JP3128997B2 - 受信装置及びマルチパス信号の選択方法 - Google Patents

受信装置及びマルチパス信号の選択方法

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JP3128997B2
JP3128997B2 JP29776592A JP29776592A JP3128997B2 JP 3128997 B2 JP3128997 B2 JP 3128997B2 JP 29776592 A JP29776592 A JP 29776592A JP 29776592 A JP29776592 A JP 29776592A JP 3128997 B2 JP3128997 B2 JP 3128997B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のマルチパス信号
を含む受信信号中の信号強度の強い順にn個のマルチパ
ス信号を選択して復調するための受信装置及びマルチパ
ス信号の選択方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年において、地上系の移動体通信にも
いわゆるスペクトラム拡散通信方式を用いることが検討
されてきている。この地上系移動体通信の場合には、基
地局から送られてくる信号は、様々な反射や干渉を受け
たいわゆるマルチパス信号となって移動体端末に入力さ
れる。このマルチパスを有効に復調する方法の一つとし
て、例えば、国際公開番号WO91/07036号公報
に開示されているようなCDMA (Code Division Mult
iple Access)方式の一種であるいわゆるマルチ−レイク
(RAKE)方式が挙げられる。
【0003】この方式は、スペクトラム拡散通信に用い
られる疑似雑音系列がデータ伝送速度に比べて充分に高
速であることを利用して、時間的に微妙にずれて(遅延
されて)受信されるマルチパス信号を分離し、それぞれ
の信号を予め設けられた複数の復調部でそれぞれ独立に
データ復調し、その結果を適当に処理することにより効
果的に復調を行おうとするものである。レイク(RAK
E)とは「熊手」の意味であり、マルチパスを熊手(複
数の復調部)でかき集めるところから名付けられてい
る。また複数の復調部のそれぞれをフィンガーとも呼
ぶ。
【0004】このようないわゆるレイク方式の受信装置
においては、中間周波数(IF)信号に変換された上記
マルチパス信号を含んだスペクトラム拡散信号を乗算器
に送って、上記IF信号の周波数の信号を出力する電圧
制御発振器(VCO)からの発振出力と乗算することで
ほぼ0Hzに変換されたスペクトラム拡散信号を得るよう
にしており、この乗算出力を上記熊手に相当する複数の
復調部(フィンガー)に送って復調し、これらの各フィ
ンガーからの各復調結果に基づいて、最終的な復調デー
タを得ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のいわゆるレイク方式の受信装置に予めn個(nは
2以上の整数)のフィンガー(復調部)が設けられてい
る場合に、これらのn個のフィンガー(復調部)には、
一般に、受信されたマルチパス信号のうちの信号強度の
強い順にn個を選択して送っている。従って、現在選択
されているn個の信号の内の少なくとも1つの信号(X
とする)の信号強度が、例えばn+1番目の信号強度よ
りも低下した場合、あるいは所定の閾値よりも低下した
場合には、この信号Xが選択されなくなり、それまでの
マルチパス信号中のn+1番目の信号強度の信号が代わ
りに選択されることになる。
【0006】ここで実際の移動体通信のマルチパス信号
の場合、短い時間の中ではその分布はほぼ決っており、
移動体の移動に伴って瞬間的に1つのパスが遮蔽物によ
り遮断される等の原因により信号が消失しても、その次
の瞬間にはまた同じ分布で現れることが多い。ところ
が、従来の受信装置では、短期間だけ1つの信号が消失
した場合でも、選択される信号の組み合せが切り換わっ
てしまうため、復調部とマルチパス信号との対応関係も
切り換えられ、円滑な復調が行えなくなったり、制御動
作が複雑化して消費電力が増大する、等の悪影響が生じ
ることになる。
【0007】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、上述したようないわゆるレイク方式のス
ペクトラム拡散受信機等の受信装置において、受信され
