JP3126580B2 - 電磁流量計 - Google Patents

電磁流量計

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は非満水時の流量測定に好
適な電磁流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の電磁流量計は、図9に示すよう
に内面に絶縁層が施され、或いはそれ自体が絶縁性を有
する測定管51の上下方向に2分するライン52(以
下、電極取付けラインと呼ぶ)上の内壁部に相対向する
ように一対の電極53,53が液密,かつ,絶縁を施さ
れて装着され、これら一対の電極53,53を結ぶとこ
ろの電極取付けライン52に対して直交する側の測定管
51の両外側には磁束を発生する励磁コイル54が配置
されている。
【0003】さらに、測定管51の外側には励磁コイル
54の中空部分相当位置に配置されたコア55を介して
構成部材全体を覆うようにケース56が設けられてい
る。これらコア55およびケース56は励磁コイル54
からの磁束を効率よく発生させるための帰還磁路の役割
を有している。
【0004】この電磁流量計の測定原理は、測定管51
内を流通する導電性流体57に対して励磁コイル54か
ら発生する磁束を直交するように作用させ、このときに
導電性流体57の単位時間当たりの流量の流体に誘起す
る起電力を前記一対の電極52で取り出し、流量信号に
変換し出力するものである。
【0005】ところで、このような電磁流量計において
は、その設置時、図9に示すように上下方向に2分する
電極取付けライン52上に相対向するように一対の電極
53,53を設置するので、測定管51内を流通する導
電性流体57の非満水状態,例えば測定管51内の水位
が満水状態の水位と辛うじて電極53に接触する水位と
の中間の任意位置58にあるとき、その水位に応じて流
量誤差が発生する。
【0006】以下、導電性流体の非満水時の流量誤差に
ついて説明する。
【0007】一般に、電磁流量計は、満水状態の流量
(以下、実流量と呼ぶ)が流れていることを前提とし、
一対の電極から得られる信号を適宜信号変換して実流量
を測定している。そこで、実際に満水状態のときの流量
計出力を流量誤差を0とすると、ある任意の水位のとき
には測定管流路断面積において約{空隙面積(非満水面
積とも呼ぶ)/全流路断面積}分のプラス流量誤差が発
生する。
【0008】その理由は、図10に示すように電極取付
けライン52に対して垂直方向に所定の幅dxを有する
流体の微小要素dQ2 について考えれば理解できる。
【0009】なお、簡単化のために、微小要素dQ2
の流速は一様かつ満水状態にあると仮定し、かつ、その
微小要素dQ2 の任意位置の電極間起電力の寄与率が一
様(寄与率一様は流体の偏流にも影響を受けない理想的
な条件であるが、磁束分布の工夫によってある程度実現
されているものも市販されている)であると考えれば、
電極取付けライン52に対して垂直方向に同じ電位とな
る等電位線61,62,…が形成される。このことは、
流体の微小要素dQ2 における起電力は、非満水面積に
拘らず、一対の電極53,53間が導電性流体57で満
たされている限り、電極取付けライン52と一致する方
向xの幅dxにより決定される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
電磁流量計においては、流体が常に測定管51内に満水
状態にあることを前提として実流量を測定しているの
で、一対の電極53,53が導電性流体57で満たされ
ている限り、非満水状態であっても満水時と同じ流量計
出力が生ずる。これは、非満水面積部分(空隙面積部
分)にもあたかも実際に流量が流れているかのような流
量計出力を測定することを意味する。しかし、その非満
水面積分の流量に相当する流体57は実際には何ら流れ
ておらず、後追いの状態で流れるので、実際的には実流
量に非満水面積分の流量が上乗せされた格好の流量計出
力が生じることになる。
【0011】以上の説明は、流体の微小要素dQ2 だけ
について考えたが、測定管流路断面積全部の非満水面積
部分(空隙面積部分)を積分した全面積部分にも流体が
流れたと解釈して流量計出力を取り出すので、一対の電
極53,53が導電性流体57で満たされている状態で
流体水位が低くなればなる程、実流量に大きな流量が上
乗せされた状態となり、大きなプラス流量誤差が発生す
