JP3127344B2 - 静電潜像現像装置 - Google Patents

静電潜像現像装置

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JP3127344B2 JP9604694A JP9604694A JP3127344B2 JP 3127344 B2 JP3127344 B2 JP 3127344B2 JP 9604694 A JP9604694 A JP 9604694A JP 9604694 A JP9604694 A JP 9604694A JP 3127344 B2 JP3127344 B2 JP 3127344B2
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章嗣 冨田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電複写機、レーザプ
リンタの如き画像生成機において静電潜像をトナー画像
に現像するために使用される静電潜像現像装置、更に詳
しくは、表面に現像剤を保持して現像域に搬送する被駆
動現像剤適用手段と共に、この現像剤適用手段の表面に
保持される現像剤量を規制する規制手段を具備する形態
の静電潜像現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像生成機において静電潜像をトナー像
に現像するために、周知の如く、所定方向に回転駆動せ
しめられるローラ或いは無端ベルトから構成された現像
剤適用手段を具備する形態の静電潜像現像装置が広く実
用に供されている。現像剤適用手段は、所定方向に回転
駆動されることによって、現像剤保持域、現像剤量規制
域及び現像域を順次に通して移動せしめられる。現像剤
保持域においては、適宜の様式によって供給される現像
剤が現像剤適用手段の表面に保持される。現像剤量規制
域においては、現像剤適用手段の表面に保持されている
現像剤に規制手段が作用して、現像剤適用手段の表面に
保持されている現像剤を所要量に規制する。現像域にお
いては、周表面に静電写真感光体を備えた回転ドラムの
如き静電潜像担持体の表面に現像剤が施され、静電潜像
担持体の表面に形成されている静電潜像がトナー像に現
像される。良好な現像を遂行するためには、現像剤適用
手段の表面に保持されている現像剤量を規制手段によっ
て適切に規制して、現像剤適用手段の表面に保持される
現像剤量を所要量に充分精密に且つ幅方向に充分均一に
せしめることが重要である。
【0003】特公昭63−16736号公報には、ウレ
タンゴム、シリコンゴムの如き合成ゴムでよいゴム弾性
体から構成された規制手段を具備した静電潜像現像装置
が開示されている。現像剤規制手段を構成するゴム弾性
体は、その片面乃至先端縁が現像剤適用手段の表面に圧
接せしめられ、現像剤適用手段の表面に保持される現像
剤量を相当少量に規制して現像剤適用手段の表面に現像
剤の薄層を形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然るに、上記特公昭6
3−16736号公報に開示されている静電潜像現像装
置においては、規制部材がゴム弾性体から構成されてい
ることに起因して、次のとおりの解決すべき問題が存在
する。第一に、雰囲気温度及び湿度等によってゴム弾性
体の物性が変動し、それ故にゴム弾性体による現像剤規
制作用が雰囲気温度及び湿度に応じて相当変動し、従っ
て現像剤適用手段の表面に形成される現像剤の薄層の層
厚等が相当変動する。第二に、ゴム弾性体自身の弾性率
の不均一性等に起因して、現像剤適用手段の表面に対す
るゴム弾性体の圧接力を幅方向に充分に均一にせしめる
ことが困難であり、従って現像剤適用手段の表面に形成
される現像剤の薄層を幅方向に充分に均一にせしめるこ
とが困難である。第三に、ゴム弾性体は一般に耐久性が
低く、比較的短期間の内に劣化してしまう。第四に、ゴ
ム弾性体の弾性率及び硬度の如き物性には通常製作誤差
が存在し、従って所要物性を有するゴム弾性体を安定し
て製作することが必ずしも容易でない。
【0005】本発明は上記事実に鑑みてなされたもので
あり、その主たる技術的課題は、ゴム弾性体から構成さ
れた規制手段を使用することなく、従ってゴム弾性体を
使用することに起因する上述したとおりの問題を発生せ
しめることなく、現像剤適用手段の表面に保持される現
像剤量を所要とおりに充分良好に規制して、充分精密に
所要厚さに規制されていると共に幅方向に充分均一であ
る現像剤の層を現像剤適用手段の表面に形成することが
できる、新規且つ改良された静電潜像現像装置を提供す
ることである。
【0006】本発明の他の技術的課題は、上記主たる技
術的課題の達成に加えて、現像剤適用手段の表面に形成
される現像剤の層を、安定して例えば20μm程度の層
厚である薄層にせしめることができる、新規且つ改良さ
れた静電潜像現像装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記特公昭63−167
36号公報にも記載されている如く、従来、規制手段を
剛性部材から構成すると、現像剤適用手段の表面に形成
される現像剤層が著しく不均一になり、到底実用に供し
得ない、と認識されていた。然るに、本発明者等は鋭意
研究及び実験の結果、従来の技術常識に反して規制手段
を剛性部材から構成し、かかる剛性部材の片面を所要様
式で、即ちその自由端部を現像剤適用手段の移動方向に
見て上流側に所定長さ突出せしめて、現像剤適用手段の
