JP3130428B2 - コンバインにおける穀稈搬送装置 - Google Patents
コンバインにおける穀稈搬送装置Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、刈取穀稈を穀稈掻込装
置により掻き込んで合流させ、この合流した穀稈を扱深
さ調節可能な穀稈搬送装置により脱穀装置に凭れ姿勢で
搬送供給するようにしたコンバインにおける穀稈搬送装
置に関する。
置により掻き込んで合流させ、この合流した穀稈を扱深
さ調節可能な穀稈搬送装置により脱穀装置に凭れ姿勢で
搬送供給するようにしたコンバインにおける穀稈搬送装
置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、刈取穀稈を穀稈掻込装置により掻
き込んで合流させ、この合流した刈取穀稈を、搬送爪付
きの穂側搬送チェーンと挟持レールが対設された株元搬
送チェーンとからなる穀稈搬送装置により扱深さ調節し
ながら搬送して後方の脱穀装置に供給するようにし、穂
側搬送チェーンと株元搬送チェーンとを別々の伝動系に
より駆動するコンバインにおける穀稈搬送装置は既に知
られている。また、株元掻込チェーン、株元搬送チェー
ン及び穂側搬送チェーンの巻き掛け面、搬送突起及び搬
送爪を前後方向から見て略水平にしたコンバインも既に
知られている。
き込んで合流させ、この合流した刈取穀稈を、搬送爪付
きの穂側搬送チェーンと挟持レールが対設された株元搬
送チェーンとからなる穀稈搬送装置により扱深さ調節し
ながら搬送して後方の脱穀装置に供給するようにし、穂
側搬送チェーンと株元搬送チェーンとを別々の伝動系に
より駆動するコンバインにおける穀稈搬送装置は既に知
られている。また、株元掻込チェーン、株元搬送チェー
ン及び穂側搬送チェーンの巻き掛け面、搬送突起及び搬
送爪を前後方向から見て略水平にしたコンバインも既に
知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】前記既知のコンバイン
の穀稈掻込装置の株元掻込チェーンはその巻き掛け面及
び搬送突起は前後方向から見て略水平であるのに対し、
穀稈搬送装置の株元搬送チェーンの上部リンクプレート
のみに斜め上方に向けて折曲された搬送突起を突設して
いたので、短稈に対して深扱調節すべく、穀稈搬送装置
を下降傾動させた時、株元搬送チェーンの搬送突起が株
元掻込チェーンの搬送突起から上方へ大きく離間して充
分な深扱調節を行うことができなかった。また、穀稈受
継時に、株元搬送チェーンの搬送突起がそれに直接接触
した一部の穀稈のみをその傾斜に沿って掻き上げること
となって株元端部が不揃いになると共に脱穀装置の穀稈
挟持搬送装置に受け渡した状態で、挟み込みが浅くなっ
て稈抜けを生ずることがあった。また、穂側搬送チェー
ンと株元搬送チェーンとを別々の伝動系により駆動する
ため、伝動装置が複雑になってコスト高になると共に稈
長の変化に応じて頻繁に扱深さ調節する穀稈搬送装置の
伝動装置の重量が大になって、上下傾動時の衝撃が激し
くなった。更に、株元搬送チェーンの搬送突起及び穂側
搬送チェーンの搬送爪を前後方向から見て共に略水平に
したものは、緩やかに係止して搬送する搬送爪が傾斜姿
勢になった穀稈を斜めに係合するので、稈量が少ない場
合に稈抜けを生じて的確な搬送をすることができなかっ
た。
の穀稈掻込装置の株元掻込チェーンはその巻き掛け面及
び搬送突起は前後方向から見て略水平であるのに対し、
穀稈搬送装置の株元搬送チェーンの上部リンクプレート
のみに斜め上方に向けて折曲された搬送突起を突設して
いたので、短稈に対して深扱調節すべく、穀稈搬送装置
