JP3125794U - パズル玩具及びそれを用いたパズル玩具セット - Google Patents
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Abstract
【課題】 パズル片を組み立てるパズル遊びはもちろん、液体を用いた基板への繰返し筆記が可能である、興趣に富んだパズル玩具及びそれを用いたパズル玩具セットを提供する。
【解決手段】 基板2表面に複数のパズル片5を組み立てるパズル玩具1であって、前記基板2の裏面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層4を形成する。前記基板2と多孔質層4との間に耐水性樹脂層3を設けてなる。前記パズル玩具1と水付着手段とからなるパズル玩具セット。
【選択図】 図1
【解決手段】 基板2表面に複数のパズル片5を組み立てるパズル玩具1であって、前記基板2の裏面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層4を形成する。前記基板2と多孔質層4との間に耐水性樹脂層3を設けてなる。前記パズル玩具1と水付着手段とからなるパズル玩具セット。
【選択図】 図1
Description
本考案は、パズル玩具及びそれを用いたパズル玩具セットに関する。更には、1つの玩具でパズル遊びと繰返し筆記が可能なパズル玩具及びそれを用いたパズル玩具セットに関する。
従来より、基板上でパズル片を組み立てるジグソーパズルにおいては、パズル片を組み立てることにより1つの像を形成するものや、パズル片に形成された像に関連する内容の像(例えば、五十音のひらがなとカタカナ、九九の式と答え)を基板表面の特定位置に印刷した学習用として使用するもの等が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−328226号公報
しかしながら、前記ジグソーパズルは、パズル片を組み立てるパズル遊びとしての機能しか有していないため、幼児等が使用する場合には、すぐに飽きてしまうものであった。
本考案は、パズル片を組み立てるパズル遊びはもちろん、液体を用いた基板への繰返し筆記が可能である、興趣に富んだパズル玩具及びそれを用いたパズル玩具セットを提供するものである。
本考案は、基板表面に複数のパズル片を組み立てるパズル玩具であって、前記基板の裏面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層を形成することを要件とする。
更に、前記基板と多孔質層との間に耐水性樹脂層を設けてなること、前記パズル片の表面の少なくとも一部に多孔質層を設けてなることを要件とする。
更には、前記いずれかのパズル玩具と水付着手段とからなるパズル玩具セットを要件とし、前記水付着手段が、連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体をペン先部材として適用した筆記具又は塗布具、或いは、スタンプ具の何れかより選ばれる少なくとも一種であることを要件とする。
更に、前記基板と多孔質層との間に耐水性樹脂層を設けてなること、前記パズル片の表面の少なくとも一部に多孔質層を設けてなることを要件とする。
更には、前記いずれかのパズル玩具と水付着手段とからなるパズル玩具セットを要件とし、前記水付着手段が、連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体をペン先部材として適用した筆記具又は塗布具、或いは、スタンプ具の何れかより選ばれる少なくとも一種であることを要件とする。
本考案により、パズル片を組み立てて遊ぶことができると共に、液体を用いた繰返し筆記が可能である、興趣に富んだパズル玩具及びそれを用いたパズル玩具セットとなる。
本考案のパズル玩具は、少なくとも基板と、該基板上に組み立てられるパズル片とから構成される。
前記基板やパズル片を構成する基材の材質は特に限定されるものではないが、紙、合成紙、耐水紙、木材、プラスチックシート、プラスチック製発泡シート、ゴム、合成皮革、レザー等を用いることができ、好ましくは紙、合成紙、耐水紙、木材、プラスチックシート、プラスチック製発泡シートが用いられる。
また、前記基材として、同一の材質を貼り合わせた貼合材や、異なる材質のものを貼り合わせた貼合材を用いることもでき、紙と耐水紙との貼合材、耐水紙と木材との貼合材、合成紙とプラスチック製発泡シートとの貼合材、プラスチックシートとプラスチック製発泡シートが好適である。
尚、前記耐水紙はパルプに変成ロジン系エマルジョン等の耐水剤を適量内部添加して製造した耐水原紙、或いは、前記耐水原紙に合成ゴムやアクリル系樹脂等の耐水性樹脂を表面塗工した印刷用耐水紙が適用される。
また、前記基材として、同一の材質を貼り合わせた貼合材や、異なる材質のものを貼り合わせた貼合材を用いることもでき、紙と耐水紙との貼合材、耐水紙と木材との貼合材、合成紙とプラスチック製発泡シートとの貼合材、プラスチックシートとプラスチック製発泡シートが好適である。
尚、前記耐水紙はパルプに変成ロジン系エマルジョン等の耐水剤を適量内部添加して製造した耐水原紙、或いは、前記耐水原紙に合成ゴムやアクリル系樹脂等の耐水性樹脂を表面塗工した印刷用耐水紙が適用される。