表面に圧接せしめると、驚くべきことに現像剤適用手段
の表面に保持される現像剤を所要とおりに規制して所要
とおりの現像剤層にせしめることができることを見出し
た。また、規制手段をその片面が板ガラスの導電性被膜
が施された片面によって規定されている剛性部材から構
成し、かかる剛性部材の片面を現像剤適用手段の表面に
圧接せしめると、現像剤適用手段の表面に保持される現
像剤を所要とおりに規制して所要とおりの現像剤層にせ
しめることができると共に必要に応じて所要とおりのバ
イアス電圧を充分容易に印加することができる、ことを
見出した。
【0008】即ち、本発明の一局面によれば、上記主た
る技術的課題を達成する静電潜像現像装置として、現像
剤保持域において表面に現像剤を保持し、かかる現像剤
を現像域に搬送して静電潜像に施すための被駆動現像剤
適用手段と、該現像剤保持域と該現像域との間に位置す
る現像剤規制域において該現像剤適用手段の表面に保持
される現像剤量を規制する規制手段とを具備する静電潜
像現像装置において、該規制手段は剛性部材から構成さ
れ、その自由端部が該現像剤適用手段の移動方向に見て
上流側に0.5乃至4.0mmの突出長さで突出せしめ
られて、その片面が該現像剤適用手段の表面に圧接せし
められる、ことを特徴とする静電潜像現像装置が提供さ
れる。本発明の他の局面によれば、上記主たる技術的課
題を達成する静電潜像現像装置として、現像剤保持域に
おいて表面に現像剤を保持し、かかる現像剤を現像域に
搬送して静電潜像に施すための被駆動現像剤適用手段
と、該現像剤保持域と該現像域との間に位置する現像剤
規制域において該現像剤適用手段の表面に保持される現
像剤量を規制する規制手段とを具備する静電潜像現像装
置において、 該規制手段は片面が該現像剤適用手段の表
面に圧接せしめられる剛性部材から構成されており、該
剛性部材の該片面は板ガラスの導電性被膜が施された片
面によって規定されている、ことを特徴とする静電潜像
現像装置が提供される。
【0009】本明細書において使用する語句「剛性部
材」は、現像剤適用手段の表面に圧接せしめられた状態
において実質上弾性変形しない、下記式で表示するとお
りのたわみ係数が0乃至0.01である部材を意味す
る。
【0010】
【数1】
【0011】本発明の一局面においては、現像剤適用手
段の表面上に形成される現像剤の層厚を相当薄くせしめ
るために、現像剤適用手段の表面の移動方向に対して剛
性部材を逆方向に延在せしめて、剛性部材の自由端部を
現像剤適用手段の移動方向に見て上流側に0.5乃至
4.0mmの突出長さで突出せしめることが重要である
が、現像剤の層厚及び現像剤を構成するトナーの帯電性
等の見地から、剛性部材の自由端部の突出長さは、1
0乃至3.5mm、特に2.0乃至2.5mmであるの
が好ましい。
【0012】剛性部材の片面の、現像剤適用手段の表面
に圧接せしめられる領域の表面粗さは、現像剤適用手段
表面上に形成される現像剤層の表面精度に大きく影響す
る。幅方向に均一な現像剤の層を形成するためには、剛
性部材の片面の少なくとも上記領域の表面粗さRa(J
IS B 0601における中心線平均粗さ)は、6.
00以下、特に0.20以下、殊に0.02以下である
のが望ましい。
【0013】表面粗さが充分に小さいにもかかわらず安
価である材料としては板ガラスを挙げることができる。
規制手段にバイアス電圧を印加することが望まれる場
合、本発明の他の局面に従えば、片面に導電性被膜が施
された板ガラス(例えば商品名「ネサガラス」として販
売されている板ガラス)を使用することが重要である。
所望ならば、片面に適宜の表面処理が施されたステンレ
ス鋼板から規制手段を構成することもできる。
【0014】現像剤適用手段の表面に形成される現像剤
層の層厚を充分に薄くせしめるには、現像剤適用手段の
表面に対する剛性部材の片面の線圧(幅方向単位長さ当
りの圧力)を、10乃至80g/cm、特に20乃至7
0g/cm、殊に40乃至60g/cmにせしめるの好
都合である。
【0015】剛性部材から構成される規制手段は、特
に、体積平均粒子径が8.0乃至12.0μmであるト
ナーのみから成る現像剤が使用される静電潜像現像装置
において有効である。この場合、アスカーC(ASKE
R C)硬度が45乃至65である中実合成ゴムローラ
から現像剤適用手段を構成するのが好都合である。現像
域において、現像すべき静電潜像が形成されている静電
潜像担持体の表面に中実合成ゴムローラを圧接せしめ、
これによって該中実合成ゴムローラを0.05乃至0.
15mm程度弾性的に圧縮せしめるのが好適である。静
電潜像担持体は、有機光半導体の如き適宜の静電写真感
光体が周表面に施されている回転ドラムでよい。現像域
において静電潜像担持体の表面と中実ゴムローラの表面
とを同方向に移動せしめ、静電潜像担持体の表面の移動
速度V1と中実ゴムローラの表面の移動速度V2とを
1.5V1≦V2≦2.2V1の関係にせしめるのが好
都合である。該現像剤保持域において中実合成ゴムロー
ラの表面に圧接される発泡体製補助ローラを配設し、中
実合成ゴムローラの表面に圧接せしめられることによっ
て補助ローラが0.15乃至0.25mm弾性的に圧縮
せしめられるようになし、そして現像剤保持域において
中実ゴムローラの表面と補助ローラの表面とを逆方向に
移動せしめ、中実ゴムローラの表面の移動速度V2と該
発泡体ローラの表面の移動速度V3とを0.4V2≦V
3≦1.8V2にせしめるのが好適である。V3が0.
