JP3128326B2 - 水溶性シート及びその製造方法 - Google Patents

水溶性シート及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケミカルレース用の水
溶性シートとして適した透明性に優れた水溶性シート及
びその製造方法に関し、特にスキンーコア構造のない偏
平断面水溶性ポリビニルアルコール繊維を主体繊維とし
て用いた透明性に優れた水溶性シート及びその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ケミカルレース用水溶性シート
(基布)としては水中軟化温度が60〜95℃の水溶性
ポリビニルアルコール(以下、PVAと略す)系繊維か
らなる「織物」が用いられている。該「織物」は引張強
力、引裂強力に優れ且つ均一性、透明性に優れるもの
の、寸法安定性、刺繍性の面で劣っている。ケミカルレ
ース用基布において寸法安定性が劣っていると刺繍模様
がずれるという重大な欠点が生じる。また、上記で透明
性が優れるというのは、刺繍性を上げるためにそのよう
に密度を粗く織っているのであって、この織密度が粗い
ということは、逆に言えば、緻密な刺繍ができないとい
うことになる。従って「織物」の場合には、寸法安定性
の問題と共に、透明性に優れかつ緻密な刺繍をも出来る
ようにしたいという相反する課題を解決しなければなら
ず、これまで、それを充分に解決するまでには至ってい
ない。
【0003】これらを改良する手段として、該ケミカル
レース用基布を「織物」から「不織布」に変えようとの
動きも見られる。例えば特開昭50−52368号公報
には、水溶性繊維をウェブとして水溶性バインダー樹脂
の溶液を該ウェブに含浸させて乾燥させ不織シートとす
る方法や、溶解温度の異なるステープルをカード機を用
いて混綿しウェブを作った後水中に浸漬し乾燥もしくは
熱圧着して不織シートとする乾式抄造方法が記載されて
いる。この方法で製造される乾式不織シートは引張強
力、引裂強力に優れ且つ刺繍性に優れるものの、ケミカ
ルレース用基布としては透明性の点で満足のゆくもので
はない。またこの乾式不織シートは、その製造上の点か
ら寸法安定性や目付の均一性の面が劣りがちであり、こ
れらが劣るとシートに部分的な強弱や伸度の大小が生じ
ることから、工程中でシートの破損や刺繍のずれが発生
し易い問題を内包している。
【0004】そこでこのような問題を内包する乾式抄造
法に替え、寸法安定性、目付の均一性を改良する手段と
して湿式抄造法による水溶性不織シートの製造も試みら
れている。例えば特公昭47−50001号公報は、水
溶性PVA系繊維を原料とし、これに水溶性バインダー
を添加して湿式抄造後乾燥させシートとする湿式法を記
載している。均一性のよい不織シートを得るために、こ
の方法は乾式法に比べて高度な製造技術を必要とせず、
得られる湿式不織シートは引張強力、引裂強力に優れ、
且つ均一性、寸法安定性、刺繍性に優れている。しかし
この方法で得られる不織シートも透明性の問題が未解決
であり、この点で充分に満足のゆくものではない。
【0005】透明性が低いと刺繍を施す際に発生する刺
繍糸の切れや刺繍糸の絡みによる刺繍むらの発見が困難
であることから、刺繍製品を得るための作業性が低く労
力が増加するという欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、充分
な機械的特性を有しつつ、且つ従来のケミカルレース用
不織シートと比べて特に透明性に優れた水溶性シート及
びその製造方法を得んとするものである。
【0007】
【課題を解決する手段】上記課題は、「 スキン-コア
構造がなく短繊維断面縦横比が1:3〜1:100の長
方形断面を有する水溶性ポリビニルアルコール系繊維を
主体繊維とした水溶性不織シートであって、該シートの
透光率が60%以上であることを特徴とする水溶性シー
ト。」とすることによって達成される。そしてこの水溶
性シートを得るための代表的な方法として、「スキン-
コア構造がなく、単繊維断面縦横比が1:3〜1:10
0の長方形断面であり、単繊維繊度が0.5〜20.0デ