を下降傾動させた時、株元搬送チェーンの搬送突起が株
元掻込チェーンの搬送突起から上方へ大きく離間して充
分な深扱調節を行うことができなかった。また、穀稈受
継時に、株元搬送チェーンの搬送突起がそれに直接接触
した一部の穀稈のみをその傾斜に沿って掻き上げること
となって株元端部が不揃いになると共に脱穀装置の穀稈
挟持搬送装置に受け渡した状態で、挟み込みが浅くなっ
て稈抜けを生ずることがあった。また、穂側搬送チェー
ンと株元搬送チェーンとを別々の伝動系により駆動する
ため、伝動装置が複雑になってコスト高になると共に稈
長の変化に応じて頻繁に扱深さ調節する穀稈搬送装置の
伝動装置の重量が大になって、上下傾動時の衝撃が激し
くなった。更に、株元搬送チェーンの搬送突起及び穂側
搬送チェーンの搬送爪を前後方向から見て共に略水平に
したものは、緩やかに係止して搬送する搬送爪が傾斜姿
勢になった穀稈を斜めに係合するので、稈量が少ない場
合に稈抜けを生じて的確な搬送をすることができなかっ
た。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、刈取穀稈を掻
き込んで合流させる穀稈掻込装置と、合流した穀稈を、
穂側搬送チェーンと株元搬送チェーンとで構成されてい
て後部を中心として上下傾動することが可能に支持され
た穀稈搬送装置により凭れ姿勢で搬送して脱穀装置に供
給するようにしたコンバインにおいて、前記穀稈掻込装
置の株元掻込チェーンと株元搬送チェーンとの巻き掛け
面及び搬送突起を穀稈搬送方向から見て平行にする一
方、穂側搬送チェーンの巻き掛け面及び搬送爪を斜め上
向きに傾斜させると共に、前記刈取穀稈が短稈である場
合に対応して深扱調節すべく前記穀稈搬送装置を下降傾
動させた状態のとき、側面視で前記株元掻込チェーンと
株元搬送チェーンが略同傾斜になるように構成し、且つ
前記株元掻込チェーンの搬送終端部上に株元搬送チェー
ンの搬送始端部を近接重合させること、及び前記株元搬
送チェーンの後部を株元駆動スプロケットとその外側の
転輪に掛け回し、上記株元駆動スプロケットと上記転輪
との間に穂側搬送チェーンに伝動するための入力スプロ
ケットを噛合させ、この入力スプロケットを穂側搬送チ
ェーンの後端部の穂側駆動スプロケットに屈折伝動機構
を介して連動連結することにより前述の課題を解決し
た。
き込んで合流させる穀稈掻込装置と、合流した穀稈を、
穂側搬送チェーンと株元搬送チェーンとで構成されてい
て後部を中心として上下傾動することが可能に支持され
た穀稈搬送装置により凭れ姿勢で搬送して脱穀装置に供
給するようにしたコンバインにおいて、前記穀稈掻込装
置の株元掻込チェーンと株元搬送チェーンとの巻き掛け
面及び搬送突起を穀稈搬送方向から見て平行にする一
方、穂側搬送チェーンの巻き掛け面及び搬送爪を斜め上
向きに傾斜させると共に、前記刈取穀稈が短稈である場
合に対応して深扱調節すべく前記穀稈搬送装置を下降傾
動させた状態のとき、側面視で前記株元掻込チェーンと
株元搬送チェーンが略同傾斜になるように構成し、且つ
前記株元掻込チェーンの搬送終端部上に株元搬送チェー
ンの搬送始端部を近接重合させること、及び前記株元搬
送チェーンの後部を株元駆動スプロケットとその外側の
転輪に掛け回し、上記株元駆動スプロケットと上記転輪
との間に穂側搬送チェーンに伝動するための入力スプロ
ケットを噛合させ、この入力スプロケットを穂側搬送チ
ェーンの後端部の穂側駆動スプロケットに屈折伝動機構
を介して連動連結することにより前述の課題を解決し
た。
【０００５】
【作用】穀稈掻込装置は刈取穀稈を後方へ掻き込んで合
流させ、この合流した穀稈の株元部は穀稈搬送装置の株