4V2よりも小さくなると、現像後に中実合成ゴムロー
ラの表面に残留するトナーを補助ローラによって掻き取
る作用が過少になり、現像されたトナー像に所謂文字メ
モリと称される先のトナー像に合致したトナー像が再度
現出する傾向が発生する。逆に、V3が1.8V2より
も大きくなると、中実合成ゴムローラの表面のトナーに
対する作用が過剰になってトナーの帯電量が過剰にな
り、現像されたトナー像の濃度が過少になる傾向があ
り、そしてまた補助ローラの回転に起因してトナーが飛
散される傾向が発生する。
【0016】
【作用】本発明の静電潜像現像装置においては、規制手
段を構成する剛性部材の片面が現像剤適用手段の表面に
圧接せしめられることによって、現像剤適用手段の表面
に保持される現像剤量が適切に規制され、現像剤適用手
段の表面に所要とおりの現像剤層が形成される。後述す
る実験例から明確に理解されるとおり、現像剤適用手段
の表面に形成される現像剤層の層厚は充分精密に所要値
に設定され、且つ幅方向に充分に均一である。
【0017】
【実施例】以下、本発明に従って構成された静電潜像現
像装置の好適実施例を図示している添付図面を参照し
て、更に詳述する。
【0018】図1及び図2を参照して説明すると、図示
の実施例においては、実質上水平に延びる(図1におい
て紙面に垂直に延びる)中心軸線2を中心としてドラム
4が回転自在に装着されている。このドラム2の周表面
には有機光半導体の如き静電感光体が配設されており、
かかる静電感光体上に所謂カールソンプロセスの如き適
宜の方式によって静電潜像が形成される。そして、かか
る静電潜像をトナー像に現像するために、全体を番号6
で示す静電潜像現像装置が配設されている。
【0019】現像装置6は現像ハウシング8を具備して
おり、この現像ハウジング8は底壁10、並びにこの底
壁10の両端から直立する前側壁12及び後側壁14
(図3及び図4も参照されたい)を有する。現像ハウジ
ング8の両側壁12及び14間には、現像剤適用手段1
6、規制手段18、供給手段20及び攪拌手段22が配
設されている。更に、図示していないが、攪拌手段22
の上方にはトナーを収容したトナーカートリッジが配設
されている。
【0020】現像剤適用手段16は上記現像ハウジング
8の両側壁12及び14間に回転自在に装着された回転
軸24と、この回転軸24に固着されたローラ26と、
ローラ26の両側において回転軸24に回転自在に装着
されたカラー部材28とを含んでいる。回転軸24はス
テンレス鋼の如き適宜の金属材料から形成することがで
きる。ローラ26は比較的柔軟で且つ導電性を有する材
料から形成されているのが好都合である。ローラ26を
形成するための好適材料としてはウレタンゴムの如き導
電性中実ゴムを挙げることができる。ローラ26の硬度
はアスカーC硬度で45乃至65程度であり、ローラ2
6の体積抵抗は106 乃至109 Ω・cm程度であるの
が好適である。適宜の合成樹脂から形成することができ
るカラー部材28の外径はローラ26の外径よりも若干
小さくせしめられている。現像剤適用手段16のローラ
26及びカラー部材28は、現像ハウジング8に形成さ
れている開口を通して露呈せしめられてドラム4に対向
せしめられる。カラー部材28の周表面をドラム4の周
表面に当接せしめることによってドラム4に対してロー
ラ26が所要とおりに位置せしめられる。ローラ26の
外径はカラー部材28の外径よりも若干大きい故に、ロ
ーラ26の周表面はドラム4の周表面に圧接せしめら
れ、かかる圧接領域においてローラ26の周表面が若干
弾性的に圧縮せしめられる。ローラ26のかかる圧縮量
は、ローラ26の外径等によって幾分変化するが、0.
05乃至0.15mm程度であるのが一般に好都合であ
る。
【0021】図4に図示する如く、現像剤適用手段16
の回転軸24の後端部は現像ハウジング8の後側壁14
を越えて後方に突出せしめられており、かかる突出後端
部には入力歯車30が固定されている。入力歯車30は
適宜の伝動手段(図示していない)を介して電動モータ
(図示していない)に接続されており、回転軸24は図
1に矢印32で示す方向に連続的に回転駆動せしめられ
る。図1を参照して説明すると、回転軸24の上記回転
によってローラ26も矢印32で示す方向に連続的に回
転駆動され、かくしてローラ26の周表面は現像剤保持
域34、現像剤規制域36及び現像域38を順次に通し
て搬送される。後に更に詳述する如く、現像剤保持域3
4においては、供給手段20がローラ26に作用して、
それまでローラ26の周表面に保持されていた現像剤を
ローラ26から剥離せしめると共に新たにローラ26の
周表面に現像剤が供給される。現像剤規制域36におい
ては、規制手段18がローラ26の周表面に保持されて
いる現像剤に作用して、ローラ26の周表面に保持され
る現像剤を所要量に規制して薄層にせしめる。また、規
制手段18の作用を受けることによって現像剤を構成し
ているトナーが所定極性、例えば正極性に摩擦帯電せし
められる。現像域38においては、ドラム4の周表面に
配設されている静電感光体上の静電潜像に現像剤が施さ
れて、静電潜像がトナー像に現像される。例えば、静電
潜像は+700V程度に帯電せしめられた非画像領域と
+120V程度に帯電せしめられた画像領域とを有し、
画像領域にトナーが付着せしめられる(所謂反転現
像)。ドラム2は図1に矢印40で示す方向に連続的に
回転駆動せしめられ、従って現像域38においてドラム
2の周表面と現像剤適用手段16のローラ26の周表面
とは同一方向に移動せしめられる。ローラ26の周表面
の移動速度V2はドラム2の周表面の移動速度V1より
も幾分大きく設定されており、1.5V1≦V2≦2.
2V1であるのが好適である。この場合には、ローラ2
6によって現像域38に充分な現像剤が搬送されると共
に、ドラム2の周表面に対するローラ26の周表面の摺
擦作用によって静電潜像の非画像部に一旦付着したトナ
ーが適切に剥離され、かくして適切な現像濃度を有し且
つかぶりのない良好なトナー像を得ることができる。現
像剤としては、体積平均粒子径(Vol.50%:体積
平均粒子径以下のトナーと体積平均粒子径以上のトナー
との体積が同一)が8.0乃至12.0μm程度であり
体積抵抗が108 Ω・cm以上であるトナーのみから成
る現像剤が好適に使用される。
【0022】図1及び図2を参照して説明を続けると、
規制手段18は上記現像ハウジング8の両側壁12及び
14間に回転自在に装着された回転軸42を含んでい
る。ステンレス鋼ロッドから構成することができる回転
軸42には、接続ブラケット44を介して支持部材46
が固定されている。接続ブラケット44及び支持部材4
6はステンレス鋼或いはアルミニウムの如き適宜の金属
板から形成することができる。支持部材46はL字状断
面形状を有し、その支持部の内側面にはねじ止め等の適
宜の様式によって剛性部材48が固定されている。図3
