる。本発明
によれば、高感度に検体を検出することができ、溶液中
の検体濃度を測定することができる。また、検体の特異
吸着膜への吸着の経時的な変化も測定できる。
【0015】上述した例では、サンプルセル9sに対し
てのみ光線を照射しているが、図3,4に示すように、
サンプルセル9sと共にリファレンスセル9rを設け、
その測定側面にも同様に光線を照射することが望まし
い。すなわち、図3,4に示すように、セルスペーサ9
のサンプルセル9s用の孔の近傍に、もう1つ孔を形成
し、リファレンスセル9rを形成する。このリファレン
スセル9rと対応する位置のガラス基板17には特異吸
着膜は形成しないが、そこが測定側面となる。また、セ
ルブロック10には、リファレンスセル9rと連通する
貫通孔26,27が穿設されている。貫通孔26にはリ
ファレンス溶液流入管11rが、貫通孔27にはリファ
レンス溶液流出管12rが接続され、リファレンス溶液
流入管11r内を流れてきたリファレンス溶液がリファ
レンスセル9rを経由してリファレンス溶液流出管12
rから排出されるようになっている。
【0016】また、光学入射系20には、光源1からの
光線を2つの互いに平行な光線5s,5rに分けるスリ
ット4が設けられ、光線5sはサンプルセル9sを、光
線5rはリファレンスセル9rを照射するようになって
いる。また、光学出射系22においては、その迷光遮断
スリット14はサンプルセル9sからの反射光13sと
リファレンスセル9rからの反射光13rのそれぞれに
対応し、それぞれの反射光13s,13rに対応した受
光素子15s,15rが設けられている。
【0017】この検出器においては、光学入射系20の
光源1から光線はスリット4にて光線5sと光線5rと
に分れ、光線5sはサンプルセル9sに、光線5rはリ
ファレンスセル9rに到達する。また、測定溶液をサン
プル溶液流入管11sからサンプルセル9sと、リファ
レンス溶液流入管11rからリファレンスセル9rとに
導入する。光線5s,5rはそれぞれ透明ガラス板17
とサンプルセル9s、リファレンスセル9rとの界面に
おいて、透過光、または反射光13s,13rとなる。
反射光13s,13rはそれぞれ迷光遮蔽スリット14
を経由した後、受光素子15s,15rに導かれる。サ
ンプルセル9sでの反射光13sとリファレンスセル9
rでの反射光13rとでは、サンプルセル9s側にのみ
特異吸着膜8が設けられているので、サンプルセル9s
での反射光の界面屈折率変化とリファレンスセル9rで
の反射光の界面屈折率変化は相違する。従って、反射光
13sの強度と反射光13rの強度は相違し、フレネル
の式から導き出される屈折率変化と反射率の関係式から
検体の濃度を求めることができる。
【0018】上述した例では、サンプルセル9sでの測
定とリファレンスセル9rでの測定を同時に行なった
が、これに限られず、別々に行なってもよい。すなわ
ち、まず、測定溶液をサンプルセル9sに導入し、特異
吸着膜8に接触させつつ、光学入射系20でサンプルセ
ル9sに光線を照射し、その反射光強度を測定する。そ
の後、測定溶液をリファレンスセル9rに導入すると共
に、光学入射系20でリファレンスセル9rに光線を照
射し、その反射光強度を測定する。こうして得られた2
つの反射光強度の差分から、溶液中の検体を検出するこ
とができる。また、逆に、リファレンスセルでの測定を
行なった後にサンプルセルでの測定を行なってもよい。
【0019】また、サンプルセルを複数個形成し、ブラ
ンク溶液を用いて検出することもできる。すなわち、セ
ルスペーサ9の複数箇所に孔を形成し、それら各孔に対
応して透明ガラス板17上の複数の位置に特異吸着膜を
設けてサンプルセルを複数箇所に形成する。また、光学
入射系および光学出射系もそれぞれのサンプルセルに対
応するように設けておく。そして、複数のサンプルセル
のうちの少なくとも1つに測定溶液を導入し、また、他
の少なくとも1つのサンプルセルに、検体を含有しない
ブランク溶液を導入する。この手段においても、検体を
含有している測定溶液の導入されているサンプルセル
と、ブランク溶液の導入されているサンプルセルとで
は、その反射光の屈折率の差分が生じるので、ブランク
溶液の導入されたサンプルセルでの反射光の屈折率値を
リファレンスとして、検体を含有する溶液中の検体濃度
を検出することが可能となる。
【0020】
【実施例】図1,2に示す検出器を用いて検体の検出を
行なった。特異吸着膜は次のようにして形成した。ま
ず、透明ガラス板17を2M水酸化ナトリウム溶液中に
2日間浸漬し、表面にシラノール基を露出させた。ま
た、0.03M蟻酸緩衝液pH5.5の95%エタノール
溶液に、シランカップリング剤としてGPS((γ-gly
cidoxy-propyl)trimethoxysilane)を2%になるように
加え、5分間攪拌した。そして、この溶液中に、上記処
理を施した透明ガラス板17をアルカリ処理した後に3
分間浸漬し、更に室温にて24時間乾燥した。その後、
この透明ガラス板17を1%のアビジンを含む10mM
リン酸緩衝液pH7.5に浸漬し、特異吸着物質として
アビジンを担持した特異吸着膜8の形成された透明ガラ
ス板17を得た。この透明ガラス板17をマッチングオ
イルを用いてプリズム本体16と一体化し、これをセル