ニール、繊維カット長が2〜50mmで、かつその水中
軟化点が100℃以下である水溶性ポリビニルアルコー
ル系繊維(I)を主体繊維とし、該主体繊維よりも水中
軟化点が10℃以上低い水溶性繊維(II)をバインダー
成分として湿式抄造したのち、該主体繊維である水溶性
ポリビニルアルコール繊維(I)の水溶解温度より低
く、かつ該バインダー成分である水溶性繊維(II)の水
中軟化点より高い温度で乾燥し接着することを特徴とす
る、透光率60%以上である水溶性シートの製造方
法。」を採用することによって上記課題が達成される。
即ち本発明は、水溶性シートを構成する主体繊維とし
て、スキン-コア構造がなく、繊維断面形状が長方形で
偏平でPVA繊維を用い、これをバインダーで結合して
不織シートとすることによって、不織シートとしての機
械的特製を充分に保持しつつ、その透明性を顕著に向上
した水溶性シートの製造法を確立したものである。
【0008】本発明においては、主体繊維として用いる
水溶性PVA繊維としてはスキンーコア構造のない繊維
を用いる必要がある。従来の芒硝系凝固浴を用いて製造
されるスキンーコア構造を有するPVA繊維では、その
構造の故に光の透過性が悪く、それを用いてシートとし
た場合その透光率は45〜50%であって、本発明で目
標とする透光率を有するシートとすることはできない。
【0009】また主体繊維として、断面形状が長方形で
偏平断面であるものを用いるのは、その繊維を用い不織
シートとした場合、該偏平繊維同士が互いにピッタリと
重なってシートを形成し、シートを構成する繊維と繊維
との間に空気層の形成を作ることが少なく、したがっ
て、層間空気層の存在による光の乱反射が減少し、よっ
て得られるシートは、その透明性が驚くべきことに極め
て高くなることである。また低い目付け量であるのにか
かわらず、その繊維形状により、単繊維同士の結合力、
からみが強化できるのか(その詳細はいまだ明らかでは
ないが)シートとしての均一性がよく、機械的特性がよ
いシートが得られることである。この後者の点は、前者
での光の優れた透明性を得ることにも結び付いている。
【0010】このようなスキンーコア構造がなく、かつ
断面長方形形状のPVA繊維(1)を得るには、重合度
500〜4000、鹸化度90%以上のPVAを用い、
この水溶液に硼酸を含ませたものを原液として、縦横比
1:3〜1:100の偏平なノズル孔を有する口金よ
り、いわゆるアルカリ凝固浴、即ち水酸化ナトリウムを
含む硫酸ナトリウム水溶液中へ吐出させ、以下通常のP
VA繊維の製造方法で採用されている諸工程手段をとる
ことによって製造できる。ただし、本発明でのPVA繊
維は、水溶性であることを要するので、通常の耐水性を
付与するために行われるアセタール化処理は必要ではな
い。
【0011】主体繊維断面の縦横比が大きく繊維デニー
ルが小さいほど得られるシートの透明性は高く、縦横比
が小さく繊維デニールが大きいほどその透明性は低くな
る。一方、シートの引裂強力は主体繊維断面の縦横比が
大きく繊維デニールが小さいほど小さく、縦横比が小さ
く繊維デニールが大きいほど高くなる。したがって、シ
ートとして透明性と引裂強力とを同時に満足させるため
には、使用する繊維の単繊維での断面縦横比が1:3〜
1:100が適当で、1:4〜1:20がより好まし
い。単繊維断面形状は基本的に長方形であることが必要
であるが、その長辺部分の中央が凸または凹であっても
よく、あるいは四つの角にリムが付いたような形状等で
あってもよい。
【0012】また、シートの引裂強力を上昇させるには
使用する繊維の繊維長を長くすれば良いが、繊維長を長
くすることは抄造時の絡み発生を多くし、シートの地合
が悪化するため、繊維のデニールを大きくしなければな
らない。しかし、繊維デニールを大きくすると、得られ
るシートとしての強力が低下するため目付を高めて強度
を補う必要が生じ、これはシートとして透明性を下げる
こととなり、また全体の価格を高めることになる。した
がって、引張強力、引裂強力、地合のバランス上より繊
度としては単繊維繊度0.5〜20.0デニールが適当
であるが、10デニール以下が好ましく、1.0〜5.