前記基材により構成されるパズル玩具のうち、基板としては、表面がパズル片を組み立てるために平面状としたり、嵌合用凹凸部を設けることで構成される。更に、表面の縁部には、枠体を設けることもできる。
また、前記基板の裏面(パズル片が組み立てられる面の裏側)には多孔質層が設けられ、該多孔質層が水を吸収して透明又は半透明化して下層の色調を視認できる。
前記多孔質層は、低屈折率顔料をバインダー樹脂と共に分散状態に固着させた層であり、低屈折率顔料としては、珪酸及びその塩、バライト粉、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、クレー、タルク、アルミナホワイト、炭酸マグネシウム等が挙げられ、これらは屈折率が1.4〜1.8の範囲にあり、水を吸液すると良好な透明性を示すものである。
なお、前記珪酸の塩としては、珪酸アルミニウム、珪酸アルミニウムカリウム、珪酸アルミニウムナトリウム、珪酸アルミニウムカルシウム、珪酸カリウム、珪酸カルシウム、珪酸カルシウムナトリウム、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、珪酸マグネシウムカリウム等が挙げられる。
前記低屈折率顔料の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
又、前記低屈折率顔料は2種以上を併用することもできる。
尚、好適に用いられる低屈折率顔料としては微粒子状珪酸が挙げられる。
微粒子状珪酸は非晶質の無定形珪酸として製造され、その製造方法により、四塩化ケイ素等のハロゲン化ケイ素の熱分解等の気相反応を用いる乾式法によるもの(以下、乾式法微粒子状珪酸と称する)と、ケイ酸ナトリウム等の酸による分解等の液相反応を用いる湿式法によるもの(以下、湿式法微粒子状珪酸と称する)とに大別され、いずれを用いることも可能であるが、湿式法微粒子状珪酸を用いた場合、乾式法微粒子状珪酸の系に較べて常態での隠蔽性が大きいため、微粒子状珪酸に対するバインダー樹脂の混合比率を大きくすることが可能となり、多孔質層の皮膜強度を向上させることができるので、より好適に用いられる。
前記したように多孔質層の常態での隠蔽性を満足させるために用いられる微粒子状珪酸としては、湿式法微粒子状珪酸が好ましい。これは、乾式法微粒子状珪酸と、湿式法微粒子状珪酸とでは構造が異なり、前記乾式法微粒子状珪酸は珪酸が密に結合した三次元構造を形成するのに対して、湿式法微粒子状珪酸は珪酸が縮合して長い分子配列を形成した、所謂、二次元構造部分を有している。従って、前記乾式法微粒子状珪酸と比較して分子構造が粗になるため、湿式法微粒子状珪酸を多孔質層に適用した場合、乾式法微粒子状珪酸を用いる系と比較して乾燥状態における光の乱反射性に優れ、よって、常態での隠蔽性が大きくなるものと推察される。
又、前記多孔質層に含まれる低屈折率顔料は、浸透する媒体が安全性とコスト面から水であることから、適度の親水性を有することが望ましい。従って、湿式法微粒子状珪酸は乾式法微粒子状珪酸に比べて粒子表面にシラノール基として存在する水酸基が多く存在するため親水性が高く、好適に用いられる。
前記多孔質層は、低屈折率顔料をバインダー樹脂と共に分散状態に固着させた層であり、低屈折率顔料としては、珪酸及びその塩、バライト粉、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、クレー、タルク、アルミナホワイト、炭酸マグネシウム等が挙げられ、これらは屈折率が1.4〜1.8の範囲にあり、水を吸液すると良好な透明性を示すものである。
なお、前記珪酸の塩としては、珪酸アルミニウム、珪酸アルミニウムカリウム、珪酸アルミニウムナトリウム、珪酸アルミニウムカルシウム、珪酸カリウム、珪酸カルシウム、珪酸カルシウムナトリウム、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、珪酸マグネシウムカリウム等が挙げられる。
前記低屈折率顔料の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
又、前記低屈折率顔料は2種以上を併用することもできる。
尚、好適に用いられる低屈折率顔料としては微粒子状珪酸が挙げられる。
微粒子状珪酸は非晶質の無定形珪酸として製造され、その製造方法により、四塩化ケイ素等のハロゲン化ケイ素の熱分解等の気相反応を用いる乾式法によるもの(以下、乾式法微粒子状珪酸と称する)と、ケイ酸ナトリウム等の酸による分解等の液相反応を用いる湿式法によるもの(以下、湿式法微粒子状珪酸と称する)とに大別され、いずれを用いることも可能であるが、湿式法微粒子状珪酸を用いた場合、乾式法微粒子状珪酸の系に較べて常態での隠蔽性が大きいため、微粒子状珪酸に対するバインダー樹脂の混合比率を大きくすることが可能となり、多孔質層の皮膜強度を向上させることができるので、より好適に用いられる。
前記したように多孔質層の常態での隠蔽性を満足させるために用いられる微粒子状珪酸としては、湿式法微粒子状珪酸が好ましい。これは、乾式法微粒子状珪酸と、湿式法微粒子状珪酸とでは構造が異なり、前記乾式法微粒子状珪酸は珪酸が密に結合した三次元構造を形成するのに対して、湿式法微粒子状珪酸は珪酸が縮合して長い分子配列を形成した、所謂、二次元構造部分を有している。従って、前記乾式法微粒子状珪酸と比較して分子構造が粗になるため、湿式法微粒子状珪酸を多孔質層に適用した場合、乾式法微粒子状珪酸を用いる系と比較して乾燥状態における光の乱反射性に優れ、よって、常態での隠蔽性が大きくなるものと推察される。
