JP3126193B2 - ベシクル及びベシクル製剤 - Google Patents
ベシクル及びベシクル製剤Info
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Description
製剤、特にその膜成分の改良に関する。
すると、該薬剤の生体内における代謝が抑制され、薬効
を長期間にわたって維持できること等の利点から、医
薬、化粧品、食品分野等で有効成分のマイクロカプセル
化技術が各種模索されている。その一つとしていわゆる
リポソームないしベシクル(脂質二分子膜からなる閉鎖
小胞体)が注目されており、リポソームはレシチンやホ
ォスファチジルイノシトールのようなリン脂質により形
成され、その膜内及び中空内に薬剤等を内包できる。
脂質は耐熱性を欠き、不安定な物質であり、しかも比較
的高価であるため余り実用的でない。またこのようなベ
シクルは構造自体が一般に不安定で、長期の保存に適さ
ないという課題があった。この点を改良するためにベシ
クルを多糖類で被覆したり、水素結合によって構造を強
化したリン脂質等が開発されているが、いずれも満足の
いくベシクルを提供するには至っていない。本発明は前
記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的
は長期にわたって安定で、内包薬物の洩れ等の問題がな
いベシクルを得ることにある。
に本発明者等が鋭意検討を進めた結果、イオン性界面活
性剤の存在下、ショ糖脂肪酸ジエステルを主な膜成分と
するベシクルを製造することにより、ショ糖脂肪酸ジエ
ステルのTc(ゲル−液晶転移温度)以下で極めて安定
なベシクル構造が極めて容易に得られることを見出し、
本発明を完成するに至った。すなわち、本発明にかかる
ベシクルは、ショ糖脂肪酸ジエステルと、該ジエステル
に対し0.2〜15重量%のイオン性界面活性剤とを含
み、前記ショ糖脂肪酸ジエステルを主な膜成分とするこ
とを特徴とする。また、本発明にかかるベシクル製剤
は、前記ベシクル内に有効成分を内包してなることを特
徴とする。
ョ糖脂肪酸ジエステルにおける脂肪酸は炭素数12〜2
2の飽和または不飽和の、直鎖あるいは分岐をもつもの
であり、二つの脂肪酸は異なっていてもよい。但し、シ
ョ糖脂肪酸ジエステルはTc以上の温度においても極め
て水に分散し難いため、ベシクル形成剤としては、ジエ
ステルに対して0.2〜15重量%のイオン性界面活性
剤を配合する必要があり、好ましい配合量は0.3〜1
0%、更に好ましい配合量は0.5〜5%である。イオ
ン性界面活性剤量が多過ぎるとベシクルを形成しないか
あるいはその安定性が低下する。
鹸、エーテルカルボン酸およびその塩、アルカンスルホ
ン酸塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、ジアルキ
ルスルホコハク酸塩、高級脂肪酸アミドのスルホン酸
塩、アルキルアリルスルホン酸塩、高級アルコール硫酸
エステル塩、二級高級アルコール硫酸エステル塩、アル
キルおよびアルキルアリルエーテル硫酸エステル塩、グ
リセリン脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸
アルキロールアミドの硫酸エステル塩、硫酸化油、リン
酸エステル塩、アミノ酸、コラーゲン加水分解物と高級
脂肪酸縮合物、コラーゲン加水分解物誘導体等のアニオ
ン性界面活性剤、およびアルキルアミン塩、ポリアミン
またはアルカノールアミン脂肪酸誘導体、アルキルトリ
メチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウ
ム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アル
キルピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジ
アルキルモルホリニウム塩等のカチオン界面活性剤等を
用いることができる。
面活性剤及びカチオン界面活性剤がよく、特に好ましい
ものは炭素数12以上の脂肪酸石ケンであり、好ましい
対イオンとしてはNa,K,トリエタノ−ルアミン,ア
ンモニア等がある。上記ベシクル形成剤に両親媒性物質
を添加することによりベシクルの安定性は更に向上す
る。両親媒性物質とは界面活性を有するが、それ自体は
疎水性が強く一般の界面活性剤ほど界面活性効果を有さ
ないものであり、例えば高級脂肪酸、高級脂肪族アルコ
−ル、モノグリセリド、グリセロ−ルモノアルキルエ−
テル、モノアルキルアミン、およびステロ−ル骨格を有