に明確に図示する如く、回転軸42の前端部は現像ハウ
ジング8の前側壁12を越えて前方に突出せしめられて
おり、かかる突出前端部には連結部材50が固定されて
いる。一方、現像ハウジング8の前側壁12の前面には
L字状ブラケット52が固定されており、かかるブラケ
ット52の支持部にはねじ孔が形成されている。ブラケ
ット52のねじ孔にはねじロッド54が螺着されてお
り、このねじロッド54には止めナット56が螺着され
ている。ねじロッド54の先端部と上記連結部材50の
自由端部との間には引張ばね58が張設されている。か
かる引張ばね58は上記回転軸42を図1において時計
方向に弾性的に偏倚し、かくして上記剛性部材48の片
面即ち内側面を上記現像剤適用手段16のローラ26の
周表面に圧接せしめる。ローラ26の周表面に対する剛
性部材48の圧接力は、ブラケット52に対するねじロ
ッド54の固定位置を変更することによって適宜に調節
することができる。
【0023】剛性部材48は少なくともその片面(即ち
ローラ26の周表面に圧接される面)はローラ26の周
表面に沿って幅方向(図1において紙面に垂直な方向)
に延在する平面である板状部材から構成されているのが
好都合である。後の説明から理解される如く、剛性部材
48の上記片面における少なくともローラ26の周表面
に圧接される領域の表面粗さは充分に小さく、JIS
B 0601に規定されている中心線平均粗さRaが
6.00以下、特に0.20以下、殊に0.02以下で
あることが好ましい。剛性部材48の上記片面の表面粗
さが過大になると、現像剤適用手段16のローラ26の
周表面に形成される現像剤の薄層表面が充分に平坦化さ
れず、不均一なものになってしまう傾向がある。比較的
安価に形成することができるにもかかわらず表面粗さが
充分に小さく、従って剛性部材48を形成するのに好適
である剛性材料としては、市販されている板ガラスを挙
げることができる。トナーの帯電特性の制御のために剛
性部材48に所要電圧を印加することが望まれる場合に
は、板ガラスの片面に導電性被膜を施すことができる。
片面に導電性被膜が施された板ガラスとしては、商品名
「ネサガラス」として市販されている板ガラスが好都合
に使用され得る。板ガラスに代えてステンレス鋼の如き
適宜の金属板から剛性部材48を構成することもでき
る。剛性部材48を構成する金属板の片面の表面粗さを
充分に小さくするために、必要に応じて金属板の片面に
適宜の表面処理を施すことができる。所望ならば、板ガ
ラスと金属板との積層体から剛性部材48を構成し、現
像剤適用手段16のローラ26に圧接せしめられる片面
を板ガラスの露呈面によって規定することもできる。
【0024】現像剤適用手段16のローラ26の周表面
に対する剛性部材48の圧接力は、ローラ26の周表面
上に形成すべき現像剤層の厚さに応じて適宜に設定する
ことができる。圧接力が大きくなると形成される現像剤
層の厚さが小さくなる。他方、圧接力が過剰に大きくな
ると、ローラ26の円滑な回転が阻害される傾向が発生
する。図示の実施例における現像様式においては、通
常、ローラ26の周表面に形成される現像剤層の厚さは
15乃至40μm、特に20μm程度であるのが好まし
い。かような厚さの現像剤層を適切に形成するために
は、ローラ26の周表面に対して剛性部材48を線圧
(幅方向単位長さ当りの圧力)で10乃至80g/c
m、特に20乃至70g/cm、殊に40乃至60g/
cmで圧接せしめればよい。
【0025】剛性部材48の自由端部は、ローラ26と
剛性部材48の圧接部位を越えて、ローラ26の移動方
向に見て上流側に幾分突出せしめられているのが好適で
ある。剛性部材48の自由端部のかかる突出長さ(即ち
ローラ26と剛性部材48との接触中心から剛性部材4
8の自由端までの長さ)PLは、一般に、0.5乃至
4.0mm、特に0.8乃至3.5mm、殊に1.0乃
至2.0mmであるのが好ましい。後に更に言及する如
く、上記突出長さPLが過剰に短くて実質上零になる
と、剛性部材48による規制作用が過剰になり良好な現
像剤層を形成することが困難になる傾向があり、上記突
出長さが過剰に長くなると、形成される現像剤層の厚さ
が過大になる傾向があり、そしてまたトナーの帯電量が
過少になる傾向がある。
【0026】図1及び図2を参照して説明すると、上記
供給手段20は上記現像ハウジング8の両側壁12及び
14間に回転自在に装着された回転軸60と、この回転
軸60に固着された補助ローラ62とを含んでいる。補
助ローラ62は発泡シリコン或いは発泡ウレタンの如き
発泡体から構成されているのが好適である。補助ローラ
62は現像剤適用手段16のローラ26に圧接せしめら
れる。補助ローラ62を形成している発泡体の硬度はロ
ーラ26の硬度よりも相当小さく(例えばアスカーC硬
度で35程度)、補助ローラ62をローラ26に圧接せ
しめることによって圧接領域において補助ローラ62が
0.15乃至0.25mm程度弾性的に圧縮せしめられ
るのが好都合である。上記攪拌手段22は上記現像ハウ
ジング8の両側壁12及び14間に回転自在に装着され
た回転軸64と、この回転軸64に固定された攪拌部材
66とを含んでいる。攪拌部材66は回転軸64の両端
部から半径方向に突出する半径方向突出部とかかる半径
方向突出部間を回転軸64と平行に延在する主部とを有
する。図4に明確に図示する如く、供給手段20の回転
軸60の後端部と攪拌手段22の回転軸64の後端部と
は現像ハウジング8の後側壁14を越えて後方に突出せ
しめられており、これらの突出後端部には夫々入力歯車
68と70が固定されている。入力歯車68と入力歯車
70とは相互の係合せしめられている。現像ハウジング
8の後側壁14には後方に延びる短軸72が固定されて
おり、かかる短軸72には伝動歯車74が固定されてい
る。入力歯車68は伝動歯車74に係合せしめられてお
り、伝動歯車74は現像剤適用手段16の回転軸24に
固定された上記入力歯車30に係合せしめられている。
従って、現像剤適用手段16の回転軸24及びローラ2
6が図1に矢印32で回転せしめられる際には、供給手
段20の回転軸60及び補助ローラ62が図1に矢印7
6で示す方向に回転せしめられ、攪拌手段22の回転軸
64及び攪拌部材66が図1に矢印78で示す方向に回
転せしめられる。矢印78で示す方向に回転せしめられ
る攪拌手段22の攪拌部材66は、その上方に配設され
ているトナーカートリッジ(図示していない)から流下
せしめられるトナー即ち現像剤、及び供給手段20の作
用によって現像剤適用手段16のローラ26から剥離さ
れた現像剤を攪拌せしめる。矢印76で示す方向に回転
せしめられる供給手段20の補助ローラ62は、攪拌手
段66によって攪拌された現像剤を周表面に保持して、
現像剤適用手段16のローラ26との圧接部位の、ロー
ラ26の回転方向に見て下流側にて、ローラ26の周表