又、前記多孔質層に含まれる低屈折率顔料は、浸透する媒体が安全性とコスト面から水であることから、適度の親水性を有することが望ましい。従って、湿式法微粒子状珪酸は乾式法微粒子状珪酸に比べて粒子表面にシラノール基として存在する水酸基が多く存在するため親水性が高く、好適に用いられる。
前記湿式法微粒子状珪酸を低屈折率顔料として用いる場合、湿式法微粒子状珪酸の種類、粒子径、比表面積、吸油量等の性状に左右されるが、常態での隠蔽性と吸液状態での透明性を共に満足するためには、塗布量が1g/m2〜30g/m2であることが好ましく、より好ましくは、5g/m2〜20g/m2である。1g/m2未満では、常態で十分な隠蔽性を得ることが困難であり、又、30g/m2を越えると吸水時に十分な透明性を得ることが困難である。
前記低屈折率顔料はバインダー樹脂を結合剤として含むビヒクル中に分散され、耐水性樹脂層上に塗布した後、揮発分を乾燥させて多孔質層を形成する。
前記バインダー樹脂としては、ウレタン系樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、アクリルポリオール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、マレイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチレン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合樹脂、ブタジエン樹脂、クロロプレン樹脂、メラミン樹脂、及び前記各樹脂エマルジョン、カゼイン、澱粉、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
前記バインダー樹脂としては、ウレタン系樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、アクリルポリオール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、マレイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチレン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合樹脂、ブタジエン樹脂、クロロプレン樹脂、メラミン樹脂、及び前記各樹脂エマルジョン、カゼイン、澱粉、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
前記多孔質層は、従来より公知の一般的な塗膜と比較して着色剤に対するバインダー樹脂の混合比率が小さいため、十分な皮膜強度が得られ難い。よって、耐擦過性が必要となる用途においては、上述のバインダー樹脂としてウレタン系樹脂又はナイロン樹脂を用いるか、或いは前記樹脂を少なくとも含有することが好ましい。
前記ウレタン系樹脂としては、ポリエステル系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂、ポリエーテル系ウレタン樹脂等があり、2種以上を併用することもできる。又、前記樹脂が水に乳化分散したウレタン系エマルジョン樹脂や、イオン性を有するウレタン樹脂(ウレタンアイオノマー)自体のイオン基により乳化剤を必要とすることなく自己乳化して、水中に溶解乃至分散したコロイド分散型(アイオノマー型)ウレタン樹脂を用いることもできる。
尚、前記ウレタン系樹脂は水性ウレタン系樹脂又は油性ウレタン系樹脂のいずれを用いることもできるが、水性ウレタン系樹脂、殊に、ウレタン系エマルジョン樹脂やコロイド分散型ウレタン系樹脂が好適に用いられる。
前記ウレタン系樹脂は単独で用いることもできるが、支持体の種類や皮膜に必要とされる性能に応じて、他のバインダー樹脂を併用することもできる。ウレタン系樹脂以外のバインダー樹脂を併用する場合、実用的な皮膜強度を得るためには、前記多孔質層のバインダー樹脂中にウレタン系樹脂を固形分重量比率で30%以上含有させることが好ましい。
前記バインダー樹脂において、架橋性のものは任意の架橋剤を添加して架橋させることにより、さらに皮膜強度を向上させることができる。
前記バインダー樹脂には、水との親和性に大小が存在するが、これらを組み合わせることにより、多孔質層中への浸透時間、浸透度合い、浸透後の乾燥の遅速を調整することができる。更には、適宜分散剤を添加することにより、前記した浸透性能をコントロールすることもできる。
前記ウレタン系樹脂としては、ポリエステル系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂、ポリエーテル系ウレタン樹脂等があり、2種以上を併用することもできる。又、前記樹脂が水に乳化分散したウレタン系エマルジョン樹脂や、イオン性を有するウレタン樹脂(ウレタンアイオノマー)自体のイオン基により乳化剤を必要とすることなく自己乳化して、水中に溶解乃至分散したコロイド分散型(アイオノマー型)ウレタン樹脂を用いることもできる。