する化合物(コレステロ−ル、フィトステロ−ル)等が
ある。これらの疎水基の炭素数は好ましくは12以上の
ものがよい。これらの物質の中で好ましくは高級脂肪酸
および/または高級脂肪族アルコ−ルである。またこれ
らの配合量は上記ベシクル形成剤に対して0〜30%で
あり、好ましくは0.5〜10%である。
ョ糖脂肪酸エステル、例えばモノエステルやトリエステ
ルが不純物として含有されていてもベシクルは形成でき
るが、それらの含有率は最大で50%までであり、好ま
しくは40%以下、更に好ましくは30%以下である。
純水を含むことができ、また水溶液または水性懸濁液を
含むことができる。水溶液または水性懸濁液は、水以外
の成分として、水溶性または半水溶性または水不溶性物
質を含み得る。このような物質としては、薬物(医療効
果を目的とする物質であって、天然には体内に存在しな
い物質のほか、異なった量で天然に体内に存在する生理
活性物質を含む)および標識体(診断等の目的で投与さ
れ、検出可能な信号を発生し得る物質)が含まれる。
と相互作用を起こして変質等しない限り、全ての化合物
が適用可能である。尚、本ベシクル製剤は医薬分野に限
らず、化粧品分野や食品分野にも応用しうる。
が挙げられる。チトクロ−ムP450、チトクロ−ムP
450還元酵素、SOD等の各種酵素類;DNA、RN
A糖の遺伝子関連物質;インタ−リュ−キン類、インタ
−フエロン−α、−β、−γ、TPA、リンホトキシン
類、セルレタイド等の生理活性物質;プロスタグランジ
ン類;等の他、鎮痛、解熱、抗炎症薬(例えば麦角アル
カロイド、モルヒネ類、ペンタゾシン、アスピリン、イ
ブプロフェン、インドメタシン、アセトアミノフエン
等)、精神・神経疾患用薬(例えばジアゼバム、エトス
クシミド、フエニトイン、カルバマゼビン、フエノバル
ビタ−ル、バルプロ酸ナトリウム、レボドパ、塩酸トリ
ヘキシフエニジル、塩酸アマンタジン、塩酸イミプラミ
ン、塩酸アミトリプチリン、クロルジアゼボキサイド、
塩酸クロルプロマジン、ハロペリド−ル等)、心・血管
疾患用薬(例えばジゴキシン、ドブタミン、イソプロテ
レノ−ル、エビネフリン、プロプラノロ−ル、ニフエジ
ピン、キニジン、ヒドラジン、ヒドロクロロチアジド、
レセルピン、プラゾシン、グアネチジン、フロセミド、
クロルタリドン、スピロノラクトン等)、抗アレルギ−
・抗ぜん息薬(例えばジフエンヒドラミン、マレイン酸
クロルフエニラミン、クロモグリク酸ナトリウム、硫酸
サルブタモ−ル、臭化イプラトロピウム等)、抗リウマ
チ・痛風薬(例えばフエニルプタゾン、D−ペニシラミ
ン、免疫抑制剤、アロプリノ−ル、スルフインピラゾ
ン、ナプロキセン等)、抗菌剤(例えばペニシリン系抗
菌剤、セフアロスポリン系抗菌剤、ゲンタマイシン、ミ
ノサイクリン、エリスロマイシン、リフアンピシン、イ
ソニアジド、カナマイシン、グリセオフルビン、ナイス
タチン)、ジフテリア抗毒素、抗蛇毒血清やワクチン
等、抗寄生虫・抗原虫薬(例えばメトロニダゾ−ル、デ
ヒドロエメチン、スラミンナトリウム、ニクロサミド
等)、抗腫瘍・抗白血病薬(例えばプスルフアン、シク
ロホスフアミド、プレオマイシン、フルオロウラシル、
メトトレキサ−ト等)、抗脂血・抗糖尿病薬(例えばク
ロフイブラ−ト、トルブタミド、クロルプロパミド
等)、血液疾患用薬(例えばフイブリノ−ゲン、第VIII
因子、ヘパリン、シアノコバラミン等)、消化器管用薬
(例えばアクリノ−ル、ジアスタ−ゼ、パンクレアチン
等)ホルモン関連薬(例えばヒドロコルチゾン、プレド
ニソロン、テキサメサゾン、メチルテストステロン、エ
ストロジエン、インシュリン、レボチロキシン等)、ビ
タミン(例えばビタミンA、活性形ビタミンB1、ビタ
ミンC、ビタミンE、パントテン酸等)、滋養変質薬
(例えばアスパラギン酸カルシウム、イソロイシン、オ
ロチン酸第一鉄等)、外皮用薬、美白剤(例えばハイド
ロキノン、アルブチン等)等が例示される。
リザミド、メトリゾ酸)、放射性または非放射性(安
定)同位元素製剤、そのほかのCT用製剤等が含まれ
る。そして、本発明におけるベシクルは、例えば、水ま
たは水溶液に前記ベシクル形成剤を加え、Tc温度(ゲ
ル−液晶転移温度)以上で、ベシクル形成剤を十分水に
膨潤させた後、撹拌・混合し、調整される。この方法に
準じた従来のベシクル形成法は、有機溶媒を用いて、ベ
シクル形成剤(例えばレシチン+コレステロ−ル)の薄
膜を形成された後、水または水溶液に十分膨潤させ、例
えば超音波照射により微小なリポソ−ムを得る(続生化
学実験化学講座、日本生化学会編.東京化学同人.V.
