JP3130671B2 - 容器の保持装置 - Google Patents

容器の保持装置

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JP3130671B2
JP3130671B2 JP04231345A JP23134592A JP3130671B2 JP 3130671 B2 JP3130671 B2 JP 3130671B2 JP 04231345 A JP04231345 A JP 04231345A JP 23134592 A JP23134592 A JP 23134592A JP 3130671 B2 JP3130671 B2 JP 3130671B2
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勉 稲田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、容器の保持構造、特に
被加熱物が封入された缶詰を加熱する加熱装置における
保持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】キャンプ等の野外生活において、インス
タント食品の調理或は喫茶用に少量の熱湯を必要とする
場合、一般的には、携帯用加熱装置としてカートリッジ
ガスボンベを装着したガスコンロと容器が用いられ、こ
れにより湯沸かしが行われている。また、最近は容器の
内部に麺類を封入しておき、バーナー等で直接容器を加
熱させる手段も講じられている。
【0003】
この加熱装置において容器を保持する構造は、バーナ
ーを下部に配設した筒状のケースの開放した上端から、
容器の直径に対応した棒状の脚部が複数本外ケースの内
側に指向して延在しており、該脚部の先端と容器の上端
縁とが密接することで保持を維持している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】バーナーのガスに着火
された炎は、容器の底部を加熱しながら外周側壁に沿っ
て上昇し、内部を加熱する。
【0005】しかしながら、ケースの内部に容器を保持
しているのは棒状の脚部であるので、容器を保持する力
が弱く移動に際し横にして持ち運ぶと落下してしまうと
いう問題がある。
【0006】また、容器の外周側面の加熱に要した熱が
ケース内に溜るような脚部の構成となっていないので、
直ちにケース外に放出されてしまい熱効率が悪いという
問題がある。
【0007】そこで本発明は、外周縁が加締められ内周
縁に立ち上げ部が設けられ、同一円周上に穿設孔を有す
る盤状の保持体をケース上端に配し、立ち上げ部に容器
の上端縁を圧接させることにより、容器の保持力を強化
して落下を防ぐと共に、熱効率を向上させる容器の保持
構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、少なくとも上部が開放した筒状のケース
と、前記ケースの内周面に配設され、下端が内側に折直
されてなる係止部を形成した波板と、前記ケースの上端
と外周縁が固定され、複数の穿設孔を有し内周縁に立ち
上げ部が設けられた盤状の保持体と、を備え、前記保持
体の立ち上げ部に容器の上端周縁を圧設すると共に、容
器の下端周縁を波板の係止部に当接させるようにした。
【0009】
【作用】ケース内に配設される容器は、その下端周縁を
波板に設けた係止部で係止され、上端周縁をケースの上
端に外周縁が固定された保持体の立ち上げ部で圧接され
る。従って、容器は置かれた状態に関係なくケース内で
強固に固定される。
【0010】
【実施例】図1及至図2に示す本発明の保持構造を有す
る加熱装置1は、筒状のケース2と、該ケース2内の上
部に保持された容器3と、該容器3の上端部分に圧接
し、前記ケース2の上端に外周縁が加締められた保持体
4と、容器3の下部に配設された加熱部5とからなる。
【0011】加熱部5はアルミニウム等の熱伝導性の良
い金属材料により円筒状に形成したケース2内の下部に
配設された筒状をし、燃料が充填された燃料タンク6
と、該燃料タンク6から供給されたガスを燃焼するバー
ナー7と、着火及び消火を行う操作レバー8とからなっ
ている。
【0012】燃料タンク6からは、公知のバルブ機構9
と導管10を介してバーナー7に接続され、外ケース2に
画成した図示しない操作窓に一端が位置し、他端がタン
ク機構を介して前記バルブ機構9を開閉させると共に、
別に配設した圧電点火ユニット11を作動させる操作レバ
ー8が設けられている。
【0013】 バーナー7の上部には、ケース2に保持
された容器3が配設される。容器3は上端面に開缶用の
プルタブ12が付設された蓋を備えた円筒状の耐熱性缶本
体からなる缶詰で、その内部に水又は麺類とスープ汁等
の被加熱物が封入されている。この容器3とケース2と