る。
【0012】さらに、測定管51を上下方向に2分する
左右方向に一対の電極53,53が装着されているの
で、水位が50%まで満たされている場合には流量測定
が可能であるが、50%を割ると一対の電極53,53
が流体から露出した形となり、測定管51内の流量を測
定することが不可能となる。
【0013】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、非満水状態でも流体の水位に応じて正確に流量を測
定可能とする電磁流量計を提供することを目的とする。
【0014】また、本発明の他の目的は、非満水状態お
よび満水状態の何れでも適確に流量を測定可能とする電
磁流量計を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1,2に対応する発明は、測定管の端部に導
電性流体と接液するアースを取り付けた電磁流量計にお
いて、前記測定管の下部側にのみ電極を装着するととも
に、この測定管の上下方向に対して直交する側の当該測
定管の両外側に磁束発生装置を配置し、前記電極と前記
測定管端部に常時接液可能に設けられた前記アースとの
電位差から流量を測定する電磁流量計である。
【0016】なお、前記磁束発生装置においては、測定
管の内面形状に応じて異なる強度の磁束を発生するよう
に形成するものである。
【0017】次に、請求項3に対応する発明は、測定管
の端部に導電性流体と接液するアースを取り付けた電磁
流量計において、前記測定管の上下部に相対向するよう
装着された一対の電極および前記測定管の上下方向に
対して直交する側の当該測定管の両外側に配置された
束発生装置と、前記一対の電極の出力から満水時と非満
水時の状態を判断する判断手段と、この判断手段により
満水時と判断されたとき、前記一対の電極の出力から流
量を測定する満水時流量測定手段と、前記判断手段によ
り非満水時と判断されたとき、前記測定管下部側のみの
電極と前記測定管端部に常時接液可能に設けられた前記
アースとの電位差から流量を測定する非満水時流量測定
手段とを備えた電磁流量計である。
【0018】
【作用】従って、請求項1,2に対応する発明は、以上
のような手段を講じたことにより、測定管の下部側にの
み電極を装着し、かつ、測定管の左右方向の両外側に磁
束発生装置を配置し、測定管内の水平方向(左右方向)
に磁束を発生するようにすると、水平方向に対して垂直
となる方向に起電力が発生するので、1個の電極とアー
スとの間には電位差が発生し、この電位差はほぼ流体が
存在する面積を2等分する水平線の位置の流量に相当す
ることから、適宜信号処理することにより、非満水状態
であっても正確に流量を測定できる。
【0019】なお、測定管の水平方向に対して垂直とな
る方向に起電力が生ずるが、この起電力は、測定管内面
形状が例えば円形である場合、垂直となる方向の各位置
の微小の断面積に比例した値の起電力を発生させる必要
がある。そこで、測定管の内面形状に応じて異なる強度
の磁束を発生すれば、電極とアースとの電位差から適切
な流量を取り出すことができる。
【0020】次に、請求項3に対応する発明は、測定管
の上下部に一対の電極を装着し、かつ、測定管の左右の
両外側に磁束発生装置を配置し、測定管の水平方向に磁
束を発生するように設定する。この状態において一対の
電極間のインピーダンスから非満水時か満水時かを判断
し、非満水時にはその水位に応じて流量誤差が大きく変
化するので、測定管下部側の電極を用い、満水時には測
定管上下部の一対の電極を用いて流量を測定するので、
流体の水位の状態に応じて適切に流量を測定できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0022】図1は本発明に係わる電磁流量計の一実施
例を示す構成図である。同図において1は内面に絶縁層
が施され、或いはそれ自体が絶縁製の材料で形成された
測定管であって、この測定管1の下部側にのみ電極2が
装着され、かつ、測定管1の上下方向に対して直交する
方向である測定管1の両外側には磁束を発生させる励磁
コイル3が配置されている。4は励磁コイル3に方形
波,正弦波等の励磁電流を供給する励磁回路である。
【0023】さらに、測定管1の一端部または両端部に
は導電性流体に接液するようにアースリング5が取り付
けられ、1つの電極機能を兼ねる構成となっている。そ
して、電極2の出力端とアースリング5のアース電位線