元搬送チェーンに受け継がれて挟持搬送され、穂側は穂
側搬送チェーンの搬送爪に受け継がれて凭れ姿勢で搬送
され、その間に扱深さ調節されて脱穀装置に供給され
る。そして、穀稈が短稈である場合、穀稈搬送装置を短
稈に対して深扱調節すると、側面視で株元掻込チェーン
と株元搬送チェーンが略同傾斜になり、且つその株元搬
送チェーンの搬送始端部は、株元掻込チェーンの搬送終
端部上に充分に接近して重合するので、前記短稈の株元
部の一定位置を的確に受継することができ、その際、株
元掻込チェーン及び株元搬送チェーンの搬送方向から見
て平行でかつ略水平になっているので、受継時に一部の
穀稈の株元部が掻き上げられることがない。また、穂側
搬送チェーンの入力スプロケットは、株元搬送チェーン
の後部の株元駆動スプロケットとその外側の転輪との間
で株元搬送チェーンにより駆動され、該入力スプロケッ
トは屈折伝動機構を介して穂側搬送チェーンを駆動す
る。その際、穂側搬送チェーンはその搬送爪側が斜め上
方へ向けて傾斜していて穀稈を凭れ姿勢で搬送すべく機
幅の中央側へ偏位しているが、その入力スプロケット
を、株元搬送チェーンの後部の横幅内でかつ引張部で駆
動されるので短い伝動系で無理なく駆動することができ
る。
流させ、この合流した穀稈の株元部は穀稈搬送装置の株
元搬送チェーンに受け継がれて挟持搬送され、穂側は穂
側搬送チェーンの搬送爪に受け継がれて凭れ姿勢で搬送
され、その間に扱深さ調節されて脱穀装置に供給され
る。そして、穀稈が短稈である場合、穀稈搬送装置を短
稈に対して深扱調節すると、側面視で株元掻込チェーン
と株元搬送チェーンが略同傾斜になり、且つその株元搬
送チェーンの搬送始端部は、株元掻込チェーンの搬送終
端部上に充分に接近して重合するので、前記短稈の株元
部の一定位置を的確に受継することができ、その際、株
元掻込チェーン及び株元搬送チェーンの搬送方向から見
て平行でかつ略水平になっているので、受継時に一部の
穀稈の株元部が掻き上げられることがない。また、穂側
搬送チェーンの入力スプロケットは、株元搬送チェーン
の後部の株元駆動スプロケットとその外側の転輪との間
で株元搬送チェーンにより駆動され、該入力スプロケッ
トは屈折伝動機構を介して穂側搬送チェーンを駆動す
る。その際、穂側搬送チェーンはその搬送爪側が斜め上
方へ向けて傾斜していて穀稈を凭れ姿勢で搬送すべく機
幅の中央側へ偏位しているが、その入力スプロケット
を、株元搬送チェーンの後部の横幅内でかつ引張部で駆
動されるので短い伝動系で無理なく駆動することができ
る。
【０００６】
【実施例】本発明の一実施例を図面に示すコンバインの
搬送装置について説明すると、走行装置１を有する機台
２上の一側には脱穀装置３を、他側には操作盤４、運転
席５及び穀粒タンク等を配設してあり、脱穀装置３及び
操作盤４の前方には前処理装置６を後方上部の横軸７を
中心として上下傾動するように装着してある。
搬送装置について説明すると、走行装置１を有する機台
２上の一側には脱穀装置３を、他側には操作盤４、運転
席５及び穀粒タンク等を配設してあり、脱穀装置３及び
操作盤４の前方には前処理装置６を後方上部の横軸７を
中心として上下傾動するように装着してある。
【０００７】前記前処理装置６の刈取装置８は、複数の
分草体９・・、刈刃１０及び複数組の穀稈引起装置１１
・・、刈刃１０の上方に設けた複数の掻込輪１２・・、
左右両側部の掻込輪１２，１２上から後方へＹ型に延び
ていて株元掻込装置を構成する株元掻込チェーン１３，
１４、可撓ラグを有する茎部掻込ベルト１５・・、掻込
爪付きの茎部掻込チェーン１６，１６、及び穂部掻込チ