スペーサ9及びセルブロック10と組合わせ、一側面に
特異吸着膜が形成されたサンプルセル9sを形成した。
そして、サンプル溶液流入管11sからサンプルセル9
s内に測定溶液を導入し、充満させた。測定溶液には、
アビジンと特異吸着のあるビオチンを溶解させたpH
7.5のリン酸緩衝液を用いた。サンプルセル9sに光
線を照射し、その反射光強度の変化を測定し、検体であ
るビオチンの検出を行ない、検出限界を求めた。その結
果、ビオチンの検出限界は40pgであり、きわめて高
い検出感度であった。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、従来の表面プラズモン
を用いた免疫物質等の測定と同等以上の高い検出感度で
迅速に検体を検出することができる。また、金属薄膜の
形成や、特異吸着物質の金属薄膜への担持などの複雑な
操作を必要せず、精度の高い検出器の作製ないし検出作
業が簡易かつ容易である。また、検体の検出において
は、その溶液中の濃度測定ばかりでなく、特異吸着物質
への吸着の経時的な変化も測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の検出器の一形態例を示す斜視図であ
る。
【図2】 同検出器の部分分解斜視図である。
【図3】 本発明の検出器の他の一形態例を示す斜視図
である。
【図4】 同検出器の部分分解斜視図である。
【図5】 特異吸着膜の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 光源 2 点光源スリット 3 レンズ 4 スリット 5r 光線 5s 光線 8 特異吸着膜 8a シランカップリング層 8b スペーサ層 8c 特異吸着物質 9 セルスペーサ 9r リファレンスセル 9s サンプルセル 10 セルブロック 11r リファレンス溶液流入管 11s サンプル溶液流入管 12r リファレンス溶液流出管 12s サンプル溶液流出管 13r 反射光 13s 反射光 14 迷光遮断スリット 15r 受光素子 15s 受光素子 16 プリズム本体 17 透明ガラス板 18 反射プリズム 20 光学入射系 22 光学出射系

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検体に対する結合性を有する特異吸着膜
    が内面に形成されたサンプルセルの測定側面に光線を照
    射し、サンプルセルに測定溶液を導入し、測定溶液に含
    まれる検体の特異吸着膜への吸着に伴う測定側面での屈
    折率変化による反射光強度の変化を測定し、測定溶液中
    の検体を検出することを特徴とする検体の検出方法。
  2. 【請求項2】 検体に対する結合性を有する特異吸着膜
    が内面に形成されたサンプルセルの測定側面と、特異吸
    着膜をもたないリファレンスセルの測定側面とにそれぞ
    れ光線を照射し、サンプルセルとリファレンスセルとに
    測定溶液を導入し、サンプルセルの測定側面での反射光
    強度とリファレンスセルの測定側面での反射光強度とを
    測定し、それぞれの屈折率を求め、その差分から測定溶
    液中の検体を検出することを特徴とする検体の検出方
    法。
  3. 【請求項3】 検体に対する結合性を有する特異吸着膜
    が内面に形成された測定側面をもつ複数のサンプルセル
    のうちの少なくとも1つに検体を含有しないブランク溶
    液を導入し、他のサンプルセルに測定溶液を導入し、各
    サンプルセルの測定側面に光線を照射し、測定溶液の導
    入されたサンプルセルの測定側面での反射光強度とブラ
    ンク溶液の導入されたサンプルセルの測定側面での反射
    光強度を測定し、その差分から測定溶液中の検体を検出
    することを特徴とする検体の検出方法。
  4. 【請求項4】 検体に対する結合性を有する特異吸着膜
    が内面に形成された測定側面を有し、測定溶液が導入さ
    れるサンプルセルと、該サンプルセルの測定側面に光線
    を照射する光学入射系と、測定側面での前記光線の反射
    光を受光し、その反射光強度を測定する光学出射系と、
    得られた反射光強度から測定溶液中の検体の濃度を演算
    する演算装置とを具備することを特徴とする検体の検出
    器。
  5. 【請求項5】 検体に対する結合性を有する特異吸着膜
    が内面に形成された測定側面を有し、測定溶液が導入さ
    れるサンプルセルと、特異吸着膜が形成されていないが
    サンプルセルと同様に測定溶液が導入されるリファレン
    スセルと、サンプルセルの測定側面及びリファレンスセ
    ルの測定側面にそれぞれ光線を照射する光学入射系と、
    サンプルセルでの反射光とリファレンスセルでの反射光
    を受光し、それぞれの反射光強度を測定する光学出射系
    と、その差分から測定溶液中の検体の濃度を演算する演
    算装置とを具備することを特徴とする検体の検出器。
JP29913197A 1997-10-30 1997-10-30 検出方法および検出器 Withdrawn JPH11132944A (ja)

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