とが差動増幅器6に導入され、ここで測定管1内の流体
に誘起する起電力,つまり流量に比例する信号を取り出
し、ノイズ除去回路7を介して演算回路8に送られる。
この演算回路8はノイズ除去後の信号に適宜信号処理し
て流量計出力を得るものである。9は測定管1内の流体
の水位を示している。
【0024】なお、励磁コイル3から磁束を効率よく発
生させるためのコアおよびケースなどで構成される帰還
磁路は本発明の主旨とは直接関係するものでないので、
ここでは図面から省略する。
【0025】従って、以上のような構成の電磁流量計に
よれば、アースリング5が1つの電極機能を有し、か
つ、励磁コイル3からの磁束は測定管1の水平方向に形
成される。その結果、電極2とアースリング5との間の
導電性流体10には、流体の水位9が定まることによ
り、等価的には図2に示すような起電力が発生すること
になる。つまり、水平方向の磁束に対し、流体の流量に
よって発生する起電力は図3に示すごとく水平方向に対
して直交する垂直方向(上下方向)に生じる。これは従
来例を説明する図10とは90°ずれた方向に起電力が
生ずることを意味する。
【0026】そこで、測定管1内の水位9が定まれば、
電極2とアースリング5との間の起電力が決まってくる
が、このときのアースリング5によって設定される流体
のアース電位は種々の実験の積み重ねた結果、流体が存
在する断面積をほぼ2等分する水平線11の位置にある
ことが明確となった。
【0027】さらに、測定管1内の流体10が満たされ
ている部分について、図3に示すように水平線11に平
行な線で分割し、その分割された微小間隔dyからなる
微小要素dQ1 の起電力を求めるために、測定管下部の
電極2とアースリング5との間の電位差を検知してみる
と、流体の満水時,非満水時に拘らず、常に一定の電位
差を検知することができる。これは、流体の非満水面積
(空隙面積)12によって流量誤差が発生しないことを
意味する。
【0028】さらに、この起電力の発生メカニズムを詳
しく説明する。
【0029】図4は測定管1内の流体を水平方向に微小
間隔dyで薄切りした複数の板状微小要素dQ1yからな
る図である。
【0030】今、簡単化のために、測定管流路の任意の
位置の流体速度が一様かつ単位面積当たりの流量を
「1」とし、磁束は水平方向のみとし、垂直方向は無視
するものとする。この場合、微小要素dQ1yには垂直方
向のみに一様な起電力dvが発生し、板状の微小要素d
1yの水平方向には電位差がないことから、上下方向に
現れる起電力dvは下式で表せる。
【0031】 dv=1(単位面積当たりの流量)・dy=dy ……(1) なぜならば、フレーミングの電磁誘導の法則から水平方
向の磁束に対し直交する方向に導電性流体を切ったと
き、導電性流体による微小間隔dyによって生ずる一定
のインピーダンスにより、測定管1の上下方向に起電力
dvが発生すると考えられるためである。一方、この微
小要素dQ1yについて、図5の上段のように水平方向に
微小幅dxで幾つかに分割したとき、これら微小幅dx
の微小要素dQ1yx 相互の間の関係は図5の下段に示す
ように電池の並列接続と同じ結果となり、前記(1)式
と同様に板状の微小要素dQ1yx の上下面間の起電力は
dvとなる。結局、これらの微小要素dQ1yx は、図4
に示すように上下方向に積み重なったときの全体とし
て、電極2とアースリング5との間で電位差Vが発生す
る。これは電池を直列に接続した場合と同様となる。
【0032】そして、電極2とアースリング5間の電位
差Vは、測定管1を流れる全体の流量と相関関係をもつ
ためには、上下方向の各微小要素dQ1yx の断面積に比
例した値となる必要がある。
【0033】そこで、図4に示す板状微小要素dQ1y
断面積に比例する起電力を発生させるためには、励磁コ
イル3による水平方向の磁束の強さが断面積の分布に相
似な分布となるように発生させればよい。例えば測定管
1の内面形状が図6(a)に示すごとく円形状の場合に
はx値の分布と相似な磁束分布,つまり同図(b)のよ
うな磁束分布に設定すれば、測定管内を流れる全体の流
量に比例した流量計出力を得ることができる。
【0034】以上の説明について式をもって表すと、以
下のようになる。
【0035】今、垂直方向をy、水平方向をx、測定管
内面下端(すなわち電極位置)をx=y=0とした場
合、測定管1内を流れる流体水面の位置をy0 、測定管