ェーン１７，１７等により構成されており、前処理装置
６の穀稈搬送装置は、後方へ延出した前記株元掻込チェ
ーン１３の後端上方から前記脱穀装置３のフィードチェ
ーン３ａ及びそれに対設した挟扼レールの搬送始端に亙
る部位に亙っていて、挟持レール１８が対設された株元
搬送チェーン１９とガイドレール２０が間隔をおいて対
設された穂側搬送チェーン２１とにより構成されてお
り、前記横軸７を中心として上下傾動させることにより
扱深さ調節を行うことができる。前記掻込輪１２・・
中、既刈地側のものの突起は、後退角を有するように湾
曲した多数の丸棒により構成されていて回転軌跡を大に
すると共にその前端が他のもののそれとほぼ同一になる
ようにやや後部に軸支し、単独で駆動するようになって
いる。
分草体９・・、刈刃１０及び複数組の穀稈引起装置１１
・・、刈刃１０の上方に設けた複数の掻込輪１２・・、
左右両側部の掻込輪１２，１２上から後方へＹ型に延び
ていて株元掻込装置を構成する株元掻込チェーン１３，
１４、可撓ラグを有する茎部掻込ベルト１５・・、掻込
爪付きの茎部掻込チェーン１６，１６、及び穂部掻込チ
ェーン１７，１７等により構成されており、前処理装置
６の穀稈搬送装置は、後方へ延出した前記株元掻込チェ
ーン１３の後端上方から前記脱穀装置３のフィードチェ
ーン３ａ及びそれに対設した挟扼レールの搬送始端に亙
る部位に亙っていて、挟持レール１８が対設された株元
搬送チェーン１９とガイドレール２０が間隔をおいて対
設された穂側搬送チェーン２１とにより構成されてお
り、前記横軸７を中心として上下傾動させることにより
扱深さ調節を行うことができる。前記掻込輪１２・・
中、既刈地側のものの突起は、後退角を有するように湾
曲した多数の丸棒により構成されていて回転軌跡を大に
すると共にその前端が他のもののそれとほぼ同一になる
ようにやや後部に軸支し、単独で駆動するようになって
いる。
【０００８】そして、前方から見て左側の前記株元掻込
チェーン１３及び株元搬送チェーン１９の上下のリンク
プレートにはその板面と同一方向でかつ前後方向から見
て略水平な搬送突起１３ａ・・，１９ａ・・を突設して
あり、株元搬送チェーン１９の前部は転輪２２に掛けら
れ、後部は伝動ケース２３から立ち上がった縦軸に装着
されている株元駆動スプロケット２５及びその外側に軸
支された転輪２６にかけ回されている。
チェーン１３及び株元搬送チェーン１９の上下のリンク
プレートにはその板面と同一方向でかつ前後方向から見
て略水平な搬送突起１３ａ・・，１９ａ・・を突設して
あり、株元搬送チェーン１９の前部は転輪２２に掛けら
れ、後部は伝動ケース２３から立ち上がった縦軸に装着
されている株元駆動スプロケット２５及びその外側に軸
支された転輪２６にかけ回されている。
【０００９】また、前記穂側搬送チェーン２１は前部の
遊動輪２７と後部の穂側駆動スプロケット２８とにより
張設されていて多数の搬送爪２９・・が適当な間隔をお
いて起伏自在に装着されており、そのチェーンケース３
０は、穀稈を凭れ姿勢で搬送すべく株元搬送チェーン１
９より機幅の中央寄りに偏位していて搬送爪２９・・が
斜め上方へ突出して搬送される穀稈と略直交するように
傾斜しており、前記穂側駆動スプロケット２８は、前記
株元駆動スプロケット２５と転輪２６との間で株元搬送
チェーン１９に噛合させた入力スプロケット３１により
屈曲伝動機構を介して駆動される。
遊動輪２７と後部の穂側駆動スプロケット２８とにより
張設されていて多数の搬送爪２９・・が適当な間隔をお
いて起伏自在に装着されており、そのチェーンケース３
０は、穀稈を凭れ姿勢で搬送すべく株元搬送チェーン１
９より機幅の中央寄りに偏位していて搬送爪２９・・が