尚、前記ウレタン系樹脂は水性ウレタン系樹脂又は油性ウレタン系樹脂のいずれを用いることもできるが、水性ウレタン系樹脂、殊に、ウレタン系エマルジョン樹脂やコロイド分散型ウレタン系樹脂が好適に用いられる。
前記ウレタン系樹脂は単独で用いることもできるが、支持体の種類や皮膜に必要とされる性能に応じて、他のバインダー樹脂を併用することもできる。ウレタン系樹脂以外のバインダー樹脂を併用する場合、実用的な皮膜強度を得るためには、前記多孔質層のバインダー樹脂中にウレタン系樹脂を固形分重量比率で30%以上含有させることが好ましい。
前記バインダー樹脂において、架橋性のものは任意の架橋剤を添加して架橋させることにより、さらに皮膜強度を向上させることができる。
前記バインダー樹脂には、水との親和性に大小が存在するが、これらを組み合わせることにより、多孔質層中への浸透時間、浸透度合い、浸透後の乾燥の遅速を調整することができる。更には、適宜分散剤を添加することにより、前記した浸透性能をコントロールすることもできる。
前記多孔質層は従来より公知の方法、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビヤ印刷、コーター、タンポ印刷、転写等の印刷手段、刷毛塗り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、流し塗り、ローラー塗り、浸漬塗装等の手段により形成することができる。
更に、前記多孔質層中には、従来より公知の二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄−二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄被覆雲母、グアニン、絹雲母、塩基性炭酸鉛、酸性砒酸鉛、オキシ塩化ビスマス等の金属光沢顔料を添加したり、一般染料、顔料を添加して色変化を多様にすることもできる。
前記のようにして形成されるパズル片の多孔質層上には、必要によって、一般染料や顔料、蛍光染料や顔料を含む耐水性インキにより耐水性着色像を設けることもできる。
尚、前記耐水性着色像は、多孔質層の上層に配設することによって、多孔質層が吸液状態での様相変化に富むと共に、とりわけ乾燥状態における装飾性に優れたパズルが得られる。
尚、前記耐水性着色像は、多孔質層の上層に配設することによって、多孔質層が吸液状態での様相変化に富むと共に、とりわけ乾燥状態における装飾性に優れたパズルが得られる。
更に、前記多孔質層と基材との間(多孔質層が設けられる基材上)には、水が浸透してパズル片としての強度を損なうことのないように耐水性樹脂層を設けることができる。前記基材が耐水性に乏しい場合、多孔質層に水を付着させた際に基材内に浸透してしまい、乾燥状態でシミを生じたり、基材の強度を弱くすることがあるため、耐水性樹脂層を形成することによって、前記不具合を解消することもできる。
耐水性樹脂層に使用される樹脂としては油溶性樹脂及びその硬化物が好適に用いられるが、水溶性樹脂と架橋剤とを組み合わせ乾燥硬化させて得られた水不溶性樹脂、水分散された樹脂エマルジョンを乾燥硬化して得られた水不溶性樹脂を用いることもできる。
前記樹脂としては、イソブチレン−無水マレイン酸樹脂、アクリロニトリル−アクリリックスチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合樹脂、エチレン−塩化ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト共重合樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、リニヤ低密度ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスチレン−ブタジエン共重合樹脂、ハイインパクトポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルスチレン樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、アルキルフェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性アルキド樹脂、フェノール樹脂変性アルキド樹脂、エポキシ変性アルキド樹脂、スチレン変性アルキド樹脂、アクリル変性アルキド樹脂、アミノアルキド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、酢酸セルロース、硝酸セルロース、セルロースアセテートブチレート樹脂、酢酸ビニル樹脂、尿素樹脂、ポリブタジエン樹脂、エチルセルロース樹脂等が挙げられる。
前記基材が耐水性を有する材質であっても、水が浸透する材料の場合は耐水性樹脂層を設けることによって水が基材に含浸することによる不具合、即ち、水切れの悪さにより使用後もパズル片が湿った状態を維持して保管性を損なったり、黴が発生したりすることを防止できると共に、多孔質層を形成する際、該基材中に多孔質層の成分が浸透して所望の変色効果を損なうことを防止できる。