たマルチパス信号についての各復調部毎の信号の選択状
態が、短期的なパス状態の変化等によって切り換わるこ
とによる悪影響を防止し、最適な制御を可能とするよう
な受信装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る受信装置
は、受信信号中の複数のマルチパス信号のうちの信号強
度の強いn個のマルチパス信号を選択して復調信号を形
成する受信装置において、上記複数のマルチパス信号の
信号強度及び遅延時間情報を検出する相関検出手段と、
入力された信号を各々復調するn個の復調手段と、上記
信号強度情報及び上記遅延時間情報に基づいて、特定の
時間分布を有するn個のマルチパス信号を復調するよう
上記n個の復調手段を制御する第1の制御手段とを有
し、上記第1の制御手段は、上記特定の時間分布を有す
るn個のマルチパス信号の信号強度情報が所定時間ΔT
内に所定値STH以下になった場合、一定時間TW だけ上
記特定の時間分布を有するn個のマルチパス信号の復調
を行うよう制御することにより、上述の課題を解決す
る。
【0009】ここで、上記受信信号は、所定の疑似雑音
符号により拡散処理されたスペクトラム拡散信号とする
ことが好ましい。また、上記相関検出手段は、上記所定
の疑似雑音符号を発生する疑似雑音発生手段と、上記所
定の疑似雑音符号の発生タイミングを制御する第2の制
御手段と、上記所定の疑似雑音符号と上記受信信号とを
混合する逆拡散手段と、上記逆拡散手段の出力に基づい
て、上記受信信号と上記疑似雑音符号との相関値を検出
し、上記信号強度情報として上記相関値を出力する相関
値検出回路とにより構成すればよい。さらに上記復調手
段は、上記第1の制御手段によって上記所定の疑似雑音
符号の発生タイミングが制御される疑似雑音発生手段
と、上記所定の疑似雑音符号と上記マルチパス信号とを
混合する逆拡散手段と、上記逆拡散手段により逆拡散さ
れたデータを復調するデータ復調手段とにより構成すれ
ばよい。
【0010】次に、本発明に係るマルチパス信号の選択
方法によれば、受信信号中の複数のマルチパス信号のう
ちの信号強度の強い順にn個のマルチパス信号を選択し
て復調する際のマルチパス信号の選択方法において、現
在選択されているn個のマルチパス信号の上記信号強度
が、所定の時間内に所定値以下に低下したとき、一定時
間だけ上記選択されたn個のマルチパス信号の選択を保
持することにより、上述の課題を解決する。
【0011】この場合も、上記受信信号は、所定の疑似
雑音符号により拡散処理されたスペクトラム拡散信号と
することが好ましい。
【0012】
【作用】移動体通信で送信、受信側の少なくとも一方の
移動に伴って生じるパスの一時的な遮断状態等において
は、該パスの信号強度が急速に低下して消失状態となる
から、この急速な信号強度低下が生じたときに、マルチ
パス信号の選択を一定時間だけ保持(新たな選択を禁
止)することにより、次に信号が回復したときに、以前
の信号選択状態を切り換える必要がなくなり、無用な信
号選択状態の切換制御動作を省略でき、無駄な消費電力
をなくすことができるのみならず、各復調部での復調処
理も円滑に持続できる。
【0013】
【実施例】図1は、本発明に係る受信装置の一実施例と
して、いわゆるレイク方式の受信装置の要部の概略構成
を示すブロック回路図である。この図示の例において
は、復調部(フィンガー)141 、142 、143 はデ
ィジタル処理を行っており、フィンガーの数は例えば3
としているが、2以上いくつでもよい。
【0014】この図1において、入力端子10には中間
周波数(IF)に変換されたスペクトラム拡散信号が入
力されており、地上系移動体通信においては上述したよ
うにマルチパス信号を含んでいる。この入力IF信号が
乗算器11に送られて、電圧制御発振器(VCO)12
からの出力と乗算される。VCO12は、予め上記中間
周波数(IF)の信号を出力するように設定されている
から、乗算器11からの出力の周波数はほぼ0Hzとな
り、これらの乗算器11とVCO12とでいわゆる準同
期検波回路を構成していることになる。
【0015】乗算器11からの出力はA/D(アナログ
/ディジタル)変換器13にてディジタル信号に変換さ
れる。このA/D変換のサンプリング周波数として、上
記スペクトラム拡散に使われている疑似雑音(PN)系
列の周波数fPNよりも高い周波数foverを用い、いわゆ
るオーバーサンプリングを行っている。A/D変換器1
