JP3128417B2 - 偏向ヨーク及びそのコイルボビン - Google Patents

偏向ヨーク及びそのコイルボビン

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JP3128417B2
JP3128417B2 JP05332245A JP33224593A JP3128417B2 JP 3128417 B2 JP3128417 B2 JP 3128417B2 JP 05332245 A JP05332245 A JP 05332245A JP 33224593 A JP33224593 A JP 33224593A JP 3128417 B2 JP3128417 B2 JP 3128417B2
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    • H01J2229/703Electron beam control outside the vessel by magnetic fields
    • H01J2229/7032Conductor design and distribution
    • H01J2229/7033Winding

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陰極線管(CRT)の
外側に備えられ、電子銃から出射される電子ビームを偏
向させる偏向磁界をCRTの内部に形成する偏向ヨーク
及びそのコイルボビンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の偏向ヨークは、一般に、金型に導
線を巻き付けることにより製作された鞍形の偏向コイル
を、プラスチック製のコイルボビンに手作業等によって
はめ込むことによって作られていた。しかし、この場合
には、設計通りの巻線分布を高精度に実現することが困
難であった。そこで、導線の案内溝を備えたコイルボビ
ンに直接導線を巻き付けることにより偏向コイルを製作
する方式(スリットサドル巻線方式)が提案されてい
る。
【0003】例えば、図17は、スリットサドル巻線方
式を採用できる鞍形のコイルボビン51を示すものであ
り、同図(a)は上面図、同図(b)は正面図、同図
(c)は下面図である。図17に示されるように、この
コイルボビン51には巻線フック52,53が備えられ
ており、また、コイルボビン1の内面には導線を案内す
る案内溝54が形成されている。このコイルボビン51
に導線を巻いて形成された巻線束(偏向コイル)は、図
18の下側に符号55で示されるような鞍形であり、偏
向磁界は、図18の上側に示されるように、ネック側領
域Nで強いバレル磁界になり、中間領域Mでバレル磁界
からピン磁界に移り、スクリーン側領域Sではピン磁界
になっていた。尚、ピン磁界とは、図19(a)の断面
図(コイルボビン51の中心軸AXに垂直な面で切る断
面)に破線Pで示されるように、中心軸AXを通る水平
軸Hから近い位置(巻線角θが30度以内)に巻線束5
5があるときに形成される磁界であり、バレル磁界と
は、図19(b)の断面図(中心軸AXに垂直な面で切
る断面)に破線Bで示されるように、水平軸Hから遠い
位置(巻線角θが30〜90度)に巻線束55があると
きに形成される磁界である。
【0004】また、例えば、特開平4−14402号公
報及び特開平4−147546号公報には、図20に示
されるように、スリットサドル巻線方式を採用できるほ
ぼ中空漏斗状のコイルボビン61に巻線フック62を多
段にして備える提案がある。ここで、同図(a)は正面
図、同図(b)は要部斜視図である。このコイルボビン
61に巻かれた巻線束(偏向コイル)63は、図21の
下側に示されるような鞍形であり、偏向磁界は、図21
の上側に示されるように、ネック側領域Nで強いバレル
磁界になり、中間領域Mではバレル磁界からピン磁界に
なり、スクリーン側領域Sではピン磁界になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図17
に示されるコイルボビン51を用いた偏向ヨークにおい
ては、コイルボビン51のフランジ部56内に全ての導
線が重ねて巻き掛けられているために巻線束55の外側
への張り出し(図18の符号55a)が大きくなり、巻
線束55の外側に備えられる環状コア(図示せず)の径
が大きくなって偏向磁界を効率的に形成することができ
ず、この結果、偏向感度が低下するという問題があっ
た。
【0006】また、図20に示される偏向ヨークにおい
ては、折返し部を多段構成とすることにより渡り部64
における巻線束63の張り出しは小さくなるものの、巻
線フック62の折り返し部62aがコイルボビン61よ
りも外側に突出していた。従って、巻線束63の外側に
装着される環状コアの内径がやはり大きくなって偏向磁
界を効率的に形成することができず、この結果、偏向感
度が低下するという問題があった。
【0007】この偏向感度の低下は、特に、広角偏向の
テレビや高速スキャンを行うハイビジョンテレビ(HD
TV)等においては大きな問題となった。
【0008】さらに、インライン型の電子銃からの電子
ビームを偏向する場合には、図17及び図20に示され
るいずれの偏向ヨークにおいても、図22に示されるよ
うに青色ビーム(Blue)と赤色ビーム(Red)の
照射位置が画面の中央部と周辺部とで逆方向にずれる、
いわゆる反転クロスミスコンバーゼンスという現象が発
生するという問題があった。
【0009】このような反転クロスミスコンバーゼンス
は、図18及び図21に示されるように、ネック側領域
Nにおけるバレル磁界が強く中間領域Mにおけるバレル
磁界が弱く、スクリーン側領域Sにおけるピン磁界が弱
い場合に発生する。従って、ネック側領域Nにおけるバ
レル磁界を弱め、CRT画面中央部のコンバーゼンスに
大きく影響を与える中間領域Mにおけるバレル磁界を強
め、CRT画面周辺部におけるコンバーゼンスに大きく
影響を与えるスクリーン側領域Sにおけるピン磁界を強
めれば反転クロスミスコンバーゼンスを低減させること
ができる。しかし、図18及び図21に示されるコイル
ボビンでは、そのような偏向磁界を形成できる偏向ヨー
クを作ることができず、特に、図20に示される偏向ヨ
ークでは、図21に示されるように、バレル磁界を作り
出す巻線束(符号64a)がネック側領域Nの先端まで
配置されているため、反転クロスミスコンバーゼンスが
非常に大きく現れた。
【0010】そこで、本発明の目的は、偏向感度を高め
ることができ、かつ、一体型スリットサドル巻線方式に
よる製造が容易な偏向ヨーク及びそのコイルボビンを提
供することにある。
【0011】また、本発明の他の目的は、反転クロスミ
スコンバーゼンスの少ない高品位な画像を得ることがで
きる偏向磁界を形成できる偏向ヨーク及びそのコイルボ
ビンを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1のコイルボビン
は、小口径部及び大口径部を有するほぼ中空漏斗状のテ
ーパ部と、前記テーパ部の小口径部側に備えられた複数
の第1の巻線フックと、前記テーパ部の大口径部側に備
えられた複数の第2の巻線フックとを有するものであっ
て、前記第1の巻線フックが前記テーパ部の中心軸に平
行な方向に突出していると共に、前記第1の巻線フック
の最も外側の面が、前記テーパ部の小口径部側の内面よ
り内側に位置し、前記テーパ部の小口径部側の端部に、
前記小口径部側の端面形状とほぼ同じ平面形状を持つ薄
板の環状部材を備えたことを特徴としている。
【0013】また、請求項2のコイルボビンは、小口径
部及び大口径部を有するほぼ中空漏斗状のテーパ部と、
前記テーパ部の小口径部側に備えられた複数の第1の巻
線フックと、前記テーパ部の大口径部側に備えられた複
数の第2の巻線フックとを有するものであって、前記第
1の巻線フックが前記テーパ部の中心軸に平行な方向に
突出していると共に、前記第1の巻線フックの最も外側
の面が、前記テーパ部の小口径部側の内面より内側に位
置し、前記第1の巻線フックの外側に、前記第1の巻線
フックに巻き掛けられる導線を案内するほぼ円筒状の巻
線ガイドを備えたことを特徴としている。
【0014】また、請求項3のコイルボビンは、請求項
1記載のコイルボビンにおいて、前記第1の巻線フック
の外側に、前記第1の巻線フックに巻き掛けられる導線
を案内するほぼ円筒状の巻線ガイドを備えたものであ
る。
【0015】また、請求項4のコイルボビンは、請求項
2又は3のいずれかに記載のコイルボビンにおいて、前
記巻線ガイドの先端部を、前記第1の巻線フックの先端
部よりも低くしたものである。
【0016】また、請求項5のコイルボビンは、請求項
2又は3のいずれかに記載のコイルボビンにおいて、前
記巻線ガイドの先端部を、前記第1の巻線ガイドの内の
中央の巻線ガイドに対向する位置で高く、両端に向かう
ほど低い円弧状にしたもので ある。
【0017】また、請求項6のコイルボビンは、請求項
1乃至5のいずれかに記載のコイルボビンにおいて、
記第1の巻線フックのそれぞれの先端の内側角部を曲面
からなる面取り部としたものである。
【0018】また、請求項7のコイルボビンは、請求項
1乃至6のいずれかに記載のコイルボビンにおいて、前
記第1の巻線フックをそれぞれ、前記テーパ部側で太
く、先端に向かうほど細くしたものである。
【0019】また、請求項8のコイルボビンは、請求項
1乃至7のいずれかに記載のコイルボビンにおいて、前
記テーパ部の小口径部側の端部であって、前記中央の巻
線フックから離れた位置に、前記大口径部側に向けて後
退させてある凹部を有するものである。