面に供給し、そしてまた現像剤適用手段16のローラ2
6との圧接部位の、ローラ26の回転方向に見て上流側
にて、現像域38における現像作用の後にローラ26の
周表面に残留している現像剤をローラ26から剥離せし
める。図1に矢印32及び76で示す如く、ローラ26
と補助ローラ62とは両者の圧接部位において相互に逆
方向に回転せしめられるが、本発明者等が遂行した種々
の実験結果から見て、ローラ26の周表面の移動速度V
2に対して補助ローラ62の周表面の移動速度V3は、
0.75V2≦V3≦0.85V2の関係を充足するよ
うに設定されているのが好都合である。
【0027】次に、本発明の種々の実験例及び比較実験
例について説明する。 〔実験例1〕図1乃至図4に図示するとおりの構成の現
像装置を製作し作動せしめた。現像装置における現像剤
適用手段のローラは中実ウレタンゴムから形成され、そ
のアスカーC硬度は55、外径は20.00mm、軸線
方向長さは234.00mmであった。現像剤適用手段
のカラー部材はポリアセタール樹脂から形成され、その
外径は19.90mmであり、従ってカラー部材の周表
面をドラムの周表面に当接せしめることによって、現像
域においてローラは0.10mm弾性的に圧縮せしめら
れた。供給手段の補助ローラは発泡シリコン(独立気泡
型)から形成され、そのアスカーC硬度は35、外径は
12.00mm、軸線方向長さは215.50mmであ
った。現像剤適用手段のローラの回転数は80.1rp
mで、供給手段の補助ローラの回転数は110.5rp
mであり、従って現像剤適用手段のローラの周表面の移
動速度V2と供給手段の補助ローラの周表面の移動速度
V3との関係は0.828V2=V3であった。
【0028】規制手段の剛性部材は、現像剤適用手段の
ローラに圧接せしめられる面に導電性酸化スズ薄膜が施
されたソーダ石英ガラス(ネサガラス)から形成され、
厚さ1.2mm、長手方向長さ214.5mmであっ
た。現像剤適用手段のローラの周表面に対する剛性部材
の線圧は46.38g/cmであった。剛性部材の自由
端部の突出長さPL(図1)は3.0mmであった。剛
性部材の、ローラに圧接される面の表面粗さRaを、東
京精密株式会社から商品名「ハンディーサーフ・E−3
0A」として販売されている表面粗さ測定器で測定した
ところ、0.01であった。また、剛性部材のたわみ係
数は1.18×10-6であった。
【0029】使用した現像剤は、体積平均粒子径(Vo
l.50%)が10.52μmで、JIS K5101
で規定されている嵩比重が0.303g/cm2 のトナ
ーのみから成る一成分現像剤であった。現像装置によっ
て現像すべき静電潜像が形成されるドラムの周表面には
有機光半導体(特開平4−295853号公報に開示さ
れている形態の有機光半導体)が配設されており、ドラ
ムの外径は40.00mmであった。ドラムの回転数は
22.9rpmであり、従ってドラムの周表面の移動速
度V1と現像剤適用手段のローラの周表面の移動速度V
2との関係は1.747V1=V2であった。現像剤適
用手段のステンレス鋼製回転軸には+350Vのバイア
ス電圧を印加し、供給手段のステンレス鋼製回転軸には
+50Vのバイアス電圧を印加し、規制手段の剛性部材
の片面に施されている導電製酸化スズ薄膜には+350
Vのバイアス電圧を印加した。
【0030】温度20℃、湿度65%の環境下で、現像
剤適用手段のローラ、供給手段の補助ローラ及び攪拌手
段を6秒間回転せしめる毎に一旦停止せしめて、現像剤
規制域と現像域との間で、現像剤適用手段のローラの周
表面上に保持されている現像剤の層厚さ、帯電量及び充
填量を測定した。現像剤の層厚さは、通常の顕微鏡測定
法(ローラの周表面に顕微鏡の焦点を合わせた時と現像
剤層の周表面に顕微鏡の焦点を合わせた時の差から現像
剤層の厚さを計測する方法)で測定した。現像剤の帯電
量は、通常の非接触式トナー帯電量計測器(特願平4−
261482号の図8に記載されている形態)を使用し
てローラの周表面からトナーを吸引し、電位計で計測さ
れた値をトナーの重量で除算して、トナー1g当りの帯
電量(μC/g)を算出した。また、現像剤の充填量は
上記計測器によって吸引されたトナー量をローラの周表
面における吸引面積で除算して、ローラの周表面におけ
る平方cm当りのトナー重量(g/cm2 )を算出し
た。現像剤の層厚さについては、現像剤適用手段のロー
ラの長手方向に間隔をおいて4個所で現像剤の層厚さを
測定し、、かかる測定を2回遂行(現像剤適用手段のロ
ーラ、供給手段の補助ローラ及び攪拌手段を6秒間回転
せしめて一旦停止せしめ、1回目の測定を遂行し、次い
で再び現像剤適用手段のローラ、供給手段の補助ローラ
及び攪拌手段を6秒間回転せしめて一旦停止せしめ、2
回目の測定を遂行)し、それらの測定値の平均値とそれ
らの測定値間の最大差を算出した。帯電量及び充填量に
ついては、現像剤適用手段のローラにおける長手方向中
央部においてトナーを吸引して測定し、かかる測定を8
回遂行(現像剤適用手段のローラ、供給手段の補助ロー
ラ及び攪拌手段の6秒間の回転と測定を8回繰り返し遂
行)し、それらの測定値の平均値とそれらの測定値間の
最大差を算出した。算出された層厚さ平均値及び最大
差、帯電量平均値及び最大差、並びに充填量平均値及び
最大差は下記表1に示すとおりであった。
【0031】更に、ドラムの周表面に配設されている有
機光半導体を一様に帯電せしめ、次いでレーザ光を選択
的に照射せしめ、かくして有機光半導体上に+700V
の非画像領域と+120Vの画像領域とを有する静電潜
像を形成した。かかる静電潜像は30×30mmの画像
領域(所謂黒ベタ領域)を複数個含んでいた。かような
静電潜像を上記現像装置によってトナー像に現像(反転
現像)し、そしてかかるトナー像を普通紙に転写した。
トナー像の転写の際には、普通紙の表面をドラムの周表
面に密接せしめると共に、普通紙の裏面側に配設したコ
ロナ放電器に−5500Vの放電電圧を印加した。普通
紙上に転写したトナー像を加熱ローラと押圧ローラとを
含む通常の定着装置に通して定着し、しかる後に画像領
域の濃度IDと非画像領域の濃度FDを、東京電色株式
会社から商品名「TC−6DS」として販売されている
反射濃度計によって測定したところ下記表1に示すとお
りであった。
【0032】〔実験例2〕現像剤適用手段の回転軸に印
加するバイアス電圧を種々に変化せしめたことを除いて
上記実験例1と同様な条件で普通紙上にトナー像を転写
し定着して、画像領域の濃度IDと非画像領域の濃度F
Dを測定した。その結果は図5及び図6に示すとおりで
あった。
【0033】〔実験例3〕現像剤適用手段における剛性
部材の自由端部の突出長さPLを種々に変化せしめたこ
とを除いて上記実験例1における現像装置と同一の現像
装置を使用して、温度20℃、湿度50%の環境下で実
験したことを除いて上記実験例1と同一の条件で、現像
剤適用手段のローラの周表面上に保持されている現像剤