斜め上方へ突出して搬送される穀稈と略直交するように
傾斜しており、前記穂側駆動スプロケット２８は、前記
株元駆動スプロケット２５と転輪２６との間で株元搬送
チェーン１９に噛合させた入力スプロケット３１により
屈曲伝動機構を介して駆動される。
【００１０】前記屈曲伝動機構は、図５に示すごとく入
力スプロケット３１の軸３１ａに取付けた傘歯車３２に
穂側駆動スプロケット２８の軸２８ａに取付けた傘歯車
３３を噛合させるか、又は図６に示すごとく軸２８ａと
３１ａを自在継ぎ手３５で連動連結することにより構成
されており、このように構成すると、株元搬送チェーン
１９を穂側搬送チェーン２１の駆動装置として利用し得
て伝動装置を簡略化することができると共に株元搬送チ
ェーン１９の張り側で入力スプロケット３１を確実に駆
動することができる。しかも、株元駆動スプロケット２
５の軸を延長して搬送爪が斜め上方へ突出する穂側搬送
チェーン２１を駆動すると、該穂側搬送チェーン２１の
後端部が株元搬送チェーン１９から機幅の中央側へ大き
く離間するので、短稈を搬送した場合、穂側から外れて
搬送不能になるか、乃至は搬送爪が穂部をしごいて脱粒
するが、上記のように構成することにより穂側搬送チェ
ーン２１と株元搬送チェーン１９の後部の間隔を、短稈
の穂側茎部を確実に係止搬送し得るように狭くすること
ができる。
力スプロケット３１の軸３１ａに取付けた傘歯車３２に
穂側駆動スプロケット２８の軸２８ａに取付けた傘歯車
３３を噛合させるか、又は図６に示すごとく軸２８ａと
３１ａを自在継ぎ手３５で連動連結することにより構成
されており、このように構成すると、株元搬送チェーン
１９を穂側搬送チェーン２１の駆動装置として利用し得
て伝動装置を簡略化することができると共に株元搬送チ
ェーン１９の張り側で入力スプロケット３１を確実に駆
動することができる。しかも、株元駆動スプロケット２
５の軸を延長して搬送爪が斜め上方へ突出する穂側搬送
チェーン２１を駆動すると、該穂側搬送チェーン２１の
後端部が株元搬送チェーン１９から機幅の中央側へ大き
く離間するので、短稈を搬送した場合、穂側から外れて
搬送不能になるか、乃至は搬送爪が穂部をしごいて脱粒
するが、上記のように構成することにより穂側搬送チェ
ーン２１と株元搬送チェーン１９の後部の間隔を、短稈
の穂側茎部を確実に係止搬送し得るように狭くすること
ができる。
【００１１】前述のコンバインにおいて、刈取穀稈は掻
込経路がＹ型になる掻込装置により後方へ掻き込まれて
合流し、この合流した穀稈の株元部は、株元掻込チェー
ン１３の後部から株元搬送チェーン１９と挟持レール１
８の前端間に押し込まれて受継され、穂側は茎部掻込チ
ェーン１６，１６、及び穂部掻込チェーン１７，１７の
後端部から穂側搬送チェーン２１及びガイドレール２０
の前端部間に受継される。
込経路がＹ型になる掻込装置により後方へ掻き込まれて
合流し、この合流した穀稈の株元部は、株元掻込チェー
ン１３の後部から株元搬送チェーン１９と挟持レール１
８の前端間に押し込まれて受継され、穂側は茎部掻込チ
ェーン１６，１６、及び穂部掻込チェーン１７，１７の
後端部から穂側搬送チェーン２１及びガイドレール２０
の前端部間に受継される。
【００１２】この際、株元搬送チェーン１９の搬送突起
１９ａ・・は、株元掻込チェーン１３の搬送突起１３ａ
・・と同様に前方から見て共に略水平になっているの
で、穀稈を受け継ぐ時、斜め上方に向かう三角形状の搬
送突起のように重合する株元部を掻き上げて不揃いにな
ることがなく、また、著しい短稈に対して深扱調節すべ
く穀稈搬送装置の前部を大きく下降させた時、搬送突起