【0020】また、請求項9の偏向ヨークは、小口径部
及び大口径部を有するほぼ中空漏斗状のテーパ部と、テ
ーパ部の小口径部側に備えられた複数の第1の巻線フッ
クと、テーパ部の大口径部側に備えられた複数の第2の
巻線フックと、第1の巻線フック及び第2の巻線フック
に巻き掛けられ、テーパ部の内面に沿うように備えられ
た導線の束からなる偏向コイルとを有し、陰極線管のイ
ンライン型電子銃から出射され、テーパ部内を小口径部
から大口径部に向けて進む電子ビームを偏向コイルによ
り形成された磁界により偏向させるものであって、第1
の巻線フックがテーパ部の中心軸に平行な方向に突出し
ており、偏向コイルは、第1乃至第n(nは正の整数、
n≧2)の巻線束からなり、第1の巻線束は、第1の巻
線フックの内の中央の巻線フックと第2の巻線フックと
に所定回数巻き掛けられた導線の束からなり、第2の巻
線束は、第1の巻線フックの内の中央の巻線フック及び
この両側に隣接する巻線フックと、第2の巻線フックと
に所定回数巻き掛けられた導線の束からなり、第3以降
の巻線束は、第1の巻線フックの内の中央の巻線フック
及び両側に隣接する複数本の巻線フックと、前記第2の
巻線フックとに所定回数巻き掛けられた導線の束からな
り、第1の巻線フック上において、第1乃至第nの巻線
束が、巻き掛け方向を同じにし、第1の巻線フック上に
沿うようにし、かつ、第1の巻線束が最も内側になり第
nの巻線束が最も外側になるような順番に配置され、さ
らに、外側の巻線束が隣接する内側の巻線束に沿うよう
に配置され、前記テーパ部の小口径部側の端部に、前記
小口径部側の端面形状とほぼ同じ平面形状を持つ薄板の
環状部材を備えたことを特徴としている。
【0021】また、請求項10の偏向ヨークは、小口径
部及び大口径部を有するほぼ中空漏斗状のテーパ部と、
テーパ部の小口径部側に備えられた複数の第1の巻線フ
ックと、テーパ部の大口径部側に備えられた複数の第2
の巻線フックと、第1の巻線フック及び第2の巻線フッ
クに巻き掛けられ、テーパ部の内面に沿うように備えら
れた導線の束からなる偏向コイルとを有し、陰極線管の
インライン型電子銃から出射され、テーパ部内を小口径
部から大口径部に向けて進む電子ビームを偏向コイルに
より形成された磁界により偏向させるものであって、第
1の巻線フックがテーパ部の中心軸に平行な方向に突出
しており、偏向コイルは、第1乃至第n(nは正の整
数、n≧2)の巻線束からなり、第1の巻線束は、第1
の巻線フックの内の中央の巻線フックと第2の巻線フッ
クとに所定回数巻き掛けられた導線の束からなり、第2
の巻線束は、第1の巻線フックの内の中央の巻線フック
及びこの両側に隣接する巻線フックと、第2の巻線フッ
クとに所定回数巻き掛けられた導線の束からなり、第3
以降の巻線束は、第1の巻線フックの内の中央の巻線フ
ック及び両側に隣接する複数本の巻線フックと、前記第
2の巻線フックとに所定回数巻き掛けられた導線の束か
らなり、第1の巻線フック上において、第1乃至第nの
巻線束が、巻き掛け方向を同じにし、第1の巻線フック
上に沿うようにし、かつ、第1の巻線束が最も内側にな
り第nの巻線束が最も外側になるような順番に配置さ
れ、さらに、外側の巻線束が隣接する内側の巻線束に沿
うように配置され、前記第1の巻線フックの外側に、前
記第1の巻線フックに巻き掛けられる導線を案内するほ
ぼ円筒状の巻線ガイドを備えたことを特徴としている。
【0022】また、請求項11の偏向ヨークは、請求項
9に記載の偏向ヨークにおいて、前記第1の巻線フック
の外側に、前記第1の巻線フックに巻き掛けられる導線
を案内するほぼ円筒状の巻線ガイドを備えたものであ
る。
【0023】また、請求項12の偏向ヨークは、請求項
10又は12のいずれかに記載の偏向ヨークにおいて、
前記巻線ガイドを前記第1の巻線フックよりも低くした
ものである。
【0024】また、請求項13の偏向ヨークは、請求項
10乃至12のいずれかに記載の偏向ヨークにおいて、
前記巻線ガイドの先端を、前記中央の巻線ガイドに対向
する位置で高くここから離れるほど低くなる円弧状とし
たものである。
【0025】また、請求項14の偏向ヨークは、請求項
9乃至13のいずれかに記載の偏向ヨークにおいて、前
記第1の巻線フックの最も外側の面が、前記テーパ部の
前記小口径部側の内面より内側に位置しており、前記第
1の巻線フックに沿って巻き掛けられた巻線束の最も外
側の位置が、前記テーパ部の前記小口径部側における外
面よりも内側に位置するものである。
【0026】また、請求項15の偏向ヨークは、請求項
9乃至14のいずれかに記載の偏向ヨークにおいて、前
記第1の巻線フックのそれぞれの先端の内側角部を曲面
からなる面取り部としたものである。
【0027】また、請求項16の偏向ヨークは、請求項
9乃至15のいずれかに記載の偏向ヨークにおいて、前
記第1の巻線フックをそれぞれ、前記テーパ部側で太
く、先端に向かうほど細くしたものである。
【0028】また、請求項17の偏向ヨークは、請求項
9乃至16のいずれかに記載の偏向ヨークにおいて、前
記テーパ部の小口径部側の端部であって、前記第1の巻
線フ ックの内の中央の巻線フックから離れた位置に、前
記大口径部側に向けて後退させてある凹部を有するもの
である。
【0029】
【作用】請求項1のコイルボビンにおいては、第1の巻
線フックの最も外側の面が、テーパ部の小口径部側の内
面より内側に位置しているので、第1の巻線フックに相
当回数の導線が巻き掛けられても、導線により形成され
る巻線束の外周位置をテーパ部の小口径部側の外面より
低くすることができる。このように、請求項1のコイル
ボビンによれば、テーパ部の小口径部側において、第1
の巻線フック上に巻かれる巻線束を外側に突出させない
ことができる。また、請求項1のコイルボビンにおいて
は、第1の巻線フックがテーパ部の中心軸に平行な方向
に突出しているので、第1の巻線フックの基部から先端
部にわたって多くの導線を巻き掛けることができる。
た、請求項1のコイルボビンにおいては、テーパ部の小
口径部側の端部に、小口径部側の端面形状とほぼ同じ平
面形状を持つ薄板の環状部材を備えることにより、異な
るサイズのCRTに対しても同じコイルボビンを用いる
ことができるようにしている。
【0030】また、請求項2のコイルボビンにおいて
は、第1の巻線フックの最も外側の面が、テーパ部の小
口径部側の内面より内側に位置しているので、第1の巻
線フックに相当回数の導線が巻き掛けられても、導線に
より形成される巻線束の外周位置をテーパ部の小口径部
側の外面より低くすることができる。このように、請求
項1のコイルボビンによれば、テーパ部の小口径部側に
おいて、第1の巻線フック上に巻かれる巻線束を外側に
突出させないことができる。また、請求項1のコイルボ
ビンにおいては、第1の巻線フックがテーパ部の中心軸
に平行な方向に突出しているので、第1の巻線フックの
基部から先端部にわたって多くの導線を巻き掛けること
ができる。また、請求項2のコイルボビンにおいては、
第1の巻線フックの外側に、第1の巻線フックに巻き掛
けられる導線を案内するほぼ円筒状の巻線ガイドを備え
たことにより、コイルボビンに巻き掛けられる巻線束の
外側への張り出しが生じないようにしている。
【0031】また、請求項3のコイルボビンにおいて
は、第1の巻線フックの外側に、第1の巻線フックに巻
き掛けられる導線を案内するほぼ円筒状の巻線ガイドを
備えたことにより、コイルボビンに巻き掛けられる巻線
束の外側への張り出しが生じないようにしている。
【0032】また、請求項4のコイルボビンにおいて
は、巻線ガイドの先端部を、第1の巻線フックの先端部
よりも低くすることによって、例えば、コイルボビンの
内側から小口径部側に引出した導線をコイルボビンの外
側にあるフック部材によりコイルボビンの第1の巻線フ
ックに引掛ける巻線機による巻線動作を容易にしてい
る。
【0033】また、請求項5のコイルボビンにおいて
は、巻線ガイドの先端部を、第1の巻線ガイドの内の中
央の巻線ガイドに対向する位置で高く、両端に向うほど
低い円弧状とすることによって、例えば、コイルボビン
の内側から小口径部側に引出した導線をコイルボビンの
外側にあるフック部材によりコイルボビンの第1の巻線
フックに引掛ける巻線機による巻線動作を容易にしてい
る。さらに、導線を第1の巻線フックに引っ掛けてから
基部まで滑らせて移動させる巻線機であっても、巻線ガ
イドの低い位置では導線を第1の巻線フックの基部に近
い位置に引っ掛けることができるので、導線が巻線フッ
ク上を滑る距離を短くでき、導線の損傷を軽減させるこ
とができる。また、巻線ガイドの先端部が円弧状であれ
ば、巻線ガイド先端に導線が当たることにより生じるお
それのある導線の損傷を防止できる。
【0034】また、請求項6のコイルボビンにおいて
は、第1の巻線フックのそれぞれの先端の内側角部を面
取り部として、例えば、巻線機による導線の巻き掛ける
動作を容易にしており、また、第1の巻線フックの先端
角部に導線が引掛かるおそれを排除している。
【0035】また、請求項7のコイルボビンにおいて
は、第1の巻線フックをテーパ部側で太くして、第1の
巻線フックに掛る巻線束の荷重によって、第1の巻線フ
ックが内側に曲らないようにしている。また、第1の巻
線フックを、先端に向かうほど細くすることによって、
例えば、巻線機による導線の巻き掛ける動作を容易にし
ており、また、第1の巻線フックの先端角部に導線が引
掛かるおそれを少なくしている。
【0036】また、請求項8のコイルボビンにおいて
は、テーパ部の小口径部側の端部であって、中央の巻線
フックから離れた位置に凹部を備えることにより、コイ
