JP3129826B2 - 積層フイルム - Google Patents

積層フイルム

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JP3129826B2
JP3129826B2 JP8294292A JP8294292A JP3129826B2 JP 3129826 B2 JP3129826 B2 JP 3129826B2 JP 8294292 A JP8294292 A JP 8294292A JP 8294292 A JP8294292 A JP 8294292A JP 3129826 B2 JP3129826 B2 JP 3129826B2
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信孝 舟山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平面性の良好な積層フ
イルムに関し、特に湿度変化に伴う寸法変化の差により
生じる平面性の悪化を防止するようにした積層フイルム
に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル系樹脂よりなるフイルムの
各種用途、たとえばブックカバー等の各種カバー、各種
受像ベース、印刷ベース、製版材、印刷材などの各種用
途においては、フイルムの平面性が良好であることが要
求される。しかし従来のポリエステル系樹脂よりなる単
層フイルムあるいは積層フイルムにおいては、該フイル
ムが吸湿した場合、吸湿がフイルム全体にわたって均一
には行われないため、部分的に吸湿による膨張の度合い
が異なり、フイルムの平面性が悪化するという問題があ
る。従来このような平面性悪化を防止するために、フイ
ルムとフイルムとの間に吸湿度の高い紙を挟んだりして
いたが、巻取や加工、取扱い上、さらにはコスト上不利
なものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点に着目し、特に湿度変化に伴う寸法変化の差に
より生じる平面性の悪化を防止するようにした積層フイ
ルムを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
積層フイルムは、溶融押出で製膜される積層フイルムで
あって、該積層フイルムは3層以上のポリエステル系樹
からなり、該積層フイルムの中間層の少なくとも一層
が、酸成分としてスルホイソフタル酸を0.5〜40モ
ル%含有するポリエステル系樹脂からなり、積層フイル
ムの表層を構成するポリエステル系樹脂の酸成分中のス
ルホイソフタル酸の量が3モル%以下で、かつ該量Ms
と、前記中間層を構成するポリエステル系樹脂の酸成分
中のスルホイソフタル酸の量Mcとの関係が、 Ms≦0.2Mc であり、前記中間層の厚さが前記表層の厚さの1/2以
下である ものから成る。
【0005】本発明の積層フイルムは、ポリエステル系
樹脂よりなる3層以上の積層構成を有する。3層以上で
あれば、4層でも5層でも構わない。この積層フイルム
の中間層、すなわち非表面層のうち、少なくとも一層
が、酸成分としてスルホイソフタル酸を0.5〜40モ
ル%含有するポリエステル系樹脂から構成される。
【0006】スルホイソフタル酸を所定量含有するポリ
エステル系樹脂は、高い吸湿性を有する。したがって、
本発明の積層フイルムは、吸湿性の高い中間層を、吸湿
性の比較的低い層で両側からサンドイッチ状に挟み込ん
だ積層構成を有する。この吸湿性の高い中間層は、湿度
変化に対応して、素早くかつ均一に吸湿するから、局部
的に、吸湿に伴う寸法変化の差による応力が生じにく
い。したがって、この中間層両側の層に、たとえ湿度変
化に伴う局部的な応力が生じても、中間層によって、フ
イルム全体が変形してしまうことが抑制される。その結
果、積層フイルム全体としての平面性が良好に保たれ
る。
【0007】中間層に上記のような吸湿性をもたせるた
めに、本発明においては、中間層を構成するポリエステ
ル系樹脂の酸成分として、スルホイソフタル酸が0.5
〜40モル%含有される。スルホイソフタル酸の含有量
が上記範囲よりも少ないと、目標とする吸湿性が得られ
ず、逆に上記範囲より多いと、中間層として望ましい強
度が得られにくくなる。
【0008】スルホイソフタル酸は、たとえば下記化1
で表される。下記化1におけるX+の代表例としては、
Na+ 、Li+ などのアルカリ金属、およびアルカリ土
金属、NH4 + などを挙げることができる。
【0009】
【化1】
【0010】本発明におけるポリエステル系樹脂の代表
例としては、酸成分として、上記含有量のスルホイソフ
タル酸以外、テレフタル酸、イソフタル酸、α,β−ビ
ス(2−クロルフェノキシ)エタン−4,4’−ジカル
ボン酸、2,6−ナフタレートなどの芳香族ジカルボン
酸、若しくはセバシン酸、アジピン酸、ドデカジオン酸
などの脂肪族ジカルボン酸又はポリエチレンオキシジカ
ルボン酸のようなエステル結合形成性ポリアルキレンエ
ーテルを、一方、アルコール成分として、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、ポリエチレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコールなどをもつポリエステ
ル及びそれらの混合物を挙げることができる。
【0011】積層フイルムの中間層両側の層、あるいは
両表面層を構成するポリエステル系樹脂は比較的吸湿
性の低いものが好ましく、本発明では、積層フイルムの
表層を構成するポリエステル系樹脂の酸成分中のスルホ
イソフタル酸の量が3モル%以下で、かつ該量Msと、
中間層を構成するポリエステル系樹脂の酸成分中のスル
ホイソフタル酸の量Mcとの関係が、 Ms≦0.2Mcとされる。 つまり、表面層では吸湿を極力抑え、平面性