１９ａ・・が搬送突起１３ａ・・に極めて狭い間隙にな
るように接近させることが可能で、最大限に深扱調節す
ることができ、それにより浅扱による扱ぎ残しを防止す
ことができ、しかも、短稈において一部の穀稈が掻き上
げられると、脱穀処理時にフィードチェーン３ａと挟扼
レールから抜けて扱室内に引き込まれるのを少なくする
ことができる。
１９ａ・・は、株元掻込チェーン１３の搬送突起１３ａ
・・と同様に前方から見て共に略水平になっているの
で、穀稈を受け継ぐ時、斜め上方に向かう三角形状の搬
送突起のように重合する株元部を掻き上げて不揃いにな
ることがなく、また、著しい短稈に対して深扱調節すべ
く穀稈搬送装置の前部を大きく下降させた時、搬送突起
１９ａ・・が搬送突起１３ａ・・に極めて狭い間隙にな
るように接近させることが可能で、最大限に深扱調節す
ることができ、それにより浅扱による扱ぎ残しを防止す
ことができ、しかも、短稈において一部の穀稈が掻き上
げられると、脱穀処理時にフィードチェーン３ａと挟扼
レールから抜けて扱室内に引き込まれるのを少なくする
ことができる。
【００１３】更に、穀稈搬送装置により後送される穀稈
は、穂側搬送チェーン２１が株元搬送チェーン１９より
も機幅の中央側へ偏位しているので凭れ姿勢で搬送され
る。その際、入力スプロケット３１は株元駆動スプロケ
ット２５と転輪２６との間で株元搬送チェーン１９に噛
合し、それが屈折伝動機構を介して穂側駆動スプロケッ
ト２８を駆動するので、チェーンケース３０の搬送爪２
９を斜め上方へ突出する傾斜姿勢にしたにも拘らず、穂
側搬送チェーン２１の後部が株元搬送チェーン１９から
大きく離間しない状態で駆動し得て穂側を確実に係止し
て搬送することができる。
は、穂側搬送チェーン２１が株元搬送チェーン１９より
も機幅の中央側へ偏位しているので凭れ姿勢で搬送され
る。その際、入力スプロケット３１は株元駆動スプロケ
ット２５と転輪２６との間で株元搬送チェーン１９に噛
合し、それが屈折伝動機構を介して穂側駆動スプロケッ
ト２８を駆動するので、チェーンケース３０の搬送爪２
９を斜め上方へ突出する傾斜姿勢にしたにも拘らず、穂
側搬送チェーン２１の後部が株元搬送チェーン１９から
大きく離間しない状態で駆動し得て穂側を確実に係止し
て搬送することができる。
【００１４】
【発明の効果】本発明は、刈取穀稈を掻き込んで合流さ
せる穀稈掻込装置と、合流した穀稈を、穂側搬送チェー
ン２１と株元搬送チェーン１９とで構成されていて後部
を中心として上下傾動することが可能に支持された穀稈
搬送装置により凭れ姿勢で搬送して脱穀装置３に供給す
るようにしたコンバインにおいて、前記穀稈掻込装置の
株元掻込チェーン１３と株元搬送チェーン１９との巻き
掛け面及び搬送突起１３ａ，１９ａを穀稈搬送方向から
見て平行にする一方、穂側搬送チェーン２１の巻き掛け
面及び搬送爪２９を斜め上向きに傾斜させると共に、前
記刈取穀稈が短稈である場合に対応して深扱調節すべく
前記穀稈搬送装置を下降傾動させた状態のとき、側面視
で前記株元掻込チェーン１３と株元搬送チェーン１９が
略同傾斜になるように構成し、且つ前記株元掻込チェー
ン１３の搬送終端部上に株元搬送チェーン１９の搬送始
端部を近接重合させたので、前記短稈の株元部の一定位
置を的確に受継することができ、その際、株元掻込チェ
ーン１３及び株元搬送チェーン１９のは搬送方向から見
て平行でかつ略水平になっているので、受継時の一部の
穀稈の株元部が掻き上げられることがなく、短稈脱穀時
に穀稈が扱室に引き込まれるのを少なくすることができ
る。
せる穀稈掻込装置と、合流した穀稈を、穂側搬送チェー
ン２１と株元搬送チェーン１９とで構成されていて後部