3,P546,1985)ものであるが、本発明のベシ
クル形成剤は有機溶媒を用いて薄膜化しなくとも、容易
にベシクルが調整でき、通常の機械的撹拌(例えばTK
ホモミキサ−)のみで直径0.2μm程度の1枚膜のリ
ポソ−ムが得られ、更に薬物等の取り込み率が高いベシ
クルが得られるという特長を有する。
の他の方法によっても本発明のベシクルが得られる。こ
のようにして得られたベシクルの安定性は、Tc温度以
下で特に良好となる。なお、ベシクルを形成する際の前
記ベシクル形成剤の添加量は0.1〜10重量%が好ま
しい。
ョ糖脂肪酸ジエステルを主な膜成分として中空二重膜球
が形成されており、その温度がクラフト点以下であると
この膜は安定なゲル構造をとるため、ベシクル構造がし
っかりしており、内包する薬剤のもれが少なく、しかも
凝集せず安定性が高い。一方、クラフト点以上で製造を
行なうことにより、容易にベシクルの形成が可能であ
る。また、薬物等の取り込み率が高いという特長があ
る。
施例によって本発明の技術的範囲が限定されるものでは
ない。また、特に指定がない限り、配合量は重量%で示
す。まず、本発明において特徴的なショ糖脂肪酸ジエス
テルの製造方法について説明する。
の精製 1lビーカーにモノエステルを30%含むとされる
市販ショ糖ステアリン酸エステル100gを秤取し、メ
タノール855mlと水45ml混合液を加えて溶媒の沸点
近傍の温度で一度試料を溶解する。その後溶液を44℃
に保温し、二層に分離させた後、上層(溶液相)を分取
する。なお、下層(固体相)の主成分はトリエステルで
あり、上層にはモノエステル及びジエステルが主に含ま
れる。 この上層に、水をメタノール濃度が約80v/v%と
なるように加え60℃に加温した後、25℃にて沈殿物
を生成させ、該沈殿物を分取する。この上層はモノエス
テルを主成分とし、沈殿はジエステルを主成分とする。 で得られた沈殿物をメタノール720mlに溶解
し、その溶液に水を180ml加えて攪拌し、25℃にて
保温・静置して沈殿物を生成させ、その沈殿物を分取す
る。 の操作を再度行ない、ショ糖ステアリン酸ジエス
テルを80%以上含む組成物を得ることができた。ショ
糖ステアリン酸ジエステル以外に存在する含有物として
は、ショ糖ステアリン酸モノエステルおよびトリエステ
ル、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム等であっ
た。なお、原料ショ糖脂肪酸エステルに対する収率は約
33%であった。
のカラムクロマトグラフィ−による精製 クロロホルム400mlを溶媒として市販品のカラム
クロマトグラフィ−用シリカゲル200gを膨潤させ、
スラリ−状としてカラムに充填し、製造法1によって得
られたショ糖ステアリン酸エステルを約10g付加す
る。 以下の溶媒を順次用いて段階溶離を行う。 i) メタノ−ル:クロロホルム=8:92(体積比)
1l ii) メタノ−ル:クロロホルム=15:85(体積
比)1l iii) メタノ−ル:クロロホルム=25:75(体積
比)1l 溶離液を70mlづつ分画し、ガスクロマトグラフィ−と
TLCを用いて分画した成分の同定、および純度の確認
を行った。ジエステル画分を濃縮したところ、純度99
%以上(ガスクロマトグラフィ−およびTLCによって
不純物が検知されなかった)のショ糖ステアリン酸ジエ
ステルが約4g分取できた。
カラムクロマトグラフィ−による精製 クロロホルム400mlを溶媒として市販品のカラム
クロマトグラフィ−用のシリカゲル200gを膨潤さ
せ、カラムに充填し、ショ糖オレイン酸エステル約10
gを付加する。 以下の溶媒を順次用いて段階溶離を行う。 i) メタノ−ル:クロロホルム=6:94(体積比)
1l ii) メタノ−ル:クロロホルム=12:88(体積
比)1l iii) メタノ−ル:クロロホルム=20:80(体積
比)1l 溶離液を70mlづつ分画し、ガスクロマトグラフィ−と
TLCを用いて分画した成分の同定、および純度の確認
を行った。ジエステル画分を濃縮したところ、純度99
%以上(ガスクロマトグラフィ−およびTLCによって
不純物が検知されなかった)のショ糖ステアリン酸ジエ