3からの出力は、複数の、例えば3つの復調部(フィン
ガー)141 、142、143 と、相関検出器(サーチ
ャー)15に送られる。復調部14(141 、142
143 の任意のもの)は、逆拡散、同期捕捉、データ復
調、周波数誤差検出を行う回路であり、相関検出器15
は上記マルチパス信号の信号強度情報及び遅延時間情報
を検出するものであり、さらに、これらのマルチパス信
号の信号強度及び遅延時間の分布状態を判断して信号強
度が強い順に例えば3つを選択する機能を有していても
よい。
【0016】相関検出器15からの出力はいわゆるマイ
クロプロセッサを用いた制御手段としての制御回路16
に送られる。この制御回路16は、相関検出器15から
の出力に応じて、信号強度が強い順に例えば3個のマル
チパス信号を各復調部(フィンガー)141 、142
143 に復調させるように制御するものであり、各復調
部141 、142 、143 のそれぞれの内部に持ってい
る疑似雑音(PN)発生器に対して、上記選択された3
つの信号をそれぞれ復調(特に逆拡散)するためのアド
レスを送る。各復調部141 、142 、143 によりそ
れぞれ復調された信号は、信号合成回路17に送られて
合成され、復調データとして出力端子18より取り出さ
れる。また、各復調部141 、142 、143 からの周
波数誤差Δf1 、Δf2 、Δf3 も合成されて、出力端
子19を介してVCO12の制御端子に送られるわけで
あるが、この周波数の合成の方法として、例えば、各復
調部で復調する各信号の周波数誤差のみならず、信号強
度も考慮して、すなわち、各周波数誤差にそれぞれの信
号強度よる重み付けを施して加算合成することにより、
VCO制御信号を得るようにしている。
【0017】ここで、本発明実施例において、制御回路
16は、上記選択された3個のマルチパス信号の信号強
度が所定時間ΔTの間に所定の閾値STH以下に低下した
か否かを検出し、所定時間ΔTの間に所定の閾値STH
下になった場合には、一定時間TW だけ上記選択された
3個のマルチパス信号の選択状態を保持するような動作
を行う。すなわち、所定時間ΔT以内に信号強度が閾値
TH以下になった場合には、移動体通信時の移動中の位
置により短期的に送信側との間のパスが遮断された等の
原因で信号が急激に消失したものと判断できるから、一
定時間TW だけそれまでの選択状態を保持(次の新たな
信号選択を禁止)することによって、移動位置の変化に
よる信号の回復を待つわけである。
【0018】次に、上記相関検出器(サーチャー)15
の具体例について、図2を参照しながら説明する。この
図2において、入力端子21には、上記図1の乗算器1
1及びVCO12により準同期検波されてほぼ0Hzに変
換されA/D変換器13でA/D変換されたディジタル
信号が供給されている。A/D変換器13では、上記P
N系列発生周波数fPNよりも高い周波数foverにていわ
ゆるオーバーサンプリングされていることより、入力端
子21からの信号は先ずデシメート回路22でデシメー
トされて、上記周波数fPNの信号にレート変換され、逆
拡散回路23に送られる。PN(疑似雑音)発生器24
は、送信側で拡散に用いたのと同じPN系列を発生する
ことができ、これを任意に一定間隔でPN発生をずらし
て(遅延させて)逆拡散部23に送って上記デシメート
された信号と掛け合わせ、その相関値(あるいは信号強
度情報)を相関値検出回路25で検出する。PN発生器
24は、どのタイミングでPNを発生したかというPN
発生の先頭アドレス(あるいは遅延時間情報)を制御手
段としてのマイクロプロセッサ(CPU)26に送り、
また相関値検出回路25はそのときの相関値をマイクロ
プロセッサ26に送る。この場合、送信側で拡散に使っ
たPNと(タイミングが)一致したときのみ大きな相関
値が得られるという性質を用い、マイクロプロセッサ2
6は入力された相関値の内で大きいものから順に、その
ときのPNのアドレスを検出する。この操作により、上
記マルチパス信号がどのように分布しているかを判断す
ることができる。なお、制御手段としてのマイクロプロ
セッサ26からの上記相関値(信号強度情報)とPNの
アドレス(遅延時間情報)とは、端子27を介して取り
出され、図1の制御回路16に送られる。
【0019】図3は、この相関検出動作を説明するため
の図であり、各タイミング毎の相関値(信号強度情報)
を示している。ここで入力信号はマルチパス信号であ