また、水を浸透しない耐水性を有する基材であっても、表面が凹凸を有する場合は多孔質層の均質な形成を阻害して変色性を損なうため、前記耐水性樹脂層によって平滑面を形成することは有用である。
更に、前記耐水性樹脂層が文字、図柄、記号、数字から選ばれる着色耐水性樹脂像を形成することによって、多孔質層が吸液状態で像を視認できるため、様相変化に優れると共に、知育性も付与できる。
なお、前記耐水性樹脂層は前述の基材強度、保管性、黴の発生、多孔質層の均質な形成の観点から基材上面の全体を被覆していることが好ましく、着色耐水性樹脂像も同様に基材上面の全体を被覆していることが好ましい。
前記着色耐水性樹脂像が基材上面の全体を被覆している状態とは、基材上の像を形成していない部分にも別の耐水性樹脂層が形成されていることを意味する。
耐水性樹脂層に使用される樹脂としては油溶性樹脂及びその硬化物が好適に用いられるが、水溶性樹脂と架橋剤とを組み合わせ乾燥硬化させて得られた水不溶性樹脂、水分散された樹脂エマルジョンを乾燥硬化して得られた水不溶性樹脂を用いることもできる。
前記樹脂としては、イソブチレン−無水マレイン酸樹脂、アクリロニトリル−アクリリックスチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合樹脂、エチレン−塩化ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト共重合樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、リニヤ低密度ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスチレン−ブタジエン共重合樹脂、ハイインパクトポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルスチレン樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、アルキルフェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性アルキド樹脂、フェノール樹脂変性アルキド樹脂、エポキシ変性アルキド樹脂、スチレン変性アルキド樹脂、アクリル変性アルキド樹脂、アミノアルキド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、酢酸セルロース、硝酸セルロース、セルロースアセテートブチレート樹脂、酢酸ビニル樹脂、尿素樹脂、ポリブタジエン樹脂、エチルセルロース樹脂等が挙げられる。
前記基材が耐水性を有する材質であっても、水が浸透する材料の場合は耐水性樹脂層を設けることによって水が基材に含浸することによる不具合、即ち、水切れの悪さにより使用後もパズル片が湿った状態を維持して保管性を損なったり、黴が発生したりすることを防止できると共に、多孔質層を形成する際、該基材中に多孔質層の成分が浸透して所望の変色効果を損なうことを防止できる。
また、水を浸透しない耐水性を有する基材であっても、表面が凹凸を有する場合は多孔質層の均質な形成を阻害して変色性を損なうため、前記耐水性樹脂層によって平滑面を形成することは有用である。
更に、前記耐水性樹脂層が文字、図柄、記号、数字から選ばれる着色耐水性樹脂像を形成することによって、多孔質層が吸液状態で像を視認できるため、様相変化に優れると共に、知育性も付与できる。
なお、前記耐水性樹脂層は前述の基材強度、保管性、黴の発生、多孔質層の均質な形成の観点から基材上面の全体を被覆していることが好ましく、着色耐水性樹脂像も同様に基材上面の全体を被覆していることが好ましい。
前記着色耐水性樹脂像が基材上面の全体を被覆している状態とは、基材上の像を形成していない部分にも別の耐水性樹脂層が形成されていることを意味する。
前記基板上で組み立てられるパズル片には、表面に多孔質層を設けることもできる。その際、複数のパズル片の1つに設けてもよいが、完成時のパズルに変化性を付与するために複数個に設けることが好ましい。
パズルに変化性を付与するための具体的な構成としては、少なくとも9個以上のパズル片からなり、且つ、多孔質層を設けたパズル片の個数が全パズル片の30%以上であることが好ましく、多孔質層を設けたパズル片の個数が30%未満では様相変化に乏しくなる。
パズルに変化性を付与するための具体的な構成としては、少なくとも9個以上のパズル片からなり、且つ、多孔質層を設けたパズル片の個数が全パズル片の30%以上であることが好ましく、多孔質層を設けたパズル片の個数が30%未満では様相変化に乏しくなる。
また、パズル片の表面は平面の他、嵌め合わせた際に立体性が付与されるように凹凸を有するものであってもよい。
前記基板やパズル片の形状は特に限定されるものではなく、正方形、長方形、三角形、六角形等の多角形、円、楕円、瓢箪形、その他動物、植物、乗物等の形象物を模した形状の板状物や立体物を用いることができる。特に、多角形を用いる場合、安全性をより高めるために、頂点の鋭角部を面取することや、曲面状とすることが好ましい。