の層厚さ及び帯電量を測定した。その結果は図7及び図
8に示すとおりであった。
【0034】〔実験例4〕現像剤適用手段におけるロー
ラの周表面に対する剛性部材の線圧を種々に変化せしめ
たことを除いて実験例1における現像装置と同一の現像
装置を使用して、温度20℃、湿度50%の環境下で実
験したことを除いて上記実験例1と同一の条件で、現像
剤適用手段のローラの周表面上に保持されている現像剤
の層厚さ及び帯電量を測定した。その結果は図9及び図
10に示すとおりであった。
【0035】〔実験例5〕剛性部材として片面に導電性
被膜が施されていないソーダ石英ガラスを使用したこと
を除いて上記実験例1と同一の現像装置を使用して、現
像剤適用手段の剛性部材にバイアス電圧を印加しなかっ
たことを除いて上記実験例1と同様な条件で、現像剤適
用手段のローラの周表面上に保持されている現像剤の層
厚さ、帯電量及び充填量を測定し、そしてまた普通紙上
にトナー像を転写し定着して画像領域の濃度IDと非画
像領域の濃度FDを測定した。剛性部材の、ローラの周
表面に圧接される面の表面粗さRaは0.01で、たわ
み係数は1.18×10-6であった。測定結果は下記表
1に示すとおりであった。
【0036】〔実験例6〕剛性部材として厚さ3.0m
mの、商品名「スタバックス」として市販されている、
特殊表面処理によって表面粗さが相当小さくせしめられ
ているステンレス鋼を使用したことを除いて上記実験例
1と同一の現像装置を使用して、上記実験例1と同様な
条件で、現像剤適用手段のローラの周表面上に保持され
ている現像剤の層厚さ、帯電量及び充填量を測定し、そ
してまた普通紙上にトナー像を転写し定着して画像領域
の濃度IDと非画像領域の濃度FDを測定した。剛性部
材の、ローラの周表面に圧接される面の表面粗さRaは
0.06で、たわみ係数は2.63×10-8であった。
測定結果は下記表1に示すとおりであった。
【0037】〔実験例7〕剛性部材として厚さ3.0m
mの、商品名「スタバックス」として市販されている、
特殊表面処理によって表面粗さが相当小さくせしめられ
ているステンレス鋼を使用したことを除いて上記実験例
2と同一の現像装置を使用して、上記実験例2と同様な
条件で普通紙上にトナー像を転写し、かかるトナー像を
定着した。そして、普通紙上の画像領域の濃度IDと非
画像領域の濃度FDを測定した。その結果は図11及び
図12に示すとおりであった。
【0038】〔実験例8〕剛性部材として通常のステン
レス鋼を使用したことを除いて上記実験例1と同一の現
像装置を使用して、上記実験例1と同様な条件で、現像
剤適用手段のローラの周表面上に保持されている現像剤
の層厚さ、帯電量及び充填量を測定し、そしてまた普通
紙上にトナー像を転写し定着して画像領域の濃度IDと
非画像領域の濃度FDを測定した。剛性部材の、ローラ
の周表面に圧接される面の表面粗さRaは0.18で、
たわみ係数は4.38×10-7であった。測定結果は下
記表1に示すとおりであった。
【0039】〔実験例9〕剛性部材として表面粗さが比
較的大きいステンレス鋼を使用したことを除いて上記実
験例1と同一の現像装置を使用して、上記実験例1と同
様な条件で、現像剤適用手段のローラの周表面上に保持
されている現像剤の層厚さ、帯電量及び充填量を測定
し、そしてまた普通紙上にトナー像を転写し定着して画
像領域の濃度IDと非画像領域の濃度FDを測定した。
剛性部材の、ローラの周表面に圧接される面の表面粗さ
Raは3.32で、たわみ係数は4.38×10-7であ
った。測定結果は下記表1に示すとおりであった。
【0040】〔比較実験例〕たわみ係数が3.00×1
-2であり、従って非剛性部材である厚さ0.1mmの
ステンレス鋼から規制部材を構成したことを除いて上記
実験例1と同一の現像装置を使用して、上記実験例1と
同様な条件で、現像剤適用手段のローラの周表面上に保
持されている現像剤の層厚さ、帯電量及び充填量を測定
し、そしてまた普通紙上にトナー像を転写し定着して画
像領域の濃度IDと非画像領域の濃度FDを測定した。
非剛性部材の、ローラの周表面に圧接される面の表面粗
さRaは0.30であった。測定結果は表1に示すとお
りであった。
【0041】
【表1】
【0042】表1に示されている測定結果を考察する
と、規制部材を非剛性部材から構成する場合に比べて剛
性部材から構成すると、現像剤の層厚さ、帯電量及び充
填量のいずれにおいても最大差が低減せしめられ、幅方
向に充分に均一な現像剤層が現像剤適用手段のローラ上
に生成されることが理解される。また、画像領域の濃度
IDには有意義な差が認められないが、非剛性部材から
規制部材を構成する場合には非画像領域の濃度FDが比
較的大きくなることが認められる。通常、非画像領域の
濃度FDが0.01を越えると、目視において認識され
る所謂かぶりが生成されることになる。規制部材の表面
粗さに関しては、表面粗さが小さい程、現像剤適用手段
のローラ上の形成される現像剤層の、ローラの軸線方向
における均一性が向上せしめられ、そしてまた非画像領
域の濃度FDも低減せしめられることが認められる。
【0043】〔実験例10〕上記実験例1と同様な現像
装置を使用し、上記実験例1と同様な条件で(従って温
度20℃、湿度65%の環境で)連続的に10000回
の現像、転写及び定着を遂行した。そして初期状態(連
続作動の前)と10000回後(連続作動後)におい
て、現像剤適用手段のローラの周表面に保持されている
現像剤層の帯電量、並びに普通紙上に定着されたトナー
像の画像領域の濃度ID及び非画像領域の濃度FDを測
定した。その結果は表2に示すとおりであった。
【0044】〔実験例11〕剛性部材として上記実験例
8において使用した通常のステンレス鋼を使用したこと
を除いて上記実験例10と同一の条件で、連続的に10
000回の現像、転写及び定着を遂行した。そして初期
状態(連続作動の前)と10000回後(連続作動後)
において、現像剤適用手段のローラの周表面に保持され
ている現像剤層の帯電量、並びに普通紙上に定着された
トナー像の画像領域の濃度ID及び非画像領域の濃度F
Dを測定した。その結果は表2に示すとおりであった。
【0045】〔実験例12〕低温低湿、即ち温度10
℃、湿度45%の環境に12時間放置した後に、この環
境下で実験を遂行した点を除いて、上記実験例1と同様
な現像装置を使用し、上記実験例1と同様な条件で連続
的に2000回の現像、転写及び定着を遂行した。そし
て初期状態(連続作動の前)と2000回後(連続作動
後)において、普通紙上に定着されたトナー像の画像領
域の濃度ID及び非画像領域の濃度FDを測定した。そ
の結果は表3に示すとおりであった。
【0046】〔実験例13〕剛性部材として上記実験例
8において使用した通常のステンレス鋼を使用したこと
を除いて上記実験例12と同一の条件で、連続的に20
00回の現像、転写及び定着を遂行した。そして初期状