ステルが約2.5g分取できた。次に前記製造例により
得られたショ糖脂肪酸ジエステルを用いたベシクルおよ
びベシクル製剤の実施例を具体的に説明する。
ョ糖ステアリン酸ジエステル(製造例2)97%、ステ
アリルトリメチルアンモニウムクロライド1%、セトス
テアリルアルコ−ル2%)を1g加え、60℃で充分に
膨潤させた後、ポリトロンで1分間処理し、直ちに25
℃に冷却し、アルブチン内包ベシクルを調整した。この
ものをセファデックスG−50により、約25℃でゲル
濾過し、アルブチンを内包したベシクルと外水相にある
アルブチンとに分離した。なお、溶離液としては1.3
2重量%ブドウ糖水溶液(アルブチン2重量%水溶液と
等張)を用いた。ベシクル画分の全量を4倍量のエタノ
−ルと混合し、0.22μmのフィルタ−を用いて濾過
し、UV吸収(282nm)を測定することによりベシク
ルに内包されたアルブチン量(ain)を定量した。同時
に外水相にあるアルブチンの全量(aout)も定量し
た。両定量値の合計は配合したアルブチンの全量に一致
した。これより、取り込み率=ain/(aout+ain)
×100(%)を求めた結果、取り込み率は20.5%
であった。
法)で測定したこのベシクルの平均粒子径は210nmで
あった。次にこのベシクルの安定性を内包されたアルブ
チンの放出量により評価した。上記ゲル濾過により精製
したベシクルを5℃,25℃,37℃,50℃の温度に
保存し、経時後、これを再度ゲル濾過し、ベシクルに内
包されているアルブチン濃度(Ct)を定量し、精製直
後のベシクルに内包されていたアルブチン濃度(Co)
の定量値とにより、放出率=(Co−Ct)/Co×10
0(%)を求めた。結果は50℃においては1日後に放
出率は約90%となり不安定であったが、37℃,25
℃,5℃においては60日後においても各々、放出率は
ほぼ0%であった。なお、分散安定性はいずれもの条件
においても、60日以上良好であった。
造例1で精製されたショ糖ステアリン酸ジエステル)2
gを加え、60℃で充分に膨潤させた後、ポリトロンで
1分間処理し、直ちに25℃に冷却し、アルブチン内包
ベシクルを調整した。このものをセファデックスG−5
0により、約25℃でゲル濾過し、アルブチンを内包し
たベシクルと外水相にあるアルブチンとに分離した。な
お、溶離液としては1.32重量%ブドウ糖水溶液(ア
ルブチン2重量%水溶液と等張)を用いた。ベシクル画
分の全量を4倍量のエタノ−ルと混合し、0.22μm
のフィルタ−を用いて濾過し、UV吸収(282nm)を
測定することによりベシクルに内包されたアルブチン量
(ain)を定量した。同時に外水相にあるアルブチン量
(aout)も測定した。両定量値の合計は、配合したア
ルブチンの全量に一致した。これより、取り込み率=a
in/(aout+ain)×100(%)を求め、取り込み
率は28.2%であった。
法)で測定したこのベシクルの平均粒子径は215nmで
あった。次にこのベシクルの安定性を内包されたアルブ
チンの放出量により評価した。上記ゲル濾過により精製
したベシクルを5℃,25℃,37℃,50℃の温度に
保存し、経時後、これを再度ゲル濾過し、ベシクルに内
包されているアルブチン濃度(Ct)を定量し、精製直
後のベシクルに内包されていたアルブチン濃度(Co)
の定量値とにより、放出率=(Co−Ct)/Co×10
0(%)を求めた。結果は50℃においては1日後に放
出率は約90%となり不安定であったが、37℃,25
℃,5℃においては60日後においても各々、放出率は
ほぼ0%であった。なお、分散安定性はいずれもの条件
においても、60日以上良好であった。
ョ糖ステアリン酸ジエステル97%、ステアリル硫酸N
a1%、セトステアリルアルコ−ル2%)1gを加え、
60℃で充分に膨潤させた後、ポリトロンで1分間処理
し、直ちに25℃に冷却し、アルブチン内包ベシクルを
調整した。このものをセファデックスG−50により、
約25℃でゲル濾過し、アルブチンを内包したベシクル
と外水相にあるアルブチンとに分離した。なお、溶離液
としては1.32重量%ブドウ糖水溶液(アルブチン2
重量%水溶液と等張)を用いた。ベシクル画分の全量を