0デニールがより好ましい。繊維長は2〜50mmが適
当であるが、3〜10mmがより好ましい。
【0013】主体繊維としての水中軟化点は100℃以
下ではあることが必要である。この水中軟化点が高すぎ
ると溶解しないため、好ましくは70〜96℃が適当で
ある。しかし水中軟化点が60℃未満になると抄造後の
乾燥温度をこの温度以下に設定する必要があり、乾燥効
率が低下するために全体の生産性が低下したり、乾燥能
力向上のために設備投資が大きくなる欠点がある。
【0014】上記のような主体繊維を用い、これを不織
シートに結合するためのバインダーとしては、水溶性の
繊維バインダー並びに水溶性の樹脂バインダーを共に用
いることができる。ただ後者、樹脂バインダーの場合に
は、歩留りの悪い点があり、かつ該樹脂バインダーが不
織シートで皮膜状になると該不織シートの引裂き強度が
低いものとなるといった点など製造上克服すべき充分な
条件並びに技術の管理が必要となるので、一般的には前
者、繊維バインダーの使用が有利である。
【0015】バインダー繊維としては水中軟化点が上記
主体繊維の水中軟化点より10℃以上低い水溶性繊維が
用いられる。水中軟化点が主体繊維の水中軟化点より1
0℃以上低くない場合には、抄造後の乾燥温度の設定が
非常に困難となり、乾燥温度が低くなり過ぎるとバイン
ダー繊維がバインダー効果を発揮せずシートの強度が低
下する。また高く設定すると主体繊維もバインダー化
し、シートの引裂強力が低下したり、乾燥工程でシート
が収縮し地合を悪化させる。したがって安定して均一な
品質のシートを得るにはバインダー繊維の水中軟化点は
主体繊維のそれより10℃以上低いことが好ましい。
【0016】本発明においてバインダー繊維としては、
PVA繊維、アルギン酸繊維等の種々の水溶性繊維が挙
げられるが、PVA系繊維が入手の容易さの点で最も好
ましい。バインダー繊維としては繊度が細いほど、繊維
長が短いほどシートの引張強力は向上する。またバイン
ダー繊維の添加率を高めると得られるシートとしての引
張強力は向上するが引裂強力が低下する。一方、前述し
たようにこのような低温水溶解性のPVA系繊維は極め
て高価であるため、低価格化のためには添加率を低く抑
えたい。したがって一般的には、その繊度は5デニール
以下、好ましくは3デニール以下であり、繊維長は5m
m以下、好ましくは4mm以下、またその添加率は30
重量%以下、特に10〜5重量%が適当である。また、
主体繊維より10℃以上水中軟化点が低ければ、数種の
バインダーを混合使用してもよい。
【0017】以上のような諸条件を適宜選択し、いわゆ
る湿式抄造法あるいは乾式抄造法によって、ケミカルレ
ース用に適した水溶性シートを得ることが出来る。この
シート抄造法は均一なシートをより容易に得るための方
法として湿式法が乾式法より優れているが、本発明はこ
のシートの抄造法を限定するものではない。 本発明に
おいては、その水溶性シートを構成する主体繊維として
スキンーコア構造がなく、断面形状が長方形で偏平な水
溶性PVA繊維を用いることによって、シートとして機
械的特性を充分に維持しつつその透光率が60%以上の
ものを始めてつくり得た点に最大の特徴を有し、これに
より刺繍製品を得るための労力、作業性を大きく低減さ
せることが出来たものである。
【0018】なお本明細書において、不織シートの透光
率とは、分光光度計を用いて測定を行ったもので、試料
(不織シート)に入射させた照明光束値(可視光域)に
対する、試料を透過して受光装置に入る透過光束値(可
視光域)の割合を求め、パーセント表示したものであ
る。また本発明で使用する繊維の水中軟化点の測定方法
は次のようにして行った。即ち、500cc容量のビー
カーに水中軟化点より約30℃低い温度の水約400c
cを入れ、試料となる繊維を約2g投入し、ゆっくりと
攪拌しながら水温を2℃/分で昇温する。該試料の入っ
たビーカー中での試料の溶解による濁りが消え透明にな