ルボビンに巻き掛けられる巻線束の巻き掛け位置を変え
ている。
【0037】また、請求項9の偏向ヨークにおいては、
第1の巻線フックがテーパ部の中心軸に平行な方向に突
出しており、偏向コイルは第1乃至第n(nは正の整
数、n≧2)の巻線束からなり、第1の巻線束は、第1
の巻線フックの内の中央の巻線フックと第2の巻線フッ
クとに所定回数巻き掛けられた導線の束からなり、第2
の巻線束は、第1の巻線フックの内の中央の巻線フック
及びこの両側に隣接する巻線フックと、第2の巻線フッ
クとに所定回数巻き掛けられた導線の束からなり、第3
以降の巻線束は、第1の巻線フックの内の中央の巻線フ
ック及び両側に隣接する複数本の巻線フックと、第2の
巻線フックとに所定回数巻き掛けられた導線の束からな
る。そして、第1の巻線フック上において、第1乃至第
nの巻線束が、巻き掛け方向を同じにし、第1の巻線フ
ック上に沿うようにし、かつ、第1の巻線束が最も内側
になり第nの巻線束が最も外側になるような順番に配置
され、さらに、外側の巻線束が隣接する内側の巻線束に
沿うように配置されている。このたように、第1乃至第
nの巻線束が、第1の巻線フックに沿うようにして配置
されているので、巻線束の渡り部において、巻線束を外
側に突出させないように形成できる。
【0038】また、請求項9の偏光ヨークにおいては、
第1の巻線束が最も内側になり第nの巻線束が最も外側
になるような順番に配置され、そして、外側の巻線束が
隣接する内側の巻線束に沿うように配置されているの
で、偏向ヨークのネック側(CRTに装着されたときの
ネック側)領域にはバレル磁界を弱める働きをする巻線
束(巻線角が30度より小さい位置にある巻線束であ
り、第nの巻線束側に位置する巻線束である。)が存在
することとなり、偏向ヨークのネック側の領域を弱いバ
レル磁界とすることが可能になる。
【0039】さらに、請求項9の偏光ヨークにおいて
は、テーパ部の小口径部側の端部に、小口径部側の端面
形状とほぼ同じ平面形状を持つ薄板の環状部材を備える
ことにより、異なるサイズのCRTに対しても同じコイ
ルボビンを用いることができるようにしている。
【0040】また、請求項10の偏向ヨークにおいて
は、第1の巻線フックがテーパ部の中心軸に平行な方向
に突出しており、偏向コイルは第1乃至第n(nは正の
整数、n≧2)の巻線束からなり、第1の巻線束は、第
1の巻線フックの内の中央の巻線フックと第2の巻線フ
ックとに所定回数巻き掛けられた導線の束からなり、第
2の巻線束は、第1の巻線フックの内の中央の巻線フッ
ク及びこの両側に隣接する巻線フックと、第2の巻線フ
ックとに所定回数巻き掛けられた導線の束からなり、第
3以降の巻線束は、第1の巻線フックの内の中央の巻線
フック及び両側に隣接する複数本の巻線フックと、第2
の巻線フックとに所定回数巻き掛けられた導線の束から
なる。そして、第1の巻線フック上において、第1乃至
第nの巻線束が、巻き掛け方向を同じにし、第1の巻線
フック上に沿うようにし、かつ、第1の巻線束が最も内
側になり第nの巻線束が最も外側になるような順番に配
置され、さらに、外側の巻線束が隣接する内側の巻線束
に沿うように配置されている。このたように、第1乃至
第nの巻線束が、第1の巻線フックに沿うようにして配
置されているので、巻線束の渡り部において、巻線束を
外側に突出させないように形成できる。
【0041】さらに、請求項10の偏光ヨークにおいて
は、第1の巻線束が最も内側になり第nの巻線束が最も
外側になるような順番に配置され、そして、外側の巻線
束が 隣接する内側の巻線束に沿うように配置されている
ので、偏向ヨークのネック側(CRTに装着されたとき
のネック側)領域にはバレル磁界を弱める働きをする巻
線束(巻線角が30度より小さい位置にある巻線束であ
り、第nの巻線束側に位置する巻線束である。)が存在
することとなり、偏向ヨークのネック側の領域を弱いバ
レル磁界とすることが可能になる。
【0042】さらにまた、請求項10の偏向ヨークにお
いては、第1の巻線フックの外側に、第1の巻線フック
に巻き掛けられる導線を案内するほぼ円筒状の巻線ガイ
ドを備えたことにより、コイルボビンに巻き掛けられる
巻線束の外側への張り出しが生じないようにしている。
【0043】また、請求項11の偏向ヨークにおいて
は、第1の巻線フックの外側に、第1の巻線フックに巻
き掛けられる導線を案内するほぼ円筒状の巻線ガイドを
備えたことにより、コイルボビンに巻き掛けられる巻線
束の外側への張り出しが生じないようにしている。
【0044】また、請求項12の偏向ヨークにおいて
は、巻線ガイドの先端部を、第1の巻線フックの先端部
よりも低くしたことによって、例えば、テーパ部の内側
から小口径部側に引出した導線をテーパ部の外側にある
フック部材により第1の巻線フックに引掛ける巻線機に
よる巻線動作が容易にしている。
【0045】また、請求項13の偏向ヨークにおいて
は、巻線ガイドの先端部を、第1の巻線ガイドの内の中
央の巻線ガイドに対向する位置で高く、両端に向うほど
低い円弧状とすることによって、例えば、テーパ部の内
側から小口径部側に引出した導線をテーパ部の外側にあ
るフック部材により第1の巻線フックに引掛ける巻線機
による巻線動作を容易にしている。さらに、導線を第1
の巻線フックに引っ掛けてから基部まで滑らせて移動さ
せる巻線機であっても、巻線ガイドの低い位置では導線
を第1の巻線フックの基部に近い位置に引っ掛けること
ができるので、導線が巻線フック上を滑る距離を短くで
き、導線の損傷を軽減させることができる 。また、巻線
ガイドの先端部が円弧状であれば、巻線ガイド先端に導
線が当たることにより生じるおそれのある導線の損傷を
防止できる。
【0046】また、請求項14の偏向ヨークにおいて
は、第1の巻線フックの最も外側の面が、テーパ部の小
口径部側の内面より内側に位置しており、第1の巻線フ
ックに沿って巻き掛けられた巻線束の最も外側の位置
が、テーパ部の小口径部側における外面よりも内側に位
置するようにして、例えば、巻線束の外側に備えられる
環状のコア等を小口径部側から被せてスライドさせるだ
けで装着できるようにしている。
【0047】また、請求項15の偏向ヨークにおいて
は、第1の巻線フックのそれぞれの先端の内側角部を曲
面からなる面取り部として、例えば、巻線機による導線
の巻き掛け動作を容易にしている。また、第1の巻線フ
ックの先端角部に導線が引掛かるおそれを排除してい
る。
【0048】また、請求項16の偏向ヨークにおいて
は、第1の巻線フックをテーパ部側で太くして、第1の
巻線フックに掛る巻線束の荷重によって、内側に曲らな
いようにし、また、第1の巻線フックを、先端に向かう
ほど細くすることによって、例えば、巻線機による導線
の巻き掛け動作を容易にしている。
【0049】また、請求項17の偏向ヨークにおいて
は、テーパ部の小口径部側の端部であって、中央の巻線
フックから離れた位置に凹部を備えることにより、コイ
ルボビンに巻き掛けられる巻線束の巻き掛け位置を変え
ている。
【0050】
【実施例】以下に、本発明に係る偏向ヨーク及びそのコ
イルボビンを添付図面に基づいて説明する。
【0051】実施例1 図1乃至図6は、本発明の実施例1に係る偏向ヨーク
(ここでは、水平偏向ヨークである。)及びこの偏向ヨ
ークを構成するコイルボビンを説明するための図であ
る。ここで、図1はテーパ部1と巻線フックとからなる
コイルボビンの外観斜視図、図2はコイルボビンの小口
径部1a側を拡大して示す拡大斜視図、図3は偏向コイ
ルを備えたコイルボビンの小口径部1a側を拡大して示
す拡大斜視図、図4は図3をI−I線で切る断面図、図
5は偏向ヨークをテーパ部1の大口径部1b側から(図
1における下側から)見た下面図、図6は偏向ヨークが
陰極線管(CRT)に備え付けられたときに偏向コイル
7を上から見た状態を示す平面図(図の下側)と、偏向
コイルにより形成される偏向磁界の状態を示す説明図
(図の上側)である。図において、AXは、円錐台に近
い形状をしているテーパ部1の中心軸を示し、x,y,
zは、それぞれ実施例1の偏向ヨークをCRTに装着し
た場合における水平前方(CRTの画像表示面の方向で
あり、中心軸AXに平行な方向である。)、垂直上方、
水平横方向を示す。また、図4において、z方向は紙面
に垂直に紙面の手前側から裏側に向う方向を示し、図5
において、x方向は紙面に垂直に紙面の裏側から手前側
に向う方向を示している。
【0052】実施例1の偏向ヨークは、図1に示される
ように、ほぼ中空漏斗状(或いは、ラッパ状)のテーパ
部1と、このテーパ部1の小口径部1a側に備えられた
複数本の巻線フック2,3(巻線フック全体を示す場合
には符号2,3を用い、巻線フックの個々を特定して説
明する場合には、符号2a,…,2iと符号3a,…,
3iを用いる。)と、テーパ部1の大口径部1b側に備
えられた複数本の巻線フック5,6(巻線フック全体を
示す場合には符号5,6を用い、巻線フックの個々を特
定して説明する場合には、符号5a,…,5mと符号6
a,…,6mを用いる。)とを有する。このテーパ部1
と、巻線フック2,3と、巻線フック5,6とにより、
偏向コイルの導線が巻き掛けられるコイルボビンを構成
する。このコイルボビンはプラスチック等の絶縁体によ
り形成されている。
【0053】また、実施例1の偏向ヨークは、図1乃至
図3、及び図5に示されるように、テーパ部1の内面で
あって、中心軸AXを中心として対称な位置に備えられ
た1対の分割板4a,4bを有する。この分割板4a,
4bは、CRTに偏向ヨークが装着されたときに水平
(CRTの正面から見た場合には左右)に並び、巻線フ
ック2と巻線フック3を上下2群に区分する。