り、微妙な時間遅延をもっている。先ずPN発生器24
は、図3中のA点のタイミングでPNを発生し、このA
点に相当するアドレス(遅延時間情報)をマイクロプロ
セッサ26に送る。このタイミングでは対応する信号が
無いため相関値はほぼ0となっており、相関値検出回路
25はこの相関値をマイクロプロセッサ26に送る。マ
イクロプロセッサ26は、このA点相当アドレスのとき
の相関値は0であると認識する。次に、PN発生器24
は、図3中のB点のタイミングでPNを発生し、このB
点に相当するアドレスをマイクロプロセッサ26に送
り、このタイミングでは対応する信号の相関値を相関値
検出回路25が検出してマイクロプロセッサ26に送
る。このときには、信号強度がやや小さめながらも信号
が存在するので、相関値は信号強度に応じたある値を持
つ。マイクロプロセッサ26は、このB点相当アドレス
のときの相関値を認識する。このような動作を、図3の
例えばF点まで行い、その結果をマイクロプロセッサ2
6が判断する。図3の例では、大きい方から順にC点、
B点、E点を選ぶことができ、これらのC点、B点、E
点にそれぞれ相当するアドレスを検出するわけである。
以上が相関検出部の動作である。ただし、上記信号強度
の大きい方から順に3つを選択する処理は、図1の制御
回路16に行わせてもよい。
【0020】次に、上記フィンガーとなる各復調部14
1 、142 、143 の任意の一つについて、図4を参照
しながら説明する。入力端子31には上記準同期検波に
よりほぼ0Hzに変換されたディジタル信号が上記A/D
変換器13から供給されている。この信号は、上記周波
数foverでオーバーサンプリングされているため、デシ
メート回路32でデシメートされて上記周波数fPNの信
号に変換される。このときどの信号をデシメートポイン
トにするかについては、後述するクロックコントロール
信号CNCKにより決定される。このデシメート回路32内
で正しいタイミングの信号(On Time 信号)SOTは、逆
拡散回路33に送られ、正しいタイミングに対して時間
的に±1/(2fPN)だけずれたタイミングの信号(Ea
rly/Late信号)SE/L は、逆拡散回路34に送られる。
【0021】各復調部(フィンガー)内に設けられてい
るPN(疑似雑音)発生器36は、上記図1の制御回路
16からのそれぞれの復調部毎に割り当てられたアドレ
スが入力端子35を介して供給されるので、そのタイミ
ングでPN(疑似雑音)系列の信号が発生させられる。
発生したPN信号は、一方は逆拡散回路33に送られて
上記正しいタイミングの信号(On Time 信号)SOTの逆
拡散に使用され、もう一方は逆拡散回路34に送られて
上記時間的にずれたタイミングの信号(Early/Late信
号)SE/L の逆拡散に使用される。
【0022】逆拡散回路34で逆拡散処理された上記Ea
rly/Late信号SE/L は、いわゆるDLL(ディレイロッ
クループ)のような同期保持回路41に入力され、ここ
で同期を保持するための信号として、クロックコントロ
ール信号CNCKをデシメート回路32に送る。この信号
は、デシメート回路32内で行われるデシメートポイン
トを調整するものである。
【0023】具体例として上記図1のA/D変換器13
で例えば8倍オーバーサンプリングされた入力信号を1
/8にデシメートする場合を説明すると、もし同期保持
回路41が、現在のままのタイミングで良いと判断すれ
ば、デシメート回路32では8個おきに信号を出力しさ
えすれば1/8デシメートが完了することになるが、例
えば現在のままのタイミングでは遅すぎると判断したと
きには、今まで8個おきに出力していたタイミングを7
個おきに出力することによりタイミングを調節するので
ある。ここでタイミングとは、送信側でPNを用いて拡
散したときのクロックと、受信側でのクロックとのずれ
のことである。これは、送信側のクロックに合わせない
と正しい逆拡散ができないためである。
【0024】このクロックコントロールの効果により、
上記On Time 信号SOTの方の逆拡散は常に正しいタイミ
ングで行われることになり、その信号がデータ復調回路
37に送られる。データ復調回路37では、いわゆるコ
スタスループ等の回路によりデータ復調が行われ、復調
されたデータは出力端子39より取り出される。また、
データ復調回路37からの信号の一部が周波数誤差検出
回路38に送られて、周波数誤差が検出され、その結果