前記パズル玩具に水を付着させる手段(水付着手段)としては、手や指を水で濡らしてパズルに接触させる手段、先端部に筆穂や繊維ペン体等を有する筆記又は塗布具をパズルに接触させる手段、容器内に水を収容し、且つ、容器内の水を導出する繊維体や刷毛を設けた筆記又は塗布具をパズルに接触させる手段、スポンジに水を含浸させてパズルに接触させる手段、水を収容した容器をパズルに近接又は接触させ、容器内から水を導出して付着させる手段、印面に連続気泡又は独立気泡を有する発泡体を固着したスタンプに水を含浸させてパズルに付着させる手段、プラスチックやゴムの印面を粗面に形成したスタンプに水を付着させ、パズルに接触させる手段が挙げられる。
前記水付着手段とパズル玩具とを組み合わせてパズル玩具セットが得られる。
尚、好ましい水付着手段としては、連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体をペン先部材として適用した筆記具又は塗布具であり、筆記像を簡便に形成でき、実用性を高めることができる。
前記水付着手段とパズル玩具とを組み合わせてパズル玩具セットが得られる。
尚、好ましい水付着手段としては、連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体をペン先部材として適用した筆記具又は塗布具であり、筆記像を簡便に形成でき、実用性を高めることができる。
以下に実施例を示すが、本考案は実施例に限定されない。尚、実施例中の部は重量部を示す。
実施例1(図1参照)
パズル玩具の作製
基板2を構成する基材として、厚さ3mmの白色コート紙の裏面上に、油性アクリル樹脂を含む青色印刷インキにてスクリーン印刷し、乾燥硬化させて耐水性樹脂層3を設けた。
次いで、前記耐水性樹脂層3上に、低屈折率顔料として湿式法により製造される微粒子状珪酸〔商品名:ニップシールE−200A、日本シリカ工業(株)製〕15部、バインダー樹脂として水性ウレタン樹脂〔商品名:ハイドランAP−10、ポリエステル系ウレタン樹脂、固形分30%、大日本インキ化学工業(株)製〕50部、水30部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ増粘剤3部、エチレングリコール1部、エポキシ系架橋剤2部を均一に混合、攪拌した白色印刷用インキを用いて、スクリーン印刷により多孔質層4を形成して基板2を得た。
更に、枠体21及びパズル片5を構成する基材として、基板2と同形状(厚さ3mm)の白色コート紙上に、動物が描かれたシールを全面に貼り合わせた後、枠体21及びパズル片5に断裁し、前記枠体21のみを基板2表面(多孔質層4を有していない面)に貼着することでパズル玩具1を得た。
前記パズル玩具1は、基板2にパズル片5を嵌め合わせてパズル遊びを行うことができる他、裏返して白色の多孔質層4に水を付着させると、前記多孔質層4が吸水して透明化し、下層の耐水性樹脂層3による青色が視覚される。
前記様相は、24℃の室温下で約3分間視認されていたが、多孔質層4が乾燥するにつれて徐々に白色になり、約10分後には元の白色に戻った。
前記様相変化は繰り返し行うことができ、水を適用しても基材の膨潤等の不具合は発生せず、耐久性に優れたものであった。
実施例1(図1参照)
パズル玩具の作製
基板2を構成する基材として、厚さ3mmの白色コート紙の裏面上に、油性アクリル樹脂を含む青色印刷インキにてスクリーン印刷し、乾燥硬化させて耐水性樹脂層3を設けた。
次いで、前記耐水性樹脂層3上に、低屈折率顔料として湿式法により製造される微粒子状珪酸〔商品名:ニップシールE−200A、日本シリカ工業(株)製〕15部、バインダー樹脂として水性ウレタン樹脂〔商品名:ハイドランAP−10、ポリエステル系ウレタン樹脂、固形分30%、大日本インキ化学工業(株)製〕50部、水30部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ増粘剤3部、エチレングリコール1部、エポキシ系架橋剤2部を均一に混合、攪拌した白色印刷用インキを用いて、スクリーン印刷により多孔質層4を形成して基板2を得た。
更に、枠体21及びパズル片5を構成する基材として、基板2と同形状(厚さ3mm)の白色コート紙上に、動物が描かれたシールを全面に貼り合わせた後、枠体21及びパズル片5に断裁し、前記枠体21のみを基板2表面(多孔質層4を有していない面)に貼着することでパズル玩具1を得た。
前記パズル玩具1は、基板2にパズル片5を嵌め合わせてパズル遊びを行うことができる他、裏返して白色の多孔質層4に水を付着させると、前記多孔質層4が吸水して透明化し、下層の耐水性樹脂層3による青色が視覚される。
前記様相は、24℃の室温下で約3分間視認されていたが、多孔質層4が乾燥するにつれて徐々に白色になり、約10分後には元の白色に戻った。
前記様相変化は繰り返し行うことができ、水を適用しても基材の膨潤等の不具合は発生せず、耐久性に優れたものであった。
実施例2
パズル玩具セットの作製
実施例1で得たパズル玩具1と、水付着手段として軸筒内に水を収容し、且つ、容器内の水を導出して繊維ペン体から水を塗布する塗布具とを組み合わせてパズル玩具セットを得た。
前記塗布具を用いて白色の多孔質層4に筆記すると、前記多孔質層4が吸水して透明化し、下層の耐水性樹脂層3による青色の筆跡が視覚される。
前記様相は、24℃の室温下で約3分間視認されていたが、多孔質層4が乾燥するにつれて徐々に白色になり、約10分後には元の白色に戻った。