【0054】また、実施例1の偏向ヨークは、偏向コイ
ル7,8を有する。偏向コイル7は、巻線フック3、テ
ーパ部1の内面、及び巻線フック6に巻き掛けられた導
線の束である巻線束7a乃至7eから構成される。ま
た、偏向コイル8は、巻線フック2、テーパ部1の内
面、及び巻線フック5に巻き掛けられた導線の束である
巻線束8a乃至8eから構成される。偏向コイル7と偏
向コイル8とはテーパ部1の中心軸AXと分割板4a,
4bを含む面を中心にして対称に配置されている。
【0055】図4に示されるように、巻線フック3a
は、テーパ部1の小口径部1aから中心軸AXに平行な
方向に突出しており、また、巻線フック3aの外面3a
aがテーパ部1の内面1cよりも内側(図4において
は、y方向の反対方向)になるように構成されている。
また、他の巻線フック3b,…,3i及び2a,…,2
iについても同様に、テーパ部1の小口径部1aから中
心軸AXに平行な方向に突出しており、また、それぞれ
の巻線フック3b,…,3i及び2a,…,2iの外面
がテーパ部1の内面1cよりも内側になるように構成さ
れている。
【0056】そして、図3、図5及び図6に示されるよ
うに、偏向コイル7を構成する導線は、分割板4a,4
bから最も離れた位置にあり他の巻線フックよりも太い
中央の巻線フック3aと、テーパ部1の内面1cと、大
口径部1b側の巻線フック6e,6c,6a,6b,6
dとに同じ方向に所定回数巻き掛けられ(巻線束7
a)、その後、隣接する巻線フック3b,3cを含めた
3つの巻線フック3b,3a,3cと、テーパ部1の内
面1cと、大口径部1b側の巻線フック6g,6e,6
c,6a,6b,6d,6fとに同じ方向に所定回数巻
き掛けられる(巻線束7b)。その後、導線は、さらに
隣接する巻線フック3d,3eを含めた5つの巻線フッ
ク3d,3b,3a,3c,3eと、テーパ部1の内面
1cと、大口径部1b側の巻線フック6i,6g,6
e,6c,6a,6b,6d,6f,6hとに同じ方向
に所定回数巻き掛けられ(巻線束7c)、その後、さら
に隣接する巻線フック3f,3gを含めた7つの巻線フ
ック3f,3d,3b,3a,3c,3e,3gと、テ
ーパ部1の内面1cと、大口径部1b側の巻線フック6
k,6i,6g,6e,6c,6a,6b,6d,6
f,6h,6jとに同じ方向に所定回数巻き掛けられる
(巻線束7d)。その後、さらに隣接する巻線フック3
h,3iを含めた9つの巻線フック3h,3f,3d,
3b,3a,3c,3e,3g,3iと、テーパ部1の
内面1cと、大口径部1b側の巻線フック6m,6k,
6i,6g,6e,6c,6a,6b,6d,6f,6
h,6j,6lとに同じ方向に所定回数巻き掛けられる
(巻線束7e)。
【0057】同様に、偏向コイル8を構成する導線は、
分割板4a,4bから最も離れた位置にあり他の巻線フ
ックよりも太い中央の巻線フック2aと、テーパ部1の
内面1cと、大口径部1b側の巻線フック5e,5c,
5a,5b,5dとに同じ方向に所定回数巻き掛けられ
(巻線束8a)、その後、隣接する巻線フック2b,2
cを含めた3つの巻線フック2b,2a,2cと、テー
パ部1の内面1cと、大口径部1b側の巻線フック5
g,5e,5c,5a,5b,5d,5fとに同じ方向
に所定回数巻き掛けられる(巻線束8b)。その後、導
線は、さらに隣接する巻線フック2d,2eを含めた5
つの巻線フック2d,2b,2a,2c,2eと、テー
パ部1の内面1cと、大口径部1b側の巻線フック5
i,5g,5e,5c,5a,5b,5d,5f,5h
とに同じ方向に所定回数巻き掛けられ(巻線束8c)、
その後、さらに隣接する巻線フック2f,2gを含めた
7つの巻線フック2f,2d,2b,2a,2c,2
e,2gと、テーパ部1の内面1cと、大口径部1b側
の巻線フック5k,5i,5g,5e,5c,5a,5
b,5d,5f,5h,5jとに同じ方向に所定回数巻
き掛けられる(巻線束8d)。その後、さらに隣接する
巻線フック2h,2iを含めた9つの巻線フック2h,
2f,2d,2b,2a,2c,2e,2g,2iと、
テーパ部1の内面1cと、大口径部1b側の巻線フック
5m,5k,5i,5g,5e,5c,5a,5b,5
d,5f,5h,5j,5lとに同じ方向に所定回数巻
き掛けられる(巻線束8e)。
【0058】偏向コイル7を構成する導線をテーパ部1
に巻き掛ける際には、図3,図4及び図6に示されるよ
うに、テーパ部1の小口径部1a側の巻線フック3上の
渡り部において、巻線束7a乃至7eがテーパ部1の径
方向(図4におけるy方向)に重ならないように、巻線
フック3に沿って並ぶように、かつ、外側の巻線束が内
側の巻線束に沿うように巻き掛ける。偏向コイル8を構
成する導線をテーパ部1に巻き掛ける際にも同様に、テ
ーパ部1の小口径部1a側の巻線フック2上の渡り部に
おいて、巻線束8a乃至8eがテーパ部1の径方向に重
ならないように、巻線フック2に沿って並ぶように、か
つ、外側の巻線束が内側の巻線束に沿うように巻き掛け
る。
【0059】また、図6に示されるように、実施例1の
偏向ヨークにおいては、テーパ部1の内面に沿って小口
径部1aと大口径部1bとの間に掛け渡された巻線束7
a乃至7eが、小口径部1aと大口径部1bとの途中で
屈曲している。この屈曲部9よりも大口径部1b側(図
6の右側)では、中心軸AXに垂直な断面内における巻
線束7a乃至7eの巻線角(図19における角度θに相
当する。)を小さくし(図19(a)に示されるように
小さくする。)、逆に屈曲部9の小口径部1a側(図の
左側)では、巻線束7a乃至7eの巻線角θが大きくな
るようにしている(図19(b)に示されるように大き
くする。)。従って、屈曲部9よりも小口径部1a側の
中間領域Mでは、大きな巻線角により強いバレル磁界が
形成され、屈曲部9よりも大口径部1b側のスクリーン
側領域Sでは、小さな巻線角度により強いピン磁界が形
成される。好ましくは、屈曲部9よりも小口径部1a側
では、巻線角θが30度よりも大きい位置になる巻線束
を多くし、屈曲部9よりも大口径部1b側では、巻線角
θが30度よりも小さくなる巻線束が多くなるように巻
線束を形成する。但し、図6に示されるネック側領域N
においては、巻線角θが30度よりも大きい位置になり
バレル磁界を形成する巻線束(符号7a側の巻線束)は
ネック側領域Nの途中で折返されており、また、外側の
巻線束(符号7e側の巻線束)は巻線角θが30度より
も小さい位置にあり、符号7a側の巻線束で形成された
バレル磁界を弱める傾向にあり、しかも、ネック側領域
Nの端部(図6における左端)までのほぼ全域に存在す
る。従って、バレル側領域Nにおいては、弱いバレル磁
界が形成される。よって、実施例1の偏向ヨークによれ
ば、図6の上側に示されるように、ネック側領域Nで弱
いバレル磁界が形成され、中間領域Mでは強いバレル磁
界が形成され、スクリーン側領域Sでは強いピン磁界が
形成される。
【0060】以上説明したように、実施例1の偏向ヨー
クにおいては、又は、この偏向ヨークを構成するコイル
ボビンを用いれば、図4に示されるように、テーパ部1
の小口径部1a側の巻線フック2,3に巻き掛けられる
巻線束は、導線の渡り部である巻線フック2,3の外面
に沿って並び、テーパ部1の外面1dよりも外側に張り
出していない。よって、テーパ部1の外側に環状のコア
(図示せず)を装着する際に、テーパ部1の小口径部1
a側から被せるようにスライドさせるだけの簡単な手順
によりテーパ部1の外側に環状コアを装着することがで
き、偏向ヨークの生産性を向上させることができる。
【0061】また、実施例1の偏向ヨークにおいては、
テーパ部1の中心軸AX方向に巻線フック2,3が突出
しており、巻線束を巻線フック2,3の外面に沿って並
べることにより、相当回数の巻線数を確保している。よ
って、電子銃(図示せず)から小口径部1aを通り大口
径部1bを通る電子ビームに十分に大きな偏向角度を与
えることができる強い偏向磁界を形成できる。
【0062】また、実施例1の偏向ヨークにおいては、
巻線束を巻線フック2,3の外面に沿って並べ、巻線束
が径方向外側に張り出さないようにしたので、テーパ部
1の外側に装着される環状コア(図示せず)の径を十分
小さくできる。よって、実施例1の偏向ヨークによれ
ば、偏向効率を高め、消費電力の軽減を図ることができ
る。
【0063】また、実施例1の偏向ヨークにおいては、
テーパ部1の内面1cに沿って小口径部1aと大口径部
1bとの間に掛け渡された巻線束が、小口径部1aと大
口径部1bとの途中で屈曲しており、屈曲部9よりも小
口径部1a側の中間領域Mでは、大きな巻線角により強
いバレル磁界が形成され、屈曲部9よりも大口径部1b
側のスクリーン側領域Sでは、小さな巻線角により強い
ピン磁界が形成されるようにしている。また、このよう
に、中間領域Mにおいて強いバレル磁界を形成し、スク
リーン側領域Sで強いスピン磁界を形成することによ
り、インライン型電子銃で発生する図22に示されるよ
うな、反転クロスミスコンバーゼンスを有効に抑制する
ことができる。
【0064】図7は、実施例1の偏向ヨークの巻線フッ
ク2の変形例を示す側面図である。例えば、図7に示さ
れるように、巻線フック2,3は、テーパ部1に固定さ
れている基部が太く、先端に向かうに従い徐々に細くな
る形状をしており、また、先端の内周側の角部を曲面か
らなる面取り部20としている。このように巻線フック
2,3の基部を太くすることにより、巻線束7,8によ
り巻線フック2,3にテーパ部1の径方向内向きの力が
加わったときであっても、巻線フック2,3が内側に曲
がらないようにしている。また、巻線フック2,3の内