の間の空間には、図2に示すように金属材料の波板13が
ケース2の内周面に全周にわたって配設され、容器3側
に多数の熱通路14を形成している。また、ケース2の外
周にピッチの細かな断熱性の波板15を介して紙や発泡ス
チロール等の断熱部材16が被覆されている。
【0014】尚、断熱部材16をケース2外周に設けなく
てもよい。
【0015】ケース2内に配設された波板13は、ケース
2の上部及び下部に内側に指向して突出する環状溝20,
21に両端部分が当接して軸方向への移動が防止される。
波板13は容器3の丈よりも下方に延在しており、下方は
内側に折り込まれて二重構造となって係止部17を形成し
ている。この係止部17は前記容器3の下端周縁と当接
し、容器3を下支えしている。また、容器3の上端周縁
は保持体4より支えられている。
【0016】なお、ケース2に設けた環状溝20,21に代
えて、内側に指向して突出する突起部を複数個形成し、
波板13の軸方向への移動を防止するようにしてもよい。
【0017】保持体4は、図3に示すように、断面が凹
字をした盤状の金属材料からなる支持体で、外周縁は外
ケース2の上端と加締められ、容器3の外径と略等しい
直径に開口された内周縁に立ち上げ部18が形成されて、
該立ち上げ部18が容器3の上端周縁と圧接している。ま
た、立ち上げ部18と外周縁との間の同一円周上に複数の
穿設孔19を有している。
【0018】以上のような構成からなる加熱装置におけ
る保持構造の作用を詳細に説明する。
【0019】操作レバー8を押下するとバルブ機構9が
開き、燃料タンク6から導管を経てバーナー7に向かっ
てガスが送給されると共に、圧電点火ユニット11を打撃
してバーナー7と放電電極の間に火花を生じ、バーナー
7から放出するガスに着火させる。ガスの燃焼により生
じた高温の空気は容器3の底面を加熱すると共に、容器
3の底部周縁から下方に延在して露呈した波板13の熱通
路14を上昇しながら加熱し、保持体4の穿設孔19から外
部に放出する。従って、ケース2内の高温空気は直ぐに
外部に放出されることがなく、一旦ケース2に溜るので
熱効率の向上がはかれる。
【0020】加熱終了後に容器3内の被加熱物をコップ
等に移し換えるため傾けたとしても、容器3の上端周縁
は保持体4の立ち上げ部18に圧接し、周壁は波板13に保
持され、且つ、下端周縁は波板13の係止部17と係止して
いるので、容器3がはずれたり落下することがなく保持
強度の向上がはかれる。
【0021】なお、保持体4の立ち上げ部14にスリット
を設けることにより、容器の上部に保持体の開口を挿入
するのが容易になると共に、ケース2に形成した環状溝
20,21に波板13を当接することで軸方向への移動が防止
でき、波板13をケース2に固定する手間が省け組立が容
易になる。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明は、ケース内の下部
に係止部を設けた波板を配し、ケース内に配設した容器
の下端を係止部に当接すると共に、容器上端を保持体で
圧接したので、持ち運びや傾けた際に容器がケース内か
らはずれたり落下することがなく、容器を常時定位置に
保持することができる。
【0023】また、穿設孔を有する保持体でケースを塞
いだので、熱がケースから直ぐに放出されず、熱効率を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の保持構造を有する加熱装置の縦断面図
である。
【図2】図1におけるA−A線に沿う断面図である。
【図3】保持体の斜視図である。
【符号の説明】
2 ケース 3 容器 4 保持体 5 加熱部 13 波板 14 熱通路 17 係止部 18 立ち上げ部 19 穿設孔

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも上部が開放した筒状のケース
    と、 前記ケースの内周面に配設され、下端が内側に折直され
    てなる係止部を形成した波板と、 前記ケースの上端と外周縁が固定され、複数の穿設孔を
    有し内周縁に立ち上げ部が設けられた盤状の保持体と、 を備え、前記保持体の立ち上げ部に容器の上端周縁を圧
    設すると共に、容器の下端周縁を波板の係止部に当接さ
    せたことを特徴とする容器の保持構造。
  2. 【請求項2】 保持体の立ち上げ部にスリットを形成し
    たことを特徴とする請求項1記載の容器の保持構造。
  3. 【請求項3】 ケースには、内周面に配設される波板の
    上下端近傍に、内側に向けて突出する環状溝又は突起部
    を形成したことを特徴とする請求項1記載の容器の保持
    構造。
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