前記様相変化は繰り返し行うことができ、水を適用しても基材の膨潤等の不具合は発生せず、耐久性に優れたものであった。
パズル玩具セットの作製
実施例1で得たパズル玩具1と、水付着手段として軸筒内に水を収容し、且つ、容器内の水を導出して繊維ペン体から水を塗布する塗布具とを組み合わせてパズル玩具セットを得た。
前記塗布具を用いて白色の多孔質層4に筆記すると、前記多孔質層4が吸水して透明化し、下層の耐水性樹脂層3による青色の筆跡が視覚される。
前記様相は、24℃の室温下で約3分間視認されていたが、多孔質層4が乾燥するにつれて徐々に白色になり、約10分後には元の白色に戻った。
前記様相変化は繰り返し行うことができ、水を適用しても基材の膨潤等の不具合は発生せず、耐久性に優れたものであった。
実施例3(図2参照)
パズル玩具の作製
基板2を構成する基材として、厚さ3mmの白色耐水紙の裏面上に、油性アクリル樹脂を含む青色印刷インキにてスクリーン印刷し、乾燥硬化させて耐水性樹脂層3を設けた。
次いで、前記耐水性樹脂層3上に、低屈折率顔料として湿式法により製造される微粒子状珪酸〔商品名:ニップシールE−200A、日本シリカ工業(株)製〕15部、バインダー樹脂として水性ウレタン樹脂〔商品名:ハイドランAP−10、ポリエステル系ウレタン樹脂、固形分30%、大日本インキ化学工業(株)製〕50部、水30部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ増粘剤3部、エチレングリコール1部、エポキシ系架橋剤2部を均一に混合、攪拌した白色印刷用インキを用いてベタ印刷を施して多孔質層4を形成した。
更に、前記多孔質層4を設けていない側の縁部に、パズル片5を嵌め込むことが可能な枠体21を設けることで基板2を得た。
パズル玩具の作製
基板2を構成する基材として、厚さ3mmの白色耐水紙の裏面上に、油性アクリル樹脂を含む青色印刷インキにてスクリーン印刷し、乾燥硬化させて耐水性樹脂層3を設けた。
次いで、前記耐水性樹脂層3上に、低屈折率顔料として湿式法により製造される微粒子状珪酸〔商品名:ニップシールE−200A、日本シリカ工業(株)製〕15部、バインダー樹脂として水性ウレタン樹脂〔商品名:ハイドランAP−10、ポリエステル系ウレタン樹脂、固形分30%、大日本インキ化学工業(株)製〕50部、水30部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ増粘剤3部、エチレングリコール1部、エポキシ系架橋剤2部を均一に混合、攪拌した白色印刷用インキを用いてベタ印刷を施して多孔質層4を形成した。
更に、前記多孔質層4を設けていない側の縁部に、パズル片5を嵌め込むことが可能な枠体21を設けることで基板2を得た。
パズル片5の基材として白色耐水紙上に、マゼンタ色、シアン色、イエロー色、黒色の各紫外線硬化型油性ドライオフセットインキにて「A」から「Z」の文字と「A」から「Z」の各文字から始まる物品や生物の絵柄をそれぞれプロセス印刷し、乾燥硬化させて耐水性着色層(耐水性着色層3)を設けることで水変色性パズル片51を得た。
次いで、前記物品や生物の絵柄からなる耐水性着色層上のみに、前記基板2に用いた白色印刷用インキを用いてベタ印刷を施して多孔質層4を形成した。
次いで、厚さ2mmのボール紙を、接着剤を用いて合成紙側に貼り合わせ加工を行なった後、断裁して26枚の水変色性パズル片と26枚の「A」から「Z」の文字が描かれた非変色性パズル片52を得た。
前記水変色性パズル片51と非変色性パズル片52を基板2に嵌め合わせることでパズル玩具1を得た。
次いで、前記物品や生物の絵柄からなる耐水性着色層上のみに、前記基板2に用いた白色印刷用インキを用いてベタ印刷を施して多孔質層4を形成した。
次いで、厚さ2mmのボール紙を、接着剤を用いて合成紙側に貼り合わせ加工を行なった後、断裁して26枚の水変色性パズル片と26枚の「A」から「Z」の文字が描かれた非変色性パズル片52を得た。
前記水変色性パズル片51と非変色性パズル片52を基板2に嵌め合わせることでパズル玩具1を得た。
得られたパズル玩具1の基板2裏面及び水変色性パズル片51表面の多孔質層4に水を付着させると、前記多孔質層4が吸水して透明化し、下層の青色及び絵柄が視覚される。
前記様相は、24℃の室温下で約3分間視認されていたが、多孔質層4が乾燥するにつれて徐々に白色になり、約10分後には元に戻った。
前記様相変化は繰り返し行うことができ、水を適用しても基材の膨潤や印刷面の滲み等の不具合は発生せず、耐久性に優れたものであった。
前記パズル玩具1は、基板2裏面の多孔質層3を筆記板として使用できる他、非変色性パズル片52に描かれた文字と水変色性パズル片51の絵柄が連動しているため、嵌め合わせた後に水を適用することにより教習具として使用できる応用性に優れたパズル玩具1であった。
前記様相は、24℃の室温下で約3分間視認されていたが、多孔質層4が乾燥するにつれて徐々に白色になり、約10分後には元に戻った。
前記様相変化は繰り返し行うことができ、水を適用しても基材の膨潤や印刷面の滲み等の不具合は発生せず、耐久性に優れたものであった。