側角部の先端に面取り部20を備えることにより、例え
ば、巻線機による導線の巻き掛け動作を容易にしてい
る。また、巻線フック2,3の先端角部に導線が引掛か
るおそれを排除している。また、基部を太くすることに
より巻線フック2,3が内向きに曲らないようにしてお
り、さらに、巻線フック2,3の内側先端の角部に面取
り部20を形成しているので、CRTのネックに偏向ヨ
ークを被せて装着する際のはめ込み作業を容易するこ
とができる。
【0065】図8は、実施例1のテーパ部の変形例を示
す斜視図である。この変形例では、テーパ部13の小口
径部側の端部10が平坦ではなく、分割板4a,4bに
隣接するそれぞれの位置に所定深さの凹部12が形成さ
れている点のみが、図2の場合と相違する。図8のテー
パ部13に導線を巻き掛けた場合には、小口径部側の巻
線束の形状が凹部12を経由してテーパ部13の内側に
巻き掛けるようにすることができる。従って、凹部12
の位置、幅、及び深さを適切に選択することにより、図
6に示されるネック側領域Nにおけるバレル磁界をピン
磁界側にずらし、中間領域Mにおけるバレル磁界を強化
し、スクリーン側領域Sにおけるピン磁界を強化する等
の調整をすることができる。
【0066】尚、図8においては、分割板4a,4bに
最も近い巻線フック2h,2i,3h,3iの基部を大
口径部側に後退させる凹部12を形成した場合を示した
が、ネック側領域Nと中間領域Mの磁界を調整するため
に、凹部12の幅を広げて分割板4a,4b両側の各複
数の巻線フック2,3が凹部12の内側に配置されるよ
うにしてもよい。
【0067】また、図9は、図2の偏向ヨークの変形例
を示すものであり、同図(a)は要部を拡大して示す斜
視図、同図(b)はテーパ部14の小口径部側に装着さ
れる薄板状の環状部材15を示す斜視図である。テーパ
部14の小口径部側に薄板状の環状部材15を備えるこ
とにより、偏向コイル7の長さを変えることができ、異
なるサイズのCRTに用いられる異なる寸法の偏向ヨー
クを同じコイルボビンを用いて製作することができる。
よって、コイルボビンの汎用化が可能となり、コイルボ
ビンを成形するための金型の製作費用の削減等を通じて
偏向ヨークの生産コストの軽減を図ることができる。
【0068】また、図10は図2のコイルボビンの外側
に円筒状の巻線ガイド16を備えた場合の斜視図であ
る。この巻線ガイド16により、巻線機(図示せず)で
導線をコイルボビンに巻き掛けるときに巻線フック2,
3上にある折り返し部の導線が外側に張り出すことが完
全に無くなる。また、この偏向ヨークにおいては、巻線
ガイド16の先端部を、巻線フック2,3の先端部より
も低くしたことによって、例えば、テーパ部の内側から
小口径部側に引出した導線をテーパ部の外側にある巻線
機のフック部材により巻線フック2,3に引っ掛ける場
合であっても、巻線機による巻線動作を容易に行なうこ
とができ、巻線性の向上により偏向ヨークの生産性の向
上を図ることができる。尚、図10は、コイルボビンと
巻線ガイドを一体化して製作したものであるが、コイル
ボビンと巻線ガイド16とを別々に形成し、両者を接着
するなどして製作しても良い。また、巻線ガイド16を
コイルボビンに備え付けるのではなく、巻線を行なう際
にコイルボビンを固定するチャッキング部材に備えても
よい。
【0069】また、図11は、図2のコイルボビンの外
側に図10とは異なる形状の巻線ガイド17を備えた場
合の斜視図である。図11の場合には、巻線ガイド17
の高さを円弧状にしている点のみが、図10の場合と相
違する。図11の偏向ヨークによれば、巻線ガイド17
の先端部17aは中央部で高く、両端部に向うにつれて
低くなっているので、巻線機による導線の巻き掛けが容
易であり、巻線性の向上を通じて、偏向ヨークの生産性
の向上を図ることができる。さらに、導線を巻線フック
2,3に引っ掛けてからテーパ側の基部まで滑らせて移
動させる巻線機であっても、巻線ガイド17の低い位置
では導線を巻線フック2,3の基部に近い位置に引っ掛
けることができるので、導線が巻線フック2,3上を基
部に向けて滑る距離を短くでき、導線の損傷を軽減させ
ることができる。また、巻線ガイド17の先端部17a
が円弧状であれば、巻線ガイド17の先端部17aに導
線が当たることにより生じるおそれのある導線の損傷を
一層減らすことができる。
【0070】実施例2 図12は、本発明の実施例2に係る偏向ヨークのテーパ
部1の内面を示す図であり、図13は、実施例2の偏向
ヨークがCRTに装着されたときに上から偏向コイル7
を見た状態を示す平面図(図の下側)と、偏向コイル
7,8により形成される偏向磁界を示す説明図(図の上
側)である。尚、図12及び図13において、図1乃至
図11に示される構成と同一又は相当する構成には、同
一の符号を付す。
【0071】実施例2の偏向ヨークは、図12に示され
るように、テーパ部1の内面であって、小口径部1a側
の巻線フック3aと大口径部1b側の巻線フック6aと
の間に巻線フック18a,18bを備えている。また、
この偏向ヨークは、テーパ部1の内面であって、小口径
部1a側の巻線フック5aと大口径部1b側の巻線フッ
ク2aとの間に巻線フック19a,19bを備えてい
る。そして、巻線フック3aと巻線フック18a,18
bとには巻線束7aと同じ方向に巻かれた折返し巻線束
21が備えられている。同様に、巻線フック2aと巻線
フック19a,19bとには巻線束8aと同じ方向に巻
かれた折返し巻線束22が備えられている。尚、この折
返し巻線束21,22の巻線回数は、必要に応じて調整
すれば良い。
【0072】実施例2の偏向ヨークにおいては、偏向コ
イルの中央付近で折り返される折返し巻線束21,22
を備えることにより中間領域Mにおけるバレル磁界を強
めている。従って、実施例1の偏向ヨークよのうに偏向
コイルの途中に屈曲部を設けることにより中間領域Mに
おけるバレル磁界を強めなくても、実施例2の偏向ヨー
クにおいては途中で折返される折返される折返し巻線束
21,22により中間領域Mにおけるバレル磁界を強め
ることができる。但し、実施例2の偏向ヨークに実施例
1と同様の屈曲部を設けてもよい。以上の点を除き、実
施例2の偏向ヨークの構成は、実施例1の偏向ヨークの
構成と同一であり、実施例2の偏向ヨークにおいても、
実施例1の偏向ヨークと同様の効果が得られる。
【0073】実施例3 図14は、本発明の実施例3に係る偏向ヨークのテーパ
部の内面を示した図である。
【0074】実施例3の偏向ヨークは、図14に示され
るように、テーパ部1の内面であって、小口径部1a側
の巻線フック3aと大口径部1b側の巻線フック6aと
の間に巻線フック23a,23bを備えている。また、
この偏向ヨークは、テーパ部1の内面であって、小口径
部1a側の巻線フック5aと大口径部1b側の巻線フッ
ク2aとの間に巻線フック24a,24bを備えてい
る。そして、巻線フック6aと巻線フック23a,23
bとには巻線束7に対して逆方向に巻かれた逆巻回巻線
束25が備えられている。同様に、巻線フック5aと巻
線フック24a,24bとには巻線束8に対して逆方向
に巻かれた逆巻回巻線束26が備えられている。逆巻回
巻線束25,26は、CRTに偏向ヨークを装着したと
きに、テーパ部1の中心軸AXと巻線コイルの上端又は
下端を結ぶ線と、水平面とが成す巻線角が30度より大
きくなるように配置されている。このようにして逆巻回
巻線束25,26により、スクリーン側領域Sにおいて
偏向コイル7,8が形成する磁界に対し逆極性の磁界を
形成している。よって、スクリーン側領域Sにおけるピ
ン磁界を強くすることができ、反転クロスミスコンバー
ゼンスを小さく抑えることが可能となる。また、スクリ
ーン側領域Sのピン磁界を、逆巻回巻線束23,24の
巻線回数や巻線角により微妙に調節できるので、例え
ば、フラット型CRTパネルを用いた場合に問題になる
上下歪の量を抑える効果や、シーガル歪の量を調整でき
るという効果が得られる。実施例1の偏向ヨークにおい
ては、偏向コイルの途中に屈曲部を設けることにより、
中間領域Mにおけるバレル磁界を強め、スクリーン側領
域Sにおけるピン磁界を強めているが、実施例2の偏向
ヨークにおいては途中で巻返される巻線束21,22に
より中間領域Mにおけるバレル磁界を強めているので、
必ずしも屈曲部を設ける必要はない。以上の点を除き、
実施例2の偏向ヨークの構成は、実施例1の偏向ヨーク
の構成と同一であり、実施例2の偏向ヨークにおいて
も、実施例1の偏向ヨークと同様の効果が得られる。
【0075】実施例4 図15は、本発明の実施例4に係る偏向ヨークのテーパ
部の内面を示した図である。
【0076】実施例4の偏向ヨークは、図15に示され
るように、テーパ部1の内面であって、小口径部1a側
の巻線フック3aと大口径部1b側の巻線フック6aと
の間に巻線フック18a,18bと巻線フック23a,
23bとを備えている。また、この偏向ヨークは、テー
パ部1の内面であって、小口径部1a側の巻線フック5
aと大口径部1b側の巻線フック2aとの間に巻線フッ
ク19a,19bと巻線フック24a,24bとを備え
ている。
【0077】そして、巻線フック3aと巻線フック18
a,18bとには巻線束7と同じ方向に巻かれた折返し
巻線束27が備えられている。折返し巻線束27の一部
の導線は、巻線フック18a,18bと巻線フック23
a,23bとの間で交差部を有するようにして巻線フッ
ク23a,23bと巻線フック6aとに巻線束7に対し
て逆方向に巻かれてた逆巻回巻線束28となる。同様
に、巻線フック2aと巻線フック19a,19bとには
巻線束8と同じ方向に巻かれた折返し巻線束29が備え