悪化防止のための迅速、均一な吸湿の役目を専ら中間層
に担わせるのである。積層フイルムの表層を構成するポ
リエステル系樹脂の酸成分中のスルホイソフタル酸の量
は、実質的に0であってもよい。
【0012】また、中間層は平面性悪化防止のための吸
湿を伴う層であるから、積層フイルム全体に対しメイン
層である必要はない。したがって、中間層の厚さは、上
記平面性悪化防止に足るものであればよく、表層の厚さ
に対し、1/2以下とされる。
【0013】次に本発明の積層フイルムの製造方法につ
いて説明するが、これに限定されるものではない。酸成
分としてスルホイソフタル酸を0.5〜40モル%含有
したポリエステル系樹脂の原料、たとえばペレットを準
備する。フイルムに粒子を添加する場合は、所定の粒子
を添加した原料を準備する。この場合、粒子を添加する
方法は、特に限定されず、所定の粒子を添加し押出機内
で混合、分散してもよいし、所定の粒子を押出機内で混
合、分散した原料を、希釈して使用してもよいが、粒子
をエチレングリコール中に分散させ、60時間以内の沸
騰加熱処理を必要に応じて施した後、必要に応じてガラ
スビース等のメディアを用いて分散させたものを、ポリ
エステル重合時に添加するのが、分散性の点から好適で
ある。粒子は、所定の原料に多量に添加、希釈しつつ使
用してもよいし、均一にすべての原料に添加してもよ
い。
【0014】このようにして準備した原料と、スルホイ
ソフタル酸を3モル%以下でかつ中間層の1/5以下の
量で含有する、あるいは含有量が実質的に0のポリエス
テル系原料とを、所定の条件で十分乾燥した後、2台以
上の押出機にそれぞれ供給して、口金あるいは合流ブロ
ックで積層して溶融状態で押出し、冷却ドラムに巻きつ
け冷却固化させ未延伸積層フイルムをつくる。この未延
伸フイルムのまま、使用することも可能であるが、大半
の用途では、あるレベル以上の強度が要求されるので、
フイルムを二軸に延伸することが好ましい。
【0015】未延伸フイルムを二軸延伸する場合、延伸
条件は使用する樹脂によって変わり特に限定されない
が、通常は長手方向、幅方向に各々2.5〜7.0倍、
延伸速度100〜107 %/分で延伸される。延伸順序
は、特に限定されず、逐次であっても、同時であって
も、また二軸に延伸したあと再度延伸するものであって
もよい。また、このようにして得られた二軸延伸フイル
ムには、適宜熱処理を施してもよい。熱処理条件は、特
に限定されないが、100〜250℃で弛緩率20%以
下の範囲で行うのが通常である。
【0016】本発明で用いる平面性に関する特性は、次
の方法により評価した。30cm平方で、厚さを100
μmとしたポリエステル系フイルムを、絶乾状態で24
時間乾燥した後、該フイルム3枚をガラス板の間にはさ
み、40℃、65%RH雰囲気中に8時間放置し、平面
性をみた。基準として、フイルム/紙/フイルム/紙/
フイルムの平面性をとり、それとの平面性の比較で判定
する。同等の場合を「○」、ほぼ同等の場合を「△」、
大きく劣るものを「×」とした。但し、上記紙は15g
/m2 のものを使用する。
【0017】
【実施例】
実施例1〜6、比較例1〜5(表1) 表1に示す酸成分およびアルコール成分の樹脂からなる
ポリエステル系樹脂を用いて、中間層の両側に表面層を
有する3層積層フイルムを作成した。上記樹脂のフイル
ムは、各樹脂ペレットを十分に乾燥した後、2台の押出
機にそれぞれ供給し、口金または合流ブロックを用いて
3層に積層して290℃で溶融押出し、静電印加キャス
ト法を用いて、表面温度30℃のキャスティングドラム
に巻きつけ冷却固化し、未延伸フイルムを作成した。こ
の未延伸フイルムを95℃で縦4.2倍、横3.3倍に
逐次二軸延伸し、一旦冷却した後150℃で1.5%弛
緩しつつ熱処理を施して、全体の厚さ100μmの二軸
延伸積層フイルムを作成した。
【0018】表1に示したように、スルホイソフタル酸
を本発明で特定した所定の量含有するポリエステル系樹
脂からなる中間層を有する積層フイルムの場合には、製
膜直後、および数日経過した後の両方において、良好な
平面性が得られたが、本発明の範囲から外れる積層フイ
ルムにあっては、とくに経時の平面性が悪化した。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の積層フイ
ルムによるときは、吸湿性を有する特定のポリエステル
系樹脂からなる中間層を設けたので、製膜直後及び経時
の優れた平面性を得ることができた。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−121336(JP,A) 特開 昭54−3848(JP,A) 特開 平2−43047(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融押出で製膜される積層フイルムであ
    って、該積層フイルムは3層以上のポリエステル系樹脂
    からなり、該積層フイルムの中間層の少なくとも一層
    が、酸成分としてスルホイソフタル酸を0.5〜40モ
    ル%含有するポリエステル系樹脂からなり、積層フイル
    ムの表層を構成するポリエステル系樹脂の酸成分中のス
    ルホイソフタル酸の量が3モル%以下で、かつ該量Ms
    と、前記中間層を構成するポリエステル系樹脂の酸成分
    中のスルホイソフタル酸の量Mcとの関係が、 Ms≦0.2Mc であり、前記中間層の厚さが前記表層の厚さの1/2以
    下である ことを特徴とする積層フイルム。
  2. 【請求項2】 前記積層フイルムの表層を構成するポリ
    エステル系樹脂の酸成分中のスルホイソフタル酸の量が
    実質的に0である請求項1の積層フイルム。
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