態(連続作動の前)と2000回後(連続作動後)にお
いて、並びに普通紙上に定着されたトナー像の画像領域
の濃度ID及び非画像領域の濃度FDを測定した。その
結果は表3に示すとおりであった。
【0047】〔実験例14〕高温高湿、即ち温度35
℃、湿度85%の環境に12時間放置した後に、この環
境下で実験を遂行した点を除いて、上記実験例1と同様
な現像装置を使用し、上記実験例1と同様な条件で連続
的に2000回の現像、転写及び定着を遂行した。そし
て初期状態(連続作動の前)と2000回後(連続作動
後)において、普通紙上に定着されたトナー像の画像領
域の濃度ID及び非画像領域の濃度FDを測定した。そ
の結果は表3に示すとおりであった。
【0048】〔実験例15〕剛性部材として上記実験例
8において使用した通常のステンレス鋼を使用したこと
を除いて上記実験例14と同一の条件で、連続的に20
00回の現像、転写及び定着を遂行した。そして初期状
態(連続作動の前)と2000回後(連続作動後)にお
いて、並びに普通紙上に定着されたトナー像の画像領域
の濃度ID及び非画像領域の濃度FDを測定した。その
結果は表3に示すとおりであった。
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】表2に示されている測定結果から、通常の
環境下では、画像領域の濃度IDにおいては特に有意義
な差は存在しないが、表面に導電性酸化スズ薄膜が施さ
れたソーダ石英ガラス(ネサガラス)から剛性部材を形
成した場合に比べて、通常のステンレス鋼から剛性部材
を形成すると、連続作動後の非画像領域の濃度FDが若
干大きくなることが認められる。しかしながら、100
00回後における非画像領域の濃度FDの値0.003
は問題なく実用に供し得る値であり、実用上問題となる
かぶりを生成するものではない。
【0052】また、表3に示されている測定結果を考察
すると、通常のステンレス鋼から剛性部材を形成した場
合、高温高湿環境に放置した直後において非画像領域の
濃度FDが比較的高くなり、従って所謂かぶりが生成さ
れる傾向があるが、表面に導電性酸化スズ薄膜が施され
たソーダ石英ガラス(ネサガラス)から剛性部材を形成
した場合には、環境が変化しても充分に安定して良好な
トナー像を得ることができることが認められる。
【0053】
【発明の効果】本発明の静電潜像現像装置においては、
剛性部材を含む規制手段の作用によって、現像剤適用手
段の表面に保持される現像剤量が幅方向に充分に均一に
且つ充分に安定して所要とおりに規制される。規制手段
の剛性部材は充分に安価に製作することができ、そして
また長期間に渡って安定して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された静電潜像現像装置の
好適実施例における主要部を示す簡略断面図。
【図2】図1に示す静電潜像現像装置の主要部を示す簡
略部分斜面図。
【図3】図1に示す静電潜像現像装置における現像ハウ
ジングの前面部を示す部分斜面図。
【図4】図1に示す静電潜像現像装置における現像ハウ
ジングの後面部を示す部分斜面図。
【図5】本発明に従って構成された静電潜像現像装置の
実験例2における、現像バイアス電圧と画像領域の濃度
との関係を示す線図。
【図6】本発明に従って構成された静電潜像現像装置の
実験例2における、現像剤適用手段に印加される現像バ
イアス電圧と非画像領域の濃度との関係を示す線図。
【図7】本発明に従って構成された静電潜像現像装置の
実験例3における、規制手段における剛性部材の自由端
部の突出長さと現像剤適用手段におけるローラの周表面
上に保持される現像剤の層厚さとの関係を示す線図。
【図8】本発明に従って構成された静電潜像現像装置の
実験例3における、規制手段における剛性部材の自由端
部の突出長さと現像剤適用手段におけるローラの周表面
上に保持される現像剤の帯電量との関係を示す線図。
【図9】本発明に従って構成された静電潜像現像装置の
実験例4における、現像剤適用手段におけるローラの周
表面に対する規制手段における剛性部材の線圧と現像剤
適用手段におけるローラの周表面上に保持される現像剤
の層厚さとの関係を示す線図。
【図10】本発明に従って構成された静電潜像現像装置
の実験例4における、現像剤適用手段におけるローラの
周表面に対する規制手段における剛性部材の線圧と現像
剤適用手段におけるローラの周表面上に保持される現像
剤の帯電量との関係を示す線図。
【図11】本発明に従って構成された静電潜像現像装置
の実験例7における、現像バイアス電圧と画像領域の濃
度との関係を示す線図。
【図12】本発明に従って構成された静電潜像現像装置
の実験例7における、現像バイアス電圧と非画像領域の
濃度との関係を示す線図。
【符号の説明】
6:静電潜像現像装置 8:現像ハウジング 16:現像剤適用手段 18:規制手段 20:供給手段 22:攪拌手段 26:現像剤適用手段のローラ 34:現像剤保持域 36:現像剤規制域 38:現像域 48:規制手段の剛性部材 62:供給手段の補助ローラ
フロントページの続き (72)発明者 宇山 雅夫 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田 工業株式会社内 (72)発明者 中島 正幸 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−289489(JP,A) 特開 平4−362976(JP,A) 特開 平4−86860(JP,A) 特開 昭64−40961(JP,A) 特開 昭62−242975(JP,A) 特開 平4−77771(JP,A) 特開 平3−21968(JP,A) 特開 平3−296079(JP,A) 特開 平3−2880(JP,A) 特開 平4−269776(JP,A) 特開 平4−314067(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/08 - 15/08 507

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤保持域において表面に現像剤を保
    持し、かかる現像剤を現像域に搬送して静電潜像に施す
    ための被駆動現像剤適用手段と、該現像剤保持域と該現
    像域との間に位置する現像剤規制域において該現像剤適
    用手段の表面に保持される現像剤量を規制する規制手段
    とを具備する静電潜像現像装置において、 該規制手段は剛性部材から構成され、その自由端部が該
    現像剤適用手段の移動方向に見て上流側に0.5乃至
    4.0mmの突出長さで突出せしめられて、その片面が
    該現像剤適用手段の表面に圧接せしめられる、ことを特
    徴とする静電潜像現像装置。
  2. 【請求項2】 該剛性部材の自由端部の突出長さは0.