ったときの温度を読み取り水中軟化点とした。透明の判
定は、ビーカーを挟んで測定者とは反対側のビーカー後
方にスケールを置き、ビーカーを介してそのスケール目
盛りが初めてはっきり判読出来るようになったときを透
明点とした。
【0019】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに詳細に説
明する。 実施例1: 重合度1700、鹸化度99.9のPVA
を用い、それを水に溶解させて濃度17%の水溶液と
し、さらに硼酸を該PVAに対して2重量%添加して紡
糸原液を調整した。この紡糸原液を縦横比1:8の偏平
なノズル孔を有する口金より水酸化ナトリウム20g/
l、硫酸ナトリウム330g/lの水溶液からなる40
℃の凝固浴中に湿式紡糸し、その後常法にしたって中
和、湿延伸、水洗、乾燥を行い、その後2倍の乾熱延伸
を行って、断面縦横比が1:8、水中軟化点が90℃、
強度8.5グラム/デニール(g/d)、単繊維繊度が
4dのPVA繊維を得た。この繊維を繊維長10mmに
カットした。この繊維を主体繊維とし、これに水中軟化
点が70℃、単繊維繊度が1.2d、繊維長が3mmの
PVA繊維(クラレ製VPB 107−1×3)をバイ
ンダー繊維として使用し、主体繊維を93%、バインダ
ー繊維を7%の割合で配合し、スラリー濃度0.4%の
水分散液とし、これを短網式抄造機にて常法にて湿式抄
造した。乾燥機はヤンキードライヤーを使用し、乾燥温
度は85℃にて処理してシート状物を得た。
【0020】比較例1: 単繊維繊度が2d、繊維長が
10mmで、スキンーコア構造を有する単繊維断面形状
が繭型のPVA繊維(クラレ製VPB 204×10)
を主体繊維(水中軟化点:90℃)とし、水中軟化点が
70℃、単繊維繊度が1.2d、繊維長が3mmのPV
A繊維(クラレ製VPB 107−1×3)をバインダ
ー繊維として使用し、主体繊維を93%、バインダー繊
維を7%の割合で配合し、スラリー濃度0.4%の水分
散液とし、これを短網式抄造機にて常法にて抄造した。
乾燥機はヤンキードライヤーを使用し乾燥温度は85℃
にて処理しシート状物を得た。
【0021】比較例2: 実施例1の主体繊維の製造条
件で偏平なノズル孔を有する口金を用いず円形ノズル孔
を有する口金を用いる点のみが異なる条件で、円断面
(縦横比1:1)、水中軟化点が90℃、単繊維繊度が
4dのPVA繊維を得た。この繊維を主体繊維とし用
い、繊維長10mmにカットし、これに実施例1と同じ
く水中軟化点が70℃、単繊維繊度が1.2d、繊維長
が3mmのPVA繊維(クラレ製VPB 107−1×
3)をバインダー繊維として使用し、主体繊維を93
%、バインダー繊維を7%の割合で配合し、スラリー濃
度0.4%の水分散液とし、これを短網式抄造機にて常
法にて湿式抄造した。乾燥機はヤンキードライヤーを使
用し、乾燥温度は85℃にて処理してシート状物を得
た。
【0022】実施例2: 重合度1700、鹸化度9
9.9のPVAを水に溶解して濃度17%水溶液とし、
さらにこれに硼酸を該PVAに対して2重量%添加して
紡糸原液とした。この紡糸原液を縦横比1:5の偏平な
ノズル孔を有する口金から水酸化ナトリウム20g/
l、硫酸ナトリウム330g/lの水溶液からなる凝固
浴中に湿式紡糸し、その後常法にて中和、湿熱延伸、水
洗、乾燥後乾熱延伸を行い、縦横比1:5、水中軟化点
90℃、強度8.5g/d、繊度4dのPVA繊維を得
た。この繊維を繊維長10mmにカットして主体繊維と
し、これに水中軟化点が70℃、単繊維繊度が1.2
d、繊維長が3mmのPVA繊維(クラレ製VPB 1
07−1×3)をバインダーとして使用し、主体繊維を
93%、バインダー繊維を7%の割合で配合し、スラリ
ー濃度0.4%の水分散液とし、これを短網式抄造機に
て常法にて抄造した。乾燥機はヤンキードライヤーを使
用し、乾燥温度は85℃にて処理しシート状物を得た。