られている。折返し巻線束29の一部の導線は、巻線フ
ック19a,19bと巻線フック24a,24bとの間
で交差部を有するようにして巻線フック24a,24b
と巻線フック5aとに巻線束8に対して逆方向に巻かれ
てた逆巻回巻線束30となる。逆逆巻回巻線束28,3
0は、CRTに偏向ヨークを装着したときに、テーパ部
1の中心軸AXと巻線コイルの上端又は下端を結ぶ線
と、水平面とが成す巻線角が30度より大きくなるよう
に配置されている。
【0078】従って、実施例4の偏向ヨークにおいて
は、偏向コイルの中央付近で折返される折返し巻線束2
1,22を備えることにより中間領域Mにおけるバレル
磁界を強めていると同時に、逆巻回巻線束25,26に
より、スクリーン側領域Sにおいて偏向コイル7,8が
形成する磁界に対し逆極性の磁界を形成している。よっ
て、スクリーン側領域Sにおけるピン磁界を強くするこ
とができ、反転クロスミスコンバーゼンスを一層小さく
抑えることが可能となる。実施例1の偏向ヨークにおい
ては、偏向コイルの途中に屈曲部を設けることにより、
中間領域Mにおけるバレル磁界を強め、スクリーン側領
域Sにおけるピン磁界を強めているが、実施例4の偏向
ヨークにおいては途中で巻返される折返し巻線束21,
22により中間領域Mにおけるバレル磁界を強めている
ので、必ずしも屈曲部を設ける必要はない。以上の点を
除き、実施例4の偏向ヨークの構成は、実施例1の偏向
ヨークの構成と同一であり、実施例1の偏向ヨークと同
様の効果を得られる。
【0079】実施例5 図16は、本発明の実施例5に係る偏向ヨークのテーパ
部の内面を示した図である。
【0080】実施例5の偏向ヨークは、図14に示され
る実施例3の偏向ヨークの構成に加えて、巻線フック3
aと巻線フック6c,6a,6bとに巻き掛けられる逆
巻回巻線束31と、巻線フック2aと巻線フック5c,
5a,5bとに巻き掛けられる逆巻回巻線束32とをさ
らに有する。このように、逆巻回巻線束25,26,3
1,32を複数設けることにより、偏向磁界の調整を可
能にしている。これ以外の点は、図14に示される実施
例3の偏向ヨークと同一であり、実施例3と同様の効果
が得られる。
【0081】
【発明の効果】請求項1のコイルボビンよれば、テーパ
部の小口径部側において、第1の巻線フック上に巻かれ
る巻線束を外側に突出させないことができ、巻線束のさ
らに外側に装着される環状コアの装着を容易にできる。
また、環状コアの内径を小さくでき、偏向感度を向上さ
せることができる。さらに、請求項1のコイルボビンに
よれば、第1の巻線フックがテーパ部の中心軸に平行な
方向に突出しているので、第1の巻線フックの基部から
先端部にわたって多くの導線を巻き掛けることができ、
強い偏向磁界を形成できるという効果が得られる。さら
にまた、請求項1のコイルボビンによれば、テーパ部の
小口径部側の端部に、これと同じ平面形状を持つ薄板の
環状部材を備えることにより、異なるサイズのCRTに
対しても同じコイルボビンを用いることができるように
しているので、同じコイルボビンを異なるサイズのCR
Tに用いることができる。よって、コイルボビンの汎用
化が可能となり、コイルボビンを成形するための金型の
製作費用の削減等を通じて偏向ヨークの生産コストの軽
減を図ることができるという効果が得られる。
【0082】また、請求項2のコイルボビンよれば、
ーパ部の小口径部側において、第1の巻線フック上に巻
かれる巻線束を外側に突出させないことができ、巻線束
のさらに外側に装着される環状コアの装着を容易にでき
る。また、環状コアの内径を小さくでき、偏向感度を向
上させることができる。さらに、請求項2のコイルボビ
ンによれば、第1の巻線フックがテーパ部の中心軸に平
行な方向に突出しているので、第1の巻線フックの基部
から先端部にわたって多くの導線を巻き掛ける ことがで
き、強い偏向磁界を形成できるという効果が得られる。
また、請求項2のコイルボビンによれば、第1の巻線フ
ックの外側に、第1の巻線フックに巻き掛けられる導線
を案内するほぼ円筒状の巻線ガイドを備えたことによ
り、コイルボビンに巻き掛けられる巻線束の外側への張
り出しが生じないようにすることができ、例えば、環状
コアの装着が容易になるという効果が得られる。また、
環状コアの内径を小さくすることができるので、偏向感
度を向上させることができるという効果が得られる。
【0083】また、請求項3のコイルボビンよれば、
1の巻線フックの外側に、第1の巻線フックに巻き掛け
られる導線を案内するほぼ円筒状の巻線ガイドを備えた
ことにより、コイルボビンに巻き掛けられる巻線束の外
側への張り出しが生じないようにすることができ、例え
ば、環状コアの装着が容易になるという効果が得られ
る。また、環状コアの内径を小さくすることができるの
で、偏向感度を向上させることができるという効果が得
られる。
【0084】また、請求項4のコイルボビンによれば、
巻線ガイドの先端部を、第1の巻線フックの先端部より
も低くすることによって、例えば、コイルボビンの内側
から小口径部側に引出した導線をコイルボビンの外側に
あるフック部材によりコイルボビンの第1の巻線フック
に引掛ける巻線機による巻線動作を容易にし、巻線性を
向上させることにより偏向ヨークの生産性の向上を図る
ことができるという効果が得られる。
【0085】また、請求項5のコイルボビンによれば、
巻線ガイドの先端部を、第1の巻線ガイドの内の中央の
巻線ガイドに対向する位置で高く、両端に向うほど低い
円弧状とすることによって、例えば、コイルボビンの内
側から小口径部側に引出した導線をコイルボビンの外側
にあるフック部材によりコイルボビンの第1の巻線フッ
クに引掛ける巻線機による巻線動作を容易にし、巻線性
を向上させることにより偏向ヨークの生産性を向上させ
ることができるという効果が得られる。さらに、導線を
第1の巻線フックに引っ掛けてから基部まで滑らせて移
動させる巻線機 であっても、巻線ガイドの低い位置では
導線を第1の巻線フックの基部に近い位置に引っ掛ける
ことができるので、導線が巻線フック上を滑る距離を短
くでき、導線の損傷を軽減させることができるとうい効
果が得られる。さらに、巻線ガイドの先端部が円弧状で
あれば、巻線ガイド先端に導線が当たることにより生じ
るおそれのある導線の損傷を防止できるという効果が得
られる。
【0086】また、請求項6のコイルボビンによれば、
第1の巻線フックのそれぞれの先端の内側角部を面取り
部としたので、例えば、巻線機による導線の巻き掛ける
動作が容易になり、さらに、第1の巻線フックの先端角
部に導線が引っ掛かり、導線が損傷を受けるおそれを排
除できるという効果が得られる。
【0087】また、請求項7のコイルボビンによれば、
第1の巻線フックをテーパ部側で太くして、第1の巻線
フックに掛る巻線束の荷重によって、第1の巻線フック
が内側に曲らないようにしているので、CRTのネック
をテーパ部に挿入する際に、第1の巻線フックが障害に
なることがないという効果が得られる。また、第1の巻
線フックを、先端に向かうほど細くすることによって、
例えば、巻線機による導線の巻き掛ける動作を容易にし
ており、また、第1の巻線フックの先端角部に導線が引
っ掛かり、導線が損傷を受けるおそれを少なくできると
いう効果が得られる。
【0088】また、請求項8のコイルボビンによれば、
テーパ部の小口径部側の端部であって、中央の巻線フッ
クから離れた位置に凹部を備えることにより、コイルボ
ビンに巻き掛けられる巻線束の巻き掛け位置を変えるこ
とができ、偏向磁界の分布を適切な分布にすることがで
きるという効果が得られる。
【0089】また、請求項9の偏向ヨークによれば、第
1の巻線フック上において、第1乃至第nの巻線束が、
巻き掛け方向を同じにし、第1の巻線フック上に沿うよ
うにし、かつ、第1の巻線束が最も内側になり第nの巻
線束が最も外側になるような順番に配置され、さらに、
外側の巻線束が隣接する内側の巻線束に沿うように配置
されているので、第1の巻線フック上の巻線束の渡り部
において、巻線束を外側に突出させないように形成で
き、外側に装着される環状コアの取り付けを容易に行な
うことができる。また、環状コアの内径を小さくでき、
偏向感度を向上させることができる。さらに、請求項9
の偏向ヨークによれば、第1の巻線フックがテーパ部の
中心軸に平行な方向に突出しているので、第1の巻線フ
ックの基部から先端部にわたって多くの導線を巻き掛け
ることができ、強い偏向磁界を形成できるという効果が
得られる。さらに、請求項9の偏向ヨークによれば、第
1の巻線束が最も内側になり第nの巻線束が最も外側に
なるような順番に配置され、そして、外側の巻線束が隣
接する内側の巻線束に沿うように配置されているので、
偏向ヨークのネック側(CRTに装着されたときのネッ
ク側)領域にはバレル磁界を弱める働きをする巻線束が
設けられることとなり、これにより、偏向ヨークのネッ
ク側の領域を弱いバレル磁界とすることが可能になり、
反転クロスミスコンバーゼンスを軽減することができる
とい効果が得られる。また、請求項9の偏向ヨークによ
れば、反転クロスミスコンバーゼンスを軽減できるだけ
ではなく、テーパ部の小口径部側の端部に、これと同じ
平面形状を持つ薄板の環状部材を備えることにより、異
なるサイズのCRTに対しても同じコイルボビンを用い
ることができるようにしているので、コイルボビンの汎
用化が可能となり、コイルボビンを成形するための金型
の製作費用の削減等を通じて偏向ヨークの生産コストの
軽減を図ることができるという効果が得られる。
【0090】また、請求項10の偏向ヨークによれば、
第1の巻線フック上において、第1乃至第nの巻線束