が出力端子40より取り出される。なお、データ復調回
路37にコスタスループ回路を用いる場合には、このコ
スタスループ内のVCOへの入力信号がそのまま周波数
誤差を表す信号となっているため、これを取り出すこと
で周波数誤差検出が行える。
【0025】以上のように、上記フィンガーとなる図1
の各復調部141 、142 、143が復調したデータと
周波数誤差信号は、信号合成回路17に送られる。信号
合成回路17において、各復調データは時間遅延を考慮
して合成され、最終的な復調データとして出力端子18
に出力される。また、周波数誤差も合成され、制御信号
ΔfCNT としてVCO12の発振周波数を制御すること
により周波数誤差を抹消するように準同期検波回路を構
成するものである。
【0026】ここで、本発明実施例においては、図1の
制御回路16において、図5に示すような処理を行わせ
ている。なお、この図5に示す処理の一部を、図2の制
御手段であるマイクロプロセッサ27に行わせてもよ
い。
【0027】この図5において、先ずステップS1にお
いては、上記相関検出回路(サーチャー)15が検出し
た各マルチパス信号の相関値(例えば図3参照)の中か
ら、信号強度の高い(大きい、強い)順に3つ(ベスト
3)を選択する。次のステップS2においては、これら
の選択された信号をそれぞれの復調部(フィンガー)1
1 、142 、143 で復調させるために、各信号の遅
延時間情報(タイミング、PN発生アドレス)を制御信
号として各復調部141 、142 、143 の上記PN発
生器36(図4参照)に送る。ここまでの処理は従来と
同様である。
【0028】次のステップS3では、上記選択された3
つの信号が消失したかどうかを検出する。すなわち、現
在各復調部141 、142 、143 で復調している上記
3つの信号が、予め定められた所定の時間ΔTの間に信
号強度が所定の閾値STH以下になった場合には、信号が
何らかの状況の変化が原因で消失したと判断して、次の
ステップS4に進ませる。もし信号強度が閾値STH以下
になった場合でも上記所定時間ΔT以上かかった場合に
は、それは上記消失ではなく、緩やかに信号強度が変化
しているものと判断し、従来と同様な処理を行わせるた
めに上記ステップS1に戻る。上記消失であると判断さ
れてステップS4に進んだ場合には、予め定められた所
定の時間TW だけ待った後、ステップS1に戻るのであ
る。この時間TW だけ待つことにより、移動体の移動に
伴う短期的なパスの遮断等により生じた上記消失であれ
ば、この消失していた信号は再び同じ位置で発生するこ
とになり、無駄な制御(新たなベスト3の選択)をする
ことなく、最適な受信が可能になる。時間TW 待っても
信号が再発生しない場合には、従来と同様に新たなベス
ト3(信号強度の高い順に3つ)を選択し、制御を続け
ることになる。
【0029】なお、本発明は上記実施例のみに限定され
るものではなく、例えば、相関検出器の構成は図2の例
に限定されず、また復調部の具体的構成も図4の例に限
定されない。さらに、復調部の個数も図1の例のように
3個に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々の構成をとり得ることは勿論である。
【0030】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に係る受信装置によれば、受信信号中の複数のマルチ
パス信号の信号強度及び遅延時間情報に基づいて、特定
の時間分布を有するn個のマルチパス信号を復調するよ
うにn個の復調手段を制御する第1の制御手段として、
上記特定の時間分布を有するn個のマルチパス信号の信
号強度情報が所定時間ΔT内に所定値STH以下になった
場合、一定時間TW だけ上記特定の時間分布を有するn
個のマルチパス信号を復調させるような制御を行わせて
いるため、ある有効な信号が消失しても一定時間TW
けその信号の再発生を待ち続けることにより、複雑な制
御をなくし、無駄な電力消費をなくすことができ、最適
な復調が可能となる。
【0031】これは、移動体通信で送信、受信側の少な
くとも一方の移動に伴って生じるパスの一時的な遮断状
態等においては、該パスの信号強度が急速に低下して消
失状態となるから、この急速な信号強度低下が生じたと
きに、マルチパス信号の選択を一定時間だけ保持(新た
な選択を禁止)することにより、次に信号が回復したと
きに、以前の信号選択状態を切り換える必要がなくな