【0023】実施例3: 主体繊維として実施例1で用
いたPVA繊維の繊維長を44mmとし、捲縮を付与し
た以外は実施例1と同一のPVA繊維を用い、またバイ
ンダー繊維としては実施例1で用いたバインダー繊維並
びに水中軟化点が70℃、単繊維繊度が1.0d、繊維
長が3mmのPVA繊維(クラレ製VPB 105−1
×3)を半々に併用した。即ち、前記主体繊維を93
%、バインダー繊維をそれぞれ3.5%の割合で配合
し、これをランダムウェッバー、ニードルパンチを用い
て不織シートに作成し、それに水を付与した後85℃の
温度条件で乾燥、接着させて乾式不織シートを作製し
た。
【0024】以上の実施例、比較例の構成と、得られた
結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】各実施例並びに比較例で得られた不織シー
トをケミカルレースの基布として使用したところ、スキ
ンーコア構造がなく断面長方形の偏平なPVA繊維を主
体繊維として用いた実施例1並びに実施例2のシートは
刺繍の視認性に優れ、かつシート強力、均一性等全てに
おいて優れた性能を示した。それに対し従来のスキンー
コア構造を有する繭型のPVA繊維を主体繊維として用
いる比較例1は、シート物性は満足しているものの透光
率が低く、よって刺繍の視認性が悪かった。比較例2は
スキンーコア構造のないPVA繊維を主体繊維として用
いるものであるが、その繊維形状が円断面の場合の例
で、この場合も比較例1と同様透光率が不充分である。
また実施例3は、実施例1と同じPVA繊維を用い、こ
れを乾式法により不織シートとした例であるが、この例
においてもスキンーコア構造がなく断面偏平なPVA繊
維を用いたものは透明性が高く、したがって刺繍の視認
性に優れ、刺繍糸の切れや刺繍の欠点を発見し易かっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中西 慎吾 大阪市北区梅田1丁目12番39号 株式会 社クラレ内 (72)発明者 林 英男 大阪市北区梅田1丁目12番39号 株式会 社クラレ内 審査官 平井 裕彰 (56)参考文献 特開 昭58−98464(JP,A) 特開 昭50−52368(JP,A) 特開 平4−114004(JP,A) 特開 昭63−152449(JP,A) 実開 平1−45791(JP,U) 特公 昭47−50001(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D04H 1/00 - 18/00 D21H 13/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スキン-コア構造がなく短繊維断面縦横
    比が1:3〜1:100の長方形断面を有する水溶性ポ
    リビニルアルコール系繊維を主体繊維とした水溶性不織
    シートであって、該シートの透光率が60%以上である
    ことを特徴とする水溶性シート。
  2. 【請求項2】 スキン-コア構造がなく、単繊維断面縦
    横比が1:3〜1:100の長方形断面であり、単繊維
    繊度が0.5〜20.0デニール、繊維カット長が2〜5
    0mmで、かつその水中軟化点が100℃以下である水
    溶性ポリビニルアルコール系繊維(I)を主体繊維と
    し、該主体繊維よりも水中軟化点が10℃以上低い水溶
    性繊維(II)をバインダー成分として湿式抄造したの
    ち、該主体繊維である水溶性ポリビニルアルコール繊維
    (I)の水溶解温度より低く、かつ該バインダー成分で
    ある水溶性繊維(II)の水中軟化点より高い温度で乾燥
    し接着することを特徴とする、透光率60%以上である
    水溶性シートの製造方法
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