を中心として上下傾動することが可能に支持された穀稈
搬送装置により凭れ姿勢で搬送して脱穀装置３に供給す
るようにしたコンバインにおいて、前記穀稈掻込装置の
株元掻込チェーン１３と株元搬送チェーン１９との巻き
掛け面及び搬送突起１３ａ，１９ａを穀稈搬送方向から
見て平行にする一方、穂側搬送チェーン２１の巻き掛け
面及び搬送爪２９を斜め上向きに傾斜させると共に、前
記刈取穀稈が短稈である場合に対応して深扱調節すべく
前記穀稈搬送装置を下降傾動させた状態のとき、側面視
で前記株元掻込チェーン１３と株元搬送チェーン１９が
略同傾斜になるように構成し、且つ前記株元掻込チェー
ン１３の搬送終端部上に株元搬送チェーン１９の搬送始
端部を近接重合させたので、前記短稈の株元部の一定位
置を的確に受継することができ、その際、株元掻込チェ
ーン１３及び株元搬送チェーン１９のは搬送方向から見
て平行でかつ略水平になっているので、受継時の一部の
穀稈の株元部が掻き上げられることがなく、短稈脱穀時
に穀稈が扱室に引き込まれるのを少なくすることができ
る。
【００１５】また、穂側搬送チェーン２１の入力スプロ
ケット３１を株元駆動スプロケット２５とその外側の転
輪２６との間で株元搬送チェーン１９に噛合させ、屈折
伝動機構を介して駆動するようにしたものでは、伝動装
置が簡略になってコスト及び重量を軽減することができ
ると共に、穂側搬送チェーン２１を搬送爪２９・・が斜
め上方へ突出させて穀稈の穂側を係止するように傾斜さ
せて張設したにも拘らず、該穂側搬送チェーン２１の後
部が株元搬送チェーン１９から大きく離間することがな
く、穂側を確実に係止して搬送することができる。
ケット３１を株元駆動スプロケット２５とその外側の転
輪２６との間で株元搬送チェーン１９に噛合させ、屈折
伝動機構を介して駆動するようにしたものでは、伝動装
置が簡略になってコスト及び重量を軽減することができ
ると共に、穂側搬送チェーン２１を搬送爪２９・・が斜
め上方へ突出させて穀稈の穂側を係止するように傾斜さ
せて張設したにも拘らず、該穂側搬送チェーン２１の後
部が株元搬送チェーン１９から大きく離間することがな
く、穂側を確実に係止して搬送することができる。
【図１】コンバインの前部の側面図である。
【図２】同上平面図である。
【図３】要部の側面図である。
【図４】同上正面図である。
【図５】屈折伝動装置の背面図である。
【図６】同上他の例の断面図である。
３ 脱穀装置 １１ 穀稈引起装置 １９ 株元搬送チェーン ２１ 穂側搬送チェーン ２２ 転輪 ２５ 株元駆動スプロケット ２６ 転輪 ２８ 穂側駆動スプロケット ２９ 搬送爪 ３１ 入力スプロケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭54−180140（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭62−53640（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A01D 61/00 A01D 57/00
Claims (2)
- 【請求項１】 刈取穀稈を掻き込んで合流させる穀稈掻
込装置と、合流した穀稈を、穂側搬送チェーン２１と株
元搬送チェーン１９とで構成されていて後部を中心とし
て上下傾動することが可能に支持された穀稈搬送装置に
より凭れ姿勢で搬送して脱穀装置３に供給するようにし
たコンバインにおいて、前記穀稈掻込装置の株元掻込チ
ェーン１３と株元搬送チェーン１９との巻き掛け面及び
搬送突起１３ａ，１９ａを穀稈搬送方向から見て平行に