内面の形状を関数x(y)とし、さらに測定管内を流れ
る単位時間当たりの全体の流量をQとすると、下記
(2)式のようになる。
【0036】
【数1】 一方、測定管1内面のy方向のx値の分布と相似な水平
方向の磁束分布k・x(y)(ここでkは定数)により
生じる電極2とアースリング5のアース電位線との間の
電位差Vは、前記(1)式で示したように板状微小要素
dQ1yの起電力dV=dyから次の(3)式のように表
せる。
【0037】
【数2】 但し,kは定数である。
【0038】この(3)式の電位差Vは前記(2)式で
ある測定管内を流れる単位時間当たりの全体の流量Qの
定数倍の関係であることが分かる。従って、電極2とア
ースリング5との電位差Vを差動増幅器6および演算回
路8により有用な値に増幅するとき、適宜信号処理すれ
ば、所要とする流量計出力を得ることができる。
【0039】因みに、測定管内面形状が円形状の場合、
磁束分布は、 x(y)=2・(D・y−y2 0.5 ……(4) のような関係式となる。但し、Dは円の直径である。こ
れは、前述したように測定管内面形状が図6(a)のよ
うに円形状の場合にはx値の分布と相似な磁束分布,つ
まり図6(b)のような磁束分布に設定すれば、測定管
内を流れる全体の流量に比例した流量計出力を取り出す
ことが可能である。
【0040】一方、測定管内面形状が矩形の場合には、
図7に示すように流体の水位9の2分の1の位置にアー
ス電位が存在することは明らかである。この場合の測定
管1は、断面円形状でなく、上下方向のどの位置でも矩
形の横幅Bが同じであるので、流体が存在する断面積を
2等分する水平線11の位置は常に水位9の2分の1と
なるためである。
【0041】従って、このときの磁束分布は、 x(y)=B ……(5) となる。
【0042】従って、以上のような実施例の構成によれ
ば、水位変化方向と流体微小要素dQ1 の起電力発生方
向がともに垂直方向であることから、水位と起電力との
間には基本的に性質のよい相関関係があり、水平方向の
磁束密度の垂直方向分布を適当に設定することにより、
水位変化に対しても実流量によく一致する流量計出力を
得ることができる。
【0043】次に、本発明に係わる電磁流量計の他の実
施例について図8を参照して説明する。
【0044】この実施例は、測定管1の上下部に相対向
するように一対の電極21,2を装着するとともに、こ
れら一対の電極21,2の出力線間には流体のインピー
ダンスの測定によって測定管1内の非満水時か満水時か
を判断する水位状態判断手段22が設けられている。ま
た、測定管1の上部側電極21の出力線とアースリング
5のアース電位線とを選択する切替手段23が設けら
れ、この切替手段23の出力端と測定管1の下部側電極
2との出力端がそれぞれ差動増幅器等の電子回路24に
導入されている。
【0045】そして、測定管1内に導電性流体10が流
れているとき、前記水位状態判断手段22が一対の電極
間のインピーダンスを測定している。通常、非満水時に
は、測定管1の上部側電極21には流体が接触しいてい
ないので、非常にインピーダンスが大きい状態にある
が、流体が接触すると流体の導電性や管径その他の要因
で定まるインピーダンスとなる。
【0046】そこで、水位状態判断手段22は、一対の
電極21,2間のインピーダンスを測定し、例えば予め
定めた所定のインピーダンスよりも大きい値となったと
き測定管内の流体が非満水時の状態であると判断し、非
満水時に応じて選択信号を切替手段23に送出し、図示
する方向とは反対側方向に切替え、測定管1の下部側電
極2の出力端とアースリング5のアース電位線とを電子
回路24に導く。その結果、前記実施例と同様な測定手
段により、非満水時の流体の流量を測定できる。
【0047】一方、水位状態判断手段22において一対
の電極21,2間のインピーダンスが所定のインピーダ
ンスよりも小さな値となったとき測定管内の流体が満水
時の状態であると判断し、満水時に応じた選択信号を切
替手段23に送出し、図示するように測定管1の上部側
電極21を選択する。従って、この場合には測定管1の
上下部側の両電極2,21の出力端が電子回路24に導
入される。このとき、非満水時と満水時とではゲインや
信号変換手段が異なるので、切替と同時に水位状態判断
手段22からゲイン調整その他の信号変換用信号を差動
増幅器その他演算回路等に送出する。
【0048】従って、以上のような実施例の構成によれ