が、巻き掛け方向を同じにし、第1の巻線フック上に沿
うようにし、かつ、第1の巻線束が最も内側になり第n
の巻線束が最も外側になるような順番に配置され、さら
に、外側の巻線束が隣接する内側の巻線束に沿うように
配置されているので、第1の巻線フック上の巻線束の渡
り部において、巻線束を外側に突出させないように形成
でき、外側に装着される環状コアの取り付けを容易に行
なうことができる。また、環状コアの内径を小さくで
き、偏向感度を向上させることができる。さらに、請求
項9の偏向ヨークによれば、第1の巻線フックがテーパ
部の中心軸に平行な方向に突出しているので、第1の巻
線フックの基 部から先端部にわたって多くの導線を巻き
掛けることができ、強い偏向磁界を形成できるという効
果が得られる。さらに、請求項9の偏向ヨークによれ
ば、第1の巻線束が最も内側になり第nの巻線束が最も
外側になるような順番に配置され、そして、外側の巻線
束が隣接する内側の巻線束に沿うように配置されている
ので、偏向ヨークのネック側(CRTに装着されたとき
のネック側)領域にはバレル磁界を弱める働きをする巻
線束が設けられることとなり、これにより、偏向ヨーク
のネック側の領域を弱いバレル磁界とすることが可能に
なり、反転クロスミスコンバーゼンスを軽減することが
できるとい効果が得られる。また、請求項10の偏向ヨ
ークによれば、反転クロスミスコンバーゼンスを軽減で
きるだけではなく、第1の巻線フックの外側に、第1の
巻線フックに巻き掛けられる導線を案内するほぼ円筒状
の巻線ガイドを備えたことにより、コイルボビンに巻き
掛けられる巻線束の外側への張り出しが生じないように
することができ、例えば、環状コアの装着が容易になる
という効果が得られる。また、環状コアの内径を小さく
することができるので、偏向感度を向上させることがで
きるという効果が得られる。
【0091】また、請求項11の偏向ヨークによれば、
反転クロスミスコンバーゼンスを軽減できるだけではな
く、第1の巻線フックの外側に、第1の巻線フックに巻
き掛けられる導線を案内するほぼ円筒状の巻線ガイドを
備えたことにより、コイルボビンに巻き掛けられる巻線
束の外側への張り出しが生じないようにすることがで
き、例えば、環状コアの装着が容易になるという効果が
得られる。また、環状コアの内径を小さくすることがで
きるので、偏向感度を向上させることができるという効
果が得られる。
【0092】また、請求項12の偏向ヨークによれば、
反転クロスミスコンバーゼンスを軽減できるだけではな
く、巻線ガイドの先端部を、第1の巻線フックの先端部
よりも低くすることによって、例えば、コイルボビンの
内側から小口径部側に引出した導線をコイルボビンの外
側にあるフック部材によりコイルボビンの第1の巻線フ
ックに引掛ける巻線機による巻線動作を容易にし、巻線
性を向上させることに より偏向ヨークの生産性の向上を
図ることができるという効果が得られる。
【0093】また、請求項13の偏向ヨークによれば、
反転クロスミスコンバーゼンスを軽減できるだけではな
く、巻線ガイドの先端部を、第1の巻線ガイドの内の中
央の巻線ガイドに対向する位置で高く、両端に向うほど
低い円弧状とすることによって、例えば、コイルボビン
の内側から小口径部側に引出した導線をコイルボビンの
外側にあるフック部材によりコイルボビンの第1の巻線
フックに引掛ける巻線機による巻線動作を容易にし、巻
線性を向上させることにより偏向ヨークの生産性を向上
させることができるという効果が得られる。
【0094】さらに、導線を第1の巻線フックに引っ掛
けてから基部まで滑らせて移動させる巻線機であって
も、巻線ガイドの低い位置では導線を第1の巻線フック
の基部に近い位置に引っ掛けることができるので、導線
が巻線フック上を滑る距離を短くでき、導線の損傷を軽
減させることができるとうい効果が得られる。さらに、
巻線ガイドの先端部が円弧状であれば、巻線ガイド先端
に導線が当たることにより生じるおそれのある導線の損
傷を防止できるという効果が得られる。
【0095】また、請求項14の偏向ヨークによれば、
反転クロスミスコンバーゼンスを軽減できるだけではな
く、第1の巻線フックの最も外側の面が、テーパ部の小
口径部側の内面より内側に位置しており、第1の巻線フ
ックに沿って巻き掛けられた巻線束の最も外側の位置
が、テーパ部の小口径部側における外面よりも内側に位
置するようにして、例えば、巻線束の外側に備えられる
環状のコア等を小口径部側から被せてスライドさせるだ
けで装着できるようにしているので、偏向ヨークの生産
性の向上を図ることができるという効果が得られる。
【0096】また、請求項15の偏向ヨークによれば、
反転クロスミスコンバーゼンスを軽減できるだけではな
く、第1の巻線フックのそれぞれの先端の内側角部を面
取り部としたので、例えば、巻線機による導線の巻き掛
ける動作が容易になり、さらに、第1の巻線フックの先
端角部に導線が引掛かるおそれを排除できるという効
が得られる。
【0097】また、請求項16の偏向ヨークによれば、
反転クロスミスコンバーゼンスを軽減できるだけではな
く、第1の巻線フックをテーパ部側で太くして、第1の
巻線フックに掛る巻線束の荷重によって、第1の巻線フ
ックが内側に曲らないようにしているので、CRTのネ
ックをテーパ部に挿入する際に、第1の巻線フックが障
害にならず、容易に挿入することができるという効果が
得られる。また、第1の巻線フックを、先端に向かうほ
ど細くすることによって、例えば、巻線機による導線の
巻き掛ける動作を容易にしており、また、第1の巻線フ
ックの先端角部に導線が引掛かるおそれを少なくできる
という効果が得られる。
【0098】また、請求項17の偏向ヨークによれば、
反転クロスミスコンバーゼンスを軽減できるだけではな
く、テーパ部の小口径部側の端部であって、中央の巻線
フックから離れた位置に凹部を備えることにより、コイ
ルボビンに巻き掛けられる巻線束の巻き掛け位置を変え
ることができ、偏向磁界の分布を適切な分布にすること
ができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1に係る偏向ヨークのコイル
ボビンを示す外観斜視図である。
【図2】 実施例1の偏向ヨークのコイルボビンの小口
径部側を拡大して示す拡大斜視図である。
【図3】 実施例1の偏向ヨークのコイルボビンに偏向
コイルを備えた際の、小口径部側を拡大して示す拡大斜
視図である。
【図4】 図3をI−I線で切る断面図である。
【図5】 実施例1の偏向ヨークを大口径部1b側から
(図1における下側から)見た図である。
【図6】 実施例1の偏向ヨークがCRTに備え付けら
れたときに偏向コイルを上から見た状態を示す平面図
(図の下側)と、偏向コイルにより形成される偏向磁界
の状態を示す説明図(図の上側)である。
【図7】 実施例1の偏向ヨークの巻線フックの変形例
を示す断面図である。
【図8】 実施例1の偏向ヨークのコイルボビンの変形
例を示す斜視図である。
【図9】 (a)は実施例1の偏向ヨークのコイルボビ
ンに環状部材を備えた状態を示す斜視図であり、(b)
はこの環状部材を示す斜視図である。
【図10】 実施例1の偏向ヨークのコイルボビンに巻
線ガイドを備えた変形例を示す斜視図である。
【図11】 実施例1の偏向ヨークのコイルボビンに他
の巻線ガイドを備えた変形例を示す斜視図である。
【図12】 本発明の実施例2に係る偏向ヨークの内面
を大口径部側から見た場合を示す図である。
【図13】 実施例2の偏向ヨークがCRTに備え付け
られたときに偏向コイルを上から見た状態を示す平面図
(図の下側)と、偏向コイルにより形成される偏向磁界
の状態を示す説明図(図の上側)である。
【図14】 本発明の実施例3に係る偏向ヨークの内面
を大口径部側から見た場合を示す図である。
【図15】 本発明の実施例4に係る偏向ヨークの内面
を大口径部側から見た場合を示す図である。
【図16】 本発明の実施例5に係る偏向ヨークの内面
を大口径部側から見た場合を示す図である。
【図17】 (a)はスリットサドル巻線方式を採用で
きる従来のコイルボビンを示す上面図、(b)はその正
面図、(c)はその下面図である。
【図18】 図17の偏向ヨークがCRTに備え付けら
れたときに偏向コイルを上から見た状態を示す平面図
(図の下側)と、偏向コイルにより形成される偏向磁界
の状態を示す説明図(図の上側)である。
【図19】 (a)はピン磁界の説明図、(b)はバレ
ル磁界の説明図である。
【図20】 (a)はスリットサドル巻線方式を採用で
きるほぼ中空漏斗状のテーパ部に巻線フックを多段にし
て備えた従来のコイルボビンの正面図、(b)は巻線束
を備えた際の要部斜視図である。
【図21】 図20の偏向ヨークがCRTに備え付けら
れたときに偏向コイルを上から見た状態を示す平面図
(図の下側)と、偏向コイルにより形成される偏向磁界
の状態を示す説明図(図の上側)である。
【図22】 従来の偏向ヨークを用いた際に問題となる
反転クロスコンバーゼンスを示す説明図である。
【符号の説明】
1,13,14 テーパ部 1a 小口径部 1b 大口径部 1c テーパ部の内面 2(2a,…,2i),3(3a,…,3i) 小口径
部側の巻線フック 4a,4b 分割板 5(5a,…,5m),6(6,…,6m) 大口径部
側の巻線フック 7,8 偏向コイル 7a,…,7e,8a,…,8e 巻線束 9 屈曲部 12 凹部 15 環状部材 16,17 巻線ガイド 18a,18b,19a,19b 巻線フック 20 面取り部 21,22,27,29 折返し巻線束 23a,23b,24a,24b 巻線フック 25,26,28,30,31,32 逆巻回巻線束