4倍量のエタノ−ルと混合し、0.22μmのフィルタ
−を用いて濾過し、UV吸収(282nm)を測定するこ
とによりベシクルに内包されたアルブチン量(ain)を
定量した。同時に外水相にあるアルブチン量(aout)
を定量した。両定量値の合計は配合したアルブチンの全
量に一致した。これより、取り込み率=ain/(aout
/ain)×100(%)を求めた結果、取り込み率は2
1.0%であった。
法)で測定したこのベシクルの平均粒子径は205nmで
あった。次にこのベシクルの安定性を内包されたアルブ
チンの放出量により評価した。上記ゲル濾過により精製
したベシクルを5℃,25℃,37℃,50℃の温度に
保存し、経時後、これを再度ゲル濾過し、ベシクルに内
包されているアルブチン濃度(Ct)を定量し、精製直
後のベシクルに内包されていたアルブチン濃度(Co)
の定量値とにより、放出率=(Co−Ct)/Co×10
0(%)を求めた。結果は50℃においては1日後に放
出率は約90%となり不安定であったが、37℃,25
℃,5℃においては60日後においても各々、放出率は
ほぼ0%であった。なお、分散安定性はいずれの条件に
おいても、60日以上良好であった。
ョ糖オレイン酸エステル(製造例3)92%、オレイン
酸カリウム3%、オレイン酸5%)2gを加え、60℃
で充分に膨潤させた後、ポリトロンで1分間処理し、直
ちに5℃に冷却し、アルブチン内包ベシクルを調整し
た。このものをセファデックスG−50により、約5℃
でゲル濾過し、アルブチンを内包したベシクルと外水相
にあるアルブチンとに分離した。なお、溶離液としては
1.32重量%ブドウ糖水溶液(アルブチン2重量%水
溶液と等張)を用いた。ベシクル画分の全量を4倍量の
エタノ−ルと混合し、0.22μmのフィルタ−を用い
て濾過し、UV吸収(282nm)を測定することにより
ベシクルに内包されたアルブチン量(ain)を定量し
た。同時に外水相にあるアルブチン量(aout)を定量
した。両定量値の合計は配合したアルブチンの全量に一
致した。これより、取り込み率=ain/(aout+
ain)×100(%)を求めた結果、取り込み率は3
0.3%であった。
法)で測定したこのベシクルの平均粒子径は210nmで
あった。次にこのベシクルの安定性を内包されたアルブ
チンの放出量により評価した。上記ゲル濾過により精製
したベシクルを5℃,25℃,37℃,50℃の温度に
保存し、経時後、これを再度ゲル濾過し、ベシクルに内
包されているアルブチン濃度(Ct)を定量し、精製直
後のベシクルに内包されていたアルブチン濃度(Co)
の定量値とにより、放出率=(Co−Ct)/Co×10
0(%)を求めた。結果は5℃においては60日後にお
いては放出率は0%で非常に安定であるが、50℃,3
7℃,25℃においては、それぞれ1日後の放出率が9
0%,72%,43%となり不安定であった。
クルおよびベシクル製剤によれば、ショ糖脂肪酸ジエス
テルを主な膜成分としたので、容易且つ安価に安定なベ
シクルを形成することが可能となる。
Claims (2)
- 【請求項1】 ショ糖脂肪酸ジエステルと、該ジエステ
ルに対し0.2〜15重量%のイオン性界面活性剤とを
含み、前記ショ糖脂肪酸ジエステルを主な膜成分とする
ことを特徴とするベシクル。 - 【請求項2】 請求項1に記載のベシクル内に有効成分
を内包してなるベシクル製剤。
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JP34905191A Expired - Fee Related JP3126193B2 (ja) | 1991-12-05 | 1991-12-05 | ベシクル及びベシクル製剤 |
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- 1991-12-05 JP JP34905191A patent/JP3126193B2/ja not_active Expired - Fee Related
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