ば、非満水時には上記の実施例と同様な流量測定手段に
よって流体の水位の変動にもかかわらず流量誤差を伴う
ことなく流量を測定でき、一方、満水時には通常の電磁
流量計の流量測定手段に基づいて流体の流量を測定する
ので、特別な信号変換処理を行うことなく、適切に流体
の流量を測定できる。
【0049】なお、上記実施例では、測定管1の下部側
に1個の電極2を装着するようにしたが、2個以上の電
極2,…を装着し、これら各電極2,…から得られた出
力を統計的な処理を行って流体の流量を求めるようにし
ても良い。また、測定管1の両側のアースリング5から
アース電位を取り出すようにしたが、種々要望,形態に
応じて測定管1の片側にアースリング5を取り付けた場
合でも同様に適用できる。また、アースリング5はリン
グ状のものを想定しているが、例えばU字状のものでも
同様に適用できる。
【0050】その他、本発明はその要旨を逸脱しない範
囲で種々変形して実施できる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような種々の効果を奏する。
【0052】請求項1の発明においては、非満水状態で
も流体の水位に応じて流体の流量を正確に測定できる。
【0053】次に、請求項2の発明においては、測定管
の上下方向の断面積に比例する起電力を発生でき、ひい
ては測定管内を流れる全体の流量に比例する流量信号を
取り出すことができる。
【0054】請求項3の発明では、非満水状態と満水状
態に応じて適切な測定手段で適確に流量を測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電磁流量計の一実施例を示す構
成図。
【図2】測定管の下部側に電極を取り付けたときのアー
スリングと電極との間の起電力の発生状態を示す図。
【図3】励磁コイルから測定管の水平方向に磁束を発生
させたときの起電力の現れ方を説明する図。
【図4】励磁コイルから測定管の水平方向に磁束を発生
させたとき、測定管の上下方向の水位に応じて起電力が
積み重ねられて発生する様子を説明する図。
【図5】図4に示す一枚の板状の微小要素を水平方向側
に幾つか分割したときに起電力が変化しないことを説明
する図。
【図6】円形状の測定管内面形状と励磁コイルから発生
する磁界の強度との関係を示す図。
【図7】測定管内面形状が矩形の場合の流体水位とアー
ス電位の現れ方を説明する図。
【図8】本発明に係わる電磁流量計の他の実施例を示す
構成図。
【図9】従来の電磁流量計を示す構成図。
【図10】従来の電磁流量計における起電力の発生状態
を示す図。
【符号の説明】
1…測定管、2…電極、3…励磁コイル、5…アースリ
ング、6…差動増幅器、9…流体の水位、10…導電性
流体、21…電極、22…水位状態判断手段、23…切
替手段。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定管の端部に導電性流体と接液するア
    ースを取り付けた電磁流量計において、 前記測定管の下部側にのみ電極を装着するとともに、こ
    の測定管の上下方向に対して直交する側の当該測定管の
    両外側に磁束発生装置を配置し、前記電極と前記測定管
    端部に常時接液可能に設けられた前記アースとの電位差
    から流量を測定することを特徴とする電磁流量計。
  2. 【請求項2】 磁束発生装置は、測定管の内面形状に応
    じて異なる強度の磁束を発生することを特徴とする電磁
    流量計。
  3. 【請求項3】 測定管の端部に導電性流体と接液するア
    ースを取り付けた電磁流量計において、 前記測定管の上下部に相対向するように装着された一対
    の電極および前記測定管の上下方向に対して直交する側
    の当該測定管の両外側に配置された磁束発生装置と、 前記一対の電極の出力から満水時と非満水時の状態を判
    断する判断手段と、 この判断手段により満水時と判断されたとき、前記一対
    の電極の出力から流量を測定する満水時流量測定手段
    と、 前記判断手段により非満水時と判断されたとき、前記測
    定管下部側のみの電極と前記測定管端部に常時接液可能
    に設けられた前記アースとの電位差から流量を測定する
    非満水時流量測定手段とを備えた ことを特徴とする電磁
    流量計。
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