フロントページの続き (72)発明者 小野 豊 京都府長岡京市馬場図所1番地 三菱電 機株式会社 京都製作所内 (56)参考文献 特開 平4−245148(JP,A) 特開 平4−115443(JP,A) 特開 平4−87140(JP,A) 特開 昭56−63752(JP,A) 特開 昭52−60019(JP,A) 特開 平1−161644(JP,A) 実開 平5−6658(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 29/76

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小口径部及び大口径部を有するほぼ中空
    漏斗状のテーパ部と、 前記テーパ部の小口径部側に備えられた複数の第1の巻
    線フックと、 前記テーパ部の大口径部側に備えられた複数の第2の巻
    線フックと、 を有する偏向ヨークのコイルボビンにおいて、 前記第1の巻線フックが前記テーパ部の中心軸に平行な
    方向に突出していると共に、前記第1の巻線フックの最
    も外側の面が、前記テーパ部の小口径部側の内面より内
    側に位置し 前記テーパ部の小口径部側の端部に、前記小口径部側の
    端面形状とほぼ同じ平面形状を持つ薄板の環状部材を備
    えた ことを特徴とする偏向ヨークのコイルボビン。
  2. 【請求項2】 小口径部及び大口径部を有するほぼ中空
    漏斗状のテーパ部と、 前記テーパ部の小口径部側に備えられた複数の第1の巻
    線フックと、 前記テーパ部の大口径部側に備えられた複数の第2の巻
    線フックと、 を有する偏向ヨークのコイルボビンにおいて、 前記第1の巻線フックが前記テーパ部の中心軸に平行な
    方向に突出していると共に、前記第1の巻線フックの最
    も外側の面が、前記テーパ部の小口径部側の内面より内
    側に位置し、 前記第1の巻線フックの外側に、前記第1の巻線フック
    に巻き掛けられる導線を案内するほぼ円筒状の巻線ガイ
    ドを備えたことを特徴とする偏向ヨークのコイルボビ
    ン。
  3. 【請求項3】 前記第1の巻線フックの外側に、前記第
    1の巻線フックに巻き掛けられる導線を案内するほぼ円
    筒状の巻線ガイドを備えたことを特徴とする請求項1に
    記載のコイルボビン。
  4. 【請求項4】 前記巻線ガイドの先端部が、前記第1の
    巻線フックの先端部よりも低いことを特徴とする請求項
    2又は3のいずれかに記載のコイルボビン。
  5. 【請求項5】 前記巻線ガイドの先端部は、前記第1の
    巻線ガイドの内の中央の巻線ガイドに対向する位置で高
    く、両端に向かうほど低い円弧状であることを特徴とす
    請求項2又は3のいずれかに記載のコイルボビン。
  6. 【請求項6】 前記第1の巻線フックのそれぞれの先端
    の内側角部を曲面からなる面取り部としたことを特徴と
    する請求項1乃至5のいずれかに記載のコイルボビン。
  7. 【請求項7】 前記第1の巻線フックはそれぞれ、前記
    テーパ部側で太く、先端に向かうほど細いことを特徴と
    する請求項1乃至6のいずれかに記載のコイルボビン。
  8. 【請求項8】 前記テーパ部の小口径部側の端部であっ
    て、前記中央の巻線フックから離れた位置に、前記大口
    径部側に向けて後退させてある凹部を有することを特徴
    とする請求項1乃至7のいずれかに記載のコイルボビ
    ン。
  9. 【請求項9】 小口径部及び大口径部を有するほぼ中空
    漏斗状のテーパ部と、 前記テーパ部の小口径部側に備えられた複数の第1の巻
    線フックと、 前記テーパ部の大口径部側に備えられた複数の第2の巻
    線フックと、 前記第1の巻線フック及び前記第2の巻線フックに巻き
    掛けられ、前記テーパ部の内面に沿うように備えられた
    導線の束からなる偏向コイルとを有し、 陰極線管のインライン型電子銃から出射され、前記テー
    パ部内を前記小口径部から前記大口径部に向けて進む電
    子ビームを前記偏向コイルにより形成された磁界により
    偏向させる偏向ヨークにおいて、 前記第1の巻線フックが前記テーパ部の中心軸に平行な
    方向に突出しており、 前記偏向コイルは、第1乃至第n(nは正の整数、n≧
    2)の巻線束からなり、 第1の巻線束は、前記第1の巻線フックの内の中央の巻
    線フックと前記第2の巻線フックとに所定回数巻き掛け
    られた導線の束からなり、 第2の巻線束は、前記第1の巻線フックの内の前記中央
    の巻線フック及びこの両側に隣接する巻線フックと、前
    記第2の巻線フックとに所定回数巻き掛けられた導線の
    束からなり、 第3以降の巻線束は、前記第1の巻線フックの内の中央
    の巻線フック及び両側に隣接する複数本の巻線フック
    と、前記第2の巻線フックとに所定回数巻き掛けられた
    導線の束からなり、 前記第1の巻線フック上において、前記第1乃至第nの
    巻線束が、巻き掛け方向を同じにし、前記第1の巻線フ
    ック上に沿うようにし、かつ、第1の巻線束が最も内側
    になり第nの巻線束が最も外側になるような順番に配置
    され、さらに、外側の巻線束が隣接する内側の巻線束に
    沿うように配置され 前記テーパ部の小口径部側の端部に、前記小口径部側の
    端面形状とほぼ同じ平面形状を持つ薄板の環状部材を備
    えた ことを特徴とする偏向ヨーク。
  10. 【請求項10】 小口径部及び大口径部を有するほぼ中
    空漏斗状のテーパ部と、 前記テーパ部の小口径部側に備えられた複数の第1の巻
    線フックと、 前記テーパ部の大口径部側に備えられた複数の第2の巻
    線フックと、 前記第1の巻線フック及び前記第2の巻線フックに巻き
    掛けられ、前記テーパ部の内面に沿うように備えられた
    導線の束からなる偏向コイルとを有し、 陰極線管のインライン型電子銃から出射され、前記テー
    パ部内を前記小口径部から前記大口径部に向けて進む電
    子ビームを前記偏向コイルにより形成された磁界により
    偏向させる偏向ヨークにおいて、 前記第1の巻線フックが前記テーパ部の中心軸に平行な
    方向に突出しており、 前記偏向コイルは、第1乃至第n(nは正の整数、n≧
    2)の巻線束からなり、 第1の巻線束は、前記第1の巻線フックの内の中央の巻
    線フックと前記第2の巻線フックとに所定回数巻き掛け
    られた導線の束からなり、 第2の巻線束は、前記第1の巻線フックの内の前記中央
    の巻線フック及びこの両側に隣接する巻線フックと、前
    記第2の巻線フックとに所定回数巻き掛けられた導線の
    束からなり、 第3以降の巻線束は、前記第1の巻線フックの内の中央
    の巻線フック及び両側に隣接する複数本の巻線フック
    と、前記第2の巻線フックとに所定回数巻き掛け られた
    導線の束からなり、 前記第1の巻線フック上において、前記第1乃至第nの
    巻線束が、巻き掛け方向を同じにし、前記第1の巻線フ
    ック上に沿うようにし、かつ、第1の巻線束が最も内側
    になり第nの巻線束が最も外側になるような順番に配置
    され、さらに、外側の巻線束が隣接する内側の巻線束に
    沿うように配置され、 前記第1の巻線フックの外側に、前記第1の巻線フック
    に巻き掛けられる導線を案内するほぼ円筒状の巻線ガイ
    ドを備えたことを特徴とする偏向ヨーク。
  11. 【請求項11】 前記第1の巻線フックの外側に、前記
    第1の巻線フックに巻き掛けられる導線を案内するほぼ
    円筒状の巻線ガイドを備えたことを特徴とする請求項9
    に記載の偏向ヨーク。
  12. 【請求項12】 前記巻線ガイドが前記第1の巻線フッ
    クよりも低いことを特徴とする請求項10又は12のい
    ずれかに記載の偏向ヨーク。
  13. 【請求項13】 前記巻線ガイドの先端は、前記中央の
    巻線ガイドに対向する位置で高くここから離れるほど低
    くなる円弧状であることを特徴とする請求項10乃至1
    のいずれかに記載の偏向ヨーク。
  14. 【請求項14】 前記第1の巻線フックの最も外側の面
    が、前記テーパ部の前記小口径部側の内面より内側に位
    置しており、前記第1の巻線フックに沿って巻き掛けら
    れた巻線束の最も外側の位置が、前記テーパ部の前記小
    口径部側における外面よりも内側に位置することを特徴
    とする請求項9乃至13のいずれかに記載の偏向ヨー
    ク。
  15. 【請求項15】 前記第1の巻線フックのそれぞれの先
    端の内側角部を曲面からなる面取り部としたことを特徴
    とする請求項9乃至14のいずれかに記載の偏向ヨー
    ク。
  16. 【請求項16】 前記第1の巻線フックはそれぞれ、前
    記テーパ部側で太く、先端に向かうほど細いことを特徴
    とする請求項9乃至15のいずれかに記載の偏向ヨー
    ク。
  17. 【請求項17】 前記テーパ部の小口径部側の端部であ
    って、前記第1の巻線フックの内の中央の巻線フックか
    ら離れた位置に、前記大口径部側に向けて後退させてあ
    る凹部を有することを特徴とする請求項9乃至16のい
    ずれかに記載の偏向ヨーク。
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