    8乃至3.5mmである、請求項記載の静電潜像現像
    装置。
  3. 【請求項3】 該剛性部材の自由端部の突出長さは1.
    0乃至2.0mmである、請求項記載の静電潜像現像
    装置。
  4. 【請求項4】 該剛性部材の該片面の、少なくとも該現
    像剤適用手段の表面に圧接せしめられる領域の表面粗さ
    Raは6.00以下である、請求項1から3までのいず
    れかに記載の静電潜像現像装置。
  5. 【請求項5】 該剛性部材の該片面の、少なくとも該現
    像剤適用手段の表面に圧接せしめられる領域の表面粗さ
    Raは0.20以下である、請求項記載の静電潜像現
    像装置。
  6. 【請求項6】 該剛性部材の該片面の、少なくとも該現
    像剤適用手段の表面に圧接せしめられる領域の表面粗さ
    Raは0.02以下である、請求項5記載の静電潜像現
    像装置。
  7. 【請求項7】 該剛性部材の該片面は板ガラスの片面に
    よって規定されている、請求項1からまでのいずれか
    に記載の静電潜像現像装置。
  8. 【請求項8】 該板ガラスの該片面には導電性被膜が施
    されている、請求項記載の静電潜像現像装置。
  9. 【請求項9】 該剛性部材の該片面はステンレス鋼板の
    片面によって規定されている、請求項1からまでのい
    ずれかに記載の静電潜像現像装置。
  10. 【請求項10】 現像剤保持域において表面に現像剤を
    保持し、かかる現像剤を現像域に搬送して静電潜像に施
    すための被駆動現像剤適用手段と、該現像剤保持域と該
    現像域との間に位置する現像剤規制域において該現像剤
    適用手段の表面に保持される現像剤量を規制する規制手
    段とを具備する静電潜像現像装置において、 該規制手段は片面が該現像剤適用手段の表面に圧接せし
    められる剛性部材から構成されており、該剛性部材の該
    片面は板ガラスの導電性被膜が施された片面によって規
    定されている、ことを特徴とする静電潜像現像装置。
  11. 【請求項11】 該剛性部材の該片面は線圧10乃至8
    0g/cmで該現像剤適用手段に圧接せしめられる、請
    求項1から10までのいずれかに記載の静電潜像現像装
    置。
  12. 【請求項12】 該剛性部材の該片面は線圧20乃至7
    0g/cmで該現像剤適用手段に圧接せしめられる、請
    求項11記載の静電潜像現像装置。
  13. 【請求項13】 該剛性部材の該片面は線圧40乃至6
    0g/cmで該現像剤適用手段に圧接せしめられる、請
    求項12記載の静電潜像現像装置。
  14. 【請求項14】 該現像剤は体積平均粒子径が8.0乃
    至12.0μmであるトナーのみから成る、請求項1か
    13までのいずれかに記載の静電潜像現像装置。
  15. 【請求項15】 該現像剤適用手段はアスカーC硬度が
    45乃至65である中実合成ゴムローラから構成されて
    いる、請求項1から14までのいずれかに記載の静電潜
    像現像装置。
  16. 【請求項16】 該現像域において、現像すべき静電潜
    像が形成されている静電潜像担持体の表面に該中実合成
    ゴムローラが圧接せしめられ、これによって該中実合成
    ゴムローラが0.05乃至0.15mm程度弾性的に圧
    縮せしめられる、請求項15記載の静電潜像現像装置。
  17. 【請求項17】 該現像域において該静電潜像担持体の
    表面と該中実ゴムローラの表面とは同方向に移動せしめ
    られ、該静電潜像担持体の表面の移動速度V1と該中実
    ゴムローラの表面の移動速度V2とは1.5V1≦V2
    ≦2.2V1の関係にある、請求項16記載の静電潜像
    現像装置。
  18. 【請求項18】 該現像剤保持域において該中実合成ゴ
    ムローラの表面に圧接される発泡体製補助ローラが配設
    されており、該中実合成ゴムローラの表面に圧接せしめ
    られることによって該補助ローラは0.15乃至0.2
    5mm弾性的に圧縮せしめられ、該現像剤保持域におい
    て該中実ゴムローラの表面と該補助ローラの表面とは逆
    方向に移動せしめられ、該中実ゴムローラの表面の移動
    速度V2と該発泡体ローラの表面の移動速度V3とは
    0.4V2≦V3≦1.8V2の関係にある、請求項
    5から17までのいずれかに記載の静電潜像現像装置。
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