り、無用な信号選択状態の切換制御動作を省略でき、無
駄な消費電力をなくすことができるのみならず、各復調
部での復調処理も円滑に持続できることになる。
【0032】また、本発明に係るマルチパス信号の選択
方法によれば、受信信号中の複数のマルチパス信号のう
ちの信号強度の強い順にn個のマルチパス信号を選択し
て復調する際のマルチパス信号の選択方法において、現
在選択されているn個のマルチパス信号の上記信号強度
が、所定の時間内に所定値以下に低下したとき、一定時
間だけ上記選択されたn個のマルチパス信号の選択を保
持しているため、複雑な制御をなくし、無駄な電力消費
をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る受信装置の一実施例の全体の概略
構成を示すブロック図である。
【図2】該実施例の受信装置に用いられる相関検出器の
一具体例を示すブロック回路図である。
【図3】図2の相関検出器の動作を説明するための図で
ある。
【図4】該実施例の受信装置に用いられる復調部の一具
体例を示すブロック回路図である。
【図5】本発明に係る実施例の受信装置の要部動作を説
明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10・・・・・入力端子 12・・・・・乗算器 13・・・・・A/D(アナログ/ディジタル)変換器 141 、142 、143 ・・・・・復調部 15・・・・・相関検出器 16・・・・・制御回路 17・・・・・信号合成回路 18・・・・・出力端子

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信信号中の複数のマルチパス信号のう
    ちの信号強度の強いn個のマルチパス信号を選択して復
    調信号を形成する受信装置において、 上記複数のマルチパス信号の信号強度及び遅延時間情報
    を検出する相関検出手段と、 入力された信号を各々復調するn個の復調手段と、 上記信号強度情報及び上記遅延時間情報に基づいて、特
    定の時間分布を有するn個のマルチパス信号を復調する
    よう上記n個の復調手段を制御する第1の制御手段とを
    有し、 上記第1の制御手段は、上記特定の時間分布を有するn
    個のマルチパス信号の信号強度情報が所定時間内に所定
    値以下になった場合、一定時間だけ上記特定の時間分布
    を有するn個のマルチパス信号の復調を行うよう制御を
    行うことを特徴とする受信装置。
  2. 【請求項2】 上記受信信号は、所定の疑似雑音符号に
    より拡散処理されたスペクトラム拡散信号であることを
    特徴とする請求項1記載の受信装置。
  3. 【請求項3】 上記相関検出手段は、上記所定の疑似雑
    音符号を発生する疑似雑音発生手段と、 上記所定の疑似雑音符号の発生タイミングを制御する第
    2の制御手段と、 上記所定の疑似雑音符号と上記受信信号とを混合する逆
    拡散手段と、 上記逆拡散手段の出力に基づいて、上記受信信号と上記
    疑似雑音符号との相関値を検出し、上記信号強度情報と
    して上記相関値を出力する相関値検出回路とを有するこ
    とを特徴とする請求項2記載の受信装置。
  4. 【請求項4】 上記復調手段は、上記第1の制御手段に
    よって上記所定の疑似雑音符号の発生タイミングが制御
    される疑似雑音発生手段と、 上記所定の疑似雑音符号上記マルチパス信号とを混合
    する逆拡散手段と、 上記逆拡散手段により逆拡散されたデータを復調するデ
    ータ復調手段とを有することを特徴とする請求項2記載
    の受信装置。
  5. 【請求項5】 受信信号中の複数のマルチパス信号のう
    ちの信号強度の強い順にn個のマルチパス信号を選択し
    て復調する際のマルチパス信号の選択方法において、 現在選択されているn個のマルチパス信号の上記信号強
    度が、所定の時間内に所定値以下に低下したとき、一定
    時間だけ上記選択されたn個のマルチパス信号の選択を
    保持することを特徴とするマルチパス信号の選択方法。
  6. 【請求項6】 上記受信信号は、所定の疑似雑音符号に
    より拡散処理されたスペクトラム拡散信号であることを
    特徴とする請求項記載のマルチパス信号の選択方法。
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