前記パズル玩具1は、基板2裏面の多孔質層3を筆記板として使用できる他、非変色性パズル片52に描かれた文字と水変色性パズル片51の絵柄が連動しているため、嵌め合わせた後に水を適用することにより教習具として使用できる応用性に優れたパズル玩具1であった。
実施例4
パズル玩具セットの作製
実施例3で得たパズル玩具1と、水付着手段として軸筒内に水を収容し、且つ、容器内の水を導出して繊維ペン体から水を塗布する塗布具とを組み合わせてパズル玩具セットを得た。
前記パズル玩具セットは、基板2裏面の多孔質層4に塗布具を用いて筆記すると、多孔質層4が吸水して透明化し、下層の青色耐水性樹脂層3が筆跡として視認され、また、前記水変色性パズル片51と非変色性パズル片52を嵌め合わせて水変色性パズルを完成させた後、塗布具のペン体を白色の多孔質層4に接触させて水を塗布すると、前記多孔質層4が吸水して透明化し、下層の絵柄が視覚される。
前記様相は、24℃の室温下で約3分間視認されていたが、多孔質層4が乾燥するにつれて徐々に白色になり、約10分後には元に戻った。
前記様相変化は繰り返し行うことができ、水を適用しても基材の膨潤や印刷面の滲み等の不具合は発生せず、耐久性に優れたものであった。
更に、前記パズル玩具1は、基板2裏面の多孔質層4を筆記板として使用できる他、非変色性パズル片52に描かれた文字と水変色性パズル片51の絵柄が連動しているため、嵌め合わせた後に水を適用することにより教習具として使用できる応用性に優れたパズル玩具1であった。
パズル玩具セットの作製
実施例3で得たパズル玩具1と、水付着手段として軸筒内に水を収容し、且つ、容器内の水を導出して繊維ペン体から水を塗布する塗布具とを組み合わせてパズル玩具セットを得た。
前記パズル玩具セットは、基板2裏面の多孔質層4に塗布具を用いて筆記すると、多孔質層4が吸水して透明化し、下層の青色耐水性樹脂層3が筆跡として視認され、また、前記水変色性パズル片51と非変色性パズル片52を嵌め合わせて水変色性パズルを完成させた後、塗布具のペン体を白色の多孔質層4に接触させて水を塗布すると、前記多孔質層4が吸水して透明化し、下層の絵柄が視覚される。
前記様相は、24℃の室温下で約3分間視認されていたが、多孔質層4が乾燥するにつれて徐々に白色になり、約10分後には元に戻った。
前記様相変化は繰り返し行うことができ、水を適用しても基材の膨潤や印刷面の滲み等の不具合は発生せず、耐久性に優れたものであった。
更に、前記パズル玩具1は、基板2裏面の多孔質層4を筆記板として使用できる他、非変色性パズル片52に描かれた文字と水変色性パズル片51の絵柄が連動しているため、嵌め合わせた後に水を適用することにより教習具として使用できる応用性に優れたパズル玩具1であった。
1 パズル玩具
2 基板
21 枠体
3 耐水性樹脂層
4 多孔質層
5 パズル片
51 水変色性パズル片
52 非変色性パズル片
2 基板
21 枠体
3 耐水性樹脂層
4 多孔質層
5 パズル片
51 水変色性パズル片
52 非変色性パズル片
Claims (5)
- 基板表面に複数のパズル片を組み立てるパズル玩具であって、前記基板の裏面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層を形成することを特徴とするパズル玩具。
- 前記基板と多孔質層との間に耐水性樹脂層を設けてなることを特徴とする請求項1記載のパズル玩具。
- 前記パズル片の表面の少なくとも一部に多孔質層を設けてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のパズル玩具。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載のパズル玩具と水付着手段とからなるパズル玩具セット。
- 前記水付着手段が、連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体をペン先部材として適用した筆記具又は塗布具、或いは、スタンプ具の何れかより選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項4記載の変色セット。
Priority Applications (5)
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---|---|---|---|
JP2006004917U JP3125794U (ja) | 2006-06-22 | 2006-06-22 | パズル玩具及びそれを用いたパズル玩具セット |
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AT06023751T ATE448013T1 (de) | 2006-05-11 | 2006-11-15 | Farbverändernde puzzlevorrichtung |
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JP2006004917U Expired - Fee Related JP3125794U (ja) | 2006-05-11 | 2006-06-22 | パズル玩具及びそれを用いたパズル玩具セット |
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