する一方、穂側搬送チェーン２１の巻き掛け面及び搬送
爪２９を斜め上向きに傾斜させると共に、前記刈取穀稈
が短稈である場合に対応して深扱調節すべく前記穀稈搬
送装置を下降傾動させた状態のとき、側面視で前記株元
掻込チェーン１３と株元搬送チェーン１９が略同傾斜に
なるように構成し、且つ前記株元掻込チェーン１３の搬
送終端部上に株元搬送チェーン１９の搬送始端部を近接
重合させたことを特徴とするコンバインにおける穀稈搬
送装置。 - 【請求項２】 刈取穀稈を掻き込んで合流させる穀稈掻
込装置と、合流した穀稈を、穂側搬送チェーン２１と株
元搬送チェーン１９とで構成されていて後部を中心とし
て上下傾動することが可能に支持された穀稈搬送装置に
より凭れ姿勢で搬送して脱穀装置３に供給するようにし
たコンバインにおいて、前記穀稈掻込装置の株元掻込チ
ェーン１３と株元搬送チェーン１９との巻き掛け面及び
搬送突起１３ａ，１９ａを穀稈搬送方向から見て平行に
する一方、穂側搬送チェーン２１の巻き掛け面及び搬送
爪２９を斜め上向きに傾斜させると共に、前記刈取穀稈
が短稈である場合に対応して深扱調節すべく前記穀稈搬
送装置を下降傾動させた状態のとき、側面視で前記株元
掻込チェーン１３と株元搬送チェーン１９が略同傾斜に
なるように構成し、且つ前記株元掻込チェーン１３の搬
送終端部上に株元搬送チェーン１９の搬送始端部を近接
重合させ、前記株元搬送チェーン１９の後部を株元駆動
スプロケット２５とその外側の転輪２６に掛け回し、上
記株元駆動スプロケット２５と上記転輪２６との間に穂
側搬送チェーン２１に伝動するための入力スプロケット
３１を噛合させ、この入力スプロケット３１を穂側搬送
チェーン２１の後端部の穂側駆動スプロケット２８に屈
折伝動機構を介して連動連結したことを特徴とするコン
バインにおける穀稈搬送装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP06087939A JP3130428B2 (ja) | 1994-04-01 | 1994-04-01 | コンバインにおける穀稈搬送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP06087939A JP3130428B2 (ja) | 1994-04-01 | 1994-04-01 | コンバインにおける穀稈搬送装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07274668A JPH07274668A (ja) | 1995-10-24 |
| JP3130428B2 true JP3130428B2 (ja) | 2001-01-31 |
Family
ID=13928880
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP06087939A Expired - Fee Related JP3130428B2 (ja) | 1994-04-01 | 1994-04-01 | コンバインにおける穀稈搬送装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3130428B2 (ja) |
-
1994
- 1994-04-01 JP JP06087939A patent/JP3130428B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07274668A (ja) | 1995-10-24 |
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